JP3543091B2 - 熱硬化性樹脂およびゴムなどのランナーレス成形装置 - Google Patents

熱硬化性樹脂およびゴムなどのランナーレス成形装置 Download PDF

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Description

この発明は熱硬化性樹脂およびゴムなどのランナーレス成形装置に関する。
この種の熱硬化性樹脂やゴム等のランナーレス成形装置およびその方法には、成形操作の際スプルーランナー部分を常時、未硬化・未加硫の低温状態に維持管理する必要があり、かつ広く知られている(例えば、特許文献1,特許文献2,特許文献3参照)。
実開昭63−141714号公報 特開平11−129289号公報 特開2000−280293号公報
しかし乍ら、これらの従来例は、キャビティでの成形温度の流動原料を有するランナー部分への熱伝導を極力防止するための構成が複雑であり、しかも十分な効果が期待できないという問題があった。
この発明は叙上の点に着目して成されたもので、主として成形操作の過程で流動原料を有するランナー部分をキャビティに対して前進、後退させる可動構成として断熱空間部を形成することにより、成形時のキャビティの高温の成形温度がゲートよりの長い離開状態のランナー部分に伝導しないようにし、これによりスプルーランナーの材料ロスを皆無とし、かつ二次加工費、産業廃棄物化の軽減を図り、成形性の向上と地球環境への負荷軽減を奏し得るようにした熱硬化性樹脂およびゴムなどのランナーレス成形装置を提供することを目的とする。
この発明は下記の構成を備えることにより上記課題を解決できるものである。
(1)未硬化、未加硫の低温度状態に維持した、熱硬化性樹脂またはゴムの原料を注入できる注入用ノズルと、この注入用ノズルより供給されて原料を未硬化,未加硫の低温状態に保持できる移動可能の可動ランナーブッシュと、この可動ランナーブッシュを保持して金型内に固着される筒孔状の温調ブッシュと、この温調ブッシュ内を移動する前記可動ランナーブッシュの先端に設けた中心孔とゲートを介して連通するキャビティとを備え、さらに前記可動ランナーブッシュ内に縦通させて前記ゲートを開閉するバルブピンを移動自在に設けて成り、キャビティ内に原料が充填された加熱状態時、バルブピンがゲートを閉じ、かつ可動ランナーブッシュがゲートより離れてゲートとの距離を離開した状態で温調ブッシュ内において可動ランナーブッシュの先端との間に断熱空間部を形成して、可動ランナーブッシュ内の原料を低温度状態に保持できるようにしたことを特徴とする熱硬化性樹脂およびゴムなどのランナーレス成形装置。
(2)可動ランナーブッシュを温調ブッシュ内で摺動させるランナー用摺動機構と、バルブピンでゲートを開閉させるバルブ用摺動機構とを各別に設けて成ることを特徴とする前記(1)項記載の熱硬化性樹脂およびゴムなどのランナーレス成形装置。
(3)バルブピンを挿通した可動ランナーブッシュは、一以上多数個設け、注入用ノズルよりマニホールドを介して注出用の流動原料の流通を可能とし、かつ前記可動ランナーブッシュを挿通できる温調ブッシュは、前記可動ランナーブッシュの数と一致した一以上多数個形成して多ゲート多数個取りないし多ゲート単一個取りができるようにした前記(1)項記載の熱硬化性樹脂およびゴムなどのランナーレス成形装置。
(4)温調ブッシュは、可動ランナーブッシュを一個保持できる構造、または多数個保持できる多孔構造であることを特徴とする前記(1)項ないし(3)項記載の熱硬化性樹脂およびゴムなどのランナーレス成形装置。
(5)可動ランナーブッシュは、先端の中心孔の周面に断熱ブッシュを付設して成ることを特徴とする前記(1)項ないし(4)項のいずれか記載の熱硬化性樹脂およびゴムなどのランナーレス成形装置。
(6)可動ランナーブッシュは、基部にマニホールドのランナー部と通ずる開口部を、可動ランナーブッシュのランナー部に設けて成ることを特徴とする前記(1)項ないし(5)項いずれか記載の熱硬化性樹脂およびゴムなどのランナーレス成形装置。
