JP3544581B2 - 情報信号検出装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は情報信号検出装置に関するものであり、特に光ビームの反射光または透過光の偏光面の回転により情報の再生を行う光磁気ディスク装置等における情報信号検出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、光磁気ディスク再生装置の光学系を部品を減らして簡素化すると共に再生信号の信号品質を高めるために、情報媒体に記録された情報信号と光ビームを記録媒体の情報トラックに位置決めするためのサーボ信号とを、光ビームの強度変化を電気信号に変換するフォトダイオードの一方の端子と他方の端子から各々別々に検出する手段が用いられている。
【0003】
例えば実公平2−40579号公報は、図6に示すように、4分割フォトダイオードを構成する4個のフォトダイオード素子51〜54のアノード側に直列に抵抗55〜58を設けてサーボ信号を検出し、一方、上記4個のフォトダイオード素子51〜54を接続した4分割フォトダイオードのカソード側に抵抗59を設けて情報信号を検出している。
【0004】
なお、この例では、図7に示すような数MHz以上の帯域を有する情報信号(RF)と数10kHz程度の帯域を有するサーボ信号(トラッキング制御用サーボ信号TS、フォーカス制御用サーボ信号FS)とを、図6に示すようにコンデンサ60と抵抗59からなるフィルタで分離している。この従来例によれば、単一の光学系でサーボ信号と情報信号の両方を検出できる上、4分割フォトダイオードのアノードとカソードの両端子から独立してサーボ信号と情報信号を別個に取り出すことにより、4分割フォトダイオードのアノードまたはカソードの同一端子から両信号を取る場合と比べ、サーボ信号と情報信号間のノイズの干渉や信号検出用アンプの入力バイアス状態の干渉を小さくでき、高品質の信号を得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、光ディスクの情報媒体の高密度化の手段として、従来の記録マークの中心に情報ビットを対応させたマークポジション記録に対して、記録マークのエッジに情報ビットを対応させたマークエッジ記録が用いられるようになった。
【0006】
マークエッジ記録において、エッジ情報を正確に検出するためには、再生信号波形を再生信号のピークボトムレベルより求めたスライスレベルでスライスして2値化する方法が一般に用いられる。この時ディスクの複屈折の影響やデータパターンのDCレベル変動によるDC〜数kHzの再生信号の変化にスライスレベルを追従させる必要からデータパターンのDC〜低域の信号成分を再生できるコンデンサの無い直結型のDCアンプが必要となる。しかしながら、従来のアノード/カソード分離検出型の情報信号検出器においては、再生信号をDC信号から検出しようとしたとき以下の問題があった。
(1) フォトダイオードのカソード側で情報RF信号の検出にコンデンサ結合を用いてサーボ信号との帯域分離を行うと、情報信号のDC成分や低周波成分が失われてしまう。
(2) サーボ信号の帯域分離をアノード側のサーボ信号入力で行った場合、カソード側での情報信号検出をコンデンサの無い直結型DCアンプにすることが可能となるが、アンプを直結すると、電源よりフォトダイオードのカソード側に印加した逆バイアス電圧供給回路のインピーダンスの影響により、アンプの入力DCバイアス電圧のバランスがとれなくなったり、周波数特性が劣化する。
【0007】
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、情報信号とサーボ信号をフォトダイオードのアノードとカソードから各々検出する場合において、フォトダイオードに安定したバイアス電圧を与えかつ、DCから高周波までの広帯域に渡って情報信号を検出可能な情報信号検出装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】
上記の目的を達成するために、本発明は、情報トラックを有する記録媒体に光ビームを照射し、前記記録媒体からの反射光または透過光を検出するにあたって、検出手段の一方の端子から前記記録媒体に記録された情報を検出するとともに、前記記録媒体に照射される光ビームをフォーカス及び/またはトラッキング制御するためのサーボ信号を前記検出手段の他方の端子から検出する情報信号検出装置であって、前記検出手段の前記一方の端子に接続された入力端子を有し、前記記録媒体に記録された情報を検出するための信号増幅手段と、前記信号増幅手段の入力端子に印加される直流バイアス電圧を一定電圧に保持する保持手段と、前記信号増幅手段と切り離し可能に設けられ、前記記録媒体に対して光ビームを照射して情報の書き込みや消去を行う場合に前記信号増幅手段に接続されて、前記信号増幅手段の入力端子に直流バイアス電圧を印加する印加手段とを具備する。
