JP3539589B2 - 電子機器制御装置および方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、電子機器制御装置および方法に関し、例えば、装置の機能を設定する設定画面を簡単に選択することができる電子機器制御装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のテレビジョン受像機やビデオテープレコーダ、あるいはケーブルテレビジョン(CATV:Cable Television)やデジタル直接衛星放送(DSS:Digital Satellite System(Hughes Communications社の商標))の受信機などにおいては、例えば、現在選局されているチャンネル番号等の情報をモニタ装置等の画面に表示するか否かといった画面表示に関する設定を行う場合、「画面表示」などの名称の専用のボタンを本体またはリモートコマンダに設け、それを操作することにより、直接、対応する機能設定画面を呼び出し、画面に表示させる。そして、その画面上で本体の操作ボタンまたはリモートコマンダを操作することにより画面表示に関する設定を行う。
【0003】
あるいは、本体の操作ボタン、またはリモートコマンダを操作することにより、階層化されたメニュー画面を画面に表示させ、その中の所定の項目を適宜選択していくことにより、目的とする機能設定画面を画面に表示させる。そして、本体の操作ボタンまたはリモートコマンダを操作することにより、所定の機能の設定を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように、各機能に対応した専用のボタンを操作することにより、対応する機能設定画面を表示させる場合、各機能毎に専用のボタンを本体またはリモートコマンダに設けなければならず、ボタン操作が煩雑になり、操作性が低下するとともに、装置のコストが高くなる課題があった。
【0005】
また、階層化されたメニュー画面を画面に表示し、その中の所定の項目を適宜選択していくことにより、目的とする機能設定画面を画面に表示させる場合、目的とする機能設定画面を画面に表示させるための項目が、深い階層のメニュー画面に存在するため、それを呼び出すのが困難になることがある課題があった。
【0006】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、チャンネル選択操作と同様の簡単な操作で、機能設定画面を選択し、機能設定を行うことができるようにし、さらに、使用者の操作上の負担を軽減するとともに、装置のコストを削減することができるようにするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子機器制御装置は、縮小画面の配列によって構成された番組選択画面内に、所定の設定を行うための設定画面を配置する設定画面配置手段と、縮小画面の任意のもの、または設定画面を選択する選択手段と、選択手段により設定画面が選択されたとき、所定の設定を行う設定手段と、選択手段により、縮小画面のそれぞれが選択された頻度、および選択手段により設定画面が選択された頻度に基づいて、縮小画面および設定画面の番組選択画面内での配列を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
また、番組選択画面を表示する表示手段をさらに設けるようにすることができる。
【0010】
また、設定画面配置手段は、選択手段により縮小画面が選択された頻度、および選択手段により設定画面が選択された頻度に基づいて、設定画面を番組選択画面内に配置し、または番組選択画面内に配置しないようにすることができる。
【0011】
また、設定画面配置手段は、主電源が切られた後、最初に番組選択画面が構成されるとき、設定画面を番組選択画面内の予め定められた所定の位置に配置するようにすることができる。
【0012】
本発明の電子機器制御方法は、縮小画面の配列によって構成された番組選択画面内に、所定の設定を行うための設定画面を配置し、縮小画面の任意のもの、または設定画面を選択し設定画面が選択されたとき、所定の設定を行うとともに、縮小画面のそれぞれが選択された頻度、および設定画面が選択された頻度に基づいて、縮小画面および設定画面の番組選択画面内での配列を制御することを特徴とする。
【0013】
【作用】
本発明の電子機器制御装置および電子機器制御方法においては、縮小画面の配列によって構成された番組選択画面内に、所定の設定を行うための設定画面が配置され縮小画面の任意のもの、または設定画面が選択され設定画面が選択されたとき所定の設定が行われるとともに、縮小画面のそれぞれが選択された頻度、および設定画面が選択された頻度に基づいて、縮小画面および設定画面の番組選択画面内での配列が制御される。
【0015】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を説明するが、その前に、特許請求の範囲に記載の発明の各手段と以下の実施例との対応関係を明らかにするために、各手段の後の括弧内に、対応する実施例(但し、一例)を付加して、本発明の特徴を記述すると、次のようになる。
【0016】
即ち、請求項1に記載の電子機器制御装置は、互いに異なる所定の放送チャンネルの所定の番組の画面を縮小した縮小画面の配列によって、番組選択画面を構成し、番組選択画面を構成する縮小画面の所定のものを選択することにより、選択した縮小画面に対応する番組を選択する電子機器制御装置において、縮小画面の配列によって構成された番組選択画面内に、所定の設定を行うための設定画面を配置する設定画面配置手段(例えば図8のCPU29、図35の処理部322)と、縮小画面の任意のもの、または設定画面を選択する選択手段(例えば図10のジョイスティック410)と、選択手段により設定画面が選択されたとき、所定の設定を行う設定手段(例えば図10のジョイスティック410)と、選択手段により、縮小画面のそれぞれが選択された頻度、および選択手段により設定画面が選択された頻度に基づいて、縮小画面および設定画面の番組選択画面内での配列を制御する制御手段(例えば図8のCPU29、図35の処理部322)とを備えることを特徴とする。
【0017】
請求項2に記載の電子機器制御装置は、番組選択画面を表示する表示手段(例えば図3のモニタ装置4、図34の表示装置312)をさらに備えることを特徴とする。
【0019】
なお、勿論この記載は、各手段を上記したものに限定することを意味するものではない。
【0020】
図1は、本発明において用いられる用語を説明する図である。図1(A)は、通常の画面(番組の画面)を表し、フルサイズ(720×480画素)でフレームレートが30フレーム/秒(30fps)のフルモーションで表示されるオリジナルの画像が表示される画面を意味する。
【0021】
図1(B)は、マルチ画面(番組選択画面または縮小画面の配列)を表し、フレームサイズが1/9サイズ(240×160画素)の縮小画面を、3×3のマトリックス状に配列した画像であって、それぞれの縮小画面は、フルモーション(30fps)で表示される画像である。
【0022】
図1(C)は仮想画面を表し、No.1乃至No.6のマルチ画面を、2×3のマトリックス状に配列した、仮想的な配列画像であって、仮想フレームメモリにフレームレート30fpsを満たすタイミングで順次書き込まれる。それぞれの縮小画面が、フレームサイズが1/9サイズ(240×160画素)であって、フルモーション(30fps)で表示されるように書き込まれる。
【0023】
図1(D)は、選択エリア(読みだす領域)を表し、仮想フレームメモリに書き込まれた仮想画面の中から、カーソル移動操作に応じて読み出すべきマルチ画面を選択するためのエリアであり、カーソルの移動に伴って、上下左右に移動する。それぞれの縮小画面を番組カテゴリなどを単位として表示する場合は、仮想画面の中の該当する縮小画面が所定の位置に予め配列し直される。
【0024】
選択エリアで選択された画像が、モニタ装置に表示されると、マルチプレビュー画面(番組選択画面)となる。このマルチプレビュー画面は、仮想フレームメモリに書き込まれた仮想画面の中から、カーソル移動操作に応じて読みだされたマルチ画面をモニタ装置に表示したものであり、それぞれの縮小画面は、フレームサイズが1/9サイズ(240×160画素)であってフルモーション(30fps)で表示される。
【0025】
以下に本発明の実施例を説明するが、その説明に先立って、本明細書において記述されるアーカイブ化処理について、図2を参照して説明する。
【0026】
