JP3549154B2 - インク付きスタンプパッドおよびステンシルセット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インク付きスタンプパッドおよびそれを用いたステンシルセットに関するものである
【0002】
【従来の技術】
従来、スタンプパッド(スタンプ台)はゴム印を押印するために広範囲に使用されている。スタンプパッドはフエルトやスポンジなどからなるインキ収蔵体を基台に設け、該インキ収蔵体にインキを吸収させたものであり、各種の大きさや形状のものが知られている。
このスタンプパッドは、ゴム印を用いて紙または布等に押印できるために広範囲の用途に用いられている。
【0003】
また、ステンシルは、文字、図形または模様などを打ち抜いたステンシル型を、ステンシルしようとする紙の上に固定し、絵の具、水性ペイントまたはスタンプパッド(スタンプ台)のインクをステンシル用刷毛につけ、ステンシル型の上からステンシル用刷毛で軽くたたくようにしてインクを刷り込んで着色した後、ステンシル型紙をはずすして、文字、図形または模様を複製することにより行なわれている。
【0004】
一方、最近、人体の皮膚に装飾するボディーペイントが流行している。このボディーペイントのインキは顔料インキが使用され、この顔料インキはマーカー類として皮膚に塗布したり、又はインキを塗料として刷毛などで皮膚に塗布している。
また、色材として染料を使用したボディー用染料インキが用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の様な従来の技術において、スタンプパッドを用いて、ボディーペイント等をステンシルにより行うことに着目し研究を行った結果完成したものである。
【0006】
本発明は、インクを含浸するインクパッドと、インクを収容したインク容器をスタンプパッドの本体に収納して、使用する都度にインクを取り出してボディーペイント等をステンシルにより鮮明に容易に行うことができるインク付きスタンプパッドおよびそれを用いたステンシルセットを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、インクを含浸するインクパッドおよび該インクパッドに含浸させるためのインクが入っているインク容器を収容するインク容器収容部を有する本体と、前記インクパッドを被い本体と着脱自在に設けた上キャップと、該インク容器収容部に収納したインク容器と、該インク容器を収納したインク容器収容部の外側を被い本体と着脱自在に設けた下キャップとを具備し、かつ該上キャップと下キャップの少なくとも一方にインクパッドにインクを含浸させるためにインク容器から取り出したインクを入れるインク溜め部を有することを特徴とするインク付きスタンプパッドである。
【0008】
前記インク溜め部が上キャップと下キャップの少なくとも一方の外側に設けられた凹部からなるのが好ましい。
前記インク容器がインクの取り出し口を下にして下キャップと着脱自在に結合して設けられているのが好ましい。
【0009】
また、本発明は、インクを含浸するインクパッドおよび該インクパッドに含浸させるためのインクが入っているインク容器を収容するインク容器収容部を有する本体と、前記インクパッドを被い本体と着脱自在に設けた上キャップと、該インク容器収容部に収納したインク容器と、該インク容器を収納したインク容器収容部の外側を被い本体と着脱自在に設けた下キャップとを具備し、かつ前記上キャップと下キャップの少なくとも一方が、インクをインクパッドに含浸させるためにインク容器から取り出したインクを入れるインク溜め部を有するキャップカバーで被われていることを特徴とするインク付きスタンプパッドである。
【0010】
また、本発明は、上記のインク付きスタンプパッドと、文字、図形または模様を打ち抜いたステンシル型からなることを特徴とするステンシルセットである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明のインク付きスタンプパッドは、インクを含浸するインクパッドとインクが入っているインク容器を収容するインク容器収容部を有する本体と、該インクパッドを被い本体と着脱自在に設けた上キャップと、該インク容器収容部に収納したインク容器と、該インク容器を収納したインク容器収容部の外側を被い本体と着脱自在に設けた下キャップを具備すると共に、該上キャップと下キャップの少なくとも一方にインクパッドにインクを含浸させるためにインク容器から取り出したインクを入れるインク溜め部を有することを特徴とする。
【0014】
上記の様に、本発明のインク付きスタンプパッドは、インクパッドとインクが入っているインク容器を内蔵する本体、上キャップおよび下キャップからなり、該インク容器から使用するインクをキャップに設けたインク溜め部に取り出して、該インクをインクパッドに含浸させて被着色物上に軽くたたいて着色することができる。着色が終了した後は、インク溜め部に残ったインクをふき取るか、または洗浄することにより、次回の使用に供することができる。また、インクパッドに付着したインクは、使用するインクの種類により異なり、付着したままでもよく、またはふき取るか、洗浄することができる。
【0015】
本発明のインク付きスタンプパッドにおいて、上キャップはインクを含浸させるインクパッドを被うために設けられ、下キャップは本体に収納されているインク容器を保持するために設けられ、その取り付け方法は、上下キャップと本体は独立しており、本体に装着した後、離脱時に本体と上下キャップが分離する様に取り付けられる。
