JP3545490B2 - 植物育成シート及び植物育成床の構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は植物育成シート及び植物育成床の構造に関し、詳しくはカーネーション、トルコキキョウ、ストック、カスミソウ、金魚草等の切花類、トマト、キュウリ、いんげん豆、ピーマン、さやえんどう、みつ葉、ちんげん菜、セロリ等の農作物の育成に有用な植物育成シート及び植物育成床の構造に関する。
【0002】
【発明の背景】
従来、植物の栽培方法としては、▲1▼温室やトンネル、ハウス内に畦を作り、これに播種し、発芽、育成する方法、▲2▼畑地に畦を作り、播種し、この畦の表面を広幅のマルチング資材で被覆し、発芽したら、マルチング資材部分の苗の部分を○状又は×状に切り開き、ここより発芽した苗を育てる方法(実公平6−941号公報参照)、又は、穴あきマルチング資材の穴部に播種、定植する方法、▲3▼プランター内に培養土を充填し、これに播種し、発芽させ、もしくは植物苗を植え込み育成する方法等が知られている。
【0003】
しかし、上記▲1▼の温室、トンネル、ハウス栽培や▲2▼のマルチ栽培においては、施設の高度利用化、例えば育成する作物の種類を時期に応じて変える等が必要となるが、畦の土壌のpH、肥料、殺虫剤等を作物に応じて調整することが要求され、作物の種類によっては直前の土壌の条件を変える必要があり、そのために休作期間を設けたり、畦を耕し直したりする必要がある。
【0004】
また、上記▲3▼のプランター容器を利用する方法は、持ち運びは便利であり、作物に応じて取り替えることができるが、市販のプラスチック製白色プランターでは可視光線の透過率が高いため、根の発育が阻害され、ちんげん菜、ほうれん草、パンジー等では矮小な作物しか育成できず、収穫量が少なくなる。
【0005】
更に作物の病気を防ぐためには、土壌の燻蒸等が必要となるが、従来の露地栽培やハウス栽培等では甫場全体の土壌を処理する必要があり、手数がかかると共に薬剤使用量が多くなる問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、育成する作物の切り替えに応じて培地の切り替えができ、また培養土の燻蒸が容易であると共に外部からの病原菌による感染の少ない植物育成シート及び植物育成床の構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の植物育成シートは、熱可塑性樹脂製の帯状帯であり、腐葉土、ヒノキ、スギ等の樹皮、ピートモス、木炭末、もみがらくん炭、水苔、焼成赤玉土又は鹿沼土の一種又は二種以上を混合してなる長尺状の植物育成用培地を載置する中央載置部とその両側に前記培地を包み込み可能な幅を有する包込み部とを有する坪量が20〜100g/m、可視光線の反射率が60%以上、通気性が10〜200秒/100ccである不織布シートからなり、該不織布シートは前記中央載置部の長手方向に複数の透孔を有し、該透孔は水は通過するが植物の根は通過しない透水性防根シートによって被覆されていることを特徴とする。
【0008】
また上記目的を達成する本発明の植物育成床の構造は、上記の不織布シートの中央載置部の両側の包込み部の包み込み及び該包込み部の両側縁の接合によって形成された筒状体の内部に腐葉土、ヒノキ、スギ等の樹皮、ピートモス、木炭末、もみがらくん炭、水苔、焼成赤玉土又は鹿沼土の一種又は二種以上を混合してなる長尺状の植物育成用培地が形成されており、該筒状体の接合部が該培地の上方に配置されると共に該接合部に植物の植込間隙が形成され、該筒状体の下面に水は通過するが植物の根は通過しない透水性防根シートが不織布シートの中央載置部に設けられた透孔部を被覆した状態で固着されていることを特徴とする。
【0009】
本発明の植物育成シート及び植物育成床の構造の好ましい態様としては、以下の態様が挙げられる。
【0010】
