JP3543233B2 - Tmcの切断方法及び切断設備 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、上下のフイルムに樹脂コンパウンドが挟まれた連続するTMC
(thick molding compound)を適宜長さに切断するTMCの切断方法及び切断設備の改良に関する。TMCは、適宜長さに切断され後に、SMC用プレス機に充填され、成形品にプレスされる。該樹脂コンパウンドは、不飽和ポリエステル樹脂,硬化剤,増粘剤,充填剤,顔料等を主成分とする樹脂混合物とガラス繊維とからなる。
【0002】
【従来の技術】
図3に示す如く、TMC1は、上下のフイルム2,3の両側の縁取り域2a,2a(3a,3a)を除く包装域2b(3b)に樹脂コンパウンド4が挟まれた状態で切断設備6に搬入される。切断設備6によるTMC1の切断方法は、連続するTMC1をベルトコンベア7で搬送し、ロール加圧式のプレス装置8を用いて適宜長手ピツチP毎に上下のフイルム2,3を幅方向全域でプレスして樹脂コンパウンド4が無い切断代5を形成し、ギロチン式等の切断装置9を用いて切断代5で切断して適宜長さのTMC(図示は省略)を得るようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記プレスは、TMC1の全幅を上下移動するロール8aで加圧するため、上下のフイルムの間から排除されて流出した樹脂コンパウンド4が、上下のフイルム2,3の両側の縁取り域2a,2a(3a,3a)へ流出し、樹脂コンパウンド4の幅寸法Wが長手方向で変化する。更に、前記プレスでは、上下のフイルム2,3の両側の縁取り域2a,2a(3a,3a)から樹脂コンパウンド4が流出することもある。
【0004】
しかし、樹脂コンパウンド4の幅寸法Wが長手方向で変化することは、TMC用プレス機に充填するときに、幅寸法Wを一定にする切断のための手間を必要とする。更に、上下のフイルム2,3の両側の縁取り域2a,2a(3a,3a)から樹脂コンパウンド4が流出することは、SMC用プレス機に充填するときに、流出して硬化しているコンパウンドを切除する必要があり、切除の手間と損失とがある。
【0005】
本発明は、上下のフイルムの両側の縁取り域から樹脂コンパウンドが流出せずに樹脂コンパウンドの幅寸法が一定となるように切断したTMCが得られるTMCの切断方法及び切断設備の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の本発明の要旨は、上下のフイルムの両側の縁取り域を除く包装域に樹脂コンパウンドが挟まれた連続するTMCに、適宜長手ピツチ毎に上下のフイルムを幅方向でプレスして樹脂コンパウンドが無い切断代を形成し、この切断代で切断して適宜長さのTMCを得るTMCの切断方法において、前記プレスをする前に、連続するTMCの包装域をコンベアの長手凹溝に案内させると共にTMCの縁取り域をコンベアの両側の凹溝側縁に案内させ、前記プレスをするときに、プレス領域の上下のフイルムの間から排除されて流出した樹脂コンパウンドの量だけ、該長手溝内で樹脂コンパウンドの層厚みを厚くするようにしたことを特徴とするTMCの切断方法である。
請求項2の本発明の要旨は、前記上のフイルムを均し具で押圧することにより、前記長手凹溝内で樹脂コンパウンドを延ばして長手凹溝の幅寸法の樹脂コンパウンドの層を形成する請求項1記載のTMCの切断方法である。
【0007】
請求項3の本発明の要旨は、TMC搬送路が形成されたコンベアと、TMC搬送路に向かつて押圧するプレス装置と、該プレス装置より搬出側のTMC搬送路に配置された切断装置とを備えたTMCの切断設備において、前記コンベアは長手凹溝が形成され、外周面が該長手凹溝内へ突設する延ばしロールが配設され、前記プレス装置は該延ばしロールより搬出側に配設されると共に該長手凹溝内へ進退する押圧面が形成されていることを特徴とするTMCの切断設備である。
【0008】
【作用】
