JP3542696B2 - 釣竿保持装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、船縁その他の突出部に釣竿を固定しておくための釣竿保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで多くの釣竿保持装置が提案されているが、その一例として、特開平8−196180号に開示されている釣竿保持装置の概略を図6に示す。
この釣竿保持装置は、図6の紙面と垂直な方向に対向して配置されている一対のアーム(図6では片方のみ図示)10を備えており、この一対のアーム10はそれぞれクランプ12を介して船縁14に固定されている。
【0003】
アーム10の間には箱状の台座16が支持されている。この台座16は、一対のアーム10の間に掛け渡されている軸J1を中心としてアーム10に対して矢印Aの方向に回動可能である。さらに、台座16は、台座16に対して回動自在に台座16に取り付けられているフック部材18を介して、一対のアーム10の間に掛け渡されている軸J2に係合している。このため、フック部材18と軸J2との係合を解除すれば、台座16は軸J1を中心として回動可能な状態になり、フック部材18と軸J2とを係合させれば、台座16は回動不能の状態になり、アーム10に対して固定された状態となる。
【0004】
台座16の上には回動台20が台座16に対して水平面内において回動可能であるように取り付けられている。回動台20の上には本体22が固定されている。本体22は台座16及び回動台20を越えて前方まで延びており、その先端には釣竿24を支持するU字型の竿受け部26が形成されている。
また、本体22の後端には、軸J3を中心として本体22に対して矢印Bの方向に回動自在に取り付けられている釣竿支持体28が取り付けられている。釣竿支持体28には、釣竿24を挿入し得る開口部(図示せず)が設けられており、この開口部に釣竿24の後端を挿入し、釣竿24の前方部分を竿受け部26で支持することにより、釣竿24を水平に維持した状態で保持することができる。
【0005】
この従来の釣竿保持装置は次のようにして用いられる。
まず、釣糸(図示せず)の先端に釣り用の仕掛けを取り付ける。次いで、釣竿24を竿受け部26上に載せた後、釣竿24の後端を釣竿支持体28の開口部に挿入し、釣竿24を水平の状態に維持する。この後、台座16に設けられているフック部材18を回動させ、フック部材18と軸J2との係合を解除させる。これによって、台座16は軸J1を中心として回動可能になる。
【0006】
台座16、回動台20及び本体22は一体であるので、台座16を軸J1を中心として矢印Aの方向に回動させることにより、図6の破線で示すように、台座16、回動台20及び本体22を一体的に回動させ、釣竿24の先端を下方に傾斜させ、釣糸を水中に落とし込むことができる。この後、台座16、回動台20及び本体22を矢印Aとは逆の方向に回動させ、フック部材18を軸J2に係合させることにより、再び、釣竿24を水平状態に維持しつつ、釣りを行うことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、図6に示した従来の釣竿保持装置における回動台20は台座16に対して水平面内において回動可能に台座16に取り付けられている。回動台20を台座16に対して水平面内において回動可能に形成しているのは、釣竿24の向きを自在に変更できるようにするためである。
【0008】
この従来の釣竿保持装置では、回動台20を台座16に対して水平面内において回動させず、すなわち、釣竿24が台座16の長手方向と同一の方向を向いたままの状態で、台座16を軸J1を中心として回動させても、U字型竿受け部26の開口部は上方を向いたままであるので、釣竿24はU字型の竿受け部26の内部に支持され、釣竿24は竿受け部26から落ちることはない。
【0009】
しかしながら、回動台20を台座16に対して水平面内において回動させた状態のまま、フック部材18と軸J2との係合を解除し、台座16を軸J1を中心として矢印Aの方向に回動させると、U字型竿受け部26の開口部は斜め上方を向くことになり、台座16の回動の角度によっては、斜めになったU字型竿受け部26から釣竿24が滑り落ちてしまうことがあった。
【0010】
