JP3550892B2 - 計器の端子接続構造 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、速度計や水温計等の計器の端子接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の計器は、図7に示すように、プリント板110に半田付けされた丸ピン状のオス端子120を計器100側のメス端子(図示しない)に嵌め合わせて接続し、プリント板110に固定されたプレス端子130とケース140側の配線板150とをスクリュ160により締め付けて固定することで電気的な接続が行われている。
また、特開平7−244075号公報では、計器に設けられた端子の端部に弾性接触部を形成し、この弾性接触部が配線パターンに付勢力を持って接触する端子構造が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図7に示す端子構造の場合、構成部品が非常に多いことから、コストが高くなるという問題があった。
また、特開平7−244075号公報に開示された端子構造の場合、計器の厚さ方向における寸法のばらつきや、熱膨張による寸法変化に対して吸収する部分がないため、計器自体に歪みが加わり、作動上に支障を来していた。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、簡単な構造(低コスト)で計器の寸法ばらつきや、熱膨張による寸法変化を吸収できる端子接続構造を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明では、指針軸の軸方向へ伸びる導通部が、その導通部と略直角方向に配置されたコイルスプリングの線材間に挿入されることで、コイルスプリングとの導通が成されている。この構成によれば、導通部とコイルスプリングとが指針軸の軸方向に相対変位可能であるため、計器の厚さ方向(指針軸の軸方向)の寸法ばらつきや熱膨張による寸法変化が生じても、導通部とコイルスプリングとの相対変位によって上記寸法ばらつきや寸法変化を吸収することができる。
また、コイルスプリングは、導通部に対して略直角方向に弾性を有していることから、その弾性方向の寸法ばらつきや寸法変化も吸収できる。
【0005】
請求項2の発明では、指針軸の軸方向へ伸びる導通部が、その導通部と略直角方向に配置されたコイルスプリングの自由端と外部基板との間に配置され、コイルスプリングの弾力によって外部基板に押圧されている。この構成によれば、導通部とコイルスプリングとが指針軸の軸方向に相対変位可能であるため、計器の厚さ方向(指針軸の軸方向)の寸法ばらつきや熱膨張による寸法変化が生じても、導通部とコイルスプリングとの相対変位によって上記寸法ばらつきや寸法変化を吸収することができる。
また、コイルスプリングは、導通部に対して略直角方向に弾性を有していることから、その弾性方向の寸法ばらつきや寸法変化も吸収できる。
【0006】
請求項3の発明では、導通部がコイルスプリングの伸縮方向と同一方向に撓むことができる可撓部を介して支持されているので、コイルスプリングの弾性方向(伸縮方向)に寸法ばらつきや寸法変化が生じた場合でも、可撓部がコイルスプリングの弾性方向(軸方向と略直角方向)へ撓むことにより、導通部とコイルスプリングとの接触状態を良好に保持することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の計器の端子接続構造を図面に基づいて説明する。
(第1実施例)
図1は計器の取付け構造を示す断面図である。
計器1は、例えば車両用の速度計や水温計等であり、樹脂製のベース部2が文字板3と導光板4に対してスクリュ5により固定されている。また、文字板3と導光板4は、ケース6のボス部6aにスクリュ7により固定されている。ベース部2には、図示しないボビンが一体に設けられてハウジング8に収容されており、そのボビンの外周に2つのコイル9が互いに直交する様に巻回されている。各コイル9は、ケース6に設けられたプリント基板10に導通する端子(後述する)を通じて通電される。ボビンの内側には、2つのコイル9の合成磁界に応じて回転するマグネット(図示しない)が配されており、そのマグネットの中心部には指針軸11が取り付けられてベース部2に対して回転自在に支持されている。指針軸11の先端には、文字板3の目盛りを指示する指針12が取り付けられている。
【0011】
前記の端子は、ベース部2に保持された内部端子13と、導電性を有するコイルスプリング14(本発明の信号入力部)とから成る。
