JP3544724B2 - エアバッグ用ガス発生器 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、衝撃から乗員を保護するエアバッグ用のガス発生器に係わり、特にガス発生剤燃焼室の内圧を可逆的に制御できるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のエアバッグ用ガス発生器は、従来、アジ化系のガス発生剤を使用していた。このため、ガス発生剤燃焼時にスラグ(燃焼残滓)が発生し、これを除去するためにガスフィルタを必要とし、ガス発生器の重量及び形状が増大するという欠点があった。そこで、スラグのほとんど発生しない、例えばトリアミノグアニジン系、テトラゾール系等からなる非アジ化系の新ガス発生剤が開発され、この新ガス発生剤を使用したガス発生器も開発されている。この新ガス発生剤を使用したガス発生器の具体例を断面図である図9及び図10により説明する。図9は助手席用ガス発生器を示したものである。図9において、助手席用ガス発生器1は、周面にガス孔8が開口する長尺の円筒部材2aの両端に蓋部材2b、2cが嵌合されてハウジング2を形成している。そして、ハウジング2の内部に、周面にガス孔9が開口する円筒状の核ハウジング6が同心状に配設され、その内部にガス発生剤7が収納されている。この核ハウジング6がガス発生剤7の燃焼室を構成する。そして、核ハウジング6の一端には、ガス発生剤7に隣接して伝火薬12、スクイブ11が、蓋部材2cの中央部に突設された収納部5内に順に配置され、これらが点火装置3を構成している。13はスクイブ11を図示されない衝突検知部に接続するリード線である。この助手席用ガス発生器1は、衝突が発生すると、スクイブ11が衝突検知部により通電加熱されて発火し、この点火により伝火薬12が着火してガス発生剤7を点火する。ガス発生剤7が燃焼すると高温のガスが発生し、この発生ガスは燃焼室6の存在により昇圧され、ガス孔9から燃焼室6とハウジング2と間の空間14に流出し、拡散されて減圧・冷却された後、ハウジング2のガス孔8から放出され、図示されないエアバッグに供給される。
【0003】
また、図10は運転席用ガス発生器を示したものである。図10において、助手席用ガス発生器21は、ハウジング22の形状が短円筒状であり、かつ外周に取り付け用のフランジ24が設けられている点が図9の助手席用ガス発生器21と主に相違し、他の点は同様である。すなわち、短円筒状のハウジング22内に、円筒状の点火装置収納室26及び円筒状の核ハウジング23が同心配置され、収納室26内に伝火薬12とスクイブ11からなる点火装置3が、核ハウジング23内にガス発生剤7がそれぞれ収納されている。収納室26、核ハウジング23、ハウジング22にはガス孔27、25、24がそれぞれ設けられている。この運転席用ガス発生器21の作動は図9の助手席用ガス発生器1と同様であり、その説明を省略する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ガス発生剤の燃焼速度は燃焼時の圧力に応じて増大する。このため、図9において、ガス発生剤7を燃焼室6内で燃焼させ、ガス孔の開口面積を所定値に設定して、発生したガスの圧力を高く保持できるようにしている。しかしながら、上述の新ガス発生剤は圧力依存性が特に高いため、このように、開口面積を一定とすると、ガス発生剤7の燃焼による燃焼室6内の圧力(内圧)上昇とこの内圧上昇による燃焼速度の増大との循環作用により、該ガス発生剤7が爆発的に燃焼するおそれがある。このため、このガス発生剤7の燃焼を安定的に行わせる手段が別途必要であるという問題点があった。
【0005】
この場合に、上述のような新ガス発生剤対応を目的とするのではなく、エアバッグ装置の環境温度による影響を排除することを目的として、燃焼室のガス孔に燃焼室の内圧上昇を抑制する手段を設けることによりガス発生剤の燃焼速度を抑制できるガス発生器が提案されている(特開平2−74442号公報参照)。しかし、このガス発生器の内圧上昇抑制手段は、非可逆的であり、一度ガス孔の開口面積を増大させると再度これを減少させることができず、ガス発生剤の燃焼終了時において燃焼室の内圧を上昇させることはできない。
【0006】