すなわち、本発明においては、複数(以下の実施例においては、9個)の番組の画面が、それぞれ垂直方向と水平方向に1/3の画素数となるように間引き処理によって縮小(圧縮)され、面積として1/9に縮小された縮小画面が生成される。そして、この9個の縮小画面を、1画面を3×3個に分割したマルチ画面の各位置に配置することで、1つの画面に対応する(1つの放送チャンネルに対応する)複数(以下の実施例においては、6画面)のマルチ画面No.1乃至No.6が生成される。そして、図2に示すように、これらの6個のマルチ画面は、MPEG方式により各々圧縮され、マルチプレクサ211により、1つの伝送チャンネルで伝送できるように多重化される。本明細書においては、圧縮多重化処理をアーカイブ化処理として説明する。
【0027】
マルチプレクサ211により、1つの伝送チャンネルのデータとして多重化されたデータは、衛星、ケーブルなどにより構成される伝送路を介して、受信側に伝送される。
【0028】
受信側においては、デマルチプレクサ24により伝送路を介して伝送されてきた1つの伝送チャンネルのデータを分離し、元の6放送チャンネル分のデータ(9個の縮小画面を有するNo.1乃至No.6のマルチ画面のデータ)に分離される。
【0029】
そして、分離されたNo.1乃至No.6のマルチ画面のデータ(番組選択画面のデータ)は、MPEG方式で伸張(デコード)され、仮想フレームメモリ49に大きな仮想画面を構成するように記憶される。
【0030】
そして、仮想画面の任意の3×3個の縮小画面の領域が適宜選択され、出力表示される。
【0031】
図3は、本発明を適用した放送システムの一実施例の構成を示している。放送局では、例えばDSSによる番組放送が行われるようになされている。すなわち、放送局では、1つあるいは複数の放送チャンネルの番組(アナログ信号の画像および音声)が制作され、ディジタル化部51に供給される。このディジタル化部51には、他の放送局の番組も供給される。ディジタル化部51では、番組を構成する画像および音声がディジタル化され、アーカイブ化部52に出力される。
【0032】
アーカイブ化部52には、ディジタル化部51から番組が供給される他、他の放送局からも、1つあるいは複数の放送チャンネルのディジタル化された番組(ディジタル化された画像および音声)が供給されるようになされている。アーカイブ化部52では、そこに入力された複数チャンネルの番組それぞれの内容を表す、各チャンネルごとの番組選択用のデータ(番組選択画面のデータ)が生成される。すなわち、アーカイブ化部52では、例えば、そこに入力された複数チャンネルの番組の画面(画像)を縮小し、9個の縮小画面によってマルチ画面の画像とする。そして、例えば9個の放送チャンネルの番組が、1つの放送チャンネルのマルチ画面とされる。
【0033】
このように、通常放送される番組を、そのまま用いて、番組選択用のデータ(縮小画面)が作成されるので、通常放送される番組とは別(独立)に、番組選択用の番組を作成する手間を省くことができる。
【0034】
なお、ここでは、アーカイブ化部52において、各チャンネルの番組の画面の縦および横が、例えば1/3に縮小されたもの(従って、面積で考えれば、各放送チャンネルの番組の画面の1/9の画面)が生成されるものとする。従って、この場合、視聴者側においては、1画面に9個の放送チャンネルの番組の縮小画面を、同時に表示することができる。
【0035】
また、アーカイブ化部52では、そのマルチ画面の各子画面の番組(ディジタル化部51および他の放送局から供給される番組)の音声も、縮小画面とともに伝送される。
【0036】
アーカイブ化部52では、さらにこれらのデータをMPEG方式で圧縮する。
【0037】
アーカイブ化部52では、このようなマルチ画面(番組選択画面)が複数(例えば6個)生成される(すなわち、合計54個(=6×9)の番組の縮小画面が生成される)。そして、6個のマルチ画面のデータは、1つの伝送チャンネルのデータとしてまとめられる(結合(アーカイブ化)される)。ここで、アーカイブ化部52より出力される、複数の放送チャンネルの番組を1つの伝送チャンネルのデータにまとめた複数の番組選択画面のデータを、以下、適宜、アーカイブデータ(「アーカイブ」とは、いわゆるコンピュータ用語で、複数のデータを1つにまとめることを意味する)という。
【0038】
ビデオサーバ53には、アーカイブ化部52よりアーカイブデータが供給される他、ディジタル化部51より、ディジタル化され、さらにMPEG方式で圧縮された複数の放送チャンネルの番組が供給される(なお、その詳細については、図6を参照して後述する)。
【0039】
ビデオサーバ53では、そこに入力されたデータが、一旦記憶され、送信部54に供給される。
【0040】
送信部54では、ビデオサーバ53からのデータに対し、誤り訂正処理、変調(例えば、QPSK変調など)処理、およびその他の必要な処理(例えば、暗号化処理や、多重化処理、アップコンバートなど)が施される。そして、その処理の結果得られた信号が、パラボラアンテナ55を介して衛星(BS(放送衛星)またはCS(通信衛星))61に伝送され、衛星61から視聴者側に送信される。すなわち、送信部54では、複数の放送チャンネルの番組とともに、番組選択画面のアーカイブデータが、衛星61を介して、視聴者側に送信される。従って、各番組の画面をフルサイズの画面と考えると、放送局からは、これらのフルサイズの画面およびフルサイズの画面を縮小した縮小画面が同時に送信される。
【0041】
なお、複数の放送チャンネルの番組およびアーカイブデータは、衛星61を介して、視聴者側に送信する他、例えばケーブルなどの有線の伝送路や、地上波、その他の配信方法によって、ビデオサーバ53から視聴者側に送信することが可能である。さらに、複数チャンネルの番組およびアーカイブデータは、1種類の伝送路ではなく、複数種類の伝送路によって、視聴者側に送信すること(例えば、複数の放送チャンネルの番組は、衛星61経由で送信し、アーカイブデータは、ケーブルを介して送信することなど)も可能である。
【0042】
また、複数の放送チャンネルの番組(通常の番組データ)は、ディジタル化部51でディジタル化したものを送信するようにしたが、この他、複数の放送チャンネルの番組は、そのままアナログ信号の状態(アナログ番組)で、送信部54に供給し、ビデオサーバ53からのアーカイブデータとともに送信することも可能である。
【0043】
視聴者側では、放送局から衛星61を介して送信されてくるデータ(複数の放送チャンネルの番組およびアーカイブデータ)がパラボラアンテナ3で受信され、受信機(セットトップボックス)2に供給される。
【0044】
受信機2では、パラボラアンテナ3からのデータに対し、必要な処理が施され、画像は、例えばテレビジョン受像機などでなるモニタ装置4に供給されて表示され、音声は、図示せぬスピーカに供給されて出力される。すなわち、受信機2において、特定の放送チャンネルが選択されている場合には、モニタ装置4には、その放送チャンネルの番組が表示される。また、受信機2において、アーカイブデータが選択されている場合には、モニタ装置4には、複数の縮小画面のうちの、所定数の放送チャンネル(上述したように、本実施例では、9チャンネル)の番組のものが、同時に表示される。従って、この場合、視聴者は、この番組選択画面を見ることにより、いま放送されている複数の放送チャンネルの番組それぞれの内容を認識することができる(その詳細については後述する)。この番組選択用画面は、以下、適宜、プレビューまたはプレビュー画面という。
【0045】
なお、データが、放送局から、ケーブルなどを介して送信されてきた場合には、そのデータは、受信機2において、直接受信される。さらに、データが、放送局から、地上波などによって送信されてきた場合には、そのデータは、図示せぬ地上波用のアンテナで受信され、受信機2に供給される。また、図3においては、2台の受信機2を図示してあるが、受信機2は、1台でも、衛星61を介して送信されたデータ、およびその他ケーブルや地上波などを介して送信されたデータの受信が可能である。
【0046】
図4は、アーカイブ化部52において、アーカイブデータが生成される様子を示している。同図に示すように、アーカイブ化部52では、9個の放送チャンネルの番組の画面(画像)を縮小して1つのマルチ画面が生成される。この1つのマルチ画面のデータは、視聴者側において、1つの放送チャンネルのデータ、あるいは番組選択のための独立したデータとして扱うことができる。そして、アーカイブ化部52では、このようなマルチ画面が6個生成され、それらが1つの伝送チャンネルのデータ(アーカイブデータ)としてまとまられる(結合される)。
【0047】
なお、図4に示す番組データには、上述したように、縮小画面データの他、各放送チャンネルの番組の音声も含められる。
【0048】