請求項1記載の本発明にあつては、プレスにより上下のフイルムの間から排除されで流出した樹脂コンパウンドの量だけ、長手溝内で樹脂コンパウンドの層厚みを厚くするので、包装域にある樹脂コンパウンドの幅寸法は、長手溝内の幅寸法以上に大きくならない。その結果、本発明は、上下のフイルムの両側の縁取り域から樹脂コンパウンドを流出させることがない。
請求項2記載の本発明にあつては、樹脂コンパウンドの幅寸法を長手凹溝内の幅寸法としてあるため、樹脂コンパウンドの幅寸法を一定とすることができる。
【0009】
請求項3記載の本発明にあつては、連続するTMCの包装域をコンベアの長手凹溝に案内させると共にTMCの縁取り域をコンベアの両側の凹溝側縁に案内させると、長手凹溝内へ突設する延ばしロールで樹脂コンパウンドの幅寸法を長手凹溝内の幅寸法とすることができる。プレス装置の押圧面が長手凹溝内へ進退してTMCをプレスをするときには、上下のフイルムの間から排除されて流出した樹脂コンパウンドの量だけ、該長手溝内で樹脂コンパウンドの層厚みを厚くすることができる。その結果、本発明は、上下のフイルムの両側の縁取り域から樹脂コンパウンドが流出せずに樹脂コンパウンドの幅寸法が一定となるように切断したTMCを得ることができる。
【0010】
【実施例】
以下、本発明に係るTMCの切断方法及び切断設備を図面に示す実施例に基づいて説明する。図1は本発明の第1実施例を示すものであつて、同図(A)はTMCの切断設備の平面図、同図(B)は左側面図である。図2(A)乃至(F)は、図1(A)におけるA−A線乃至F−F線で断面した拡大断面図である。なお、図2(A)乃至(E)において、エンドレスベルト18を支持する案内レール21(同図(F)参照)は図示を省略してある。
本実施例のTMCの切断設備11は、図1(A)(B)に示す如く、TMC搬送路Rが形成されたコンベア12と、TMC搬送路Rに向かつて押圧するプレス装置13と、該プレス装置13より搬出側のTMC搬送路Rに配置された切断装置14とを備えている。
【0011】
該コンベア12は、前方の従動ドラム16と、後方の駆動ドラム17と、両ドラム16,17に張架したスチールベルト又はゴムベルト等からなるエンドレスベルト18と、エンドレスベルト18の表面に一定幅寸法Kの長手凹溝19を形成するように取り付けた弾性ゴム又はスポンジ等からなるエンドレス条20,20と、エンドレスベルト18の内側に配設されてエンドレスベルト18を内側から支持する案内レール21とを備えている。エンドレス条20,20は、その上面20a,20a(図2(A)参照)が内側に傾斜している。
【0012】
前記コンベア12の上方には、延ばしロール群Gが配設されている。延ばしロール群Gは、前方(搬入側)から後方(搬出側)に向かつて順に配設された、大径の延ばしロール23と、筒部24aの外周径が同じな同径の延ばしロール24の4本と、段付きの延ばしロール25とからなる。大径の延ばしロール23は、図2(B)に示す如く、長手凹溝19に突設する大径部23aと、大径部23aの両端に接合する截頭円錐部23b,23bを備え、各截頭円錐部23bとエンドレス条20の傾斜状の上面20aとでTMC1の上下のフイルム2,3の両側の縁取り域2a,3a(2a,3a)を挟みつつ、長手凹溝19内において大径部23aでTMC1のフイルム2,3の包装域2b(3b)で挟まれた樹脂コンパウンド4を荒く引き延ばすと共に、TMC1のフイルム2,3の間から空気を排出すように配設されている。大径の延ばしロール23は、必要に応じて、強制駆動される。
【0013】
前記同径の延ばしロール24の4本は、図1(B)に示す如く、前方(搬入側)から後方(搬出側)に向かつて行く程に、エンドレス条20,20の上面20a,20aに対する押圧量がを逐次増大するように配設されている。図2(B)(C)に示す如く、前記大径の延ばしロール23で荒く引き延ばされた樹脂コンパウンド4は、長手凹溝19内において同径の延ばしロール24の4本で均一な層厚みとなるように逐次引き延ばされる。各同径の延ばしロール24は、必要に応じて、強制駆動される。
【0014】
