JP3551052B2 - 電気式動力舵取装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気式動力舵取装置に関し、例えば車両のハンドルの操舵トルクの出力に応じて操舵力を補うモータを駆動する電気式動力舵取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電気式動力舵取装置では、例えば図11に示すような操舵機構70を備えたものが知られており、この操舵機構70には操舵トルクの検出を目的としたトルクセンサ71が一般に用いられている。
まず、操舵機構70の構造について説明すると、操舵機構70には、図示しない車両の操舵ハンドルに連結された中空のシャフト72が備えられており、このシャフト72の下部はハウジング73の上部73aに挿通されている。ハウジング73の下部73bには、シャフト74が挿通されており、シャフト74の下部には、ラックRと噛み合うピニオンPが取付けられている。またラックRには、操舵力をアシストする図示しないモータが設けられている。
【0003】
一方、シャフト72の内部には、トーションバー75が収容されており、このトーションバー75の上端はピン76によってシャフト72と結合され、また下端はシャフト74の凹部とスプライン係合している。また、ハウジング73の内部に位置するシャフト72の中間部には、磁性体材料で形成されたセンサリング77が設けられており、シャフト74には、磁性体材料で形成されたセンサリング78が設けられている。さらに、ハウジング73の内部に位置するセンサリング77、78の外周面と対向する箇所には、各センサリング77、78と所定のギャップを隔ててトルク検出コイル79が設けられている。
【0004】
これにより、操舵ハンドルの操作によりシャフト72にトルクが伝わると、トーションバー75がねじれることによってシャフト72とシャフト74との間で相対変位が生じることから、センサリング77、78のオーバラップ量が変位し、後述するインダクタンスが変化する。したがって、操舵トルクに応じた信号がトルク検出コイル79より得られ、このトルク検出コイル79に接続されたインターフェース回路部(以下「I/F回路部」という。)80を経て図示しないマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という。)にトルク信号として出力される。
【0005】
次に、I/F回路部80の動作を図12に基づいて説明すると、電源入力により供給される直流電流は、フィルタ回路82によって余分な高調波成分が除去された後、レギュレータ回路83によって基準電圧に変換される。そして、発振回路84は、このレギュレータ回路83から発生した基準電圧に基づいて正弦波信号を発生し、この正弦波信号をトルク検出コイル79に印加する。すると、トルク検出コイル79の両端には、トルク検出コイル79のインダクタンスに比例した正弦波電圧が発生するため、その正弦波電圧のAC成分をDCカット回路85によって取り出し、さらに検波回路86によりAC成分の振幅を取り出すことで、この振幅に比例した直流電圧を有する信号に変換することができ、加算回路87に入力される。
【0006】
また、トルク検出コイル79の両端に発生した正弦波電圧は、温度補償回路88にも入力されるため、トルク検出コイル79のインダクタンスが温度の影響を受けてドリフトする量を示す温度ドリフト信号に変換される。そして、この温度ドリフト信号は加算回路87に補償信号として入力され、加算回路87では、検波回路86から出力された信号と、温度補償回路88から出力された補償信号との差を取り出し、温度ドリフト成分をキャンセルしたトルク成分のみのトルク成分信号をスケーリング回路89へ出力する。続いて、スケーリング回路89ではトルク成分信号のゲインを変換し、このゲインの変換されたトルク成分信号は出力アンプ回路90によって増幅された後、さらにトルク信号として図示しないA/D変換回路へ出力される。そして、デジタル信号に変換されたデジタル信号は、A/D変換回路から車両に設けられたマイコンへ出力されるため、マイコンでは入力されたデジタル信号の大きさに基づいて操舵機構のアシスト量を演算し、その演算されたアシスト量に応じた駆動信号をモータへ出力して操舵機構のアシストが行われる。
【0007】