(7)可動ランナーブッシュの断熱ブッシュは、ゲート側に当接した際、キャビティプレート側に穿った円錐状底部との間でゲートの外周にエアーギャップを形成できるようにして成ることを特徴する前記(1)項,(3)項,(4)項または(5)項いずれか記載の熱硬化性樹脂およびゴムなどのランナーレス成形装置。
(8)可動ランナーブッシュの基部を固定するスリーブを備える時に、このスリーブにランナー部と、マニホールドのランナー部に通ずる開口部とを設けて成ることを特徴とする前記(1)項ないし(7)項いずれか記載の熱硬化性樹脂およびゴムなどのランナーレス成形装置。
この発明によれば、キャビティ内に充填された熱硬化性合成樹脂またゴムなどの流動原料を硬化温度または加熱温度に上昇加熱する際、可動ランナーブッシュをキャビティのゲートより離開した位置に可動退避させて断熱空間部を形成させ、かつ固定側の各部に設けた温調用孔内を流通する各種流体の温調効果やエアギャップの断熱効果により未硬化または未加硫の流動樹脂を滞留させたランナー部へのキャビティへの高温加熱は断熱されて不用意にランナー部が加熱されて内部の流動樹脂が加熱硬化または加硫処理されることがなく、またキャビティのゲートを開閉するバルブピンも可動ランナーブッシュの中心軸上に沿って前進後退させることによりゲートの開閉が適切、確実に行われてゲート部よりのドローリングが防止でき、ゲート跡処理などの製品二次加工を無用にでき、かつスプルーランナーの派生を完全に防止できる。
したがって、従来、熱硬化性樹脂、ゴムの射出、圧縮、トランスファ等の成形加工において生ずるスプルーランナーの皆無化が図れると共に、材料ロス,二次加工経費・産業廃棄物化の軽減が得られ、材料費・加工費・産業廃棄物処理費等の経済性の向上と地球環境への負荷軽減の効果を有するものである。
以下、実施例を用いて、本発明の実施の形態について述べる。
各図において、1は一方の金型のキャビティプレート2と、詳細に図示しない鎖線で示す他方の金型のコアプレート3との間で形成されるキャビティ、4は前記キャビティプレート2側に開口したゲート、5はこのゲート4を中心にしてキャビティプレート2側に穿った円錐状底部6を有する拡開円孔部、7,8は前記キャビティプレート2に重合固設される断熱板と、第1バックプレートを示し、前記拡開円孔部5と一致して連通され、かつこの拡開円孔部5の径より小さな小孔9,10が穿ってある。11は前記拡開円孔部5の内周下部周縁に配設される凹処を示し、断熱作用を呈する。13は前記拡開円孔部5の内周に添って間隙12を形成し乍ら断熱板7および第1バックプレート8内の小孔9,10を貫通して配設した図示では筒孔状の温調ブッシュを示し、前記間隙12により前記キャビティプレート2との間にエアーギャップを形成している。そして、スリーブ13aにより前記筒孔状の温調ブッシュ13の頭部を、前記第1バックプレート8の表面で押止して筒孔状の温調ブッシュ13を確固に固定している。なお、この筒孔状の温調ブッシュ13には、外周の筒状構造が空間のエアーギャップで構成される温調用孔14を形成しており、この温調用孔14内に第1バックプレート8内に通ずる温調流体、例えは空気とか不活性ガスなどと連通可能の開孔14aを設けてある。
15は前記筒孔状の温調ブッシュ13内に摺動自在に配設した円筒状の可動ランナーブッシュを示し、先端は、前記円錐状底部6と一致する円錐状頭部15aを形成してあり、かつこの円錐状頭部15aに皿状の断熱ブッシュ16を設けて、前記円錐状底部6との間でゲート4の外周に位置して前記間隙12のエアーギャップと独立したエアーギャップ17を形成できるようになっている。18は、この可動ランナーブッシュ15の中心軸方向に配設したバルブピンを示し、前記可動ランナーブッシュ15、皿状の断熱ブッシュ16の中心孔19,20を貫通して前記ゲート4を開閉できるようになっている。
21は可動ランナーブッシュ15および押止杆38内に形成される注出用の流動原料が滞留するランナー部を示し、可動ランナーブッシュ15の基部を固着した押止杆38の開口部37を介してマニホールド22のランナー部23と連通させてある。なお、図示では押止杆38が可動ランナーブッシュ15と別体に形成してあるが、一体構造として形成することもできる。この場合は一体となった可動ランナーブッシュ15に開口部37を設けることは勿論である。
