JP3550493B2 - ディーゼルエンジン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷機始動を容易にするために、燃焼室内の混合気を暖めるグロープラグを設けたディーゼルエンジンの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、ディーゼルエンジンでは、グロープラグのプラグ本体をシリンダヘッドに貫通させて、そのグロープラグのヒート部を燃焼室内に位置させることによって、冷機始動の際に上記グロープラグで燃焼室内の混合気を暖め、これによって冷機での始動が容易になるようにしてある。
【0003】
ところで、上記シリンダヘッドには上記グロープラグの他に、吸排気ポート、ウオータジャケット、燃料噴射ノズルなどが配置されている。このため、上記シリンダヘッドの大きさの制約上、上記グロープラグを余裕をもってシリンダヘッドに配置することは困難である。
この場合、上記吸気ポートやウオータジャケットの通路断面積をある程度減らせば、上記グロープラグの配置スペースをシリンダヘッドに十分に確保することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述のようにグロープラグをシリンダヘッドに配置するために、吸気ポートやウオータジャケットの通路断面積を小さくしてしまうと、次の問題が生じる。
即ち、上記吸気ポートの通路断面積を小さくしてグロープラグを配置した場合には、吸気ポートの通路抵抗が大きくなって体積効率が低下してしまう。また、上記ウオータジャケットの通路断面積を小さくしてグロープラグを配置した場合には、シリンダヘッドの冷却効率が低下してしまう。
本発明は、グロープラグをシリンダヘッドに配置しても、吸気ポートやウオータジャケットの通路断面積を十分に確保できるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
[請求項1の発明]
請求項1の発明は、上記の目的を達成するために、例えば図1と図2とに示すように、次のように構成したものである。
シリンダヘッド(2)内に設けた吸気ポート(6)の周壁部(6a)にグロープラグ(9)のプラグ本体(9a)を貫通させて支持するディーゼルエンジンであって、プラグ本体(9a)の周面と、吸気ポート(6)との間に位置する吸気ポート(6)の周壁部(6a)を削除して、プラグ本体(9a)が吸気ポート(6)内に露出するように構成したものである。
【0006】
また、請求項1の発明は、例えば図3に示すように、上記構成において、さらに次のように構成したものである。
プラグ本体(9a)の軸芯(9b)が、吸気ポート(6)の周壁部(6a)での底壁部分(6b)を通るように構成したものである。
【0007】
【作用】
[請求項1]
上記請求項1の発明は、例えば図1と図2とに示すように、次のように作用する。
グロープラグ(9)のプラグ本体(9a)の周面と、吸気ポート(6)との間に位置する吸気ポート(6)の周壁部(6a)を削除したことにより、上記プラグ本体(9a)の周面と吸気ポート(6)との間に吸気ポート(6)の周壁部(6a)がある場合[図2中の二点鎖線図参照]よりも、吸気ポート(6)の通路断面積を大きくできる。これにより、吸気ポート(6)の通路抵抗を低減できて体積効率を高く維持できる。
【0008】
また、グロープラグ(9)のプラグ本体(9a)が吸気ポート(6)内に露出することによって、そのプラグ本体(9a)の露出部分が冷却されにくくなる。つまり、吸気ポート(6)内の空気は、シリンダヘッド(2)の肉壁を形成する金属に比べて、プラグ本体(9a)の熱を奪いにくいため、その分だけ、上記プラグ本体(9a)の露出部分が、吸気ポート(6)の周壁部(6a)で覆われている場合よりも冷却されにくくなる。
【0009】
さらに、上記請求項1の発明は、例えば図3に示すように、次のように作用する。
グロープラグ(9)のプラグ本体(9a)の軸芯(9b)が、吸気ポート(6)の周壁部(6a)での底壁部分(6b)を通るようにした分だけ、そのプラグ本体(9a)が吸気ポート(6)内での中央側へ寄る。これによって、上記プラグ本体(9a)が吸気ポート(6)の周壁部(6a)に占めるスペースが減少し、その分だけ、シリンダヘッド(2)にスペース的な余裕ができる。従って、吸気ポート(6)の通路断面積をあまり小さくすることなく、冷却通路(12)を拡大することができる。
【0010】
【発明の効果】
[請求項1]
上記請求項1の発明は、上記のように構成され作用することから次の効果を奏する。
グロープラグのプラグ本体の周面と、吸気ポートとの間の吸気ポートの周壁部を削除して、吸気ポートの通路断面積を大きくできるようにしたので、吸気ポートの通路抵抗を低減できて体積効率を高く維持できる。従って、燃焼室内へ吸気を十分に供給できて燃焼室内で混合気を十分に燃焼させることができ、これによってエンジンの出力ロスを低減できる。