前記段付きの延ばしロール25は、図2(D)に示す如く、長手凹溝19に若干寸法だけ突設する大径部25aと、長手凹溝19の両側のエンドレス条19,19の上面を偏平状に押圧す小径部25b,25bとを備え、前記延ばしロール24の4本で逐次引き延ばされた樹脂コンパウンド4の最終的な引き延ばしを行うように配設されている。最終の段付きの延ばしロール25による押圧の終了したTMC1は、図2(E)に示す如く、樹脂コンパウンド4に対する押圧及びエンドレス条19,19に対する押圧が解放されるため、均一層厚みの樹脂コンパウンド4が形成されると共に、TMC1のフイルム2,3の包装域2b(3b)に接する両側の縁取り域2a−1,3a−1(2a−1,3a−1)の部分が長手凹溝19内に位置する。
【0015】
前記プレス装置13は、図1(A)(B)に示す如く、2本のプレスロール27,27を並列状態で軸支してあり、両プレスロール27,27を連動させて間欠的に回転駆動するようにしてある。各プレスロール27は、図2(F)に示す如く、小径部27aと大径部27bとを組合せた中間部27cと、中間部27cの両端に接合する截頭円錐部27d,27dとを備えている。各プレスロール27は、各截頭円錐部27dとエンドレス条20の傾斜状の上面20aとでTMC1の上下のフイルム2,3の両側の縁取り域2a,3a(2a,3a)を挟みつつ、長手凹溝19内においてTMC1のフイルム2,3の包装域2b(3b)で挟まれた樹脂コンパウンド4を、小径部27aではプレスすることなく大径部27bでプレスすることにより樹脂コンパウンドが無い切断代15を形成する。切断代15は、大径部27bの外周長さに相当する長さだけ形成される。
【0016】
大径部27bのプレスにより上下のフイルム2,3の包装域2b(3b)の間から排除された樹脂コンパウンドは、搬入側の包装域2b(3b)の間へ流出し、流出した量だけ、長手溝19内で樹脂コンパウンド4の層厚みを厚くする。このとき、包装域2b(3b)で挟まれた樹脂コンパウンド4の幅寸法は、長手溝19内の幅寸法K以上に大きくならない。
【0017】
本実施例において、プレスロール27を2本並列したのは、TMC1のフイルム2,3の包装域2b(3b)で挟まれた樹脂コンパウンド4の排除を確実にするためである。プレスロール27は、1本で構成することも可能である。なお、図示は省略したが、2本のプレスロール27,27の間に、前記延ばしロール24に相当する延ばしロールを配設して、前記プレスにより樹脂コンパウンドが流入して層厚みが厚くなつた樹脂コンパウンド4の層厚みを、隣接する切断代15,15の間で均一にの延ばすようにすることも可能である。
【0018】
前記切断代15が形成されたTMC1は、図1(A)(B)に示す如く、ガイドロール29及び引出しロール30で案内され、切断装置14へ導かれる。切断装置14は、2枚の切断刃14a,14aが離接するギロチン式等から構成され、TMC1の切断代15の中間を切断する。切断されたTMC1は、搬出コンベア31で次工程のストツクエリアに搬出される。
【0019】
次に、前記TMCの切断設備11を用いた本発明に係るTMCの切断方法の実施例を説明する。TMC1は、従来と同様に、図2(A)に示す如く、上下のフイルム2,3の両側の縁取り域2a,2a(3a,3a)を除く包装域2b(3b)に樹脂コンパウンド4が挟まれた状態で切断設備11のコンベア12に搬入される。搬入されたTMC1をコンベア12で搬送しつつ、図2(B)乃至(D)に示す如く、延ばしロール群Gの各ロール23,24,24,24,24,25とエンドレス条20の傾斜状の上面20aとでTMC1の上下のフイルム2,3の両側の縁取り域2a,3a(2a,3a)を挟みつつ、長手凹溝19内においてTMC1のフイルム2,3の包装域2b(3b)で挟まれた樹脂コンパウンド4を均一な層厚みに引き延ばす。
【0020】
