JP3548084B2 - 個人状況記憶装置とこの装置を用いた個人状況記憶システム - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、日常生活における様々な状況において、個人の健康管理あるいは危機管理に必要な情報を取得し記憶する個人状況記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、介護保険法が制定され、各個人が様々な状況に応じた介護が受けられるようになるが、これを実現するためには介護を受ける各人の病状を査定する必要がある。
【0003】
この場合、心臓病や糖尿病などの内科的病態や、四肢の障害などの外科的病態は、査定する時期に関わらず、正しい査定を行うことが可能である。これに対し、痴呆症などの神経的病態は、その症状が変化するために、査定の時期によっては症状が発現せず、正しい査定が行えない場合が生じる。だからといって、いつ発現するか不明な症状が出てくるまで、査定を行うケアマネージャを拘束することも大変難しい。また、査定を行うのに必要な証拠を作成するためには、誰かが対象者に付き添い、症状が発現したら記録して証拠として残すことも考えられるが、その場合には、人1人が対象者に付きっきりにならなければならず、大変効率が悪い。
【0004】
一方、交通事故による怪我や心臓麻痺などで人が倒れた場合、家族あるいは別の目撃者がその現場にいれば、救急車で運ばれる際に、倒れた状況を救命救急士に説明できるので、その状況にあった処置を施すことができ、一命を取り留める確率が大きく向上する。しかしながら、一般的には、家族や目撃者が現場にいたとしても、動転して正しく状況を説明できないことが多い。さらに、高齢化社会が進み、独居老人が増える傾向にあり、老人が倒れたときに家族がその場にいることが少なくなってきている。あるいは、家族といっても、同様に高齢者であり、相手が倒れた影響で、残りの老人がショック状態になるというケースも大いにあり得る。
【0005】
さらに、生活習慣病などについては、日常の食習慣や運動習慣を管理することが重要な要素となるが、医師が適切な指示を出すには、本人がどのような食生活や運動を行っているかを把握しなければならない。ところが、高齢者、特に独居老人の場合には、食生活や運動を自分自身で把握して報告することが難しい場合が多い。社会生活が大きく変わり、最近では、子供にも生活習慣病が多く出現している。例えば子供が塾などに通う途中で飲食や禁煙をしていても、これを家族が把握することは極めて困難である。
【0006】
一方において、子供の登校拒否が増え、大きな社会問題になっている。登校拒否の原因の一つとして、「いじめ」があげられている。この「いじめ」に関して、特に問題となるのは、加害者が明確にいじめと意識していず、単にふざけているにすぎない場合でも、被害者がそのふざけをいじめととる場合があるという点にある。このように加害者と被害者との間で認識が異なっている場合には「いじめ」と認定することが難しい。特に、このようなケースでは、被害者となった子供は気が弱く、自らいじめられたと主張することはまれである。
【0007】
以上のことから、何らかの方法により、「いじめ」が起きたことを判別する必要が生じている。この場合、少なくとも被害者はいじめられていると認識をするわけであるから、心拍や呼吸などに何らかの変化が生じているはずであり、このような生理的な変化を把握できれば「いじめ」が起きたことを認識することが可能となると考えられる。しかしながら、現在ではこのような生理的な変化を把握できないため、自殺等の問題がおきてはじめて「いじめ」があったとの認識がされるわけであり、事前に「いじめ」による精神的苦痛から開放してあげることができない。
【0008】
また、高齢者や子供にとどまらず、壮年者の場合にも、会議、長時間労働などのストレスが生活習慣病、ひいては、ストレスによる過労死につながっている。長時間労働は、勤務時間の記録により把握できるが、会議や顧客との交渉によるストレスの積み重ねを明確に把握することは難しい。十二指腸潰瘍や胃潰瘍などの内科的疾患が発生して初めて問題として把握されることが多い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来では、痴呆症などの介護保険認定のための患者の日常生活の把握、交通事故や脳梗塞などの不慮の事故などの状況把握、生活習慣病やストレス死につながるストレス状況の把握、登校拒否につながるいじめの把握などを行うために、日常生活における様々な状況を容易にかつコンパクトに記録する手段がない。
【0010】
本発明は上記の事情を考慮してなされたもので、日常生活における様々な状況において、個人の健康管理あるいは危機管理に必要な情報を取得し記憶する個人状況記憶装置と、この装置を用いた個人状況記憶システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明に係る個人状況記憶装置は、以下のような特徴的構成を有する。
【0012】
(1)携帯者の少なくとも個人状況情報を入力する状況入力手段と、前記状況入力手段から入力された個人状況情報を記憶する状況記憶手段と、前記状況入力手段から入力された個人状況情報を解析して異常の有無を判別する状況解析手段と、前記状況解析手段の解析結果に応じて前記状況記憶手段への書き込みを禁止する書き込み禁止処理手段とを具備することを特徴とする。
【0013】
上記のように構成することで、携帯者の個人状況情報を自動的に入力記憶して、異常の有無を判別し、異常発生時には書き込みを禁止することができ、これによって異常発生までの個人状況情報を確実にかつコンパクトに記録することができ、後に異常発生までの原因究明に役立てることができるようになる。
【0014】
(2)(1)の構成において、前記状況解析手段は、異常ありと判定したとき、携帯者の生命に関わる異常か判定し、前記書き込み禁止処理手段は、前記状況解析手段で携帯者の生命に関わる異常であると判定されたとき、前記状況記憶手段への書き込みを禁止し、生命に関わる異常ではないと判定されたとき、前記状況記憶手段に対して異常ありと判定された情報が消去されないように制御することを特徴とする。
【0015】
上記のように構成することで、さらに異常検出時に生命に関わる異常か判別して、生命に関わるときのみ書き込みを禁止し、生命に関わらない場合には継続して記憶を続けることが可能となり、軽微な異常によって記憶が途絶えないようにすることが可能となる。また、継続して記憶し続ける場合に、異常と判別された情報が消去されないため、後の診断等に役立てることができるようになる。
【0016】
(3)(2)の構成において、さらに、前記状況解析手段で生命に関わる異常であると判定されたとき、携帯者個人または関係者に通報する通報処理手段を備えることを特徴とする。
【0017】
上記のように構成することで、生命に関わる異常が発生したときに、そのことを通報することができ、異常発生に素早く対処することが可能となる。
【0018】
