JP3539801B2 - Ethylene / α-olefin copolymer - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、優れた物性および加工性を有する新規なエチレン・α−オレフィン共重合体に関する。さらに詳しくは、分子量分布が狭いにもかかわらず、比較的広い組成分布を持ち、かつ低分子量成分および非晶質成分の含有量が少なく、機械物性、成形加工性、光学特性および耐熱性に優れ、特にTダイ成形、インフレーションフィルム成形等によって製造され各種包装用フィルム、ラミネート用原反等のフィルム成形体、中空成形による各種容器等、射出成形による各種容器、蓋、コンテナー等の射出成形体、あるいは電線、ケーブル、鋼管等の被覆用等に好適なエチレン・α−オレフィン共重合体を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
チグラー型触媒で得られるエチレン・α−オレフィン共重合体である直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)は、高圧法低密度ポリエチレン(HPLDPE)と比較し、強度およびじん性が大きく、フィルム、シート、中空成形体、射出成形体等さまざまな用途に用いられているが、成形品の軽量化のためさらなる高強度化が要求されている。近年、メタロセン系触媒により分子量分布および組成分布が非常に狭い高強度のエチレン・α−オレフィン系共重合体が開発された。しかしながらこれらのメタロセン系エチレン・α−オレフィン系重合体には、いくつかの欠点がある。例えば組成分布が非常に狭いため温度に対する粘度および強度の変化が非常に急激であり、そのため、成形加工時の温度や押し出し条件等の適応範囲が狭く成形に難がある。また成形品としても耐熱性や、適度なヒートシール強度あるいは良好なホットタック強度を発現する温度範囲が狭い等の欠点がある。例えばフィルム、シート等の分野ではヒートシールが容易であるため、ヒートシールし袋状として用いられることが多く、このような用途でホットタック特性が必要とされる。すなわち、内容物を充填する際などヒートシール直後にシール部分が引っ張られて荷重がかかり、シール部が剥離する場合がある。このようなものではシール直後の剥離に対し強い値を示すヒートシールが可能となるシールの温度範囲が広いものが好まれる。
【0003】
このようなホットタック特性を改良する試みとして、複数のチーグラー型触媒によるポリエチレン系樹脂を混合する試みがなされている(例えば特開平3−207736、特開平3−207737)。しかしこの方法では同時に分子量分布も広がるため、強度の向上は期待できない。
【0004】
次にメタロセン系触媒によるポリマーの成形加工性を改良する方法としては、複数の配位子を有するメタロセン系触媒により、組成分布を狭く保ったまま樹脂の溶融特性を改良する試みがなされている(例えば特開平6−206939)。しかし、分子量分布が広がることあるいは長鎖分岐の生成により強度が低下するという問題がある。またメタロセン系触媒とチーグラー系触媒の混合系による成形加工性の改良も試みられている(例えば特開平6−157631)が、分子量分布が広がるため強度の犠牲を伴う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、チーグラー型触媒によるLLDPEより優れた機械的強度、光学特性を有し、しかもメタロセン系エチレン・α−オレフィン共重合体と同等の低温ヒートシール性、透明性を有しなから該メタロセン系エチレン・α−オレフィン共重合体よりも優れた耐熱性、ホットタック特性および成形加工性を有するエチレン・α−オレフィン共重合体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的に沿って鋭意検討した結果、分子量分布か狭いにもかかわらず、比較的広い組成分布を持ち、なおかつ低分子量成分および非晶質成分の含有量が少ないエチレン・α−オレフィン共重合体を製造し、これにより上記目的を達成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、第1に、(A)密度dが0.86〜0.96g/cm3、(B)MFRが0.01〜200g/10min、(C)Mw/Mnが1.8〜3.5、(D)組成分布パラメーターCbが1.10〜2.00を満足することを特徴とするエチレン・α−オレフィン共重合体である。
【0008】
本発明は、第2に、(A)密度dが0.86〜0.96g/cm3、(B)MFRが0.01〜200g/min、(C)Mw/Mnが1.8〜3.5、(D)組成分布パラメーターCbが1.10〜2.00、(E)25℃におけるODCB可溶分の量X(重量%)と密度dおよびMFRが、イ)d−0.008×logMFR≧0.93の場合、X<2.0、ロ)d−0.008×logMFR<0.93の場合、X<9.8×103×(0.9300−d+0.008×logMFR)2+2.0を満足することを特徴とするエチレン・α−オレフィン共重合体である。
【0009】
本発明は、第3に、(A)密度dか0.86〜0.96g/cm3、(B)MFRが0.01〜200g/10min、(C)Mw/Mnが1.8〜3.5、(D)組成分布パラメーターCbが1.10〜2.00、(E)25℃におけるODCB可溶分の量X(重量%)と密度dおよびMFRが、イ)d−0.008×logMFR≧0.93の場合、X<2.0、ロ)d−0.008×logMFR<0.93の場合、X<9.8×103×(0.9300−d+0.008×logMFR)2+2.0、(F)TREFによる溶出温度−溶出量曲線のピークが複数個、を満足することを特徴とするエチレン・α−オレフィン共重合体である。
【0010】
以下本発明をさらに詳細に説明する。
本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体はエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンより選ばれた一種以上との共重合体である。この炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、好ましくは炭素数3〜12のものであり、具体的にはプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、などが挙げられる。また、これらのα−オレフィンの含有量は、合計で通常30モル%以下、好ましくは3〜20モル%の範囲で選択されることが望ましい。
【0011】
本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体の密度(A)は、0.86〜0.96g/cm3、好ましくは0.88〜0.945g/cm3、より好ましくは0.90〜0.930g/cm3の範囲である。密度が0.86未満では剛性、耐熱性が劣り、0.96以上では耐衝撃性が十分でない。
【0012】
本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体のMFR(B)は0.01〜200g/10min、好ましくは0.1〜100g/10min、さらに好ましくは0.2〜50g/10minの範囲にあることが望ましい。MFRが0.01未満では成形加工性が劣り、200以上では耐衝撃性などの機械的強度が低下する。
【0013】
本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体の分子量分布Mw/Mn(C)の算出方法は、ゲルバーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を求め、この比Mw/Mnを求めるものである。
【0014】
本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体のMw/Mnは1.8〜3.5であり、好ましくは2.0〜3.0、さらに好ましくは2.2〜2.8の範囲にあることが望ましい。Mw/Mnが1.8未満では成形加工性が劣り、3.5以上では耐衝撃性が劣る。
【0015】
本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体の組成分布パラメーターCb(D)は1.10〜2.00であり、好ましくは1.12〜1.70、さらに好ましくは1.15〜1.50の範囲にあることが望ましい。1.10未満では、ホットタック特性が劣り、2.00以上では、透明性が低下し、また成形品に高分子ゲルを生じる等の慮がある。
【0016】
本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体の組成分布パラメーターCbの測定法は下記の通りである。
【0017】
試料に耐熱安定剤を加え、ODCBに試料温度が0.2重量%となるように135℃で加熱溶解する。この加熱溶液を、けい藻土(セライト545)を充填したカラムに移送し充満後0.1℃/minで25℃まで冷却し、試料をセライト表面に析出沈着する。次に、このカラムにODCBを一定流量で流しながら、カラム温度を5℃きざみに120℃まで段階的に昇温しながら、各温度において、試料を溶解した溶液を採取する。この溶液を冷却後メタノールで試料を再枕後、濾過、乾燥し、各溶出温度における試料を得る。この分別された試料の重量分率および分岐度(炭素数1000個あたりの分岐数)を測定する。分岐度の測定は13C−NMRにより求める。
【0018】
このような方法で30℃から90℃で採取した各フラクションについては次のような、分岐度の補正を行う。すなわち、溶出温度に対して測定した分岐度をプロットし、相関関係を最小自乗法で直線に近似し、検量線を作成する。この近似の相関係数は十分大きい。この検量線により求めた値を各フラクションの分岐度とする。なお、溶出温度95℃以上で採取したフラクションについては溶出温度と分岐度に必ずしも直線関係が成立しないのでこの補正は行わない。
【0019】
次にそれぞれのフラクションの重量分率wiを、溶出温度5℃当たりの分岐度biの変化量(bi−bi−l)で割って相対濃度ciを求め、分岐度に対して相対濃度をプロットし、組成分布曲線を得る。この組成分布曲線を一定の幅で分割し、次式より組成分布パラメーターCbを算出する。
【0020】
【式1】
【0021】