内部端子13は、コイル9との接続部を成す巻付け部13aと、ハウジング8の底面から下方へ突出する可撓部13bと、この可撓部13bから下方へ伸びる導通部13cとを有する。巻付け部13aは、コイル9の上方で水平方向に折り曲げられて、その端部にコイル9の一端が接続されている。可撓部13bは、幅の細い板状に設けられて、その厚さ方向(図1では左右方向)に柔軟性を有する。導通部13cは、略筒形状に設けられて、コイルスプリング14の線材間に挿入されて、コイルスプリング14と電気的に接触している。
【0012】
コイルスプリング14は、導通部13cを間に入れて対向するケース6の終端部6b、6c間に介在されて、その終端部6b、6cに設けられた突起6dの外周にスプリング端部が嵌合して組付けられ、両スプリング端部の間が伸縮可能に配置されている。但し、スプリング端部は、ケース6の裏面から突起6dの周囲まで回り込んで配設されたプリント基板10の回路上に当接して電気的に接続されている。なお、内部端子13とコイルスプリング14とは、内部端子13の導通部13cが可撓部13bで撓むことのできる方向(図1の左右方向)と、コイルスプリング14の弾性方向(伸縮する方向)とが同一方向となる様に組付けられている。
【0013】
次に、本実施例の作用及び効果を説明する。
本実施例では、内部端子13の導通部13cがコイルスプリング14の線材間に挿入されているため、導通部13cとコイルスプリング14とが指針軸11の軸方向(図1の上下方向)に相対変位可能である。このため、計器1の厚さ方向(指針軸11の軸方向)の寸法ばらつきや熱膨張による寸法変化が生じても、導通部13cとコイルスプリング14との相対変位によって上記寸法ばらつきや寸法変化を吸収することができる。
【0014】
また、コイルスプリング14は、導通部13cに対して軸方向と略直角方向(図1の左右方向)に弾性を有していることから、その弾性方向の寸法ばらつきや寸法変化も吸収できる。この場合、図1の左右方向に計器1の寸法ばらつきや寸法変化が生じた場合でも、導通部13cが可撓部13bでコイルスプリング14の弾性方向と同一方向へ撓むことができるため、導通部13cとコイルスプリング14との導通不良を防止できる。さらに、コイルスプリング14の弾性方向のみならず、軸方向と直交するコイルスプリング14の径方向においても、導通部13cとコイルスプリング14との相対変位によってコイルスプリング14の直径分だけ寸法ばらつきや寸法変化を吸収することができる。
【0015】
(第2実施例)
図2は計器1の端子接続構造を示す断面図である。
本実施例は、図2に示すように、コイルスプリング14により導通部13cを一方のケース終端部6b側へ押圧して、導通部13cを直接一方のケース終端部6bに配設されたプリント基板10の回路上に当接させて導通を取る構造である。即ち、本実施例のコイルスプリング14は、一端側のスプリング端部がケース6の終端部6cに設けられた突起6dの外周に嵌合して固定され、他端側のスプリング端部が自由端となっている。そして、導通部13cは、コイルスプリング14の自由端とケース6の終端部6bとの間に配置され、コイルスプリング14の弾力によってケース6の終端部6bに押圧されている。
この場合でも、導通部13cとコイルスプリング14とが軸方向に相対変位可能に組付けられるとともに、コイルスプリング14が導通部13cに対して軸方向と略直角方向に弾性を有していることから、第1実施例と同様に、計器1の厚さ方向のみならず、コイルスプリング14の弾性方向および軸方向と直交するコイルスプリング14の径方向においても計器1の寸法ばらつきや寸法変化を吸収することができる。
【0016】
(第3実施例)
図3は計器1の端子接続構造を示す断面図である。
本実施例の端子は、第1実施例に示したコイルスプリング14の代わりに、一対の弾性片15aを有する接続端子15(本発明の信号入力部)を備える。この接続端子15は、弾性片15aを支持する一対の支持片15bがケース終端部6b、6cに配設されたプリント基板10の回路上に押圧された状態でケース6に組付けられ、一対の弾性片15aが導通部13cに対して径方向の両外側から弾力を持って導通部13cの外周面に接触している。この端子接続構造によれば、内部端子の導通部13cと接続端子15とが軸方向に相対変位可能に組付けられることから、計器1の厚さ方向における寸法ばらつきや寸法変化を吸収することができる。また、接続端子15は、導通部13cに対して一対の弾性片15aが導通部13cの径方向(図3の左右方向)に弾性変形可能であるとともに、その弾性変形可能な方向(X方向)と直交する方向(Y方向)に接続端子15と導通部13cとが相対変位可能であることから、計器1のX方向およびY方向においても計器1の寸法ばらつきや寸法変化を吸収することができる。
【0017】
(第4実施例)
図4は計器1の端子接続構造を示す断面図である。