【0010】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は本発明の第1実施例を示す情報信号検出装置の部分構成図である。これは、図示しない光情報記録媒体から反射された光から情報信号を検出する構成を示しており、例えば光ディスク装置などに適用した例として以下説明する。
【0011】
図1において、1〜4は図示せぬ光情報記録媒体から反射された光を光電変換するためのフォトダイオード素子で、分割型フォトダイオードの各素子を示す。前記フォトダイオードのカソード端子には光情報記録媒体に記録されたデータを検出するための電流電圧変換を行なう信号増幅手段としてのDCアンプ10が直結接続され、前記フォトダイオードのアノード端子には光ピックアップのフォーカス及びトラッキングサーボ制御信号(サーボ信号)を検出するサーボ信号検出回路9が接続されている。
【0012】
また、前記DCアンプ10の電源のグラウンド端子は保持手段としての定電圧保持回路11により一定電圧Vb に保持され、フォトダイオード素子1〜4の各アノード端子にはコンデンサ5〜8が接続されている。
【0013】
以下、上記した構成を有する第1実施例の動作について説明する。
分割されたフォトダイオード素子1〜4に光情報記録媒体から反射された光が入ると、1〜4の各フォトダイオード素子は光量の変化に応じた光電流を発生する。これらの素子の発生する電流は、情報信号用の電流電圧変換及び演算を行なうDCアンプ10と、サーボ信号用の電流電圧変換及び演算を行なうサーボ信号検出回路9とに入力される。そして、各ダイオードに対応する電圧出力の間で加減算処理を行って、それぞれ記録データの情報信号(RF信号)と、フォーカスエラー信号(FES)及びトラックエラー信号(TES)とを得る。ここでは、サーボ信号検出方式によりダイオードの分割数や演算方法が異なるが、例えば情報信号(RF信号)は、フォトダイオード素子1〜4から得られる電圧の総和として得られ、FES,TES信号は2つのダイオード素子出力の和を互いに差し引いた出力により得られる。
【0014】
なお、本実施例においては、RF信号とサーボ制御のためのFES,TES信号の帯域分離はコンデンサ5〜8とアンプ14の図示していない入力抵抗からなるフィルタにより行われる。即ち、高周波のRF信号成分はコンデンサ5〜8を通ってグラウンドに流れ、低周波のサーボ信号はサーボ信号検出回路9に入力される。また、本実施例においてはRF信号をフォトダイオードのカソードからコンデンサ結合無しにDCアンプ10に直結し、かつDC〜数10MHzの広帯域アンプ12を電流電圧変換素子として用いることによりRF信号のDCからの再生を可能にしている。
【0015】
さらに、DCアンプ10の入力端子を定電圧保持回路11により、サーボ信号検出回路9の入力バイアス電圧Vs より数V高く保持すると、DCアンプ10の入力端子に接続されたダイオード1のカソード端子に逆バイアス電圧が印加される。
【0016】
すなわち、例えば図2に示すように、図1のDCアンプとして広帯域OPアンプ12と抵抗13からなる電流電圧変換回路と、トランジスタ20、ツェナーダイオード21、抵抗22からなるDCレベルシフト回路で構成し、また、サーボ信号検出回路9は、OPアンプ14及び抵抗R1からなる電流電圧変換回路と、サーボ信号演算回路23から構成される場合(なお、動作説明のため、図1のフォトダイオード1のみの回路を示している。)、図2において、フォトダイオード1のカソードにバイアス電圧を印加するために、定電圧保持回路11によりOPアンプ12の非反転入力端子を一定電圧Vbに保持する。一般にOPアンプでは反転及び非反転入力端子電圧はほぼ同一に保たれるので、OPアンプ12の反転入力端子に接続されたフォトダイオード1のカソードもほぼVbの電圧に保持される。従ってサーボ信号の電流電圧変換用OPアンプ14の入力を電圧Vsに保持されれば、フォトダイオードの必要バイアス電圧をVdとすると、Vb−Vs>VdとなるようにVb、Vsを設定すればよい。
【0017】
この時、定電圧保持回路11としては、アンプ12の入力端子より流れ込む電流を吸い込みかつ定電圧に保つ能力のある定電圧電源が望ましく、例えば図3に示すようなトランジスタ51、抵抗52、54、定電圧ダイオード53からなる電源や、レギュレータIC等が用いられる。
【0018】
以上、上記した第1実施例によれば、DCアンプの入力端子に直結したフォトダイオードのカソードにバイアス電圧を印加するようにしたため、フォトダイオードに別系統の回路からバイアス電圧を印加する必要が無く、直結したDCアンプの入力端子のバイアス電圧やDCアンプの周波数特性が他の回路の影響を受けることがなく、安定した周波数特性のDCアンプを構成できる。
