JP3550613B2 - データ共用装置およびデータ共用方式 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、データ共用装置およびデータ共用方式に関し、詳しくは、
規模の大小にかかわらずネットワークに接続された複数の情報機器間でデータの共用を行う場合、特に、LAN(Local Area Network)に接続した複数のワークステーションにてファイル共用を行い、データ処理を実行するときや、ソフトウェア開発作業などの場合に適するようなデータ共用装置およびデータ共用方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複数の情報機器を接続するネットワークとして、国際規格(IEEE 802.3)のEthernetや国際規格(IEEE 802.5)のトークンリングなど、種々のものがある。また、ネットワークを用いたデータ共用には Sun Microsystems社のNFS(Network File System)や、AT&T社のRFS(Remote File System)などがある。
【0003】
以下、図2を用いて従来のデータ共用方式、NFSについて説明する。
図2は、NFSを用いたデータ共用を適用した情報機器の概略図である。
図2において、情報機器1a,1bはそれぞれデータ共用のためのNFS6 a,6bと接続している。NFS6a,6bはネットワーク5を通して接続されている。共用データ4aは記憶装置3a内にあり、NFS6aによって管理されている。
ここで、情報機器1aにて共用データ4aへのアクセスが発生した場合、情報機器1aはNFS6aを通して記憶装置3a内の共用データ4aをアクセスする。情報機器1bから共用データ4aへのアクセスが発生した場合は、情報機器1bからNFS6b、ネットワーク5、NFS6aを通り記憶装置3a内の共用データ4aへと間接的にアクセスしなければならない。
なお、NFSなどのクライアント/サーバ型データ共用に関連するものとして特開平4−84350号などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
情報機器の高速化やネットワークの普及、マルチメディアの需要拡大にともない、ネットワークを通るデータ量が年々増加している。
このため、ネットワークを用いたデータ共用に対しても、共用データへのアクセス速度の低下やネットワークの負荷の増加が問題となっている。
また、NFSなどのクライアント/サーバ型のデータ共用装置では、共用データを1つの記憶装置などに集中して管理するため、記憶装置に障害が発生した場合データを損失するなどの被害が大きく、共用データの信頼性が問題となっている。
この発明の目的は、情報機器が共用データを高速にアクセスすることができるデータ共用装置を提供することにある。
また、この発明の他の目的は、情報機器がネットワークの負荷を抑えて、データの共用を行うデータ共用装置を提供することにある。
さらに、この発明の他の目的は、情報機器が共用データを高速にアクセスすることができるデータ共用方式を提供することにある。
また、この発明の他の目的は、複数の情報機器がアクセスする共用データの排他制御を行うデータ共用方式を提供することにある。
さらに、この発明の他の目的は、共用データおよびデータ共用装置の信頼性を高くするデータ共用方式を提供することにある。
さらに、この発明の他の目的は、データ共用装置を用いてデータ共用を行う情報機器について、ネットワークの負荷をおさえた状態でのネットワークへの追加および削除を行うデータ共用方式を提供することにある。
さらに、この発明の他の目的は、複数のネットワークに接続したデータ共用装置について、あるネットワークが他のネットワークへの負荷を抑えてデータの共用を行うデータ共用方式を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記のような目的を達成するために、この発明のデータ共用装置の基本的な特徴は、ネットワークに接続された複数の情報機器のそれぞれに設けられるデータ共用装置であって、各情報機器において使用される共用データを記憶する記憶装置と、共用データが同じになるよう管理および制御する共用データ管理手段とを有し、この共用データ管理手段が共用データの更新についての管理情報により共用データを自己が更新しているときあるいは更新がされていないときに共用データのアクセスをネットワークより高速な記憶装置に切り替えることで、情報機器が共用データを高速にアクセスするものである。
そして、その第1の発明は、これに加えて、データ共用装置の管理情報により共用データの更新の可否を判断することで、複数の情報機器がアクセスする共用データの排他制御を行うものある。
また、その第2の発明は、前記の基本的な特徴に加えて、管理情報が共用データの更新状態を示す更新情報と更新した情報機器を識別する情報とを有するものであり、この管理情報に応じて、情報機器が障害発生などで失った情報を他の情報機器から復元するものである。
さらに、その第3の発明は、前記の基本的な特徴に加えて、管理情報が共用データの更新状態を示す更新情報と更新した情報機器を識別する情報とを有するものであり、データ共用装置が管理情報により必要なデータのみ転送することで、ネットワークの負荷を抑えた状態でのデータ共用を行い、かつ、切断対象となる情報機器のデータ共用装置における管理情報の内容が、他の情報機器に共用データが記憶されている状態になる処理をして管理情報の内容を変更した上で切断対象となる情報機器を切断し、接続する情報機器における記憶装置に記憶された管理情報を共用データが他の情報機器に存在する状態に設定して情報機器を接続することで情報機器の追加および削除を行うものである。
そして、その第4の発明は、前記の基本的な特徴に加えて、管理情報が共用データの更新状態を示す更新情報と更新した情報機器を識別する情報とを有するものであり、情報機器の1つが複数のネットワークに接続され、この情報機器の共 用データ管理手段が接続されているネットワーク対応に管理情報を有し、それぞれのネットワークに対して共用データが同じになるよう管理および制御するものであり、これにより、あるネットワークが他のネットワークへの負荷を抑えてデータの共用を行うものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
前記の構成のデータ共用装置にあっては、その記憶装置は、各々のデータ共用管理手段に常に記憶装置内のデータが同じになるよう管理および制御される。
情報機器が共用データを参照する場合、データ共用管理手段が内部に設けた管理情報により、記憶装置にアクセスするか、ネットワークにアクセスするか判断する。記憶装置内の共用データが最新であると確認できれば、ネットワークよりアクセス速度の高速な記憶装置をアクセスする。したがって、情報機器は、ネットワークに負荷をまったくかけずに、共用データを高速にアクセスすることができる。このことは、特に同じ共用データを何度も参照する場合により有効である。
情報機器が共用データを更新する場合、データ共用管理手段は記憶装置を更新すると同時にネットワークに管理情報を送信する。本来なら、更新した共用データを送信すべきであるが、他の情報機器で共用データが参照されないかぎり更新した共用データを送信する必要はない。したがって、情報機器は、ネットワークの負荷を抑えて、データの共用を行うことができる。このことは、特に同じ共用データを何度も更新する場合に有効である。
【0007】
ネットワークを用いたデータ転送の方法は、一対一通信ではなく、一対多通信を多く用いる方式とすることで全体のネットワーク使用率を下げネットワークの負荷を抑えることができる。
各データ共用管理手段の管理情報はつねに同じ内容に保たれている。各情報機器は、この管理情報によって共用データの更新の可否を判断する。他の情報機器が更新した共用データに対しての更新を不可とすることで、複数の情報機器がアクセスする共用データの排他制御を行うことができる。
障害発生などで共用データを紛失した場合、同じデータが他の情報機器の記憶装置に存在しているため共用データを復元できる。また同様に、障害発生などで管理情報を紛失した場合も他のデータ共用管理手段の管理情報から復元できる。したがって、共用データおよびデータ共用装置の信頼性を向上できる。