(4)(1)の構成において、さらに、外部から伝送される携帯者周囲の環境情報を受信する環境情報受信手段を備え、前記状況解析手段は、前記環境情報受信手段から携帯者周囲の環境の異常を知らせる情報が受信されたとき、前記個人状況の異常の有無を判別することを特徴とする。
【0019】
上記のように構成することで、外部から携帯者周囲の環境で異常が発生し、これが原因となって携帯者個人に異常が発生した場合に、その異常を確実に記憶することが可能となる。
【0020】
(5)(1)の構成において、さらに、外部から伝送される携帯者周囲の環境情報を受信する環境情報受信手段を備え、前記書き込み禁止処理手段は、前記環境情報受信手段から携帯者周囲の環境の異常を知らせる情報が受信されたときにも前記状況記憶手段への書き込みを禁止することを特徴とする。
【0021】
上記のように構成することで、携帯者の個人状況に異常が発生したとき以外でも、携帯者の周囲環境に異常が発生した場合に情報の書き込みが禁止されるため、例えば、交通事故等の周囲の異常状況により携帯者の身体に異常が生じたとき、その原因究明に貴重な情報を提供することができるようになる。
【0022】
(6)(4)または(5)の構成において、さらに、前記状況入力手段で取得された個人状況情報を一時的に記憶する一時記憶手段と、前記状況解析手段の解析結果に応じて、前記環境情報受信手段に環境情報の受信を開始させ、受信した環境情報を前記一時記憶手段に記憶された個人状況情報と共に前記状況記憶手段に記憶させる環境情報受信制御手段とを備えることを特徴とする。
【0023】
上記のように構成することで、個人状況情報と周囲環境情報を合わせて記憶させることができるようになる。このとき、周囲環境情報としては、状況解析結果に応じて受信を開始するようにしているので、記憶容量、消費電力の節約を図ることが可能となる。
【0024】
(7)(4)または(5)の構成において、さらに、前記状況入力手段で取得された個人状況情報を一時的に記憶する一時記憶手段と、前記状況解析手段の解析結果に応じて、前記環境情報受信手段で受信された環境情報を前記一時記憶手段に記憶された個人状況情報と共に前記状況記憶手段に記憶させる環境情報受信制御手段とを備え、前記状況解析手段は、前記環境情報受信手段で受信された環境情報についても異常の有無を判定するものとし、前記環境情報受信制御手段は、前記状況解析手段で前記環境情報、前記個人状況情報のいずれかで異常ありと判定されたとき、受信した環境情報を前記一時記憶手段に記憶された個人状況情報と共に前記状況記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0025】
上記のように構成することで、周囲の環境情報、携帯者の個人状況情報のいずれかで異常ありと判定されたとき、受信した環境情報を一時記憶手段に記憶された個人状況情報と共に状況記憶手段に記憶させることができ、記憶された周囲の環境情報、携帯者の個人状況情報相互の関係を識別することが可能となる。
【0026】
また、本発明に係る個人状況記憶システムは、携帯者の少なくとも個人状況情報を入力する状況入力手段、前記状況入力手段から入力された個人状況情報を記憶する状況記憶手段、前記状況入力手段から入力された個人状況情報を解析して異常の有無を判別する状況解析手段、前記状況解析手段の解析結果に応じて前記状況記憶手段への書き込みを禁止する書き込み禁止処理手段、外部から伝送される携帯者周囲の環境情報を受信する環境情報受信手段を備え、前記状況解析手段にて前記環境情報受信手段から携帯者周囲の環境の異常を知らせる情報が受信されたとき前記個人状況の異常の有無を判別する個人状況記憶装置と、前記個人状況記憶装置が特定の範囲にあるとき、その範囲の環境情報を送信する環境情報送信装置とを具備することを特徴とする。
【0027】
上記のように構成することで、個人状況記憶装置に周囲環境情報を送信し、必要に応じて記憶させることができるようになる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0029】
(第1の実施形態)
図1は本発明に係る個人状況記憶装置の構成を示すブロック図である。この個人状況記憶装置は、図に示すように、携帯者の状況情報を取得する状況入力部1、この状況入力部1で取得された個人状況情報を記憶する状況記憶部2、状況入力部1で得られた情報または状況記憶部2に記憶された情報を解析して目的に沿った判別を行う状況解析部3、状況記憶部2に対して特定の状態で書き込み禁止を行う書き込み禁止処理部4、異常発生時に通報を行う通報処理部5、前述の各処理部1〜5の処理を管理する情報管理部6からなり、携帯者が携帯可能な大きさとなっている。以下に各ブロック1〜5について具体的に説明する。
【0030】
状況入力部1は、所有者自身の血圧、体温などの生理生体情報、あるいは発声情報などの個人状況、あるいは所有者の周囲の映像情報など、周囲状況を入力するためのもので、例えば生理生体計測センサ、音声を入力するための小型マイクロフォン、周囲の映像情報を入力するためのCCDカメラのいずれか、あるいはこれらの組み合わせにより構成される。
【0031】
状況記憶部2は、状況入力部1で得られた個人状況情報を記憶媒体に記憶するもので、例えば10秒程度の映像をMPEG4(Moving Picture Experts Group4)規格に基づいて圧縮し、切手サイズの脱着可能な記憶媒体に蓄積する。このように着脱自在な記憶媒体に蓄積しておけば、記憶容量が足らなくなったときに、交換によって容易に対応可能である。
【0032】
状況解析部3は、状況入力部1で得られた個人状況情報または状況記憶部2に記憶された個人状況情報を解析し、例えば携帯者の生命に関わる危険性を判定する。
【0033】
書き込み禁止処理部4は、状況解析部3の解析結果から情報保存の必要性を判断し、適宜、状況記憶部2への書き込みを禁止して、上書きによって情報が消去されないように処理する。
【0034】
通報処理部5は、状況解析部3で生命に係わる危険性があると判定されたとき、その旨を本人に音声で通知する、あるいは携帯電話等を通じて家族、病院等へ通知する。
【0035】
情報管理部6は、状況入力部1、状況記憶部2、状況解析部3、書き込み禁止処理部4、通報処理部5における情報処理の制御を行う。
【0036】
上記構成において、携帯者の健康状態の記録に利用する場合を想定して、以下に本装置の処理動作を説明する。
【0037】
本装置は図2に示すように携帯者の衣服の胸ポケット等に入れて使用する。ここでは、状況入力部1として、心拍計及び小型マイクロフォンの他、血圧計等を搭載しているものとする。
【0038】
図3は携帯者の健康状態の記録に利用する場合における処理の流れを示すフローチャートである。本装置では、電源オンにより情報管理部6が起動され、図3に示す手順に従って各処理部1〜4に処理を実行させる。
【0039】
まず、状況入力部1により生理、生体、発声、血圧等の個人状況情報の入力が開始される(S201)。例として、マイクロフォンでとらえた携帯者の発声音入力波形を図4(a)に示し、心拍計でとらえた携帯者の心拍波形を図4(b)に示す。これらの情報は、取得した日付、時刻と共に状況記憶部2に随時書き込まれる(S202)。