【0019】
以下に発明の第2実施例を説明する。図4は本発明の第2実施例の回路構成を示すもので、基本的な構成は第1実施例と同じであるが、フォトダイオード素子1〜4のカソードにスイッチ30と抵抗31を介してDC電源33が接続されている点が異なる。このスイッチ30はスイッチ制御回路32によりイレース(消去)及びライト(書き込み)ゲート信号が開いた時のみONとなるように制御される。
【0020】
即ち、第1実施例の回路では、イレース及びライト時にフォトダイオード素子1〜4で再生時の数10倍の光電流が発生した時、電流経路がアンプ12のフィードバック抵抗13で制限されて十分な電流がサーボ信号検出回路9に入力されず、サーボが安定に動作しない場合がある。従って、第2実施例においては、イレース及びライト時のみ、DCアンプ10の入力端子以外の位置、ここではDC電源33から電流を供給することにより、イレース及びライト時のサーボ動作を安定にするとともに、再生時にはスイッチ30をOFFとすることにより、DC電源33及び抵抗31の回路をアンプ12の入力と切り離すことにより、再生時のDCアンプ10の周波数特性やDC特性を劣化させないようにしている。
【0021】
以下に本発明の第3実施例を説明する。図5は本発明の第3実施例を示すものであり、イレース・ライトゲートでONとなる所定のスイッチによってDCアンプのフィードバック抵抗の抵抗値を切り変える点が第1、第2実施例と異なる。
【0022】
この例においては、スイッチ40がスイッチ制御回路41によりONとなると、アンプ12のフィードバック抵抗43が抵抗42と並列接続されるため、抵抗42の抵抗値Rf2を抵抗43の抵抗値Rf1より小さくすることにより、イレース及びライト時にスイッチ40がONになった時、アンプ12のフィードバック抵抗43の抵抗値が下がってフォトダイオード素子1〜4に流れる電流を増やすことができる。一方、再生時にはスイッチ40をOFFとすることでフィードバック抵抗43の抵抗値を大きくして電流電圧変換のトランスインピーダンスゲインを大きくできる。
【0023】
以上述べたように第3実施例においても、直結型のDCアンプをRF系に用いても再生時のアンプ特性が劣化することなく、イレース・ライト時のサーボ動作を安定にすることができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、情報信号とサーボ信号をフォトダイオードのアノードとカソードから各々検出する場合であっても、フォトダイオードに安定したバイアス電圧を与えかつ、情報信号をDCから高周波までの広帯域に渡って検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す情報信号検出装置の部分構成図である。
【図2】図1の構成の基本的な部分を詳細に示す図である。
【図3】定電圧保持回路の構成を示す図である。
【図4】本発明の第2実施例の回路構成を示す図である。
【図5】本発明の第3実施例の回路構成を示す図である。
【図6】従来の情報信号検出器の構成を示す図である。
【図7】情報信号とサーボ信号の周波数特性を示す図である。
【符号の説明】
1〜4…フォトダイオード素子、5〜8…コンデンサ、9…サーボ信号検出回路、10…DCアンプ、11…定電圧保持回路、12、14…アンプ、13、15…抵抗。
【産業上の利用分野】
本発明は情報信号検出装置に関するものであり、特に光ビームの反射光または透過光の偏光面の回転により情報の再生を行う光磁気ディスク装置等における情報信号検出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、光磁気ディスク再生装置の光学系を部品を減らして簡素化すると共に再生信号の信号品質を高めるために、情報媒体に記録された情報信号と光ビームを記録媒体の情報トラックに位置決めするためのサーボ信号とを、光ビームの強度変化を電気信号に変換するフォトダイオードの一方の端子と他方の端子から各々別々に検出する手段が用いられている。
【0003】
例えば実公平2−40579号公報は、図6に示すように、4分割フォトダイオードを構成する4個のフォトダイオード素子51〜54のアノード側に直列に抵抗55〜58を設けてサーボ信号を検出し、一方、上記4個のフォトダイオード素子51〜54を接続した4分割フォトダイオードのカソード側に抵抗59を設けて情報信号を検出している。
【0004】