データ共用を行っているネットワークに対して、新たにデータ共用を行う情報機器を追加(接続)する場合、ネットワークに接続している情報機器のデータ共用管理手段の管理情報に、接続する情報機器のデータ共用装置のデータ共用管理手段の管理情報をあわせることで接続する。本来なら、すべての共用データを転送すべきであるが参照しない共用データを転送する必要はない。したがって、ネットワークの負荷をおさえた状態で、データ共用を行っている情報器の追加を行うことができる。
【0008】
データ共用を行っている情報機器をネットワークから削除(切断)する場合、管理情報により最新の共用データのみを他のデータ共用を行っている情報機器に送信することで切断する。最新でない共用データは、他のデータ共用を行っている情報機器に最新の共用データが存在するので転送する必要はない。したがって、ネットワークの負荷をおさえた状態で、データ共用を行っている情報器の削除を行うことができる。
さらに、追加、削除ともに他のデータ共用管理手段を停止させることはないので、ネットワークを停止することなくデータ共用を行っている情報機器の追加、削除を行うことができる。
データ共用装置を複数のネットワークに接続する場合、管理情報を接続するネットワーク数分用意し管理制御する。あるネットワークから更新された共用データが送信されてきた場合、本来なら、送信されてきた共用データをそのまま他のネットワークへ転送すべきであるが、他のネットワークで共用データが参照されないかぎり共用データを送信する必要はないので、他のネットワークの負荷を抑えるため管理情報のみ他のネットワークへ転送する。したがって、あるネットワークは他のネットワークの負荷を抑えてデータの共用を行うことができる。
なお、以上のような管理を行うために、管理情報として、ここでは、情報機器を識別するためのデバイスアドレス(機器識別情報)と最新であることあるいは更新されたことを示す状態フラグデータを使用するが、説明の都合上、実施例では、直接データで説明するのではなく、データの内容をもって説明している。
【0009】
【実施例】
以下、この発明の実施例を図面を用いて詳細に説明する。
図1は、この発明のデータ共用装置を適用したネットワークと情報機器の概略図である。
図1において、情報機器1a,1bはこの発明によるデータ共用管理装置2a,2bを介して共用データ4a,4bを格納するための記憶装置3a,3bと接続している。なお、ここでの情報機器1aのデータ共用装置は、データ共用管理装置2aと記憶装置3aとからなり、情報機器1bのデータ共用装置は、データ共用管理装置2bと記憶装置3bとからなり、各データ共用管理装置2a,2bは、それぞれプログラム処理で実現できるので、この発明のデータ共用管理手段の具体例に対応している。
【0010】
すべてのデータ共用管理装置2a,2bはネットワーク5を通して接続しており、データ共用管理装置2a,2b間で情報やデータの送信および受信できる機能をもっている。データ共用管理装置2a,2bと記憶装置3a,3bはネットワーク5よりデータの処理能力が高い。現在の技術では情報機器1a,1bは、メインフレーム,ワークステーション,パーソナルコンピュータ等が、データ共用管理装置2a,2bは、ソフトウエアで作成し情報機器1a,1bへ組み込む方式が、記憶装置3a,3bは、ハードディスク,RAMディスク,メモリなどが一般的である。
情報機器1a,実際には、データ共用管理装置2a,記憶装置3aをまとめて1つのシステム7aとして扱う。ここで説明するネットワーク5は、一対多の通信が可能であることを前提としている。ネットワークの種類によっては一対多通信のできないネットワークもあるが、データ共用の方式は同じである。
ここでの、データ共用管理装置は、マイクロプロセッサ(MPU)によりメモリに記憶されてた所定のプログラムを実行することで、そのそれぞれの機能が実現される。そこで、このデータ共用管理装置の基本機能(基本動作)の概要を図3に示す。また、基本動作の詳細を図4に示す。さらに、障害発生時のデータ共用管理装置の動作の概要を図5に、その動作の詳細を図6に示す。システムの接続および切断時のデータ共用管理装置の動作の概要を図7,図8に、また、その動作の詳細を図9に示す。2つのネットワークに接続したデータ共用管理装置の動作の概要を図10に、また、その動作の詳細を図11に示す。
【0011】
図4,6,9,11では、各システム間のデータおよび情報の流れを示す。システム内の管理情報8と共用データ内容の時間による変化の様子を同時に示す。これらの凡例を図12に示す。なお、実際の管理情報8は、共用データを更新したデバイスアドレスと更新状態を示すフラグ(これには更新なしの最新データであるフラグも含む)とがある。そこで、実際には、更新状態に対応するフラグデータが設けられているが、その内容を分かり易くするためにデータではなく、図12に従ってその内容と更新の意味をもって説明する。また、管理情報8は、共通データ4aの一部の領域に割り当てられてもよく、データ共用管理装置のプログラムにデータとして内蔵されていてもいが、説明の都合上、図においては、記憶装置3a,3bにそれぞれの情報機器における管理情報を8としてその位置を示すが、以下では単に管理情報として説明する。
図3は、データ共用管理装置の基本動作の概要である。
ここでは、情報機器が共用データを高速にアクセスする方式と情報機器がネットワークの負荷を抑えてデータの共用を行う方式と複数の情報機器がアクセスする共用データの排他制御を行う方式を説明する。
データ共用管理装置の基本動作は以下の2項目である。
(1)各システムに用意した記憶装置内の共用データが同じになるように管理制御する。そのために、情報機器のメモリにこれに対応するプログラムが記憶され、MPUにより実行される。
(2)ネットワークへの負荷が最小になるよう管理制御する。
【0012】
各データ共用管理装置は、データ内容が更新されたかどうか、また、更新されているならどのシステムが更新したのかつねに管理する。そして、共用データに矛盾が生じないようデータの送受信を行う。そのために、情報機器のメモリにこれに対応するプログラムが記憶され、MPUにより実行される。
データ共用管理装置(プログラム)は、処理内容と管理情報によって異なる。データ共用管理装置の動作は、処理として「共用データ参照:READ」と「共用データ更新:WRITE」の2種類、管理情報として「更新なし」「自システムにて更新」「他システムにて更新」の3種類、これらの組み合せで6通りの動作に分けられる。
【0013】
図3のNO.1,2,3に「共用データ参照:READ」の動作、NO.4,5,6,7に「共用データ更新:WRITE」の動作の概要を示す。
「共用データ参照:READ」の動作としては、動作が高速である自システム内の共用データの参照を主とし、管理情報の状態によって他のシステムの共用データを参照する方式がもっとも効率がよい。
すなわち、管理情報が、「更新なし」または 「自システムにて更新」(NO. 1,2)である場合は動作が高速である自システム内の共用データを参照し、「他システムにて更新」(NO. 3)である場合のみ他システムの共用データを参照する方式とする。このときのデータ転送は、一対多通信を用いて複数のシステムへ同時に転送することでネットワークの使用率を減らす。図4のNO.1,3,5,9に共用データ参照時の動作の詳細を示す。
【0014】
「共用データ更新:WRITE」の動作としては、動作が高速である自システム内の共用データの更新を主とし、管理情報の状態によって他システムへ必要最小限の管理情報を送信する方式がもっとも効率がよい。
すなわち、管理情報が「自システムにて更新」(NO. 5)である場合は動作が高速である自システム内の共用データの更新のみとし、「更新なし」である場合は自システム内の共用データの更新と同時に他システムへの管理情報を送信する方式とする。
すなわち、「更新なし」の場合にデータ書込みにより共用データの更新をするときには(図4の NO. 2の場合)、[0016]で後述するように、自己のシステムのデータ共用管理装置の記憶装置の共用データを更新するとともに他システムへ管理情報を送信する。これにより他のシステムは、送信された管理情報において共用データの状態を管理することができる。
また、「他システムにて更新」の場合にデータ書込みにより共用データの更新をするときには(図4の NO. 5の場合)、[0018]で後述するように、自己の管理情報を参照して更新情報のある他のあるシステムからの共用データを受信して共用データを更新するとともに管理情報を「更新なし」にする。