(1) 前記透水性防根シートが、透水性の織布、不織布又はフェルトを用いて形成されること、特に前記透水性の織布を用いるときは坪量が40〜80g/m、経糸及び緯糸の繊度が各々50〜100デニール、1インチ当たりの経糸又は緯糸の本数が各々30〜100本の平織の織布であること
(2) 前記不織布シートが、光吸収性の黒色の裏面を有し、且つ光反射性の白色又はシルバー色の表面を有し、植物育成用培地を載置する側が裏面であること
【0011】
以下、本発明について詳述する。
【0012】
本発明の植物育成シートに用いられる不織布シートは、坪量が20〜100g/m、可視光線の反射率が60%以上、通気性10〜200秒/100ccである特性を有しており、また水蒸気は通過するが、水、液肥等の液体は通過しない特性を有している。
【0013】
坪量を20〜100g/mとしたのは、20g/m未満では植物育成シートとしての強度、特に内部に培地を充填し筒状体として用いる時の強度が不足すると共に、反射率が低下してしまい、また100g/mを越えると、通気性を付与できなくなり、コスト高となるためである。好ましい坪量は30〜60g/m の範囲である。
【0014】
可視光線(波長400〜800nm)の反射率を60%以上としたのは、60%未満では培地の地温を30℃以下に保持し難くなるためである。好ましい反射率は75〜100%である。一般に、農作物の根の生育適温は20〜25℃の間にあり、30℃以上の高温にすると生理的障害を起こすとされている。
【0015】
更に、通気性(JIS P8117のガーレー法による透気度)を10〜200秒/100ccとしたのは、10秒/100cc未満では、不織布シート自体の強度が不足するとともに、高反射率を維持するのが困難になり、液肥、水分等の液体が筒状体から外に流出してしまい、200秒/100ccを越えると、水分蒸散による放熱効果が低くなるためである。好ましい通気性は15〜100秒/100cc、より好ましくは20〜75秒/100ccである。
【0016】
不織布シートに用いられる熱可塑性樹脂としては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン(特に高密度ポリエチレン)、ナイロン等およびこれらの共重合体を挙げることができる。これらの樹脂は単独で、または混合して使用することができる。価格、性能の点では高密度ポリエチレンが望ましい。
【0017】
本発明に用いられる不織布シートは、光吸収性の黒色の裏面(光吸収層)を有し、且つ光反射性の白色又はシルバー色の表面(光反射層)を有し、植物育成用培地を載置する側が裏面であることが好ましい。不織布シートの表面に光反射層が配置され、可視光線の反射率が60%以上であることによって、植物育成床内温度を低め、植物の根部成長を阻害する程に高温にならない効果がある。かかる効果をより発揮する上で、より好ましくは可視光線の透過率が10%以下の不織布シートを用いることである。また本発明に用いられる不織布シートは紫外線の反射率も高く、有翅アブラムシ、ミナミキイロアザミウマ等の飛来が少なく、ウイルス性病害等の発生を最小限に抑止する効果がある。更に裏面(筒状体の内面)を黒色とすることにより、培地に届く光線を遮断し、培地と不織布シートの内面との間に苔や藻類及び雑草が発生しないようにすると共に、根の発育を促進することができる効果がある。
【0018】
本発明において、表面が白色又はシルバー色の反射層であり、且つ裏面が黒色の光吸収層である不織布シートは、例えば次の(a)〜(e)の方法で製造される。
【0019】
(a)高密度ポリエチレンをフラッシュ紡糸して製造した白色不織布の表面を黒(墨)色グラビア印刷インキ、オフセット印刷インキ、スクリーン印刷インキ等の黒色インキを用いてベタ印刷する。
(b)酸化チタン、硫酸バリウム等の白色顔料、アルミニウム粉末を3〜15重量%含有する熱可塑性樹脂をフラッシュ紡糸法により製造した不織布と、カーボンブラックを0.5〜5重量%含有する熱可塑性樹脂をフラッシュ紡糸法により製造した不織布とを接着剤を用いて貼着する。