24は前記可動ランナーブッシュ15を前進、後退させるためのランナー用摺動機構で、例えばピストンシリンダー機構を示し、第1バックプレート8上に第一スペーサブロック25を介して配設される第2バックプレート26にシリンダー部24aを固着し、ピストン部24bの先端を前記マニホールド22に固着して、このマニホールド22を介して可動ランナーブッシュ15を可動可能としている。
27は前記バルブピン18を前進、後退させるためのバルブ用摺動機構で、例えばピストンシリンダー機構を示し、第2バックプレート26の上方で第二スペーサブロック28を介して配設される固定側取付板29にシリンダー部27aを固着し、ピストン27bの先端をバルブピン18の基部を固着し、第2バックプレート26に配置される接離自在のバルブピン作動プレート30に固着させ、このバルブピン作動プレート30を介してバルブピン18を可動可能としている。
31は固定側取付板29に配設した原料の注入用ノズルを示し、この注入用ノズル31と連通し、かつ摺動自在の構成を有する可動注入孔部32を設けた前記マニホールド22のランナー部23と接続してある。
なお、図示ではキャビティ1を2箇所に形成した成形品2個取りの構成について示してあるが、それ以上の多数個取りは勿論のことキャビティ1が1箇所の単一個取りの構成についても実施できる。
さらに、前記温調ブッシュ13内には一個の可動ランナーブッシュ15を配設した構成のみを示してあるが、一個の温調ブッシュ13の断面構造を拡大し、複数の孔(間隙12を形成する拡開円孔部5および小孔9,10に相当)を縦設し、この孔内に多数の可動ランナーブッシュを並列して配設して構成することもできる。
また、符号33は、キャビティプレート2、第1,第2バックプレート8,26およびマニホールド22に多数穿った温調用孔で、前記温調用孔14と共に成形用の流動原料がキャビティ1内での処理前に熱硬化しないように流通させる水、油或いはガスなどの流通孔を示している。34はキャビティ1内に充填した流動原料を加熱硬化させるためのキャビティプレート2に配設したヒータその他の加熱媒体など加熱できる加熱手段を示す。35は注入用ノズル31を形成するスプルーブッシュ、36はこのスプルーブッシュ35の外周に配設したロケートリングを示し、原料流出用各種成形機のノズルを注入用ノズル31と正確にかつ気密に密着させるための位置決め用のリングを示す。
叙上の構成に基づいて、図3(a),(b)(c)および(d)を参照してこの発明の作用について説明する。
予め特定の熱硬化性樹脂またはゴムの原料を未硬化または未加硫、即ち流動原料の状態にして注入用ノズル31よりマニホールド22のランナー部23を経て可動ランナーブッシュ15のランナー部21内に滞留させて置き、図3(a)の状態に保持して置くもので、バルブピン18の先端は可動ランナーブッシュ15の先端の中心孔19,20を貫通した状態に保持して置く。
すなわち、ランナー用ピストンシリンダー機構24およびバルブ用ピストンシリンダー機構27を不作動に保持して置くもので、鎖線で示す可動側のコアプレート3が後退しており、キャビティ1は開放されて形成されていない状態にして置く。
つぎに、コアプレート3が固定側のキャビティプレート2側に前進して当接し、キャビティ1が形成されると共に、ランナー用ピストンシリンダー機構24が作動し、ピストン部24bが前進し、マニホールド22に固着されている可動ランナーブッシュ15は筒孔状の温調ブッシュ13内を摺動前進し、先端の円錐状頭部15aが、皿状の断熱ブッシュ16を介して、円錐状底部6に当接し、これによりエアーギャップ17を形成すると共に可動ランナーブッシュ15の中心孔19は、皿状の断熱ブッシュ16の中心孔20を介してキャビティ1のゲート4と連通状態とする(図3(b)参照)。
なお、図示ではこのエアーギャップ17は、円錐状底部6に凹処を形成して円錐状頭部15aとの間で形成できるようになっているが、円錐状底部6側ではなく、円錐状頭部15a側に凹処を形成しても同様にエアーギャップ17を形成できる(図示せず)。