ここでcjとbjはそれぞれj番目の区分の相対濃度と分岐度である。組成分布パラメーターCbは試料の組成が均一である場合に1.0となり、組成分布が広がるに従って値が大きくなる。
【0022】
なお、エチレン・α−オレフィン共重合体の組成分布を記述する方法は多くの提案がなされている。例えば特開昭60−88016号では、試料を溶剤分別して得た各分別試料の分岐数に対して、累積重量分率が特定の分布(対数正規分布)をすると仮定して数値処理を行い、重量平均分岐度(Cw)と数平均分岐度(Cn)の比を求めている。この近似計算は、試料の分岐数と累積重量分率が対数正規分布からずれると精度が下がり、市販のLLDPEについて測定を行うと相関係数R2はかなり低く、値の精度は充分でない。このCw/Cnと本発明のCbとは、定義および測定方法が異なる。
【0023】
本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体は、25℃におけるODCB可溶分の量Xは、エチレン・α−オレフィン共重合体に含まれる高分岐度成分および低分子量成分の割合を示すものであり、耐熱性の低下や成形品表面のベタツキの原因となるため少ないことが望ましい。ODCB可溶分の量は、共重合体全体のα−オレフィンの含有量および平均分子量、すなわち密度とMFRに影響される。
【0024】
従って、前記ODCB可溶分の量X(重量%)は密度dとMFRの関係が、d−0.008×logMFR≧0.93を満たす場合は2重量%未満、好ましくは1重量%未満、さらに好ましくは0.5重量%未満である。
【0025】
また、dとMFRの関係が、d−0.008×logMFR<0.93を満たす場合はX<9.8×103×(0.9300−d+0.008×logMFR)2+2.0の関係を満足し、好ましくはX<7.4×103×(0.9300−d+0.008×logMFR)2+1.0、さらに好ましくはX<5.6×103×(0.9300−d+0.008×logMFR)2+0.5の範囲である。
【0026】
密度、MFRとODCB可溶分の量が上記の関係を満たすことは、共重合体全体に含まれているα−オレフィンが遍在していないことを示している。
【0027】
なお、前記の25℃におけるODCB可溶分Xは、下記の方法により測定する。
すなわち試料0.5gを20mlのODCBに加え135℃で2時間加熱し、試料を完全に溶解した後、25℃まで冷却する。この溶液を25℃で一晩放置後、テフロン製フィルターで濾過して濾液を採取する。試料溶液である濾液を赤外分光器によりメチレンの非対称伸縮振動の波数2925cm−1付近の吸収ピーク強度を測定し、あらかじめ作成した検量線により濾液中の試料濃度を算出する。この値より、25℃におけるODCB可溶分を求める。
【0028】
本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体は、連続昇温溶出分別法(TREF)により求めた溶出温度−溶出量曲線において、ピークが複数個(F)あることが好ましく、さらにその高温側のピークが85℃から100℃の間に存在することが特に好ましい。このピークが存在することにより、融点が高くなりまた結晶化度が上昇し成形体の耐熱性および剛性が向上する。図1に本発明の共重合体の溶出温度−溶出量曲線を示し、図2にいわゆるメタロセン触媒による共重合体の溶出温度−溶出量曲線を示した。
【0029】
TREFの測定方法は下記のとおりである。即ち、試料に耐熱安定剤を加え、ODCBに試料濃度0.05重量%となるように135℃で加熱溶解する。この加熱溶液5mlを、ガラスビーズを充填したカラムに注入した後、0.1℃/minの冷却速度で25℃まで冷却し、試料をガラスビーズ表面に沈着する。次に、このカラムにODCBを一定流量で流しながら、カラム温度を50℃/hrの一定速度で昇温し、各温度において溶液に溶解可能な試料を順次溶出させる。この際、溶剤中の試料濃度はメチレンの非対称伸縮振動の波数2925cm−1に対する吸収を赤外検出器で連続的に検出される。この濃度から、溶出温度−溶出量曲線を得ることができる。
【0030】
TREF分析は極少量の試料で、温度変化に対する溶出速度の変化を連続的に分析出来るため、分別法では検出出来ない比較的細かいピークの検出が可能である。
【0031】
本発明の特定のエチレン・α−オレフィン共重合体の製造は、上記(A)〜(D)、好ましくは(A)〜(E)、より好ましくは(A)〜(F)の性状を満足すればよく、チグラー触媒、フイリップス触媒、メタロセン触媒等により製造してもよいが、好ましくは以下のC1〜C5からなる触媒で重合することが望ましい。
【0032】
すなわち、C1:一般式Me1R1 p(OR2)qX1 4−p−qで表される化合物(式中Me1はZr、Ti、Hfを示し、R1およびR2は各々炭素数1〜24の炭化水素基、X1はハロゲン原子を示し、p、qおよびrは各々0≦p<4、0≦p+q≦4の範囲を満たす整数である)、C2:一般式Me2R3 m(OR4)nX2 z−m−nで表される化合物(式中Me2は周期律表第I〜III族元素、R3およびR4は各々炭素数1〜24の炭化水素基、X2はハロゲン原子または水素原子(ただし、X2が水素原子の場合はMe2は周期律表第III族元素の場合に限る)を示し、zはMe2の価数を示し、mおよびnは各々0≦m≦z、0≦n≦zの範囲を満たす整数であり、かつ、0≦m+n≦zである)、C3:共役二重結合を持つ有機環状化合物、およびC4:有機アルミニウム化合物と水との反応によって得られるAl−O−Al結合を含む変性有機アルミニウム化合物、C5:無機担体および/または粒子状ポリマー担体を相互に接触させて得られる触媒である。
【0033】
上記触媒成分(C1)の一般式Me1R1 p(OR2)qX1 4−p−qで表される化合物の式中Me1はZr、Ti、Hfを示す。これらの遷移金属の種類は限定されるものではなく、複数を用いることもできるが、共重合体の耐候性がより優れる点でZrが含まれることが特に好ましい。R1およびR2は各々炭素数1〜24の炭化水素基で、好ましくは炭素数1〜12、さらに好ましくは炭素数1〜8の炭化水素基であり、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基などのアルキル基;ビニル基、アリル基などのアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、インデニル基、ナフチル基などのアリール基;ベンジル基、トリチル基、フェネチル基、スチリル基、ベンズヒドリル基、フェニルブチル基、ネオフイル基などのアラルキル基などが挙げられる。これらは分岐があってもよい。X1はフッ素、ヨウ素、塩素および臭素などのハロゲン原子を示し、pおよびqはそれぞれ0≦p<4、0≦q<4、0≦p+q≦4の範囲を満たし、好ましくは0≦p+q≦4の範囲である。
【0034】
上記触媒成分(C1)一般式で示される化合物の例としては、テトラメチルジルコニウム、テトラエチルジルコニウム、テトラベンジルジルコニウム、テトラプロポキシジルコニウム、トリプロポキシモノクロロジルコニウム、ジプロポキシジクロロジルコニウム、テトラブトキシジルコニウム、トリブトキシモノクロロジルコニウム、ジブトキシジクロロジルコニウム、テトラブトキシチタン、テトラブトキシハフニウムなどが挙げられ、これらを2種以上混合して用いても差し支えない。
【0035】
上記触媒成分(C2)の一般式Me2R3 m(OR4)nX2 z−m−nで表される化合物の式中Me2は周期律表第I〜III族元素を示し、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、ホウ素、アルミニウムなどである。R3およひR4は各々炭素数1〜24の炭化水素基、好ましくは炭素数1〜12、さらに好ましくは炭素数1〜8の炭化水素基であり、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基などのアルキル基;ビニル基、アリル基などのアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、インデニル基、ナフチル基などのアリール基;ベンジル基、トリチル基、フェネチル基、スチリル基、ベンズヒドリル基、フェニルブチル基、ネオフィル基などのアラルキル基などが挙げられる。これらは分岐があってもよい。X2はフッ素、ヨウ素、塩素および臭素などのハロゲン原子または水素原子を示すものである。ただし、X2が水素原子の場合はMe2はホウ素、アルミニウムなどに例示される周期律表第III族元素の場合に限るものである。また、zはMe2の価数を示し、mおよびnは各々0≦m≦z、0≦n≦zの範囲を満たす整数であり、かつ、0≦m+n≦zである。
【0036】
上記触媒成分(C2)の一般式で示される化合物の例としては、メチルリチウム、エチルリチウムなどの有機リチウム化合物;ジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、メチルマグネシウムクロライド、エチルマグネシウムクロライドなどの有機マグネシウム化合物;ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛などの有機亜鉛化合物;トリメチルボロン、トリエチルボロンなどの有機ボロン化合物;トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリデシルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、ジエチルアルミニウムエトキサイド、ジエチルアルミニウムハイドライドなどの有機アルミニウム化合物等の誘導体が挙げられる。
【0037】
上記触媒成分(C3)の共役二重結合を持つ有機環状化合物とは、環状で共役二重結合を2個以上、好ましくは2〜4個、さらに好ましくは2〜3個有する環を1個または2個以上もち、全炭素数が4〜24、好ましくは4〜12である環状炭化水素化合物;前記環状炭化水素化合物が部分的に1〜6個の炭化水素残基(典型的には、炭素数1〜12のアルキル基またはアラルキル基)で置換された環状炭化水素化合物;共役二重結合を2個以上、好ましくは2〜4個、さらに好ましくは2〜3個有する環を1個または2個以上もち、全炭素数が4〜24、好ましくは4〜12である環状炭化水素基を有する有機ケイ素化合物;前記環状炭化水素基が部分的に1〜6個の炭化水素残基またはアルカリ金属塩(ナトリウムまたはリチウム塩)で置換された有機ケイ素化合物が含まれる。特に好ましくは分子中のいずれかにシクロペンタジエン構造をもつものが望ましい。