【0040】
続いて、状況解析部3により、状況記憶部2に書き込まれた生理、生体、発声、血圧等の情報を解析し(S203)、異常があるかどうかを調べる(S204)。異常がなければステップS201に戻って情報の入力を続け、異常があった場合には、その異常が生命に関わるものかどうかを判別する(S205)。生命に関わる異常でなければ、後に原因究明の参考となるように、該当個所の記憶情報に削除禁止フラグを立てた後(S206)、ステップS201に戻って入力処理を続ける。生命に関わる異常である場合には、書き込み禁止処理部4により情報の書き込みを禁止し、異常発生を通報処理部5によって通知する(S207)。
【0041】
図4の例で説明すると、心拍は、時刻t1から時刻t2までは何の異常もないので、ステップS204の判定によりステップS201に戻り、生理/生体/発声等の情報の取得を行う。また、この時点までの、つまり時刻t1から時刻t2までの心拍や発声情報は、問題がないので、状況記憶部2に書き込まれている。
【0042】
ところが、例えば、時刻t2からt3では、何らかの原因で心拍が一時的に途絶えている。ステップS204で、この異常が検知されると、ステップS204で、この異常が生命に関わる異常かどうかを調べる。生命にかかわる異常、この場合、心拍が途絶えるという異常である場合には、ステップS206で、書き込み禁止処理部4により状況記憶部2への書き込みが禁止され、これと同時に、通報処理部5により、異常である旨が本人あるいはナースセンターなどに通知される。
【0043】
この時点で、状況記憶部2には、時刻t1からt3までの情報が書き込まれている。つまり、原因は不明であるが、心拍をとめるような異常事態が起こった時点で、書き込み禁止処理部4が状況記憶部2への書き込みを中止させるので、状況記憶部2には、時刻t1〜t3までの情報が記憶されている。心拍や血圧などの生体、生理情報が記憶されているので、それに基づいて、異常事態の原因を究明できる。
【0044】
それ以外にも、例えば、記憶されている発声情報には、「胸が痛い」、「胸が締めつけられる」、「あー、車が」といった情報が入っていることがある。このような発声情報に基づけば、どのような状況で心拍が途絶えるに至ったかを究明する手助けとなる。
【0045】
次に、ステップS205にて生命に異常はないと判断された場合について説明する。この場合、生命に異常はないが、異常な状態が起こったことは事実なので、その部分のデータを保存しておく必要がある。このため、状況記憶部2に書き込んだデータが新しいデータの上書きによって削除されないように、削除禁止フラグをたてて(ステップS206)、新しい生理/生体/発声等の情報の取得をするようにする。
【0046】
この結果、状況記憶部2の記憶容量が満杯になってデータの上書きが開始されても、削除禁止フラグが立っていない部分に上書きをするように制御されるので、この削除禁止フラグの立っている部分のデータは消去されない。これにより、定期検診などのときにこのデータを参考にすることができる。
【0047】
本実施形態では、心拍により異常事態を分析する例について述べたが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、衝撃センサなどの値をもとに異常事態を検知するようなことも可能である。この場合、異常事態が起こったときの状況を自動的に記憶できるので、本人が自覚しない些細な異常でも記憶することができ、これによって使用者に負担をかけずに健康管理を行うことができる。また、生命に関わる異常事態であった場合には、その生理/生体/発声状況が記憶されているので、適切な処置を施すことができる。特に交通事故などにあったときに、目撃者などがいない場合にも、事故にあった当事者の声をもとに状況を推定できるので、対処が容易となる。
【0048】
(第2の実施形態)
第1の実施形態は、所有者の生理/生体状況に基づき異常事態を判断するものであったが、第2の実施形態は、外部からの情報に基づき異常事態を判断するものである。
【0049】
図5は本実施形態に係る個人状況記憶装置の構成を示すブロック図である。尚、図5において、図1と同一部分には同一符号を付して、ここでは重複する説明を省略する。
【0050】
本実施形態の特徴とする点は、図5に示すように、第1の実施形態の構成に、外部から周囲の環境情報をBluetooth(近距離無線データ通信規格)のような近距離無線等を使って受信する環境情報受信部7が追加されていることにある。
【0051】
その処理の流れは図6に示すようになっている。すなわち、外部から送信される環境情報を受信するステップ(S208)が、図3における解析ステップS203の代わりに入っている。この処理では、例えば、外部からの環境情報として、ITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)などで設置されているカメラで交通事故や異常に高速走行する車などを捕らえたときに、異常発生の通知が本個人状況記憶装置に送信されてくることを想定し、ステップS208で異常発生の通知を受信した場合に、状況解析部3で異常の有無を判別するようにしている。
【0052】
本実施形態によれば、携帯者に身体的な異常事態が起きた場合以外でも、携帯者の周囲で起きた異常事態に応じて携帯者の状況の記憶ができる。この結果、交通事故等の周囲の異常状況により携帯者の身体に異常が生じたとき、その原因究明に貴重な情報を提供することができる。交通事故以外にも、例えば証言能力に乏しい幼児の誘拐事件が起きたとき、その幼児の身体的状況を記憶することができる。
【0053】
尚、図6の処理の流れでは、外部から異常状態を通知する情報が送信されることを想定しているが、外部からはITSで設置されているカメラから単に映像情報が送られてくるだけの場合もある。このような場合には、図7のフローチャートに示すように、解析処理のステップS209を追加して、受信した外部環境情報と状況入力部1で取得した情報との双方を合わせて解析するようにすれば、映像情報から外部環境に異常が生じていることを判別することができ、これに伴う携帯者の身体状況を記憶することができる。
【0054】
(第3の実施形態)
第1、第2の実施形態では、個人状況記憶装置が記憶するものは、携帯者自身の情報のみであったが、交通事故などで重要となる情報、例えば衝突した車などの目撃情報を記憶できるようにすれば、いっそう効果的である。そこで、第3の実施形態では、異常事態が起こったときの携帯者の周囲の環境情報も記憶するため、図8に示すような構成とする。尚、図8において、図5と同一部分には同一符号を付して示し、ここでは重複する説明を省略する。
【0055】
図8において、図6の構成と異なる点は、環境情報受信制御部8と一時記憶部9を追加した点にある。環境情報受信制御部8は、状況解析部3の解析結果に基づいて、環境情報受信部7の受信情報を選択的に状況記憶部2に記憶させる。また、一時記憶部9は、状況入力部1で取得した情報を一時保存するバッファとして機能する。
【0056】
