JP3547840B2 - マルチメディアサーバ - Google Patents
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- H04N21/2326—Scheduling disk or memory reading operations
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、端末からの要求に応じてマルチメディア情報をその端末に転送するマルチメディアサーバに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ビデオサーバで使用されるようなマルチメディア情報の記憶装置には、従来のテキスト情報の記憶等に比べ、大容量の記憶装置が必要である。しかし、半導体記憶装置のような高速アクセス可能な装置は容量当たりコストが高いため、データ量の多いマルチメディア情報の格納には向いていない。従って、マルチメディア情報の格納には、磁気記憶装置または光記憶装置のようにアクセス速度は高速ではないが、容量が大きくかつ比較的安価なものが使用されることが多い。また、ビデオなどの動画または音声データを端末に転送する場合には、端末の再生能力以上のデータ供給能力がビデオサーバに要求される。
【0003】
このようなビデオサーバを含むマルチメディアサーバにおいては、多数の要求に対して瞬時に応じる必要があるが、この場合、マルチメディア情報を格納している記憶装置にアクセスが集中するのでその記憶装置のアクセス速度がネックとなり、システム全体の性能の低下の原因となる。これを解決する為に、従来では、記憶装置よりも小容量ではあるがアクセス速度の高速な記憶装置に情報をキャッシングすることでアクセス時間を短縮したり、記憶装置の並列化により一台の記憶装置へのアクセスの負担を減らしてデータを配送している。
【0004】
しかし、ビデオなどのマルチメディア情報は前述したように一つ一つの情報が大容量であるため、キャッシングの効果をだすためには容量の大きなキャッシュが必要となり、また記憶装置を並列化した場合にも、異なる記憶装置にアクセスをうまく分散させるための工夫が必要となる。また、要求を時間で区切ってまとめて処理する手法(ニア・ビデオ・オン・デマンドなど)は同じ情報に対するアクセスをまとめて同時に処理することにより、記憶装置へのアクセスの集中をある程度回避できるが、端末ではサーバから送られてくる情報に対してコントロール不可能であり、また、要求が発生してから情報が提供されるまでにタイムラグが発生するという問題がある。
【0005】
【発明の解決しようとする課題】
このように従来のサーバでは、アクセス速度の遅い記憶装置から何度も同一のマルチメディア情報を取り出す必要があった。特にビデオサーバなどにおいては、有名ビデオの新作や話題性の高いビデオなどは集中してアクセスされることが多いため、同一情報の効率の良いアクセスが要求されている。
【0006】
本発明はこのような問題を解決するために、アクセス速度の遅い記憶装置へのアクセス回数を低減できるようにし、より大規模のサーバの実現を可能とし、かつ、インタラクティブ性に優れたマルチメディアサーバを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、音声、映像、符号および文字などの単体または複合されたマルチメディア情報を格納するマルチメディア情報記憶装置と、1以上の端末がそれぞれ接続され、その接続された端末との間でデータを授受する複数の入出力装置と、これら複数の入出力装置と前記マルチメディア情報記憶装置との間を接続するバスもしくはネットワークとを備え、端末から要求されたマルチメディア情報を前記バスもしくはネットワークを介してマルチメディア情報記憶装置から該当する入出力装置のバッファに取り込み、そのバッファを介して端末にマルチメディア情報を転送するマルチメディアサーバにおいて、端末から要求されたマルチメディア情報の一部が前記マルチメディア情報を要求した端末に接続された入出力装置以外の他の入出力装置のバッファ内に既に存在しているか否かを検出する手段と、前記要求されたマルチメディア情報の一部が前記他の入出力装置のバッファ内に既に存在することが検出されたとき、前記マルチメディア情報の一部を前記他の入出力装置のバッファから、前記マルチメディア情報を要求した端末が接続された入出力装置のバッファに取り込むと共に、前記マルチメディア情報の残りの情報を、前記マルチメディア情報を要求した端末が接続された入出力装置のバッファに取り込むことが必要となるマルチメディア情報として予測する手段と、他の入出力装置のために前記マルチメディア情報記憶装置から前記バスもしくはネットワーク上に出力される情報を、前記マルチメディア情報を要求した端末が接続された入出力装置が監視することにより、前記予測されたマルチメディア情報を前記バスもしくはネットワークから、前記マルチメディア情報を要求した端末が接続された入出力装置のバッファに取り込む手段とを具備することを特徴とする。
【0011】
【作用】
入出力装置に設けられているマルチメディア情報転送用のバッファには、通常は、マルチメディア情報記憶装置から読み出されたマルチメディア情報だけが取り込まれるが、本発明では、他の入出力装置のバッファに所望のマルチメディア情報が保持されていれば、そのバッファから情報が入手される。このため、マルチメディアサーバのボトルネックの原因となるマルチメディア情報記憶装置に対するアクセス回数を低減できる。また、複数の端末からの要求が集中するほど、その分だけ他の入出力装置のバッファに所望の情報が存在する確率が高くなり、必要な情報を近くの入出力装置から即座に入手することができる。
【0012】
したがって、同一の情報にアクセスが集中しても一つの装置にアクセスが集中する事がなくなり、ボトルネックが発生しにくくなる。また、同じ情報が点在するので必要な情報を近くから入手でき、サーバ内のバスやネットワークの負荷を低減できる。また、アクセス速度の速いバッファに情報が格納されていればそこから入手するので、端末へのレスポンスタイムも短くなる。さらに、他の入出力装置のバッファ内に既に存在するマルチメディア情報が、要求されたマルチメディア情報の一部である場合には、その要求されたマルチメディア情報の残りの情報については、バスもしくはネットワークに流れている情報から先取りされるので、余分な情報のアクセスを減らすことができるようになり、サーバのボトルネックとなるアクセスを解消でき、かつ、ネットワークの負荷を低減できる。
【0016】
【実施例】
(実施例1)
図1には、この発明の第1実施例に係るマルチメディアサーバ10の構成が示されている。このマルチメディアサーバ10は、複数のマルチメディア情報格納装置1−1、1−2、…と、複数の入出力部A〜Nと、情報管理部4と、これらを接続するネットワーク3から構成されている。各入出力部A〜Nには一つ以上の端末が接続されている。マルチメディアサーバ10は、端末からの要求に応じて、マルチメディア情報格納装置1−1、1−2、…に格納された情報をアクセスし、その端末が接続されている入出力部のバッファにマルチメディフ情報を取り込む。このマルチメディアサーバ10が例えば単一の計算機から構成される場合には、ネットワーク3はそのコンピュータ内の高速ローカルバスに相当する。また、マルチメディアサーバ10が複数のプロセッサから構成される並列計算機である場合には、ネットワーク3はそれらプロセッサ間を結ぶネットワークとなる。
【0017】
マルチメディア情報格納装置1−1、1−2、…としては、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、シリコンディスク、磁気テープなどのようにマルチメディア情報を格納できる装置の他にテレビ、カメラ、マイク、スキャナ、センサーなどのような各種の情報を取り込むことのできる装置なども使用できる。一般にマルチメディア情報格納装置1−1、1−2、…は入出力部A〜Nのバッファに比べてアクセス速度が遅い。入出力部A〜Nの各々には複数のバッファ(本実施例では4つ)が備えられており、バッファ選択部によって空いているバッファにネットワーク3から転送されたマルチメディア情報が格納される。各バッファは、ネットワーク3上の高速なデータ転送とそれよりも低速の端末との間のデータ転送との同期化のために用いられる一時記憶であり、バッファに蓄えられたマルチメディア情報は端末選択部によって目的とする端末に転送される。
【0018】
情報管理部4はマルチメディア情報格納装置1−1、1−2、…および入出力部A〜Nのバッファに格納されたマルチメディア情報を管理している。
【0019】
図1では、情報管理部4が独立したユニットとして書かれているが、情報管理部4は各入出力部A〜Nにあってもよいし、他のユニットにあってもよい。また、情報管理部4を分散させて配置してもよい。端末A0〜A3,B0〜B3、…M0〜M3,N0〜N3はサーバ10に対して要求を発行でき、かつ、転送されたマルチメディア情報を利用(再生)できるものであれば何でもよい。また、端末から情報を発行したり、端末に格納された情報をサーバ10や他の端末が取り出すこともできる。
【0020】
端末A0がマルチメディア情報格納装置1−1に格納された情報Jをマルチメディアサーバ10に要求した時、端末A0から発生した要求は入出力部Aに渡され、入出力部Aは情報管理部4に情報Jの格納されている装置を問い合わせ、その結果、情報Jはマルチメディア情報格納装置1−1に格納されていることが判明するので情報Jをマルチメディア情報格納装置1−1より入出力部Aにネットワーク3を介して転送する。バッファ選択部Aは入出力部Aの空いているバッファ(ここではバッファA0を使用する)にマルチメディア情報格納装置から転送された情報Jを格納し、端末選択部Aを経由して情報Jを端末A0に転送する。
【0021】
次に端末A3が先ほど端末A0が要求した情報Jを要求した時は、入出力部Aは情報Jが入出力部AのバッファA0に格納されている事を認識し、入出力部AのバッファA0に格納されている情報Jを端末A3に転送する。入出力部AがバッファA0に情報Jが格納されていることを感知していない場合、入出力部Aはバッファに格納されている情報を把握している情報管理部4に情報Jの格納されている装置を問い合わせる。
【0022】
端末B0が情報Jを取り出す時、入出力部Bは情報管理部4に情報Jの格納場所を問い合わせ、情報Jの格納されている装置を調べる。今はマルチメディア情報格納装置1−1の他に先程の端末A0の転送でバッファA0にも格納されている。前述したようにマルチメディア情報格納装置1−1よりもバッファA0の方が高速に情報をアクセスできるので、入出力部BはバッファA0から情報Jを転送する。バッファ選択部Bは入出力部Bの空いているバッファ(ここではバッファB0とする)に情報Jを格納し、端末選択部Bを経由して端末B0に情報Jを転送する。
【0023】
図2にこの処理の流れを示す。すなわち、端末が情報要求が発生すると、その端末が接続された入出力部は要求された情報の格納場所を情報管理部4に問い合せる等して検索し(ステップS11,S12)、目的とする情報が自入出力部内のバッファに格納されているか否かを調べる(ステップS13)。自入出力部のバッファに格納させているならば入出力部は、そのバッファから直ちに端末へ情報を転送する(ステップS14)。
【0024】
自入出力部のバッファに存在しない場合には、目的とする情報が他の入出力部のバッファに格納されているか否かを調べ(ステップS15)、格納されているならば、それを自入出力部のバッファにコピーした後(ステップS16)、端末に転送する(ステップS14)。
【0025】
目的とする情報が他の入出力部のバッファにも存在しない場合には、入出力部はその情報がマルチメディア情報格納装置1−1、1−2、…に格納されているか否か調べ(ステップS17)、格納されているならば、該当する装置から自入出力部のバッファに情報をコピーした後(ステップS18)、端末に転送する(ステップS14)。
【0026】
目的とする情報がマルチメディア情報格納装置1−1、1−2、…の何れにも格納されていないならば、入出力部は、要求された情報が存在しない事を端末に通知(ステップS19)して、処理を終了する。
【0027】
以上のように、この実例例においては、通常は、マルチメディア情報記憶装置1−1から読み出されたマルチメディア情報だけがバッファに取り込まれるが、他の入出力部のバッファに所望のマルチメディア情報が保持されていれば、そのバッファから情報が入手される。このため、マルチメディアサーバ10のボトルネックの原因となるマルチメディア情報記憶装置1−1に対するアクセス回数を低減できる。また、複数の端末からの要求が集中するほど、その分だけ他の入出力部のバッファに所望の情報が存在する確率が高くなり、必要な情報を近くの入出力部から即座に入手することができる。
【0028】
したがって、同一の情報にアクセスが集中しても一つの装置にアクセスが集中する事がなく、ボトルネックが発生しにくい。また、同じ情報が点在するので近くから入手でき、サーバ内のネットワークの負荷を低減できる。また、アクセス速度の速いバッファに情報が格納されていればそこから入手するので、端末へのレスポンスタイムも短くなる。
【0029】
(変形例1)
図3は実施例1の変形例であり、マルチメディア情報格納装置を1−1、1−2を入出力部A,Bと直結している図である。このようにマルチメディア情報格納装置が入出力部と直結されていても本発明は成立する。また、図3に示されているように、一部の入出力部だけにマルチメディア情報格納装置が直結されていてもよいし、サーバ10中に入出力部と直結されたマルチメディア情報格納装置とネットワーク3に接続されたマルチメディア情報格納装置とが混在していてもよい。
【0030】
(変形例2)
図4は実施例1の変形例であり、実施例1で説明したマルチメディアサーバ10を広域ネットワーク6に接続して他のサーバに接続している図である。
【0031】
例えば端末A0から情報Kの要求が発生した時、入出力部Aは情報管理部4に情報Kが格納されているか問い合わせ、もし情報Kがサーバ10内に格納されていない場合、サーバ接続部5を経由して外部のサーバに情報Kを保有しているかを問い合わせ、保有していればそのサーバに情報を転送させる。また、入出力部Aが情報管理部4に情報Kが格納されているかを問い合わせるのと同時にサーバ接続部5を経由して外部のサーバに情報Kを保有しているかを問い合わせてもよい。
【0032】
本変形例では、他のサーバに情報が格納されているか否かの問い合わせにサーバ接続部5を経由して他のサーバに直接問い合わせているが、自サーバ内に他サーバ用の情報管理部を備えれば、情報の問い合わせに広域ネットワーク6を使用して他サーバまで問い合わせる必要はなくなる。また、自サーバ用の情報管理部4で他サーバに格納されている情報の管理情報を持っていてもよい。
【0033】
サーバ10は他のサーバから広域ネットワーク6とサーバ接続部5を経由して情報の問い合わせ、もしくは要求が発生したら、端末からの要求と同様に、他サーバに対してもサービスを行なうことができる。
【0034】
(変形例3)
実施例1では一つの端末に一つのバッファを1対1で割り当てているが、バッファの割り当てに関しては特に制限されるものではない。また、入出力部のバッファの数と端末の数が等しく記述されているが異なっていてもよい。