(c)白色またはシルバー色の不織布の裏面を、黒(墨)色のグラビア印刷インキ、オフセット印刷インキ、スクリーン印刷インキ等の黒色インキを用いてベタ印刷する。
(d)黒色の不織布の表面にアンカーコート剤を塗布した後、アルミニウムを蒸着させる。
(e)黒色の不織布の表面に、白色塗料またはアルミニウム塗料を塗布し、乾燥させる。
【0020】
不織布シートの繊維の太さは、特に限定されないが、反射率を向上させるには、できるだけ細い方が良く、一般的には、0.1〜10μm程度、望ましくは5μm以下である。
【0021】
不織布シートの厚さは、特に限定されないが、作業性等を考慮すると、0.1〜0.5mm程度が適当である。
【0022】
本発明に用いられる不織布シートの形状は、熱可塑性樹脂製の帯状体であればよく、その幅は長尺状の植物育成用培地を載置する中央載置部とその両側に前記培地を内部に包み込み可能な幅を有する包込み部とを少なくとも有していればよい。不織布シートは製造段階では上記の中央載置部とその両側の包込み部の幅の2倍分あるいはそれ以上の等倍の幅に製造し、1枚分の境界部に切り取り可能なミシン目等を入れておいて、敷設時に切り取って用いてもよい。
【0023】
中央載置部の幅は載置する植物育成用培地によって変動し、又包込み部の幅も植物育成用培地の幅と高さによって変動する。
【0024】
不織布シートには中央載置部の長手方向に複数の透孔が設けられているが、かかる透孔の形状は円形、楕円形、正方形、長方形、六角形等任意であり、またミシン目のような切り線でもよい。透孔の数はとくに限定されず、中央載置部の長手方向に複数形成されていればよい。中央載置部の長手方向に有する複数の透孔は、長手方向の中心の両側に1又は2以上の列状に配置されていることが製造上から好ましい。透孔を丸孔とする場合にはその直径は3〜50mmの範囲が好ましい。
【0025】
本発明に用いられる不織布シートの包込み部(不織布シートの両側部、即ち包み込んだ時に植物育成用培地の上部に位置する部分)には、面積が0.5〜50mmの細孔を、0.01〜10個/cmの密度で設けることにより、水分蒸散効果を更に向上、安定化することが可能である。
【0026】
また、細孔を設ける他の利点は、これを設けた植物育成床においては、上から散水、施肥等が可能なことである。
【0027】
細孔の面積を0.5〜50mmとするのは、0.5mm未満では閉塞し易く、50mmを越えると通気性が大きくなり過ぎて昇温効果が減殺されるだけでなく、発芽した雑草が孔から突き出してしまうことが多いためである。好ましい細孔面積は1〜10mmである。
【0028】
細孔の密度を0.01〜10個/cmとするのは、0.01個/cm未満では均一な蒸散効果が得られ難く、10個/cmを越えると昇温効果が小さくなり、孔あけ加工も難しくなり、不織布シートの強度も低下するためである。好ましい密度は0.05〜1.0個/cmである。細孔の形状は、円形、楕円形、正方形、長方形、六角形等任意のものを選択することができる。
【0029】
次に本発明に用いられる透水性防根シートは、水は通過するが植物の根は通過しないシートであり、かかる透水性防根シートとしては、透水性の織布、不織布又はフェルトを用いることができる。なかでも坪量が40〜80g/m、経糸及び緯糸の繊度が各々50〜100デニール、1インチ当たりの経糸又は緯糸の本数が各々30〜100本の平織の織布が好ましい。
【0030】
好ましい市販品としては、平織の織布では例えば東洋紡績(株)製の防根透水シート「BKS0812」、「BKS9812」又は「BKB0812」(商品名)が挙げられ、またスパンボンド法で得られた坪量が30〜100g/mの不織布では、例えば旭化成工業(株)製の「マリエースA05040」、「マリエースA05050」(商品名)や、三井石油化学工業(株)製の「パオパオ根切りシート30、又は50、又は100」(商品名)が挙げられ、これらを用いると、植物の育成が終った後の育成床の後かたずけを容易にし、また大地よりの病原菌が根を通して植物に感染することもない。