ここで、前述したように、トルクセンサ71はセンサリング77、78のオーバラップ量の変位によりインダクタンスを変化させて操舵トルクに応じた信号を出力しているため、機械的な加工精度による誤差や磁性体材料の特性上のバラツキ等によって出力特性の均一化が困難である。また、I/F回路部80を構成するスケーリング回路89や出力アンプ回路90等はアナログ回路であるから、半導体素子による特性上のバラツキ等によってもトルク信号の出力に変動を生じ得るため、出力特性の均一化を一層困難にしている。したがって、このような要因によるI/F回路部80から出力されるトルク信号の変動は、マイコンによる操舵のアシスト量の変動につながるところ、ハンドル操作中の違和感に結びつくおそれがあったため、スケーリング回路89や出力アンプ回路90では、ポテンショメータ89a、90aを設けることによってこれらの特性の微調整を可能にし、かかる違和感の解消を図っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の電気式動力舵取装置によると、前述したようなトルクセンサ71の出力特性のバラツキやスケーリング回路89や出力アンプ回路90等の特性のバラツキを、スケーリング回路89や出力アンプ回路90に設けたポテンショメータ89a、90aの微調整によって吸収しているため、I/F回路部80等の調整工数が各装置ごとに必要にならざるを得ないという新たなる問題を生じている。
【0009】
また、本出願人による特願平10−263988号にて提案したような完全な二重系からなる故障検出回路を備えたものでは、各トルクセンサ、I/F回路部ごとに特性を揃えることをさらに要求されるため、ポテンショメータ89a、90aによる微調整の他に、それぞれを構成する部品等の選別や組合せをも必要になるという問題が生ずる。
【0010】
さらに、従来の電気式動力舵取装置よれば、トルクセンサ71の出力特性は、トルク検出コイル79の周囲温度の変化によるインダクタンスの変化によっても変動することから、温度補償回路88を必要とするが、このトルクセンサ71の近傍に配設されるI/F回路部80もその周囲温度の変化により回路特性が変動し得るため、その温度変化をも補償する回路を設ける必要が新たに生じ、I/F回路部80の複雑化という問題をさらに招く。
【0011】
さらにまた、前述した操舵機構70の如く、トルクセンサ71とI/F回路部80とがほぼ一体となって操舵機構70に内蔵されているものでは、本来、他の電子装置等の中に組み込むことが可能なI/F回路部80が、別体に構成されるためコスト低減の妨げになるという問題も併せ持っている。
【0012】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、トルク信号に変換する変換回路の調整工数を削減し得る電気式動力舵取装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の電気式動力舵取装置では、
ハンドルの操舵トルクの出力に応じて操舵力を補うモータを駆動する電気式動力舵取装置であって、
前記操舵トルクの出力を検出するトルクセンサと、
前記トルクセンサの出力信号をトルク信号に変換する変換回路と、
前記変換回路と前記トルクセンサとの組み付け前における前記変換回路の回路補正データを取得し記憶する第1の補正データ記憶手段と、
前記変換回路と前記トルクセンサとの組み付け後における前記トルクセンサのセンサ補正データを取得し記憶する第2の補正データ記憶手段と、
前記回路補正データおよび前記センサ補正データに基づいて前記トルク信号を補正するトルク信号補正手段と、
を備えることを技術的特徴とする。
【0014】
また、請求項2の電気式動力舵取装置では、請求項1において、
前記回路補正データは、異なる2値における前記変換回路の周囲温度において取得され、
前記センサ補正データは、1値における前記トルクセンサの周囲温度において取得されることを技術的特徴とする。
【0015】
さらに、請求項3の電気式動力舵取装置では、請求項1または2において、
前記トルク信号補正手段は、
前記回路補正データに基づく補正を行う回路特性補正手段と、
前記センサ補正データに基づく補正を行うセンサ特性補正手段と、
を備えることを技術的特徴とする。
【0016】
請求項1の発明では、トルクセンサにより検出された操舵トルクの出力は、変換回路によりトルク信号に変換され、さらにトルク信号補正手段によって、第1の補正データ記憶手段により取得された回路補正データおよび第2の補正データ記憶手段により取得されたセンサ補正データに基づいて補正される。つまり、ハンドルの操舵トルクはトルクセンサにより検出された後、変換回路によりトルク信号に変換され、さらにトルク信号補正手段により補正される。
【0017】
請求項2の発明では、第1の補正データ記憶手段により取得され記憶される回路補正データは、異なる2値における変換回路の周囲温度において取得され、第2の補正データ記憶手段により取得され記憶されるセンサ補正データは、1値におけるトルクセンサの周囲温度において取得される。つまり、回路補正データは2値の周囲温度で、またセンサ補正データは1値の周囲温度で、それぞれ取得され記憶される。
【0018】