【0035】
(変形例4)
実施例1では情報を蓄えているマルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…から直接バッファに取り込んでいるが、マルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…からキャッシュなどの他の記憶装置に取り込んでおいてからバッファに取り込んでもよい。
【0036】
(実施例2)
次に、図5を参照して、本発明の第2実施例に係るマルチメディアサーバ10について説明する。
【0037】
本実施例は実施例1の図1で示すマルチメディアサーバにおいて、ビデオ(動画)サーバ(ビデオオンデマンド)のように大規模な情報や、リアルタイム性を要求されるような情報を提供するサーバの例である。
【0038】
図5のサーバ10において、端末A0からビデオVの要求が発生したとき、入出力部Aは情報管理部4にビデオVの格納されている場所を問い合わせる。ビデオVがマルチメディア情報格納装置だけに格納されている時は、マルチメディア情報格納装置から入出力部Aの空いているバッファ(ここではバッファA0とする)にビデオVの情報を転送する。ビデオVの情報がバッファA0の容量に比べて大規模な場合、ビデオVの情報はバッファA0に入りきらないのでビデオVの情報のうちバッファA0に格納できる分のみビデオVの情報が転送される。
【0039】
入出力部AのバッファA0はビデオ再生の進捗に応じてバッファA0の情報を順次アップデートしていく必要があり、情報管理部4では入出力部AのバッファA0がビデオVのどの時刻の情報を持っているかを管理する。この時、端末B0からビデオV(端末A0と同じビデオ)の要求が発生した時、入出力部Bは情報管理部4にビデオVの格納されている場所を問い合わせる。ビデオVの情報はマルチメディア情報格納装置の他に入出力部AのバッファA0でももっているが、バッファA0にはビデオVの情報のうちの一部しか格納されていない。入出力部Bによって要求されたビデオVの時刻tの情報がバッファA0に格納されていればバッファA0から入出力部BにビデオVの情報を転送し、バッファ選択部Bによって入出力部Bの空いているバッファ(ここではバッファB0)に格納され、端末選択部Bによって端末B0に転送される。バッファA0に入出力部Bによって要求されたビデオVの時刻tの情報がなければマルチメディア情報格納装置から入出力部BにビデオVの情報を転送する。入出力部AのバッファA0から入出力部BにビデオVの情報を転送している時、入出力部Aは、入出力部BにバッファA0の情報を転送する前にバッファA0のビデオVの情報を消去または上書きしてはならない。
【0040】
図5に示すようにビデオVの情報がマルチメディア情報格納装置1−1から入出力部AのバッファA0に転送され、入出力部AのバッファA0から端末A0と入出力部BのバッファB0に転送され、入出力部BのバッファB0から端末B0に転送されている場合においては、入出力部と端末間の通信速度やビデオに対する早送り、一時停止、巻戻し等の操作により入出力部BのバッファB0が入出力部AのバッファA0に格納されている情報よりも進んだ情報が必要になる時(バッファA0に格納されていない情報を入出力部Bが必要とした時)がある。この場合、入出力部BのバッファB0は情報管理部4に必要な情報の格納されている場所を問い合わせ、そこから(ここではマルチメディア情報格納装置1−1)バッファB0に情報を転送させる。この時、今までとは逆にバッファB0からバッファA0に情報を転送することもできる可能性があるので、入出力部AはバッファA0の情報の転送元を情報管理部4に問い合わせる。バッファB0からバッファA0に情報を転送できる場合は、マルチメディア情報格納装置1−1ではなくバッファB0からバッファA0に情報を転送するように変更する。この様子を図6に示す。
【0041】
(変形例1)
この実施例2においても、図3で説明した変形例を適用できる。すなわち、マルチメディア情報格納装置が図3に示したように入出力部と直結されていても第2実施例は成立する。また、一部の入出力部だけにマルチメディア情報格納装置が直結されていてもよいし、サーバ中に入出力部と直結されたマルチメディア情報格納装置とネットワークに接続されたマルチメディア情報格納装置とが混在していてもよい。
【0042】
(変形例2)
また、図4で説明した場合と同様に、実施例2で説明したマルチメディアサーバを広域ネットワークに接続して他のサーバに接続してもよい。端末から情報Kの要求が発生した時、入出力部は情報管理部に情報Kが格納されているか問い合わせ、もし情報Kがサーバ内に格納されていない場合、サーバ接続部を経由して外部のサーバに情報Kを保有しているかを問い合わせ、保有していればそのサーバに情報を転送させる。または、入出力部が情報管理部に情報Kが格納されているかを問い合わせるのと同時にサーバ接続部を経由して外部のサーバに情報Kを保有しているかを問い合わせてもよい。
【0043】
本変形例では、他のサーバに情報が格納されているかの問い合わせにサーバ接続部を経由して他のサーバに直接問い合わせているが、自サーバ内に他サーバ用の情報管理部を備えることにより、情報の有無の問い合わせに広域ネットワークを使用して他サーバまで問い合わせる必要はない。また、自サーバ用の情報管理部で他サーバに格納されている情報の管理情報をもっていてもよい。
【0044】
サーバは他のサーバから広域ネットワークとサーバ接続部を経由して情報の問い合わせもしくは要求が発生したら端末からの要求と同様に他サーバに対してもサービスを行なわなければならない。
【0045】
(変形例3)
また、実施例2では一つの端末に一つのバッファを1対1で割り当てているが、バッファの割り当てに関しては特に制限されるものではない。また、入出力部のバッファの数と端末の数が等しく記述されているが異なっていてもよい。
【0046】
(変形例4)
また、実施例2ではビデオ情報を蓄えているマルチメディア情報格納装置から直接バッファに取り込んでいるが、マルチメディア情報格納装置から他の記憶装置(マルチメディア情報格納装置と同等程度以上に高速アクセス可能な装置)に取り込んでおいてからバッファに取り込んでもよい。これによりその時のアクセス頻度の高い情報を高速に取り込むことができる。
【0047】
(変形例5)
入出力部Aに接続された端末A0以外の端末(A1,A2,A3)がビデオAを要求した時は、入出力部AのバッファAに格納されている情報が利用できる時はバッファAから直接転送してもよいし、一度他の空いているバッファにコピーしてから転送してもよい。
【0048】
(実施例3)
次に、図7を参照して、この発明の第3実施例を説明する。
【0049】
図7は情報管理部4と、入出力部A,B、マルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…がネットワーク3によって接続されたマルチメディアサーバ10の各入出力部A,Bに端末A,Bが接続されることにより、各端末からマルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…に格納されたマルチメディアの情報をアクセスするマルチメディアサーバシステムの図である。
【0050】
ネットワーク3は例えば周波数分割またはその他の手法により多重化されており(本実施例では2つとする)、同時に複数のマルチメディア情報を任意の入出力部に転送することができる。マルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…には磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、シリコンディスク、磁気テープなどのようにマルチメディア情報を格納できる装置の他にテレビ、カメラ、マイク、スキャナ、センサーなどのような各種の情報を取り込むことのできる装置などにより構成される。一般にマルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…は入出力部A,Bのバッファに比べてアクセス速度が遅いので、本実施例においてもマルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…はバッファよりもアクセス速度の遅い装置として扱う。入出力部A,Bには複数のバッファ(本実施例ではAとBの2つ)が備えられており、バッファ選択部によって空きのバッファにネットワーク3より転送されたマルチメディア情報が格納される。バッファに蓄えられたマルチメディア情報は端末選択部により目的とする端末に転送される。情報管理部4は必要とされたマルチメディア情報の格納装置を管理している。
【0051】
図7では情報管理部4が独立したユニットとして書かれているが、情報管理部4は各入出力部にあってもよいし、他のユニットにあってもよい。また、分散させて配置してもよい。端末はサーバ10に対して要求を発行でき、かつ、転送されたマルチメディア情報を利用できるものであれば何でもよい。また、端末から情報を発行したり、端末に格納された情報をサーバ10や他の端末が取り出すこともできる。
【0052】
図8は図7におけるマルチメディアシステムにおいて、マルチメディア情報格納装置1−1から端末AにビデオVを配送している時(図8(α))、少し遅れた時間から端末BにビデオVを配送する時(図8(β))にネットワーク3に流れる情報を示したものである。
【0053】
端末AがビデオVの情報の転送要求を入出力部Aに発生した時、入出力部Aは情報管理部4にビデオVの格納されている装置を問い合わせ、その結果ビデオVはマルチメディア情報格納装置1−1に格納されていることが判明し、ビデオVをマルチメディア情報格納装置1−1より入出力部Aに転送する。マルチメディア情報格納装置1−1から入出力部AにビデオVを転送する時、入出力部Aのバッファ選択部Aは入出力部Aの空いているバッファ(ここではバッファA0とする)に転送されてきた情報を格納する。
【0054】
ビデオVがバッファA0に転送されている場合において、端末BからビデオVの情報の転送要求が入出力部Bに発行された時、入出力部Bは情報管理部4にビデVの格納されいてる装置を問い合わせる。現時点でビデオVの情報はマルチメディア情報格納装置1−1とバッファA0の双方に格納されているが、本実施例においてはマルチメディア情報格納装置1−1と入出力部AのバッファA0を比べた場合、入出力部AのバッファA0の方が高速にアクセスできると仮定しているので、バッファA0より入出力部BにビデオVの情報を転送する。入出力部Bではバッファ選択部Bによって空きバッファ(ここではバッファB0とする)にビデオVの情報が格納される。
【0055】
この時、ネットワークには図8(γ)に示すように入出力部Aの要求に対する情報であるビデオVと入出力部Bの要求に対する情報であるビデオVが時間差をおいて流れる。
【0056】
入出力部Aの要求したビデオVの転送開始時刻をt0、転送終了時刻をt3、入出力部Bの要求したビデオVの転送開始時刻をt1、転送終了時刻をt4とし、t0からt1の間に入出力部Aに対して転送したビデオVの情報をビデオV0、t1からビデオV0の時間経過した時刻をt2、ビデオVの情報のうちビデオV0以降の情報をビデオV1とする。
【0057】
時刻t0〜t1の間はネットワーク3を流れる情報は入出力部Aに転送されるビデオV0のみであるが、時刻t1〜t2の間は入出力部Aに転送されるビデオV1と入出力部Bに転送されるビデオV0が流れる。時刻t1〜t2において、入出力部BはビデオV0の情報が転送されるが、ネットワーク3に入出力部Aの為に流れているビデオV1の情報も必要である事が容易に予想できるので、入出力部Bはネットワークに流れているビデオV1の情報も空きバッファに取り込む。入出力部Bには2つのバッファがあるが、バッファB0は既にビデオV0を取り込む為に使用されているので、もう一つのバッファB1にビデオV1の情報を格納する。そして、端末BにバッファB0に格納されたビデオV0の情報を転送してからバッファB1に格納されたビデオV1の情報を転送する。
【0058】
本来なら図8(γ)で示されるように入出力部Bの要求に対するビデオVを時刻t1〜t4で送る必要があるが、ネットワークに流れている情報を活用する事で図8(δ)に示すように入出力部Bの要求に対するビデオVの情報を時刻t1〜t3の短い時間で転送する事ができる。また、時刻t2〜t4の時間に流れる必要のあった情報を流す必要がないのでネットワーク3の有効活用ができる。さらに、複数の時間差の生じた要求に対して少ない回数のアクセスで情報を提供することができ、情報アクセス数の増大によるボトルネックを発生させにくくできる。
【0059】
(変形例1)
図9は実施例3の変形例であり、マルチメディア情報格納装置1−1,1−2を入出力部A,Bと直結している図である。マルチメディア情報格納装置1−1,1−2が入出力部A,Bと直結されていても本発明は成立する。また、一部の入出力部だけにマルチメディア情報格納装置が直結されていてもよいし、サーバ中に入出力部と直結されたマルチメディア情報格納装置とネットワークに接続されたマルチメディア情報格納装置が混在していてもよい。
【0060】
(変形例2)
また、図4と同様にして、実施例3で説明したマルチメディアサーバ10を広域ネットワークに接続して他のサーバに接続してもよい。例えば、端末Aから情報Kの要求が発生し時、入出力部Aは情報管理部4に情報Kが格納されているか問い合わせ、もし情報Kがサーバ10内に格納されていない場合、サーバ接続部を経由して外部のサーバに情報Kを保有しているかを問い合わせ、保有していればそのサーバに情報を転送させる。または、入出力部が情報管理部に情報Kが格納されているかを問い合わせるのと同時にサーバ接続部を経由して外部のサーバに情報Kを保有しているかを問い合わせてもよい。
【0061】
本変形例では、他のサーバに情報が格納されているかの問い合わせにサーバ接続部を経由して他のサーバに直接問い合わせているが、自サーバ内に他サーバ用の情報管理部を備えることにより、情報の有無の問い合わせに広域ネットワークを使用して他サーバまで問い合わせる必要はない。また、自サーバ用の情報管理部で他サーバに格納されている情報の管理情報を持っていてもよい。
【0062】
サーバは他のサーバから広域ネットワークとサーバ接続部を経由して情報の問い合わせもしくは要求が発生したら端末からの要求と同様に他サーバに対してもサービスを行なわなければならない。
【0063】
(変形例3)
実施例3では一つの端末に二つのバッファを割り当てているが、バッファの割り当てに関しては規定しない。また、入出力部のバッファの数と端末の数が異なっていてもよい。
【0064】
(変形例4)
実施例3ではビデオ情報を蓄えているマルチメディア情報格納装置1−1,1−2から直接バッファに取り込んでいるが、マルチメディア情報格納装置1−1,1−2から他の記憶装置(マルチメディア情報格納装置と同等程度以上に高速アクセス可能な装置)に取り込んでおいてからバッファに取り込んでもよい。これによりその時のアクセス頻度の高い情報を高速に取り込むことができる。
【0065】
(変形例5)
また、一つ以上の端末が存在する時、端末に格納されている情報を端末やサーバに転送もしくは端末およびサーバが他の端末に格納された情報を取り出す事ができる。この時でも、必要な情報がネットワーク3に存在すれば、先行して情報を蓄えることができる。