このときの前者の管理情報の転送と後者の他のあるシステムにおける共用データの送信は、一対多通信を用いて複数のシステムへ同時に転送することでネットワークの使用率を減らす。また、排他制御を組み込む場合(NO. 6)は、管理情報が「他システムにて更新」のとき共用データ更新不可とすることで実現する。なお、まれなケースではあるが、共用データの更新が2つのシステムにて同時に起こった場合(NO. 10)は、ネットワークを同時に使用できないので、2つのシステムともリトライとする。ほぼ同時に起こった場合は、ネットワークを先に使用できたシステムを優先する。図4のNO. 2,4,6,8,10に共用データ更新時の動作の詳細を示す。
これらの処理動作について、ネットワークに多量のデータを通すのは図3のNO. 3の場合のみであり、図3のNO. 3以外のNO. 1,2,4,5,6,7の動作はネットワークの少量のデータまたはまったくデータを通さないため、ネットワークの負荷を抑えることができ、これに比例して共用データへのアクセス速度も高速になる。
【0015】
図4は、データ共用管理装置の基本動作の詳細である。
図4では、1つのネットワークにデータ共用を行う情報機器が3台接続されている。これら各情報機器を説明の都合上、以下では、システムa,システムb,システムcとして説明する。
以下、図4を用いてデータ共用方式の基本動作の詳細をNO.順に説明する。
NO. 1は、システムa内の管理情報が「”−”:共用データは更新なし」の状態でシステムaが共用データ「データA」を参照するときの動作の詳細を示す。システムaは、システムa内の管理情報が「”−”:共用データは更新なし」なので、各システム内の共用データは最新のデータであると判断する。このため、システムaは、システムa内から共用データ「データA」を参照する。このときの動作は、同じシステム内の参照なので処理が高速であり、しかも、ネットワークへの負荷はまったくかかっていない。
なお、前記の”−”は、更新を行った対象となる情報機器アドレスがない状態を示す。
【0016】
NO. 2は、システムa内の管理情報が「”−”:共用データは更新なし」の状態でシステムaが共用データを「データA」から「データB」へ更新するときの動作の詳細を示す。
システムaは、システムa内の管理情報が「”−”:共用データは更新なし」なので、一対多通信を用いて必要最小限の管理情報「”a”:共用データはシステムaにて更新」を他のシステム(システムbとシステムc)へ送信する。同時にシステムa内のデータ内容を「データA」から「データB」に更新する。管理情報を送信したシステムaおよび管理情報を受信した他のシステムは管理情報を「”a”:共用データはシステムaにて更新」にする。これらの共用データの更新動作は、同じシステム内の動作なので処理が高速であり、しかも、ネットワークの負荷は管理情報の送信のみと最小の情報に抑えられる。
なお、前記の”a”は、更新を行った対象となる情報機器が「システムa」であって、その機器アドレス情報を示している。
【0017】
NO. 3は、システムa内の管理情報が「”a”:共用データは自システムにて更新」の状態でシステムaが自ら更新した共用データ「データB」を参照するときの動作の詳細を示す。
システムaは、システムa内の管理情報が「”a”:共用データは自システムにて更新」なので、システムa内の共用データが最新であると判断する。このためシステムaは、システムa内から共用データを参照する。このときの参照動作は、同じシステム内の動作なので処理が高速であり、しかも、ネットワークの負荷はまったくかかっていない。
NO. 4は、システムa内の管理情報が「”a”:共用データは自システムにて更新」の状態でシステムaが自ら更新した共用データを「データB」から「データC」へ更新するときの動作の詳細を示す。
システムaは、システムa内の管理情報がすでに「”a”:共用データは自システムにて更新」なので、あらためて他システムへ管理情報を送る必要がなく、システムa内の共用データを更新する。このときの更新動作は、同じシステム内の動作なので処理が高速であり、しかも、ネットワークの負荷はまったくかかっていない。
これらNO. 3,NO. 4は、共用データを頻繁にアクセス(参照および更新)してもネットワークに負荷をかけずに自システム内の共用データを高速にアクセスできることを示している。
【0018】
NO. 5は、システムc内の管理情報が「”a”:共用データは他システムにて更新」の状態でシステムcが共用データ「データC」を参照するときの動作の詳細を示す。
システムcは、システムc内の管理情報が「”a”:共用データは他システムにて更新」なので、システムaのデータ共用管理装置に対して共用データ「データC」の参照を要求する。
データ参照要求を受けたシステムaのデータ共用管理装置は、一対多通信を用いて他のシステムに共用データ「データC」を送信する。共用データを送信したシステムaおよび共用データを受信した他のシステム(システムbとシステムc)はデータ内容を「データC」にし、さらに、管理情報を「”−”:共用データは更新なし」にする。
なお、共用データの送信方法に関しては、更新前と更新後の差分情報を算出し送信することや、より細かい単位でデータを管理することで余分なデータの送信を減らしてもよい。
【0019】
NO. 6は、システムb内の管理情報が「”−”:共用データは更新なし」の状態でシステムbが共用データを「データC」から「データD」へ更新するときの動作の詳細を示す。これは、NO. 2のシステムaが共用データを更新するときと同じ動作である。
NO. 7,8は、システムc内の管理情報が「”b”:共用データは他システムにて更新」の状態でシステムcがシステムbの更新した共用データ「データD」を「データE」へ更新するときの動作の詳細を示す。
NO. 7は、排他制御された共用データを更新しようとするが更新できないときの動作の詳細である。
システムcは、システムc内の管理情報が「”b”:共用データは他システムにて更新」であり、さらに、共用データは排他制御(図中Xで示す)されているので、共用データの更新はできない。このデータを更新するには一度共用データを参照し、システムc内の管理情報を「”−”:共用データは更新なし」とすることで、NO. 2と同様に更新可能になる。
【0020】
NO. 8は、排他制御されていない共用データを更新するか、排他制御されていても強制的に更新するときの動作の詳細である。
システムcは、システムc内の管理情報が「”b”:共用データは他システムにて更新」の状態であるが、この管理情報を無視し、「”−”:共用データは更新なし」と判断することで、NO. 2と同様に共用データを「データD」から「データE」へ更新する。
NO. 9は、NO. 10を説明するため、システムbが共用データ「データE」を参照し、すべてのシステムの共用データおよび管理情報を同じにする。このときの動作は、NO. 5にてシステムcが共用データ「データC」を参照する動作と同じである。
NO. 10は、共用データの更新が2つのシステム(システムaとシステムc)にて同時に起こった場合の動作の詳細を示す。
システムaでは、「データF」に、システムcでは「データG」に、同時に更新しようとするが、ネットワークは同時に使用できないので、2つのシステムとも再度更新処理を行う。また、ほぼ同時に共用データの更新が起こった場合は、ネットワークを先に使用できたシステムcが優先され、システムaは、システムa内の管理情報が「”c”:共用データは他システムにて更新」となる。この場合、排他制御の有無で処理が変わるが排他制御有りのときはNO.7と同様に更新不可となる。
【0021】
図5は、障害発生時のデータ共用管理装置の動作の概要である。
ここで、共用データおよびデータ共用管理装置の信頼性を向上する方式を説明する。
障害発生時の基本動作は以下の1項目である。
(1)失ったデータを他のシステムから受け取り復元する。
障害発生時の動作は障害の発生した場所によって2種類に分かれる。共用データに障害が発生し共用データを失った場合と、管理情報に障害が発生し管理情報を失った場合である。
共用データに障害が発生し共用データを失った場合は、他システムに失った共用データの参照を要求し、他システムから失った共用データを受け取り復元する。このときの復元動作は管理情報の状態によって異なる。
【0022】