請求項3の発明では、トルク信号補正手段は、回路特性補正手段とセンサ特性補正手段とを備えることから、変換回路の回路補正データに基づく補正は回路特性補正手段が行い、トルクセンサのセンサ補正データに基づく補正はセンサ特性補正手段が行う。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電気式動力舵取装置の実施形態について図1〜図12を参照して説明する。
まず、本発明の一実施形態による電気式動力舵取装置を用いた操舵機構のトルクセンサおよびそのI/F回路を図11および図12に基づいて説明する。
本実施形態による電気式動力舵取装置は、主に、操舵機構、トルクセンサおよびI/F回路部(変換回路)によって構成されており、次の▲1▼〜▲4▼に挙げる4点ついて前述した従来の電気式動力舵取装置と異なる。なお、他の構成部分については、ぼほ同一であるため、その説明を省略する。
【0020】
▲1▼操舵機構にはI/F回路部が内蔵されない点、即ち、図11に示す従来の操舵機構70に内蔵されているI/F回路部80が、本実施形態に係る操舵機構には内蔵されておらず、他の電子装置、例えばマイコンによる電子制御ユニット(以下「ECU」という。)の一部として構成されている。これは、後述するマイコンによる一連のトルクセンサ信号処理を回路部特性補正処理とセンサ部特性補正処理とに分けることによって、両者を全く独立させてそれぞれの補正を行うことができるため、トルクセンサ71とI/F回路部80との分離を可能にしたことによるものである。
【0021】
▲2▼I/F回路部を構成する各回路には組み付け後に微調整を要するポテンショメータ等が設けられていない点、即ち、図12に示す従来のI/F回路部80を構成するスケーリング回路89や出力アンプ回路90に設けられているポテンショメータ89a、90aが、本実施形態に係るI/F回路部には設けられていない。これは、マイコンによる一連のトルクセンサ信号処理によって、トルクセンサやI/F回路部の特性上のバラツキが補正されるため、これらのバラツキによるI/F回路部のハードウェア的な微調整箇所の廃止を可能したことによるものである。
【0022】
▲3▼I/F回路部にはアナログ回路の回路温度を測定する温度センサが設けられている点、即ち、I/F回路部を構成するスケーリング回路や出力アンプ回路等の回路温度を測定可能な温度センサ(例えばサーミスタ)が設けられており、この温度センサからの回路温度thが図示しないA/D変換回路を介してI/F回路部から取り込まれる。この回路温度thは、後述する回路部特性補正処理によって適正化演算処理が施され、トルク信号Tおよび温度特性信号(以下「温特信号」という。)Vt を補正演算する際の温度パラメータtc として用いられる。
【0023】
▲4▼I/F回路部にはトルクセンサのコイル温度を検出する温度検出回路が設けられている点、即ち、トルクセンサを構成するトルク検出コイルのコイル温度を検出可能な温度検出回路が設けられており、この温度検出回路によって検出された温特信号Vt もA/D変換回路を介してI/F回路部から取り込まれる。この温特信号Vt は、回路部特性補正処理、センサ部特性補正処理、量子化変換処理によって補正演算処理および適正化演算処理が施され、温特信号Vt を補正演算する際の温度パラメータVtsa として用いられる。
【0024】
図1に示すように、電気式動力舵取装置におけるトルクセンサ信号処理は、回路部特性補正処理、センサ部特性補正処理および量子化変換処理により構成されており、図示しないA/D変換回路を介してI/F回路部から取り込まれるトルク信号Tを順次、リアルタイムに処理することによってトルク信号Tを逐次補正している。つまり、所定タイミングごとに実行される割り込み処理によって、A/D変換回路を介してトルク信号出力を取り込むとともに取り込んだトルク信号Tのパルス幅(周期)を検出し、図5〜図7に示す回路部特性補正処理(S101、S103、S105、S201、S203、S205、S301、S303)、センサ部特性補正処理(S107、S109、S111、S207)および量子化変換処理(S113、S115、S209、S211)を順次、リアルタイムに行い、トルク信号Tを逐次補正している。なお、回路部特性補正処理は、特許請求の範囲に記載の「トルク信号補正手段」および「回路特性補正手段」に相当し、またセンサ部特性補正処理は、特許請求の範囲に記載の「トルク信号補正手段」および「センサ特性補正手段」に相当する。以下、回路部特性補正処理、センサ部特性補正処理、量子化変換処理の順に説明する。
【0025】
(1) 回路部特性補正処理