なお、この例では、図7に示すような数MHz以上の帯域を有する情報信号(RF)と数10kHz程度の帯域を有するサーボ信号(トラッキング制御用サーボ信号TS、フォーカス制御用サーボ信号FS)とを、図6に示すようにコンデンサ60と抵抗59からなるフィルタで分離している。この従来例によれば、単一の光学系でサーボ信号と情報信号の両方を検出できる上、4分割フォトダイオードのアノードとカソードの両端子から独立してサーボ信号と情報信号を別個に取り出すことにより、4分割フォトダイオードのアノードまたはカソードの同一端子から両信号を取る場合と比べ、サーボ信号と情報信号間のノイズの干渉や信号検出用アンプの入力バイアス状態の干渉を小さくでき、高品質の信号を得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、光ディスクの情報媒体の高密度化の手段として、従来の記録マークの中心に情報ビットを対応させたマークポジション記録に対して、記録マークのエッジに情報ビットを対応させたマークエッジ記録が用いられるようになった。
【0006】
マークエッジ記録において、エッジ情報を正確に検出するためには、再生信号波形を再生信号のピークボトムレベルより求めたスライスレベルでスライスして2値化する方法が一般に用いられる。この時ディスクの複屈折の影響やデータパターンのDCレベル変動によるDC〜数kHzの再生信号の変化にスライスレベルを追従させる必要からデータパターンのDC〜低域の信号成分を再生できるコンデンサの無い直結型のDCアンプが必要となる。しかしながら、従来のアノード/カソード分離検出型の情報信号検出器においては、再生信号をDC信号から検出しようとしたとき以下の問題があった。
(1) フォトダイオードのカソード側で情報RF信号の検出にコンデンサ結合を用いてサーボ信号との帯域分離を行うと、情報信号のDC成分や低周波成分が失われてしまう。
(2) サーボ信号の帯域分離をアノード側のサーボ信号入力で行った場合、カソード側での情報信号検出をコンデンサの無い直結型DCアンプにすることが可能となるが、アンプを直結すると、電源よりフォトダイオードのカソード側に印加した逆バイアス電圧供給回路のインピーダンスの影響により、アンプの入力DCバイアス電圧のバランスがとれなくなったり、周波数特性が劣化する。
【0007】
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、情報信号とサーボ信号をフォトダイオードのアノードとカソードから各々検出する場合において、フォトダイオードに安定したバイアス電圧を与えかつ、DCから高周波までの広帯域に渡って情報信号を検出可能な情報信号検出装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】
上記の目的を達成するために、本発明は、情報トラックを有する記録媒体に光ビームを照射し、前記記録媒体からの反射光または透過光を検出するにあたって、検出手段の一方の端子から前記記録媒体に記録された情報を検出するとともに、前記記録媒体に照射される光ビームをフォーカス及び/またはトラッキング制御するためのサーボ信号を前記検出手段の他方の端子から検出する情報信号検出装置であって、前記検出手段の前記一方の端子に接続された入力端子を有し、前記記録媒体に記録された情報を検出するための信号増幅手段と、前記信号増幅手段の入力端子に印加される直流バイアス電圧を一定電圧に保持する保持手段と、前記信号増幅手段と切り離し可能に設けられ、前記記録媒体に対して光ビームを照射して情報の書き込みや消去を行う場合に前記信号増幅手段に接続されて、前記信号増幅手段の入力端子に直流バイアス電圧を印加する印加手段とを具備する。
【0010】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は本発明の第1実施例を示す情報信号検出装置の部分構成図である。これは、図示しない光情報記録媒体から反射された光から情報信号を検出する構成を示しており、例えば光ディスク装置などに適用した例として以下説明する。
【0011】
図1において、1〜4は図示せぬ光情報記録媒体から反射された光を光電変換するためのフォトダイオード素子で、分割型フォトダイオードの各素子を示す。前記フォトダイオードのカソード端子には光情報記録媒体に記録されたデータを検出するための電流電圧変換を行なう信号増幅手段としてのDCアンプ10が直結接続され、前記フォトダイオードのアノード端子には光ピックアップのフォーカス及びトラッキングサーボ制御信号(サーボ信号)を検出するサーボ信号検出回路9が接続されている。
【0012】
また、前記DCアンプ10の電源のグラウンド端子は保持手段としての定電圧保持回路11により一定電圧Vb に保持され、フォトダイオード素子1〜4の各アノード端子にはコンデンサ5〜8が接続されている。
【0013】
以下、上記した構成を有する第1実施例の動作について説明する。