【0031】
本発明の植物育成シートは、上記の透水性防根シートを、不織布シートに、その不織布シートに設けられた透孔部を被覆した状態で固着することによって形成される。
【0032】
ここで、透孔部を被覆した状態で、というのは透孔部の全てが被覆された状態でという意味である。被覆されない所があるとそこから根が外に出て行き外部からの病原菌による感染をおこす恐れがあり好ましくない。
【0033】
固着手段としては、接着剤、超音波、熱圧着による接着等のいずれでもよい。不織布シートの中央載置部の長手方向に有する複数の透孔が、長手方向の中心の両側に1又は2以上の列状に配置されている場合には、透水性防根シートがその複数の透孔列の幅より僅かに広い帯状体であることが好ましい。被覆漏れのないようにするためである。
【0034】
本発明において、不織布シートと透水性防根シートの長手方向の長さは透孔部が被覆できていれば異なっても同じであってもよい。また、1枚の不織布シートに対し、2枚又はそれ以上の透水性防根シートで被覆してもよい。
【0035】
植物育成用培地の長手方向の両端を不織布シートで密封するには、不織布シートの長さを植物育成用培地の長さより長くして折り返すことにより密閉することが好ましいが、折り返すことなく側面の密封用シート等を別に用意しておくこともできる。
【0036】
次に、本発明の植物育成床の構造について説明する。
【0037】
本発明の植物育成床は、上記不織布シートの中央載置部の両側の包込み部の包込み及び該包込み部の両側縁の衝き合わせによって形成された筒状体の内部に長尺状の植物育成用培地が設けられている。
【0038】
本発明の植物育成床を形成するには、予め筒状体を形成し、その筒状体の中に植物育成用培地を挿着してもよいが、好ましくは透水性防根シート付きの不織布シートを敷いて、中央載置部の上に植物育成用培地を載置し、中央載置部の両側の包込み部を包込んで、該包込み部の両側縁を接合し、更に培地の長手方向の両端を包み込むことである。
【0039】
筒状体の接合部は培地の上方に配置されるようにし、更に接合部に植物の植込間隙を形成する。植込間隙の間隔は任意であり、その間隙の大きさも植物の大きさ等によって変化できる。
【0040】
このように形成された植物育成床は、筒状体の下面外側に透水性防根シートが不織布シートの中央載置部に設けられた透孔部を被覆した状態で固着された形態を有している。
【0041】
本発明に用いられる植物育成用培地としては、腐葉土、ヒノキ、スギ等の樹皮、ピートモス、木炭末、もみがらくん炭、水苔、焼成赤玉土、鹿沼土等が挙げられ、これらは混合して使用してもよい。培地には肥料、殺虫剤、保温剤等を配合してもよい。又培地に用いる土壌は作物の病気を防ぐために燻蒸等を行なうことが好ましく、本発明では従来の露地栽培やハウス栽培等のように甫場全体の土壌を処理する必要がなく、手数がかからず燻蒸が容易である。また殺虫剤の使用量も少なくて済む。
【0042】
本発明の植物育成床の長手方向には、潅水チューブが設けられていてもよいが、植物育成床の外部から散水することもできる。潅水チューブを植物育成床に設ける場合は、水の分散を効率的に行なうために植物育成用培地の上部に配置することが好ましい。潅水チューブは1本でもよいし、2本以上設けることもでき る。
【0043】
以下、図面に基いて本発明の植物育成シート及び植物育成床の実施態様を説明するが、これらに限定されない。
【0044】
栽培を予定した土地の表面を平らに、若しくは一定の勾配を付して整地するかあるいは栽培植物に適応した畦幅を設けて、一定の高さに土盛り、或いはベンチを設ける。
【0045】