図1および図2に示すように、回路部特性補正処理は、トルク信号Tを補正演算する処理(トルク信号回路部オフセット補正21、トルク信号回路部傾き補正22、トルク信号回路部非線形補正23)と、回路温度thを算出演算する処理(電圧から温度に変換する処理24、100ケ加重平均処理25)と、温特信号Vt を補正演算する処理(温特信号回路部オフセット補正26、温特信号回路部傾き補正27、温特信号回路部非線形補正28)と、により構成されている。つまり、A/D変換回路を介してI/F回路部より取り込まれたトルク信号T、回路温度thおよび温特信号Vt にそれぞれ所定の補正演算を施すことによって、I/F回路部のアナログ回路特有のバラツキを補正するものである。
【0026】
図2および図5に示すように、まずトルク信号Tは、トルク信号回路部オフセット補正21によって、後述する処理により予め記憶しておいた20℃の時のトルク信号に対するズレ量T(20)を加算してT1 を求める(図5に示すS101)。続いて、この求めたT1 に対してI/F回路部自体の温度特性による傾き補正をトルク信号回路部傾き補正22によって行い、I/F回路部の回路温度thに対するズレ量K1(tc)を加算してT2 を求める(図5に示すS103)。このズレ量の傾きK1 も後述する処理により予め求めて記憶しておいたもので、回路温度thにより変動する温度tc をパラメータとするものである。また、回路温度thが100℃を超える場合には補正によりオフセットする傾きΔT2(tc) が非線形な領域では、トルク信号回路部非線形補正23によってその補正を行い、T2 にさらにΔT2(tc) を加算してT3 を求める(図5に示すS105)。この非線形補正は、予め測定したデータに基づき作成されたマップデータによって行われるものである。
【0027】
図2および図6に示すように、温特信号Vt もトルク信号Tと同様の補正演算処理が施される。つまり、温特信号Vt は、温特信号回路部オフセット補正26によって、予め記憶しておいた20℃の時の温特信号に対するズレ量Vt (20)を加算してVt1を求め(図6に示すS201)、続いて、Vt1に対してI/F回路部自体の温度特性による傾き補正を温特信号回路部傾き補正27によって行い、I/F回路部の回路温度thに対するズレ量K2(tc)を加算してVt2を求める(図6に示すS203)。このズレ量の傾きK2 も前述のK1 と同様、回路温度thにより変動する温度tc をパラメータとするものである。また、回路温度thが100℃を超える場合には補正によりオフセットする傾きΔVt2(tc)が非線形な領域では、温特信号回路部非線形補正28によってその補正を行い、Vt2にさらにΔVt2(tc)を加算してVt3を求める(図6に示すS205)。この非線形補正も、予め測定したデータに基づき作成されたマップデータによって行われる。
【0028】
図2および図7に示すように、回路温度thは、電圧から温度に変換する処理24(図7に示すS301)によって温度tc0に変換された後、100ケ加重平均処理25(図7に示すS303)によって適正化された温度tc として求められる。つまり、電圧から温度に変換する処理24では、予め測定した電圧に対する温度データに基づき作成されたマップデータによって回路温度thの電圧値に対する温度tc0の変換が行われ、また100ケ加重平均処理25では、所定の重みづけにより加重平均をとって適正化された温度tc が求められる。
【0029】
(2) センサ部特性補正処理
図1および図3に示すように、センサ部特性補正処理は、トルク信号Tを補正演算する処理(トルク信号センサ部オフセット補正31、トルク信号センサ部インダクタンス補正32、トルク信号センサ部温度補正33)と、温特信号Vt を補正演算する処理(温特信号センサ部オフセット補正34)と、により構成されている。つまり、回路部特性補正処理により補正演算処理されたトルク信号T3 および温特信号Vt3にそれぞれ所定の補正演算を施すことによって、トルクセンサの機械的な加工精度によるバラツキやインダクタ特有の温度特性を補正するものである。
【0030】
図3および図5に示すように、トルク信号T3 は、トルク信号センサ部オフセット補正31によって、後述する処理により予め記憶しておいた例えば常温の時のトルク信号に対するズレ量T3(常温) を加算してT4 を求める(図5に示すS107)。続いて、この求めたT3 に対してトルクセンサのトルク検出コイル自体の温度特性による傾き補正をトルク信号センサ部インダクタンス補正32によって行い、トルクセンサの機械的な加工精度によるインダクタンスのバラツキ量K7(T7)を乗算してT5 を求める(図5に示すS109)。この傾きK7(T7)も後述する処理により予め求めて記憶しておいたもので、インダクタンス補正のための係数T7 をパラメータとするものである。さらに続いて、トルク信号センサ部温度補正33によってT5 に対する補正を行い、トルク検出コイルの温度に対するインダクタンスのズレ量ΔT5(Vtsa)を加算してT6 を求める(図5に示すS111)。このトルク検出コイルの温度Vtsa は、量子化変換処理により求められるものである。