【0038】
上記の好適な化合物としては、シクロペンタジエン、インデン、アズレンまたはこれらのアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシまたはアリールオキシ誘導体などが挙げられる。また、これらの化合物がアルキレン基(その炭素数は通常2〜8、好ましくは2〜3)を介して結合(架橋)した化合物も好適に用いられる。
【0039】
環状炭化水素基を有する有機ケイ素化合物は、下記一般式で表示することができる。
【0040】
ALSiR4−L
【0041】
ここで、Aはシクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基で例示される前記環状水素基を示し、Rはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基などのアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基;フェニル基などのアリール基;フェノキシ基などのアリールオキシ基;ベンジル基などのアラルキル基で示され、炭素数1〜24、好ましくは1〜12の炭化水素残基または水素を示し、Lは1≦L≦4、好ましくは1≦L≦3である。
【0042】
上記成分(C3)の有機環状炭化水素化合物の具体例は、シクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエン、エチルシクロペンタジエン、1,3−ジメチルシクロペンタジエン、インデン、4−メチル−1−インデン、4,7−ジメチルインデン、シクロヘプタトリエン、メチルシクロヘプタトリエン、シクロオクタテトラエン、アズレン、フルオレン、メチルフルオレンのような炭素数7〜24のシクロポリエンまたは置換シクロポリエン、モノシクロペンタジエニルシラン、ビスシクロペンタジエニルシラン、トリスシクロペンタジエニルシラン、モノインデニルシラン、ビスインデニルシラン、トリスインデニルシラン等が挙げられる。
【0043】
触媒成分(C4)有機アルミニウム化合物と水との反応によって得られるAl−O−Al結合を含む変性有機アルミニウム化合物とは、アルキルアルミニウム化合物と水とを反応させることにより、通常アルミノキサンと称される変性有機アルミニウムか得られ、分子中に通常1〜100個、好ましくは1〜50個のAl−O−Al結合を含有する。また、変性有機アルミニウム化合物は線状でも環状でもいずれでもよい。
【0044】
有機アルミニウムと水との反応は通常不活性炭化水素中で行われる。該不活性炭化水素としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の脂肪族、脂環族、芳香族炭化水素が好ましい。
【0045】
水と有機アルミニウム化合物との反応比(水/Alモル比)は通常0.25/1〜1.2/1、好ましくは0.5/1〜1/1であることが望ましい。
【0046】
触媒成分(C5)無機物担体および/または粒子状ポリマー担体とは、炭素質物、金属、金属酸化物、金属塩化物、金属炭酸塩またはこれらの混合物あるいは熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が挙げられる。該無機物担体に用いることができる好適な金属としては、鉄、アルミニウム、ニッケルなどが挙げられる。
【0047】
具体的にはSiO2、Al2O3、MgO、ZrO2、TiO2、B2O3、CaO、ZnO、BaO、ThO2等またはこれらの混合物が挙げられ、SiO2−Al2O3、SiO2−V2O5、SiO2−TiO2、SiO2−V2O5、SiO2−MgO、SiO2−Cr2O3等が挙げられる。これらの中でもSiO2およびAl2O3からなる群から選択された少なくとも1種の成分を主成分とするものが好ましい。
【0048】
また、有機化合物としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれも使用でき、具体的には、粒子状のポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリノルボルネン、各種天然高分子およびこれらの混合物等が挙げられる。
【0049】
上記無機物担体および/または粒子状ポリマー担体は、このまま使用することもできるが、好ましくは予備処理としてこれらの担体を有機アルミニウム化合物やAl−O−Al結合を含む変性有機アルミニウム化合物などで接触処理させた後に成分(C5)として用いることもできる。
【0050】
本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体の製造方法は、気相法、スラリー法、溶液法等で製造され、一段重合法、多段重合法など特に限定されるものではない。
【0051】
本発明においては、本発明の共重合体の特性を本質的に損なわない範囲において、必要に応じて酸化防止剤は勿論のこと造核剤、滑剤、帯電防止剤、防曇剤、顔料、紫外線吸収剤、分散剤などの公知の添加剤を添加することができる。また、本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体は他の熱可塑性樹脂、例えば低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンとブレンドして使用することもできる。
【0052】
【発明の効果】
本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体は、チーグラー触媒によるエチレン・α−オレフィン共重合体より優れた機械的強度、光学的特性を有し、かつメタロセン触媒によるエチレン・α−オレフィン共重合体のもつ低温ヒートシール性、透明性を保持しながらホットタック性等の特性に優れており、特にTダイ成形、インフレーションフィルム成形等によって製造される各種包装用フィルム、ラミネート用原反等のフィルム成形体として好適である。また、本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体は、マヨネーズ用容器、わさび等用のチューブ状容器、段ボール等の内装用肉薄容器、液体洗剤用容器等の中空成形体、栓、キャップ、容器の蓋、スキーシューズ等の射出成形体、電線、ケーブルの被覆、鋼管の被覆等の用途にも好適である。本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体は、ドライラミネート法、共押出法、押出ラミネート法により各種多層フィルムあるいは積層シートとして使用することもできる。
【0053】
【実施例】
次に実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0054】
なお本実験例に用いた試験方法は以下の通りである。
【0055】
(インフレーションフィルム成形)
重合した共重合体粉末は造粒して、50mmφのLLDPEフィルム専用成形機に直径100mmφ、リップギャップ2mmのダイスを取りつけ、ブロー比1.9、引き取り速度20m/min、成形温度200℃の成形条件で厚さ30μmのフィルムを成形した。
【0056】
【0057】
(シート成形法)
共重合体をロールで均一化した後、切断してチップ状とし、これを180℃でプレス成形しシートを得た。
【0058】
実施例1〜5で用いた試料A1〜A5は以下の方法で重合した。
【0059】
(固体触媒の調製)
窒素下で電磁誘導攪拌機付き触媒調製器(No.1)に精製トルエンを加え、ついでジプロポキシジクロロジルコニウム(Zr(OPr)2 Cl 2 )28gおよびメチルシクロペンタジエン48gを加え、0℃に系を保持しながらトリデシルアルミニウムを45gを滴下し、滴下終了後、反応系を50℃に保持して16時間攪拌した。この溶液をA液とする。次に窒素下で別の攪拌器付き触媒調製器(No.2)2に精製トルエンを加え、前記A溶液と、ついでメチルアルミノキサン6.4molのトルエン溶液を添加し反応させた。これをB液とする。
【0060】
次に窒素下で攪拌器付き調製器(No.1)に精製トルエンを加え、ついであらかじめ400℃で所定時間焼成処理したシリカ(富士デビソン社製、グレード#952、表面積300m2/g)1400gを加えた後、前記B溶液の全量を添加し、室温で攪拌した。ついで窒素ブローにて溶媒を除去して流動性の良い固体触媒粉末を得た。これを触媒Cとする。
【0061】
(試料A1の重合)
連続式の流動床気相法重合装置を用い、重合温度70℃、全圧20kgf/cm2Gでエチレンと1−ブテンの共重合を行った。系内のガス組成は、1−ブテン/エチレンモル比0.12、エチレン濃度60mol%とした。前記触媒Cを連続的に供給して重合を行い、系内のガス組成を一定に保つため、各ガスを連続的に供給した。
なお、生成した共重合体の物性は表1に示した。
【0062】
(試料A2の重合)
1−ブテン/エチレンのモル比を変化させたこと以外は(A1)と同様の操作を行って重合した。共重合体の物性は実験結果と併せて表1に示した。
【0063】
(試料A3〜A5の重合)
(A3)、(A4)、(A5)はコモノマーをそれぞれ1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−ペンテン−1とした以外は(A1)と同様の操作を行って重合した。共重合体の物性は実験結果と併せて表1に示した。
【0064】
(試料A7〜A10の重合)
1−ブテン/エチレンのモル比を変化させたこと以外は(A1)と同様の操作を行って重合した。共重合体の物性は実験結果と併せて表2または表3に示した。
【0065】
(試料B2の重合)
窒素で置換した攪拌機付きの50L加圧反応器に精製トルエン25L入れた。次いで、ブテン−1を183g添加し、更にビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、メチルアルモキサン〔MAO〕の混合液を(Al/Zrモル比=500)をZrとして0.33ミリモルとなるように加えた後、80℃に昇温した。次にエチレン9kg/cm2Gとなるように張り込み重合を開始した。エチレンを連続的に重合しつつ全圧を9kg/cm2Gに維持して1時間重合を行い共重合体を製造した。共重合体の物性は実験結果と併せて表1に示した。
【0066】