【0066】
(変形例6)
また、必要な情報を予測してからバッファに蓄えるのではなく、常にネットワーク3を流れる情報をバッファに蓄えることも可能である。
【0067】
(変形例7)
また、同じ入出力部に接続された端末には、同じバッファを使用して情報を蓄えてもよいし、異なるバッファに情報を蓄えてもよい。
【0068】
(実施例4)
次に、図10を参照して、この発明の第4実施例を説明する。
【0069】
図10は第4実施例にかかるマルチメディアサーバを示した図である。このマルチメディアサーバ10においては、マルチメディア情報は複数のマルチメディア情報格納装置1−1,1−2、…に格納され、端末A,B,…NにはバッファA,B,…Nを経由してマルチメディア情報(以後、単に情報と呼ぶ)が送られる。その時、バッファA,B,…Nの各々には端末A,B,…Nに送るマルチメディア情報が一時的に格納される。バッファとマルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…はネットワーク3により接続されており、情報を自由に送受信することができる。
【0070】
情報管理部4には、マルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…上の情報の格納箇所と、各バッファが保持している情報とを示す情報管理表を備えている。図11は情報管理表の構成例を示した図である。
【0071】
マルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…にはデジタルビデオディスク、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、シリコンディスク、磁気テープなどのように情報を格納できる装置の他にテレビ、カメラ、マイク、スキャナ、センサーなどのような各種の情報を取り込むことのできる装置なども含まれる。一般にマルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…は比較的低速かつ高容量のものが使用される為、バッファA〜Nに比べてアクセス速度が遅い。
【0072】
マルチメディア情報格納装置(X)1−1に情報Jと情報K、マルチメディア情報格納装置(Y)1−2に情報Lと情報Mが格納されている場合、情報管理表41は図12のようになる。元時点ではバッファA〜Nには何も格納されていないものとする。
【0073】
端末Aがマルチメディアサーバ10に対して情報Jの要求を発行した時、端末Aからの要求は情報管理部4に送られる。情報管理部4では情報管理表41によって情報Jがマルチメディア情報格納装置(X)1−1に格納されていることを判定でき、マルチメディア情報格納装置(X)1−1から情報JをバッファAに転送するよう指令する。この時、情報管理表41には、バッファAに情報Jが保持されていることを記憶するために、情報Jに対応するバッファ名としてAを格納する(図13)。バッファAでは送られてきた情報Jを端末Aに転送する。
【0074】
次に端末Bがマルチメディアサーバ10に対して情報Jの要求を発行した時、端末Bからの要求は情報管理部4に送られる。情報管理部4では情報管理表41によって情報Jがマルチメディア情報格納装置(X)1−1とバッファAに格納されていることを判明できる。マルチメディア情報格納装置(X)1−1とバッファAではバッファAの方が高速にアクセスできるので情報管理部4はバッファAから情報JをバッファBに転送する。マルチメディア情報格納装置とバッファとでアクセス時間が同一の場合や、ネットワーク3の構成によりマルチメディア情報格納装置の方が高速にアクセスできる場合、またはバッファから多くの情報を取り出していることによってバッファのアクセス時間が低速になった場合などマルチメディア情報格納装置とバッファを比較してどちらを用いた方が高速にアクセスできるかは状況に応じて変化する。したがって、どこから情報を取り出すかは、その時の状況に合わせて判断することが望ましい。情報管理部4では、バッファBに情報Jが保持されていることを情報管理表41に記憶しておき(図14)、バッファBでは送られてきた情報Jを端末Bに転送する。
【0075】
情報管理表41が図14の状態において、端末Aからマルチメディアサーバ10に対して情報Kの要求が発行された場合、端末Aからの要求は情報管理部4に送られ、情報管理部4では情報管理表41によって情報Kがマルチメディア情報格納装置(X)1−1にのみ格納されていることを判定し、マルチメディア情報格納装置(X)1−1から情報KをバッファAに転送する。この時、情報管理表41には情報Jを保持しているバッファとしてバッファAが記憶されているので、情報Jの保持しているバッファからバッファAを削除し、情報Kを保持しているバッファとして記憶する(図15)。バッファAでは送られてきた情報Jを端末Aに転送する。
【0076】
以上のようにこの第4実施例のサーバ10においては、各バッファの情報の記憶状態は情報管理表41によって管理されており、要求を発行した端末に対応するバッファに他のバッファから高速に情報を転送することができる。また、バッファ容量の範囲で、早送り、巻戻し再生などの処理にも高速に対応することができる。
【0077】
(変形例1)
尚、実施例4では、バッファを端末と1対1に設けた例を説明したが、1つのバッファに複数の端末を接続することもできる。また、各バッファは論理的に複数に分割でき、一方のバッファ部から端末にデータ転送しながら、他のバッファ部から他の入出力部にデータを転送することができる。
【0078】
(変形例2)
図16は実施例4の変形例であり、実施例4で説明したマルチメディアサーバ10を広域ネットワークを介して他のサーバに接続している図である。
【0079】
端末Aからマルチメディアサーバ10に格納されていない情報Nの要求が発生した時、端末Aからの要求は情報管理部4に送られ、情報管理部4では情報管理表41によって情報Nが他のサーバシステムに格納されていることを判別し(図17)、サーバ接続部5を経由して、広域ネットワーク6に接続されている他のサーバシステムに対して要求を発生する。他のサーバから送られてきた情報Nは、サーバ接続部5を経由して、バッファAに送られる。この時、情報管理表41に情報Nを保持しているバッファとしてバッファAを記憶する(図18)。
【0080】
(変形例3)
また変形例2では、端末Aからマルチメディアサーバ10に格納されていない情報Nの要求が発生した時、情報管理部4では情報管理表41を用いて情報Nの格納先を検索した。しかし、情報管理表41で他のサーバシステムに格納されている情報まで記憶しておくことができない場合の対応として、情報管理表41に登録されていない情報については広域ネットワーク6を経由して、他のサーバの情報管理部4に対して目的とする情報の有無を確認する機能を設けてもよい。この場合、問い合わせを行なう他のサーバは一部のものに特定してもよいし、不特定であってもよい。問い合わせの結果、他のサーバシステムに情報Nが格納されていることが判明したら他のサーバから広域ネットワーク6、サーバ接続部5を経由してバッファAに情報Nを送る。この時、情報管理部4は情報管理表41内に情報Nに対するエントリーを生成してもよいし、しなくてもよい。情報Nに対するエントリーを生成した場合、サーバ10内に情報Nを保持しているバッファが存在する間は他のサーバに行くことなく情報Nを取り出すことができる。但し、情報Nが変更される場合を考慮して、情報Nを格納していたサーバに情報Nの変更を通知する機能を設け、また、情報管理部4に変更の通知をうけてサーバ10内の情報Nを無効化または更新する機能を備えることが好ましい。これにより、情報Nの有効性は保証される。また、情報Nをバッファに転送するだけでなくマルチメディアサーバ格納装置1−1,1−2に格納してもよい。
【0081】
(変形例4)
また、実施例4では、マルチメディア情報格納装置からバッファに情報を直接取り込んでいるが、マルチメディア情報格納装置からキャッシュなどの他の記憶装置に取り込んでおいてからバッファに取り込んでもよい。
【0082】
(変形例5)
また、情報がバッファの容量よりも大きな場合もあるので、情報管理表41には情報を格納しているバッファだけでなく、その情報のアドレス(情報のどの部分を格納しているか特定できるもの)も記憶することが好ましい。
【0083】
(変形例6)
また、マルチメディア情報格納装置(X)1−1に格納されている情報JをバッファAに転送している状態で、情報JがバッファAの容量を越えている場合、もくしは、バッファAに情報Jを転送している間にバッファAからバッファBに情報Jを転送している(バッファ2−1に転送されている分の情報Jをバッファ2−2に転送している)時、バッファAの方が先に情報Jを入手し始めているのでバッファAからバッファBに情報Jの転送が終了する前にバッファAでは情報Jを破棄する必要が生じることがある。また、端末Bが端末Aよりも高速にバッファから情報を取り出せたり、バッファA−端末A間の接続が回線障害や過負荷状態になることによりバッファBがバッファAに格納された情報Jとは違う箇所が必要となることがある。情報Jが動画や音声などのデータの場合、端末側で一時停止や早送り、巻戻しなどのトリックプレイを行なった時も同様である。こうした場合、バッファBの情報Jの入手先をバッファAからマルチメディア情報格納装置1−1に変更する。バッファAの情報の入手先はマルチメディア情報格納装置であるが、もし、他のバッファから転送することが可能であれば情報Jの入手先をそのバッファに変更することができる。このように情報管理部4では各バッファの状態(障害情報など)を監視し、バッファ間の情報転送が前記のように難しくなった時に、情報の入手先を動的に変更させることが好ましい。
【0084】
(変形例7)
また、実施例4では一つの情報管理部4によって制御しているが、情報管理部4をバッファやマルチメディア情報格納装置などに分散させて制御してもよい。
【0085】
(実施例5)
図19は本発明の第5実施例にかかるマルチメディアサーバ10を示した図である。第4実施例と同様、マルチメディア情報はマルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…に格納され、端末A〜Nにはそれぞれ対応するバッファA〜Nを経由してマルチメディア情報(以後、単に情報と呼ぶ)が送られる。その時、バッファA〜Nには一時的に端末に送るマルチメディア情報が格納される。バッファA〜Nとマルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…はネットワークにより接続されており、情報を自由に送受信することができる。
【0086】
情報管理部4は、マルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…上の格納箇所と、各バッファが保持している情報とを示す。情報管理表41と、各バッファから送られてくる情報の要求を一時に蓄え、同一要求をまとめる要求再構成部42とを備えている。
【0087】
マルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…にはデジタルビデオディスク、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、シリコンディスク、磁気テープなどのように情報を格納できる装置の他にテレビ、カメラ、マイク、スキャナ、センサーなどのような各種の情報を取り込むことのてきる装置なども含まれる。一般にマルチメディア情報格納装置は比較的低速かつ高容量のものが使用される為、バッファに比べてアクセス速度が遅い。
【0088】
端末Aと端末Bからほぼ同時、具体的にはある一定の時間範囲内、に情報Jの要求が発生した場合、それぞれの端末が接続されたバッファAおよびバッファBから情報管理部4に対して情報Jに対するアクセス要求が発生する。情報管理部4の要求再構成部42では単位時間毎に要求をまとめる機能があるので、バッファAからの要求とバッファBからの要求は、同一単位時間、同一情報に対する要求であるので一つの要求にまとめられる。単位時間は、要求に対する応答時間に影響を及ぼしにくい時間で決められている。
【0089】
一つの要求にまとめられた情報Jは、情報管理表41によってマルチメディア情報格納装置(X)1−1に格納されていることが分かり、マルチメディア情報格納装置(X)1−1に対する1回のアクセスでバッファAとバッファBに対して情報Jを同時に転送する。この時、情報管理表41は図14の様に情報Jを格納しているバッファとしてバッファAとバッファBが登録される。
【0090】
(変形例1)
尚、ここではバッファと端末とを1対1で対応させたが、各バッファに複数の端末を対応させてもよい。その場合には、要求再構成部42を情報管理部4だけでなく、各バッファにも設けてもよい。また、情報管理部4の要求再構成部42をなくし、バッファだけにその機能を持たせてもよい。
【0091】
(変形例2)
図20は第5実施例の変形例であり、図16と同様にマルチメディアサーバ10を広域ネットワーク6に接続して他のサーバに接続している図である。
【0092】
端末Aからマルチメディアサーバ10に格納されていない情報Nの要求が発生した時、端末Aからの要求は情報管理部4に送られ、要求再構成部42により単位時間内に発生した他の同一要求とまとめられる。そして、情報管理表41によって情報Nが他のサーバシステムに格納されていることを判別されると(図17)、サーバ接続部5を経由して、広域ネットワーク6に接続されている他のサーバシステムに対して要求を発生する。他のサーバから送られてきた情報Nは、サーバ接続部5を経由して、バッファAを含む、要求再構成部42によりまとめられた他のバッファに送られる。この時、情報管理表41に情報Nを保持しているバッファにバッファAおよび要求再構成部42によりまとめられた各バッファを記憶する。
【0093】
(変形例3)
また、変形例2では、マルチメディアサーバ10に格納されていない情報Nの要求が発生した時、情報管理部4では情報管理表41を用いて情報Nの格納先を検索した。しかし、情報管理表41で他のサーバシステムに格納されている情報まで記憶しておくことができない場合の対応として、情報管理表41に登録されていない情報については広域ネットワーク6を経由して、他のサーバの情報管理部4に対して目的とする情報の有無を確認する機能を設けてもよい。問い合わせを行なう他のサーバは一部のものに特定してもよいし、不特定であってもよい。問い合わせの結果、他のサーバシステムに情報Nが格納されていることが判明したら他のサーバから広域ネットワーク6、サーバ接続部5を経由してバッファAを含む、要求再構成部42によりまとめられた他のバッファに情報Nを送る。この時、情報管理部4は情報管理表41に情報Nに対するエントリーを生成してもよいし、しなくてもよい。情報Nに対するエントリーを生成した場合、サーバ20内に情報Nを保持しているバッファが存在する間は他のサーバに行くことなく情報Nを取り出すことができる。但し、情報Nが変更される場合を考慮して、情報Nを格納していたサーバに情報Nの変更を通知する機能を持たせ、また、情報管理部4に変更の通知をうけてサーバ10内の情報Nを無効化または更新する機能を備えることが好ましい。これにより、情報Nの有効性を保証できる。また、情報Nをバッファに転送するだけでなくマルチメディアサーバ格納装置に格納してもよい。