すなわち、第1、第2の実施形態では、取得した状況入力情報を直接状況記憶部2に書き込むようにしているが、本実施形態では、まず一時記憶部9に書き込むようにしている。さらに、環境情報の受信をするどうかを環境情報受信制御部8により制御するようにしている。
【0057】
図9に第3の実施形態の構成における処理の流れを示す。第1、第2の実施形態で直接状況記憶部2に書き込まれていた状況入力情報は、第3の実施形態では、一時記憶部9にまず書き込まれる(S214)。次に、その内容を解析して(S209)、ステップS204で異常があった場合には、外部からの環境情報の受信を開始する(S210)。さらに受信した外部環境情報と状況入力部1で取得した携帯者の状況情報とを合わせて状況記憶部2に書き込む(S211)。
【0058】
ステップS205で生命にかかわる異常である場合には、それ以前に書き込まれていた一時記憶部9の内容を状況記憶部2に移す(S213)。その後、書き込み禁止を行い、書き込んだ情報の保存を図る(S207)。異常がない場合には、外部環境情報の受信を停止し、状況記憶部2への書き込みを停止する(S212)。
【0059】
以上の処理により、異常事態が起こったときの携帯者の周囲の環境情報も記憶することができるようになり、これによって交通事故などで重要となる情報、例えば衝突した車などの目撃情報等を携帯者の状況情報と共に記憶することができる。
【0060】
尚、本実施形態では、消費電力を低減するために、異常と判断されたときのみ外部から環境情報を受信するようにしているが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。消費電力に問題ない場合には、図10に示すようにステップS204とS210とを入れ替えて、外部からの環境情報を常に受信し、常に一時記憶部9に書き込み、異常と判断されたときのみ状況記憶部2に書き込むようにすることも可能である。
【0061】
(第4の実施形態)
ところで、第1、第2、第3の実施形態では、ステップS204において異常かどうかを判断するのに、すでに取得された情報のみに基づいて分析を行うようにしているが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、異常かどうかを判断するのに、取得された情報のみでは不足している場合には、携帯者に質問を行って、その結果に基づいて判断することも可能である。
【0062】
図11はその聞き取りの処理の流れを示すものである。まず、聞き取りが必要かどうかを判断し(S301)、必要でないと判断した場合には、この部分だけの判定結果として異常なしを出力する。必要ありと判断した場合には、異常かどうかを判定するのに必要な質問を生成する(S302)。
【0063】
次に、得られた応答結果を分析し(ステップS303)、異常と判断された場合には、「異常あり」を、そうでない場合には「異常なし」を出力する。
【0064】
本実施形態によれば、異常事態が起こったときの環境情報、例えば、衝突した車の映像などを取得できるので、目撃者がいなくとも異常事態の状況を記憶できるようになり、その効果は大きい。
【0065】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、日常生活における様々な状況において、個人の健康管理あるいは危機管理に必要な情報を取得し記録する個人状況記憶装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る個人状況記憶装置における第1の実施形態の構成を示すブロック図。
【図2】第1の実施形態における使用イメージの一例を示す図。
【図3】第1の実施形態における処理の流れを示すフローチャート。
【図4】第1の実施形態で取得する状況入力情報の一例を示す図。
【図5】本発明に係る個人状況記憶装置における第2の実施形態の構成を示すブロック図。
【図6】第2の実施形態における処理の流れを示すフローチャート。
【図7】第2の実施形態における他の処理の流れを示すフローチャート。
【図8】本発明に係る個人状況記憶装置における第3の実施形態の構成を示すブロック図。
【図9】第3の実施形態における処理の流れを示すフローチャート。
【図10】第3の実施形態における他の処理の流れを示すフローチャート。
【図11】第4の実施形態として、第1、第2、第3の実施形態中の聞き取りの処理の流れを示すフローチャート。
【符号の説明】
1…状況入力部
2…状況記憶部
3…状況解析部
4…書き込み禁止処理部
5…通報処理部
6…情報管理部
7…環境情報受信部
8…環境情報受信制御部
9…一時記憶部
【発明の属する技術分野】
本発明は、日常生活における様々な状況において、個人の健康管理あるいは危機管理に必要な情報を取得し記憶する個人状況記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、介護保険法が制定され、各個人が様々な状況に応じた介護が受けられるようになるが、これを実現するためには介護を受ける各人の病状を査定する必要がある。
【0003】
この場合、心臓病や糖尿病などの内科的病態や、四肢の障害などの外科的病態は、査定する時期に関わらず、正しい査定を行うことが可能である。これに対し、痴呆症などの神経的病態は、その症状が変化するために、査定の時期によっては症状が発現せず、正しい査定が行えない場合が生じる。だからといって、いつ発現するか不明な症状が出てくるまで、査定を行うケアマネージャを拘束することも大変難しい。また、査定を行うのに必要な証拠を作成するためには、誰かが対象者に付き添い、症状が発現したら記録して証拠として残すことも考えられるが、その場合には、人1人が対象者に付きっきりにならなければならず、大変効率が悪い。
【0004】
一方、交通事故による怪我や心臓麻痺などで人が倒れた場合、家族あるいは別の目撃者がその現場にいれば、救急車で運ばれる際に、倒れた状況を救命救急士に説明できるので、その状況にあった処置を施すことができ、一命を取り留める確率が大きく向上する。しかしながら、一般的には、家族や目撃者が現場にいたとしても、動転して正しく状況を説明できないことが多い。さらに、高齢化社会が進み、独居老人が増える傾向にあり、老人が倒れたときに家族がその場にいることが少なくなってきている。あるいは、家族といっても、同様に高齢者であり、相手が倒れた影響で、残りの老人がショック状態になるというケースも大いにあり得る。
【0005】
さらに、生活習慣病などについては、日常の食習慣や運動習慣を管理することが重要な要素となるが、医師が適切な指示を出すには、本人がどのような食生活や運動を行っているかを把握しなければならない。ところが、高齢者、特に独居老人の場合には、食生活や運動を自分自身で把握して報告することが難しい場合が多い。社会生活が大きく変わり、最近では、子供にも生活習慣病が多く出現している。例えば子供が塾などに通う途中で飲食や禁煙をしていても、これを家族が把握することは極めて困難である。
【0006】