また、アーカイブ化部52には、複数の放送チャンネルの番組の縮小画面を、そのままアーカイブデータにさせて、ビデオサーバ53に出力させる他、例えば番組のカテゴリ(ジャンル)ごとに分けて配列させるなどの所定の配列状態に配列させた後、アーカイブデータにさせて、ビデオサーバ53に出力させることができる。
【0049】
すなわち、例えば図5に示すように、縦方向には、番組のカテゴリが異なる縮小画面を配置(配列)し、横方向に、番組のカテゴリが同一の縮小画面を配置するようにすることができる。具体的には、例えば第1行目にはニュース番組の縮小画面を配置し、第2行目には映画番組の縮小画面を配置し、第3行目には音楽番組の縮小画面を配置するようにする。そして、この場合、横方向には、同一カテゴリの番組の縮小画面を、例えば番組の放送チャンネルの昇順や、番組タイトルのアルファベット順などに配置するようにする。
【0050】
カテゴリの数が4個以上存在するとき、および、所定のカテゴリの番組が4個以上存在するとき、それらは他の番組選択画面に配置される。そして、複数(6個)の番組選択画面により1つの仮想フレームが構成されるようにする(この点については後述する)。
【0051】
視聴者側で、縮小画面を上述のように配置したマルチプレビュー画面を表示するようにすることにより、視聴者は、マルチプレビュー画面を、所望する番組のカテゴリの行を横方向に見ていくことで、容易に、所望する番組を見つけることができる。
【0052】
さらに、この場合、図5に示したようなマルチプレビュー画面を構成する縮小画面上の所定の1つにカーソルを表示するようにし、そのカーソルを移動することにより、視聴者は、所望する番組を、容易に見つけ、その選局をすることができる。
【0053】
次に、図6を参照して、番組選択画面の生成について、さらに詳しく説明する。ディジタル化部51は、入力されたアナログのビデオ信号およびオーディオ信号をA/D変換器231でA/D変換した後、番組送出用MPEGビデオ/オーディオエンコーダ/マルチプレクサシステム232に出力するとともに、そのうちの54チャンネル分のディジタルビデオ信号をアーカイブ化部52のマルチ画面生成回路201−1乃至201−6に供給する。ビデオ信号およびオーディオ信号がディジタル信号として供給された場合には、それらのディジタル信号は、そのまま番組送出用MPEGビデオ/オーディオエンコーダ/マルチプレクサシステム232とマルチ画面生成回路201−1乃至201−6に供給される。
【0054】
マルチ画面生成回路201−1は、9個のRAM202−1−1乃至201−1−9を内蔵しており、入力された9個の番組の画面のデータがここに記憶される。そして、9個の画面のデータは、垂直方向および水平方向に1/3に縮小され、9個の縮小画面が生成される。そして、その9個の縮小画面は、1つの画面を3×3個の9個に分割したマルチ画面上に各々配置される。
【0055】
例えば、1つの画面(1フレーム)が720×480画素で構成されている場合、この数が水平方向および垂直方向に1/3に縮小され、すなわち画素が間引かれて240×160画素の縮小画面の画像とされる。そして、これらの縮小画面の画像を水平方向と垂直方向に3×3個配置することで、9個の縮小画面を有する1つのマルチ画面が生成される。このマルチ画面は、1フレームが720×480画素で構成されることになる。
【0056】
同様の処理が、他の5個のマルチ画面生成回路201−2乃至201−6においても行われる。その結果、それぞれ9個の縮小画面を有するマルチ画面(番組選択画面)が6個生成されることになる。
【0057】
このようにして、マルチ画面生成回路201−1乃至201−6により生成された6個のマルチ画面のデータは、それぞれ対応するMPEGビデオエンコーダ203−1乃至203−6に供給され、MPEG方式で圧縮される。これにより、6個(6放送チャンネル分)のアーカイブデータが得られたことになる。
【0058】
また、アーカイブ化部52のEPG(Electrical ProgramGuide)データ生成装置204は、番組送出用MPEGビデオ/オーディオエンコーダ/マルチプレクサシステム232から、マルチ画面生成回路201−1乃至201−6に供給された54放送チャンネル分の番組の放送開始時刻、放送チャンネル番号、カテゴリ、番組名、マルチ画面上の位置、縮小画面の画素数(例えば240×160個)などの電子番組ガイドデータ(EPGデータ)を生成する。
【0059】
ビデオサーバ53は、必要に応じ、アーカイブ化部52のMPEGビデオエンコーダ203−1乃至203−6より供給されたビデオデータおよびEPGデータ生成装置204より供給されたEPGデータを内蔵するメモリに記憶させた後、これを読み出し、マルチプレクサ211で、1つの伝送チャンネル(1つのトランスポンダに対応するチャンネル)で伝送できるように各データをパケット化し、多重化する(アーカイブ化する)。このとき、ビデオサーバ53には、番組送出用MPEGビデオ/オーディオエンコーダ/マルチプレクサシステム232から、アーカイブ化された54個の番組のオーディオデータも入力され、これらのオーディオデータもパケット化され、同一の伝送チャンネルで、伝送できるように多重化される。
【0060】
このようにして、それぞれ9個の縮小画面を有する6個のマルチ画面(この6個のマルチ画面は、1つの仮想フレームを構成する)を含むアーカイブデータは、1つの伝送チャンネルの信号として、送信部54の伝送路符号化装置221−1に供給される。
【0061】
伝送路符号化装置221−1の誤り訂正符号化回路222−1は、マルチプレクサ211より入力されたデータに誤り訂正符号化処理を施した後、QPSK変調回路223−1に出力する。QPSK変調回路223−1は、入力されたデータをQPSK変調し、アップコンバータ224−1に出力する。アップコンバータ224−1は、入力されたデータを、所定の周波数帯域の信号(衛星の1つのトランスポンダに対応する信号)に変換し、混合器225に出力する。
【0062】
このように、番組選択画面の伝送チャンネルは、専用の伝送チャンネルとされている。
【0063】
一方、少なくとも54個の番組(フルサイズの画面としての番組)のビデオデータとオーディオデータは、それぞれ番組送出用MPEGビデオ/オーディオエンコーダ/マルチプレクサシステム232において、MPEG方式で圧縮され、さらに、例えば6個の放送チャンネルの番組が1つの伝送チャンネルで伝送されるようにパケット化され、多重化される。但し、その多重化される放送番組(放送チャンネル)の数は、その画像の複雑さにより変化する。
【0064】
そして、1つの伝送チャンネルのデータが伝送路符号化装置221−2に入力され、伝送路符号化装置221−1における場合と同様に、誤り訂正符号化処理とQPSK変調処理が施される。そして、伝送路符号化装置221−2より出力されたデータが、アップコンバータ224−2により衛星の他のトランスポンダに対応する所定の周波数帯域の信号に変換された後、混合器225に入力される。
【0065】
以下、他の伝送路符号化装置221−3、アップコンバータ224−3(図示せず)乃至伝送路符号化装置221−nおよびアップコンバータ224−nにより、同様の処理が施されたデータが混合器225に入力される。
【0066】
混合器225は、アップコンバータ224−1乃至224−nより入力されたデータを混合し、パラボラアンテナ55を介して衛星61に伝送する。
【0067】
ところで、視聴者側において、マルチプレビュー画面として、複数の縮小画面とともに、放送チャンネルの番号を表示するようにし、視聴者に、所望する番組の放送チャンネルを番号を入力することで選択させるようにすることも可能である。しかしながら、その場合には、例えば視聴者が放送チャンネルを見間違えたり、放送チャンネルに対応する数字の入力操作を誤ったりすることが考えられる。そこで、図5のようなプレビューが表示された状態からは、所望する番組に対応する縮小画面を直接選択することで、その番組の親画面を表示させるようにすることが好ましい。
【0068】
そこで、アーカイブ化部52では、縮小画面と、その縮小画面に対応する番組との間にリンクを張っておくようにする。具体的には、例えば縮小画面のデータに、その縮小画面に対応する番組の放送チャンネルの番号を付加しておき、これをEPGデータとして伝送する。このようにすることにより、例えば図7に示すように、プレビューを構成する縮小画面を選択することで、その縮小画面との間にリンクが張られている番組、すなわち選択された縮小画面に対応するフルサイズの画面(番組)が表示されるようにすることができる。なお、図7においては、プレビューを構成する9個の縮小画面のうちの、画面中央に配置されているものが選択され、これによりその縮小画面に対応する番組PROG2が、プレビューに代えて表示された様子を示している。
【0069】