分割されたフォトダイオード素子1〜4に光情報記録媒体から反射された光が入ると、1〜4の各フォトダイオード素子は光量の変化に応じた光電流を発生する。これらの素子の発生する電流は、情報信号用の電流電圧変換及び演算を行なうDCアンプ10と、サーボ信号用の電流電圧変換及び演算を行なうサーボ信号検出回路9とに入力される。そして、各ダイオードに対応する電圧出力の間で加減算処理を行って、それぞれ記録データの情報信号(RF信号)と、フォーカスエラー信号(FES)及びトラックエラー信号(TES)とを得る。ここでは、サーボ信号検出方式によりダイオードの分割数や演算方法が異なるが、例えば情報信号(RF信号)は、フォトダイオード素子1〜4から得られる電圧の総和として得られ、FES,TES信号は2つのダイオード素子出力の和を互いに差し引いた出力により得られる。
【0014】
なお、本実施例においては、RF信号とサーボ制御のためのFES,TES信号の帯域分離はコンデンサ5〜8とアンプ14の図示していない入力抵抗からなるフィルタにより行われる。即ち、高周波のRF信号成分はコンデンサ5〜8を通ってグラウンドに流れ、低周波のサーボ信号はサーボ信号検出回路9に入力される。また、本実施例においてはRF信号をフォトダイオードのカソードからコンデンサ結合無しにDCアンプ10に直結し、かつDC〜数10MHzの広帯域アンプ12を電流電圧変換素子として用いることによりRF信号のDCからの再生を可能にしている。
【0015】
さらに、DCアンプ10の入力端子を定電圧保持回路11により、サーボ信号検出回路9の入力バイアス電圧Vs より数V高く保持すると、DCアンプ10の入力端子に接続されたダイオード1のカソード端子に逆バイアス電圧が印加される。
【0016】
すなわち、例えば図2に示すように、図1のDCアンプとして広帯域OPアンプ12と抵抗13からなる電流電圧変換回路と、トランジスタ20、ツェナーダイオード21、抵抗22からなるDCレベルシフト回路で構成し、また、サーボ信号検出回路9は、OPアンプ14及び抵抗R1からなる電流電圧変換回路と、サーボ信号演算回路23から構成される場合(なお、動作説明のため、図1のフォトダイオード1のみの回路を示している。)、図2において、フォトダイオード1のカソードにバイアス電圧を印加するために、定電圧保持回路11によりOPアンプ12の非反転入力端子を一定電圧Vbに保持する。一般にOPアンプでは反転及び非反転入力端子電圧はほぼ同一に保たれるので、OPアンプ12の反転入力端子に接続されたフォトダイオード1のカソードもほぼVbの電圧に保持される。従ってサーボ信号の電流電圧変換用OPアンプ14の入力を電圧Vsに保持されれば、フォトダイオードの必要バイアス電圧をVdとすると、Vb−Vs>VdとなるようにVb、Vsを設定すればよい。
【0017】
この時、定電圧保持回路11としては、アンプ12の入力端子より流れ込む電流を吸い込みかつ定電圧に保つ能力のある定電圧電源が望ましく、例えば図3に示すようなトランジスタ51、抵抗52、54、定電圧ダイオード53からなる電源や、レギュレータIC等が用いられる。
【0018】
以上、上記した第1実施例によれば、DCアンプの入力端子に直結したフォトダイオードのカソードにバイアス電圧を印加するようにしたため、フォトダイオードに別系統の回路からバイアス電圧を印加する必要が無く、直結したDCアンプの入力端子のバイアス電圧やDCアンプの周波数特性が他の回路の影響を受けることがなく、安定した周波数特性のDCアンプを構成できる。
【0019】
以下に発明の第2実施例を説明する。図4は本発明の第2実施例の回路構成を示すもので、基本的な構成は第1実施例と同じであるが、フォトダイオード素子1〜4のカソードにスイッチ30と抵抗31を介してDC電源33が接続されている点が異なる。このスイッチ30はスイッチ制御回路32によりイレース(消去)及びライト(書き込み)ゲート信号が開いた時のみONとなるように制御される。
【0020】
即ち、第1実施例の回路では、イレース及びライト時にフォトダイオード素子1〜4で再生時の数10倍の光電流が発生した時、電流経路がアンプ12のフィードバック抵抗13で制限されて十分な電流がサーボ信号検出回路9に入力されず、サーボが安定に動作しない場合がある。従って、第2実施例においては、イレース及びライト時のみ、DCアンプ10の入力端子以外の位置、ここではDC電源33から電流を供給することにより、イレース及びライト時のサーボ動作を安定にするとともに、再生時にはスイッチ30をOFFとすることにより、DC電源33及び抵抗31の回路をアンプ12の入力と切り離すことにより、再生時のDCアンプ10の周波数特性やDC特性を劣化させないようにしている。
【0021】
以下に本発明の第3実施例を説明する。図5は本発明の第3実施例を示すものであり、イレース・ライトゲートでONとなる所定のスイッチによってDCアンプのフィードバック抵抗の抵抗値を切り変える点が第1、第2実施例と異なる。
