JP3549706B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はプラズマ処理装置に関し、特に複数の処理チャンバーを備えたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウェーハや液晶用のガラス基板にアッシングやエッチング処理をプラズマ雰囲気で行う処理チャンバーを複数台設けることで、短時間で多数の基板を処理できるようにしたプラズマ処理装置が知られている。
【0003】
従来にあっては、装置の大きさを抑え搬送距離を短くして効率よく処理を行うために処理チャンバーを集中して配置し、また高周波電源は1つとし、この高周波電源に各処理チャンバーを接続している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように1つの高周波電源からの電力を各処理チャンバーに分配すると、処理チャンバー毎に供給電力にばらつきが生じてしまう。
また、複数の処理チャンバーを集中して配置すると、処理チャンバー間の距離が近くなり、一方の処理チャンバーで発生した電界、磁界及び熱が隣接する処理チャンバーに影響を与えてしまう。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく本願の第1発明は、プラズマを発生する複数の処理チャンバーを備えたプラズマ処理装置の前記複数の処理チャンバーのうちの所定の処理チャンバーを当該処理チャンバー専用の高周波電源に接続し、残りの処理チャンバーを他の処理チャンバーと共用の高周波電源に接続した。
【0006】
この場合、どのような処理を行うのかによって、チャンバーユニットを選択する。つまり、比較的処理反応が単純な処理については、共用の高周波電源に接続する処理チャンバーを用いて処理を行ない、複雑な処理反応については、専用の高周波電源に接続する処理チャンバーを用いて処理を行なう。
【0007】
また、本願の第2発明は、プラズマを発生する複数の処理チャンバーを備えたプラズマ処理装置の前記複数の処理チャンバーの間に、隣接する処理チャンバーへの電界、磁界及び熱の影響を抑制する遮蔽板を設けた。前記遮蔽板の形状は板状だけでなく箱状又は筒状とすると電界、磁界及び熱の影響を一層抑制することができる。
【0008】
特に、前記遮蔽板をパンチングメタルとすることで、遮蔽板にて画成される1つのスペースに熱が籠りにくくなる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。ここで、図1は本発明に係るプラズマ処理装置の全体平面図、図2はプラズマ処理装置を構成する処理チャンバーの斜視図、図3はプラズマ処理装置を構成する処理チャンバーの別実施例の斜視図である。
【0010】
図1において、プラズマ処理装置は複数の処理チャンバー1a,1b,1c,1d,1e,1fを搬送ロボット2を中心にしてその周囲に配置し、これら処理チャンバーのうち、処理チャンバー1a,1bには共通の高周波電源3aからの電力が整合器4aを介して供給され、処理チャンバー1cには専用の高周波電源3cからの電力が整合器4cを介して供給され、処理チャンバー1dには専用の高周波電源3dからの電力が整合器4dを介して供給され、処理チャンバー1e,1fには共通の高周波電源3eからの電力が整合器4eを介して供給される構成となっている。
【0011】
また図2においては、各処理チャンバー1a,1b,1c,1d,1e,1fの間には遮蔽板5を設け、隣接する処理チャンバー間での電界、磁界及び熱の影響を小さくなるようにしている。
尚実施例にあっては遮蔽板5をパンチングメタルにて構成しているが、金網や他の板材としてもよい。
図3の別実施例においては遮蔽板5を箱状とし、処理チャンバー1全体を囲っている。
【0012】
以上において、半導体ウェーハやガラス基板にエッチングやアッシング処理を施すには、反応条件に応じた出力の高周波電源に接続される処理チャンバーを選択し、また処理効率等を考慮して処理チャンバーを選択する。
例えば、処理チャンバー1a,1b及び1e,1fに共通の高周波電源3a及び3bで処理するものとしては、プラズマアッシングレートの高いプロセスが挙げられ、具体的にはエッチング後のレジストアッシングやイオン注入後のレジストアッシング等が好適に使用される。
【0013】
また処理チャンバー1c及び1dに専用の高周波電源3c及び3dで処理するものとしては、プラズマエッチングレートの低いプロセス、つまり高い再現性が要求されるものが挙げられ、具体的にはレジストのディスカム処理やエッチング処理、ダメージ層除去等が好適に使用される。
【0014】
【発明の効果】
以上に説明したように本願の第1発明によれば、複数の処理チャンバーのうちの所定の処理チャンバーを当該処理チャンバー専用の高周波電源に接続し、残りの処理チャンバーを他の処理チャンバーと共用の高周波電源に接続したので、処理反応が単純な場合には、共用の高周波電源に接続する処理チャンバーを用いて処理を行ない、処理反応が複雑な場合には、専用の高周波電源に接続する処理チャンバーを用いて処理を行なうことができるので、効率よく処理チャンバーを使用することができる。
【0015】
また、本願の第2発明によれば、複数の処理チャンバーの間に、パンチングメタルなどからなる遮蔽板を設けたので、隣接する処理チャンバーへの電界、磁界及び熱の影響を抑制することが可能となる。前記遮蔽板の形状は板状に限らず、箱状でも同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラズマ処理装置の全体平面図
【図2】プラズマ処理装置を構成する処理チャンバーの斜視図
【図3】本発明に係るプラズマ処理装置を構成する処理チャンバーの別実施例の斜視図
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d,1e,1f…処理チャンバー、2…搬送ロボット、3a,3e…共通の高周波電源、3c,3d…専用の高周波電源、4a,4c,4d,4e…整合器、5…遮蔽板。

Claims (4)

  1. 複数の処理チャンバーのうちの所定の処理チャンバーは当該処理チャンバー専用の高周波電源に接続され、残りの処理チャンバーは他の処理チャンバーと共用の高周波電源に接続された処理装置を用いたプラズマ処理方法であって、前記専用の高周波電源に接続された処理チャンバーでは、エッチング後のレジストアッシングまたはイオン注入後のレジストアッシングを行い、前記共用の高周波電源に接続された処理チャンバーでは、レジストのディスカム処理、レジストのエッチング処理またはダメージ層除去を行うことを特徴とするプラズマ処理方法。
  2. 請求項1に記載のプラズマ処理方法において、前記複数の処理チャンバーの間には隣接する処理チャンバーへの電界、磁界及び熱の影響を抑制する遮蔽板が設けられていることを特徴とするプラズマ処理方法。
  3. 請求項1に記載のプラズマ処理方法において、前記遮蔽板は少なくとも1つの処理チャンバーを覆う箱状又は筒状であることを特徴とするプラズマ処理方法。
  4. 請求項1に記載のプラズマ処理方法において、前記遮蔽板はパンチングメタルからなることを特徴とするプラズマ処理方法。
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