(試料B8の重合)
1−ブテンを410g添加した以外は(B2)と同様の操作を行って重合した。共重合体の物性は実験結果と併せて表3に示した。
【0067】
上記以外に用いた試料(B1)、(B3)、(B7)、(B9)は四塩化チタン、トリエチルアルミニウム触媒を用い気相法またはスラリー法にてエチレンと1−ブテンを共重合して得たLLDPEまたはVLDPEである。また(B4)は市販ウルトゼックス3010F(三井石油化学(株)製)である。その物性は実験結果と併せて表1〜表3に示した。
【0068】
実施例1〜5
表1には前記手順により造粒した後インフレーションフィルム成形し、各種物性の比較を行ったものである。
【0069】
比較例1〜4
実施例1〜5との比較をするため表1に示した樹脂を用い同様の操作を行ったものである。結果を表1に示した。比較例1はダート衝撃強度と透明性が、比較例2は表1に示したように融点が低く耐熱性が劣り、また比較例3、4は使用したα−オレフィンの種類を勘案して実施例3、4と比べるとダート強度と透明性が劣る。
【0070】
実施例6、比較例5〜6
実施例2で得たフィルムを用いホットタック特性を測定し、比較例1、2で得たフィルムで測定した比較例5、6と比較した。結果を表3に示す。実施例6は剥離距離の短いシール温度範囲が広い。
【0071】
実施例7〜8、比較例7〜8
前記の方法でシートを成形し物性試験を行い表3に示した。比較例7は引っ張り衝撃強度が劣り、比較例8は耐熱性が劣る。
【0072】
実施例9〜10、比較例9
前記の方法で射出成形による試験片を成形し物性試験を行い表4に示した。比較例9は引っ張り衝撃強度および引っ張り破壊強さが劣る。
【0073】
【表1】
【0074】
【表2】
【0075】
【表3】
【0076】
【表4】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明共重合体のTREFにより求めた溶出温度−溶出量曲線。
【図2】メタロセン触媒による共重合体のTREFにより求めた溶出温度−溶出量曲線。[0001]
[Industrial applications]
The present invention relates to a novel ethylene / α-olefin copolymer having excellent physical properties and processability. More specifically, despite having a narrow molecular weight distribution, it has a relatively wide composition distribution, and has a low content of low molecular weight components and amorphous components, and is excellent in mechanical properties, moldability, optical properties and heat resistance. In particular, various types of packaging films produced by T-die molding, blown film molding, etc., film molded products such as raw materials for lamination, various containers produced by hollow molding, etc., various containers produced by injection molding, lids, injection molded products such as containers, Alternatively, the present invention provides an ethylene / α-olefin copolymer suitable for covering electric wires, cables, steel pipes, and the like.
[0002]
[Prior art]
Linear low-density polyethylene (LLDPE), which is an ethylene / α-olefin copolymer obtained with a Ziegler-type catalyst, has higher strength and toughness than films and high-pressure low-density polyethylene (HPLDPE), Although it is used for various applications such as a hollow molded article and an injection molded article, further higher strength is required to reduce the weight of the molded article. In recent years, a high-strength ethylene / α-olefin copolymer having a very narrow molecular weight distribution and composition distribution has been developed by using a metallocene catalyst. However, these metallocene ethylene / α-olefin polymers have some disadvantages. For example, since the composition distribution is very narrow, the change in viscosity and strength with respect to temperature is very sharp, and therefore, the applicable range of the temperature and the extrusion conditions at the time of molding is narrow, and molding is difficult. Further, molded articles also have drawbacks such as a low heat resistance, a narrow temperature range in which appropriate heat seal strength or good hot tack strength is exhibited. For example, in the field of films, sheets and the like, heat sealing is easy, and thus heat sealing is often used as a bag, and such applications require hot tack properties. That is, the seal portion may be pulled immediately after the heat sealing, for example, when the contents are filled, and a load may be applied, and the seal portion may be peeled off. In such a material, a material having a wide temperature range of a seal capable of performing heat sealing showing a strong value against peeling immediately after the sealing is preferable.
[0003]
As an attempt to improve such hot tack characteristics, attempts have been made to mix polyethylene resins with a plurality of Ziegler-type catalysts (for example, JP-A-3-207736 and JP-A-3-207737). However, in this method, the molecular weight distribution is also widened at the same time, so that improvement in strength cannot be expected.
[0004]
Next, as a method for improving the moldability of a polymer using a metallocene catalyst, an attempt has been made to improve the melting characteristics of a resin by using a metallocene catalyst having a plurality of ligands while keeping a narrow composition distribution ( For example, JP-A-6-206939). However, there is a problem that the molecular weight distribution is widened or the strength is reduced due to generation of long-chain branches. Attempts have also been made to improve moldability by using a mixed system of a metallocene-based catalyst and a Ziegler-based catalyst (for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. H6-157631).