【0011】
また、グロープラグのプラグ本体が吸気ポート内に露出するので、プラグ本体の露出部分が冷却されにくくなり、その分だけ、グロープラグが過度に冷却されにくくなって、冷機始動時でグロープラグのヒート部が迅速に加熱される。
【0012】
さらに、上記請求項1の発明は、上記のように構成され作用することから次の効果を奏する。
グロープラグが吸気ポート内の中央側へ寄る分だけ、シリンダヘッドにスペース的な余裕ができるので、その分、吸気ポートの通路断面積をあまり小さくすることなく、シリンダヘッド内の冷却通路を拡大することができ、これによってシリンダヘッドを強力に冷却できる。
【0013】
【発明の参考形態】
以下、多弁式の多気筒ディーゼルエンジンでの参考形態について図1と図2とを用いて説明する。
図1は上記エンジンの要部を示す縦断面図、図2は図1のII−II線矢視断面図である。
【0014】
上記エンジン(1)のシリンダヘッド(2)には、シリンダ(3)毎に2個で一対の吸気弁(4)と、2個で一対の排気弁(5)とをそれぞれ配置してあり、それらの各一対の吸気弁(4)と排気弁(5)とには、吸気ポート(6)と排気ポート(7)とをそれぞれ接続してある。そして、各一対の吸気弁(4)と排気弁(5)とは、後述する動弁装置によってそれぞれ同時に開閉駆動されるようにしてある。
【0015】
また、上記シリンダヘッド(2)には、シリンダ(3)毎に、燃焼室(11)内へ燃料噴射する燃料噴射ノズル(8)と、冷機始動時に燃焼室(11)内の混合気を暖めるグロープラグ(9)とを配置してある。
さらに、上記シリンダヘッド(2)には冷却通路(12)を形成してあり、その冷却通路(12)を通った冷却水が、ラジエータ(図示せず)やシリンダブロック(15)の冷却通路(16)などを通って上記シリンダヘッド(2)の冷却通路(12)へ循環するようにしてある。
【0016】
一方、上記グロープラグ(9)は、次のようにしてシリンダヘッド(2)に設けられる。
即ち、シリンダヘッド(2)内の吸気ポート(6)の周壁部(6a)にプラグ挿通孔(17)を貫通させてあり、そのプラグ挿通孔(17)の上部に雌ねじを形成してある。一方、上記グロープラグ(9)のプラグ本体(9a)の上部には雄ねじを形成してある。また、プラグ挿通孔(17)と吸気ポート(6)との間に位置する吸気ポート(6)の周壁部(6a)を削除してある[図2中の二点鎖線図参照]。
【0017】
そして、上記プラグ本体(9a)を上記プラグ挿通孔(17)に挿入し、そのプラグ本体(9a)の雄ねじを上記プラグ挿通孔(17)の雌ねじに螺合させたときには、上記プラグ本体(9a)の中間部での周面の一部が、吸気ポート(6)内に露出した状態で、上記グロープラグ(9)がシリンダヘッド(2)に固定される。
【0018】
なお、上記プラグ本体(9a)の下部は、シール材(図示せず)などによってシールされており、燃焼室(11)内のガスが、上記プラグ本体(9a)の周面とシリンダヘッド(2)の肉壁との隙間を通って吸気ポート(6)内へ漏れることを防ぐようにしてある。
【0019】
上述の動弁装置は、次のように構成される。
即ち、上記シリンダヘッド(2)の上面には、ロッカアームブラケット(21)を固定ボルト(22)で固定してあり、そのロッカアームブラケット(21)には、ロッカアーム軸(23)を支持してある。
そのロッカアーム軸(23)には、吸気弁(4)と排気弁(5)とにそれぞれ対応させたロッカアーム(24)を揺動可能に支持してある。つまり、吸気弁用のロッカアーム(24)の出力部(25)には、弁ブリッジ(27)を介して上記一対の吸気弁(4)が連結され、排気弁用のロッカアーム(24)の出力部(25)には、弁ブリッジ(27)を介して上記一対の排気弁(5)が連結される。
【0020】
そして、上記ロッカアーム(24)の入力部(26)には、プッシュロッド(28)の上端部(29)を連結してある。そのプッシュロッド(28)は、動弁カム軸(図示せず)に連動して上下揺動するようにしてある。これにより、上記各一対の吸気弁(4)及び各一対の排気弁(5)は、それぞれ同時に開閉駆動される。
なお、上記ロッカアームブラケット(21)の上端部には、ノズル押さえ板(30)が固定されており、そのノズル押さえ板(30)によって上記燃料噴射ノズル(8)の上端部が押さえられて、その燃料噴射ノズル(8)の浮き上がりを防いでいる。
【0021】
【発明の実施の形態】
続いて、本発明にかかるディーゼルエンジンの実施の形態について図3を用いて説明する。この実施の形態では、上述の参考形態とほぼ同様の構成をなしており、次の点で異なる。
即ち、グロープラグ(9)のプラグ本体(9a)の軸芯(9b)が、吸気ポート(6)の周壁部(6a)での底壁部分(6b)を通るように構成してある。
【0022】