本発明は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、燃焼室の内圧を可逆的に制御することを可能にして、圧力依存性の高いガス発生剤を安定的に燃焼させることができるエアバッグ用ガス発生器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明のエアバッグ用ガス発生器は、収納されたガス発生剤を燃焼させてガスを発生させるとともに発生したガスを昇圧させる燃焼室と、前記ガスを放出するため燃焼室の壁に設けられるガス孔と、前記燃焼室の内圧を制御するための圧力制御手段とを備えてなるエアバッグ用ガス発生器において、前記圧力制御手段は、開口したままの第1ガス孔と、開口面積が増減する第2ガス孔を有し、前記圧力制御手段は、内圧の増加とともに前記第2ガス孔の開口面積を増やし、内圧の減少とともに前記第2ガス孔の開口面積を減らすものであるものとすることができる。
【0008】
また、前記圧力制御手段は、第1容器及びこの第1容器に対して移動可能に設けられた第2容器とで形成される前記燃焼室と、この燃焼室の内圧に応じた第2容器の移動量とするため、前記第2容器に設けられた付勢手段と、前記第1又は第2容器の相対移動部分に設けられ、移動とともに開口面積が増大するガス孔とからなるものとすることができる。
【0010】
【作用】
上記構成によれば、燃焼室の内圧が増加すると、第2ガス孔の開口面積が増えて、該内圧の増加を抑制してガス発生剤の燃焼速度を抑制することができる。一方、燃焼室の内圧が減少すると、第2ガス孔の開口面積が減って、該内圧の減少を食い止めてガス発生剤の燃焼速度の減少を抑制する。よってガス発生剤を安定的に燃焼させることができる。
また、発生したガスは第1ガス孔から完全に放出されるので、ガス発生剤燃焼終了後に圧力制御手段の与圧により燃焼室に内圧が残存するのを防止することができる。
【0012】
また、圧力制御手段は、第1容器及びこの第1容器に対して移動可能に設けられた第2容器とで形成される燃焼室と、この燃焼室の内圧に応じた第2容器の移動量とするため、前記第2容器に設けられた付勢手段と、前記第1又は第2容器の相対移動部分に設けられ、移動とともに開口面積が増大するガス孔とからなるものとすると、ガス孔の開口面積は第1及び第2容器の相対移動量で設定され、該移動量と燃焼室の内圧との対応関係は、付勢手段で設定されるので、内圧とガス孔の開口面積との対応関係を正確に設定することができる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照しつつ説明する。まず第1実施例を図1〜図5に基づき説明する。図1は本発明のエアバッグ用ガス発生器の構成及び作動を示す縦断面図、図2は燃焼室の内圧の経時変化を示すグラフ図、図3はガス孔形状の変形例を示す図、図4は付勢手段の変形例を示す断面図、図5は第1容器の変形例を示す断面図である。なお、図1において、図9と同様な作用を有する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0014】
まず、構成を図1により説明する。本実施例は、助手席用ガス発生器への適用例を示すものである。図1において、図9と実質的に異なる点は、燃焼室40が相対移動可能な第1及び第2容器34、35からなり、そのうち移動可能な方の第2容器35の底面に圧縮バネ37が配置されている点である。すなわち、ハウンジング2は底部2bを一体的に有する円筒部材2aに蓋部材2cが螺合されてなり、周面にガス孔8が開口している。前記蓋部材2cの中央部には、伝火薬12、スクイブ11からなる点火装置3の収納部5が突設されている。ガス発生剤7を収納する燃焼室(核ハウジング)40は、ハウジング2に同心状に蓋部材2cに突設された円筒状の第1容器34と、この第1容器34に摺動自在に内挿される有底円筒状の第2容器35とからなり、該第2容器35の底部35a中央には摺動孔35bが設けられている。そして、この摺動孔35bが摺動自在に嵌入するセンターポール36がハウジング2の底部2bの中央に突設されている。このセンターポール36は第2容器35の摺動を補助するためのものである。そして、前記第2容器の底部35aとハウジングの底部2bとの間に、該第2容器35を図面上方に付勢する圧縮バネ37が適数個介装されている。なお、第1容器34と第2容器35との摺動部には、必要に応じてガス漏れ防止用の適宜なシール手段が設けられる。