【0016】
本発明のインク付きスタンプパッドにおいて、インクを充填したインク容器は本体のインク容器収容部に収納されるが、該インク容器と、本体のインク容器収容部の外側を被う下キャップとは、それぞれ独立した別々のものでもよく、あるいはインク容器のフタと下キャップが差し込みによって着脱自在に嵌合しているものが好ましい。
【0017】
また、インクパッドにインクを含浸させるためにインク容器から取り出したインクを入れるインク溜め部は、上キャップと下キャップの少なくとも一方の外側に凹部を形成して設けるか、または上キャップまたは下キャップに、凹部を形成したキャップカバーを設けることにより形成される。
【0018】
上記の様に、本発明のインク付きスタンプパッドは、本体にインクを入れたインク容器を内蔵しているために、使用時にインクを容易に取り出すことができ、インクが無くなった時にはインク容器にインクを補充することができ、また別の色のインクが入ったインク容器に交換することができる。
【0019】
上記のインク付きスタンプパッドは、文字、図形または模様を打ち抜いたステンシル型と組み合わせてステンシルセットとして使用することができる。
【0020】
ステンシルに使用する方法は、インク付きスタンプパッドの本体から上キャップ、下キャップおよびインク容器を脱離する。インク溜め部を有するキャップカバーがある場合には、キャップカバーをキャップから取り外す。そして、上キャップまたは下キャップに設けられたインク溜め部またはキャップカバーのインク溜め部に、インク容器から使用する量のインクを入れる。次に、インク溜め部のインクをインクパッドに含浸させ、ステンシル型の上から被着色物にインクを付けることにより行なうことができる。
【0021】
本発明のステンシルセットにより、着色した各種の文字、図形または模様を容易に形成することができる。
被着色物として紙、布、木、合成樹脂、皮膚等に適用することができるが、人体の皮膚に装飾するボディーペイントに好適である。
【0022】
【実施例】
以下に実施例を挙げて図面に基づいて本発明を具体的に説明する。
【0023】
実施例1
図1は、本発明のインク付きスタンプパッドの一例を示す概略図であり、図1(a)は正面図、図1(b)は平面図、図1(c)は底面図である。図2は図1のAA線断面図である。
【0024】
同図に示す様に、本発明のインク付きスタンプパッド1は、本体2、上キャップ3、下キャップ4、インク容器5とインク溜め部6aを具備する。本体2はインクを含浸させるインクパッド7と、インクが入ったインク容器5を収容するインク容器収容部8を有する。上キャップ3はインクパッド7を被い本体2と嵌合し着脱自在に設けられている。インク容器5はインク収容部14にインクを入れ、インクの取り出し口をフタ9で封止してなるものである。
【0025】
また、インク容器収容部8にはインク容器5が収納され、該インク容器5を収納したインク容器収容部の外側を被って下キャップ4が本体1と着脱自在に設けられている。
【0026】
下キャップ4の外側には、半円形の凹部11からなるインク溜め部6aが設けられ、また内側にはインク容器5のフタ9を嵌合して固定する溝部10が設けられている。
【0027】
インク付きスタンプパッド1の大きさは、特に制限はないが、図1,2では、例えば高さ81mm、直径18mmの円柱形のものを示す。
【0028】
インク容器5はフタ9を下方にして下キャップ4に固定して設けているので、比較的細長い形状をしているインク容器の下方のインクの濃度が濃くなり、使用する際に鮮明な着色をすることができ、また下キャップに固定されているために動揺することがない。
【0029】
また、本体とキャップの材質は特に制限はなく、プラスチックが好ましく、着色していても、透明でもよい。
【0030】
上記の様に、本実施例のインク付きスタンプパッド1は、本体2にインクを入れたインク容器5を内蔵し、使用する時には本体2から上キャップ3、下キャップ4を取り外し、本体1からインク容器5を取り出して、下キャップ4を逆向にしてインク溜め部6aを上に向けて置き、インク溜め部6aにインクを入れ、該インクを本体2のインクパッド7に含浸させて被着色物上に軽くたたいて着色する。着色の後は、インク溜め部6aに残ったインクをふき取るか、または洗浄することにより、清浄にする。
【0031】
図3は本発明のインク付きスタンプパッドの上キャップの他の例を示す断面図である。同図3は、上キャップ3の外側に、半円形の凹部11からなるインク溜め部6bを設けた例を示す。図3の上キャップ3は、図1のインク付きスタンプパッドの上キャップとして前記と同様に用いることができる。
【0032】
実施例2
図4は本発明のインク付きスタンプパッドの他の例を示す概略図である。図5はキャップカバーを示す説明図であり、図5(a)は平面図、図5(b)はBB線断面図、図5(c)はインクを入れた状態の断面図を示す。
【0033】
同図4に示すインク付きスタンプパッドは、下キャップ4aの外側にインク溜め部6cを有するキャップカバー12が設けられている例を示す。
【0034】
下キャップ4aの外周には係止用突起13が設けられ、該係止用突起13とインク溜め部6cを有するキャップカバー12の内面が嵌合して着脱自在に設けられている。
【0035】