図8は上述したDSSを受信するための受信機2の内部の構成例を表している。パラボラアンテナ3のLNB3aより出力されたRF信号は、フロントエンド20のチューナ21に供給され、復調される。チューナ21の出力は、QPSK復調回路22に供給され、QPSK復調される。QPSK復調回路22の出力は、エラー訂正回路23に供給され、エラーが検出、訂正される。
【0070】
例えばCPU,ROMおよびRAM等からなるICカードにより構成されているCAM(Conditional Access Module)33には、暗号を解読するのに必要な キーが、解読プログラムとともに格納されている。放送局が、データに対して暗号化処理を施して送信する場合、この暗号を解読するにはキーと解読処理が必要となる。そこで、カードリーダインタフェース32を介してCAM33からこのキーが読み出され、デマルチプレクサ24に供給される。デマルチプレクサ24は、このキーを利用して、暗号化された信号を解読する。
【0071】
なお、このCAM33には、暗号解読に必要なキーと解読プログラムの他、課金情報なども格納されている。
【0072】
デマルチプレクサ24は、フロントエンド20のエラー訂正回路23の出力する信号の入力を受け、これを、データバッファメモリ(SRAM:Static Random Access Memory)35に一旦記憶させる。そして、適宜これを読み出して、上 述したように解読を行う。そして、デマルチプレクサ24は、解読結果が通常の番組データである場合には、その番組データを構成する画像データまたは音声データを、それぞれマルチチャンネルリアルタイムデコーダ25またはMPEGオーディオデコーダ26に供給する。EPGデータは、データバッファメモリ35の所定の領域に記憶される。
【0073】
マルチチャンネルリアルタイムデコーダ25は、図21を参照して後述するように、6放送チャンネル分の番組の画面データをデコードできるように、MPEGビデオデコーダ25−1乃至25−6と、DRAM25a−1乃至25a−6を内蔵しており、入力された画像データ(ディジタル画像データ)をDRAM25aに適宜記憶させ、MPEG方式により圧縮されているビデオ信号のデコード処理を実行する。
【0074】
デコードされたビデオデータは、それが通常の番組のものである場合、NTSCエンコーダ27に供給され、NTSC方式の輝度信号(Y)、クロマ信号(C)、およびコンポジット信号(V)に変換される。輝度信号とクロマ信号は、バッファアンプ28Y,28Cを介して、それぞれSビデオ信号として出力される。また、コンポジット信号は、バッファアンプ28Vを介して出力される。
【0075】
また、マルチ画面のビデオデータは、仮想フレームメモリ49に供給され、その仮想画面に記憶される。そして、所定の9個の縮小画面が必要に応じて読み出され、NTSCエンコーダ27に供給されるようになされている。
【0076】
なお、図21のMPEGビデオデコーダ25−iとしては、SGS-Thomson Microelectronics社のMPEG2復号化LSI(STi3500)を用いることができる。その概略は、例えば、日経PB社「日経エレクトロニクス」1994.3.14(no.603)第101頁乃至110頁に、Martin Bolton氏により紹介されている。
【0077】
また、MPEG2のトランスポートストリーム(MPEG2-Transportstream)に 関しては、アスキー株式会社1994年8月1日発行の「最新MPEG教科書」第231頁乃至253頁に説明がなされている。
【0078】
MPEGオーディオデコーダ26は、デマルチプレクサ24より供給されたデジタルオーディオ信号をDRAM26aに適宜記憶させ、MPEG方式により圧縮されているオーディオデータのデコード処理を実行する。デコードされたオーディオデータは、D/A変換器30においてD/A変換され、左チャンネルのオーディオ信号は、バッファアンプ31Lを介して出力され、右チャンネルのオーディオ信号は、バッファアンプ31Rを介して出力される。
【0079】
RFモジュレータ41は、NTSCエンコーダ27が出力するコンポジット信号と、D/A変換器30が出力するオーディオ信号とをRF信号に変換して出力する。また、このRFモジュレータ41は、地上波によるテレビジョン放送信号を受信するTVモードが設定されたとき、ケーブルボックス等のAV機器(図示せず)から入力されるNTSC方式のRF信号をスルーして、VCR(VTR)や他のAV機器(いずれも図示せず)にそのまま出力する。
【0080】
本実施例では、これらのビデオ信号およびオーディオ信号が、AVライン11を介してモニタ装置4に供給されることになる。
【0081】
CPU(Central Processor Unit)29は、ROM37に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。例えば、チューナ21,QPSK復調回路22、エラー訂正回路23、仮想フレームメモリ49などを制御する。また、AV機器制御信号送受信部2Aを制御し、コントロールライン12を介して、他のAV機器(この実施例の場合、モニタ装置4)に所定のコントロール信号を出力し、また、他のAV機器からのコントロール信号を受信する。
【0082】
このCPU29に対しては、受信機2のフロントパネル40に設けられた操作ボタン/スイッチ(図示せず)を操作して、所定の指令を直接入力することができる他、リモートコマンダとしての機能を有するコードレス電話機(子機)5(図10)を操作することによっても、所定の指令を入力することができる。
【0083】
すなわち、コードレス電話機(子機)5を操作すると、アンテナ681(図20)よりRF信号が出射され、このRF信号がベースユニット(電話機親機)600により受信されるようになされている。そしてベースユニット600の出力は、モジュラジャック601と636を介してモデムユニット631に供給されるようになされている。
【0084】
CPU29と接続されているモデムユニット631は、DTMFデコーダ633を内蔵するモデム632を有している。このモデム632はモジュラジャック635を介して電話回線に接続されているとともに、外接電話オフフック検出回路634を介してモジュラジャック636に接続されている。
【0085】
また、デマルチプレクサ24は、フロントエンド20から供給される信号がEPGデータである場合には、そのEPGデータを、データバッファメモリ35に供給して記憶させる。
【0086】
EEPROM(Electrically Erasable Programable Read Only Memory)38には、電源オフ後も保持しておきたいデータ(例えば、チューナ21の4週間分の受信履歴、電源オフの直前に受信していたチャンネル番号(ラストチャンネル))などが適宜記憶される。そして、例えば、電源がオンされたとき、ラストチャンネルと同一のチャンネルを再び受信させる。ラストチャンネルが記憶されていない場合においては、ROM37に、あらかじめデフォルトとして記憶されているチャンネルが受信される。
【0087】
また、CPU29は、スリープモードが設定されている場合、電源オフ時であっても、フロントエンド20、デマルチプレクサ24、データバッファメモリ35など、最低限の回路を動作状態とし、受信信号に含まれる時刻情報から現在時刻を計時し、所定の時刻に各回路に所定の動作(いわゆるタイマ録画など)をさせる制御なども実行する。例えば、外部のVCRと連動して、予約された番組のタイマ自動録画を実行する。
【0088】
さらに、CPU29は、所定のOSD(On-Screen Display)データを発生し たいとき、MPEGビデオデコーダ25−iを制御する。MPEGビデオデコーダ25−iは、この制御に対応して所定のOSDデータを生成して、DRAM25a−iのOSDエリアに書き込み、さらに読み出して、出力する。これにより、所定の文字、図形など(例えば、カーソルや、いま受信機2から出力している番組の放送チャンネル、音量に応じて長さの変化するバーなど)を、適宜モニタ装置4に出力し、表示させることができる。
【0089】
図9は、ベースユニット(親機)600の構成例を表している。モジュラージャック601は回線インタフェース(I/F)651に接続されている。この回線インタフェース651にはまた、DTMFエンコーダ652が接続されており、DTMFエンコーダ652は入力されたコマンドをDTMF信号にエンコードして出力する。
【0090】
回線インタフェース651は子機5に伝送すべき信号を送信回路(TX)653に出力する。送信回路653は送信信号をデジタル化し、変調して、RF信号としてアンテナ655より出力する。受信回路(RX)654はアンテナ655を介して子機5より伝送されてきたRF信号を受信、復調し、音声信号を回線インタフェース651に出力し、コマンドをマイクロコンピュータ656に出力する。