上記の土地上に図1に示すようにして、本発明の植物育成シートを敷設する。図1において、1は巾30〜150cmに加工した不織布シートで、101は植物育成用培地を載置する中央載置部、102は該中央載置部の両側に位置する包込み部、103は中央載置部の両側を画定する仮想線(図では2点鎖線で示されている)である。104は中央載置部に形成された複数の透孔であり、該中央載置部の長手方向の中心に沿って2列形成されている。透孔の直径は3〜50mmの範囲が好ましい。不織布シート1は黒色面を上面に、白色又はシルーバー色面を下面にして敷設される。
【0046】
2は該不織布シート1に接着された透水性防根シートである。透水性防根シート2の幅は不織布シート1の透孔104の列を被覆できる幅を有している。
【0047】
次いで、図2に示すようにして、不織布シートの中央載置部101上に予め配合準備した植物育成用培地3を載置する。105は植物育成用培地3の長手方向の両端を包み込むための端部包込部を示している。
【0048】
培地の不織布シート上への載置は、植物の種類毎に適応した培地を処法に応じて混合製造した後、一定の巾、高さ、固さになるように、不織布シート上に押出成形することにより行うことができる。この培地載置と同調して簡易灌水チューブを設置するのが好ましい。
【0049】
次いで、図3に示すように、不織布シート1の包込み部102の両端を培地3上の中央位置で合掌状に接合するようにして培地を包み込み、スポット接合する。接合は、糸で縫い合わせても、ステープル等の係止部材で係止してもよい。スポット接合によって植物の植込間隙4が形成される。植込間隙の間隔を植物栽植間隔に適合するように行えばその間隔から植物の苗を挿入して培地に植付けることができる。なお図3において、5は簡易灌水チューブであり、本発明においては必ずしも必須のものではない。
【0050】
次いで培地両端側の植物育成シートを接合、例えば縫合して長尺上の植物育成床を形成する。
【0051】
なお、植物育成シートの上面には水分蒸散効果を発揮するために直径が1〜10mm程度の透孔を設けることができる。
【0052】
上記のようにして得られた植物育成床をプラスチックフィルム被覆ハウス内に一列に並べる。予め育苗鉢を用いて育てられた苗を、育苗鉢より取り出し、植物育成床の植込間隙に挿入して植え付ける。苗を植付けた後は、従来一般の栽培管理に準じた肥培管理を行って植物の育成を行う。
【0053】
【作用】
透水性防根シートが不織布シートに透孔部を被覆した状態で固着されている植物育成シートを筒状体にして、その内部に長尺状の植物育成用培地を装填して植物育成床を得ることができるため、またかかる構造の植物育成床であるため、不織布シートの透孔部から過剰の水は外部に流出可能であるが植物の根は外部にでないため、根に起因して病原菌が外部から侵入することがなく植物の病原菌感染の心配がない。また肥料等の流出もないため、投与量を削減できる。更に植物育成床自体の持ち運びが容易であるため、植物(例えば作物)の切り替えの都度、適正な培地に取り替えることができる。
【0054】
【実施例】
以下、本発明の実施例により本発明について更に詳細に説明するが、かかる実施例によって本発明の技術的範囲は何等制限されるものではない。
【0055】
(植物育成シートの製造例)
製造例1
高密度ポリエチレンをフラッシュ紡糸法で、反射率が約90%、坪量が約40g/m、厚さが約0.15mmの白色不織布シートを製造し、この白色不織布シートの裏面に墨インキを用いて黒ベタのグラビア印刷を施して坪量が約41g/m、外側面の光線反射率が約90%、通気性が約30秒/100cc、光線透過率約3%の白・黒不織布シートを得た。
【0056】
この白・黒不織布シートの幅は培地を載置する中央載置部が25cm、包込み部が両側各々25cmである。
【0057】
中央載置部には図1に示すような直径5mmの透孔を形成した。
【0058】
次いで、白・黒不織布シートの中央載置部の裏側に、東洋紡績(株)製の平織の織布である防根透水シート「BKS0812」(商品名)を接着して、上記の透孔を密封して、植物育成シートNo.100を作製した。
【0059】
製造例2