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The object of the present invention is to have superior mechanical strength and optical properties to LLDPE using a Ziegler-type catalyst, and to have low-temperature heat sealability and transparency equivalent to those of a metallocene-based ethylene / α-olefin copolymer. An object of the present invention is to provide an ethylene / α-olefin copolymer having better heat resistance, hot tack properties, and moldability than the metallocene-based ethylene / α-olefin copolymer.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies along the above-mentioned object, and as a result, despite having a narrow molecular weight distribution, have a relatively wide composition distribution, and have a low content of low molecular weight components and amorphous components. -An olefin copolymer was produced, thereby achieving the above object.
[0007]
That is, in the present invention, first, (A) the density d is 0.86 to 0.96 g / cm3, (B) MFR of 0.01 to 200 g / 10 min, (C) Mw / Mn of 1.8 to 3.5, and (D) composition distribution parameter Cb of 1.10 to 2.00. Ethylene-α-olefin copolymer.
[0008]
Secondly, the present invention provides (A) a density d of 0.86 to 0.96 g / cm3, (B) MFR 0.01 to 200 g / min, (C) Mw / Mn 1.8 to 3.5, (D) composition distribution parameter Cb 1.10 to 2.00, (E) 25 ° C ODCB soluble content X (% by weight) and density d and MFR are as follows: i) When d−0.008 × log MFR ≧ 0.93, X <2.0, b) d−0.008 × log MFR In the case of <0.93, X <9.8 × 103× (0.9300-d + 0.008 × log MFR)2An ethylene / α-olefin copolymer characterized by satisfying +2.0.
[0009]
Third, the present invention relates to (A) the density d of 0.86 to 0.96 g / cm3, (B) MFR 0.01 to 200 g / 10 min, (C) Mw / Mn 1.8 to 3.5, (D) composition distribution parameter Cb 1.10 to 2.00, (E) 25 ° C ODCB soluble content X (% by weight) and density d and MFR are as follows: i) When d−0.008 × log MFR ≧ 0.93, X <2.0, b) d−0.008 × log MFR In the case of <0.93, X <9.8 × 103× (0.9300-d + 0.008 × log MFR)2+2.0, and (F) an ethylene / α-olefin copolymer characterized by satisfying a plurality of peaks in an elution temperature-elution amount curve by TREF.
[0010]
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
The ethylene / α-olefin copolymer of the present invention is a copolymer of ethylene and at least one selected from α-olefins having 3 to 20 carbon atoms. The α-olefin having 3 to 20 carbon atoms is preferably one having 3 to 12 carbon atoms, specifically, propylene, 1-butene,1-pentene,4-methyl-1-pentene, 1-hexene, 1-octene, 1-decene, 1-dodecene, and the like. In addition, the content of these α-olefins is desirably selected in a total of usually 30 mol% or less, preferably 3 to 20 mol%.
[0011]
The density (A) of the ethylene / α-olefin copolymer of the present invention is 0.86 to 0.96 g / cm.3, Preferably 0.88 to 0.945 g / cm3, More preferably 0.90 to 0.930 g / cm3Range. If the density is less than 0.86, rigidity and heat resistance are poor, and if it is 0.96 or more, impact resistance is not sufficient.
[0012]
The MFR (B) of the ethylene / α-olefin copolymer of the present invention is in the range of 0.01 to 200 g / 10 min, preferably 0.1 to 100 g / 10 min, more preferably 0.2 to 50 g / 10 min. Is desirable. If the MFR is less than 0.01, the moldability is poor, and if it is 200 or more, mechanical strength such as impact resistance is reduced.
[0013]
The method for calculating the molecular weight distribution Mw / Mn (C) of the ethylene / α-olefin copolymer of the present invention is as follows: the weight average molecular weight (Mw) and the number average molecular weight (Mn) are determined by gel permeation chromatography (GPC). This ratio Mw / Mn is determined.
[0014]
Mw / Mn of the ethylene / α-olefin copolymer of the present invention is 1.8 to 3.5, preferably 2.0 to 3.0, and more preferably 2.2 to 2.8. It is desirable. If Mw / Mn is less than 1.8, the moldability is poor, and if it is 3.5 or more, the impact resistance is poor.
[0015]
The composition distribution parameter Cb (D) of the ethylene / α-olefin copolymer of the present invention is 1.10 to 2.00, preferably 1.12 to 1.70, and more preferably 1.15 to 1.50. It is desirable to be within the range. If it is less than 1.10, the hot tack property is inferior, and if it is 2.00 or more, the transparency is lowered and a polymer gel is formed on the molded article.
[0016]
The method for measuring the composition distribution parameter Cb of the ethylene / α-olefin copolymer of the present invention is as follows.
[0017]
A heat stabilizer is added to the sample, and the sample is heated and dissolved in ODCB at 135 ° C. so that the sample temperature becomes 0.2% by weight. The heated solution is transferred to a column filled with diatomaceous earth (Celite 545), filled and cooled to 25 ° C. at a rate of 0.1 ° C./min, and the sample is deposited on the celite surface. Next, a solution in which a sample is dissolved is collected at each temperature while the column temperature is raised stepwise to 120 ° C. in steps of 5 ° C. while flowing ODCB through this column at a constant flow rate. After cooling the solution, the sample is re-pillowed with methanol, filtered and dried to obtain samples at each elution temperature. The weight fraction and the degree of branching (the number of branches per 1000 carbon atoms) of the separated sample are measured. The degree of branching is measured by 13 C-NMR.
[0018]
With respect to each fraction collected at 30 ° C. to 90 ° C. by such a method, the degree of branching is corrected as follows. That is, the degree of branching measured with respect to the elution temperature is plotted, and the correlation is approximated to a straight line by the least squares method to create a calibration curve. The correlation coefficient of this approximation is large enough. The value obtained from this calibration curve is defined as the degree of branching of each fraction. Note that, for a fraction collected at an elution temperature of 95 ° C. or higher, this correction is not performed because a linear relationship is not always established between the elution temperature and the degree of branching.
[0019]
Next, the weight fraction wi of each fraction is determined by the degree of branching b per 5 ° C. of elution temperature.i(B)i-Bi-l) Divided by the relative density ciIs obtained, and the relative concentration is plotted against the degree of branching to obtain a composition distribution curve. This composition distribution curve is divided by a certain width, and the composition distribution parameter Cb is calculated from the following equation.
[0020]
(Equation 1)
[0021]
Where cjAnd bjIs the relative density and branching degree of the j-th section, respectively. The composition distribution parameter Cb is 1.0 when the composition of the sample is uniform, and the value increases as the composition distribution spreads.
[0022]
Many proposals have been made for a method of describing the composition distribution of the ethylene / α-olefin copolymer. For example, in Japanese Patent Application Laid-Open No. 60-88016, numerical processing is performed on the assumption that the cumulative weight fraction has a specific distribution (log normal distribution) with respect to the number of branches of each separated sample obtained by solvent separation of the sample. The ratio between the weight average branching degree (Cw) and the number average branching degree (Cn) is determined. The accuracy of this approximation calculation decreases when the number of branches of the sample and the cumulative weight fraction deviate from the lognormal distribution, and when the measurement is performed on a commercially available LLDPE, the correlation coefficient R2Is rather low and the accuracy of the values is not sufficient. This Cw / Cn and Cb of the present invention have different definitions and measurement methods.
[0023]
In the ethylene / α-olefin copolymer of the present invention, the amount X of the ODCB-soluble component at 25 ° C. indicates the ratio of the high branching degree component and the low molecular weight component contained in the ethylene / α-olefin copolymer. Yes, it is desirable to reduce the heat resistance and cause stickiness on the surface of the molded product. The amount of the ODCB-soluble component is affected by the α-olefin content and the average molecular weight of the entire copolymer, that is, the density and the MFR.
[0024]
Therefore, the amount X (% by weight) of the ODCB-soluble component is less than 2% by weight, preferably less than 1% by weight when the relationship between the density d and the MFR satisfies d−0.008 × log MFR ≧ 0.93. More preferably, it is less than 0.5% by weight.