【0091】
CPU,ROM,RAMなどを内蔵するマイクロコンピュータ656はキー657からの入力に対応して前記送信回路653と受信回路654を制御する。また、表示部658に所定の文字、記号などを表示する。
【0092】
なお、図9においては、説明の便宜上、マイクロホンとスピーカの図示を省略している。
【0093】
次に、コードレス電話機(子機)5について説明する。図10は、コードレス電話機(子機)5の正面図であり、図11は、コードレス電話機(子機)5の、図10に示すX−Y断面図である。このコードレス電話機(子機)5は、ペンギンを模して形作られており、基本的に、電話機本体405と、電話機本体405に回動可能に取り付けられるマイク部703A(後述する)とから構成されている。
【0094】
電話機本体405は、その上部に形成され、通話相手の音声を出力するスピーカ702と、チャンネルキー、電話番号等の所定の表示(図においては、キー群701(後述する)が表示されている)を行う表示装置401(表示手段)(詳細は後述する)と、表示装置401に表示される電話番号に電話をかける場合等に操作されるコールボタン402と、電話番号等の情報を記憶させる場合に操作されるメモリボタン403と、モニタ装置4に表示されるカーソルを移動する場合等に操作されるジョイスティック410(操作手段)(詳細は後述する)とを有している。また、コードレス電話機(子機)5はその内部に、アンテナ681(図20)を具備しており、ベースユニット600(受信機2)との間で、電波の授受を行っている。
【0095】
コードレス電話機(子機)5にはまた、それが机等に置かれた場合、マイク部703Aとともに電話機本体405を支える脚部405Aが、電話機本体405の背面下部に形成され、マイク部703Aの図11において反時計方向への回動を制限するストッパ部441が、電話機本体405の正面下部に形成されている。さらに、マイク部703Aの回転軸としての円柱形状の軸部441Aが、ストッパ部441の先端に形成されている。また、このコードレス電話機(子機)5の電源スイッチとしての接触部452(後述する)がストッパ部441の下面に配置されている。
【0096】
図12は、図10及び図11に示すマイク部703Aの構成を示しており、図12(A)は、マイク部703Aの平面図であり、図12(B)は、マイク部703AのA−B断面図であり、図12(C)はマイク部703Aの背面図である。使用者の音声を集音するマイクロホン703が、マイク部703Aの先端(図中、左端)の中央に形成され、その反対側の端面(図中、右端の端面)の中央部が円柱状にくり貫かれ、電話機本体405に形成される軸部441Aが、くり貫かれた部分に勘合されるようになされている。従って、マイク部703Aは、軸部441Aを軸として回動可能となっている。
【0097】
また、マイク部703Aの図11において時計方向と反時計方向への回動を制限するように、角部460及び461が形成されており、角部460または461が電話機本体405に形成されるストッパ部441の下面または上面に、それぞれ接触することによってマイク部703Aの回動が制限される。また、図11に示すバネ440がマイク部703Aを図11において反時計方向へ付勢しているので、コードレス電話機(子機)5が台上に置かれていない場合(コードレス電話機(子機)5が持ち上げられている場合)、マイク部703Aは、図11の点線で示す位置に配置される。
【0098】
コードレス電話機(子機)5の電源スイッチとしての接触部451が、角部460上の所定の位置(ストッパ部441に配置される接触部452に対応する位置)(図12(C)に示すように、この実施例の場合、中央の位置)に配置されており、マイク部703Aが、図11の点線で示す位置に配置されるとき(すなわち、コードレス電話機(子機)5が持ち上げられたとき)、上述したストッパ部441の下部に配置される接触部452と接触し、コードレス電話機(子機)5の電源がオンされる。一方、図11の実線で示す位置に配置されるとき(すなわち、コードレス電話機(子機)5が台上に載置されたとき)、接触部451と接触部452との接触が解除され、コードレス電話機(子機)5の電源がオフされる。
【0099】
図13は、コードレス電話機(子機)5が台上に置かれた場合(すなわち、未使用時)の斜視図である。この場合、マイク部703Aが、バネ440の付勢力に抗して、軸部441Aを軸に、図中、反時計方向に回動し、角部461がストッパ部441の上面に当接している。従って、コードレス電話機(子機)5は、マイク部703Aと脚部405Aによって支持され、自立する。このとき、ストッパ部441の下面に配置される接触部452と、角部460に配置される接触部451とが接触しないので、コードレス電話機(子機)5の電源はオフされている。
【0100】
図14は、コードレス電話機(子機)5が使用者によって持ち上げられた場合(すなわち、使用時)の斜視図である。この場合、コードレス電話機(子機)5が台上に置かれていないので、マイク部703Aは、バネ440に付勢され、図中、時計方向に回動し、角部460がストッパ部441の下面に当接する。このとき、ストッパ部441の下面に配置される接触部452と、角部460に配置される接触部451とが接触するので、コードレス電話機(子機)5の電源はオンされる。
【0101】
また、図11に示すように、表示装置401は、情報を表示するLCD(Liquid Cristal Display)よりなる表示部430と、表示部430の上部を覆う、透明なタブレット431によって構成されている。さらに、図10に示すキー群701が表示部430に表示された場合に、使用者が各キーを押し易いように、タブレット431の各キーの表示位置に対応する部分が突出して形成されている。
【0102】
キー群701は、図10の実施例の場合、数字0乃至9が表示されているキー、*、および#マークが表示されているキーの他、TELの文字が表示されたキー、およびフェイバリット(FAVORITE)の文字が表示されたキー719(これについては後述する)から構成されている。
【0103】
また、数字2のキーには文字ABCが、数字3のキーには文字DEFが、数字4のキーには文字GHIが、数字5のキーには文字JKLが、数字6のキーには文字MNが、数字7のキーには文字PRSが、数字8のキーには文字TUVが、数字9のキーには文字WXYが、数字0のキーには文字QZが、それぞれ表示されている。
【0104】
さらに、数字4のキーには再生点を巻き戻すことをシンボライズした巻戻しのマーク715が、数字5のキーには再生をポーズすることをシンボライズしたポーズのマーク716が、そして数字6のキーには再生点を早送りすることをシンボライズした早送りのマーク717が、それぞれ表示されている。
【0105】
また、数字0のキーには、番組選択画面(マルチ画面)を呼び出すための機能をシンボランズして表すマーク718が表示されている。
【0106】
さらに、カーソルの移動をシンボライズした記号として、数字キー2の近傍には上方向を指向する矢印711が、数字キー8の近傍には下方向の矢印712が、数字キー4の近傍には左方向の矢印713が、また、数字キー6の近傍には右方向の矢印714が、それぞれ表示されている。
【0107】
図15は、電話機本体405の上部背面図であり、ジョイスティック410の近傍のみ断面で表されている。ジョイスティック410は、電話機本体405を背面から見た場合の右側面上(電話機本体405を正面から見た場合の左側面上)であって、スピーカ702の下端部の近傍に配置されている。凹部411は、使用者がジョイスティック410を多方向(8方向)に動かすことができるように形成されている(図示は省略しているが、この凹部411はゴミなどが進入しないように被覆されている)。
【0108】
図16は、ジョイスティック410の構成例を示す斜視図である。このジョイスティック410は、本体161からレバー162が突出し、使用者の指によって操作される半球状の操作ボール473がレバー162の先端に取り付けられる構造とされている。そして、操作ボール473を水平面内における8個の方向に方向操作したとき、レバー162は、その操作方向に対応して回動し、また、操作ボール473をセレクト操作(垂直操作)したとき、レバー162が垂直方向に押し下げられるようになされている。
【0109】
図17は、レバー162の水平面内における8個の操作方向を表している。同図に示すようにレバー162は、A乃至Hで示す8個の水平面内の方向に方向操作することができるようになされている。
【0110】