この状態ではバルブピン18は、ゲート4内に挿入されておらず、「ゲート開」の状態を呈しており、流動原料の注入可能となっているので、注入用ノズル31と接続される図示されない原料注出用各種成形機の注出作動力を得て、流動原料はマニホールド22のランナー部23、可動ランナーブッシュ15のランナー部21内の滞留原料をゲート4より必要量キャビティ1内に注入させることができる。
そして、この流動原料のキャビティ1内への注入完了と同時にバルブ用ピストンシリンダー機構27が作動し、ピストン部27bが前進し、バルブピン作動プレート30を介してバルブピン18も前進し、先端部は可動ランナーブッシュ15の中心孔19、皿状の断熱ブッシュ16の中心孔20を経てゲート4内に挿入され、ゲート4の開口を閉じ、図3(c)に示す、所謂「ゲート閉」の状態とすることができる。
ついで、直ちに可動ランナーブッシュ15は、ランナー用ピストンシリンダー機構24の働きでピストン部24bは後退し、筒孔状の温調ブッシュ13内を後退し、図3(d)に示すようにゲート4より十分に離開した位置に退避できると共に、筒孔状の温調ブッシュ13内において可動ランナーブッシュ15の先端との間に空間部、即ち、断熱空間部Aを形成できる。
この状態において、キャビティ1に充填させた未硬化樹脂または未加硫樹脂は、硬化成形するための加熱処理をヒータなどの加熱手段34により加熱され、そして加熱成形された成形品は、可動側のコアプレート3を可動させて固定側のキャビティプレート2より離開させて通常の方法によりキャビティ1の成形品を取り出すことができる。なお、バルブピン18は、未硬化樹脂または未加硫樹脂の硬化開始時期から完全硬化に達する時期の間、好みの時期にバルブ用ピストンシリンダー機構27の作動で後退させ、全体として図3(a)の状態に復帰させることができる。
以上で一回目の成形操作を完了するので、爾後同一の操作を繰返して反覆することにより、同一成形品を量産製出できる。
以上、この発明の一実施例を記述したが、つぎに、ランナー部用摺動機構とバルブ用摺動機構との構成が、第一の実施例と異にする他の実施例を、図4および図5(a)(b)(c)および(d)について説明する。
なお、図中、第一実施例と同一符号箇所は同一構成を示し、その説明の詳細は省く。
すなわち、この第二実施例では、ランナー用摺動機構に相当するピストンシンダー機構24の中心軸上に、バルブ用摺動機構に相当するピストンシリンダー機構27のピストン27bの先端に固着したバルブピン18を摺動自在に貫挿させ、ランナー用ピストンシリンダー機構24のシリンダー部24aおよびピストン部24bは、第2バックプレート26に代るシリンダープレート26Aに配設し、このシリンダープレート26Aに隣接される固定側取付板29には、前記したバルブ用ピストンシリンダー機構27のシリンダー部27aおよびピストン部24bを配設して構成される。
なお、ランナー用ピストンシリンダー機構24のピストン部24bは、可動ランナーブッシュ15Aの基部と直結し、かつ前記バルブピン18の挿通摺動管部39を軸上に配設してある。
また、可動ランナーブッシュ15Aのランナー部21と、マニホールド22のランナー部23とを連通する開口部37は、可動ランナーブッシュ15Aの摺動作用によって未硬化ないし未加硫状態の原料の連通を常時可能としておいても支障がない時などでは、摺動方向に沿って長尺に形成することもでき、この場合は可動ランナーブッシュ15Aは如何なる摺動位置にあっても長尺な開口部37によってマニホールド22のランナー部23と可動ランナーブッシュ15Aのランナー部21とは連通される状態を維持できる(図示せず)。
上述の構成の下に、熱硬化性樹脂およびゴムなどの未硬化および未加硫状態の注入成形過程を第一実施例の図3(a)(b)(c)および(d)の注入成形過程と対応して示したものが図5(a)(b)(c)および(d)に示すものであって、成形操作の過程の詳細は、図3(a)(b)(c)および(d)と同一である。