管理情報が「更新なし」または「他システムにて更新」(NO.1,3)である場合は完全に復元することができるが、「自システムにて更新」(NO.2)の場合のみ完全には復元できない。しかし、他システムには自システムにて更新する前の共用データが存在するので完全ではないがすべてのデータを失うことはない。さらに、ネットワーク負荷の低いときなど、更新した共用データを他システムに定期的に送信することでデータを失う確率を抑えることができる。
図6のNO.1,3,5に共用データ障害発生時の動作の詳細を示す。
管理情報に障害が発生し管理情報を失った場合(NO.4,5,6)は、他システムに失った管理情報の参照を要求し、他システムから失った管理情報を受け取り管理情報を復元する。このとき、失った管理情報は、他システムの管理情報とまったく同じなので、管理情報は、共用データの場合とは異なりどんな場合でも完全に復元できる。一方、すべてのシステムにおいて同時に障害が発生した場合、データを完全に失うことが考えられるが、これは、ネットワークに接続するシステムの数を増やすことで解決できる。実際にデータ共用を実施する環境では1つのネットワークに数台から数十台以上のシステムを接続するのが一般的であり、この台数は、データを失う確率が0に近いことを表している。
【0023】
図6のNO.6,8,10に管理情報障害発生時の動作の詳細を示す。
図6は、障害発生時のデータ共用管理装置の動作の詳細である。
図6では、1つのネットワークにデータ共用を行う2つの情報機器(システムaとシステムb)が接続されている。
以下、図6を用いて障害発生時に失ったデータの復元方式の詳細をNO.順に説明する。
NO.1,3,5は、障害が発生し、共用データを失ったシステムの管理情報が「更新なし」「自システムにて更新」「他システムにて更新」の3通りをそれぞれ説明している。
NO.6,8,10は、障害が発生し管理情報を失ったシステムの管理情報が「更新なし」「自システムにて更新」「他システムにて更新」の3通りをそれぞれ説明している。
【0024】
NO.1は、システムaの管理情報が「”−”:共用データは更新なし」の状態で障害が発生し共用データ「データA」を失った場合の動作の詳細を示す。
障害の発生したシステムaの管理情報は「”−”:共用データは更新なし」なので、障害が発生し失った共用データ「データA」は他のシステムに存在する。このため、他システムに対して失った共用データ「データA」の参照を要求し、他システムから失った共用データ「データA」を受け取ることで失った共用データ「データA」を完全に復元する。
NO.2は、NO.3を説明するため、システムaが自ら共用データを「データA」から「データB」に更新し、システムaの管理情報を「”a”:共用データは自システムにて更新」とする。このときの動作は、図4のNO.2にてシステムaが共用データを「データA」から「データB」へ更新する動作と同じである。
【0025】
NO.3は、システムaの管理情報が「”a”:共用データは自システムにて更新」の状態で障害が発生し共用データ「データB」を失った場合の動作の詳細を示す。
障害の発生したシステムaの管理情報は「”a”:共用データは自システムにて更新」なので、失った共用データ「データB」は、残念ながら他システムには存在しない。このため「データB」を復元することはできない。しかし、更新前の共用データ「データA」は、他システムに存在するので、他システムに対して共用データ「データA」の参照を要求し、他システムから共用データ「データA」を受け取ることで更新前の共用データ「データA」に復元する。
NO.4は、NO.5を説明するため、システムbが共用データを「データA」から「データC」に更新し、システムaの管理情報を「”b”:共用データは他システムにて更新」とする。このときの動作は、図4のNO.2にてシステムaが共用データを「データA」から「データB」へ更新する動作と同じである。
【0026】
NO.5は、システムaの管理情報が「”b”:共用データは他システムにて更新」の状態でシステムaに障害が発生し、共用データ「データC」を失った場合の動作の詳細を示す。
障害の発生したシステムaの管理情報が「”b”:共用データは他システムにて更新」なので、障害が発生し、失った共用データ「データC」はシステムbに存在する。実際に失ったデータは、古い共用データ「データA」であるが、この場合の共用データとはシステムbに存在する最新の共用データ「データC」のことである。このため、システムbに対して失った共用データ「データC」の参照を要求し、他システムから失った共用データ「データC」を受け取ることで失った共用データ「データC」を完全に復元する。
NO.6は、システムaの管理情報が、「”−”:共用データは更新なし」の状態で障害が発生した管理情報を失った場合の動作の詳細を示す。
【0027】
NO.7は、NO.8を説明するため、システムaが共用データを「データC」から「データD」に更新し、システムaの管理情報を「”a”:共用データは自システムにて更新」とする。このときの動作は、図4のNO.2にてシステムaが共用データを「データA」から「データB」へ更新する動作と同じである。
NO.8は、システムaの管理情報が「”a”:共用データは自システムにて更新」の状態で障害が発生し管理情報を失った場合の動作の詳細を示す。
NO.9は、NO.10を説明するため、システムbが共用データを「データD」から「データE」に更新し、システムaの管理情報を「”b”:共用データは他システムにて更新」とする。このときの動作は、図4のNO.2にてシステムaが共用データを「データA」から「データB」へ更新する動作と同じである。
NO.10は、システムaの管理情報が「”b”:共用データは他システムにて更新」の状態でシステムaに障害が発生し、管理情報を失った場合の動作の詳細を示す。
NO.6,8,10どの場合においても、障害が発生し、失った管理情報は、障害の発生時の状態に関係なく他システムに存在する。このため、他システムに対して失った管理情報の参照を要求し、他システムから失った管理情報を受け取ることで失った管理情報を完全に復元する。
【0028】
1つのネットワークに複数のシステムを動作させる上で必要となる処理に、システムの追加および削除がある。すでに複数のシステムが動いている環境に新たにシステムを追加する(接続)要求や、システムの故障などの障害によるシステムの削除(切断)要求は常に発生する。
この処理で問題になることは無作為に接続および切断を行うと共用データに矛盾が生じることである。例えば、システムaとシステムbがネットワークに接続しデータを共用しているときに、システムaが稼動、システムbが未稼動の状態でシステムaが共用データを更新したあと、システムaを未稼動状態にし、さらにシステムbを稼動状態にしても、システムaとシステムbは、同時に稼動していないのでデータの受け渡しはできない。このため、システムaで更新した共用データは、システムbでは参照できない矛盾が生じる。
この問題を解決するにマスターとなるシステムを用意し全システムに対して「共用データはマスターのシステムが稼動中のみアクセス可能」というアクセス条件を追加する。
ここでシステムaをマスターとすると、システムbは、システムaが未稼動の間共用データにアクセスできなくなる。システムaが稼働状態になればシステムbはアクセスできるようになると同時にデータの受け渡しもできるので矛盾の発生を防ぐことができる。
【0029】
図7は、システムをネットワークに接続する動作の概要である。
図8は、システムをネットワークから切断する動作の概要である。
ここで、ネットワークの負荷をおさえた、新たなデータ共用管理装置の追加および既存のデータ共用管理装置の削除を行う方式を説明する。
システムをネットワークに追加(接続)および削除(切断)するときの基本動作は以下の2項目である。
(1)システムの接続では共用データが他システムに存在するとして接続する。
(2)システムの切断では共用データが他システムに存在するとして切断する。
ネットワーク上で稼働中のシステムとの接続は、稼働中のシステム内の管理情報によって異なる。
【0030】
ネットワーク上で稼働中のシステムとの接続では、更新された共用データの差分を吸収する必要がある。差分の吸収は、ネットワークに負荷のかかるデータ転送は行わず、管理情報を「他システムにて更新」に調整する方式の方が効率がよい。すなわち、稼働中のシステムの管理情報が「自システムにて更新」または「他システムにて更新」(NO.2,3)である場合、接続を行うシステムの管理情報を同じにする。