【0031】
図2および図6に示すように、温特信号Vt3もトルク信号T3 と同様の補正演算処理が施される。つまり、温特信号Vt3は、温特信号センサ部オフセット補正34によって、後述する処理により予め記憶しておいた例えば常温の時の温特信号に対するズレ量Vt3(常温) を加算しVt4 を求める(図6に示すS207)。
【0032】
(3) 量子化変換処理
図1および図4に示すように、量子化変換処理は、トルク信号Tを変換演算する処理(周期からトルクに変換する処理41、トルク値42、100ケ加重平均43)と、温特信号Vt を変換演算する処理(電圧から温度に変換する処理44、100ケ加重平均45)と、により構成されている。つまり、センサ部特性補正処理によって補正演算処理されたトルク信号T6 および温特信号Vt4にそれぞれ所定の量子化変換演算を施すことによって、トルク信号から適正化されたトルク値、あるいは温特信号から適正化された温度に変換するものである。
【0033】
図4および図5に示すように、トルク信号T6 は、周期からトルクに変換する処理41によって、予め記憶されているマップデータによってトルク値42(tq100 )が求められる(図5に示すS113)。そして、この求めたトルク値tq100 を100ケ加重平均処理43することによって、所定の重みづけにより加重平均をとって適正化されたトルク値が求められ、マイコンによりリアルタイムに演算処理されるトルク信号Tの一連のトルクセンサ信号処理が終了する。
【0034】
図4および図6に示すように、温特信号Vt4は、前述した回路温度thと同様に電圧から温度に変換する処理44(図6に示すS209)によって温度Vtsに変換された後、100ケ加重平均処理45(図6に示すS211)によって適正化された温度Vtsa として求められる。つまり、電圧から温度に変換する処理44では、予め記憶されているマップデータによって温特信号Vt4の電圧値に対する温度Vtsの変換が行われ、また100ケ加重平均処理45では、所定の重みづけにより加重平均をとって適正化された温度Vtsa が求められる。この求められた温度Vtsa は、前述したトルク信号センサ部温度補正33(図5に示すS111)において温度パラメータとして用いられるものである。
【0035】
次に、既に説明した回路部特性補正処理およびセンサ部特性補正処理を行うため、予め処理結果をECU等のメモリに記憶する処理について説明する。
図2、図8および図9に示すように、回路部特性補正処理に関するものとして組み付け前の回路部単体のデータ取得処理がある。これは、I/F回路部が完成した時点で、トルクセンサとは別個にI/F回路部単体で行うものであり、例えばI/F回路部の温度エージング工程やバーンイン検査工程等における恒温環境下において行われるものである。本実施形態では、20℃と80℃において行う例を説明するが、この温度設定は一例を挙げたにすぎず、少なくとも2値の温度であればこの温度に限定されるものではない。なお、この処理は、トルクセンサおよびI/F回路部が、車両にそれぞれ組み付けられる前に行われるもので、特許請求の範囲に記載の「第1の補正データ記憶手段」に相当するものである。また、以下説明するトルク信号T(20)、トルク信号T(80)、温特信号Vt(20) および温特信号Vt(80) は、特許請求の範囲に記載の「回路補正データ」に相当するものである。
【0036】
図8に示すように、組み付け前の回路部単体のトルク信号データ取得処理は、まず20℃時のトルク信号T(20)を取り込む処理から行われる(S401)。この処理は予め基準となる正弦波電圧を周囲温度20℃のI/F回路部に与えておき、その温度変化によるズレ量をT(20)として得るものである。そして、このズレ量であるトルク信号T(20)をメモリの所定番地に格納し(S403)、前述したトルク信号回路部オフセット補正21の演算処理に用いる。次に80℃時のトルク信号T(80)を取り込む処理を行う(S405)。この処理も予め基準となる正弦波電圧を周囲温度80℃のI/F回路部に与えて行うもので、そのときのズレ量T(80)をメモリの所定番地に格納する(S407)。さらに20℃のズレ量T(20)と80℃のズレ量T(80)とから1℃当たりのズレ量、即ち温度変化に対するズレ量の傾きを算出しK1 を求める(S409)。そして、このK1 もメモリの所定番地に格納し(S411)、前述したトルク信号回路部傾き補正22の演算処理のために用いる。
【0037】