【0022】
この例においては、スイッチ40がスイッチ制御回路41によりONとなると、アンプ12のフィードバック抵抗43が抵抗42と並列接続されるため、抵抗42の抵抗値Rf2を抵抗43の抵抗値Rf1より小さくすることにより、イレース及びライト時にスイッチ40がONになった時、アンプ12のフィードバック抵抗43の抵抗値が下がってフォトダイオード素子1〜4に流れる電流を増やすことができる。一方、再生時にはスイッチ40をOFFとすることでフィードバック抵抗43の抵抗値を大きくして電流電圧変換のトランスインピーダンスゲインを大きくできる。
【0023】
以上述べたように第3実施例においても、直結型のDCアンプをRF系に用いても再生時のアンプ特性が劣化することなく、イレース・ライト時のサーボ動作を安定にすることができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、情報信号とサーボ信号をフォトダイオードのアノードとカソードから各々検出する場合であっても、フォトダイオードに安定したバイアス電圧を与えかつ、情報信号をDCから高周波までの広帯域に渡って検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す情報信号検出装置の部分構成図である。
【図2】図1の構成の基本的な部分を詳細に示す図である。
【図3】定電圧保持回路の構成を示す図である。
【図4】本発明の第2実施例の回路構成を示す図である。
【図5】本発明の第3実施例の回路構成を示す図である。
【図6】従来の情報信号検出器の構成を示す図である。
【図7】情報信号とサーボ信号の周波数特性を示す図である。
【符号の説明】
1〜4…フォトダイオード素子、5〜8…コンデンサ、9…サーボ信号検出回路、10…DCアンプ、11…定電圧保持回路、12、14…アンプ、13、15…抵抗。
Claims (1)
- 情報トラックを有する記録媒体に光ビームを照射し、前記記録媒体からの反射光または透過光を検出するにあたって、検出手段の一方の端子から前記記録媒体に記録された情報を検出するとともに、前記記録媒体に照射される光ビームをフォーカス及び/またはトラッキング制御するためのサーボ信号を前記検出手段の他方の端子から検出する情報信号検出装置であって、
前記検出手段の前記一方の端子に接続された入力端子を有し、前記記録媒体に記録された情報を検出するための信号増幅手段と、
前記信号増幅手段の入力端子に印加される直流バイアス電圧を一定電圧に保持する保持手段と、
前記信号増幅手段と切り離し可能に設けられ、前記記録媒体に対して光ビームを照射して情報の書き込みや消去を行う場合に前記信号増幅手段に接続されて、前記信号増幅手段の入力端子に直流バイアス電圧を印加する印加手段と、
を具備することを特徴とする情報信号検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10870495A JP3544581B2 (ja) | 1995-05-02 | 1995-05-02 | 情報信号検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP10870495A JP3544581B2 (ja) | 1995-05-02 | 1995-05-02 | 情報信号検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08306092A JPH08306092A (ja) | 1996-11-22 |
JP3544581B2 true JP3544581B2 (ja) | 2004-07-21 |
Family
ID=14491509
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP10870495A Expired - Fee Related JP3544581B2 (ja) | 1995-05-02 | 1995-05-02 | 情報信号検出装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3544581B2 (ja) |
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1995
- 1995-05-02 JP JP10870495A patent/JP3544581B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH08306092A (ja) | 1996-11-22 |
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