本実施例においては、ジョイスティック410が、電話機本体405の側面(電話機本体405を正面から見た場合の左側面)のスピーカ702の下端部の近傍に配置されているので、通話状態においても、使用者はジョイスティック410を、電話機本体405を持つ手の所定の指で、容易に操作することができ、遠隔制御を行うことができる。
【0111】
例えば、図18に示すように、電話機本体405を左手に持って通話する場合(すなわち、スピーカ702から出力される音声を左耳で聴く場合)、使用者は、ジョイスティック410を左手親指480で、容易に操作することができ、遠隔制御を行うことができる。
【0112】
一方、図19に示すように、電話機本体405を右手に持って通話する場合(すなわち、スピーカ702から出力される音声を右耳で聴く場合)、使用者は、ジョイスティック410を右手人差し指490で、容易に操作することができ、遠隔制御を行うことができる。
【0113】
また、例えば、表示装置401に電話番号リストが表示されている場合において、ジョイスティック410を操作することによって、表示装置401に表示される電話番号リストをスクロールさせるようにすることができる。
【0114】
図20は、子機5の内部の構成例を表している。マイクロホン703より入力された音声信号は、送信回路682に入力され、デジタル化され、変調された後、アンテナ681を介してRF信号としてベースユニット600に伝送されるようになされている。
【0115】
受信回路683はアンテナ681を介して受信したRF信号を復調し、復調信号のうち、音声信号をスピーカ702に出力し、コマンドをマイクロコンピュータ684に出力している。
【0116】
マイクロコンピュータ684もCPU,ROM,RAMを備え、タブレット431が出力する、表示部430に表示されたキー群701の操作信号、あるいはコールボタン402、メモリボタン403などのキー群からの操作信号に対応して各種の動作制御を行う。また、マイクロコンピュータ684は必要に応じて表示部430に所定の表示を行なわせる。マイクロコンピュータ684にはまた、ジョイスティック410(本体161)からの操作信号も供給されている。
【0117】
次に、子機5の数字キー0(以下これを、適宜、プレビューボタンと称する)が操作された場合の受信機2の動作について説明する。表示部430に表示されたキー群701のプレビューボタンが操作されると、タブレット431よりプレビューボタンに対応する信号が、マイクロコンピュータ684に入力される。このときマイクロコンピュータ684は送信回路682を制御し、入力に対応する信号を発生させる。送信回路682はキーに対応する信号を、アンテナ681を介してベースユニット600にRF信号(電波)として伝送する。
【0118】
ベースユニット600の受信回路654はアンテナ655を介してこのRF信号を受信、復調し、復調結果をマイクロコンピュータ656に入力する。このときマイクロコンピュータ656は、回線インタフェース651を介してDTMFエンコーダ652を制御し、入力に対応するDTMF信号を発生させる。発生されたDTMF信号は回線インタフェース651を介してモジュラジャック601から出力される。
【0119】
ベースユニット600のモジュラジャック601から出力されたDTMF信号は、受信機2のモジュラジャック636を介してモデムユニット631に入力される。モデムユニット631においては、このDTMF信号が外接電話オフフック検出回路634を介してモデム632に入力される。
【0120】
モデム632は入力されたDTMF信号を、内蔵するDTMFデコーダ633でデコードし、元の数字(いまの場合、0)のコードに変換する。モデム632は、先にTELキーに対応する入力が受け付けられていない状態において数字キーに対応するコードが入力された場合、リモートコントロールモードを設定し、これを電話番号の入力としてではなく、リモートコマンダとしての入力として処理する。このとき、モデム632はDTMF信号をデコードして得られたコードを、CPU29に出力する。また、このリモートコントロールモードのとき、モデム632は、外接電話オフフック検出回路634のオフフックの検出出力を無視する。
【0121】
受信機2のROM37には、リモートコマンダとしての数字キー0に割り当てられている機能がマルチプレビュー画面を表示させる機能であることが登録されている。そこで、この登録に従って、CPU29は、フロントエンド20に対し、アーカイブデータの伝送チャンネルの受信を指示する。これによりフロントエンド20からデマルチプレクサ24に、アーカイブデータが供給される。
【0122】
すなわち、図21に示すように、チューナ21は、マルチ画面専用の伝送チャンネルからの信号を受信し、復調する。チューナ21の出力は、QPSK復調回路22により、さらにQPSK復調された後、誤り訂正回路23で誤り訂正処理が行われ、デマルチプレクサ24に入力される。デマルチプレクサ24に入力されるデータには、上述したNo.1乃至No.6の6個のマルチ画面のビデオデータのパケットが含まれている。
【0123】
仮に、これらのパケットには、番号1乃至番号6のデータID(パケットID)が付加されているものとすると、それぞれ番号1乃至番号6のデータIDを有するデータは、分離される。そして、マルチチャンネルリアルタイムデコーダ25の対応するMPEGビデオデコーダ25−1乃至25−6によりデコードされ、DRAM25a−1乃至25a−6に供給され、記憶される。すなわち、DRAM25a−1には、パケットID1のマルチ画面が記憶され、以下同様に、DRAM25a−2乃至25a−6には、データID2乃至6のマルチ画面が、それぞれ記憶される。
【0124】
そして、DRAM25a−1乃至25a−6に記憶された6個のマルチ画面は、そこから読み出され、仮想フレームメモリ49に1つの仮想画面を構成するように展開されて、記憶される。図21の実施例においては、データID1のNo.1のマルチ画面が仮想画面の左上に配置され、データID2のNo.2のマルチ画面がその右側に配置され、データID3のNo.3のマルチ画面はデータID1のマルチ画面の下側に配置され、データID4のNo.4のマルチ画面はデータID3のマルチ画面の右側に配置され、データID5のNo.5のマルチ画面はデータID3のマルチ画面の下側に配置され、データID6のNo.6のマルチ画面はデータID5のマルチ画面の右側に配置される。
【0125】
なお、上述したように、No.1乃至No.6の6個のマルチ画面のデータは、1つの伝送チャンネルで(1つのトランスポンダから1つの搬送波で)伝送されてくる。従って、図21に示すように、チューナ21を含むフロントエンド20は1個でも、6個のMPEGビデオデコーダ25−1乃至25−6を備えておけば、6個のマルチ画面を同時に受信し、仮想フレームメモリ49に記憶させることができる。
【0126】
マルチ画面を構成するマルチ画面の1つ以上を、他のトランスポンダが対応されている伝送チャンネルを介して伝送するようにすると、その伝送チャンネルのマルチ画面を受信するために、チューナ21の受信周波数を切り替えるようにしなければならず、結局、すべてのマルチ画面を同時に受信することができなくなる(勿論、フロントエンド20を複数個設ければ、それが可能となるが、そのようにすると、構成が複雑となりコスト高となる)。そこで、マルチ画面を伝送する伝送チャンネルは、1つの伝送チャンネル(共通の伝送チャンネル)とするのが好ましい。
【0127】
1つの伝送チャンネル(アーカイブデータ)から、複数のマルチ画面を受信し、これを仮想フレームメモリ49に記憶させる処理は、図22と図23に模式的に表されている。
【0128】
すなわち、デマルチプレクサ24は、6個のマルチ画面がまとめられたアーカイブデータを受信すると、図22に示すように、それを個々のマルチ画面に分離する。そして、図23に示すように、その結果得られる6個のマルチ画面を、仮想フレームメモリ49の仮想画面に、マトリクス状に配列して記憶させる。従って、仮想画面は、放送局から送信されてくる複数の放送チャンネルの番組の縮小画面を6×9個配置した画面であるということができる。そして、縮小画面は、通常の番組の画面を縮小したものであるから、フレームレートが30fpsのフルモーションの画像(完全な動画像)であり、従って、仮に、仮想画面の全体を表示すれば、放送局から送信されてくる54個の放送チャンネルの番組の内容(縮小画面)をフルモーションで見ることができることになる。
【0129】
ここで、縮小画面を、仮想フレームメモリ49に記憶させるときには、6個のマルチ画面を、仮想フレームメモリ49の2×3個の所定の位置にそのまま配置するのではなく、各縮小画面をCPU29で独立に管理する(仮想フレームメモリ49の画素データを、240×160画素を単位として管理する)ようにすることで、仮想フレームメモリ49の6×9個の領域の任意の位置に配置できるように管理することもできる。