図9に示すように、組み付け前の回路部単体の温特信号データ取得処理も、前述した組み付け前の回路部単体のトルク信号データ取得処理と同様に行われる。まず20℃時の温特信号Vt(20) を取り込む処理から行われ(S501)、この処理は予め基準となる正弦波電圧を周囲温度20℃のI/F回路部に与えておき、その温度変化によるズレ量をVt(20) として得るもので、前述した図8に示す20℃時のトルク信号T(20)を取り込む処理(S401)と同時に行うことにより効率良く処理することができる。このズレ量であるトルク信号Vt(20) をメモリの所定番地に格納し(S503)、前述した温特信号回路部オフセット補正26の演算処理に用いる。次に80℃時の温特信号Vt(80) を取り込む処理を行う(S505)。この処理も予め基準となる正弦波電圧を周囲温度80℃のI/F回路部に与えて行うもので、この処理も前述した図8に示す80℃時のトルク信号T(80)を取り込む処理(S405)と同時に行うことにより効率良く処理することができる。このズレ量であるVt(80) をメモリの所定番地に格納する(S507)。さらに20℃のズレ量Vt(20) と80℃のズレ量Vt(80) とから1℃当たりのズレ量、即ち温度変化に対するズレ量の傾きを算出しK2 を求める(S509)。そして、このK2 もメモリの所定番地に格納し(S511)、前述した温特信号回路部傾き補正27の演算処理のために用いる。
【0038】
続いて、図2および図10に示すように、センサ部特性補正処理に関するものとして実車に組み付け後のデータ取得処理がある。これは、I/F回路部およびトルクセンサを車両に組み付けた時点またはその後に行うものであり、例えば車両出荷時の検査工程等における工場内の常温環境下において行われるものである。本実施形態では、工場内の常温において行う例を説明するが、この常温とは、10℃〜20℃の温度範囲をいう。またこの温度設定は一例を挙げたにすぎず、少なくとも1値の温度であればこの温度に限定されるものではない。なお、この処理は、トルクセンサおよびI/F回路部が、車両にそれぞれ組み付けられた後に行われるもので、特許請求の範囲に記載の「第2の補正データ記憶手段」に相当するものである。また、以下説明するトルク信号T3(常温) および温特信号Vt3(常温)は、特許請求の範囲に記載の「センサ補正データ」に相当するものである。
【0039】
図10(A) に示すように、実車に組み付け後のトルク信号データ取得処理は、出荷検査時等の工場内の常温時のトルク信号T3(常温) を取り込む処理から行われる(S601)。この処理は所定のハンドル基準角となるようなハンドルの操舵トルクを常温環境化のトルクセンサに与えておき、トルクセンサの機械的な加工精度によるバラツキによるズレ量をT3(常温) として得るものである。そして、このズレ量であるトルク信号T3(常温) をメモリの所定番地に格納し(S603)、前述したトルク信号センサ部オフセット補正31の演算処理に用いる。
【0040】
次に、図10(B) に示すように、実車に組み付け後の温特信号データ取得処理も、出荷検査時等の工場内の常温時の温特信号Vt3(常温)を取り込む処理から行われる(S701)。この処理も所定のハンドル基準角となるようなハンドルの操舵トルクを常温環境化のトルクセンサに与えておき、トルクセンサのトルク検出コイル、即ちインダクタ特有の温度特性によるズレ量をVt3(常温)として得るものである。そして、このズレ量である温特信号Vt3(常温) をメモリの所定番地に格納し(S703)、前述した温特信号センサ部オフセット補正34の演算処理および次述するインダクタンス補正のための係数演算処理に用いる。
【0041】
続いて、図10(C) に示すように、インダクタンス補正のための係数演算処理では、図3に示すトルク信号センサ部インダクタンス補正32に用いる定数K5 と、前述したインダクタ特有の温度特性によるズレ量をVt3(常温)との積に、常温時のトルク信号T3(常温) を加算する演算処理を行い係数T7 を算出し(S801)、この係数T7 をメモリの所定番地に格納する(S703)。そして、前述したトルク信号センサ部インダクタンス補正32に用いる。
【0042】
以上説明したように、本実施形態の電気式動力舵取装置によると、ハンドルの操舵トルクはトルクセンサにより検出された後、I/F回路部によりトルク信号に変換され、さらに回路部特性補正処理およびセンサ部特性補正処理により補正される。これにより、トルクセンサやI/F回路部の特性上のバラツキは、20℃時のトルク信号T(20)および温特信号Vt(20) ならびに80℃時のトルク信号T(80)および温特信号Vt(80) に基づいて回路部特性補正処理により補正され、また常温時のトルク信号T3(常温) および温特信号Vt3(常温)に基づいてセンサ部特性補正処理により補正されるため、トルクセンサの出力信号をトルク信号に変換するI/F回路部のハードウェア的な微調整を伴うことなくして、これらのバラツキを吸収することができる。つまり、トルクセンサおよびI/F回路部の機能・性能をソフトウェアによる信号処理に移行することができ、トルクセンサの加工精度の緩和や調整工程の削減、またI/F回路部の機能回路の削減等を実現し得る効果がある。また、これにより、広範囲に亘る温度変動にも高精度な補正を可能にし得る効果がある。