したがって簡単に説明すれば、未硬化および未加硫の流動原料は、図5(a)の成形準備を示す動作位置から図5(b)の注入成形開始の動作位置に移り、図5(c)の注入完了の動作位置を経て、図5(d)の「ゲート閉」の加熱硬化および加硫成形の動作位置となり、バルブピン18の後退による成形品の取り出し操作を終えて再び図5(a)の作動位置に復帰し、一回目の成形工程が完了するものである。
なお、成形工程の過程で可動ランナーブッシュ15Aの開口部37は、図5(a)および(d)の摺動位置でマニホールド22のランナー部23と不流通状態となって変位する。
つぎに、この発明のさらに他の異なる実施例について説明する。
以上の実施例では、いずれも可動ランナーブッシュは、温調ブッシュ内を摺動する構成として示したものであるが、この温調ブッシュを省略し、可動ランナーブッシュ自体にこの温調機能を具備させることによっても全く同様実施できるものである。
以下に、図6にその代表例を拡大断面で示す。
バルブピン18を摺動自在に縦通させた可動ランナーブッシュ15Bは、中央にバルブピン18が摺動できるランナー部21を備え、このランナー部21の外周に沿って、中空状の温調空間部40を形成し、この温調空間部40内に調温媒体として水,油,空気,不活性ガスなどの好みの流体を供給して可動ランナーブッシュ15B内を流通する熱硬化樹脂や未加硫ゴムなどの流動原料に対して、金型より伝播される熱により硬化する虞れを防ぐと共に、流動原料の温度降下を防いで常に的確な温度状態を保持できるように制御できるように作成してある。
したがって、この可動ランナーブッシュ15Bは、前記実施例に示す構成と同様に基部は、マニホールド22に固着され、このマニホールド22内に配設される前記温調流体と開孔40aを介して温調空間部40と連通させると共に、可動ランナーブッシュ15B本体は、金型を構成するキャビティプレート2、断熱板7、第一バックプレート8などを貫通する通孔41内を移動可能に配設すれば良く、通孔41との間も摺動させても、摺動させずに間隙を介して前後動させても差支えない。
この構成によれば、可動ランナーブッシュ15Bは作動中、常に温調制御できると共に可動ランナーブッシュ15B自体は、前記実施例と全く同様な作用を呈するものであり、その説明の詳細は重複するので省略する。
ところで、前記実施の形態では、いずれもマニホールドを用いた多数個成形品を対象とした多ゲート多キャビティの多数個取りに係るものであるが、大型成型品の場合など多ゲートにより単一キャビティを対象とすることができる。この場合、個々のバルブピンの形状、および之等のバルブピンを働かせる個々のピストンシリンダー機構によるバルブピンのゲートに対する開閉のタイミングを種々変化させることにより、多点ゲート時の充填バランスの自在化を図ることができる。
また、実施の形態としてバルブピンによる開閉システムを備えているので、ゲートの大きさ形状に合わせて、小口径から大口径までゲート径の設定ができると共に、大口径にあっては、充填圧力の軽減化が図られ省力化でき、それに伴い内圧低下が促され、製品ストレスの軽減へと導き製品不具合の解消に役立ち、さらに充填時間の短縮即ち、射出成形注入率のアップにつながる。
なお、いずれの実施例においても、構造装置は、図示のような上下構成は勿論のこと、左右の横方向に配置させて実施できる。
また、この発明に用いることができる熱硬化性樹脂としては、例えばユリア樹脂、フェノール樹脂,メラミン樹脂,フラン樹脂,アルキド樹脂,不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、珪素樹脂、ポリウレタン樹脂などを用いることができ、またゴム材料としては、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンポリマーその他ブタジエンゴム、ハイスチレンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、ヒドリンゴム、塩素化ポリエチレン、エチレン−アクリルゴムなどすべての材料を用いることができる。