そして、上記プラグ本体(9a)の軸芯(9b)が、吸気ポート(6)の周壁部(6a)での底壁部分(6b)を通る分だけ、そのプラグ本体(9a)が吸気ポート(6)内での中央側へ寄る。これに伴って、シリンダヘッド(2)にスペース的な余裕ができ、吸気ポート(6)の通路断面積をあまり小さくすることなく、冷却通路(12a)を増設できて冷却通路(12)を拡大することができる。つまり、排気ガスで高温になりやすい排気弁(5)の周辺に冷却通路(12a)を増設できる分だけ、その排気弁(5)の周辺のシリンダヘッド(2)を強力に冷却できる。
【0023】
なお、上記の実施の形態の図3では、グロープラグ(9)のプラグ本体(9a)の周面の全体が吸気ポート(6)内に露出しているが、これに限られるものでなく、上記プラグ本体(9a)の軸芯(9b)が、吸気ポート(6)の周壁部(6a)での底壁部分(6b)を通る構成であれば、上記プラグ本体(9a)の周面の一部が吸気ポート(6)の周壁部(6a)に入り込むように構成してあってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】多弁式の多気筒ディーゼルエンジンでの参考形態を示しており、上記エンジンの要部を示す縦断面図である。
【図2】図1のII−II線矢視断面図である。
【図3】本発明にかかるディーゼルエンジンの実施の形態を示しており、図2に相当する断面の拡大図である。
【符号の説明】
2…シリンダヘッド、6…吸気ポート、6a…吸気ポートの周壁部、6b…吸気ポートの周壁部での底壁、9…グロープラグ、9a…グロープラグのプラグ本体、9b…プラグ本体の軸芯。
Claims (1)
- シリンダヘッド(2)内に設けた吸気ポート(6)の周壁部(6a)にグロープラグ(9)のプラグ本体(9a)を貫通させて支持するディーゼルエンジンであって、
上記プラグ本体(9a)の周面と、上記吸気ポート(6)との間に位置する上記吸気ポート(6)の周壁部(6a)を削除して、上記プラグ本体(9a)が上記吸気ポート(6)内に露出するように構成し、
前記プラグ本体 (9a) の軸芯 (9b) が、前記吸気ポート ( 6 ) の周壁部 (6a) での底壁部分 (6b) を通るように構成した、
ことを特徴とするディーゼルエンジン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02498798A JP3550493B2 (ja) | 1998-02-06 | 1998-02-06 | ディーゼルエンジン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP02498798A JP3550493B2 (ja) | 1998-02-06 | 1998-02-06 | ディーゼルエンジン |
Publications (2)
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JPH11223154A JPH11223154A (ja) | 1999-08-17 |
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Family
ID=12153342
Family Applications (1)
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JP02498798A Expired - Fee Related JP3550493B2 (ja) | 1998-02-06 | 1998-02-06 | ディーゼルエンジン |
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JP (1) | JP3550493B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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EP2910761A4 (en) * | 2012-12-06 | 2015-11-25 | Toyota Motor Co Ltd | PRE-FORMED ARTICLE FOR A CYLINDER HEAD, CYLINDER HEAD, AND METHOD FOR PRODUCING THE CYLINDER HEAD |
-
1998
- 1998-02-06 JP JP02498798A patent/JP3550493B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11223154A (ja) | 1999-08-17 |
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