【0094】
(変形例4)
また、実施例5では情報を蓄えているマルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…からバッファA〜Nに情報を直接に取り込んでいるが、マルチメディア情報格納装置からキャッシュなどの他の記憶装置に取り込んでおいてからバッファに取り込んでもよい。
【0095】
(変形例5)
また、情報がバッファの容量よりも大きな場合もあるので、情報管理表41には情報を格納しているバッファだけでなく、その情報のアドレス(情報のどの部分を格納しているか特定できるもの)も記憶することが好ましい。
【0096】
(変形例6)
また、実施例5では一つの情報管理部4によって制御しているが、情報管理部4をバッファA〜Nやマルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…などに分散させて制御してもよい。
【0097】
(実施例6)
図21は本発明の第6実施例にかかるマルチメディアサーバ10を示した図である。前述の各実施例と同様マルチメディア情報はマルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…に格納され、端末A〜Nにはバッファを経由してマルチメディア情報(以後、単に情報と呼ぶ)が送られる。その時、バッファA〜Nには端末に送るマルチメディア情報が一時的に格納される。バッファは、情報を予測する機能を有し、ネットワーク3に流れる情報のうち、そのバッファが必要とすると予測された情報を予め入手する手段を備えたネットワーク接続部7−1〜7−nを経由してネットワーク3より情報を入手することができる。マルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…はネットワーク3に接続されている。ネットワーク3は時分割またはその他の手法により多重化されており(本実施例では2つとする)、同時に複数のマルチメディア情報を任意の入出力部に転送することができる。
【0098】
情報管理部4には、情報のマルチメディア情報格納装置上の格納箇所と、各バッファが保持している情報とを示す情報管理表41を備えている。
【0099】
マルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…にはデジタルビデオディスク、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、シリコンディスク、磁気テープなどのように情報を格納できる装置の他にテレビ、カメラ、マイク、スキャナ、センサーなどのような各種の情報を取り込むことのできる装置なども含まれる。一般にマルチメディア情報格納装置は比較的低速かつ高容量のものが使用される為、バッファに比べてアクセス速度が遅い。
【0100】
図22は図21におけるマルチメディアシステムにおいて、マルチメディア情報格納装置から端末Aに動画情報Vを配送している時(図13(α))、少し遅れた時間から端末Bに動画情報Vを配送する時(図13(β))にネットワーク3に流れる情報を示したものである。
【0101】
端末Aが動画情報Vの情報の転送要求を発生した時、情報管理部4では動画情報Vがマルチメディア情報格納装置(X)1−1に格納されていることを知ることができ、動画情報Vをマルチメディア情報格納装置(X)1−1よりネットワーク3を使用してネットワーク接続部(A)7−1に転送し、ネットワーク接続部(A)7−1からバッファAを経由してから端末Aに送られる。
【0102】
動画情報VがバッファAに転送されている場合において、端末Bから動画情報Vの要求が発生した時、情報管理部4では動画情報Vがマルチメディア情報格納装置(X)1−1に格納されていることを知ることができ、動画情報Vをマルチメディア情報格納装置(X)1−1よりネットワーク3を使用してネットワーク接続部(B)7−2に転送し、ネットワーク接続部(B)7−2からバッファBを経由してから端末Bに送られる。
【0103】
この時、ネットワーク3には図22(γ)に示すように端末Aの要求に対する動画情報Vと端末Bの要求に対する動画情報Vが流れる。
【0104】
端末Aの要求した動画情報Vの転送開始時刻をt0、転送終了時刻をt3、端末Bの要求した動画情報Vの転送開始時刻をt1、転送終了時刻をt4とし、t0からt1の間に端末Aに対して転送した動画情報Vの情報を動画情報V0、t1から動画情報V0の分だけ時間経過した時刻をt2、動画情報Vのうち動画情報V0以降の情報を動画情報V1とする。
【0105】
時刻t0〜t1の間はネットワーク3に流れる情報は端末Aに転送される動画情報V0のみであるが、時刻t1〜t2の間は端末Aに転送されている動画情報V1と端末Bに転送される動画情報V0が流れる。時刻t1において、端末Aの要求に対する動画情報V1と端末Bの要求に対する動画情報V0がネットワーク3を流れる。ネットワーク接続部7−1,7−2ではネットワーク3に流れている情報(動画情報V0と動画情報V1)を把握しており、かつ、バッファBが動画情報Vを要求していることを認識しているのでネットワーク3から送られてくる動画情報V0の他にネットワーク3上に流れている動画情報V1がバッファBに必要であることを予測できるので、予め動画情報V1をバッファBの空き領域に転送しておく。これにより、本来なら図22(γ)で示されるように端末Bの要求に対する動画情報Vを時刻t1〜t4で送る必要があるが、ネットワーク3に流れている情報を活用する事で図22(δ)に示すように時刻t1〜t3の短い時間で転送する事ができる。また、時刻t2〜t4の時間に流れる必要のあった情報を流す必要がないのでネットワーク3の有効活用ができる。さらに、時間差を持って発生する複数の要求に対して少ない回数のアクセスで情報を提供することができ、情報アクセス数の増大によるボトルネックを発生させにくくできる。
【0106】
(変形例1)
尚、ネットワーク接続部7−1〜7−nの各々には複数のバッファが接続されていてもよいし、各バッファに複数の端末が接続されていてもよい。ネットワーク接続部は、予測により入手した情報を、情報転送中のバッファと異なる他のバッファに転送してもよい。
【0107】
(変形例2)
また、ネットワーク接続部7−1〜7−nが予測して情報を入手するのはマルチメディア情報格納装置1−1,1−2から発信された情報だけでなく、前述の実施例で説明したようにネットワーク3を介してはバッファ間を転送される情報や、他のサーバと接続した場合における他のサーバからの情報でも予測して入手することができる。
【0108】
(変形例3)
また、実施例6では、情報の種類として動画情報で説明しているが、これは静止画情報であっても、文字情報であっても、また、その他の各種情報に対して適用される。
【0109】
(変形例4)
また、実施例6では、ネットワークを多重化し、情報をひとまとまりにして取り扱っているが、ネットワークを時分割多重し、情報を細切れにした単位で情報の要求およびネットワーク上に流している場合であっても必要な情報を予測できるのであれば同様に適用することができる。
【0110】
(実施例7)
第7実施例では、並列計算機を用いたマルチメディアサーバについて述べる。
【0111】
図23は本実施例で用いる並列計算機の構成を示しており、9個のプロセッシングエレメント(PE0〜PE9)が3×3の二次元トーラス結合網で接続されている。プロセッシングエレメントは、CPUとメモリ、プロセッシングエレメント間の通信を行なうルータ、外部の装置と接続する入出力部から構成されている。本第4実施例では、並列計算機におけるマルチメディアサーバの実施例を示すものであるため、プロセッシングエレメント間の接続やプロセッシングエレメントの数量については如何なる構成でもよい。
【0112】
図24は図23で示される並列計算機を使用したマルチメディアサーバ10の例である。それぞれのプロセッシングエレメントPE0〜PE8の入出力部に実施例1〜3で説明されているマルチメディア情報格納装置または端末が接続されている。PE0には磁気ディスクが2つ、PE1には端末が2つ、PE2には何も接続されておらず、PE3にはCD−ROM装置が1つ、PE4には端末が1つ、PE5には端末が2つ、PE6には磁気ディスクが1つと端末が1つ、PE7には端末が3つ、PE8には端末が4つ接続されている。図24で分かるようにプロセッシングエレメントPE0〜PE8の入出力部に接続されるマルチメディア情報格納装置および端末は均一に接続されている必要はなく、また、マルチメディア情報格納装置と端末を1つのプロセッシングエレメントに接続してもよい。本実施例では何も接続されてないPE2が前述した実施例で説明されている情報管理部4の役割を果たす。
【0113】
本実施例では説明を分かりやすくするため、初期状態として動画情報Vが磁気ディスク0にだけ格納されているものとし、動画情報Vは各プロセッシングエレメントのメモリ内に全てを格納できるサイズのものとして話をすすめる。
【0114】
端末0から磁気ディスク0に格納された動画情報Vの要求があった時、端末0の接続されたPE1は情報管理部であるPE2に動画情報Vの格納場所を問い合わせる。PE2では動画情報Vが記憶されている場所であるPE0の磁気ディスク0をPE1に教える。PE1で動画情報VがPE0の磁気ディスク0に格納されていることが分かったので、PE0の磁気ディスクからPE1のメモリに動画情報Vをコピーする。この時PE1はメモリ内に動画情報Vのコピーを持っていることをPE2(情報管理部)に伝え、PE2では動画情報Vの格納場所にPE1のメモリを加える。
【0115】
PE1のメモリに格納された動画情報Vは入出力部を経由して端末0に伝送される。
【0116】
PE1のメモリに動画情報Vが格納されている時に、PE4に接続された端末2が動画情報Vを要求した時、PE4はPE2に動画情報Vの格納場所を問い合わせる。PE2では現時点で動画情報VはPE0の磁気ディスク0とPE1のメモリにあることを認識しており、磁気ディスクに比べてメモリの方が高速にアクセスでき、かつ、PE0とPE1を比較した場合、PE1の方がPE4により近いので、PE2はPE4に動画情報Vの格納場所にPE1のメモリを教える。PE4で動画情報VがPE1のメモリに格納されていることが分かったので、PE1のメモリからPE4のメモリに動画情報Vをコピーする。この時PE4はメモリ内に動画情報Vのコピーを持っていることをPE2(情報管理部)に伝え、PE2では動画情報Vの格納場所にPE4のメモリを加える。
【0117】
PE4のメモリに格納された動画情報Vは入出力部を経由して端末2に伝送される。
【0118】
PE1およびPE4が動画情報Vをメモリから消去する時はそのことをPE2に通知する。
【0119】
(変形例1)
実施例7では磁気ディスク上の情報に対して説明を行なったが、図24中のCD−ROM装置やその他のマルチメディア情報格納装置に対しても同様にアクセスできる。
【0120】
(変形例2)
また、動画情報だけでなくその他のテキストおよびマルチメディア情報に対しても実施可能である。
【0121】
(変形例3)
また、図25に示すように複数の並列計算機およびサーバを接続して大きなサーバとしても使用できる。
【0122】
(変形例4)
また、磁気ディスクなどのマルチメディア情報格納装置に格納された情報を予めプロセッシングエレメントのメモリにコピーしておいてもよい。
【0123】
また、マルチメディア情報格納装置等から取り込んだ情報をプロセッシングエレメントのCPUで加工して端末に転送することもできる。
【0124】
【発明の効果】
以上の説明したように、本発明によれば、マルチメディアサーバにおいて多数のアクセスが発生した時の記憶装置に対するアクセスのボトルネックを解消でき、また、ネットワークの負荷を削減することが可能である。従って、より大規模なサーバの実現も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るマルチメディアサーバの構成を示すブロック図。
【図2】同実施例のマルチメディアサーバにおける情報アクセスの手順を示すフローチャート。
【図3】同実施例のマルチメディアサーバの変形例を示すブロック図。
【図4】同実施例のマルチメディアサーバを他のサーバと接続した状態を示す図。
【図5】同実施例のマルチメディアサーバにおけるビデオデータの流れを示す図。
【図6】同実施例のマルチメディアサーバにおけるビデオデータの他の流れを示す図。
【図7】同実施例のマルチメディアサーバの他の構成を示すブロック図。
【図8】図7のマルチメディアサーバにおけるビデオデータの流れを示す図。
【図9】同実施例のマルチメディアサーバのさらに他の構成を示すブロック図。
【図10】同実施例のマルチメディアサーバのさらに他の構成を示すブロック図。
【図11】図10のマルチメディアサーバで使用される情報管理表の一例を示す図。
【図12】図10のマルチメディアサーバで使用される情報管理表の記憶内容の一例を示す図。
【図13】図10のマルチメディアサーバで使用される情報管理表の記憶内容の他の例を示す図。
【図14】図10のマルチメディアサーバで使用される情報管理表の記憶内容のさらに他の例を示す図。
【図15】図10のマルチメディアサーバで使用される情報管理表の記憶内容のさらに他の例を示す図。
【図16】同実施例のマルチメディアサーバを広域ネットワークに接続した様子を示す図。
【図17】図16のマルチメディアサーバで使用される情報管理表の記憶内容の一例を示す図。
【図18】図16のマルチメディアサーバで使用される情報管理表の記憶内容の他の例を示す図。
【図19】同実施例のマルチメディアサーバの他の構成例を示すブロック図。
【図20】同実施例のマルチメディアサーバのさらに他の構成例を示すブロック図。
【図21】同実施例のマルチメディアサーバのさらに他の構成例を示すブロック図。
【図22】図21のマルチメディアサーバにおけるビデオテデータの流れを示す図。
【図23】同実施例のマルチメディアサーバを実現するための並列計算機の構成を示すブロック図。
【図24】図23の並列計算機を用いて構成したマルチメディアサーバの構成を示すブロック図。
【図25】図23の並列計算機を用いて構成したマルチメディアサーバの他の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1−1,1−2…マルチメディア情報記憶装置、3…ネットワーク、4…情報管理部、5…サーバ接続部、6…広域ネットワーク、7−1,7−2,7−n…ネットワーク接続部、10…マルチメディアサーバ、41…情報管理表、42…要求再構成部、PE0〜PE8…プロセッサエレメント。
【産業上の利用分野】
本発明は、端末からの要求に応じてマルチメディア情報をその端末に転送するマルチメディアサーバに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ビデオサーバで使用されるようなマルチメディア情報の記憶装置には、従来のテキスト情報の記憶等に比べ、大容量の記憶装置が必要である。しかし、半導体記憶装置のような高速アクセス可能な装置は容量当たりコストが高いため、データ量の多いマルチメディア情報の格納には向いていない。従って、マルチメディア情報の格納には、磁気記憶装置または光記憶装置のようにアクセス速度は高速ではないが、容量が大きくかつ比較的安価なものが使用されることが多い。また、ビデオなどの動画または音声データを端末に転送する場合には、端末の再生能力以上のデータ供給能力がビデオサーバに要求される。