【0015】
第1容器34の内周には段部38が設けられ、図示するように、該段部38に第2容器35の開口端が当接するようになっている。従って、第2容器35は、図示する初期位置から、その底部35aがハウジングの底部2bに当接する限度位置までの間をストロークSで移動可能である。そして、第2容器35は燃焼室40の内圧Pにより図面下方に押圧され、圧縮バネ37の図面上方への付勢力と均衡する位置まで移動する。すなわち、第2容器35はその内圧に応じて図面下方▲1▼に移動するようになっている。そして、第1容器のガス孔33は、例えば図示するように、多数の小孔が4列に設けられており、第1列のガス孔(第1ガス孔)33aは前記段部38の図面上方に設けられ、他の3列のガス孔(第2ガス孔)33b〜33dは、該段部38から前記の第2容器35のストロークSの距離内に所定の間隔dで設けられている。従って、第1列のガス孔33aは、第2容器35の移動にかかわらず開口したままであるが、第2列〜第4列のガス孔33b〜33dは、第2容器35が図示する初期位置から▲1▼方向に移動するにつれて該第2容器35で遮蔽される部分が減少してその開口面積が増加し、逆に▲2▼方向に移動するにつれて第2容器35で遮蔽される部分が増加してその開口面積が減少する。従って、開口面積は、初期に比べ最大4倍まで増加するようになっている。
【0016】
ところで、このガス発生器31が内圧Pを自己抑制する程度は、内圧Pの増加に対するガス孔33b〜33dの開口面積の増加割合により決まり、この内圧Pと開口面積増加割合との関係は、上記の圧縮バネ37のバネ定数、ガス孔33b〜33dの形状、配置等により決まる。従って、これらは、この内圧Pを自己抑制しようとする程度に応じて適宜設定される。なお、圧縮バネ37に与圧を付与してもよく、また上記ガス孔33の配置は、図示するような列状の他、格子状、千鳥状、あるいはランダムなものであってもよい。
【0017】
つぎに、このような構成のガス発生器31の作動を図1により説明する。図1において、初期状態では、第2容器35は図示する位置にあり、ガス孔33は第1列33aが開口しているのみである。つぎに、点火装置3によりガス発生剤7が点火されて燃焼を開始すると、燃焼室40の内圧Pが増加し、第2容器35が、圧縮バネ37の付勢力に抗して▲1▼方向に移動する。そして、例えば、距離Lだけ移動したとすると(二点鎖線の位置)、第2列のガス孔33bが開口する。これによりガス孔33の全開口面積は初期の2倍に増加し、内圧Pは減少するので、第2容器35は開口面積と内圧Pの均衡するこの近傍の位置に位置する。これにより、内圧Pはその増加が抑制され、ガス発生剤7の燃焼速度の増加が抑制される。そして、さらに内圧が増加すればそれに応じて第2容器35が▲1▼方向に移動しガス孔33の開口面積がさらに増加して、ガス発生剤7の燃焼速度の増加が抑制される。そして、ガス発生剤7の燃焼が終了に向かい、内圧Pが減少すると第2容器35は▲2▼方向に移動しガス孔33の開口面積が減少して、内圧Pの減少が食い止められ、ガス発生剤7の燃焼速度の減少が抑制される。そして、ガス発生剤7の燃焼が終了すると第2容器35は図示する初期位置に復帰する。この場合、第1列のガス孔33aが開口しているので、圧縮バネ37に与圧が付与されていても、燃焼室40内にガス圧が残存するおそれはない。
【0018】
つぎに、この圧力制御手段の効果を図2のグラフにより説明する。図2は新ガス発生剤を用いて場合の燃焼室の内圧の経時変化を示す。図2において、曲線60は圧力制御手段を設けない場合、曲線61は本実施例の圧力制御手段を設けた場合、曲線62は従来の技術で述べた非可逆的な圧力制御手段を設けた場合を示す。圧力制御手段を設けない場合60は図示するように、急峻なピークを有する曲線となるが、本実施例の圧力制御手段を設けた場合61は、この曲線の立ち上がり時に内圧の上昇が抑制され、かつ立ち下がり時に内圧の減少が抑制されるので平坦部分61aを有する曲線となる。なお、従来の非可逆的な圧力制御手段を設けた場合62は曲線の立ち上がり時に内圧の上昇が抑制される点では本実施例と同様であるが、一旦増大した開口面積を減少させることができないため立ち下がり時に内圧の減少を抑制することができず、平坦部分が少なくなる。なお、この平坦部分61aの大きさは、上述のように、内圧Pの上昇に対するガス孔の開口面積の増加割合を変化させることにより、所望のものに設定することができる。