一方において、子供の登校拒否が増え、大きな社会問題になっている。登校拒否の原因の一つとして、「いじめ」があげられている。この「いじめ」に関して、特に問題となるのは、加害者が明確にいじめと意識していず、単にふざけているにすぎない場合でも、被害者がそのふざけをいじめととる場合があるという点にある。このように加害者と被害者との間で認識が異なっている場合には「いじめ」と認定することが難しい。特に、このようなケースでは、被害者となった子供は気が弱く、自らいじめられたと主張することはまれである。
【0007】
以上のことから、何らかの方法により、「いじめ」が起きたことを判別する必要が生じている。この場合、少なくとも被害者はいじめられていると認識をするわけであるから、心拍や呼吸などに何らかの変化が生じているはずであり、このような生理的な変化を把握できれば「いじめ」が起きたことを認識することが可能となると考えられる。しかしながら、現在ではこのような生理的な変化を把握できないため、自殺等の問題がおきてはじめて「いじめ」があったとの認識がされるわけであり、事前に「いじめ」による精神的苦痛から開放してあげることができない。
【0008】
また、高齢者や子供にとどまらず、壮年者の場合にも、会議、長時間労働などのストレスが生活習慣病、ひいては、ストレスによる過労死につながっている。長時間労働は、勤務時間の記録により把握できるが、会議や顧客との交渉によるストレスの積み重ねを明確に把握することは難しい。十二指腸潰瘍や胃潰瘍などの内科的疾患が発生して初めて問題として把握されることが多い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来では、痴呆症などの介護保険認定のための患者の日常生活の把握、交通事故や脳梗塞などの不慮の事故などの状況把握、生活習慣病やストレス死につながるストレス状況の把握、登校拒否につながるいじめの把握などを行うために、日常生活における様々な状況を容易にかつコンパクトに記録する手段がない。
【0010】
本発明は上記の事情を考慮してなされたもので、日常生活における様々な状況において、個人の健康管理あるいは危機管理に必要な情報を取得し記憶する個人状況記憶装置と、この装置を用いた個人状況記憶システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明に係る個人状況記憶装置は、以下のような特徴的構成を有する。
【0012】
(1)携帯者の少なくとも個人状況情報を入力する状況入力手段と、前記状況入力手段から入力された個人状況情報を記憶する状況記憶手段と、前記状況入力手段から入力された個人状況情報を解析して異常の有無を判別する状況解析手段と、前記状況解析手段の解析結果に応じて前記状況記憶手段への書き込みを禁止する書き込み禁止処理手段とを具備することを特徴とする。
【0013】
上記のように構成することで、携帯者の個人状況情報を自動的に入力記憶して、異常の有無を判別し、異常発生時には書き込みを禁止することができ、これによって異常発生までの個人状況情報を確実にかつコンパクトに記録することができ、後に異常発生までの原因究明に役立てることができるようになる。
【0014】
(2)(1)の構成において、前記状況解析手段は、異常ありと判定したとき、携帯者の生命に関わる異常か判定し、前記書き込み禁止処理手段は、前記状況解析手段で携帯者の生命に関わる異常であると判定されたとき、前記状況記憶手段への書き込みを禁止し、生命に関わる異常ではないと判定されたとき、前記状況記憶手段に対して異常ありと判定された情報が消去されないように制御することを特徴とする。
【0015】
上記のように構成することで、さらに異常検出時に生命に関わる異常か判別して、生命に関わるときのみ書き込みを禁止し、生命に関わらない場合には継続して記憶を続けることが可能となり、軽微な異常によって記憶が途絶えないようにすることが可能となる。また、継続して記憶し続ける場合に、異常と判別された情報が消去されないため、後の診断等に役立てることができるようになる。
【0016】
(3)(2)の構成において、さらに、前記状況解析手段で生命に関わる異常であると判定されたとき、携帯者個人または関係者に通報する通報処理手段を備えることを特徴とする。
【0017】
上記のように構成することで、生命に関わる異常が発生したときに、そのことを通報することができ、異常発生に素早く対処することが可能となる。
【0018】
(4)(1)の構成において、さらに、外部から伝送される携帯者周囲の環境情報を受信する環境情報受信手段を備え、前記状況解析手段は、前記環境情報受信手段から携帯者周囲の環境の異常を知らせる情報が受信されたとき、前記個人状況の異常の有無を判別することを特徴とする。
【0019】
上記のように構成することで、外部から携帯者周囲の環境で異常が発生し、これが原因となって携帯者個人に異常が発生した場合に、その異常を確実に記憶することが可能となる。
【0020】
(5)(1)の構成において、さらに、外部から伝送される携帯者周囲の環境情報を受信する環境情報受信手段を備え、前記書き込み禁止処理手段は、前記環境情報受信手段から携帯者周囲の環境の異常を知らせる情報が受信されたときにも前記状況記憶手段への書き込みを禁止することを特徴とする。
【0021】
上記のように構成することで、携帯者の個人状況に異常が発生したとき以外でも、携帯者の周囲環境に異常が発生した場合に情報の書き込みが禁止されるため、例えば、交通事故等の周囲の異常状況により携帯者の身体に異常が生じたとき、その原因究明に貴重な情報を提供することができるようになる。
【0022】
(6)(4)または(5)の構成において、さらに、前記状況入力手段で取得された個人状況情報を一時的に記憶する一時記憶手段と、前記状況解析手段の解析結果に応じて、前記環境情報受信手段に環境情報の受信を開始させ、受信した環境情報を前記一時記憶手段に記憶された個人状況情報と共に前記状況記憶手段に記憶させる環境情報受信制御手段とを備えることを特徴とする。
【0023】
上記のように構成することで、個人状況情報と周囲環境情報を合わせて記憶させることができるようになる。このとき、周囲環境情報としては、状況解析結果に応じて受信を開始するようにしているので、記憶容量、消費電力の節約を図ることが可能となる。
【0024】
(7)(4)または(5)の構成において、さらに、前記状況入力手段で取得された個人状況情報を一時的に記憶する一時記憶手段と、前記状況解析手段の解析結果に応じて、前記環境情報受信手段で受信された環境情報を前記一時記憶手段に記憶された個人状況情報と共に前記状況記憶手段に記憶させる環境情報受信制御手段とを備え、前記状況解析手段は、前記環境情報受信手段で受信された環境情報についても異常の有無を判定するものとし、前記環境情報受信制御手段は、前記状況解析手段で前記環境情報、前記個人状況情報のいずれかで異常ありと判定されたとき、受信した環境情報を前記一時記憶手段に記憶された個人状況情報と共に前記状況記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0025】