本実施例は、接続端子15に設けられた弾性片15aにより導通部13cを一方のケース終端部6b側へ押圧して、導通部13cを直接一方のケース終端部6bに配設されたプリント基板10の回路上に当接させて導通を取る構造である。この場合でも、導通部13cと接続端子15とが軸方向に相対変位可能に組付けられるとともに、導通部13cに対して弾性片15aが導通部13cの径方向(図4の左右方向)に弾性変形可能であり、且つその弾性変形可能な方向(X方向)と直交する方向(Y方向)に接続端子15と導通部13cとが相対変位可能であることから、第3実施例と同様に、計器1の厚さ方向のみならず、計器1のX方向およびY方向においても寸法ばらつきや寸法変化を吸収することができる。
【0018】
(第5実施例)
図5は計器1の取付け構造を示す断面図である。
本実施例の計器1は、樹脂製のベース部2(ボビン)に巻回されたコイル9、コイル9を収容するハウジング8、コイル9に通電するための端子16、及びベース部2にスクリュ5で固定された文字板3を備え、この文字板3がケース6のボス部6aにスクリュ7で固定されている。
一方、ケース6には、計器駆動用の回路基板17がビス18等で固定され、端子が接続される基板孔17aの内周面に端子導通用の銅泊(本発明の信号回路/図示しない)が貼り付けられている。
【0019】
端子16は、ベース部2の端子取付け孔2aに挿入される挿入部16a(図6参照)、この挿入部16aの上端から略水平方向に折り曲げられて、その端部にコイル9の一端9aが接続される巻付け部16b、ハウジング8の底面から下方へ突出する棒状部16c(本発明の導通部)、及び外部からの信号を受ける信号入力部より成る。この信号入力部は、基板孔17aの銅泊と電気的に接触する接触部16dと、基板孔17aへの挿入を容易にする案内部16eから成る。
この端子は、図5に示す様に、少なくとも棒状部16cから信号入力部までが連続した1本の棒状ばね材を折り曲げて形成され、棒状部16cが指針軸11の軸方向と略直角方向(以下、径方向と言う)に撓むことのできる可撓性を有し、且つ接触部16dが径方向に弾性変形可能に設けられている。また、接触部16dは、基板孔17aの内周面に貼り付けられた銅泊(本発明の信号回路)に対して、指針軸11の軸方向に所定の接触長さを有している。
【0020】
次に、本実施例の作用及び効果を説明する。
本実施例では、端子の棒状部16cが径方向に撓むことができるため、計器1と回路基板17との間で径方向の誤差が生じても、棒状部16cが同方向に撓むことによって前記の誤差を吸収できる。また、棒状部16cが撓んだ状態で接触部16dが基板孔17aの内周面に貼り付けられた銅泊に接触しても、接触部16dが径方向に弾性変形することにより銅泊に対して一定の接触圧を確保できる。
さらに、その銅泊に接触する接触部16dが指針軸11の軸方向に所定の接触長さを有しているため、計器1の厚さ方向(指針軸11の軸方向)の寸法ばらつきや熱膨張による寸法変化が生じても、接触部16dの範囲内で銅泊に接触できるため、上記寸法ばらつきや寸法変化を吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】計器の取付け構造を示す断面図である(第1実施例)。
【図2】計器の端子接続構造を示す断面図である(第2実施例)。
【図3】計器の端子接続構造を示す断面図である(第3実施例)。
【図4】計器の端子接続構造を示す断面図である(第4実施例)。
【図5】計器の取付け構造を示す断面図である(第5実施例)。
【図6】図5のA−A断面図である。
【図7】従来の計器の取付け構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 計器
8 ハウジング
11 指針軸
13 内部端子(端子)
13c 導通部
14 コイルスプリング(端子/信号入力部)
15 接続端子(端子/信号入力部)
16 端子
16c 棒状部
16d 接触部(信号入力部)
16e 案内部(信号入力部)
17 回路基板(外部基板)
【発明の属する技術分野】
本発明は、速度計や水温計等の計器の端子接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の計器は、図7に示すように、プリント板110に半田付けされた丸ピン状のオス端子120を計器100側のメス端子(図示しない)に嵌め合わせて接続し、プリント板110に固定されたプレス端子130とケース140側の配線板150とをスクリュ160により締め付けて固定することで電気的な接続が行われている。
また、特開平7−244075号公報では、計器に設けられた端子の端部に弾性接触部を形成し、この弾性接触部が配線パターンに付勢力を持って接触する端子構造が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図7に示す端子構造の場合、構成部品が非常に多いことから、コストが高くなるという問題があった。