【0043】
また、本実施形態の電気式動力舵取装置によると、組み付け前の回路部単体のデータ取得処理により取得され記憶されるトルク信号T(20)、温特信号Vt(20) 、トルク信号T(80)および温特信号Vt(80) は、20℃および80℃おけるI/F回路部の周囲温度において取得され、また実車に組み付け後のデータ取得処理により取得され記憶されるトルク信号T3(常温) および温特信号Vt3(常温)は、常温におけるトルクセンサの周囲温度において取得される。つまり、トルク信号T(20)、T(80)、温特信号Vt(20) 、温特信号Vt(80) は20℃および80℃の周囲温度で、またトルク信号T3(常温) 、温特信号Vt3(常温)は常温の周囲温度で、それぞれ取得され記憶される。これにより、少なくとも2つの温度環境(20℃、80℃)が用意できれば、トルク信号T(20)、T(80)、温特信号Vt(20) 、Vt(80) を取得し記憶することができるため、例えば温度エージング工程やバーンイン検査工程等における温度環境下においてもこれらの補正データを得ることができる。またトルク信号T3(常温) 、温特信号Vt3(常温)は少なくとも1つの温度環境(常温)が用意できれば良いため、例えば工場構内においてこの補正データを得ることができる。したがって、これらの補正データの取得に既存の工程や工場構内を利用できるため、設備コスト等の増加を最小限に抑えたうえで、トルク信号に変換するI/F回路部の調整工数を削減し得る効果がある。
【0044】
さらに、本実施形態の電気式動力舵取装置によると、回路部特性補正処理とセンサ部特性補正処理と備えることから、I/F回路部のトルク信号T(20)、T(80)、温特信号Vt(20) 、Vt(80) に基づく補正は回路部特性補正処理が行い、トルクセンサのトルク信号T3(常温) 、温特信号Vt3(常温)に基づく補正はセンサ部特性補正処理が行う。これにより、回路部特性補正処理とセンサ部特性補正処理とは、全く独立してそれぞれ各補正を行うことかできるため、トルクセンサとI/F回路部とを別体に構成してもそれぞれの補正処理によって各補正を行うことができる。したがって、I/F回路部をトルクセンサから分離してECU等に組み込むことができるため、I/F回路部を組み付ける工程を設けることなく、ECU等の組み付け工程にてI/F回路部の組み付けができ、製造コスト等を低減し得る効果がある。
【0045】
【発明の効果】
請求項1の発明では、トルクセンサにより検出された操舵トルクの出力は、変換回路によりトルク信号に変換され、さらにトルク信号補正手段によって、第1の補正データ記憶手段により取得された回路補正データおよび第2の補正データ記憶手段により取得されたセンサ補正データに基づいて補正される。つまり、ハンドルの操舵トルクはトルクセンサにより検出された後、変換回路によりトルク信号に変換され、さらにトルク信号補正手段により補正される。これにより、トルクセンサや変換回路の特性上のバラツキは、回路補正データおよびセンサ補正データに基づいてトルク信号補正手段により補正されるため、トルクセンサの出力信号をトルク信号に変換する変換回路のハードウェア的な微調整を伴うことなくして、これらのバラツキを吸収することができる。したがって、当該変換回路の調整工数を削減し得る効果がある。
【0046】
請求項2の発明では、第1の補正データ記憶手段により取得され記憶される回路補正データは、異なる2値における変換回路の周囲温度において取得され、第2の補正データ記憶手段により取得され記憶されるセンサ補正データは、1値におけるトルクセンサの周囲温度において取得される。つまり、回路補正データは2値の周囲温度で、またセンサ補正データは1値の周囲温度で、それぞれ取得され記憶される。これにより、少なくとも2つの温度環境が用意できれば、回路補正データを取得し記憶することができるため、他の既存工程(例えば温度エージング工程やバーンイン検査工程等)における温度環境下においてもこれらの補正データを得ることができる。またセンサ補正データは少なくとも1つの温度環境が用意できれば良いため、例えば常温環境下においてセンサ補正データを得ることができる。したがって、回路補正データおよびセンサ補正データの取得に既存の工程を利用できるため、設備コスト等の増加を最小限に抑えたうえで、トルク信号に変換する変換回路の調整工数を削減し得る効果がある。
【0047】