本発明はこのような従来の釣竿保持装置の問題点に鑑みてなされたものであり、釣竿を水平面内において回動させた状態のまま、釣竿を鉛直面内において回動させても、釣竿が竿受け部から滑り落ちることのないような釣竿保持装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明に係る釣竿保持装置のうち、請求項1に記載した釣竿保持装置は、縁部に固定可能であり、対向して配置されている一組のアームと、前記一組のアームの間において支持されている基台と、前記基台に対して鉛直面内及び水平面内の双方において回動可能であるように前記基台上に取り付けられた本体と、前記本体に対して鉛直面内において回動可能であるように前記本体に取り付けられ、釣竿を支持する釣竿受け台と、前記本体に対して鉛直面内において回動可能であるように前記本体に取り付けられ、釣竿の後端を支持する釣竿支持体と、からなり、前記基台は、前記アームに対して前記アームの前端及び後端の双方を中心として鉛直面内において回動可能であり、かつ、前記アームから取り外すことができるように前記一組のアームの間において支持されていることを特徴とする。
【0012】
本釣竿保持装置においては、釣竿の前方部分を支持する釣竿受け台と釣竿の後端を支持する釣竿支持体はともに本体に取り付けられており、この本体は基台に対してのみ鉛直面内及び水平面内の双方において回動可能であるように基台に取り付けられている。従って、本体を基台に対して水平面内において回動させ、その後、鉛直面内において回動させても、釣竿の長手方向は本体の長手方向と一致する。すなわち、従来の釣竿保持装置のように、本体を基台に対して水平面内において回動させ、さらに、鉛直面内において回動させても、釣竿受け台の開口部が斜め上方を向くことはなく、常に、上方を向いた状態を維持する。このため、釣竿が釣竿受け台から滑り落ちることはなく、釣竿の水平面内における回動及び鉛直面内における回動を自在に行うことができる。
【0013】
請求項1に記載した釣竿保持装置においては、前記基台は、前記アームに対して前記アームの前端及び後端の双方を中心として鉛直面内において回動可能であり、かつ、前記アームから取り外すことができるように形成されている。このように、基台をアームに対してアームの前端及び後端の何れをも中心として回動可能に形成することによって、本体を基台に対して回動させることに加えて、基台をアームに対しても回動させることにより、釣竿をより大きく回動させることができるようになる。
【0014】
また、基台をアームから取り外すことができるように形成することにより、基台及び本体をアームから取り外した状態で、アームのみを船縁に取り付けることができるようになるので、アームの取り付けを容易に行うことができる。
【0015】
請求項1に記載した基台とアームとの間の構造的な関係は、例えば、前記一組のアームの間に前記アームの前端及び後端において2本の軸を掛け渡し、前記2本の軸の各々に対して係合及び脱離自在な二つのフック部材を介して前記基台を前記アームに支持することにより達成することができる。
【0016】
請求項3に記載した釣竿保持装置においては、前記基台と前記本体との間に配置されるジョイント部材を備えており、前記本体は前記ジョイント部材に対して鉛直面内において回動可能であるように前記ジョイント部材に取り付けられており、前記ジョイント部材の底面には、半径方向に等間隔に凸状体が形成され、前記ジョイント部材の底面から突出している雄ジョイントが形成され、前記基台の上面には、前記雄ジョイントの凸状体と係合し得る凹状体が形成されている雌ジョイントが形成されており、前記雄ジョイントと前記雌ジョイントとの係合位置を変えることによって、前記本体は前記基台に対して水平面内において回動可能であるようになっていることを特徴とする。
【0017】
このジョイント部材に設けられた雄ジョイントと雌ジョイントとの組み合わせにより、本体は、基台に対して水平面内において自在に回動することができる。また、ジョイント部材には、例えば、軸が支持されており、本体はこの軸に回動自在に取り付けられる。これによって、本体はジョイント部材ひいては基台に対して鉛直面内において回動可能となる。ただし、本体を鉛直面内においてジョイント部材に対して回動可能であるように構成する機構は上記のものに限定されるものではなく、他の機構をも採用し得る。
【0018】
前記雄ジョイント及び前記雌ジョイントの中央にそれぞれ貫通穴を形成し、前記ジョイント部材と前記基台とは、前記雄ジョイント及び前記雌ジョイントの双方の貫通穴に通されたボルトと、該ボルトに対応する蝶ネジとによって、相互に固定するようにすることができる。
【0019】
ボルト及び蝶ネジの組み合わせを用いることにより、雄ジョイントと雌ジョイントとを容易に係合及び脱離させることができ、雄ジョイントと雌ジョイントとの間の位置関係、ひいては、本体と基台との間の相対的な位置関係を容易に変更することができる。すなわち、本体を基台に対して水平面内において容易に回動させることができる。