【0003】
このようなビデオサーバを含むマルチメディアサーバにおいては、多数の要求に対して瞬時に応じる必要があるが、この場合、マルチメディア情報を格納している記憶装置にアクセスが集中するのでその記憶装置のアクセス速度がネックとなり、システム全体の性能の低下の原因となる。これを解決する為に、従来では、記憶装置よりも小容量ではあるがアクセス速度の高速な記憶装置に情報をキャッシングすることでアクセス時間を短縮したり、記憶装置の並列化により一台の記憶装置へのアクセスの負担を減らしてデータを配送している。
【0004】
しかし、ビデオなどのマルチメディア情報は前述したように一つ一つの情報が大容量であるため、キャッシングの効果をだすためには容量の大きなキャッシュが必要となり、また記憶装置を並列化した場合にも、異なる記憶装置にアクセスをうまく分散させるための工夫が必要となる。また、要求を時間で区切ってまとめて処理する手法(ニア・ビデオ・オン・デマンドなど)は同じ情報に対するアクセスをまとめて同時に処理することにより、記憶装置へのアクセスの集中をある程度回避できるが、端末ではサーバから送られてくる情報に対してコントロール不可能であり、また、要求が発生してから情報が提供されるまでにタイムラグが発生するという問題がある。
【0005】
【発明の解決しようとする課題】
このように従来のサーバでは、アクセス速度の遅い記憶装置から何度も同一のマルチメディア情報を取り出す必要があった。特にビデオサーバなどにおいては、有名ビデオの新作や話題性の高いビデオなどは集中してアクセスされることが多いため、同一情報の効率の良いアクセスが要求されている。
【0006】
本発明はこのような問題を解決するために、アクセス速度の遅い記憶装置へのアクセス回数を低減できるようにし、より大規模のサーバの実現を可能とし、かつ、インタラクティブ性に優れたマルチメディアサーバを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、音声、映像、符号および文字などの単体または複合されたマルチメディア情報を格納するマルチメディア情報記憶装置と、1以上の端末がそれぞれ接続され、その接続された端末との間でデータを授受する複数の入出力装置と、これら複数の入出力装置と前記マルチメディア情報記憶装置との間を接続するバスもしくはネットワークとを備え、端末から要求されたマルチメディア情報を前記バスもしくはネットワークを介してマルチメディア情報記憶装置から該当する入出力装置のバッファに取り込み、そのバッファを介して端末にマルチメディア情報を転送するマルチメディアサーバにおいて、端末から要求されたマルチメディア情報の一部が前記マルチメディア情報を要求した端末に接続された入出力装置以外の他の入出力装置のバッファ内に既に存在しているか否かを検出する手段と、前記要求されたマルチメディア情報の一部が前記他の入出力装置のバッファ内に既に存在することが検出されたとき、前記マルチメディア情報の一部を前記他の入出力装置のバッファから、前記マルチメディア情報を要求した端末が接続された入出力装置のバッファに取り込むと共に、前記マルチメディア情報の残りの情報を、前記マルチメディア情報を要求した端末が接続された入出力装置のバッファに取り込むことが必要となるマルチメディア情報として予測する手段と、他の入出力装置のために前記マルチメディア情報記憶装置から前記バスもしくはネットワーク上に出力される情報を、前記マルチメディア情報を要求した端末が接続された入出力装置が監視することにより、前記予測されたマルチメディア情報を前記バスもしくはネットワークから、前記マルチメディア情報を要求した端末が接続された入出力装置のバッファに取り込む手段とを具備することを特徴とする。
【0011】
【作用】
入出力装置に設けられているマルチメディア情報転送用のバッファには、通常は、マルチメディア情報記憶装置から読み出されたマルチメディア情報だけが取り込まれるが、本発明では、他の入出力装置のバッファに所望のマルチメディア情報が保持されていれば、そのバッファから情報が入手される。このため、マルチメディアサーバのボトルネックの原因となるマルチメディア情報記憶装置に対するアクセス回数を低減できる。また、複数の端末からの要求が集中するほど、その分だけ他の入出力装置のバッファに所望の情報が存在する確率が高くなり、必要な情報を近くの入出力装置から即座に入手することができる。
【0012】
したがって、同一の情報にアクセスが集中しても一つの装置にアクセスが集中する事がなくなり、ボトルネックが発生しにくくなる。また、同じ情報が点在するので必要な情報を近くから入手でき、サーバ内のバスやネットワークの負荷を低減できる。また、アクセス速度の速いバッファに情報が格納されていればそこから入手するので、端末へのレスポンスタイムも短くなる。さらに、他の入出力装置のバッファ内に既に存在するマルチメディア情報が、要求されたマルチメディア情報の一部である場合には、その要求されたマルチメディア情報の残りの情報については、バスもしくはネットワークに流れている情報から先取りされるので、余分な情報のアクセスを減らすことができるようになり、サーバのボトルネックとなるアクセスを解消でき、かつ、ネットワークの負荷を低減できる。
【0016】
【実施例】
(実施例1)
図1には、この発明の第1実施例に係るマルチメディアサーバ10の構成が示されている。このマルチメディアサーバ10は、複数のマルチメディア情報格納装置1−1、1−2、…と、複数の入出力部A〜Nと、情報管理部4と、これらを接続するネットワーク3から構成されている。各入出力部A〜Nには一つ以上の端末が接続されている。マルチメディアサーバ10は、端末からの要求に応じて、マルチメディア情報格納装置1−1、1−2、…に格納された情報をアクセスし、その端末が接続されている入出力部のバッファにマルチメディフ情報を取り込む。このマルチメディアサーバ10が例えば単一の計算機から構成される場合には、ネットワーク3はそのコンピュータ内の高速ローカルバスに相当する。また、マルチメディアサーバ10が複数のプロセッサから構成される並列計算機である場合には、ネットワーク3はそれらプロセッサ間を結ぶネットワークとなる。
【0017】
マルチメディア情報格納装置1−1、1−2、…としては、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、シリコンディスク、磁気テープなどのようにマルチメディア情報を格納できる装置の他にテレビ、カメラ、マイク、スキャナ、センサーなどのような各種の情報を取り込むことのできる装置なども使用できる。一般にマルチメディア情報格納装置1−1、1−2、…は入出力部A〜Nのバッファに比べてアクセス速度が遅い。入出力部A〜Nの各々には複数のバッファ(本実施例では4つ)が備えられており、バッファ選択部によって空いているバッファにネットワーク3から転送されたマルチメディア情報が格納される。各バッファは、ネットワーク3上の高速なデータ転送とそれよりも低速の端末との間のデータ転送との同期化のために用いられる一時記憶であり、バッファに蓄えられたマルチメディア情報は端末選択部によって目的とする端末に転送される。
【0018】
情報管理部4はマルチメディア情報格納装置1−1、1−2、…および入出力部A〜Nのバッファに格納されたマルチメディア情報を管理している。
【0019】
図1では、情報管理部4が独立したユニットとして書かれているが、情報管理部4は各入出力部A〜Nにあってもよいし、他のユニットにあってもよい。また、情報管理部4を分散させて配置してもよい。端末A0〜A3,B0〜B3、…M0〜M3,N0〜N3はサーバ10に対して要求を発行でき、かつ、転送されたマルチメディア情報を利用(再生)できるものであれば何でもよい。また、端末から情報を発行したり、端末に格納された情報をサーバ10や他の端末が取り出すこともできる。
【0020】
端末A0がマルチメディア情報格納装置1−1に格納された情報Jをマルチメディアサーバ10に要求した時、端末A0から発生した要求は入出力部Aに渡され、入出力部Aは情報管理部4に情報Jの格納されている装置を問い合わせ、その結果、情報Jはマルチメディア情報格納装置1−1に格納されていることが判明するので情報Jをマルチメディア情報格納装置1−1より入出力部Aにネットワーク3を介して転送する。バッファ選択部Aは入出力部Aの空いているバッファ(ここではバッファA0を使用する)にマルチメディア情報格納装置から転送された情報Jを格納し、端末選択部Aを経由して情報Jを端末A0に転送する。
【0021】
次に端末A3が先ほど端末A0が要求した情報Jを要求した時は、入出力部Aは情報Jが入出力部AのバッファA0に格納されている事を認識し、入出力部AのバッファA0に格納されている情報Jを端末A3に転送する。入出力部AがバッファA0に情報Jが格納されていることを感知していない場合、入出力部Aはバッファに格納されている情報を把握している情報管理部4に情報Jの格納されている装置を問い合わせる。
【0022】
端末B0が情報Jを取り出す時、入出力部Bは情報管理部4に情報Jの格納場所を問い合わせ、情報Jの格納されている装置を調べる。今はマルチメディア情報格納装置1−1の他に先程の端末A0の転送でバッファA0にも格納されている。前述したようにマルチメディア情報格納装置1−1よりもバッファA0の方が高速に情報をアクセスできるので、入出力部BはバッファA0から情報Jを転送する。バッファ選択部Bは入出力部Bの空いているバッファ(ここではバッファB0とする)に情報Jを格納し、端末選択部Bを経由して端末B0に情報Jを転送する。
【0023】
図2にこの処理の流れを示す。すなわち、端末が情報要求が発生すると、その端末が接続された入出力部は要求された情報の格納場所を情報管理部4に問い合せる等して検索し(ステップS11,S12)、目的とする情報が自入出力部内のバッファに格納されているか否かを調べる(ステップS13)。自入出力部のバッファに格納させているならば入出力部は、そのバッファから直ちに端末へ情報を転送する(ステップS14)。
【0024】
自入出力部のバッファに存在しない場合には、目的とする情報が他の入出力部のバッファに格納されているか否かを調べ(ステップS15)、格納されているならば、それを自入出力部のバッファにコピーした後(ステップS16)、端末に転送する(ステップS14)。
【0025】
目的とする情報が他の入出力部のバッファにも存在しない場合には、入出力部はその情報がマルチメディア情報格納装置1−1、1−2、…に格納されているか否か調べ(ステップS17)、格納されているならば、該当する装置から自入出力部のバッファに情報をコピーした後(ステップS18)、端末に転送する(ステップS14)。
【0026】
目的とする情報がマルチメディア情報格納装置1−1、1−2、…の何れにも格納されていないならば、入出力部は、要求された情報が存在しない事を端末に通知(ステップS19)して、処理を終了する。
【0027】
以上のように、この実例例においては、通常は、マルチメディア情報記憶装置1−1から読み出されたマルチメディア情報だけがバッファに取り込まれるが、他の入出力部のバッファに所望のマルチメディア情報が保持されていれば、そのバッファから情報が入手される。このため、マルチメディアサーバ10のボトルネックの原因となるマルチメディア情報記憶装置1−1に対するアクセス回数を低減できる。また、複数の端末からの要求が集中するほど、その分だけ他の入出力部のバッファに所望の情報が存在する確率が高くなり、必要な情報を近くの入出力部から即座に入手することができる。
【0028】
したがって、同一の情報にアクセスが集中しても一つの装置にアクセスが集中する事がなく、ボトルネックが発生しにくい。また、同じ情報が点在するので近くから入手でき、サーバ内のネットワークの負荷を低減できる。また、アクセス速度の速いバッファに情報が格納されていればそこから入手するので、端末へのレスポンスタイムも短くなる。
【0029】
(変形例1)
図3は実施例1の変形例であり、マルチメディア情報格納装置を1−1、1−2を入出力部A,Bと直結している図である。このようにマルチメディア情報格納装置が入出力部と直結されていても本発明は成立する。また、図3に示されているように、一部の入出力部だけにマルチメディア情報格納装置が直結されていてもよいし、サーバ10中に入出力部と直結されたマルチメディア情報格納装置とネットワーク3に接続されたマルチメディア情報格納装置とが混在していてもよい。
【0030】
(変形例2)
図4は実施例1の変形例であり、実施例1で説明したマルチメディアサーバ10を広域ネットワーク6に接続して他のサーバに接続している図である。
【0031】
例えば端末A0から情報Kの要求が発生した時、入出力部Aは情報管理部4に情報Kが格納されているか問い合わせ、もし情報Kがサーバ10内に格納されていない場合、サーバ接続部5を経由して外部のサーバに情報Kを保有しているかを問い合わせ、保有していればそのサーバに情報を転送させる。また、入出力部Aが情報管理部4に情報Kが格納されているかを問い合わせるのと同時にサーバ接続部5を経由して外部のサーバに情報Kを保有しているかを問い合わせてもよい。
【0032】
本変形例では、他のサーバに情報が格納されているか否かの問い合わせにサーバ接続部5を経由して他のサーバに直接問い合わせているが、自サーバ内に他サーバ用の情報管理部を備えれば、情報の問い合わせに広域ネットワーク6を使用して他サーバまで問い合わせる必要はなくなる。また、自サーバ用の情報管理部4で他サーバに格納されている情報の管理情報を持っていてもよい。
【0033】
サーバ10は他のサーバから広域ネットワーク6とサーバ接続部5を経由して情報の問い合わせ、もしくは要求が発生したら、端末からの要求と同様に、他サーバに対してもサービスを行なうことができる。
【0034】
(変形例3)
実施例1では一つの端末に一つのバッファを1対1で割り当てているが、バッファの割り当てに関しては特に制限されるものではない。また、入出力部のバッファの数と端末の数が等しく記述されているが異なっていてもよい。
【0035】
(変形例4)
実施例1では情報を蓄えているマルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…から直接バッファに取り込んでいるが、マルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…からキャッシュなどの他の記憶装置に取り込んでおいてからバッファに取り込んでもよい。
【0036】
(実施例2)
次に、図5を参照して、本発明の第2実施例に係るマルチメディアサーバ10について説明する。
【0037】
本実施例は実施例1の図1で示すマルチメディアサーバにおいて、ビデオ(動画)サーバ(ビデオオンデマンド)のように大規模な情報や、リアルタイム性を要求されるような情報を提供するサーバの例である。
【0038】
図5のサーバ10において、端末A0からビデオVの要求が発生したとき、入出力部Aは情報管理部4にビデオVの格納されている場所を問い合わせる。ビデオVがマルチメディア情報格納装置だけに格納されている時は、マルチメディア情報格納装置から入出力部Aの空いているバッファ(ここではバッファA0とする)にビデオVの情報を転送する。ビデオVの情報がバッファA0の容量に比べて大規模な場合、ビデオVの情報はバッファA0に入りきらないのでビデオVの情報のうちバッファA0に格納できる分のみビデオVの情報が転送される。