[0025]
When the relationship between d and MFR satisfies d−0.008 × log MFR <0.93, X <9.8 × 103× (0.9300-d + 0.008 × log MFR)2+2.0, preferably X <7.4 × 103× (0.9300-d + 0.008 × log MFR)2+1.0, more preferably X <5.6 × 103× (0.9300-d + 0.008 × log MFR)2The range is +0.5.
[0026]
The fact that the density, the MFR and the amount of the ODCB-soluble component satisfy the above relationship indicates that the α-olefin contained in the entire copolymer is not ubiquitous.
[0027]
The ODCB-soluble component X at 25 ° C. is measured by the following method.
That is, 0.5 g of a sample is added to 20 ml of ODCB, heated at 135 ° C. for 2 hours to completely dissolve the sample, and then cooled to 25 ° C. After leaving this solution at 25 ° C. overnight, it is filtered through a Teflon filter to collect the filtrate. The filtrate, which is a sample solution, was subjected to infrared spectroscopy to measure the asymmetric stretching vibration of methylene using a wave number of 2925 cm.-1The absorption peak intensity in the vicinity is measured, and the concentration of the sample in the filtrate is calculated from a calibration curve created in advance. From this value, the ODCB-soluble matter at 25 ° C. is determined.
[0028]
The ethylene / α-olefin copolymer of the present invention preferably has a plurality of peaks (F) in an elution temperature-elution amount curve obtained by a continuous heating elution fractionation method (TREF). It is particularly preferred that the peak is between 85 ° C and 100 ° C. The presence of this peak increases the melting point and the crystallinity, thereby improving the heat resistance and rigidity of the molded body. FIG. 1 shows an elution temperature-elution amount curve of the copolymer of the present invention, and FIG. 2 shows an elution temperature-elution amount curve of the copolymer using a so-called metallocene catalyst.
[0029]
The measuring method of TREF is as follows. That is, a heat-resistant stabilizer is added to the sample, and the sample is heated and dissolved at 135 ° C. in ODCB so that the sample concentration becomes 0.05% by weight. After injecting 5 ml of the heated solution into a column filled with glass beads, the solution is cooled to 25 ° C. at a cooling rate of 0.1 ° C./min, and the sample is deposited on the surface of the glass beads. Next, the column temperature is raised at a constant rate of 50 ° C./hr while flowing ODCB through the column at a constant flow rate, and samples that can be dissolved in the solution at each temperature are sequentially eluted. At this time, the sample concentration in the solvent was 2925 cm, the wave number of the asymmetric stretching vibration of methylene.-1Is continuously detected by an infrared detector. From this concentration, an elution temperature-elution amount curve can be obtained.
[0030]
In the TREF analysis, a change in the elution rate with respect to a temperature change can be continuously analyzed with a very small amount of sample, so that relatively fine peaks that cannot be detected by the fractionation method can be detected.
[0031]
The production of the specific ethylene / α-olefin copolymer of the present invention satisfies the above properties (A) to (D), preferably (A) to (E), and more preferably (A) to (F). It may be produced by a Ziegler catalyst, a Phillips catalyst, a metallocene catalyst or the like, but it is preferable to carry out polymerization with a catalyst composed of the following C1 to C5.
[0032]
That is, C1: general formula Me1R1 p(OR2)qX1 4-pqA compound represented by the formula:1Represents Zr, Ti, Hf, and R1And R2Is a hydrocarbon group having 1 to 24 carbon atoms, X1Represents a halogen atom, p, q and r are each an integer satisfying the range of 0 ≦ p <4, 0 ≦ p + q ≦ 4), C2: general formula Me2R3 m(OR4)nX2 zmnA compound represented by the formula:2Is a group I-III element of the periodic table, R3And R4Is a hydrocarbon group having 1 to 24 carbon atoms, X2Is a halogen atom or a hydrogen atom (however, X2When Me is a hydrogen atom,2Represents only a group III element of the periodic table), and z is Me2M and n are integers satisfying the ranges of 0 ≦ m ≦ z and 0 ≦ n ≦ z, respectively, and 0 ≦ m + n ≦ z), and C3: an organic compound having a conjugated double bond A cyclic compound, and C4: a modified organoaluminum compound containing an Al-O-Al bond obtained by reacting an organoaluminum compound with water, C5: a catalyst obtained by bringing an inorganic carrier and / or a particulate polymer carrier into contact with each other. It is.
[0033]
General formula Me of the catalyst component (C1)1R1 p(OR2)qX1 4-pqIn the formula of the compound represented by1Represents Zr, Ti, and Hf. The type of these transition metals is not limited, and a plurality of transition metals can be used. However, it is particularly preferable that Zr is contained because the copolymer has more excellent weather resistance. R1And R2Each represents a hydrocarbon group having 1 to 24 carbon atoms, preferably a hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms, more preferably a hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms, and specifically, a methyl group, an ethyl group, a propyl group, and an isopropyl group. Alkenyl groups such as vinyl group and allyl group; aryl groups such as phenyl group, tolyl group, xylyl group, mesityl group, indenyl group and naphthyl group; benzyl group, trityl group, phenethyl group, An aralkyl group such as a styryl group, a benzhydryl group, a phenylbutyl group, and a neofuyl group is exemplified. These may have branches. X1Represents a halogen atom such as fluorine, iodine, chlorine and bromine, and p and q each satisfy the range of 0 ≦ p <4, 0 ≦ q <4, 0 ≦ p + q ≦ 4, preferably 0 ≦ p + q ≦ 4. Range.
[0034]
Examples of the compound represented by the above-mentioned catalyst component (C1) represented by the general formula include tetramethyl zirconium, tetraethyl zirconium, tetrabenzyl zirconium, tetrapropoxy zirconium, tripropoxy monochlorodiconium, dipropoxy dichloro zirconium, tetrabutoxy zirconium, and tribubutoxy monochlorosiliconium. , Dibutoxydichlorozirconium, tetrabutoxytitanium, tetrabutoxyhafnium and the like, and two or more of these may be used in combination.
[0035]
The general formula Me of the catalyst component (C2)2R3 m(OR4)nX2 zmnIn the formula of the compound represented by2Represents an element in Groups I to III of the periodic table, such as lithium, sodium, potassium, magnesium, calcium, zinc, boron, and aluminum. R3Ohihi R4Is a hydrocarbon group having 1 to 24 carbon atoms, preferably a hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms, more preferably a hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms, and specifically, a methyl group, an ethyl group, a propyl group, and an isopropyl group Alkyl groups such as butyl and butyl groups; alkenyl groups such as vinyl and allyl groups; aryl groups such as phenyl, tolyl, xylyl, mesityl, indenyl and naphthyl; benzyl, trityl, phenethyl and styryl And aralkyl groups such as a benzhydryl group, a phenylbutyl group and a neophyl group. These may have branches. X2Represents a halogen atom or a hydrogen atom such as fluorine, iodine, chlorine and bromine. Where X2When Me is a hydrogen atom,2Is limited to a group III element of the periodic table exemplified by boron, aluminum and the like. Z is Me2Where m and n are integers satisfying the ranges of 0 ≦ m ≦ z and 0 ≦ n ≦ z, respectively, and 0 ≦ m + n ≦ z.
[0036]
Examples of the compound represented by the general formula of the catalyst component (C2) include organic lithium compounds such as methyllithium and ethyllithium; organic magnesium compounds such as dimethylmagnesium, diethylmagnesium, methylmagnesium chloride and ethylmagnesium chloride; dimethylzinc Organic boron compounds such as trimethylboron and triethylboron; trimethylaluminum, triethylaluminum, triisobutylaluminum, trihexylaluminum, tridecylaluminum, diethylaluminum chloride, ethylaluminum dichloride, ethylaluminum sesquichloride Aluminum, such as diethyl aluminum ethoxide, diethyl aluminum hydride Derivatives such compounds can be mentioned.