続けて、TMC1をコンベア12で搬送しつつ、プレス装置13を通過させる間に、間欠的に回転駆動する2本のプレスロール27,27で切断代15を形成する。この切断代15の形成は、図2(F)に示す如く、プレスロール27の各截頭円錐部27dとエンドレス条20の傾斜状の上面20aとでTMC1の上下のフイルム2,3の両側の縁取り域2a,3a(2a,3a)を挟みつつ、長手凹溝19内においてTMC1のフイルム2,3の包装域2b(3b)で挟まれた樹脂コンパウンド4を、小径部27aではプレスすることなく大径部27bでプレスして行う。このとき、大径部27bのプレスにより上下のフイルム2,3の包装域2b(3b)の間から排除された樹脂コンパウンドは、搬入側の包装域2b(3b)の間へ流出し、流出した量だけ、長手溝19内で樹脂コンパウンド4の層厚みを厚くする。このとき、包装域2b(3b)で挟まれた樹脂コンパウンド4の幅寸法は、長手溝19内の幅寸法K以上に大きくならない。そのため、上下2,3のフイルムの両側の縁取り域2a,3a(2a,3a)から樹脂コンパウンド4を流出させることはない。
【0021】
最後に、切断代15を形成したTMC1を、図1(A)(B)に示す如く、ガイドロール29及び引出しロール30で案内して切断装置14へ導き、TMC1の切断代15の中間を切断装置14で切断し、切断したTMC1を搬出コンベア31で次の工程のストツクエリアに搬出する。
【0022】
【発明の効果】
以上詳述の如く、本発明に係るTMCの切断方法及び切断設備は、次の如き優れた効果を有する。
請求項1及び3記載の本発明は、切断代を形成するときに、上下のフイルムの両側の縁取り域から樹脂コンパウンドを流出させることがない。その結果、本発明は、上下のフイルムの両側の縁取り域から樹脂コンパウンドが流出せずに切断したTMCが得られ、従来生じていた硬化した樹脂コンパウンドの切除に伴う損失とを皆無とすることができる。
【0023】
請求項2及び3記載の本発明は、樹脂コンパウンドの幅寸法を一定とすることができるため、従来生じていた寸法が不規則な樹脂コンパウンドの切除の手間を皆無とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すものであつて、同図(A)はTMCの切断設備の平面図、同図(B)は左側面図である。
【図2】(A)は図1(A)におけるA−A線で断面した拡大断面図、(B)は図1(A)におけるB−B線で断面した拡大断面図、(C)は図1(A)におけるC−C線で断面した拡大断面図、(D)は図1(A)におけるD−D線で断面した拡大断面図、(E)は図1(A)におけるE−E線で断面した拡大断面図、(F)は図1(A)におけるF−F線で断面した拡大断面図である。
【図3】従来のTMCの切断設備を示すものであつて、同図(A)は平面図、同図(B)は左側面図である。
【符号の説明】
1…TMC
2,3…上下のフイルム
2a,3a…両側の縁取り域
2b,3b…包装域
4…樹脂コンパウンド
12…コンベア
13…プレス装置
14…切断装置
15…切断代
19…長手凹溝
23,24,25…延ばしロール
R…TMC搬送路
K…長手凹溝の幅寸法
【産業上の利用分野】
本発明は、上下のフイルムに樹脂コンパウンドが挟まれた連続するTMC
(thick molding compound)を適宜長さに切断するTMCの切断方法及び切断設備の改良に関する。TMCは、適宜長さに切断され後に、SMC用プレス機に充填され、成形品にプレスされる。該樹脂コンパウンドは、不飽和ポリエステル樹脂,硬化剤,増粘剤,充填剤,顔料等を主成分とする樹脂混合物とガラス繊維とからなる。
【0002】
【従来の技術】
図3に示す如く、TMC1は、上下のフイルム2,3の両側の縁取り域2a,2a(3a,3a)を除く包装域2b(3b)に樹脂コンパウンド4が挟まれた状態で切断設備6に搬入される。切断設備6によるTMC1の切断方法は、連続するTMC1をベルトコンベア7で搬送し、ロール加圧式のプレス装置8を用いて適宜長手ピツチP毎に上下のフイルム2,3を幅方向全域でプレスして樹脂コンパウンド4が無い切断代5を形成し、ギロチン式等の切断装置9を用いて切断代5で切断して適宜長さのTMC(図示は省略)を得るようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記プレスは、TMC1の全幅を上下移動するロール8aで加圧するため、上下のフイルムの間から排除されて流出した樹脂コンパウンド4が、上下のフイルム2,3の両側の縁取り域2a,2a(3a,3a)へ流出し、樹脂コンパウンド4の幅寸法Wが長手方向で変化する。更に、前記プレスでは、上下のフイルム2,3の両側の縁取り域2a,2a(3a,3a)から樹脂コンパウンド4が流出することもある。