【0039】
入出力部AのバッファA0はビデオ再生の進捗に応じてバッファA0の情報を順次アップデートしていく必要があり、情報管理部4では入出力部AのバッファA0がビデオVのどの時刻の情報を持っているかを管理する。この時、端末B0からビデオV(端末A0と同じビデオ)の要求が発生した時、入出力部Bは情報管理部4にビデオVの格納されている場所を問い合わせる。ビデオVの情報はマルチメディア情報格納装置の他に入出力部AのバッファA0でももっているが、バッファA0にはビデオVの情報のうちの一部しか格納されていない。入出力部Bによって要求されたビデオVの時刻tの情報がバッファA0に格納されていればバッファA0から入出力部BにビデオVの情報を転送し、バッファ選択部Bによって入出力部Bの空いているバッファ(ここではバッファB0)に格納され、端末選択部Bによって端末B0に転送される。バッファA0に入出力部Bによって要求されたビデオVの時刻tの情報がなければマルチメディア情報格納装置から入出力部BにビデオVの情報を転送する。入出力部AのバッファA0から入出力部BにビデオVの情報を転送している時、入出力部Aは、入出力部BにバッファA0の情報を転送する前にバッファA0のビデオVの情報を消去または上書きしてはならない。
【0040】
図5に示すようにビデオVの情報がマルチメディア情報格納装置1−1から入出力部AのバッファA0に転送され、入出力部AのバッファA0から端末A0と入出力部BのバッファB0に転送され、入出力部BのバッファB0から端末B0に転送されている場合においては、入出力部と端末間の通信速度やビデオに対する早送り、一時停止、巻戻し等の操作により入出力部BのバッファB0が入出力部AのバッファA0に格納されている情報よりも進んだ情報が必要になる時(バッファA0に格納されていない情報を入出力部Bが必要とした時)がある。この場合、入出力部BのバッファB0は情報管理部4に必要な情報の格納されている場所を問い合わせ、そこから(ここではマルチメディア情報格納装置1−1)バッファB0に情報を転送させる。この時、今までとは逆にバッファB0からバッファA0に情報を転送することもできる可能性があるので、入出力部AはバッファA0の情報の転送元を情報管理部4に問い合わせる。バッファB0からバッファA0に情報を転送できる場合は、マルチメディア情報格納装置1−1ではなくバッファB0からバッファA0に情報を転送するように変更する。この様子を図6に示す。
【0041】
(変形例1)
この実施例2においても、図3で説明した変形例を適用できる。すなわち、マルチメディア情報格納装置が図3に示したように入出力部と直結されていても第2実施例は成立する。また、一部の入出力部だけにマルチメディア情報格納装置が直結されていてもよいし、サーバ中に入出力部と直結されたマルチメディア情報格納装置とネットワークに接続されたマルチメディア情報格納装置とが混在していてもよい。
【0042】
(変形例2)
また、図4で説明した場合と同様に、実施例2で説明したマルチメディアサーバを広域ネットワークに接続して他のサーバに接続してもよい。端末から情報Kの要求が発生した時、入出力部は情報管理部に情報Kが格納されているか問い合わせ、もし情報Kがサーバ内に格納されていない場合、サーバ接続部を経由して外部のサーバに情報Kを保有しているかを問い合わせ、保有していればそのサーバに情報を転送させる。または、入出力部が情報管理部に情報Kが格納されているかを問い合わせるのと同時にサーバ接続部を経由して外部のサーバに情報Kを保有しているかを問い合わせてもよい。
【0043】
本変形例では、他のサーバに情報が格納されているかの問い合わせにサーバ接続部を経由して他のサーバに直接問い合わせているが、自サーバ内に他サーバ用の情報管理部を備えることにより、情報の有無の問い合わせに広域ネットワークを使用して他サーバまで問い合わせる必要はない。また、自サーバ用の情報管理部で他サーバに格納されている情報の管理情報をもっていてもよい。
【0044】
サーバは他のサーバから広域ネットワークとサーバ接続部を経由して情報の問い合わせもしくは要求が発生したら端末からの要求と同様に他サーバに対してもサービスを行なわなければならない。
【0045】
(変形例3)
また、実施例2では一つの端末に一つのバッファを1対1で割り当てているが、バッファの割り当てに関しては特に制限されるものではない。また、入出力部のバッファの数と端末の数が等しく記述されているが異なっていてもよい。
【0046】
(変形例4)
また、実施例2ではビデオ情報を蓄えているマルチメディア情報格納装置から直接バッファに取り込んでいるが、マルチメディア情報格納装置から他の記憶装置(マルチメディア情報格納装置と同等程度以上に高速アクセス可能な装置)に取り込んでおいてからバッファに取り込んでもよい。これによりその時のアクセス頻度の高い情報を高速に取り込むことができる。
【0047】
(変形例5)
入出力部Aに接続された端末A0以外の端末(A1,A2,A3)がビデオAを要求した時は、入出力部AのバッファAに格納されている情報が利用できる時はバッファAから直接転送してもよいし、一度他の空いているバッファにコピーしてから転送してもよい。
【0048】
(実施例3)
次に、図7を参照して、この発明の第3実施例を説明する。
【0049】
図7は情報管理部4と、入出力部A,B、マルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…がネットワーク3によって接続されたマルチメディアサーバ10の各入出力部A,Bに端末A,Bが接続されることにより、各端末からマルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…に格納されたマルチメディアの情報をアクセスするマルチメディアサーバシステムの図である。
【0050】
ネットワーク3は例えば周波数分割またはその他の手法により多重化されており(本実施例では2つとする)、同時に複数のマルチメディア情報を任意の入出力部に転送することができる。マルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…には磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、シリコンディスク、磁気テープなどのようにマルチメディア情報を格納できる装置の他にテレビ、カメラ、マイク、スキャナ、センサーなどのような各種の情報を取り込むことのできる装置などにより構成される。一般にマルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…は入出力部A,Bのバッファに比べてアクセス速度が遅いので、本実施例においてもマルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…はバッファよりもアクセス速度の遅い装置として扱う。入出力部A,Bには複数のバッファ(本実施例ではAとBの2つ)が備えられており、バッファ選択部によって空きのバッファにネットワーク3より転送されたマルチメディア情報が格納される。バッファに蓄えられたマルチメディア情報は端末選択部により目的とする端末に転送される。情報管理部4は必要とされたマルチメディア情報の格納装置を管理している。
【0051】
図7では情報管理部4が独立したユニットとして書かれているが、情報管理部4は各入出力部にあってもよいし、他のユニットにあってもよい。また、分散させて配置してもよい。端末はサーバ10に対して要求を発行でき、かつ、転送されたマルチメディア情報を利用できるものであれば何でもよい。また、端末から情報を発行したり、端末に格納された情報をサーバ10や他の端末が取り出すこともできる。
【0052】
図8は図7におけるマルチメディアシステムにおいて、マルチメディア情報格納装置1−1から端末AにビデオVを配送している時(図8(α))、少し遅れた時間から端末BにビデオVを配送する時(図8(β))にネットワーク3に流れる情報を示したものである。
【0053】
端末AがビデオVの情報の転送要求を入出力部Aに発生した時、入出力部Aは情報管理部4にビデオVの格納されている装置を問い合わせ、その結果ビデオVはマルチメディア情報格納装置1−1に格納されていることが判明し、ビデオVをマルチメディア情報格納装置1−1より入出力部Aに転送する。マルチメディア情報格納装置1−1から入出力部AにビデオVを転送する時、入出力部Aのバッファ選択部Aは入出力部Aの空いているバッファ(ここではバッファA0とする)に転送されてきた情報を格納する。
【0054】
ビデオVがバッファA0に転送されている場合において、端末BからビデオVの情報の転送要求が入出力部Bに発行された時、入出力部Bは情報管理部4にビデVの格納されいてる装置を問い合わせる。現時点でビデオVの情報はマルチメディア情報格納装置1−1とバッファA0の双方に格納されているが、本実施例においてはマルチメディア情報格納装置1−1と入出力部AのバッファA0を比べた場合、入出力部AのバッファA0の方が高速にアクセスできると仮定しているので、バッファA0より入出力部BにビデオVの情報を転送する。入出力部Bではバッファ選択部Bによって空きバッファ(ここではバッファB0とする)にビデオVの情報が格納される。
【0055】
この時、ネットワークには図8(γ)に示すように入出力部Aの要求に対する情報であるビデオVと入出力部Bの要求に対する情報であるビデオVが時間差をおいて流れる。
【0056】
入出力部Aの要求したビデオVの転送開始時刻をt0、転送終了時刻をt3、入出力部Bの要求したビデオVの転送開始時刻をt1、転送終了時刻をt4とし、t0からt1の間に入出力部Aに対して転送したビデオVの情報をビデオV0、t1からビデオV0の時間経過した時刻をt2、ビデオVの情報のうちビデオV0以降の情報をビデオV1とする。
【0057】
時刻t0〜t1の間はネットワーク3を流れる情報は入出力部Aに転送されるビデオV0のみであるが、時刻t1〜t2の間は入出力部Aに転送されるビデオV1と入出力部Bに転送されるビデオV0が流れる。時刻t1〜t2において、入出力部BはビデオV0の情報が転送されるが、ネットワーク3に入出力部Aの為に流れているビデオV1の情報も必要である事が容易に予想できるので、入出力部Bはネットワークに流れているビデオV1の情報も空きバッファに取り込む。入出力部Bには2つのバッファがあるが、バッファB0は既にビデオV0を取り込む為に使用されているので、もう一つのバッファB1にビデオV1の情報を格納する。そして、端末BにバッファB0に格納されたビデオV0の情報を転送してからバッファB1に格納されたビデオV1の情報を転送する。
【0058】
本来なら図8(γ)で示されるように入出力部Bの要求に対するビデオVを時刻t1〜t4で送る必要があるが、ネットワークに流れている情報を活用する事で図8(δ)に示すように入出力部Bの要求に対するビデオVの情報を時刻t1〜t3の短い時間で転送する事ができる。また、時刻t2〜t4の時間に流れる必要のあった情報を流す必要がないのでネットワーク3の有効活用ができる。さらに、複数の時間差の生じた要求に対して少ない回数のアクセスで情報を提供することができ、情報アクセス数の増大によるボトルネックを発生させにくくできる。
【0059】
(変形例1)
図9は実施例3の変形例であり、マルチメディア情報格納装置1−1,1−2を入出力部A,Bと直結している図である。マルチメディア情報格納装置1−1,1−2が入出力部A,Bと直結されていても本発明は成立する。また、一部の入出力部だけにマルチメディア情報格納装置が直結されていてもよいし、サーバ中に入出力部と直結されたマルチメディア情報格納装置とネットワークに接続されたマルチメディア情報格納装置が混在していてもよい。
【0060】
(変形例2)
また、図4と同様にして、実施例3で説明したマルチメディアサーバ10を広域ネットワークに接続して他のサーバに接続してもよい。例えば、端末Aから情報Kの要求が発生し時、入出力部Aは情報管理部4に情報Kが格納されているか問い合わせ、もし情報Kがサーバ10内に格納されていない場合、サーバ接続部を経由して外部のサーバに情報Kを保有しているかを問い合わせ、保有していればそのサーバに情報を転送させる。または、入出力部が情報管理部に情報Kが格納されているかを問い合わせるのと同時にサーバ接続部を経由して外部のサーバに情報Kを保有しているかを問い合わせてもよい。
【0061】
本変形例では、他のサーバに情報が格納されているかの問い合わせにサーバ接続部を経由して他のサーバに直接問い合わせているが、自サーバ内に他サーバ用の情報管理部を備えることにより、情報の有無の問い合わせに広域ネットワークを使用して他サーバまで問い合わせる必要はない。また、自サーバ用の情報管理部で他サーバに格納されている情報の管理情報を持っていてもよい。
【0062】
サーバは他のサーバから広域ネットワークとサーバ接続部を経由して情報の問い合わせもしくは要求が発生したら端末からの要求と同様に他サーバに対してもサービスを行なわなければならない。
【0063】
(変形例3)
実施例3では一つの端末に二つのバッファを割り当てているが、バッファの割り当てに関しては規定しない。また、入出力部のバッファの数と端末の数が異なっていてもよい。
【0064】
(変形例4)
実施例3ではビデオ情報を蓄えているマルチメディア情報格納装置1−1,1−2から直接バッファに取り込んでいるが、マルチメディア情報格納装置1−1,1−2から他の記憶装置(マルチメディア情報格納装置と同等程度以上に高速アクセス可能な装置)に取り込んでおいてからバッファに取り込んでもよい。これによりその時のアクセス頻度の高い情報を高速に取り込むことができる。
【0065】
(変形例5)
また、一つ以上の端末が存在する時、端末に格納されている情報を端末やサーバに転送もしくは端末およびサーバが他の端末に格納された情報を取り出す事ができる。この時でも、必要な情報がネットワーク3に存在すれば、先行して情報を蓄えることができる。
【0066】
(変形例6)
また、必要な情報を予測してからバッファに蓄えるのではなく、常にネットワーク3を流れる情報をバッファに蓄えることも可能である。
【0067】
(変形例7)
また、同じ入出力部に接続された端末には、同じバッファを使用して情報を蓄えてもよいし、異なるバッファに情報を蓄えてもよい。
【0068】
(実施例4)
次に、図10を参照して、この発明の第4実施例を説明する。
【0069】
図10は第4実施例にかかるマルチメディアサーバを示した図である。このマルチメディアサーバ10においては、マルチメディア情報は複数のマルチメディア情報格納装置1−1,1−2、…に格納され、端末A,B,…NにはバッファA,B,…Nを経由してマルチメディア情報(以後、単に情報と呼ぶ)が送られる。その時、バッファA,B,…Nの各々には端末A,B,…Nに送るマルチメディア情報が一時的に格納される。バッファとマルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…はネットワーク3により接続されており、情報を自由に送受信することができる。