上記のように構成することで、周囲の環境情報、携帯者の個人状況情報のいずれかで異常ありと判定されたとき、受信した環境情報を一時記憶手段に記憶された個人状況情報と共に状況記憶手段に記憶させることができ、記憶された周囲の環境情報、携帯者の個人状況情報相互の関係を識別することが可能となる。
【0026】
また、本発明に係る個人状況記憶システムは、携帯者の少なくとも個人状況情報を入力する状況入力手段、前記状況入力手段から入力された個人状況情報を記憶する状況記憶手段、前記状況入力手段から入力された個人状況情報を解析して異常の有無を判別する状況解析手段、前記状況解析手段の解析結果に応じて前記状況記憶手段への書き込みを禁止する書き込み禁止処理手段、外部から伝送される携帯者周囲の環境情報を受信する環境情報受信手段を備え、前記状況解析手段にて前記環境情報受信手段から携帯者周囲の環境の異常を知らせる情報が受信されたとき前記個人状況の異常の有無を判別する個人状況記憶装置と、前記個人状況記憶装置が特定の範囲にあるとき、その範囲の環境情報を送信する環境情報送信装置とを具備することを特徴とする。
【0027】
上記のように構成することで、個人状況記憶装置に周囲環境情報を送信し、必要に応じて記憶させることができるようになる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0029】
(第1の実施形態)
図1は本発明に係る個人状況記憶装置の構成を示すブロック図である。この個人状況記憶装置は、図に示すように、携帯者の状況情報を取得する状況入力部1、この状況入力部1で取得された個人状況情報を記憶する状況記憶部2、状況入力部1で得られた情報または状況記憶部2に記憶された情報を解析して目的に沿った判別を行う状況解析部3、状況記憶部2に対して特定の状態で書き込み禁止を行う書き込み禁止処理部4、異常発生時に通報を行う通報処理部5、前述の各処理部1〜5の処理を管理する情報管理部6からなり、携帯者が携帯可能な大きさとなっている。以下に各ブロック1〜5について具体的に説明する。
【0030】
状況入力部1は、所有者自身の血圧、体温などの生理生体情報、あるいは発声情報などの個人状況、あるいは所有者の周囲の映像情報など、周囲状況を入力するためのもので、例えば生理生体計測センサ、音声を入力するための小型マイクロフォン、周囲の映像情報を入力するためのCCDカメラのいずれか、あるいはこれらの組み合わせにより構成される。
【0031】
状況記憶部2は、状況入力部1で得られた個人状況情報を記憶媒体に記憶するもので、例えば10秒程度の映像をMPEG4(Moving Picture Experts Group4)規格に基づいて圧縮し、切手サイズの脱着可能な記憶媒体に蓄積する。このように着脱自在な記憶媒体に蓄積しておけば、記憶容量が足らなくなったときに、交換によって容易に対応可能である。
【0032】
状況解析部3は、状況入力部1で得られた個人状況情報または状況記憶部2に記憶された個人状況情報を解析し、例えば携帯者の生命に関わる危険性を判定する。
【0033】
書き込み禁止処理部4は、状況解析部3の解析結果から情報保存の必要性を判断し、適宜、状況記憶部2への書き込みを禁止して、上書きによって情報が消去されないように処理する。
【0034】
通報処理部5は、状況解析部3で生命に係わる危険性があると判定されたとき、その旨を本人に音声で通知する、あるいは携帯電話等を通じて家族、病院等へ通知する。
【0035】
情報管理部6は、状況入力部1、状況記憶部2、状況解析部3、書き込み禁止処理部4、通報処理部5における情報処理の制御を行う。
【0036】
上記構成において、携帯者の健康状態の記録に利用する場合を想定して、以下に本装置の処理動作を説明する。
【0037】
本装置は図2に示すように携帯者の衣服の胸ポケット等に入れて使用する。ここでは、状況入力部1として、心拍計及び小型マイクロフォンの他、血圧計等を搭載しているものとする。
【0038】
図3は携帯者の健康状態の記録に利用する場合における処理の流れを示すフローチャートである。本装置では、電源オンにより情報管理部6が起動され、図3に示す手順に従って各処理部1〜4に処理を実行させる。
【0039】
まず、状況入力部1により生理、生体、発声、血圧等の個人状況情報の入力が開始される(S201)。例として、マイクロフォンでとらえた携帯者の発声音入力波形を図4(a)に示し、心拍計でとらえた携帯者の心拍波形を図4(b)に示す。これらの情報は、取得した日付、時刻と共に状況記憶部2に随時書き込まれる(S202)。
【0040】
続いて、状況解析部3により、状況記憶部2に書き込まれた生理、生体、発声、血圧等の情報を解析し(S203)、異常があるかどうかを調べる(S204)。異常がなければステップS201に戻って情報の入力を続け、異常があった場合には、その異常が生命に関わるものかどうかを判別する(S205)。生命に関わる異常でなければ、後に原因究明の参考となるように、該当個所の記憶情報に削除禁止フラグを立てた後(S206)、ステップS201に戻って入力処理を続ける。生命に関わる異常である場合には、書き込み禁止処理部4により情報の書き込みを禁止し、異常発生を通報処理部5によって通知する(S207)。
【0041】
図4の例で説明すると、心拍は、時刻t1から時刻t2までは何の異常もないので、ステップS204の判定によりステップS201に戻り、生理/生体/発声等の情報の取得を行う。また、この時点までの、つまり時刻t1から時刻t2までの心拍や発声情報は、問題がないので、状況記憶部2に書き込まれている。
【0042】
ところが、例えば、時刻t2からt3では、何らかの原因で心拍が一時的に途絶えている。ステップS204で、この異常が検知されると、ステップS204で、この異常が生命に関わる異常かどうかを調べる。生命にかかわる異常、この場合、心拍が途絶えるという異常である場合には、ステップS206で、書き込み禁止処理部4により状況記憶部2への書き込みが禁止され、これと同時に、通報処理部5により、異常である旨が本人あるいはナースセンターなどに通知される。
【0043】
この時点で、状況記憶部2には、時刻t1からt3までの情報が書き込まれている。つまり、原因は不明であるが、心拍をとめるような異常事態が起こった時点で、書き込み禁止処理部4が状況記憶部2への書き込みを中止させるので、状況記憶部2には、時刻t1〜t3までの情報が記憶されている。心拍や血圧などの生体、生理情報が記憶されているので、それに基づいて、異常事態の原因を究明できる。
【0044】
それ以外にも、例えば、記憶されている発声情報には、「胸が痛い」、「胸が締めつけられる」、「あー、車が」といった情報が入っていることがある。このような発声情報に基づけば、どのような状況で心拍が途絶えるに至ったかを究明する手助けとなる。
【0045】
次に、ステップS205にて生命に異常はないと判断された場合について説明する。この場合、生命に異常はないが、異常な状態が起こったことは事実なので、その部分のデータを保存しておく必要がある。このため、状況記憶部2に書き込んだデータが新しいデータの上書きによって削除されないように、削除禁止フラグをたてて(ステップS206)、新しい生理/生体/発声等の情報の取得をするようにする。