【0004】
しかし、樹脂コンパウンド4の幅寸法Wが長手方向で変化することは、TMC用プレス機に充填するときに、幅寸法Wを一定にする切断のための手間を必要とする。更に、上下のフイルム2,3の両側の縁取り域2a,2a(3a,3a)から樹脂コンパウンド4が流出することは、SMC用プレス機に充填するときに、流出して硬化しているコンパウンドを切除する必要があり、切除の手間と損失とがある。
【0005】
本発明は、上下のフイルムの両側の縁取り域から樹脂コンパウンドが流出せずに樹脂コンパウンドの幅寸法が一定となるように切断したTMCが得られるTMCの切断方法及び切断設備の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の本発明の要旨は、上下のフイルムの両側の縁取り域を除く包装域に樹脂コンパウンドが挟まれた連続するTMCに、適宜長手ピツチ毎に上下のフイルムを幅方向でプレスして樹脂コンパウンドが無い切断代を形成し、この切断代で切断して適宜長さのTMCを得るTMCの切断方法において、前記プレスをする前に、連続するTMCの包装域をコンベアの長手凹溝に案内させると共にTMCの縁取り域をコンベアの両側の凹溝側縁に案内させ、前記プレスをするときに、プレス領域の上下のフイルムの間から排除されて流出した樹脂コンパウンドの量だけ、該長手溝内で樹脂コンパウンドの層厚みを厚くするようにしたことを特徴とするTMCの切断方法である。
請求項2の本発明の要旨は、前記上のフイルムを均し具で押圧することにより、前記長手凹溝内で樹脂コンパウンドを延ばして長手凹溝の幅寸法の樹脂コンパウンドの層を形成する請求項1記載のTMCの切断方法である。
【0007】
請求項3の本発明の要旨は、TMC搬送路が形成されたコンベアと、TMC搬送路に向かつて押圧するプレス装置と、該プレス装置より搬出側のTMC搬送路に配置された切断装置とを備えたTMCの切断設備において、前記コンベアは長手凹溝が形成され、外周面が該長手凹溝内へ突設する延ばしロールが配設され、前記プレス装置は該延ばしロールより搬出側に配設されると共に該長手凹溝内へ進退する押圧面が形成されていることを特徴とするTMCの切断設備である。
【0008】
【作用】
請求項1記載の本発明にあつては、プレスにより上下のフイルムの間から排除されで流出した樹脂コンパウンドの量だけ、長手溝内で樹脂コンパウンドの層厚みを厚くするので、包装域にある樹脂コンパウンドの幅寸法は、長手溝内の幅寸法以上に大きくならない。その結果、本発明は、上下のフイルムの両側の縁取り域から樹脂コンパウンドを流出させることがない。
請求項2記載の本発明にあつては、樹脂コンパウンドの幅寸法を長手凹溝内の幅寸法としてあるため、樹脂コンパウンドの幅寸法を一定とすることができる。
【0009】
請求項3記載の本発明にあつては、連続するTMCの包装域をコンベアの長手凹溝に案内させると共にTMCの縁取り域をコンベアの両側の凹溝側縁に案内させると、長手凹溝内へ突設する延ばしロールで樹脂コンパウンドの幅寸法を長手凹溝内の幅寸法とすることができる。プレス装置の押圧面が長手凹溝内へ進退してTMCをプレスをするときには、上下のフイルムの間から排除されて流出した樹脂コンパウンドの量だけ、該長手溝内で樹脂コンパウンドの層厚みを厚くすることができる。その結果、本発明は、上下のフイルムの両側の縁取り域から樹脂コンパウンドが流出せずに樹脂コンパウンドの幅寸法が一定となるように切断したTMCを得ることができる。
【0010】
【実施例】