【0070】
情報管理部4には、マルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…上の情報の格納箇所と、各バッファが保持している情報とを示す情報管理表を備えている。図11は情報管理表の構成例を示した図である。
【0071】
マルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…にはデジタルビデオディスク、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、シリコンディスク、磁気テープなどのように情報を格納できる装置の他にテレビ、カメラ、マイク、スキャナ、センサーなどのような各種の情報を取り込むことのできる装置なども含まれる。一般にマルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…は比較的低速かつ高容量のものが使用される為、バッファA〜Nに比べてアクセス速度が遅い。
【0072】
マルチメディア情報格納装置(X)1−1に情報Jと情報K、マルチメディア情報格納装置(Y)1−2に情報Lと情報Mが格納されている場合、情報管理表41は図12のようになる。元時点ではバッファA〜Nには何も格納されていないものとする。
【0073】
端末Aがマルチメディアサーバ10に対して情報Jの要求を発行した時、端末Aからの要求は情報管理部4に送られる。情報管理部4では情報管理表41によって情報Jがマルチメディア情報格納装置(X)1−1に格納されていることを判定でき、マルチメディア情報格納装置(X)1−1から情報JをバッファAに転送するよう指令する。この時、情報管理表41には、バッファAに情報Jが保持されていることを記憶するために、情報Jに対応するバッファ名としてAを格納する(図13)。バッファAでは送られてきた情報Jを端末Aに転送する。
【0074】
次に端末Bがマルチメディアサーバ10に対して情報Jの要求を発行した時、端末Bからの要求は情報管理部4に送られる。情報管理部4では情報管理表41によって情報Jがマルチメディア情報格納装置(X)1−1とバッファAに格納されていることを判明できる。マルチメディア情報格納装置(X)1−1とバッファAではバッファAの方が高速にアクセスできるので情報管理部4はバッファAから情報JをバッファBに転送する。マルチメディア情報格納装置とバッファとでアクセス時間が同一の場合や、ネットワーク3の構成によりマルチメディア情報格納装置の方が高速にアクセスできる場合、またはバッファから多くの情報を取り出していることによってバッファのアクセス時間が低速になった場合などマルチメディア情報格納装置とバッファを比較してどちらを用いた方が高速にアクセスできるかは状況に応じて変化する。したがって、どこから情報を取り出すかは、その時の状況に合わせて判断することが望ましい。情報管理部4では、バッファBに情報Jが保持されていることを情報管理表41に記憶しておき(図14)、バッファBでは送られてきた情報Jを端末Bに転送する。
【0075】
情報管理表41が図14の状態において、端末Aからマルチメディアサーバ10に対して情報Kの要求が発行された場合、端末Aからの要求は情報管理部4に送られ、情報管理部4では情報管理表41によって情報Kがマルチメディア情報格納装置(X)1−1にのみ格納されていることを判定し、マルチメディア情報格納装置(X)1−1から情報KをバッファAに転送する。この時、情報管理表41には情報Jを保持しているバッファとしてバッファAが記憶されているので、情報Jの保持しているバッファからバッファAを削除し、情報Kを保持しているバッファとして記憶する(図15)。バッファAでは送られてきた情報Jを端末Aに転送する。
【0076】
以上のようにこの第4実施例のサーバ10においては、各バッファの情報の記憶状態は情報管理表41によって管理されており、要求を発行した端末に対応するバッファに他のバッファから高速に情報を転送することができる。また、バッファ容量の範囲で、早送り、巻戻し再生などの処理にも高速に対応することができる。
【0077】
(変形例1)
尚、実施例4では、バッファを端末と1対1に設けた例を説明したが、1つのバッファに複数の端末を接続することもできる。また、各バッファは論理的に複数に分割でき、一方のバッファ部から端末にデータ転送しながら、他のバッファ部から他の入出力部にデータを転送することができる。
【0078】
(変形例2)
図16は実施例4の変形例であり、実施例4で説明したマルチメディアサーバ10を広域ネットワークを介して他のサーバに接続している図である。
【0079】
端末Aからマルチメディアサーバ10に格納されていない情報Nの要求が発生した時、端末Aからの要求は情報管理部4に送られ、情報管理部4では情報管理表41によって情報Nが他のサーバシステムに格納されていることを判別し(図17)、サーバ接続部5を経由して、広域ネットワーク6に接続されている他のサーバシステムに対して要求を発生する。他のサーバから送られてきた情報Nは、サーバ接続部5を経由して、バッファAに送られる。この時、情報管理表41に情報Nを保持しているバッファとしてバッファAを記憶する(図18)。
【0080】
(変形例3)
また変形例2では、端末Aからマルチメディアサーバ10に格納されていない情報Nの要求が発生した時、情報管理部4では情報管理表41を用いて情報Nの格納先を検索した。しかし、情報管理表41で他のサーバシステムに格納されている情報まで記憶しておくことができない場合の対応として、情報管理表41に登録されていない情報については広域ネットワーク6を経由して、他のサーバの情報管理部4に対して目的とする情報の有無を確認する機能を設けてもよい。この場合、問い合わせを行なう他のサーバは一部のものに特定してもよいし、不特定であってもよい。問い合わせの結果、他のサーバシステムに情報Nが格納されていることが判明したら他のサーバから広域ネットワーク6、サーバ接続部5を経由してバッファAに情報Nを送る。この時、情報管理部4は情報管理表41内に情報Nに対するエントリーを生成してもよいし、しなくてもよい。情報Nに対するエントリーを生成した場合、サーバ10内に情報Nを保持しているバッファが存在する間は他のサーバに行くことなく情報Nを取り出すことができる。但し、情報Nが変更される場合を考慮して、情報Nを格納していたサーバに情報Nの変更を通知する機能を設け、また、情報管理部4に変更の通知をうけてサーバ10内の情報Nを無効化または更新する機能を備えることが好ましい。これにより、情報Nの有効性は保証される。また、情報Nをバッファに転送するだけでなくマルチメディアサーバ格納装置1−1,1−2に格納してもよい。
【0081】
(変形例4)
また、実施例4では、マルチメディア情報格納装置からバッファに情報を直接取り込んでいるが、マルチメディア情報格納装置からキャッシュなどの他の記憶装置に取り込んでおいてからバッファに取り込んでもよい。
【0082】
(変形例5)
また、情報がバッファの容量よりも大きな場合もあるので、情報管理表41には情報を格納しているバッファだけでなく、その情報のアドレス(情報のどの部分を格納しているか特定できるもの)も記憶することが好ましい。
【0083】
(変形例6)
また、マルチメディア情報格納装置(X)1−1に格納されている情報JをバッファAに転送している状態で、情報JがバッファAの容量を越えている場合、もくしは、バッファAに情報Jを転送している間にバッファAからバッファBに情報Jを転送している(バッファ2−1に転送されている分の情報Jをバッファ2−2に転送している)時、バッファAの方が先に情報Jを入手し始めているのでバッファAからバッファBに情報Jの転送が終了する前にバッファAでは情報Jを破棄する必要が生じることがある。また、端末Bが端末Aよりも高速にバッファから情報を取り出せたり、バッファA−端末A間の接続が回線障害や過負荷状態になることによりバッファBがバッファAに格納された情報Jとは違う箇所が必要となることがある。情報Jが動画や音声などのデータの場合、端末側で一時停止や早送り、巻戻しなどのトリックプレイを行なった時も同様である。こうした場合、バッファBの情報Jの入手先をバッファAからマルチメディア情報格納装置1−1に変更する。バッファAの情報の入手先はマルチメディア情報格納装置であるが、もし、他のバッファから転送することが可能であれば情報Jの入手先をそのバッファに変更することができる。このように情報管理部4では各バッファの状態(障害情報など)を監視し、バッファ間の情報転送が前記のように難しくなった時に、情報の入手先を動的に変更させることが好ましい。
【0084】
(変形例7)
また、実施例4では一つの情報管理部4によって制御しているが、情報管理部4をバッファやマルチメディア情報格納装置などに分散させて制御してもよい。
【0085】
(実施例5)
図19は本発明の第5実施例にかかるマルチメディアサーバ10を示した図である。第4実施例と同様、マルチメディア情報はマルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…に格納され、端末A〜Nにはそれぞれ対応するバッファA〜Nを経由してマルチメディア情報(以後、単に情報と呼ぶ)が送られる。その時、バッファA〜Nには一時的に端末に送るマルチメディア情報が格納される。バッファA〜Nとマルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…はネットワークにより接続されており、情報を自由に送受信することができる。
【0086】
情報管理部4は、マルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…上の格納箇所と、各バッファが保持している情報とを示す。情報管理表41と、各バッファから送られてくる情報の要求を一時に蓄え、同一要求をまとめる要求再構成部42とを備えている。
【0087】
マルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…にはデジタルビデオディスク、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、シリコンディスク、磁気テープなどのように情報を格納できる装置の他にテレビ、カメラ、マイク、スキャナ、センサーなどのような各種の情報を取り込むことのてきる装置なども含まれる。一般にマルチメディア情報格納装置は比較的低速かつ高容量のものが使用される為、バッファに比べてアクセス速度が遅い。
【0088】
端末Aと端末Bからほぼ同時、具体的にはある一定の時間範囲内、に情報Jの要求が発生した場合、それぞれの端末が接続されたバッファAおよびバッファBから情報管理部4に対して情報Jに対するアクセス要求が発生する。情報管理部4の要求再構成部42では単位時間毎に要求をまとめる機能があるので、バッファAからの要求とバッファBからの要求は、同一単位時間、同一情報に対する要求であるので一つの要求にまとめられる。単位時間は、要求に対する応答時間に影響を及ぼしにくい時間で決められている。
【0089】
一つの要求にまとめられた情報Jは、情報管理表41によってマルチメディア情報格納装置(X)1−1に格納されていることが分かり、マルチメディア情報格納装置(X)1−1に対する1回のアクセスでバッファAとバッファBに対して情報Jを同時に転送する。この時、情報管理表41は図14の様に情報Jを格納しているバッファとしてバッファAとバッファBが登録される。
【0090】
(変形例1)
尚、ここではバッファと端末とを1対1で対応させたが、各バッファに複数の端末を対応させてもよい。その場合には、要求再構成部42を情報管理部4だけでなく、各バッファにも設けてもよい。また、情報管理部4の要求再構成部42をなくし、バッファだけにその機能を持たせてもよい。
【0091】
(変形例2)
図20は第5実施例の変形例であり、図16と同様にマルチメディアサーバ10を広域ネットワーク6に接続して他のサーバに接続している図である。
【0092】
端末Aからマルチメディアサーバ10に格納されていない情報Nの要求が発生した時、端末Aからの要求は情報管理部4に送られ、要求再構成部42により単位時間内に発生した他の同一要求とまとめられる。そして、情報管理表41によって情報Nが他のサーバシステムに格納されていることを判別されると(図17)、サーバ接続部5を経由して、広域ネットワーク6に接続されている他のサーバシステムに対して要求を発生する。他のサーバから送られてきた情報Nは、サーバ接続部5を経由して、バッファAを含む、要求再構成部42によりまとめられた他のバッファに送られる。この時、情報管理表41に情報Nを保持しているバッファにバッファAおよび要求再構成部42によりまとめられた各バッファを記憶する。
【0093】
(変形例3)
また、変形例2では、マルチメディアサーバ10に格納されていない情報Nの要求が発生した時、情報管理部4では情報管理表41を用いて情報Nの格納先を検索した。しかし、情報管理表41で他のサーバシステムに格納されている情報まで記憶しておくことができない場合の対応として、情報管理表41に登録されていない情報については広域ネットワーク6を経由して、他のサーバの情報管理部4に対して目的とする情報の有無を確認する機能を設けてもよい。問い合わせを行なう他のサーバは一部のものに特定してもよいし、不特定であってもよい。問い合わせの結果、他のサーバシステムに情報Nが格納されていることが判明したら他のサーバから広域ネットワーク6、サーバ接続部5を経由してバッファAを含む、要求再構成部42によりまとめられた他のバッファに情報Nを送る。この時、情報管理部4は情報管理表41に情報Nに対するエントリーを生成してもよいし、しなくてもよい。情報Nに対するエントリーを生成した場合、サーバ20内に情報Nを保持しているバッファが存在する間は他のサーバに行くことなく情報Nを取り出すことができる。但し、情報Nが変更される場合を考慮して、情報Nを格納していたサーバに情報Nの変更を通知する機能を持たせ、また、情報管理部4に変更の通知をうけてサーバ10内の情報Nを無効化または更新する機能を備えることが好ましい。これにより、情報Nの有効性を保証できる。また、情報Nをバッファに転送するだけでなくマルチメディアサーバ格納装置に格納してもよい。
【0094】
(変形例4)
また、実施例5では情報を蓄えているマルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…からバッファA〜Nに情報を直接に取り込んでいるが、マルチメディア情報格納装置からキャッシュなどの他の記憶装置に取り込んでおいてからバッファに取り込んでもよい。
【0095】
(変形例5)
また、情報がバッファの容量よりも大きな場合もあるので、情報管理表41には情報を格納しているバッファだけでなく、その情報のアドレス(情報のどの部分を格納しているか特定できるもの)も記憶することが好ましい。
【0096】
(変形例6)
また、実施例5では一つの情報管理部4によって制御しているが、情報管理部4をバッファA〜Nやマルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…などに分散させて制御してもよい。
【0097】
(実施例6)