また、特開平7−244075号公報に開示された端子構造の場合、計器の厚さ方向における寸法のばらつきや、熱膨張による寸法変化に対して吸収する部分がないため、計器自体に歪みが加わり、作動上に支障を来していた。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、簡単な構造(低コスト)で計器の寸法ばらつきや、熱膨張による寸法変化を吸収できる端子接続構造を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明では、指針軸の軸方向へ伸びる導通部が、その導通部と略直角方向に配置されたコイルスプリングの線材間に挿入されることで、コイルスプリングとの導通が成されている。この構成によれば、導通部とコイルスプリングとが指針軸の軸方向に相対変位可能であるため、計器の厚さ方向(指針軸の軸方向)の寸法ばらつきや熱膨張による寸法変化が生じても、導通部とコイルスプリングとの相対変位によって上記寸法ばらつきや寸法変化を吸収することができる。
また、コイルスプリングは、導通部に対して略直角方向に弾性を有していることから、その弾性方向の寸法ばらつきや寸法変化も吸収できる。
【0005】
請求項2の発明では、指針軸の軸方向へ伸びる導通部が、その導通部と略直角方向に配置されたコイルスプリングの自由端と外部基板との間に配置され、コイルスプリングの弾力によって外部基板に押圧されている。この構成によれば、導通部とコイルスプリングとが指針軸の軸方向に相対変位可能であるため、計器の厚さ方向(指針軸の軸方向)の寸法ばらつきや熱膨張による寸法変化が生じても、導通部とコイルスプリングとの相対変位によって上記寸法ばらつきや寸法変化を吸収することができる。
また、コイルスプリングは、導通部に対して略直角方向に弾性を有していることから、その弾性方向の寸法ばらつきや寸法変化も吸収できる。
【0006】
請求項3の発明では、導通部がコイルスプリングの伸縮方向と同一方向に撓むことができる可撓部を介して支持されているので、コイルスプリングの弾性方向(伸縮方向)に寸法ばらつきや寸法変化が生じた場合でも、可撓部がコイルスプリングの弾性方向(軸方向と略直角方向)へ撓むことにより、導通部とコイルスプリングとの接触状態を良好に保持することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の計器の端子接続構造を図面に基づいて説明する。
(第1実施例)
図1は計器の取付け構造を示す断面図である。
計器1は、例えば車両用の速度計や水温計等であり、樹脂製のベース部2が文字板3と導光板4に対してスクリュ5により固定されている。また、文字板3と導光板4は、ケース6のボス部6aにスクリュ7により固定されている。ベース部2には、図示しないボビンが一体に設けられてハウジング8に収容されており、そのボビンの外周に2つのコイル9が互いに直交する様に巻回されている。各コイル9は、ケース6に設けられたプリント基板10に導通する端子(後述する)を通じて通電される。ボビンの内側には、2つのコイル9の合成磁界に応じて回転するマグネット(図示しない)が配されており、そのマグネットの中心部には指針軸11が取り付けられてベース部2に対して回転自在に支持されている。指針軸11の先端には、文字板3の目盛りを指示する指針12が取り付けられている。
【0011】
前記の端子は、ベース部2に保持された内部端子13と、導電性を有するコイルスプリング14(本発明の信号入力部)とから成る。
内部端子13は、コイル9との接続部を成す巻付け部13aと、ハウジング8の底面から下方へ突出する可撓部13bと、この可撓部13bから下方へ伸びる導通部13cとを有する。巻付け部13aは、コイル9の上方で水平方向に折り曲げられて、その端部にコイル9の一端が接続されている。可撓部13bは、幅の細い板状に設けられて、その厚さ方向(図1では左右方向)に柔軟性を有する。導通部13cは、略筒形状に設けられて、コイルスプリング14の線材間に挿入されて、コイルスプリング14と電気的に接触している。
【0012】
コイルスプリング14は、導通部13cを間に入れて対向するケース6の終端部6b、6c間に介在されて、その終端部6b、6cに設けられた突起6dの外周にスプリング端部が嵌合して組付けられ、両スプリング端部の間が伸縮可能に配置されている。但し、スプリング端部は、ケース6の裏面から突起6dの周囲まで回り込んで配設されたプリント基板10の回路上に当接して電気的に接続されている。なお、内部端子13とコイルスプリング14とは、内部端子13の導通部13cが可撓部13bで撓むことのできる方向(図1の左右方向)と、コイルスプリング14の弾性方向(伸縮する方向)とが同一方向となる様に組付けられている。