請求項3の発明では、トルク信号補正手段は、回路特性補正手段とセンサ特性補正手段と備えることから、変換回路の回路補正データに基づく補正は回路特性補正手段が行い、トルクセンサのセンサ補正データに基づく補正はセンサ特性補正手段が行う。これにより、回路特性補正手段とセンサ特性補正手段は、全く独立してそれぞれ各補正を行うことかできるため、トルクセンサと変換回路とを別体に構成してもそれぞれの補正手段によって各補正を行うことができる。したがって、変換回路をトルクセンサから分離して他の既存電子装置等に組み込むことができるため、製造コスト等を低減し得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による電気式動力舵取装置のトルクセンサ信号処理をブロックで示す説明図である。
【図2】図1に示す回路部特性補正処理をブロックで示す説明図である。
【図3】図1に示すセンサ部特性補正処理をブロックで示す説明図である。
【図4】図1に示す量子化変換処理をブロックで示す説明図である。
【図5】本実施形態よるトルク信号演算の処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】本実施形態よる温特信号演算の処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】本実施形態よる回路温度演算の処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】本実施形態よる組み付け前の回路部単体のトルク信号データ取得処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】本実施形態よる組み付け前の回路部単体の温特信号データ取得処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】本実施形態よる実車に組み付け後の各データ取得処理の流れを示すフローチャートで、図10(A) はトルク信号データを取得するもの、図10(B) は温特データを取得するもの、図10(C) はインダクタンス補正のための係数演算処理を行うものある。
【図11】従来のトルクセンサが用いられている動力舵取装置の縦断面説明図である。
【図12】図11の動力舵取装置に用いられているトルクセンサの電気的構成をブロックで示す説明図である。
【符号の説明】
21 トルク信号回路部オフセット補正(トルク信号補正手段、回路特性補正手段)
22 トルク信号回路部傾き補正(トルク信号補正手段、回路特性補正手段)
23 トルク信号回路部非線形補正(トルク信号補正手段、回路特性補正手段)
26 温特信号回路部オフセット補正(トルク信号補正手段、回路特性補正手段)
27 温特信号回路部傾き補正(トルク信号補正手段、回路特性補正手段)
28 温特信号回路部非線形補正(トルク信号補正手段、回路特性補正手段)
31 トルク信号センサ部オフセット補正(トルク信号補正手段、センサ特性補正手段)
32 トルク信号センサ部インダクタンス補正(トルク信号補正手段、センサ特性補正手段)
33 トルク信号センサ部温度補正(トルク信号補正手段、センサ特性補正手段)
34 温特信号センサ部オフセット補正(トルク信号補正手段、センサ特性補正手段)
41 周期からトルクに変換する処理
43 100ケ加重平均処理
44 電圧から温度に変換する処理
45 100ケ加重平均処理
70 操舵機構
71 トルクセンサ
80 I/F回路部
Claims (3)
- ハンドルの操舵トルクの出力に応じて操舵力を補うモータを駆動する電気式動力舵取装置であって、
前記操舵トルクの出力を検出するトルクセンサと、
前記トルクセンサの出力信号をトルク信号に変換する変換回路と、
前記変換回路と前記トルクセンサとの組み付け前における前記変換回路の回路補正データを取得し記憶する第1の補正データ記憶手段と、
前記変換回路と前記トルクセンサとの組み付け後における前記トルクセンサのセンサ補正データを取得し記憶する第2の補正データ記憶手段と、
前記回路補正データおよび前記センサ補正データに基づいて前記トルク信号を補正するトルク信号補正手段と、
を備えることを特徴とする電気式動力舵取装置。 - 前記回路補正データは、異なる2値における前記変換回路の周囲温度において取得され、
前記センサ補正データは、1値における前記トルクセンサの周囲温度において取得されることを特徴とする請求項1記載の電気式動力舵取装置。 - 前記トルク信号補正手段は、
前記回路補正データに基づく補正を行う回路特性補正手段と、
前記センサ補正データに基づく補正を行うセンサ特性補正手段と、
を備えることを特徴とする請求項1または2記載の電気式動力舵取装置。
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