上記製造例1において、白・黒不織布シートの包込み部に蒸散孔(直径3mm)を設けた以外は、全く同様にして植物育成シートNo.101を作製した。
【0060】
比較製造例1
上記製造例1において、防根透水シートを設けない以外は、全く同様にして植物育成シートNo.102を作製した。
【0061】
比較製造例2
上記製造例1において、白・黒不織布シートを、低密度ポリエチレン樹脂による二層ダイラミネーションフィルム成形法による表面白色、裏面黒色一体成形フィルム(肉厚25μm、実質的通気性なし)に代えた以外は、全く同様にして植物育成シートNo.103を作製した。
【0062】
(植物育成床の製造及び植物育成実験例)
植物育成シートNo.100〜103を用いて、みかど化工(株)実験農場(千葉県市原市)に設置されているプラスチックフィルムハウス[スーパーソーラフィルム(みかど化工(株)の商品名)を使用]内の栽培圃に、平成6年6月28日に運び、黒色部を上面として敷設した後、図2に示すように中央載置部に下記組成の植物育成用培地を載置した。
【0063】
(植物育成用培地の組成)
クリプトモスL(武田園芸製) 13重量%
クリプトモスS(同上) 13重量%
プライミックス(サカタのたね製培地) 50重量%
ピートモス 24重量%
────────────────────────────
合計 100重量%
【0064】
その後、植物育成シートの長手方向に沿った包込み部を中央側へたくしあげ、30cm毎にステープルでその両端を止め、外側が白色で、培地高さ約10cmの植物育成床を形成した。
【0065】
別途、キュウリ(品種ヨシナリ;「サカタのたね」より購入)を平成6年6月14日に発芽箱内に蒔き(箱播)、発芽させ、子葉が展開したものを直径9cmのポットに移植し、これを毎日1時間点滴灌水を行い、平成6年7月7日まで育苗したものを、前記の植物育成床のステープル間の植込間隙より、植物育成用培地に同日定植した。
【0066】
以下、灌水チューブより1日30分間の割合で注水しつつ、キュウリの育成を行った。
【0067】
蒸散孔を有しない植物育成シートNo.100(本発明)は、平成6年7月28日より、蒸散孔を有する植物育成シートNo.101(本発明)は、平成6年7月26日より、キュウリの収穫が開始された。これに対して、比較の植物育成シートNo.102は植物育成シートNo.101と同時期にキュウリの収穫が開始されたが、比較の植物育成シートNo.103は平成6年8月1日からの収穫となった。
【0068】
キュウリ15株平均についての生育状況の調査結果(調査日平成6年7月26日)を表1に示す。
【0069】
Figure 0003545490
【0070】
また栽培時の環境、温度条件を表2に示す。なお外気温度は百葉箱内での温度、フィルムハウスは気温、植物育成シートを用いた実験では植物育成床の温度を各々示している。温度測定器は最高最低地温計を用いた。調査場所はみかど化工(株)実験農場(千葉県市原市)である。
【0071】
Figure 0003545490
【0072】
この測定期間は、無降雨晴天が長期にわたり、異常な猛暑に見舞われ、一般栽培農家では青枯病が多発したり、害虫としてマメハモグリバエの発生を見る等、猛夏期におけるキュウリ栽培条件としては極めて悪条件下における試験栽培であった。
【0073】
しかしながら、本発明のNo.101の植物育成シートを用いた栽培は予想以上に順調な生育で経過し、病害虫発生も回避し、定植後19日目の平成6年7月26日よりの収穫であった。なお、比較対象区のNo.103の植物育成シート(白黒ダブルフィルム)を用いた栽培は8月1日よりの収穫であった。
【0074】
この原因は、本発明による植物育成床地温はハウス内最高気温より10℃前後低温に推移し、最高地温で30℃を越えることが少なく、植物育成床地温がほぼ25〜30℃の範囲内に維持され、30℃以上になることを抑制し得たことに負うことが大きかったものと考えられる。
【0075】