[0037]
The organic cyclic compound having a conjugated double bond of the catalyst component (C3) is one or more rings having two or more, preferably 2 to 4, more preferably 2 to 3, conjugated double bonds. A cyclic hydrocarbon compound having 2 or more and having a total carbon number of 4 to 24, preferably 4 to 12; wherein the cyclic hydrocarbon compound is partially a hydrocarbon residue of 1 to 6 (typically, carbon A cyclic hydrocarbon compound substituted with an alkyl group or an aralkyl group of formulas 1 to 12); one or two rings having two or more conjugated double bonds, preferably two to four, more preferably two to three. An organosilicon compound having a cyclic hydrocarbon group having at least one and having a total carbon number of 4 to 24, preferably 4 to 12; a hydrocarbon residue or an alkali metal in which the cyclic hydrocarbon group is partially 1 to 6 With salt (sodium or lithium salt) It includes organic silicon compounds conversion. Particularly preferably, those having a cyclopentadiene structure in any of the molecules are desirable.
[0038]
Examples of suitable compounds include cyclopentadiene, indene, azulene, and alkyl, aryl, aralkyl, alkoxy or aryloxy derivatives thereof. Further, a compound obtained by bonding (crosslinking) these compounds via an alkylene group (the number of carbon atoms of which is usually 2 to 8, preferably 2 to 3) is also preferably used.
[0039]
The organosilicon compound having a cyclic hydrocarbon group can be represented by the following general formula.
[0040]
ALSiR4-L
[0041]
Here, A represents the cyclic hydrogen group exemplified by a cyclopentadienyl group, a substituted cyclopentadienyl group, an indenyl group, and a substituted indenyl group, and R represents a methyl group, an ethyl group, a propyl group, an isopropyl group, a butyl group. An alkyl group such as a methoxy group, an ethoxy group, a propoxy group, a butoxy group; an aryl group such as a phenyl group; an aryloxy group such as a phenoxy group; an aralkyl group such as a benzyl group; Represents 24 to 24, preferably 1 to 12 hydrocarbon residues or hydrogen, and L is 1 ≦ L ≦ 4, preferably 1 ≦ L ≦ 3.
[0042]
Specific examples of the organic cyclic hydrocarbon compound of the component (C3) include cyclopentadiene, methylcyclopentadiene, ethylcyclopentadiene, 1,3-dimethylcyclopentadiene, indene, 4-methyl-1-indene, and 4,7-dimethyl. C7-C24 cyclopolyene or substituted cyclopolyene such as indene, cycloheptatriene, methylcycloheptatriene, cyclooctatetraene, azulene, fluorene, methylfluorene, monocyclopentadienylsilane, biscyclopentadienyl Examples include silane, triscyclopentadienylsilane, monoindenylsilane, bisindenylsilane, and trisindenylsilane.
[0043]
Catalyst component (C4) A modified organoaluminum compound containing an Al-O-Al bond obtained by reacting an organoaluminum compound with water is obtained by reacting an alkylaluminum compound with water to form a modified so-called aluminoxane. It is obtained from organoaluminum and usually contains 1 to 100, preferably 1 to 50 Al-O-Al bonds in the molecule. The modified organoaluminum compound may be linear or cyclic.
[0044]
The reaction between the organoaluminum and water is usually performed in an inert hydrocarbon. As the inert hydrocarbon, aliphatic, alicyclic, and aromatic hydrocarbons such as pentane, hexane, heptane, cyclohexane, benzene, toluene, and xylene are preferable.
[0045]
The reaction ratio (water / Al molar ratio) between water and the organoaluminum compound is usually from 0.25 / 1 to 1.2 / 1, preferably from 0.5 / 1 to 1/1.
[0046]
The catalyst component (C5) inorganic carrier and / or particulate polymer carrier include carbonaceous materials, metals, metal oxides, metal chlorides, metal carbonates or mixtures thereof, thermoplastic resins, thermosetting resins and the like. . Suitable metals that can be used for the inorganic carrier include iron, aluminum, nickel and the like.
[0047]
Specifically, SiO2, Al2O3, MgO, ZrO2, TiO2, B2O3, CaO, ZnO, BaO, ThO2And mixtures thereof.2-Al2O3, SiO2-V2O5, SiO2-TiO2, SiO2-V2O5, SiO2-MgO, SiO2−Cr2O3And the like. Among them, SiO2And Al2O3The main component is preferably at least one component selected from the group consisting of:
[0048]
In addition, as the organic compound, any of a thermoplastic resin and a thermosetting resin can be used. Specifically, particulate polyolefin, polyester, polyamide, polyvinyl chloride, polymethyl (meth) acrylate, polystyrene, poly Examples include norbornene, various natural polymers, and mixtures thereof.
[0049]
The above-mentioned inorganic carrier and / or particulate polymer carrier can be used as they are, but preferably, as a preliminary treatment, these carriers are contact-treated with an organoaluminum compound or a modified organoaluminum compound containing an Al-O-Al bond. Can be used as component (C5).
[0050]
The method for producing the ethylene / α-olefin copolymer of the present invention is produced by a gas phase method, a slurry method, a solution method or the like, and is not particularly limited, such as a one-stage polymerization method and a multi-stage polymerization method.
[0051]
In the present invention, as long as the properties of the copolymer of the present invention are not substantially impaired, a nucleating agent, a lubricant, an antistatic agent, an antifogging agent, a pigment, an ultraviolet ray, if necessary, as well as an antioxidant. Known additives such as an absorbent and a dispersant can be added. Further, the ethylene / α-olefin copolymer of the present invention can be used by blending with other thermoplastic resins, for example, polyolefins such as low density polyethylene, medium density polyethylene, high density polyethylene, and polypropylene.
[0052]
【The invention's effect】
The ethylene / α-olefin copolymer of the present invention has better mechanical strength and optical properties than the Ziegler-catalyzed ethylene / α-olefin copolymer, and has a metallocene-catalyzed ethylene / α-olefin copolymer. It is excellent in properties such as hot tack property while maintaining low temperature heat sealability and transparency that it has, especially film forming such as various packaging films manufactured by T-die forming, blown film forming, raw material for lamination etc. Suitable as a body. Further, the ethylene / α-olefin copolymer of the present invention may be a container for mayonnaise, a tubular container for wasabi or the like, a thin-walled container for interior such as cardboard, a hollow molded article such as a container for liquid detergent, a stopper, a cap, or a container. It is also suitable for uses such as lids, injection molded articles such as ski shoes, covering electric wires and cables, and covering steel pipes. The ethylene / α-olefin copolymer of the present invention can be used as various multilayer films or laminated sheets by a dry lamination method, a coextrusion method, or an extrusion lamination method.
[0053]
【Example】
Next, the present invention will be described in more detail by way of examples, but the present invention is not limited thereto.
[0054]
The test method used in this experimental example is as follows.
[0055]
(Blown film molding)
The polymerized copolymer powder was granulated, and a die having a diameter of 100 mm and a lip gap of 2 mm was attached to a molding machine for LLDPE film of 50 mm φ, a blow ratio of 1.9, a take-up speed of 20 m / min, and a molding temperature of 200 ° C. To form a 30 μm thick film.
[0056]
[0057]
(Sheet forming method)
After homogenizing the copolymer with a roll, it was cut into chips, which were pressed at 180 ° C. to obtain sheets.
[0058]
Samples A1 to A5 used in Examples 1 to 5 were polymerized by the following method.
[0059]
(Preparation of solid catalyst)
Purified toluene was added to the catalyst preparation device (No. 1) with an electromagnetic induction stirrer under nitrogen, and then dipropoxydichlorozirconium (Zr (OPr)Two Cl Two ) And 48 g of methylcyclopentadiene were added, and 45 g of tridecylaluminum was added dropwise while maintaining the system at 0 ° C. After completion of the addition, the reaction system was maintained at 50 ° C and stirred for 16 hours. This solution is referred to as solution A. Next, purified toluene was added to another catalyst preparation device with a stirrer (No. 2) 2 under nitrogen, and the above solution A and then a 6.4 mol solution of methylaluminoxane in toluene were added and reacted. This is called liquid B.