【0020】
請求項5に記載した釣竿保持装置においては、前記一対のアームの各々は、少なくとも、第一の部材と、該第一の部材と直交して延びる第二の部材とを備えており、第一の軸が前記第一の部材において前記一対のアームの間に掛け渡され、第二の軸が前記第一の部材と前記第二の部材の交点において前記一対のアームの間に掛け渡され、第三の軸が前記第二の部材において前記一対のアームの間に掛け渡されており、前記第一の軸と前記第二の軸との間の距離は前記第二の軸と前記第三の軸との間の距離に等しくなるように設定されている。
【0021】
例えば、アームの形状をL字型又はコ字型に形成し、上述の関係を満たすように、対向している一対のアーム間に第一乃至第三の軸を掛け渡す。かかる構成により、例えば、第一の軸と第二の軸との間に基台を支持してもよく、あるいは、第二の軸と第三の軸との間に基台を支持することもできる。このように、基台を二つの位置において支持可能とすることにより、船縁の形状の相違に応じて、より好ましい位置を選択して、基台を船縁に取り付けることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1乃至図5に本発明に係る釣竿保持装置の一実施形態を示す。
本実施形態に係る釣竿保持装置は一対のアーム30を備えている。アーム30は、第一の部材30aと、第一の部材30aと直角に延びる第二の部材30bと、第二の部材30bに直交し、かつ、第一の部材30aと同一の方向に平行に延びる第三の部材30cとからなり、全体としてコの字型の形状をなしている。
【0023】
一対のアーム30の間には、第一部材30a内に第一の軸32、第一部材30aと第二部材30bとの交点に第二の軸34、第二部材30b内に第三の軸36及び第四の軸38(図1では、第三の軸34及び第四の軸36のみ図示。第一の軸32及び第二の軸34は図2参照)が掛け渡されており、これら4個の軸によって、一対のアーム30は相互に対向している。第一の軸32と第二の軸34との間の距離、第二の軸34と第三の軸36との間の距離及び第三の軸36と第四の軸38との間の距離は全て等しく設定されている。
【0024】
一対のアーム30の各々にはクランプ部材40が螺合されており、このクランプ部材40を上方に進め、アーム30の第一部材30aとクランプ部材40との間に船縁42を挟み込むことにより、アーム30が船縁42に固定される。
第一の軸32及び第二の軸34の上方には基台44が支持されている。図2に示すように、基台44は箱型の形状をなしており、その両側面には逆U字型の開口部44aが2個ずつ形成されている。基台44は、2個の開口部44aがそれぞれ第一の軸32及び第二の軸34上にまたがるようにして、一対のアーム30の間に保持されている。
【0025】
基台44の内部には、第一の軸32及び第二の軸34に対応して、二つのフック部材46が取り付けられている。このフック部材46は基台44内部に掛け渡された軸48を中心として回動可能であり、さらに、第一の軸32及び第二の軸34の各々に係合し得る円弧部分46aを先端に有している。フック部材46の把手部46bは、基台44の長手方向の両端面に形成された開口部44b(図2では片方のみ図示)から外部に突出している。各フック部材46は軸48に巻回されたバネ部材50によって、常に、矢印Aの方向に付勢されている。このため、常態においては、各フック部材46は第一の軸32及び第二の軸34の各々に係合した状態にあり、開口部44bから突出している把手部46bを矢印Aとは反対の方向に回動させることにより、各フック部材46と第一の軸32及び第二の軸34との係合を解除させることができる。
【0026】
このように、基台44はフック部材46を介してそれぞれ第一の軸32及び第二の軸34と係合しているため、基台44は第一の軸32及び第二の軸34の双方を中心として回動可能であり、さらには、基台44は第一の軸32及び第二の軸34から取り外すことも可能である。第一の軸32とそれに対応するフック部材46の係合を解除させれば、基台44は第二の軸34を中心として回動可能であり、また、第二の軸34とそれに対応するフック部材46の係合を解除させれば、基台44は第一の軸32を中心として回動可能である。さらに、第一の軸32及び第二の軸34の双方とそれらに対応するフック部材46の係合を解除すれば、第一の軸32及び第二の軸34から基台44を取り外すことができる。
【0027】