以下、本発明に係るTMCの切断方法及び切断設備を図面に示す実施例に基づいて説明する。図1は本発明の第1実施例を示すものであつて、同図(A)はTMCの切断設備の平面図、同図(B)は左側面図である。図2(A)乃至(F)は、図1(A)におけるA−A線乃至F−F線で断面した拡大断面図である。なお、図2(A)乃至(E)において、エンドレスベルト18を支持する案内レール21(同図(F)参照)は図示を省略してある。
本実施例のTMCの切断設備11は、図1(A)(B)に示す如く、TMC搬送路Rが形成されたコンベア12と、TMC搬送路Rに向かつて押圧するプレス装置13と、該プレス装置13より搬出側のTMC搬送路Rに配置された切断装置14とを備えている。
【0011】
該コンベア12は、前方の従動ドラム16と、後方の駆動ドラム17と、両ドラム16,17に張架したスチールベルト又はゴムベルト等からなるエンドレスベルト18と、エンドレスベルト18の表面に一定幅寸法Kの長手凹溝19を形成するように取り付けた弾性ゴム又はスポンジ等からなるエンドレス条20,20と、エンドレスベルト18の内側に配設されてエンドレスベルト18を内側から支持する案内レール21とを備えている。エンドレス条20,20は、その上面20a,20a(図2(A)参照)が内側に傾斜している。
【0012】
前記コンベア12の上方には、延ばしロール群Gが配設されている。延ばしロール群Gは、前方(搬入側)から後方(搬出側)に向かつて順に配設された、大径の延ばしロール23と、筒部24aの外周径が同じな同径の延ばしロール24の4本と、段付きの延ばしロール25とからなる。大径の延ばしロール23は、図2(B)に示す如く、長手凹溝19に突設する大径部23aと、大径部23aの両端に接合する截頭円錐部23b,23bを備え、各截頭円錐部23bとエンドレス条20の傾斜状の上面20aとでTMC1の上下のフイルム2,3の両側の縁取り域2a,3a(2a,3a)を挟みつつ、長手凹溝19内において大径部23aでTMC1のフイルム2,3の包装域2b(3b)で挟まれた樹脂コンパウンド4を荒く引き延ばすと共に、TMC1のフイルム2,3の間から空気を排出すように配設されている。大径の延ばしロール23は、必要に応じて、強制駆動される。
【0013】
前記同径の延ばしロール24の4本は、図1(B)に示す如く、前方(搬入側)から後方(搬出側)に向かつて行く程に、エンドレス条20,20の上面20a,20aに対する押圧量がを逐次増大するように配設されている。図2(B)(C)に示す如く、前記大径の延ばしロール23で荒く引き延ばされた樹脂コンパウンド4は、長手凹溝19内において同径の延ばしロール24の4本で均一な層厚みとなるように逐次引き延ばされる。各同径の延ばしロール24は、必要に応じて、強制駆動される。
【0014】
前記段付きの延ばしロール25は、図2(D)に示す如く、長手凹溝19に若干寸法だけ突設する大径部25aと、長手凹溝19の両側のエンドレス条19,19の上面を偏平状に押圧す小径部25b,25bとを備え、前記延ばしロール24の4本で逐次引き延ばされた樹脂コンパウンド4の最終的な引き延ばしを行うように配設されている。最終の段付きの延ばしロール25による押圧の終了したTMC1は、図2(E)に示す如く、樹脂コンパウンド4に対する押圧及びエンドレス条19,19に対する押圧が解放されるため、均一層厚みの樹脂コンパウンド4が形成されると共に、TMC1のフイルム2,3の包装域2b(3b)に接する両側の縁取り域2a−1,3a−1(2a−1,3a−1)の部分が長手凹溝19内に位置する。
【0015】
前記プレス装置13は、図1(A)(B)に示す如く、2本のプレスロール27,27を並列状態で軸支してあり、両プレスロール27,27を連動させて間欠的に回転駆動するようにしてある。各プレスロール27は、図2(F)に示す如く、小径部27aと大径部27bとを組合せた中間部27cと、中間部27cの両端に接合する截頭円錐部27d,27dとを備えている。各プレスロール27は、各截頭円錐部27dとエンドレス条20の傾斜状の上面20aとでTMC1の上下のフイルム2,3の両側の縁取り域2a,3a(2a,3a)を挟みつつ、長手凹溝19内においてTMC1のフイルム2,3の包装域2b(3b)で挟まれた樹脂コンパウンド4を、小径部27aではプレスすることなく大径部27bでプレスすることにより樹脂コンパウンドが無い切断代15を形成する。切断代15は、大径部27bの外周長さに相当する長さだけ形成される。