【0013】
次に、本実施例の作用及び効果を説明する。
本実施例では、内部端子13の導通部13cがコイルスプリング14の線材間に挿入されているため、導通部13cとコイルスプリング14とが指針軸11の軸方向(図1の上下方向)に相対変位可能である。このため、計器1の厚さ方向(指針軸11の軸方向)の寸法ばらつきや熱膨張による寸法変化が生じても、導通部13cとコイルスプリング14との相対変位によって上記寸法ばらつきや寸法変化を吸収することができる。
【0014】
また、コイルスプリング14は、導通部13cに対して軸方向と略直角方向(図1の左右方向)に弾性を有していることから、その弾性方向の寸法ばらつきや寸法変化も吸収できる。この場合、図1の左右方向に計器1の寸法ばらつきや寸法変化が生じた場合でも、導通部13cが可撓部13bでコイルスプリング14の弾性方向と同一方向へ撓むことができるため、導通部13cとコイルスプリング14との導通不良を防止できる。さらに、コイルスプリング14の弾性方向のみならず、軸方向と直交するコイルスプリング14の径方向においても、導通部13cとコイルスプリング14との相対変位によってコイルスプリング14の直径分だけ寸法ばらつきや寸法変化を吸収することができる。
【0015】
(第2実施例)
図2は計器1の端子接続構造を示す断面図である。
本実施例は、図2に示すように、コイルスプリング14により導通部13cを一方のケース終端部6b側へ押圧して、導通部13cを直接一方のケース終端部6bに配設されたプリント基板10の回路上に当接させて導通を取る構造である。即ち、本実施例のコイルスプリング14は、一端側のスプリング端部がケース6の終端部6cに設けられた突起6dの外周に嵌合して固定され、他端側のスプリング端部が自由端となっている。そして、導通部13cは、コイルスプリング14の自由端とケース6の終端部6bとの間に配置され、コイルスプリング14の弾力によってケース6の終端部6bに押圧されている。
この場合でも、導通部13cとコイルスプリング14とが軸方向に相対変位可能に組付けられるとともに、コイルスプリング14が導通部13cに対して軸方向と略直角方向に弾性を有していることから、第1実施例と同様に、計器1の厚さ方向のみならず、コイルスプリング14の弾性方向および軸方向と直交するコイルスプリング14の径方向においても計器1の寸法ばらつきや寸法変化を吸収することができる。
【0016】
(第3実施例)
図3は計器1の端子接続構造を示す断面図である。
本実施例の端子は、第1実施例に示したコイルスプリング14の代わりに、一対の弾性片15aを有する接続端子15(本発明の信号入力部)を備える。この接続端子15は、弾性片15aを支持する一対の支持片15bがケース終端部6b、6cに配設されたプリント基板10の回路上に押圧された状態でケース6に組付けられ、一対の弾性片15aが導通部13cに対して径方向の両外側から弾力を持って導通部13cの外周面に接触している。この端子接続構造によれば、内部端子の導通部13cと接続端子15とが軸方向に相対変位可能に組付けられることから、計器1の厚さ方向における寸法ばらつきや寸法変化を吸収することができる。また、接続端子15は、導通部13cに対して一対の弾性片15aが導通部13cの径方向(図3の左右方向)に弾性変形可能であるとともに、その弾性変形可能な方向(X方向)と直交する方向(Y方向)に接続端子15と導通部13cとが相対変位可能であることから、計器1のX方向およびY方向においても計器1の寸法ばらつきや寸法変化を吸収することができる。
【0017】
(第4実施例)
図4は計器1の端子接続構造を示す断面図である。
本実施例は、接続端子15に設けられた弾性片15aにより導通部13cを一方のケース終端部6b側へ押圧して、導通部13cを直接一方のケース終端部6bに配設されたプリント基板10の回路上に当接させて導通を取る構造である。この場合でも、導通部13cと接続端子15とが軸方向に相対変位可能に組付けられるとともに、導通部13cに対して弾性片15aが導通部13cの径方向(図4の左右方向)に弾性変形可能であり、且つその弾性変形可能な方向(X方向)と直交する方向(Y方向)に接続端子15と導通部13cとが相対変位可能であることから、第3実施例と同様に、計器1の厚さ方向のみならず、計器1のX方向およびY方向においても寸法ばらつきや寸法変化を吸収することができる。
【0018】
(第5実施例)
図5は計器1の取付け構造を示す断面図である。