図1に示すように、基台44の上には本体52が取り付けられている。後述するように、本体52は基台44に対して鉛直面内において回動可能であり、かつ、水平面内においても回動可能であるように基台44に取り付けられている。
本体52の前方(本実施形態の説明において、「前」とは図1の左側、「後」とは図1の右側を指すものとする)には、本体52に取り付けられている軸54を中心として矢印Bの方向に回動可能に釣竿受け台56が取り付けられている。この釣竿受け台56には上方に開口しているU字型の釣竿支持部56aが設けられている。
【0028】
一方、本体52の後方には、本体52に取り付けられている軸58(図4参照)を中心として矢印Cの方向に回動可能に釣竿支持体60が取り付けられている。釣竿支持体60は、釣竿支持体60の上半分を構成する第一部材60aと、釣竿支持体60の下半分を構成する第二部材60bとからなり、第一部材60aと第二部材60bとはネジ62を介して結合されている。第一部材60aと第二部材60bにはそれぞれ半円状の開口が形成されており、第一部材60aと第二部材60bとが結合されるとそれらの半円状開口が組合わさって、一つの円形状の開口64を形成する。
【0029】
ネジ62を緩め、第一部材60aと第二部材60bとの間隔を広げた後、釣竿66(破線で示す)の後端を開口64に差し込み、同時に、釣竿66の前方部分をU字型釣竿受け台56に載せ、次いで、ネジ62を締める。このようにして、釣竿66が釣竿受け台56と釣竿支持体60とにより水平に保持される。
【0030】
釣竿支持体60の第二部材60bの内部には図3に示すようなフック部材68が第二部材60bに取り付けられている軸68aを中心として第二部材60bに対して回動自在に取り付けられている。フック部材68は軸58(図4参照)に係合可能な円弧部分68bを有しており、さらに、軸68aに巻かれているバネ70により矢印Dの方向に常に付勢されている。従って、常態においては、釣竿支持体60はフック部材68を介して軸58に係合しており、軸58を中心として回動可能な状態にある。フック部材68の把手部68cは釣竿支持体60の第二部材60bに形成されている開口60cから外部に突出しており、この把手部68cを矢印Dとは逆の方向に回動させることにより、フック部材68と軸58との係合が解除され、釣竿支持体60を軸58から取り外すことができる。
【0031】
図2に示すように、基台44と本体52とはジョイント部材72を介して取り付けられている。ジョイント部材72はステンレスその他の金属からなり、平面部72aと、平面部の両側面から直立している一対の側面部72bとを備えている。ジョイント部材72の前端付近において、一対の側面部72bの間には軸74が支持されており、本体52は軸74に回動自在に取り付けられている。
【0032】
ジョイント部材72の後端付近には、軸76が取り付けられている。
【0033】
ジョイント部材72の平面部72aの底面には雄ジョイント78が形成されている。雄ジョイント78は円柱形状をなしており、その底面には、半径方向に等間隔に延びている断面が三角形状の凸状体78aが下方を向いて形成されている。
【0034】
一方、基台44には、雄ジョイント78に対応する位置に、雄ジョイント78の断面と同一形状の断面を有し、かつ、雄ジョイント78の高さと同じ深さを有する凹部44cが形成されており、凹部44cの底面には雌ジョイント80が形成されている。雌ジョイント80には、雄ジョイント78の凸状体78aと相互に嵌合し得る形状の凹状体80aが形成されている。雄ジョイント78と雌ジョイント80とが一旦係合し合うと、ジョイント部材72ひいてはジョイント部材72に取り付けられている本体52と基台44とは相互に水平面内において回動不能の状態になる。雄ジョイント78と雌ジョイント80とを一旦引き離し、それらの相互間の位置関係を変えて、すなわち、雄ジョイント78を少し回転させたうえで、再び雄ジョイント78と雌ジョイント80とを係合させることにより、ジョイント部材72ひいては本体52を基台44に対して水平面内において回動させることができる。
【0035】
雄ジョイント78と雌ジョイント80の中央には貫通穴78b,80bがそれぞれ形成されており、この貫通穴78b,80bに下方からボルト82を通し、ジョイント部材72の平面部72aを貫通して突出したボルト82の先端に蝶ネジ84を螺合させることにより、雄ジョイント78と雌ジョイント80ひいてはジョイント部材72と基台44とは結合されている。なお、蝶ネジ84が本体52に接触しないように、蝶ネジ84に対応する箇所においては本体52は空洞に形成されている。
【0036】