図21は本発明の第6実施例にかかるマルチメディアサーバ10を示した図である。前述の各実施例と同様マルチメディア情報はマルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…に格納され、端末A〜Nにはバッファを経由してマルチメディア情報(以後、単に情報と呼ぶ)が送られる。その時、バッファA〜Nには端末に送るマルチメディア情報が一時的に格納される。バッファは、情報を予測する機能を有し、ネットワーク3に流れる情報のうち、そのバッファが必要とすると予測された情報を予め入手する手段を備えたネットワーク接続部7−1〜7−nを経由してネットワーク3より情報を入手することができる。マルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…はネットワーク3に接続されている。ネットワーク3は時分割またはその他の手法により多重化されており(本実施例では2つとする)、同時に複数のマルチメディア情報を任意の入出力部に転送することができる。
【0098】
情報管理部4には、情報のマルチメディア情報格納装置上の格納箇所と、各バッファが保持している情報とを示す情報管理表41を備えている。
【0099】
マルチメディア情報格納装置1−1,1−2,…にはデジタルビデオディスク、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、シリコンディスク、磁気テープなどのように情報を格納できる装置の他にテレビ、カメラ、マイク、スキャナ、センサーなどのような各種の情報を取り込むことのできる装置なども含まれる。一般にマルチメディア情報格納装置は比較的低速かつ高容量のものが使用される為、バッファに比べてアクセス速度が遅い。
【0100】
図22は図21におけるマルチメディアシステムにおいて、マルチメディア情報格納装置から端末Aに動画情報Vを配送している時(図13(α))、少し遅れた時間から端末Bに動画情報Vを配送する時(図13(β))にネットワーク3に流れる情報を示したものである。
【0101】
端末Aが動画情報Vの情報の転送要求を発生した時、情報管理部4では動画情報Vがマルチメディア情報格納装置(X)1−1に格納されていることを知ることができ、動画情報Vをマルチメディア情報格納装置(X)1−1よりネットワーク3を使用してネットワーク接続部(A)7−1に転送し、ネットワーク接続部(A)7−1からバッファAを経由してから端末Aに送られる。
【0102】
動画情報VがバッファAに転送されている場合において、端末Bから動画情報Vの要求が発生した時、情報管理部4では動画情報Vがマルチメディア情報格納装置(X)1−1に格納されていることを知ることができ、動画情報Vをマルチメディア情報格納装置(X)1−1よりネットワーク3を使用してネットワーク接続部(B)7−2に転送し、ネットワーク接続部(B)7−2からバッファBを経由してから端末Bに送られる。
【0103】
この時、ネットワーク3には図22(γ)に示すように端末Aの要求に対する動画情報Vと端末Bの要求に対する動画情報Vが流れる。
【0104】
端末Aの要求した動画情報Vの転送開始時刻をt0、転送終了時刻をt3、端末Bの要求した動画情報Vの転送開始時刻をt1、転送終了時刻をt4とし、t0からt1の間に端末Aに対して転送した動画情報Vの情報を動画情報V0、t1から動画情報V0の分だけ時間経過した時刻をt2、動画情報Vのうち動画情報V0以降の情報を動画情報V1とする。
【0105】
時刻t0〜t1の間はネットワーク3に流れる情報は端末Aに転送される動画情報V0のみであるが、時刻t1〜t2の間は端末Aに転送されている動画情報V1と端末Bに転送される動画情報V0が流れる。時刻t1において、端末Aの要求に対する動画情報V1と端末Bの要求に対する動画情報V0がネットワーク3を流れる。ネットワーク接続部7−1,7−2ではネットワーク3に流れている情報(動画情報V0と動画情報V1)を把握しており、かつ、バッファBが動画情報Vを要求していることを認識しているのでネットワーク3から送られてくる動画情報V0の他にネットワーク3上に流れている動画情報V1がバッファBに必要であることを予測できるので、予め動画情報V1をバッファBの空き領域に転送しておく。これにより、本来なら図22(γ)で示されるように端末Bの要求に対する動画情報Vを時刻t1〜t4で送る必要があるが、ネットワーク3に流れている情報を活用する事で図22(δ)に示すように時刻t1〜t3の短い時間で転送する事ができる。また、時刻t2〜t4の時間に流れる必要のあった情報を流す必要がないのでネットワーク3の有効活用ができる。さらに、時間差を持って発生する複数の要求に対して少ない回数のアクセスで情報を提供することができ、情報アクセス数の増大によるボトルネックを発生させにくくできる。
【0106】
(変形例1)
尚、ネットワーク接続部7−1〜7−nの各々には複数のバッファが接続されていてもよいし、各バッファに複数の端末が接続されていてもよい。ネットワーク接続部は、予測により入手した情報を、情報転送中のバッファと異なる他のバッファに転送してもよい。
【0107】
(変形例2)
また、ネットワーク接続部7−1〜7−nが予測して情報を入手するのはマルチメディア情報格納装置1−1,1−2から発信された情報だけでなく、前述の実施例で説明したようにネットワーク3を介してはバッファ間を転送される情報や、他のサーバと接続した場合における他のサーバからの情報でも予測して入手することができる。
【0108】
(変形例3)
また、実施例6では、情報の種類として動画情報で説明しているが、これは静止画情報であっても、文字情報であっても、また、その他の各種情報に対して適用される。
【0109】
(変形例4)
また、実施例6では、ネットワークを多重化し、情報をひとまとまりにして取り扱っているが、ネットワークを時分割多重し、情報を細切れにした単位で情報の要求およびネットワーク上に流している場合であっても必要な情報を予測できるのであれば同様に適用することができる。
【0110】
(実施例7)
第7実施例では、並列計算機を用いたマルチメディアサーバについて述べる。
【0111】
図23は本実施例で用いる並列計算機の構成を示しており、9個のプロセッシングエレメント(PE0〜PE9)が3×3の二次元トーラス結合網で接続されている。プロセッシングエレメントは、CPUとメモリ、プロセッシングエレメント間の通信を行なうルータ、外部の装置と接続する入出力部から構成されている。本第4実施例では、並列計算機におけるマルチメディアサーバの実施例を示すものであるため、プロセッシングエレメント間の接続やプロセッシングエレメントの数量については如何なる構成でもよい。
【0112】
図24は図23で示される並列計算機を使用したマルチメディアサーバ10の例である。それぞれのプロセッシングエレメントPE0〜PE8の入出力部に実施例1〜3で説明されているマルチメディア情報格納装置または端末が接続されている。PE0には磁気ディスクが2つ、PE1には端末が2つ、PE2には何も接続されておらず、PE3にはCD−ROM装置が1つ、PE4には端末が1つ、PE5には端末が2つ、PE6には磁気ディスクが1つと端末が1つ、PE7には端末が3つ、PE8には端末が4つ接続されている。図24で分かるようにプロセッシングエレメントPE0〜PE8の入出力部に接続されるマルチメディア情報格納装置および端末は均一に接続されている必要はなく、また、マルチメディア情報格納装置と端末を1つのプロセッシングエレメントに接続してもよい。本実施例では何も接続されてないPE2が前述した実施例で説明されている情報管理部4の役割を果たす。
【0113】
本実施例では説明を分かりやすくするため、初期状態として動画情報Vが磁気ディスク0にだけ格納されているものとし、動画情報Vは各プロセッシングエレメントのメモリ内に全てを格納できるサイズのものとして話をすすめる。
【0114】
端末0から磁気ディスク0に格納された動画情報Vの要求があった時、端末0の接続されたPE1は情報管理部であるPE2に動画情報Vの格納場所を問い合わせる。PE2では動画情報Vが記憶されている場所であるPE0の磁気ディスク0をPE1に教える。PE1で動画情報VがPE0の磁気ディスク0に格納されていることが分かったので、PE0の磁気ディスクからPE1のメモリに動画情報Vをコピーする。この時PE1はメモリ内に動画情報Vのコピーを持っていることをPE2(情報管理部)に伝え、PE2では動画情報Vの格納場所にPE1のメモリを加える。
【0115】
PE1のメモリに格納された動画情報Vは入出力部を経由して端末0に伝送される。
【0116】
PE1のメモリに動画情報Vが格納されている時に、PE4に接続された端末2が動画情報Vを要求した時、PE4はPE2に動画情報Vの格納場所を問い合わせる。PE2では現時点で動画情報VはPE0の磁気ディスク0とPE1のメモリにあることを認識しており、磁気ディスクに比べてメモリの方が高速にアクセスでき、かつ、PE0とPE1を比較した場合、PE1の方がPE4により近いので、PE2はPE4に動画情報Vの格納場所にPE1のメモリを教える。PE4で動画情報VがPE1のメモリに格納されていることが分かったので、PE1のメモリからPE4のメモリに動画情報Vをコピーする。この時PE4はメモリ内に動画情報Vのコピーを持っていることをPE2(情報管理部)に伝え、PE2では動画情報Vの格納場所にPE4のメモリを加える。
【0117】
PE4のメモリに格納された動画情報Vは入出力部を経由して端末2に伝送される。
【0118】
PE1およびPE4が動画情報Vをメモリから消去する時はそのことをPE2に通知する。
【0119】
(変形例1)
実施例7では磁気ディスク上の情報に対して説明を行なったが、図24中のCD−ROM装置やその他のマルチメディア情報格納装置に対しても同様にアクセスできる。
【0120】
(変形例2)
また、動画情報だけでなくその他のテキストおよびマルチメディア情報に対しても実施可能である。
【0121】
(変形例3)
また、図25に示すように複数の並列計算機およびサーバを接続して大きなサーバとしても使用できる。
【0122】
(変形例4)
また、磁気ディスクなどのマルチメディア情報格納装置に格納された情報を予めプロセッシングエレメントのメモリにコピーしておいてもよい。
【0123】
また、マルチメディア情報格納装置等から取り込んだ情報をプロセッシングエレメントのCPUで加工して端末に転送することもできる。
【0124】
【発明の効果】
以上の説明したように、本発明によれば、マルチメディアサーバにおいて多数のアクセスが発生した時の記憶装置に対するアクセスのボトルネックを解消でき、また、ネットワークの負荷を削減することが可能である。従って、より大規模なサーバの実現も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るマルチメディアサーバの構成を示すブロック図。
【図2】同実施例のマルチメディアサーバにおける情報アクセスの手順を示すフローチャート。
【図3】同実施例のマルチメディアサーバの変形例を示すブロック図。
【図4】同実施例のマルチメディアサーバを他のサーバと接続した状態を示す図。
【図5】同実施例のマルチメディアサーバにおけるビデオデータの流れを示す図。
【図6】同実施例のマルチメディアサーバにおけるビデオデータの他の流れを示す図。
【図7】同実施例のマルチメディアサーバの他の構成を示すブロック図。
【図8】図7のマルチメディアサーバにおけるビデオデータの流れを示す図。
【図9】同実施例のマルチメディアサーバのさらに他の構成を示すブロック図。
【図10】同実施例のマルチメディアサーバのさらに他の構成を示すブロック図。
【図11】図10のマルチメディアサーバで使用される情報管理表の一例を示す図。
【図12】図10のマルチメディアサーバで使用される情報管理表の記憶内容の一例を示す図。
【図13】図10のマルチメディアサーバで使用される情報管理表の記憶内容の他の例を示す図。
【図14】図10のマルチメディアサーバで使用される情報管理表の記憶内容のさらに他の例を示す図。
【図15】図10のマルチメディアサーバで使用される情報管理表の記憶内容のさらに他の例を示す図。
【図16】同実施例のマルチメディアサーバを広域ネットワークに接続した様子を示す図。
【図17】図16のマルチメディアサーバで使用される情報管理表の記憶内容の一例を示す図。
【図18】図16のマルチメディアサーバで使用される情報管理表の記憶内容の他の例を示す図。
【図19】同実施例のマルチメディアサーバの他の構成例を示すブロック図。
【図20】同実施例のマルチメディアサーバのさらに他の構成例を示すブロック図。
【図21】同実施例のマルチメディアサーバのさらに他の構成例を示すブロック図。
【図22】図21のマルチメディアサーバにおけるビデオテデータの流れを示す図。
【図23】同実施例のマルチメディアサーバを実現するための並列計算機の構成を示すブロック図。
【図24】図23の並列計算機を用いて構成したマルチメディアサーバの構成を示すブロック図。
【図25】図23の並列計算機を用いて構成したマルチメディアサーバの他の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1−1,1−2…マルチメディア情報記憶装置、3…ネットワーク、4…情報管理部、5…サーバ接続部、6…広域ネットワーク、7−1,7−2,7−n…ネットワーク接続部、10…マルチメディアサーバ、41…情報管理表、42…要求再構成部、PE0〜PE8…プロセッサエレメント。
Claims (1)
- 音声、映像、符号および文字などの単体または複合されたマルチメディア情報を格納するマルチメディア情報記憶装置と、1以上の端末がそれぞれ接続され、その接続された端末との間でデータを授受する複数の入出力装置と、これら複数の入出力装置と前記マルチメディア情報記憶装置との間を接続するバスもしくはネットワークとを備え、端末から要求されたマルチメディア情報を前記バスもしくはネットワークを介してマルチメディア情報記憶装置から該当する入出力装置のバッファに取り込み、そのバッファを介して端末にマルチメディア情報を転送するマルチメディアサーバにおいて、
端末から要求されたマルチメディア情報の一部が前記マルチメディア情報を要求した端末に接続された入出力装置以外の他の入出力装置のバッファ内に既に存在しているか否かを検出する手段と、
前記要求されたマルチメディア情報の一部が前記他の入出力装置のバッファ内に既に存在することが検出されたとき、前記マルチメディア情報の一部を前記他の入出力装置のバッファから、前記マルチメディア情報を要求した端末が接続された入出力装置のバッファに取り込むと共に、前記マルチメディア情報の残りの情報を、前記マルチメディア情報を要求した端末が接続された入出力装置のバッファに取り込むことが必要となるマルチメディア情報として予測する手段と、
他の入出力装置のために前記マルチメディア情報記憶装置から前記バスもしくはネットワーク上に出力される情報を、前記マルチメディア情報を要求した端末が接続された入出力装置が監視することにより、前記予測されたマルチメディア情報を前記バスもしくはネットワークから、前記マルチメディア情報を要求した端末が接続された入出力装置のバッファに取り込む手段とを具備することを特徴とするマルチメディアサーバ。
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