本実施例の計器1は、樹脂製のベース部2(ボビン)に巻回されたコイル9、コイル9を収容するハウジング8、コイル9に通電するための端子16、及びベース部2にスクリュ5で固定された文字板3を備え、この文字板3がケース6のボス部6aにスクリュ7で固定されている。
一方、ケース6には、計器駆動用の回路基板17がビス18等で固定され、端子が接続される基板孔17aの内周面に端子導通用の銅泊(本発明の信号回路/図示しない)が貼り付けられている。
【0019】
端子16は、ベース部2の端子取付け孔2aに挿入される挿入部16a(図6参照)、この挿入部16aの上端から略水平方向に折り曲げられて、その端部にコイル9の一端9aが接続される巻付け部16b、ハウジング8の底面から下方へ突出する棒状部16c(本発明の導通部)、及び外部からの信号を受ける信号入力部より成る。この信号入力部は、基板孔17aの銅泊と電気的に接触する接触部16dと、基板孔17aへの挿入を容易にする案内部16eから成る。
この端子は、図5に示す様に、少なくとも棒状部16cから信号入力部までが連続した1本の棒状ばね材を折り曲げて形成され、棒状部16cが指針軸11の軸方向と略直角方向(以下、径方向と言う)に撓むことのできる可撓性を有し、且つ接触部16dが径方向に弾性変形可能に設けられている。また、接触部16dは、基板孔17aの内周面に貼り付けられた銅泊(本発明の信号回路)に対して、指針軸11の軸方向に所定の接触長さを有している。
【0020】
次に、本実施例の作用及び効果を説明する。
本実施例では、端子の棒状部16cが径方向に撓むことができるため、計器1と回路基板17との間で径方向の誤差が生じても、棒状部16cが同方向に撓むことによって前記の誤差を吸収できる。また、棒状部16cが撓んだ状態で接触部16dが基板孔17aの内周面に貼り付けられた銅泊に接触しても、接触部16dが径方向に弾性変形することにより銅泊に対して一定の接触圧を確保できる。
さらに、その銅泊に接触する接触部16dが指針軸11の軸方向に所定の接触長さを有しているため、計器1の厚さ方向(指針軸11の軸方向)の寸法ばらつきや熱膨張による寸法変化が生じても、接触部16dの範囲内で銅泊に接触できるため、上記寸法ばらつきや寸法変化を吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】計器の取付け構造を示す断面図である(第1実施例)。
【図2】計器の端子接続構造を示す断面図である(第2実施例)。
【図3】計器の端子接続構造を示す断面図である(第3実施例)。
【図4】計器の端子接続構造を示す断面図である(第4実施例)。
【図5】計器の取付け構造を示す断面図である(第5実施例)。
【図6】図5のA−A断面図である。
【図7】従来の計器の取付け構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 計器
8 ハウジング
11 指針軸
13 内部端子(端子)
13c 導通部
14 コイルスプリング(端子/信号入力部)
15 接続端子(端子/信号入力部)
16 端子
16c 棒状部
16d 接触部(信号入力部)
16e 案内部(信号入力部)
17 回路基板(外部基板)
Claims (3)
- 外部からの信号を端子を通じて入力し、その入力信号に基づいて指針軸を回転駆動する計器であって、
前記端子は、ハウジングから突出して前記指針軸の軸方向へ伸びる導通部と、この導通部と電気的に接触して外部からの信号を前記導通部に伝達する信号入力部とを有し、この信号入力部は、前記導通部と略直角方向に配置されて両端部が固定されると共に、前記両端部の間が伸縮可能に設けられたコイルスプリングであり、前記導通部は、前記コイルスプリングの線材間に挿入されることにより、前記コイルスプリングとの導通が成されていることを特徴とする計器の端子接続構造。 - 外部からの信号を端子を通じて入力し、その入力信号に基づいて指針軸を回転駆動する計器であって、
前記端子は、ハウジングから突出して前記指針軸の軸方向へ伸びる導通部と、この導通部と電気的に接触して外部からの信号を前記導通部に伝達する信号入力部とを有し、この信号入力部は、前記導通部と略直角方向に配置されて、一端側が固定され、他端側が自由端となるコイルスプリングであり、前記導通部は、信号回路を有する外部基板と前記コイルスプリングの自由端との間に配置され、前記コイルスプリングの弾力によって前記外部基板に押圧されていることを特徴とする計器の端子接続構造。 - 請求項1または2に記載した計器の端子接続構造において、
前記導通部は、前記コイルスプリングの伸縮方向と同一方向に撓むことができる可撓部を介して支持されていることを特徴とする計器の端子接続構造。
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