図4に示すように、本体52のほぼ中央には空洞部52aが形成されており、この空洞部52aの内部に図5に示すようなフック部材86が配置されている。フック部材86は本体52に取り付けられている軸88に取り付けられており、軸88を中心として回動可能であり、ジョイント部材72の平面部72a上に形成されている軸76に係合可能な屈曲部86aを有している。フック部材86は軸88に巻かれているバネ90(バネ90の一端はフック部材86それ自体に当接し、他端は本体52の直立壁52bに当接している)により常に矢印Eの方向に付勢されており、このため、常態においては、フック部材86は軸76に係合している。すなわち、フック部材86は軸76に係合することによりストッパーの役目を果たしており、フック部材86が軸76に係合している限り、本体52は軸74を中心として回動することはできないようになっている。
【0037】
フック部材86と軸76との係合はフック部材86の上端部86bを矢印Eの方向とは逆の方向に回動させることにより解除させることができる。フック部材86と軸76との係合が解除された状態では、本体52は軸74を中心として回動可能である。
【0038】
以上のような構造を有する本実施形態に係る釣竿保持装置は次のようにして用いられる。
先ず、基台44を取り外した状態で一対のアーム30をクランプ部材40を介して船縁42に固定する。その後、二つのフック部材46を介して基台44を第一の軸32及び第二の軸34に取り付ける。
【0039】
次いで、釣竿66を釣竿受け台56上に置いた後、釣竿66の後端を釣竿支持体60の開口部64に差し入れ、釣竿支持体60に固定する。
次いで、フック部材86を矢印Eとは逆の方向に回動させ、本体52と軸76との係合を解除させる。この後、本体52を軸74を中心として回動させ、釣竿66の先端を水中に落とし込む。
【0040】
釣竿66の向きを変える必要があるときは、本体52を軸74を中心として回動させた状態のまま、蝶ネジ84をゆるめ、雄ジョイント78を少し浮かせて雌ジョイント80との間の相対的な位置関係を変えたうえで再び雌ジョイント80と係合させる。その後、蝶ネジ84を締め、雄ジョイント78と雌ジョイント80とを固定させる。あるいは、雄ジョイント78と雌ジョイント80との間の相対的位置関係を変えた後で、すなわち、本体52を基台44に対して水平面内において回動させた後で、本体52を軸74を中心として回動させてもよい。
【0041】
何れの場合においても、本実施形態においては、釣竿受け台56は本体52とともに鉛直面内において回動するとともに、水平面内においても本体52とともに回動するので、本体52を基台44に対して鉛直面内及び水平面内の双方において回動させても、釣竿受け台56のU字型開口部56aは常に上方を向いており、従来の釣竿保持装置のように、斜め上方を向いてしまうことはない。従って、従来の釣竿保持装置と異なり、本実施形態に係る釣竿保持装置においては、釣竿66が釣竿受け台56からずり落ちてしまうことはない。
【0042】
本体52を軸74を中心として回動させただけでは、釣竿66の落とし込みの角度が足りないような場合には、第二の軸34とそれに対応するフック部材46との係合を解除し、基台44を第一の軸32を中心として回動させることにより、本体52をさらに回動させることが可能である。従って、釣竿66をさらに水中に落とし込むことができる。
【0043】
さらに、本実施形態においては、第一の軸32と第二の軸34との間の距離、第二の軸34と第三の軸36との間の距離及び第三の軸36と第四の軸38との間の距離は全て等しく設定されているので、第一の軸32と第二の軸34との間、第二の軸34と第三の軸36との間、あるいは、第三の軸36と第四の軸38との間の何れにも基台44を取り付けることができ、船縁42の形状の相違に応じて基台44の取り付け位置を自在に変えることができる。
【0044】
【発明の効果】
以上のように、本発明のうち請求項1に記載した釣竿保持装置によれば、本体を基台に対して鉛直面内及び水平面内の双方において回動させても、釣竿受け台が斜めに傾斜することがなく、従来の釣竿保持装置とは異なり、釣竿が釣竿受け台から滑り落ちることがない。
【0045】
請求項2に記載した釣竿保持装置によれば、本体を基台に対して回動させることに加えて、基台をアームに対しても回動させることができるので、釣竿をより大きく回動させることが可能になる。また、基台をアームから取り外すことができるので、先ず、アームのみを船縁に取り付け、その後に基台及び本体をアームに取り付けることが可能になる。従って、船縁へのアームの取り付けを容易に行うことができる。
【0046】