【0046】
この結果、状況記憶部2の記憶容量が満杯になってデータの上書きが開始されても、削除禁止フラグが立っていない部分に上書きをするように制御されるので、この削除禁止フラグの立っている部分のデータは消去されない。これにより、定期検診などのときにこのデータを参考にすることができる。
【0047】
本実施形態では、心拍により異常事態を分析する例について述べたが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、衝撃センサなどの値をもとに異常事態を検知するようなことも可能である。この場合、異常事態が起こったときの状況を自動的に記憶できるので、本人が自覚しない些細な異常でも記憶することができ、これによって使用者に負担をかけずに健康管理を行うことができる。また、生命に関わる異常事態であった場合には、その生理/生体/発声状況が記憶されているので、適切な処置を施すことができる。特に交通事故などにあったときに、目撃者などがいない場合にも、事故にあった当事者の声をもとに状況を推定できるので、対処が容易となる。
【0048】
(第2の実施形態)
第1の実施形態は、所有者の生理/生体状況に基づき異常事態を判断するものであったが、第2の実施形態は、外部からの情報に基づき異常事態を判断するものである。
【0049】
図5は本実施形態に係る個人状況記憶装置の構成を示すブロック図である。尚、図5において、図1と同一部分には同一符号を付して、ここでは重複する説明を省略する。
【0050】
本実施形態の特徴とする点は、図5に示すように、第1の実施形態の構成に、外部から周囲の環境情報をBluetooth(近距離無線データ通信規格)のような近距離無線等を使って受信する環境情報受信部7が追加されていることにある。
【0051】
その処理の流れは図6に示すようになっている。すなわち、外部から送信される環境情報を受信するステップ(S208)が、図3における解析ステップS203の代わりに入っている。この処理では、例えば、外部からの環境情報として、ITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)などで設置されているカメラで交通事故や異常に高速走行する車などを捕らえたときに、異常発生の通知が本個人状況記憶装置に送信されてくることを想定し、ステップS208で異常発生の通知を受信した場合に、状況解析部3で異常の有無を判別するようにしている。
【0052】
本実施形態によれば、携帯者に身体的な異常事態が起きた場合以外でも、携帯者の周囲で起きた異常事態に応じて携帯者の状況の記憶ができる。この結果、交通事故等の周囲の異常状況により携帯者の身体に異常が生じたとき、その原因究明に貴重な情報を提供することができる。交通事故以外にも、例えば証言能力に乏しい幼児の誘拐事件が起きたとき、その幼児の身体的状況を記憶することができる。
【0053】
尚、図6の処理の流れでは、外部から異常状態を通知する情報が送信されることを想定しているが、外部からはITSで設置されているカメラから単に映像情報が送られてくるだけの場合もある。このような場合には、図7のフローチャートに示すように、解析処理のステップS209を追加して、受信した外部環境情報と状況入力部1で取得した情報との双方を合わせて解析するようにすれば、映像情報から外部環境に異常が生じていることを判別することができ、これに伴う携帯者の身体状況を記憶することができる。
【0054】
(第3の実施形態)
第1、第2の実施形態では、個人状況記憶装置が記憶するものは、携帯者自身の情報のみであったが、交通事故などで重要となる情報、例えば衝突した車などの目撃情報を記憶できるようにすれば、いっそう効果的である。そこで、第3の実施形態では、異常事態が起こったときの携帯者の周囲の環境情報も記憶するため、図8に示すような構成とする。尚、図8において、図5と同一部分には同一符号を付して示し、ここでは重複する説明を省略する。
【0055】
図8において、図6の構成と異なる点は、環境情報受信制御部8と一時記憶部9を追加した点にある。環境情報受信制御部8は、状況解析部3の解析結果に基づいて、環境情報受信部7の受信情報を選択的に状況記憶部2に記憶させる。また、一時記憶部9は、状況入力部1で取得した情報を一時保存するバッファとして機能する。
【0056】
すなわち、第1、第2の実施形態では、取得した状況入力情報を直接状況記憶部2に書き込むようにしているが、本実施形態では、まず一時記憶部9に書き込むようにしている。さらに、環境情報の受信をするどうかを環境情報受信制御部8により制御するようにしている。
【0057】
図9に第3の実施形態の構成における処理の流れを示す。第1、第2の実施形態で直接状況記憶部2に書き込まれていた状況入力情報は、第3の実施形態では、一時記憶部9にまず書き込まれる(S214)。次に、その内容を解析して(S209)、ステップS204で異常があった場合には、外部からの環境情報の受信を開始する(S210)。さらに受信した外部環境情報と状況入力部1で取得した携帯者の状況情報とを合わせて状況記憶部2に書き込む(S211)。
【0058】
ステップS205で生命にかかわる異常である場合には、それ以前に書き込まれていた一時記憶部9の内容を状況記憶部2に移す(S213)。その後、書き込み禁止を行い、書き込んだ情報の保存を図る(S207)。異常がない場合には、外部環境情報の受信を停止し、状況記憶部2への書き込みを停止する(S212)。
【0059】
以上の処理により、異常事態が起こったときの携帯者の周囲の環境情報も記憶することができるようになり、これによって交通事故などで重要となる情報、例えば衝突した車などの目撃情報等を携帯者の状況情報と共に記憶することができる。
【0060】
尚、本実施形態では、消費電力を低減するために、異常と判断されたときのみ外部から環境情報を受信するようにしているが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。消費電力に問題ない場合には、図10に示すようにステップS204とS210とを入れ替えて、外部からの環境情報を常に受信し、常に一時記憶部9に書き込み、異常と判断されたときのみ状況記憶部2に書き込むようにすることも可能である。
【0061】
(第4の実施形態)
ところで、第1、第2、第3の実施形態では、ステップS204において異常かどうかを判断するのに、すでに取得された情報のみに基づいて分析を行うようにしているが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、異常かどうかを判断するのに、取得された情報のみでは不足している場合には、携帯者に質問を行って、その結果に基づいて判断することも可能である。
【0062】
図11はその聞き取りの処理の流れを示すものである。まず、聞き取りが必要かどうかを判断し(S301)、必要でないと判断した場合には、この部分だけの判定結果として異常なしを出力する。必要ありと判断した場合には、異常かどうかを判定するのに必要な質問を生成する(S302)。