【0016】
大径部27bのプレスにより上下のフイルム2,3の包装域2b(3b)の間から排除された樹脂コンパウンドは、搬入側の包装域2b(3b)の間へ流出し、流出した量だけ、長手溝19内で樹脂コンパウンド4の層厚みを厚くする。このとき、包装域2b(3b)で挟まれた樹脂コンパウンド4の幅寸法は、長手溝19内の幅寸法K以上に大きくならない。
【0017】
本実施例において、プレスロール27を2本並列したのは、TMC1のフイルム2,3の包装域2b(3b)で挟まれた樹脂コンパウンド4の排除を確実にするためである。プレスロール27は、1本で構成することも可能である。なお、図示は省略したが、2本のプレスロール27,27の間に、前記延ばしロール24に相当する延ばしロールを配設して、前記プレスにより樹脂コンパウンドが流入して層厚みが厚くなつた樹脂コンパウンド4の層厚みを、隣接する切断代15,15の間で均一にの延ばすようにすることも可能である。
【0018】
前記切断代15が形成されたTMC1は、図1(A)(B)に示す如く、ガイドロール29及び引出しロール30で案内され、切断装置14へ導かれる。切断装置14は、2枚の切断刃14a,14aが離接するギロチン式等から構成され、TMC1の切断代15の中間を切断する。切断されたTMC1は、搬出コンベア31で次工程のストツクエリアに搬出される。
【0019】
次に、前記TMCの切断設備11を用いた本発明に係るTMCの切断方法の実施例を説明する。TMC1は、従来と同様に、図2(A)に示す如く、上下のフイルム2,3の両側の縁取り域2a,2a(3a,3a)を除く包装域2b(3b)に樹脂コンパウンド4が挟まれた状態で切断設備11のコンベア12に搬入される。搬入されたTMC1をコンベア12で搬送しつつ、図2(B)乃至(D)に示す如く、延ばしロール群Gの各ロール23,24,24,24,24,25とエンドレス条20の傾斜状の上面20aとでTMC1の上下のフイルム2,3の両側の縁取り域2a,3a(2a,3a)を挟みつつ、長手凹溝19内においてTMC1のフイルム2,3の包装域2b(3b)で挟まれた樹脂コンパウンド4を均一な層厚みに引き延ばす。
【0020】
続けて、TMC1をコンベア12で搬送しつつ、プレス装置13を通過させる間に、間欠的に回転駆動する2本のプレスロール27,27で切断代15を形成する。この切断代15の形成は、図2(F)に示す如く、プレスロール27の各截頭円錐部27dとエンドレス条20の傾斜状の上面20aとでTMC1の上下のフイルム2,3の両側の縁取り域2a,3a(2a,3a)を挟みつつ、長手凹溝19内においてTMC1のフイルム2,3の包装域2b(3b)で挟まれた樹脂コンパウンド4を、小径部27aではプレスすることなく大径部27bでプレスして行う。このとき、大径部27bのプレスにより上下のフイルム2,3の包装域2b(3b)の間から排除された樹脂コンパウンドは、搬入側の包装域2b(3b)の間へ流出し、流出した量だけ、長手溝19内で樹脂コンパウンド4の層厚みを厚くする。このとき、包装域2b(3b)で挟まれた樹脂コンパウンド4の幅寸法は、長手溝19内の幅寸法K以上に大きくならない。そのため、上下2,3のフイルムの両側の縁取り域2a,3a(2a,3a)から樹脂コンパウンド4を流出させることはない。
【0021】
最後に、切断代15を形成したTMC1を、図1(A)(B)に示す如く、ガイドロール29及び引出しロール30で案内して切断装置14へ導き、TMC1の切断代15の中間を切断装置14で切断し、切断したTMC1を搬出コンベア31で次の工程のストツクエリアに搬出する。
【0022】
【発明の効果】
以上詳述の如く、本発明に係るTMCの切断方法及び切断設備は、次の如き優れた効果を有する。