請求項3に記載した釣竿保持装置によれば、基台とアームとの間の具体的な構造的関係が提供される。
請求項4に記載した釣竿保持装置によれば、ジョイント部材に設けられた雄ジョイントと雌ジョイントとの組み合わせを用いて、本体が、基台に対して水平面内において自在に回動することを可能にする。
【0047】
請求項5に記載した釣竿保持装置によれば、ボルト及び蝶ネジの組み合わせを用いることにより、雄ジョイントと雌ジョイントとを容易に係合及び脱離させることができ、本体を基台に対して水平面内において容易に回動させることができる。
請求項6に記載した釣竿保持装置によれば、基台を二つの位置において支持することが可能になり、船縁の形状の相違に応じて、より好ましい位置を選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る釣竿保持装置の一実施形態の斜視図である。
【図2】図1に示した釣竿保持装置の一部を分解した部分的な斜視図である。
【図3】釣竿支持体に用いられるフック部材の平面図である。
【図4】本体及び釣竿受け台を上方から見たときの斜視図である。
【図5】本体に用いられるフック部材の平面図である。
【図6】従来の釣竿保持装置の平面図である。
【符号の説明】
30 アーム
32 第一の軸
34 第二の軸
36 第三の軸
38 第四の軸
40 クランプ部材
42 船縁
44 基台
46 フック部材
52 本体
56 釣竿受け台
58 軸
60 釣竿支持体
66 釣竿
68 フック部材
70 バネ
72 ジョイント部材
74 軸
78 雄ジョイント
80 雌ジョイント
82 ボルト
84 蝶ネジ
86 フック部材
Claims (5)
- 縁部に固定可能であり、対向して配置されている一組のアームと、前記一組のアームの間において支持されている基台と、前記基台に対して鉛直面内及び水平面内の双方において回動可能であるように前記基台上に取り付けられた本体と、前記本体に対して鉛直面内において回動可能であるように前記本体に取り付けられ、釣竿を支持する釣竿受け台と、前記本体に対して鉛直面内において回動可能であるように前記本体に取り付けられ、釣竿の後端を支持する釣竿支持体と、からなり、
前記基台は、前記アームに対して前記アームの前端及び後端の双方を中心として鉛直面内において回動可能であり、かつ、前記アームから取り外すことができるように前記一組のアームの間において支持されていることを特徴とする釣竿保持装置。 - 前記一組のアームの間には前記アームの前端及び後端に2本の軸が掛け渡されており、前記基台は前記2本の軸の各々に対して係合及び脱離自在な二つのフック部材を介して前記アームに支持されていることを特徴とする請求項1に記載の釣竿保持装置。
- 前記釣竿保持装置は前記基台と前記本体との間に配置されるジョイント部材を備えており、前記本体は前記ジョイント部材に対して鉛直面内において回動可能であるように前記ジョイント部材に取り付けられており、前記ジョイント部材の底面には、半径方向に等間隔に凸状体が形成され、前記ジョイント部材の底面から突出している雄ジョイントが形成され、前記基台の上面には、前記雄ジョイントの凸状体と係合し得る凹状体が形成されている雌ジョイントが形成されており、前記雄ジョイントと前記雌ジョイントとの係合位置を変えることによって、前記本体は前記基台に対して水平面内において回動可能であるようになっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の釣竿保持装置。
- 前記雄ジョイントと前記雌ジョイントの中央にはそれぞれ貫通穴が形成されており、前記ジョイント部材と前記基台とは、前記雄ジョイント及び前記雌ジョイントの双方の貫通穴に通されたボルトと、該ボルトに対応する蝶ネジとによって、相互に固定されるものであることを特徴とする請求項3に記載の釣竿保持装置。
- 前記一対のアームの各々は、少なくとも、第一の部材と、該第一の部材と直交して延びる第二の部材とを備えており、第一の軸が前記第一の部材において前記一対のアームの間に掛け渡され、第二の軸が前記第一の部材と前記第二の部材の交点において前記一対のアームの間に掛け渡され、第三の軸が前記第二の部材において前記一対のアームの間に掛け渡されており、前記第一の軸と前記第二の軸との間の距離は前記第二の軸と前記第三の軸との間の距離に等しいものであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の釣竿保持装置。
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