【0130】
このようにした場合、例えば各縮小画面を順番に、仮想フレームメモリ49の最上行の左端から右方向に所定数だけ配列し、さらに次の行の左端から右方向に所定数だけ配列し、以下同様にして配列することもできるし、図5を参照して説明した場合と同様に、番組のカテゴリごとに分けて配列することもできる。縮小画面を、番組のカテゴリ毎に分けて配列する場合には、放送局側(ビデオサーバ53側)において、縮小画面に、その縮小画面に対応する番組のカテゴリをEPGデータとして付加するようにし、受信機2では、縮小画面に付加されている番組のカテゴリをEPGデータから読み取り、各縮小画面を、仮想フレームメモリ49に、番組のカテゴリ毎に分けて配列するようにすれば良い。
【0131】
また、仮想フレームメモリ49には、視聴者が所望する配列方法で、縮小画面を配列することも可能である。すなわち、放送局側において、縮小画面に、上述したように番組のカテゴリを付加するようにした場合には、コードレス電話機(子機)5を操作して、所定の指令を入力し、番組のカテゴリの順序を設定することによって、その設定順序で、仮想フレームメモリ49の最上行から縮小画面を順次配列するようにすることができる。
【0132】
さらに、例えば、放送局側において、縮小画面に、各縮小画面に対応する番組の放送チャンネルを付加するようにした場合には、コードレス電話機(子機)5を操作して、番組の放送チャンネルの順序を設定することによって、その設定順序で、仮想フレームメモリ49の最上行から縮小データを順次配列するようにすることなども可能である。
【0133】
また、この仮想フレームメモリ49に記憶された縮小画面は、モニタ装置4に表示されるが、この表示を見ながら、コードレス電話機(子機)5から所定の指令を入力することによって、仮想フレームメモリ49に記憶された縮小データの配置位置を変更することも可能である。
【0134】
従って、この場合、視聴者の嗜好に合わせた縮小画面の配列を行うことができる。すなわち、縮小画面の配列のカスタマイズを行うことができる。
【0135】
さらに、図5で説明したように、放送局側において、縮小画面が、番組のカテゴリ毎に分けて配列されて送信されてきた場合などには、その配列状態で、縮小画面を仮想フレームメモリ49に記憶させることができる。但し、縮小画面が、番組のカテゴリごとに分けて配列されて送信されてきた場合であっても、上述したように、視聴者が所望する配列方法で、縮小画面を配列することも可能である。
【0136】
なお、配列方法(配列順序)の設定は、コードレス電話機(子機)5の所定のキーを操作することによりモニタ装置4に表示される所定のメニュー画面に従って、コードレス電話機(子機)5を操作することによって行うことができるようになされている。設定された配列方法は、例えばEEPROM38に記憶され、CPU29は、EEPROM38に配列方法が設定されている場合には、デマルチプレクサ24に対し、仮想フレームメモリ49に縮小画面を記憶させるときの配列順序を指定する。そして、デマルチプレクサ24は、CPU29から指定された配列順序にしたがって、仮想フレームメモリ49に縮小画面を記憶させる。
【0137】
仮想フレームメモリ49に縮小画面が記憶されると、そのうちの、モニタ装置4の1画面に同時に表示することのできるだけの範囲(選択エリア)の縮小画面が、CPU29により指令される。すなわち、本実施例においては、上述したように、1つの縮小画面は、通常の番組の画面の縦および横の長さが1/3にされたものであるので、例えば図24に示すように、図中太線で囲んだ3×3個の縮小画面が読み出される。そして、この3×3個の縮小画面は、受信機2よりモニタ装置4に供給され、図25に示すように、マルチプレビュー画面として表示される。
【0138】
ここで、上述のように、仮想フレームメモリ49に記憶された縮小画面のうちの所定の3×3個の範囲(選択エリア)を表示する場合には、モニタ装置4の画面を、仮想フレームメモリ49上の縮小画面を部分的に覗き見するようなメタファーとして使用しているということができる。
【0139】
そして、この場合、モニタ装置4においては、マルチプレビュー画面の3×3個の縮小画面とともに、例えば図25に示すように、ある1つの縮小画面を囲むような枠状のカーソル201も、画面にスーパインポーズしてOSD表示される。なお、カーソル201は、上述したような枠状のものに限定されるものではなく、矢印やその他のマークなどの選択をイメージさせるようなグラフィックスであれば良い。
【0140】
このカーソル201が、例えば3×3個の縮小画面の中央のものに位置している場合において、コードレス電話機(子機)5の数字キー5(上方向キー)、数字キー8(下方向キー)、数字キー4(左方向キー)、または数字キー6(右方向キー)が操作されると、その操作方向に応じて、カーソル201は、上方向、下方向、左方向、または右方向に表示されている縮小画面を囲む位置に移動される。
【0141】
ただし、コードレス電話機(子機)5で通話中の場合、表示部430が顔に近接して配置されることになるので、表示部430に表示されている各キーは操作することができない。そこでこの場合は、ジョイスティック410を操作してカーソルを移動させることができる。
【0142】
ここで、もし、カーソル201が、モニタ装置4の画面の上下左右の端まで移動された状態で、さらにこれらのキーによる方向操作が行われた場合、モニタ装置4の表示内容、すなわちマルチプレビュー画面がスクロールする。例えば、マルチプレビュー画面の最下行にカーソル201が位置している場合に、下方へ方向操作された場合、マルチプレビュー画面は1行分上方へスクロールする。
【0143】
このスクロールは、例えば図24において太線で囲んだ3×3個の縮小画面に代えて、同図において点線で囲んだ3×3個の縮小画面が、仮想フレームメモリ49から読み出され、モニタ装置4に供給されることによって行われる。なお、カーソル201は最下行で止まったままの状態にあるので、結果として、図23(図24)に示した仮想フレームメモリ49の中で、カーソル201が1行分下方へ移動したことになる。
【0144】
さらに、例えば図26に示すように、モニタ装置4に、仮想フレームメモリ49の最下行に配置(配列)された縮小画面を含む3×3個の縮小画面(図中、太線で囲んだ3×3個の縮小画面)が表示された状態であって、かつ、カーソル201が、モニタ装置4の画面の下の端まで移動された状態において、さらに下方向への方向操作が行われた場合にも、モニタ装置4の画面はスクロールし、これにより、モニタ装置4には、同図において点線で囲んだ範囲の最下行およびその1つ上の行における3×2個の縮小画面、並びに最上行の3×1個の縮小画面が表示される。
【0145】
従って、モニタ装置4に、図26で太線で囲んだ3×3個の縮小画面が表示された状態であって、かつ、カーソル201が、モニタ装置4の画面の下の端まで移動された状態において、さらに数字キー8により下方向への方向操作が、3回続けて行われた場合には、モニタ装置4には、図26に斜線を付して示す、最上行の縮小画面を含む3×3個の縮小画面が表示されることになる。
【0146】
上方向、左方向、および右方向に関しても、同様にスクロールが行われる。
【0147】
なお、このスクロールは、数字キー2,8,4または6の方向操作、またはジョイスティック410の方向操作に対応する信号(操作信号)が受信機2のCPU29に受信され、CPU29において、受信された操作信号に対応して、仮想フレームメモリ49の読み出しアドレスが制御されることによって行われる。すなわち、CPU29は、受信した操作信号に基づいて、モニタ装置4に表示すべき縮小画面の範囲を認識する。そして、CPU29は、仮想フレームメモリ49に対し、その範囲の縮小画面を読み出すように指令する。これにより、指令された範囲の縮小画面(一部の縮小画面)が、仮想フレームメモリ49から読み出れて、モニタ装置4に出力され、その結果、画面がスクロールする。
【0148】
従って、この場合、方向操作は、仮想フレームメモリ49から読み出すべき縮小画面を指定するための操作であるということができる。
【0149】
以上のように、マルチプレビュー画面がスクロールするので、番組の数が、モニタ装置4に縮小画面を、同時に表示することのできる数より多くても、視聴者に対し、すべての番組のマルチプレビュー画面を提供することができる。
【0150】
視聴者は、図25に示すようなモニタ装置4に表示されたフルモーションの縮小画面を見ながら、方向操作し、カーソル201を、所望する縮小画面に移動させる。そして、所望する縮小画面に、カーソル201が位置している状態で、プログラム(番組)の選択を確定するために、5の数字キー(YESキー)を操作するか、またはジョイスティック410を操作(セレクト操作)すると、CPU29からフロントエンド20に対し、その縮小画面との間にリンクが張られている放送チャンネルの番組を受信するように、指令が送られる。