【0063】
次に、得られた応答結果を分析し(ステップS303)、異常と判断された場合には、「異常あり」を、そうでない場合には「異常なし」を出力する。
【0064】
本実施形態によれば、異常事態が起こったときの環境情報、例えば、衝突した車の映像などを取得できるので、目撃者がいなくとも異常事態の状況を記憶できるようになり、その効果は大きい。
【0065】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、日常生活における様々な状況において、個人の健康管理あるいは危機管理に必要な情報を取得し記録する個人状況記憶装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る個人状況記憶装置における第1の実施形態の構成を示すブロック図。
【図2】第1の実施形態における使用イメージの一例を示す図。
【図3】第1の実施形態における処理の流れを示すフローチャート。
【図4】第1の実施形態で取得する状況入力情報の一例を示す図。
【図5】本発明に係る個人状況記憶装置における第2の実施形態の構成を示すブロック図。
【図6】第2の実施形態における処理の流れを示すフローチャート。
【図7】第2の実施形態における他の処理の流れを示すフローチャート。
【図8】本発明に係る個人状況記憶装置における第3の実施形態の構成を示すブロック図。
【図9】第3の実施形態における処理の流れを示すフローチャート。
【図10】第3の実施形態における他の処理の流れを示すフローチャート。
【図11】第4の実施形態として、第1、第2、第3の実施形態中の聞き取りの処理の流れを示すフローチャート。
【符号の説明】
1…状況入力部
2…状況記憶部
3…状況解析部
4…書き込み禁止処理部
5…通報処理部
6…情報管理部
7…環境情報受信部
8…環境情報受信制御部
9…一時記憶部
Claims (9)
- 携帯者の少なくとも生理生体情報及び周囲状況情報を含む個人状況情報を入力する状況情報入力手段と、
前記状況情報入力手段から入力された個人状況情報を記憶媒体に記憶する状況情報記憶手段と、
前記状況情報入力手段から入力された個人状況情報を解析して異常の有無を判定する状況解析手段と、
前記状況解析手段の解析結果に応じて前記状況情報記憶手段への書き込みを禁止する書き込み禁止処理手段とを具備し、
前記状況解析手段は、異常ありと判定したとき、携帯者の生命に関わる異常か判定し、
前記書き込み禁止処理手段は、前記状況解析手段で携帯者の生命に関わる異常であると判定されたとき、前記状況情報記憶手段への書き込みを禁止し、生命に関わる異常ではないと判定されたとき、前記状況情報記憶手段に対して異常ありと判定された情報が消去されないように制御することを特徴とする個人状況記憶装置。 - さらに、前記状況解析手段で生命に関わる異常であると判定されたとき、携帯者個人または関係者に通報する通報処理手段を備えることを特徴とする請求項1記載の個人状況記憶装置。
- さらに、外部から伝送される携帯者周囲の環境情報を受信する環境情報受信手段を備え、
前記状況解析手段は、前記環境情報受信手段から携帯者周囲の環境の異常を知らせる情報が受信されたとき、前記個人状況の異常の有無を判別することを特徴とする請求項1記載の個人状況記憶装置。 - さらに、外部から伝送される携帯者周囲の環境情報を受信する環境情報受信手段を備え、
前記書き込み禁止処理手段は、前記環境情報受信手段から携帯者周囲の環境の異常を知らせる情報が受信されたときにも前記状況情報記憶手段への書き込みを禁止することを特徴とする請求項1記載の個人状況記憶装置。 - さらに、前記状況情報入力手段で取得された個人状況情報を一時的に記憶する一時記憶手段と、
前記状況解析手段の解析結果に応じて、前記環境情報受信手段に環境情報の受信を開始させ、受信した環境情報を前記一時記憶手段に記憶された個人状況情報と共に前記状況情報記憶手段に記憶させる環境情報受信制御手段とを備えることを特徴とする請求項3または4記載の個人状況記憶装置。 - さらに、前記状況入力手段で取得された個人状況情報を一時的に記憶する一時記憶手段と、
前記状況解析手段の解析結果に応じて、前記環境情報受信手段で受信された環境情報を前記一時記憶手段に記憶された個人状況情報と共に前記状況情報記憶手段に記憶させる環境情報受信制御手段とを備え、
前記状況解析手段は、前記環境情報受信手段で受信された環境情報についても異常の有無を判定するものとし、
前記環境情報受信制御手段は、前記状況解析手段で前記環境情報、前記個人状況情報のいずれかで異常ありと判定されたとき、受信した環境情報を前記一時記憶手段に記憶された個人状況情報と共に前記状況情報記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項3または4記載の個人状況記憶装置。 - さらに、前記状況解析手段は、解析に不足している情報を携帯者に質問し、その回答から不足情報を補うことを特徴とする請求項1記載の個人状況記憶装置。
- 前記状況記憶手段は、着脱自在な記憶媒体に情報を記憶することを特徴とする請求項1記載の個人状況記憶装置。
- 携帯者の少なくとも生理生体情報及び周囲状況情報を含む個人状況情報を入力する状況情報入力手段、前記状況情報入力手段から入力された個人状況情報を記 憶媒体に記憶する状況情報記憶手段、前記状況情報入力手段から入力された個人状況情報を解析して異常の有無を判定する状況解析手段、前記状況解析手段の解析結果に応じて前記状況記憶手段への書き込みを禁止する書き込み禁止処理手段、外部から伝送される携帯者周囲の環境情報を受信する環境情報受信手段を備え、前記状況解析手段は、前記環境情報受信手段から携帯者周囲の環境の異常を知らせる情報が受信されたとき前記個人状況の異常の有無を判定し、異常ありと判定したとき、携帯者の生命に関わる異常か判定し、前記書き込み禁止処理手段は、前記状況解析手段で携帯者の生命に関わる異常であると判定されたとき、前記状況情報記憶手段への書き込みを禁止し、生命に関わる異常ではないと判定されたとき、前記状況情報記憶手段に対して異常ありと判定された情報が消去されないように制御する個人状況記憶装置と、
前記個人状況記憶装置が特定の範囲にあるとき、その範囲の環境情報を送信する環境情報送信装置とを具備することを特徴とする個人状況記憶システム。
Priority Applications (1)
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JP2000099878A JP3548084B2 (ja) | 2000-03-31 | 2000-03-31 | 個人状況記憶装置とこの装置を用いた個人状況記憶システム |
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Publications (2)
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