また防根透水シートを用いていない植物育成シートNo.102では、7月15日頃に病害の発生が認められた。これは植物育成床から透孔を通して外部に浸出した根が病害菌を誘因したものと考えられる。植物育成床内は燻蒸処理や薬剤投与によって病害菌が殺菌されているため、植物育成床の外部から侵入した以外考えられないからである。尚、No.103は高地温のため、同じく7月15日頃に病害の発生が認められた。
【0076】
【発明の効果】
本発明によれば、育成する作物の切り替えに応じて培地の切り替えができ、また培養土の燻蒸が容易であると共に外部からの病原菌による感染の少ない植物育成シート及び植物育成床の構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】植物育成シートの一例を示す要部斜視図
【図2】植物育成シートに植物育成用培地を載置した例を示す要部斜視図
【図3】植物育成床の例を示す一部省略斜視図
【符号の説明】
1:不織布シート
101: 中央載置部
102: 包込み部
103: 仮想線
104: 透孔
105: 端部包込部
2:透水性防根シート
3:植物育成用培地
4:植込間隙
5:灌水チューブ

Claims (8)

  1. 熱可塑性樹脂製の帯状帯であり、腐葉土、ヒノキ、スギ等の樹皮、ピートモス、木炭末、もみがらくん炭、水苔、焼成赤玉土又は鹿沼土の一種又は二種以上を混合してなる長尺状の植物育成用培地を載置する中央載置部とその両側に前記培地を包み込み可能な幅を有する包込み部とを有する坪量が20〜100g/m、可視光線の反射率が60%以上、通気性が10〜200秒/100ccである不織布シートからなり、該不織布シートは前記中央載置部の長手方向に複数の透孔を有し、該透孔は水は通過するが植物の根は通過しない透水性防根シートによって被覆されていることを特徴とする植物育成シート。
  2. 前記透水性防根シートが、透水性の織布、不織布又はフェルトを用いて形成されることを特徴とする請求項1記載の植物育成シート。
  3. 前記透水性の織布が、坪量が40〜80g/m、経糸及び緯糸の繊度が各々50〜100デニール、1インチ当たりの経糸又は緯糸の本数が各々30〜100本の平織の織布であることを特徴とする請求項2記載の植物育成シート。
  4. 前記不織布シートが、光吸収性の黒色の裏面を有し、且つ光反射性の白色又はシルバー色の表面を有し、植物育成用培地を載置する側が裏面であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の植物育成シート。
  5. 請求項1記載の不織布シートの中央載置部の両側の包込み部の包み込み及び該包込み部の両側縁の接合によって形成された筒状体の内部に腐葉土、ヒノキ、スギ等の樹皮、ピートモス、木炭末、もみがらくん炭、水苔、焼成赤玉土又は鹿沼土の一種又は二種以上を混合してなる長尺状の植物育成用培地が形成されており、該筒状体の接合部が該培地の上方に配置されると共に該接合部に植物の植込間隙が形成され、該筒状体の下面に水は通過するが植物の根は通過しない透水性防根シートが不織布シートの中央載置部に設けられた透孔部を被覆した状態で固着されていることを特徴とする植物育成床の構造。
  6. 前記透水性防根シートが、透水性の織布、不織布又はフェルトを用いて形成されることを特徴とする請求項5記載の植物育成床の構造。
  7. 前記透水性の織布が、坪量が40〜80g/m、経糸及び緯糸の繊度が各々50〜100デニール、1インチ当たりの経糸又は緯糸の本数が各々30〜100本の平織の織布であることを特徴とする請求項6記載の植物育成床の構造。
  8. 前記不織布シートが、光吸収性の黒色の裏面を有し、且つ光反射性の白色又はシルバー色の表面を有し、筒状体の内面が裏面であることを特徴とする請求項5、6又は7記載の植物育成床の構造。
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