また、稼働中のシステムの管理情報が「更新なし」(NO. 1)の場合は、全システムの管理情報を「稼働中のシステムのいずれか(例えばマスター)による更新」とする。ただし、更新回数をカウントするなどの補助情報にて共用データの内容の一致が確認できるのであれば「更新なし」のままでよい。
なお、接続するネットワークにマスターとなるシステムが稼動していない場合(NO.4)は、共用データの矛盾を防ぐため接続できずにマスターの稼動待ちとなる。しかし、マスターとなるシステムを固定とせずに移動可能とすることでマスターとなるシステムを停止しなければならない状況を減らすことも可能である。その場合、マスターとなるシステムの稼動待ちとなる状況も減らすことができる。これは、ネットワークに接続するシステムの数が増えるほどマスターとなれるシステムが増えるので、マスターが未稼動となる確立が0に近いことを示している。図9のNO.2,6,9にシステム接続動作の詳細を示す。
【0031】
稼働中の複数のシステムから1つのシステムの切断は、切断するシステム内の管理情報によって異なる。
稼働中の複数のシステムから1つのシステムの切断は、切断するシステムが更新した共用データを他システムへ送信する必要がある。切断するシステム内の管理情報が「更新なし」または「他システムにて更新」(NO.1,3)の場合はデータを送信する必要はないので、特別な処理をせずそのまま切断する。切断するシステム内の管理情報が「自システムにて更新」(NO.2)の場合は共用データを送信したあと切断する。なお、切断するシステムがマスター(NO.4)である場合、共用データの矛盾を防ぐため他のシステムを先に切断したあとでないと切断できない。図9のNO.1,4,8にシステムの切断動作の詳細を示す。
【0032】
図9は、システムの接続および切断時の動作の詳細である。
図9では、1つのネットワークにデータ共用を行う情報機器(システム)が3台接続され、システム(情報機器)の1つ(システムa)をマスターと決めている。
以下、図9を用いてシステムの接続および切断時のデータ共用管理装置の動作詳細をNO.順に説明する。
NO.1は、切断システム(システムc)の管理情報が「”−”:更新なし」ときの切断動作の詳細を示す。システムcは、システムcの管理情報が「”−”:更新なし」なので、全システムの共用データは、同じ「データA」で統一されていると判断する。このためシステムcは、共用データを送信することなく切断する。
【0033】
NO.2は、接続するネットワークのマスター(システムa)の管理情報が 「”−”:更新なし」ときのシステムc接続動作の詳細を示す。
システムcは、接続するネットワークのマスター(システムa)の管理情報を取り寄せる。システムaの管理情報が「”−”:更新なし」なので、システムcは管理情報とデータ内容を同じにすることで接続可能になる。しかし、システムaの共用データ「データA」を取り寄せるのはネットワークに負荷がかかるため、管理情報を変更し対応する。ここでは、管理情報を「”a”:共用データはシステムaにて更新」とすることでネットワークの負荷を抑え、システムcを接続する。
NO.3は、NO.4を説明するため、システムcは、共用データ「データA」を参照したあと、共用データを「データA」から「データB」に更新し、システムcの管理情報を 「”c”:共用データは自システムにて更新」とする。
NO.4は、切断するシステム(システムc)の管理情報が「”c”:共用データは自システムにて更新」ときの切断動作の詳細を示す。
システムcは、システムcの管理情報が「”c”:共用データは自システムにて更新」なので、最新の共用データ「データB」は自システムしか存在しないと判断する。このためシステムcは、共用データ「データB」を他のシステムに送信し、NO.1と同様に管理情報を「”−”:更新なし」としたあと切断する。
【0034】
NO.5は、NO.6を説明するため、システムbは、システムcが未稼動の状態で共用データを「データB」から「データC」に更新し、システムaの管理情報を「”b”:共用データは他システムにて更新」とする。
NO.6は、接続するネットワークのマスター(システムa)の管理情報が「”b”:共用データは他システムにて更新」ときのシステムc接続動作の詳細を示す。システムcは、接続するネットワークのマスター(システムa)の管理情報を取り寄せる。システムaの管理情報が「”b”:共用データは他システムにて更新」なので、システムcの管理情報をシステムaと同じ「”b”:共用データは他システムにて更新」とし、接続する。
NO.7は、NO.8を説明するため、システムaは、共用データ「データC」を参照したあと、共用データを「データC」から「データD」に更新し、システムcの管理情報を「”a”:共用データは他システムにて更新」とする。
【0035】
NO.8は、切断するシステム(システムc)が管理情報が「”a”:共用データは他システムにて更新」ときの切断動作の詳細を示す。システムcは、システムcの管理情報が「”a”:共用データは他システムにて更新」なので、最新の共用データ「データD」は、システムaに存在すると判断できる。このためシステムcは共用データを送信することなく切断する。
NO.9は、接続するネットワークのマスター(システムa)の管理情報が「”a”:共用データは自システムにて更新」ときのシステムc接続動作の詳細を示す。
システムcは、接続するネットワークのマスター(システムa)の管理情報を取り寄せる。システムaの管理情報が「”a”:共用データは自システムにて更新」なので、システムcの管理情報をシステムaと同じ「”a”:共用データは自システムにて更新」とあわせることで接続する。
【0036】
図10は、2つのネットワークに接続したデータ共用管理装置の動作の概要である。
ここでは、複数のネットワークに接続したデータ共用管理装置について、あるネットワークが他のネットワークの負荷を抑えてデータの共用を行う方式を説明する。
2つのネットワークに接続したデータ共用管理装置の基本動作は、1つのネットワークに接続したデータ共用管理装置と同じである。特に異なる点は、管理情報を2つ持ち、2つのネットワークに対して負荷が最小になるよう管理制御するところである。
2つのネットワークに接続したデータ共用管理装置の動作は、2つの管理情報によって異なる。
管理情報として「更新なし」「自システムにて更新」「他システムにて更新」の3種類があり、この2つの管理情報の組み合わせで9通りの動作に分かれる。しかし、この中の3つのケースは管理上ありえないため、6通りの動作になる。処理として「共用データ参照:READ」と「共用データ更新:WRITE」の2通りの動作がある。
【0037】
図10のNO.1〜9に「共用データ参照:READ」の動作、NO.10〜18に「共用データ更新:WRITE」の動作の概要を示す。
「共用データ参照:READ」の動作としては、動作が高速である自システム内の共用データの参照を主とし、管理情報の状態によって他システムの共用データを参照する方式がもっとも効率がよい。すなわち、2つの管理情報が「更新なし」または「自システムにて更新」(NO.1,2,4,5)である場合は動作が高速である自システム内の共用データを参照し、1つでも「他システムにて更新」(NO.6,8)である場合のみ他システムの共用データを参照する方式とする。図11のNO.1,3,5,9,13,16に共用データ参照時の動作の詳細を示す。
「共用データ更新:WRITE」の動作としては、動作が高速である自システム内の共用データの更新を主とし、管理情報の状態によって他システムへ必要最小限の管理情報を送信する方式がもっとも効率がよい。
【0038】
すなわち、2つの管理情報がともに「自システムにて更新」(NO.14)である場合は動作が高速である自システム内の共用データの更新のみとし、1つでも「更新なし」または「他システムにて更新」(NO.10,11,13)である場合は自システム内の共用データの更新と同時に他システムへの管理情報を送信する方式とする。さらに、排他制御を組み込む場合は1つでも管理情報が「他システムにて更新」(NO.15,16)のとき共用データ更新不可とすることで実現する。図4のNO.2,4,7,10,12,15に共用データ更新時の動作の詳細を示す。
これらの動作について、ネットワークに多量のデータを通すのは図10のNO.6とNO.8の場合のみであり、それ以外の動作は、ネットワークに少量のデータまたはまったくデータを通さないため、ネットワークの負荷を抑えることができる。
【0039】
図11は、2つのネットワークに接続したデータ共用管理装置の動作の詳細である。