[0060]
Next, purified toluene was added to a preparation device with a stirrer (No. 1) under nitrogen, and silica (Grade # 952, manufactured by Fuji Devison, surface area: 300 m) previously calcined at 400 ° C. for a predetermined time.2/ G) After adding 1400 g, the whole amount of the B solution was added, followed by stirring at room temperature. Then, the solvent was removed by nitrogen blowing to obtain a solid catalyst powder having good fluidity. This is designated as catalyst C.
[0061]
(Polymerization of sample A1)
Using a continuous fluidized bed gas phase polymerization apparatus,
The physical properties of the produced copolymer are shown in Table 1.
[0062]
(Polymerization of sample A2)
The polymerization was carried out in the same manner as in (A1) except that the molar ratio of 1-butene / ethylene was changed. The physical properties of the copolymer are shown in Table 1 together with the experimental results.
[0063]
(Polymerization of Samples A3 to A5)
(A3), (A4) and (A5) were polymerized by performing the same operation as (A1) except that the comonomer was 1-pentene, 1-hexene and 4-methyl-pentene-1, respectively. The physical properties of the copolymer are shown in Table 1 together with the experimental results.
[0064]
(Polymerization of Samples A7 to A10)
The polymerization was carried out in the same manner as in (A1) except that the molar ratio of 1-butene / ethylene was changed. The physical properties of the copolymer are shown in Table 2 or Table 3 together with the experimental results.
[0065]
(Polymerization of sample B2)
25 L of purified toluene was placed in a 50 L pressure reactor equipped with a stirrer and purged with nitrogen. Next, 183 g of butene-1 was added, and a mixed solution of bis (n-butylcyclopentadienyl) zirconium dichloride and methylalumoxane [MAO] was further added in an amount of 0.33 mmol based on Zr (Al / Zr molar ratio = 500). Then, the temperature was raised to 80 ° C. Next, ethylene 9kg / cm2G. Polymerization was started so as to obtain G. Total pressure is 9 kg / cm while continuously polymerizing ethylene2While maintaining at G, polymerization was carried out for 1 hour to produce a copolymer. The physical properties of the copolymer are shown in Table 1 together with the experimental results.
[0066]
(Polymerization of sample B8)
Polymerization was carried out in the same manner as in (B2) except that 410 g of 1-butene was added. The physical properties of the copolymer are shown in Table 3 together with the experimental results.
[0067]
Samples (B1), (B3), (B7) and (B9) used in addition to the above were obtained by copolymerizing ethylene and 1-butene by a gas phase method or a slurry method using titanium tetrachloride and triethylaluminum catalyst. LLDPE or VLDPE. (B4) is a commercially available Ultex X 3010F (manufactured by Mitsui Petrochemical Co., Ltd.). The physical properties are shown in Tables 1 to 3 together with the experimental results.
[0068]
Examples 1 to 5
Table 1 shows the results of comparison of various physical properties after granulation according to the above-described procedure, followed by forming an inflation film.
[0069]
Comparative Examples 1-4
For comparison with Examples 1 to 5, similar operations were performed using the resins shown in Table 1. The results are shown in Table 1. Comparative Example 1 has dirt impact strength and transparency, Comparative Example 2 has a low melting point and poor heat resistance as shown in Table 1, and Comparative Examples 3 and 4 have been carried out in consideration of the type of α-olefin used. Dart strength and transparency are inferior to Examples 3 and 4.
[0070]
Example 6, Comparative Examples 5 to 6
The hot tack property was measured using the film obtained in Example 2, and compared with Comparative Examples 5 and 6 measured using the films obtained in Comparative Examples 1 and 2. Table 3 shows the results. Example 6 has a wide sealing temperature range where the peel distance is short.
[0071]
Examples 7-8, Comparative Examples 7-8
The sheet was formed by the above-mentioned method and subjected to a physical property test. Comparative Example 7 was inferior in tensile impact strength,Example 8 isPoor heat resistance.
[0072]
Examples 9 to 10, Comparative Example 9
A test piece was formed by injection molding according to the method described above, and a physical property test was performed. Comparative Example 9 is inferior in tensile impact strength and tensile breaking strength.
[0073]
[Table 1]
[0074]
[Table 2]
[0075]
[Table 3]
[0076]
[Table 4]
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an elution temperature-elution amount curve obtained by TREF of the copolymer of the present invention.
FIG. 2 is an elution temperature-elution amount curve obtained by TREF of a copolymer using a metallocene catalyst.
Claims (4)
(A)密度0.86〜0.96g/cm3、(B)メルトフローレート(MFR)0.01〜200g/10min、(C)分子量分布(Mw/Mn)1.8〜3.5、(D)組成分布パラメーター(Cb)1.10〜2.00を満足するエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体。
(C1):Me 1 R 1 p (OR 2 ) q X 1 4- p - q
(式中Me 1 はZr、Ti、Hfを示し、R 1 およびはR 2 は各々炭素数1〜24の炭素水素基、X 1 は、ハロゲン原子を示し、pおよびqは各々0≦p+q≦4の範囲を満たす整数である)
(C2):Me 2 R 3 m (OR 4 ) n X 2 z - m - n
(式中Me 2 は周期律表第I〜III族元素、R 3 およびR 4 は各々炭素数1〜24の炭化水素基、X 2 はハロゲン原子または水素原子(ただし、X 2 が水素原子の場合はMe 2 は周期律表第III族元素の場合に限る)を示し、zはMe 2 の価数を示し、mおよびnは各々0≦m≦z、0≦n≦zの範囲を満たす整数であり、かつ、0≦m+n≦zである
(C3):共役二重結合をもつ有機環状化合物
(C4):有機アルミニウム化合物と水との反応によって得られるAl−O−Al結合を含む変性有機アルミニウム化合物
(C5):無機担体および/または粒子状担体 Produced by a catalyst obtained by bringing the following (C1) to (C5) into contact with each other;
(A) density 0.86-0.96 g / cm 3 , (B) melt flow rate (MFR) 0.01-200 g / 10 min, (C) molecular weight distribution (Mw / Mn) 1.8-3.5, (D) A copolymer of ethylene and an α-olefin having 3 to 20 carbon atoms satisfying a composition distribution parameter (Cb) of 1.10 to 2.00 .
(C1): Me 1 R 1 p (OR 2) q X 1 4- p - q
(In the formula, Me 1 represents Zr, Ti, Hf, R 1 and R 2 each represent a hydrogen atom having 1 to 24 carbon atoms, X 1 represents a halogen atom, and p and q each represent 0 ≦ p + q ≦ It is an integer that satisfies the range of 4.)
(C2): Me 2 R 3 m (OR 4 ) n X 2 z - m - n
(In the formula, Me 2 is an element in Groups I to III of the periodic table, R 3 and R 4 are each a hydrocarbon group having 1 to 24 carbon atoms, X 2 is a halogen atom or a hydrogen atom (provided that X 2 is a hydrogen atom In the case, Me 2 represents a group III element of the periodic table), z represents the valence of Me 2 , and m and n satisfy the ranges of 0 ≦ m ≦ z and 0 ≦ n ≦ z, respectively. An integer and 0 ≦ m + n ≦ z
(C3): Organic cyclic compound having a conjugated double bond
(C4): a modified organoaluminum compound containing an Al-O-Al bond obtained by reacting an organoaluminum compound with water
(C5): inorganic carrier and / or particulate carrier
(式1)
イ)d−0.008×logMFR≧0.93の場合
X<2.0
ロ)d−0.008×logMFR<0.93の場合
X<9.8×103×(0.9300−d+0.008×logMFR)2+2.0The ethylene / α-olefin copolymer further has (E) an orthodichlorobenzene (ODCB) soluble content X (wt%) at 25 ° C., a density d and an MFR satisfying the following relationship (formula 1): The ethylene-α-olefin copolymer according to claim 1, characterized in that:
(Equation 1)
B) When d−0.008 × log MFR ≧ 0.93, X <2.0
B) When d−0.008 × log MFR <0.93, X <9.8 × 10 3 × (0.9300−d + 0.008 × log MFR) 2 +2.0
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