【0019】
図3は、第1容器に設けるガス孔の変形例を示す。すなわち、図1の周方向に多数列設した小孔を軸方向に4列に配置したガス孔33に代えて、図3(a)に示すような軸方向に延在する長方形のガス孔43を周方向に単数又は複数設けることができる。このようにすると、図1の第2容器35の移動に対し、ガス孔43の開口面積を連続的に変化させることができる。この結果、スムーズに燃焼室40の内圧を調整することができる。また、図3(b)に示すような軸方向に延在する台形のガス孔53を周方向に単数又は複数設けると、第2容器35の移動に対し、ガス孔53の開口面積をより急激に変化させることができる。この結果、燃焼室の内圧の変化をより抑制することができ、図2の平坦部分61aを大きくすることができる。
【0020】
図4は、第2容器の付勢手段の変形例を示す。図4(a)において、図1と異なる点は、センターポール36を撤去するとともに、付勢手段として圧縮バネ37に代えて円柱状のゴム部材46を設けた点である。このような構成としても、図1の場合と同様な効果を得ることができるとともに、その構成を簡略化することができる。また、図4(b)において、図1と異なる点は、センターポール36を撤去するとともに、付勢手段として複数の圧縮バネ37に代えて単独の圧縮バネ47を設けた点である。このようにすると、図1の場合に比べて、その構成を簡略化することができる。
【0021】
図5は第1容器の変形例示す。図5において、図1と異なる点は、第1容器55の周壁55aがハウジング2の底部まで延び、かつその端部に底部55bを有し、この底部55bに第2容器35に対するセンターポール56、圧縮バネ37が設けられている点である。このような構成とすると、第2容器底部と第1容器底部55bとの間の空間70が気密状態となり、第2容器の移動に対し、この空間70内の空気を空気バネとして作用させることができる。この結果、圧縮バネ37の小型化等、その構成を簡略化することができる。
【0022】
つぎに、第2実施例を図6〜図8により説明する。本実施例は、内圧の検知機能とガス孔の開閉機能とを併有する圧力制御手段を設ける構成を運転席用ガス発生器に適用した場合の実施例である。図6は本発明の運転席用ガス発生器の断面図、図7は図6のA矢視図、図8は図7のB−B断面図である。なお、図7において、図10と同様の作用を有する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。図7において、図10と異なる点は、燃焼室23のガス孔25の外側に圧力制御部材62を配設した点である。この圧力制御部材62は、ステンレス等の耐熱性弾性板材からなる環状部材であり、図7に示すように、幅方向中央部の周方向に、図6のガス孔25に対応する所定の間隔で十文字に切り込み63が設けられ、該切り込み63の中央部には小孔65が設けられている。図7、図8に示すように、この切り込み63は、ガス孔25の径に対応する大きさとなっている。そして、その切片63aは、燃焼室23からの内圧Pを受けると、その基部64から外方▲3▼に曲がり、中央部の開口面積66が増加する。そして、その曲がり程度は、その曲げ弾性により内圧Pの大きさに応じたものとなる。なお、小孔65は、切片63aの存在により、ガス発生剤7の燃焼終了後、燃焼室23内部にガス圧が残存するの防止するためのものである。
【0023】
このようなガス発生器61の作動を図8により説明する。図8において、ガス発生剤7が燃焼を開始して燃焼室23の内圧Pが立ち上がると、切片63aは外方▲3▼に曲がり、その内圧Pに応じた位置(例えば二点鎖線位置)まで曲がる。するとガス孔25の開口面積66が増加するので、内圧Pの増加が抑制される。そして、ガス発生剤7の燃焼が終了に向かい、内圧Pが立ち下がると、切片63aが内方▲4▼に復帰してきてガス孔25の開口面積66が減少し、内圧Pの減少が食い止められる。この結果、簡単な構成で、図2と同様の平坦な圧力曲線が得られ、ガス発生剤を安定的に燃焼させることができる。なお、この圧力曲線の平坦度(図2の61aに相当)は、切片63の曲げ弾性を変化させることにより所望のものに設定することができる。また、該切片63の曲げ弾性は、材料厚、材質等を選択することにより所望値に設定することができる。