請求項1及び3記載の本発明は、切断代を形成するときに、上下のフイルムの両側の縁取り域から樹脂コンパウンドを流出させることがない。その結果、本発明は、上下のフイルムの両側の縁取り域から樹脂コンパウンドが流出せずに切断したTMCが得られ、従来生じていた硬化した樹脂コンパウンドの切除に伴う損失とを皆無とすることができる。
【0023】
請求項2及び3記載の本発明は、樹脂コンパウンドの幅寸法を一定とすることができるため、従来生じていた寸法が不規則な樹脂コンパウンドの切除の手間を皆無とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すものであつて、同図(A)はTMCの切断設備の平面図、同図(B)は左側面図である。
【図2】(A)は図1(A)におけるA−A線で断面した拡大断面図、(B)は図1(A)におけるB−B線で断面した拡大断面図、(C)は図1(A)におけるC−C線で断面した拡大断面図、(D)は図1(A)におけるD−D線で断面した拡大断面図、(E)は図1(A)におけるE−E線で断面した拡大断面図、(F)は図1(A)におけるF−F線で断面した拡大断面図である。
【図3】従来のTMCの切断設備を示すものであつて、同図(A)は平面図、同図(B)は左側面図である。
【符号の説明】
1…TMC
2,3…上下のフイルム
2a,3a…両側の縁取り域
2b,3b…包装域
4…樹脂コンパウンド
12…コンベア
13…プレス装置
14…切断装置
15…切断代
19…長手凹溝
23,24,25…延ばしロール
R…TMC搬送路
K…長手凹溝の幅寸法
Claims (3)
- 上下のフイルムの両側の縁取り域を除く包装域に樹脂コンパウンドが挟まれた連続するTMCに、適宜長手ピツチ毎に上下のフイルムを幅方向でプレスして樹脂コンパウンドが無い切断代を形成し、この切断代で切断して適宜長さのTMCを得るTMCの切断方法において、前記プレスをする前に、連続するTMCの包装域をコンベアの長手凹溝に案内させると共にTMCの縁取り域をコンベアの両側の凹溝側縁に案内させ、前記プレスをするときに、プレス領域の上下のフイルムの間から排除されて流出した樹脂コンパウンドの量だけ、該長手溝内で樹脂コンパウンドの層厚みを厚くするようにしたことを特徴とするTMCの切断方法。
- 前記プレスをする前に、前記上のフイルムを均し具で押圧することにより、前記長手凹溝内で樹脂コンパウンドを延ばして長手凹溝の幅寸法の樹脂コンパウンドの層を形成する請求項1記載のTMCの切断方法。
- TMC搬送路が形成されたコンベアと、TMC搬送路に向かつて押圧するプレス装置と、該プレス装置より搬出側のTMC搬送路に配置された切断装置とを備えたTMCの切断設備において、前記コンベアは長手凹溝が形成され、外周面が該長手凹溝内へ突設する延ばしロールが配設され、前記プレス装置は該延ばしロールより搬出側に配設されると共に該長手凹溝内へ進退する押圧面が形成されていることを特徴とするTMCの切断設備。
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JP33524294A JP3543233B2 (ja) | 1994-12-09 | 1994-12-09 | Tmcの切断方法及び切断設備 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP33524294A JP3543233B2 (ja) | 1994-12-09 | 1994-12-09 | Tmcの切断方法及び切断設備 |
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- 1994-12-09 JP JP33524294A patent/JP3543233B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH08155955A (ja) | 1996-06-18 |
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