図11では、ネットワークXにはシステムaとシステムbが、ネットワークYにはシステムbとシステムcが接続している。このとき、システムbは、2つのネットワークに接続している。また、システムaとシステムcは、別のネットワークに接続しているためお互いの存在を確認できない。
以下、図11を用いて2つのネットワークに接続したデータ共用管理装置の動作の詳細をNO.順に説明する。
NO.1は、システムb内の管理情報がネットワークX,Yとともに「”−”:共用データは更新なし」の状態でシステムbが共用データ「データA」を参照するときの動作の詳細を示す。
【0040】
システムbは、システムb内の管理情報がネットワークX,Yとともに「”−”:共用データは更新なし」なので、各システム内の共用データは最新のデータであると判断する。このため、システムbは、システムb内から共用データ「データA」を参照する。このときの動作は、同じシステム内の参照なので処理が高速であり、しかも、ネットワークへの負荷はまったくかかっていない。
NO.2は、システムb内の管理情報がネットワークX,Yとともに「”−”:共用データは更新なし」の状態でシステムbが共用データを「データA」から「データB」へ更新するときの動作の詳細を示す。
システムbは、システムb内の管理情報がネットワークX,Yとともに「”−”:共用データは更新なし」なので、必要最小限の管理情報「”b”:共用データはシステムbにて更新」をネットワークXとネットワークYへ送信する。同時にシステムb内のデータ内容を「データA」から「データB」に更新する。管理情報を送信したシステムbおよび管理情報を受信したシステムaとシステムcの管理情報を「”b”:共用データはシステムbにて更新」にする。これらの共用データの更新動作は、同じシステム内の動作なので処理が高速であり、しかも、ネットワークの負荷は管理情報のみと最小の情報に抑えられる。
【0041】
NO.3は、システムb内の管理情報がネットワークX,Yともに「”b”:共用データは自システムにて更新」の状態でシステムbが自ら更新した共用データ「データB」を参照するときの動作の詳細を示す。
システムbは、システムb内の管理情報がネットワークX,Yとともに「”b”:共用データは自システムにて更新」なので、システムb内の共用データが最新のデータであると判断する。このため、システムbはシステムb内から共用データを参照する。このときの参照動作は、同じシステム内の動作なので処理が高速であり、しかも、ネットワークへの負荷はまったくかかっていない。
NO.4は、システムb内の管理情報がネットワークX,Yとともに「”b”:共用データは自システムにて更新」の状態でシステムbが自ら更新した共用データを「データB」から「データC」へ更新するときの動作の詳細を示す。
システムbは、システムb内の管理情報がネットワークX,Yとともに「”b”:共用データは自システムにて更新」なので、あらためて管理情報を送る必要がない。このため、システムb内の共用データの更新のみを行う。このときの更新動作は、同じシステム内の動作なので処理が高速であり、しかも、ネットワークへの負荷はまったくかかっていない。
これら、NO.3,NO.4は、共用データを頻繁にアクセス(参照および更新)してもネットワークに負荷をかけずに自システム内の共用データを高速にアクセスできることを示している。
【0042】
NO.5は、NO.6を説明するため、システムaが共用データ「データC」を参照し、システムb内の管理情報をネットワークX,Yとともに「”b”:共用データは自システムにて更新」する。システムaは、システムa内の管理情報が「”b”:共用データは他システムにて更新」なので、システムbに対して共用データ「データC」の参照を要求する。データ参照要求を受けたシステムbのデータ共用管理装置は、ネットワークXに対して共用データ「データC」を送信する。共用データを受信したシステムaはデータ内容を「データC」に更新し、さらに共用データを送信したネットワークX側のシステムbおよび共用データを受信したシステムaの管理情報を「”−”:共用データは更新なし」にする。このとき、ネットワークYへの負荷はまったくかかっていない。
NO.6は、NO.1と同様にシステムb内のネットワークX側の管理情報が「”−”:共用データは更新なし」、ネットワークY側の管理情報が「”b”:共用データは自システムにて更新」の状態でシステムbが共用データ「データC」を参照するときの動作の詳細を示す。
NO.1との違いはシステムb内のネットワークY側の管理情報が「”b”:共用データは自システムにて更新」である。このため、システムbは、システムb内の共用データは最新のデータであると判断し、システムb内から共用データ「データC」を参照する。このときの動作は、同じシステム内の参照なので処理が高速であり、しかも、ネットワークへの負荷はまったくかかっていない。
【0043】
NO.7は、NO.2と同様にシステムb内のネットワークX側の管理情報が「”−”:共用データは更新なし」、ネットワークY側の管理情報が「”b”:共用データは自システムにて更新」の状態でシステムbが共用データを「データC」から「データD」へ更新するときの動作の詳細を示す。NO.2との違いはシステムb内のネットワークY側の管理情報が「”b”:共用データは自システムにて更新」である。このため、ネットワークXに対しては管理情報「”b”:共用データはシステムbにて更新」を送信するが、ネットワークYに対しては送信の必要はない。
後の動作はNO.2と同様にシステムb内のデータ内容を「データC」から「データD」に更新し、管理情報を送信したネットワークX側のシステムbおよび管理情報を受信したシステムaの管理情報を「”b”:共用データはシステムbにて更新」にする。これらの共用データの更新動作は、同じシステム内の動作なので処理が高速であり、しかもネットワークXの負荷は管理情報のみと最小の情報に抑えられ、さらに、ネットワークYの負荷はまったくかかっていない。
【0044】
NO.8は、NO.9を説明するため、システムcが共用データ「データD」を参照し、ネットワークX側の管理情報が「”b”:共用データは自システムにて更新」、ネットワークY側の管理情報が「”−”:共用データは更新なし」とする。システムcはシステムc内の管理情報が「”b”:共用データは他システムにて更新」なので、システムbのデータ共用管理装置に対して共用データ「データD」の参照を要求する。
データ参照要求を受けたシステムbのデータ共用管理装置は、ネットワークYに対して共用データ「データD」を送信する。共用データを受信したシステムcはデータ内容を「データD」にし、さらに共用データを送信したネットワークY側のシステムbおよび共用データを受信したシステムcの管理情報を「”−”:共用データは更新なし」にする。このとき、ネットワークXへの負荷はまったくかかっていない。
【0045】
NO.9は、NO.1と同様にシステムb内のネットワークX側の管理情報が「”b”:共用データは自システムにて更新」、ネットワークY側の管理情報が「”−”:共用データは更新なし」状態でシステムbが共用データ「データD」を参照するときの動作の詳細を示す。
NO.1との違いはシステムb内のネットワークX側の管理情報が「”b”:共用データは自システムにて更新」である。しかし、動作は、NO.1と同じでシステムbは、システムb内の共用データは最新のデータであると判断し、システムb内から共用データ「データD」を参照する。
このときの動作は、同じシステム内の参照なので処理が高速であり、しかも、ネットワークへの負荷はまったくかかっていない。
NO.10は、NO.2と同様にシステムb内のネットワークX側の管理情報が「”b”:共用データは自システムにて更新」、ネットワークY側の管理情報が「”−”:共用データは更新なし」の状態でシステムbが共用データを「データD」から「データE」へ更新するときの動作の詳細を示す。
NO.2との違いはシステムb内のネットワークX側の管理情報が「”b”:共用データは自システムにて更新」である。このため、ネットワークYに対しては管理情報「”b”:共用データはシステムbにて更新」を送信するが、ネットワークXに対しては送信の必要はない。後の動作は、NO.2と同様にシステムb内のデータ内容を「データD」から「データE」に更新し、管理情報を送信したネットワークY側のシステムbおよび管理情報を受信したシステムcの管理情報を「”b”:共用データはシステムbにて更新」にする。