【0024】
上述の第1実施例では、本発明を助手席用ガス発生器に適用した場合を、第2実施例では、本発明を運転席用ガス発生器に適用した場合をそれぞれ説明したが、第1実施例における本発明を運転席用ガス発生器に、また第2実施例における本発明を助手席用ガス発生器にそれぞれ同様に適用することができる。また、上述の実施例では、圧力の依存性の高い新ガス発生剤を用いたガス発生器に適用した場合を説明したが、従来のガス発生剤を用いガス発生器にも同様に適用することができる。
【0025】
【発明の効果】
本発明のエアバッグ用ガス発生器は、上述のように、燃焼室の内圧を制御するための圧力制御手段を備えたエアバッグ用ガス発生器において、圧力制御手段は、内圧の増加とともにガス孔の開口面積を増やし、内圧の減少とともにガス孔の開口面積を減らすものであるので、内圧を可逆的に制御することができる。このため、ガス発生剤を安定的に燃焼させることができ、特に新ガス発生剤の如き圧力依存性の高いガス発生剤を用いる場合に顕著な効果を奏する。
また、圧力制御手段が、開口したままの第1ガス孔と、圧力に応じて開口面積が増減する第2ガス孔とを有しているものとすると、ガス発生剤燃焼終了後に圧力制御手段の与圧により燃焼室に内圧が残存するのを防止することができる。
【0027】
また、圧力制御手段は、第1容器及びこの第1容器に対して移動可能に設けられた第2容器とで形成される燃焼室と、この燃焼室の内圧に応じた第2容器の移動量とするため、前記第2容器に設けられた付勢手段と、前記第1又は第2容器の相対移動部分に設けられ、移動とともに開口面積が増大するガス孔とからなるものとすると、内圧とガス孔の開口面積との対応関係を正確に設定することができるので、ガス発生剤の燃焼速度を、より正確に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエアバッグ用ガス発生器の構成及び作動を示す縦断面図である。
【図2】燃焼室の内圧と時間との関係を示すグラフ図である。
【図3】ガス孔形状の変形例を示す図である。
【図4】付勢手段の変形例を示す断面図である。
【図5】第1容器の変形例を示す断面図である。
【図6】本発明の運転席用ガス発生器の断面図である。
【図7】図6のA矢視図である。
【図8】図7のB−B断面図である。
【図9】従来の助手席用のエアバッグ用ガス発生器の縦断面図である。
【図10】従来の運転席用のエアバッグ用ガス発生器の縦断面図である。
【符号の説明】
P 内圧
7 ガス発生剤
31 助手席用ガス発生器(エアバッグ用ガス発生器)
33 ガス孔
33a ガス孔(第1ガス孔)
33b〜33d ガス孔(第2ガス孔)
34 第1容器(圧力制御手段)
35 第2容器(圧力制御手段)
37 圧縮バネ(圧力制御手段、付勢手段)
40 燃焼室
63 切り込み(圧力制御手段)

Claims (2)

  1. 収納されたガス発生剤7を燃焼させてガスを発生させるとともに発生したガスを昇圧させる燃焼室40と、前記ガスを放出するため燃焼室40の壁に設けられるガス孔33と、前記燃焼室40の内圧を制御するための圧力制御手段34、35、37とを備えてなるエアバッグ用ガス発生器31において、前記圧力制御手段34は、開口したままの第1ガス孔33aと、開口面積が増減する第2ガス孔33b〜33dを有し、前記圧力制御手段34、35、37は、内圧Pの増加とともに前記第2ガス孔33b〜33dの開口面積を増やし、内圧Pの減少とともに前記第2ガス孔33b〜33dの開口面積を減らすものであることを特徴とするエアバッグ用ガス発生器。
  2. 前記圧力制御手段は、第1容器34及びこの第1容器34に対して移動可能に設けられた第2容器35とで形成される前記燃焼室40と、この燃焼室40の内圧Pに応じた第2容器35の移動量とするため、前記第2容器35に設けられた付勢手段37と、前記第1又は第2容器34、35の相対移動部分に設けられ、移動とともに開口面積が増大するガス孔33とからなる請求項1に記載のエアバッグ用ガス発生器。
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