本実施例のインク付きスタンプパッドでは、図5(c)に示す様に、キャップカバー12を下キャップ4から取り外し、インク溜め部6cを上に向けて置いて、インク溜め部6cにインク15を入れ、該インク15を本体2のインクパッド7に含浸させて被着色物上に軽くたたいて着色することができる。
【0036】
実施例3
図6は本発明のインク付きスタンプパッドに用いるステンシル型の一例を示す概略図である。図6(a)は平面図、図6(b)はCC線断面図を示す。
【0037】
図6に示すステンシル型20は、粘着フィルムまたはシート(ステンシルシート)21からなる。粘着フィルムまたはシート21は、フィルムまたはシート22、例えばポリ塩化ビニル、ポリエステル等のフィルムまたはシートの一方の面に、通常の粘着シールと同様の方法で粘着剤23を塗布し、該粘着剤の面を剥離可能なセパレータ(剥離紙)24と貼り合わせたものを用いる。上記のフィルムまたはシート22と粘着剤23には図形26の形状にハーフカットして切断線25が入れててある。
【0038】
ステンシル型20の粘着フィルムまたはシート21の図形26の形状を除いた部分のフィルムまたはシート22と粘着剤23の層をセパレータ(剥離紙)24から剥し、被着色物の表面に粘着剤23を介して貼り付けて接着する。例えば、粘着剤にはアクリル系粘着剤が、フィルムまたはシートにはポリプロピレン系合成紙が用いられる。
【0039】
本発明のインク付きスタンプパッドとステンシル型を用いて皮膚にステンシルする方法は、まず皮膚を洗浄し、ステンシルシートの使用する部分を剥離紙からゆっくり剥がして皮膚に貼り付ける。実施例1と同様の方法でインク付きスタンプパッドのインクパッドにインク溜め部のインキを含浸させ、図柄の上から軽く叩くようにしてインキを付けた後、シートをゆっくり剥がす。インクは5〜10分で乾燥することにより皮膚を着色することができる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、スタンプパッドの本体にインクを入れたインク容器を収納して、使用する都度にインクを取り出してボディーペイント等をステンシルにより鮮明に容易に行うことができる。
また、本発明は、本体からインクを入れたインク容器を取り出し易く収納してあり、インクパッドを用いてインク溜め部のインクで容易に着色でき、また別の色のインク容器と交換して使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインク付きスタンプパッドの一例を示す概略図である。
【図2】図1のAA線断面図である。
【図3】本発明のインク付きスタンプパッドの上キャップの他の例を示す断面図である。
【図4】本発明のインク付きスタンプパッドの他の例を示す概略図である。
【図5】本発明のインク付きスタンプパッドのキャップカバーを示す説明図である。
【図6】本発明のインク付きスタンプパッドに用いるステンシル型の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 インク付きスタンプパッド
2 本体
3 上キャップ
4,4a 下キャップ
5 インク容器
6a,6b,6c インク溜め部
7 インクパッド
8 インク容器収容部
9 フタ
10 溝部
11 凹部
12 キャップカバー
13 係止用突起
14 インク収容部
15 インク
20 ステンシル型
21 粘着フィルムまたはシート
22 フィルムまたはシート
23 粘着剤
24 セパレータ(剥離紙)
25 切断線
26 図形

Claims (5)

  1. インクを含浸するインクパッドおよび該インクパッドに含浸させるためのインクが入っているインク容器を収容するインク容器収容部を有する本体と、前記インクパッドを被い本体と着脱自在に設けた上キャップと、該インク容器収容部に収納したインク容器と、該インク容器を収納したインク容器収容部の外側を被い本体と着脱自在に設けた下キャップとを具備し、かつ該上キャップと下キャップの少なくとも一方にインクパッドにインクを含浸させるためにインク容器から取り出したインクを入れるインク溜め部を有することを特徴とするインク付きスタンプパッド。
  2. 前記インク溜め部が上キャップと下キャップの少なくとも一方の外側に設けられた凹部からなる請求項1記載のインク付きスタンプパッド。
  3. 前記インク容器がインクの取り出し口を下にして下キャップと着脱自在に結合して設けられている請求項1または2記載のインク付きスタンプパッド。
  4. インクを含浸するインクパッドおよび該インクパッドに含浸させるためのインクが入っているインク容器を収容するインク容器収容部を有する本体と、前記インクパッドを被い本体と着脱自在に設けた上キャップと、該インク容器収容部に収納したインク容器と、該インク容器を収納したインク容器収容部の外側を被い本体と着脱自在に設けた下キャップとを具備し、かつ前記上キャップと下キャップの少なくとも一方が、インクをインクパッドに含浸させるためにインク容器から取り出したインクを入れるインク溜め部を有するキャップカバーで被われていることを特徴とするインク付きスタンプパッド。
  5. 請求項1乃至4のいずれかの項に記載のインク付きスタンプパッドと、文字、図形または模様を打ち抜いたステンシル型からなることを特徴とするステンシルセット。
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