これらの共用データの更新動作は、同じシステム内の動作なので処理が高速であり、しかも、ネットワークYの負荷は、管理情報のみと最小の情報に抑えられ、さらに、ネットワークXの負荷はまったくかかっていない。
【0046】
NO.11は、NO.12を説明するため、システムaが共用データ「データE」を参照し、その後、「データE」から「データF」へ更新し、ネットワークX側の管理情報が「”a”:共用データは他システムにて更新」、ネットワークY側の管理情報が「”b”:共用データは自システムにて更新」とする。
まず、「データE」を参照する。システムaは、システムa内の管理情報が「”b”:共用データは他システムにて更新」なので、システムbのデータ共用管理装置に対して共用データ「データE」の参照を要求する。データ参照要求を受けたシステムbのデータ共用管理装置は、ネットワークXに対して共用データ「データE」を送信する。
共用データを受信したシステムaは、データ内容を「データE」にし、さらに共用データを送信したネットワークX側のシステムbおよび共用データを受信したシステムaの管理情報を「”−”:共用データは更新なし」にする。
【0047】
次に、共用データを「データE」から「データF」に更新する。システムaは、システムa内の管理情報が「”−”:共用データは更新なし」なので、管理情報「”a”:共用データはシステムaにて更新」をネットワークXへ送信する。同時にシステムa内のデータ内容を「データE」から「データF」に更新する。管理情報を送信したシステムaおよび管理情報を受信したシステムbの管理情報を「”a”:共用データはシステムaにて更新」にする。
NO.12は、排他制御された共用データを更新しようとするが更新できないときの動作の詳細である。システムbは、システムb内のネットワークX側の管理情報が「”a”:共用データは他システムにて更新」であり、さらに共用データが排他制御されているので、共用データの更新はできない。このデータを更新するには一度共用データを参照することでシステムb内の管理情報が「”−”:共用データは更新なし」となりNO.2と同様に更新可能になる。
【0048】
NO.13は、NO.6と同様にシステムb内のネットワークX側の管理情報が「”a”:共用データは他システムにて更新」、ネットワークY側の管理情報が「”b”:共用データは自システムにて更新」の状態でシステムbが共用データ「データF」を参照するときの動作の詳細を示す。NO.6との違いはシステムb内のネットワークX側の管理情報が「”a”:共用データは他システムにて更新」である。
ここで、システムbは、システムaのデータ共用管理装置に対して共用データ「データF」の参照を要求する。データ参照要求を受けたシステムaのデータ共用管理装置は、ネットワークXに共用データ「データF」を送信する。共用データを受信したシステムbは、データ内容を「データF」にし、さらに共用データを送信したシステムaおよび共用データを受信したネットワークX側のシステムbの管理情報を「”−”:共用データは更新なし」にする。このとき、ネットワークYへの負荷はまったくかかっていない。
【0049】
NO.14は、NO.15を説明するため、システムcが共用データ「データF」を参照し、その後、「データF」から「データG」へ更新し、ネットワークX側の管理情報が「”b”:共用データは自システムにて更新」、ネットワークY側の管理情報が「”c”:共用データは他システムにて更新」とする。
まず、「データF」を参照する。システムcは、システムc内の管理情報が「”b”:共用データは他システムにて更新」なので、システムbのデータ共用管理装置に対して共用データ「データF」の参照を要求する。データ参照要求を受けたシステムbのデータ共用管理装置は、ネットワークYに対して共用データ「データF」を送信する。共用データを受信したシステムcは、データ内容を「データF」にし、さらに共用データを送信したネットワークY側のシステムbおよび共用データを受信したシステムcの管理情報を「”−”:共用データは更新なし」にする。
【0050】
次に、共用データを「データF」から「データG」に更新する。システムcはシステムc内の管理情報が 「”−”:共用データは更新なし」なので、管理情報「”c”:共用データはシステムcにて更新」をネットワークYへ送信する。同時にシステムc内のデータ内容を「データF」から「データG」に更新する。管理情報を送信したシステムcおよび管理情報を受信したシステムbの管理情報を「”c”:共用データはシステムcにて更新」にする。さらに、ネットワークX側の管理情報が「”−”:共用データは更新なし」なのでシステムbは矛盾を防ぐため管理情報「”b”:共用データはシステムbにて更新」をネットワークXへ送信する。管理情報を送信したシステムbおよび管理情報を受信したシステムaの管理情報を「”b”:共用データはシステムbにて更新」にする。
【0051】
NO.15は、排他制御された共用データを更新しようとするが更新できないときの動作の詳細である。
システムbは、システムb内のネットワークY側の管理情報が「”c”:共用データは他システムにて更新」であり、さらに共用データが排他制御されているので、共用データの更新はできない。このデータを更新するには一度共用データを参照することでシステムb内の管理情報が「”−”:共用データは更新なし」となりNO.2と同様に更新可能となる。
NO.16は、NO.6と同様にシステムb内のネットワークX側の管理情報が「”b”:共用データは自システムにて更新」、ネットワークY側の管理情報が「”c”:共用データは他システムにて更新」の状態でシステムbが共用データ「データG」を参照するときの動作の詳細を示す。NO.6との違いはシステムb内のネットワークY側の管理情報が「”c:共用データは他システムにて更新」の状態である。
ここで、システムbは、システムcのデータ共用管理装置に対して共用データ「データG」の参照を要求する。データ参照要求を受けたシステムcのデータ共用管理装置は、ネットワークYに共用データ「データG」を送信する。共用データを受信したシステムbは、データ内容を「データG」にし、さらに共用データを送信したシステムcおよび共用データを受信したネットワークY側のシステムbの管理情報を「”−”:共用データは更新なし」にする。このとき、ネットワークXへの負荷はまったくかかっていない。
【0052】
図12は、図4,6,9,11の凡例である。
図13は、1つのデータ共用管理装置に複数のネットワークを接続した概略図である。
4つのネットワーク5a,5b,5c,5dを1つのシステム7i(1つのデータ共用管理装置)を用いて接続している。
図11で説明した2つのネットワークを接続するデータ共用管理装置をここでは4つのネットワークに適用してる。この場合、接続するためのシステム7iは、1つですむので費用をかけずにネットワークを構築できるが、システム7iに負荷が集中し性能の低下が予想される。このためこの接続方式は、規模の小さいネットワークの構築にむいている。
【0053】
図14は 複数のデータ共用管理装置にそれぞれネットワークを接続した概略図である。
3つのネットワーク5a,5b,5cをそれぞれのシステム7g,7h,7ii(3つのデータ共用管理装置)を用いてネットワーク5dと接続している。
図11で説明した2つのネットワークを接続するデータ共用管理装置をここでは3つ用いている。この場合、接続するためのシステムが接続するネットワーク数分(3つ)必要なのでネットワークの構築に費用をかかる。しかし、ネットワーク5dに負荷がかからないので、この接続方式は規模の大きなネットワークの構築に向いている。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明によれば、ネットワークに接続された、複数の情報機器にデータ共用のための記憶装置および共用データを管理および制御するためのデータ共用管理装置を設けることにより以下に示す効果がある。
(1)データ共用管理装置は内部に設けた管理情報により、多くの共用データをネットワークを通さず記憶装置を直接アクセスするので、情報機器は共用データを高速にアクセスできる。
(2)データ共用管理装置は記憶装置を更新しネットワークには管理情報を送信する。データの転送は必要なときのみ行うので、情報機器はネットワークの負荷を抑えてデータの共有を行うことができる。
(3)データ共用管理装置のデータ転送の方法は、一対一通信ではなく、一対多通信を多く用いる方法とすることで全体のネットワーク使用率を下げネットワークの負荷を抑えることができる。