この発明に係る熱硬化性樹脂およびゴムなどのランナーレス成形装置の一実施例を示す縦断面図 図1の要部の拡大断面図 順次の成形過程を示す縦断面図 順次の成形過程を示す縦断面図 順次の成形過程を示す縦断面図 順次の成形過程を示す縦断面図 他の実施例を示す要部の縦断面図 順次の成形過程の縦断面図 順次の成形過程の縦断面図 順次の成形過程の縦断面図 順次の成形過程の縦断面図 他の可動ランナーブッシュの実施例を示す拡大断面図
符号の説明
1 キャビティ
4 ゲート
13 温調ブッシュ
14 エアーギャップの温調用孔
15,15A,15B 可動ランナーブッシュ
18 バルブピン
21,23 ランナー部
22 マニホールド
24 ランナー用摺動機構で例えばピストンシリンダー機構
27 バルブ用摺動機構で例えばピストンシリンダー機構
31 原料の注入用ノズル
37 開口部
40 温調空間部
A 断熱空間部

Claims (8)

  1. 未硬化、未加硫の低温度状態に維持した、熱硬化性樹脂またはゴムの原料を注入できる注入用ノズルと、この注入用ノズルより供給されて原料を未硬化,未加硫の低温状態に保持できる移動可能の可動ランナーブッシュと、この可動ランナーブッシュを保持して金型内に固着される筒孔状の温調ブッシュと、この温調ブッシュ内を移動する前記可動ランナーブッシュの先端に設けた中心孔とゲートを介して連通するキャビティとを備え、さらに前記可動ランナーブッシュ内に縦通させて前記ゲートを開閉するバルブピンを移動自在に設けて成り、キャビティ内に原料が充填された加熱状態時、バルブピンがゲートを閉じ、かつ可動ランナーブッシュがゲートより離れてゲートとの距離を離開した状態で温調ブッシュ内において可動ランナーブッシュの先端との間に断熱空間部を形成して、可動ランナーブッシュ内の原料を低温度状態に保持できるようにしたことを特徴とする熱硬化性樹脂およびゴムなどのランナーレス成形装置。
  2. 可動ランナーブッシュを温調ブッシュ内で摺動させるランナー用摺動機構と、バルブピンでゲートを開閉させるバルブ用摺動機構とを各別に設けて成ることを特徴とする請求項1記載の熱硬化性樹脂およびゴムなどのランナーレス成形装置。
  3. バルブピンを挿通した可動ランナーブッシュは、一以上多数個設け、注入用ノズルよりマニホールドを介して注出用の流動原料の流通を可能とし、かつ前記可動ランナーブッシュを挿通できる温調ブッシュは、前記可動ランナーブッシュの数と一致した一以上多数個形成して多ゲート多数個取りないし多ゲート単一個取りができるようにした請求項1記載の熱硬化性樹脂およびゴムなどのランナーレス成形装置。
  4. 温調ブッシュは、可動ランナーブッシュを一個保持できる構造、または多数個保持できる多孔構造であることを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載の熱硬化性樹脂およびゴムなどのランナーレス成形装置。
  5. 可動ランナーブッシュは、先端の中心孔の周面に断熱ブッシュを付設して成ることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか記載の熱硬化性樹脂およびゴムなどのランナーレス成形装置。
  6. 可動ランナーブッシュは、基部にマニホールドのランナー部と通ずる開口部を、可動ランナーブッシュのランナー部に設けて成ることを特徴とする請求項1ないし5いずれか記載の熱硬化性樹脂およびゴムなどのランナーレス成形装置。
  7. 可動ランナーブッシュの断熱ブッシュは、ゲート側に当接した際、キャビティプレート側に穿った円錐状底部との間でゲートの外周にエアーギャップを形成できるようにして成ることを特徴する請求項1,3,4または5いずれか記載の熱硬化性樹脂およびゴムなどのランナーレス成形装置。
  8. 可動ランナーブッシュの基部を固定するスリーブを備える時に、このスリーブにランナー部と、マニホールドのランナー部に通ずる開口部とを設けて成ることを特徴とする請求項1ないし7いずれか記載の熱硬化性樹脂およびゴムなどのランナーレス成形装置。
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