(4)データ共用管理装置は管理情報によってネットワーク内の共用データの更新状況を管理しているので、情報機器は共用データの更新の可否を判断し共用データの排他制御を行うことができる。
(5)データ共用管理装置は共用データを複数の記憶装置に分散し管理するのでデータ紛失などの障害に強く、共用データおよびデータ共用管理装置の信頼性を向上できる。
(6)データ共用管理装置を用いてデータ共用を行う情報機器は、参照しない共用データを転送する必要がないため、ネットワークの負荷をおさえた状態での追加行うことができる。このとき、他の情報機器を停止させることはない。
(7)データ共用管理装置を用いてデータ共用を行っている情報機器は、更新していない共用データを送信する必要がないため、ネットワークの負荷をおさえた状態での削除を行うことができる。このとき、他の情報機器を停止させることはない。
(8)データ共用管理装置を複数のネットワークへ接続した場合、あるネットワークで更新された共用データは他のネットワークで参照されないかぎり、他のネットワークへ送信する必要はない。このため、他のネットワークへは管理情報のみ転送することで、あるネットワークは他のネットワークの負荷を抑えてデータの共用が行える。
【0055】
その結果、この発明にあっては、例えば、LANに接続した複数のワークステーションにてファイル共用を行うソフトウェア開発作業などにもっとも効果を発揮する。また、密結合型マルチプロセッサマシン等の、システムバス(ネットワーク)に接続した複数のプロセッサ(情報機器)にキャッシュメモリ(記憶装置)を設けたシステムにおいても適用可能であり、プロセッサ間のデータ共用に効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明のデータ共用装置を適用したネットワークと情報機器の概略図である。
【図2】図2は、従来のデータ共用装置、NFSを適用したネットワークと情報機器の概略図である。
【図3】図3は、データ共用装置の基本動作の概要である。
【図4】図4は、データ共用装置の基本動作の詳細である。
【図5】図5は、障害発生時のデータ共用装置の動作の概要である。
【図6】図6は、障害発生時のデータ共用装置の動作の詳細である
【図7】図7は、システムをネットワークに接続するときのデータ共用装置の動作の概要である。
【図8】図8は、システムをネットワークから切断するときのデータ共用装置の動作の概要である。
【図9】図9は、システムの接続および切断時のデータ共用装置の動作の詳細である。
【図10】図10は、2つのネットワークに接続したデータ共用装置の動作の概要である。
【図11】図11は、2つのネットワークに接続したデータ共用装置の動作の詳細である。
【図12】図12は、図4,6,9,11の凡例である。
【図13】図13は、1つのデータ共用装置に複数のネットワークに接続した概略図である。
【図14】図14は、複数のデータ共用装置に複数のネットワークに接続した概略図である。
【符号の説明】
1a,1b…情報機器、
2a,2b…この発明のデータ共用装置、
3a,3b…記憶装置、
4a,4b…共用データ、
5,5a,5b,5c,5d…ネットワーク、
6a,6b…NFS(Network File System)、
7a,7b,7c,7d,7e,7f,7g,7h,7i…システム。

Claims (8)

  1. ネットワークに接続された複数の情報機器のそれぞれに設けられるデータ共用装置であって、各前記情報機器において使用される共用データを記憶する記憶装置と、前記共用データが同じになるよう管理および制御する共用データ管理手段とを有し、この共用データ管理手段が前記共用データの更新についての管理情報により前記共用データを自己が更新しているときあるいは更新がされていないときに前記共用データのアクセスを前記ネットワークより高速な前記記憶装置に切り替えることで、前記情報機器が前記共用データを高速にアクセスするものであって、前記データ共用装置の前記管理情報により前記共用データの更新の可否を判断することで、複数の前記情報機器がアクセスする前記共用データの排他制御を行うデータ共用方式。
  2. ネットワークに接続された複数の情報機器のそれぞれに設けられるデータ共用装置であって、各前記情報機器において使用される共用データを記憶する記憶装置と、前記共用データが同じになるよう管理および制御する共用データ管理手段とを有し、この共用データ管理手段が前記共用データの更新についての管理情報により前記共用データを自己が更新しているときあるいは更新がされていないときに前記共用データのアクセスを前記ネットワークより高速な前記記憶装置に切り替えることで、前記情報機器が前記共用データを高速にアクセスするものであって、前記管理情報は、前記共用データの更新状態を示す更新情報と更新した情報機器を識別する情報とを有するものであり、この管理情報に応じて、前記情報機器が障害発生などで失った情報を他の前記情報機器から復元するデータ共用方式。
  3. ネットワークに接続された複数の情報機器のそれぞれに設けられるデータ共用装置であって、各前記情報機器において使用される共用データを記憶する記憶装置と、前記共用データが同じになるよう管理および制御する共用データ管理手段とを有し、この共用データ管理手段が前記共用データの更新についての管理情報 により前記共用データを自己が更新しているときあるいは更新がされていないときに前記共用データのアクセスを前記ネットワークより高速な前記記憶装置に切り替えることで、前記情報機器が前記共用データを高速にアクセスするものであって、前記管理情報は、前記共用データの更新状態を示す更新情報と更新した情報機器を識別する情報とを有するものであり、前記データ共用装置が前記管理情報により必要なデータのみ転送することで、ネットワークの負荷を抑えた状態でのデータ共用を行い、かつ、切断対象となる前記情報機器の前記データ共用装置における管理情報の内容が、他の前記情報機器に前記共用データが記憶されている状態になる処理をして前記管理情報の内容を変更した上で前記切断対象となる前記情報機器を切断し、接続する前記情報機器における前記記憶装置に記憶された前記管理情報を前記共用データが他の前記情報機器に存在する状態に設定して前記情報機器を接続することで情報機器の追加および削除を行うデータ共用方式。
  4. ネットワークに接続された複数の情報機器のそれぞれに設けられるデータ共用装置であって、各前記情報機器において使用される共用データを記憶する記憶装置と、前記共用データが同じになるよう管理および制御する共用データ管理手段とを有し、この共用データ管理手段が前記共用データの更新についての管理情報により前記共用データを自己が更新しているときあるいは更新がされていないときに前記共用データのアクセスを前記ネットワークより高速な前記記憶装置に切り替えることで、前記情報機器が前記共用データを高速にアクセスするものであって、前記管理情報は、前記共用データの更新状態を示す更新情報と更新した情報機器を識別する情報とを有するものであり、前記情報機器の1つが複数のネットワークに接続され、この情報機器の前記共用データ管理手段は、接続されているネットワーク対応に管理情報を有し、それぞれのネットワークに対して前記共用データが同じになるよう管理および制御するものであり、これにより、あるネットワークが他のネットワークへの負荷を抑えてデータの共用を行うデータ共用方式。
  5. 前記管理情報は、前記共用データの更新状態を示す更新情報と更新した情報機器を識別する情報とを有するものであり、前記管理情報の前記更新状態を示す更新情報は、更新なしの状態を示すものであり、更新したときの状態は、前記識別する情報により行われる請求項1記載のデータ共用方式。
  6. 前記管理情報の前記更新状態を示す更新情報は、更新なしの状態を示すものであり、更新したときの状態は、前記識別する情報により行われる請求項2記載のデータ共用方式。
  7. 前記管理情報の前記更新状態を示す更新情報は、更新なしの状態を示すものであり、更新したときの状態は、前記識別する情報により行われる請求項3記載のデータ共用方式。
  8. 前記管理情報の前記更新状態を示す更新情報は、更新なしの状態を示すものであり、更新したときの状態は、前記識別する情報により行われる請求項4記載のデータ共用方式。
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