【0151】
これにより、フロントエンド20のチューナ21では、指令された番組の伝送チャンネルに同調周波数が合わされ、その伝送チャンネルに含まれる複数の番組のパケットデータが、マルチプレクサ24に出力される。デマルチプレクサ24は、CPU29からの指令に対応して複数の番組のパケットの中から所定の番組のパケットを分離し、MPEGビデオデコーダ25−1に出力する。そこでデコードされたデータがNTSCエンコーダ27で処理され、後段のブロックを介して、モニタ装置4に出力され、モニタ装置4では、マルチプレビュー画面に代えて、受信機2から出力されたデータ(番組)が表示される。
【0152】
すなわち、視聴者は、カーソル201を、所望する縮小画面に移動させ、セレクト操作することによって、直感的、かつ、直接的に、所望する番組を選択し、見ることができる。
【0153】
なお、マルチ画面には、音声が付随しており、マルチプレクサ24は、カーソル201が位置している縮小画面に対応する音声(縮小画面に対応する番組の音声)のパケットを分離してMPEGオーディオデコーダ26に供給し、デコードさせる。これにより、視聴者は、カーソル201が位置しているフルモーションの縮小画面を見ることができるとともに、その縮小画面に付随する音声を同時にリアルタイムで聴くこともできる。
【0154】
以上、番組選択画面から所望の番組を選択する場合の動作について説明したが、子機5の一般的な使用方法をまとめると、図27のフローチャートに示すようになる。
【0155】
すなわち、最初にステップS1において、使用者は、この子機5を電話機として使用するのか、または電子機器としての受信機2(モニタ装置4)を遠隔制御するリモートコマンダとして使用するのかを判定する。リモートコマンダとして使用する場合においてはステップS2に進み、プレビューボタン(数字キー0)を操作する。このとき、上述したようにして、子機5からのRF信号に対応して、ベースユニット600から、数字0に対応するDTMF信号が発生され、モデム632に伝送される。モデム632はこのDTMF信号をデコードし、数字0に対応するコードをCPU29に出力する。そして、CPU29は、このコードに割り付けられている機能を解釈し、その解釈に対応して、チューナ21を制御し、番組選択画面を受信し、表示させる。
【0156】
次にステップS3に進み、使用者は、数字キー2,8,4または6により構成される方向キーのいずれかを操作する。あるいはまた、ジョイスティック410を方向操作する。この操作をした場合においても、操作されたキーに対応するDTMF信号がモデムユニット631に伝送され、モデム632から数字2,8,4または6に対応するコード、またはジョイスティック410の8個の方向に対応するコードのいずれかがCPU29に入力される。CPU29は、このコードに対応する機能を解釈し、その解釈(カーソル移動)に従って、カーソルを、操作したキーに対応する方向に移動させる。
【0157】
カーソル201を所望の番組(縮小画面)上に移動させた後、使用者は、ステップS4においてYESキー(数字キー5)を操作するか、またはジョイスティック410をセレクト操作する。このときも、数字5またはジョイスティック410のセレクト操作に対応するDTMF信号がモデムユニット631に伝送され、モデム632から数字5またはジョイスティック410のセレクト操作に対応するコードがCPU29に入力される。CPU29は、この数字5またはジョイスティック410のセレクト操作に対応する機能を、番組の確定として解釈する。CPU29は、この解釈に従って、チューナ21を制御し、指定された番組を受信、表示させる。これにより、モニタ装置4に番組選択画面で指定した番組がフルサイズで表示される。
【0158】
一方、使用者は、子機5を電話機として使用すると、ステップS1において判定した場合においてはステップS5に進み、最初にTELキーを押す。上述した場合と同様の処理を経て、TELキーに対応するDTMF信号が入力されたとき、外接電話オフフック検出回路634はオフフックを検出する。このときモデム632は電話モードを設定し、以後、DTMF信号として入力される数字、記号を、電話操作のための入力として処理する。従って、この場合においては、モデム632は、入力されたDTMF信号をデコードしない。
【0159】
そこで使用者は、ステップS6に進み、数字キーを押して電話番号を入力する。子機5のマイクロコンピュータ684は、送信回路682を制御し、操作されたキーに対応する信号をベースユニット600に送信させる。
【0160】
ベースユニット600のマイクロコンピュータ656は、受信回路654を介してこの信号の入力を受けたとき、DTMFエンコーダ652を制御し、操作した数字キーに対応するDTMF信号を発生させる。モデム632は電話モードにおいてDTMF信号が入力されたとき、これをモジュラジャック635を介して電話回線に伝送させる。これにより発呼動作が行われる。
【0161】
モデム632は、相手側が、この発呼動作に応答したことを、電話回線の極性の反転などから検出すると、電話回線を閉結させる。
【0162】
その結果、電話回線を介して、相手方から伝送されてきた受話音声が、外接電話オフフック検出回路634を介してベースユニット600に入力される。回線インタフェース651はこの受話音声を送信回路653に供給し、アンテナ655を介して子機5に送信させる。
【0163】
子機5においては、この受話音声をアンテナ681を介して受信回路683で受信し、スピーカ702から出力する。
【0164】
またマイクロホン703から入力された送話音声は、送信回路682からアンテナ681を介してベースユニット600に送信される。
【0165】
ベースユニット600においては、アンテナ655を介して受信回路654でこの送話音声を受信し、回線インタフェース651を介して出力する。この送話音声が外接電話オフフック検出回路634を介して電話回線に送信される。このようにして、ステップS7における通話処理が実行される。
【0166】
電話回線を介して相手方から呼び出し信号が入力されたとき、この呼び出し信号がベースユニット600に入力される。回線インタフェース651を介してこの呼び出し信号が入力されたとき、受信回路654がこれを検出し、検出信号をマイクロコンピュータ656に出力する。
【0167】
このとき、マイクロコンピュータ656は送信回路653を制御し、リンガ音信号を発生し、図示せぬスピーカから出力させる。このリンガ音信号はまた、送信回路653からアンテナ655を介して子機5に伝送される。子機5においては、このリンガ音信号が受信回路683で受信され、スピーカ702から出力される。これにより、使用者は、着呼があったことを知ることができる。
【0168】
なお、所定の設定を行うことにより、子機5からはリンガ音が出力されないようにすることもできる。
【0169】
使用者はこの着呼に対して応答するとき、TELキーを操作する。このとき、マイクロコンピュータ684は、送信回路682を制御し、応答信号を発生させる。
【0170】
ベースユニット600のマイクロコンピュータ656は、受信回路654からこの応答信号の検出信号の入力を受けたとき、受信回路654を制御し、オフフック信号を発生させる。このオフフック信号は、回線インタフェース651を介してモデムユニット631の外接電話オフフック検出回路634で検出される。モデム632はオフフックが検出されたとき電話回線を閉結させる。これにより通話が可能となる。
【0171】
図28は、DTMF信号の構成を表している。同図に示すように、DTMF(Dual Tone Muliti Frequency)信号は、各キーに対応して、低群周波数と高群周波数の2つの周波数の混合信号が割り当てられている。図28に示すように、低群周波数は、697Hz、770Hz、852Hz、または941Hzのいずれかであり、高群周波数は、1209Hz、1336Hz、1477Hz、または1633Hzのいずれかであり、各キーには、これらの周波数が割り付けられている。
【0172】
例えば、数字キー1には、697Hzの低群周波数と1209Hzの高群周波数が割り付けられている。数字キー2には、697Hzの低群周波数と1336Hzの高群周波数が割り付けられている。
【0173】
なお、図10に示すTELキーには、図28において文字Aで示す位置の697Hzの低群周波数と1633Hzの高群周波数が割り付けられている。
【0174】
従って、例えば、DTMFエンコーダ652は、数字キー1が操作されたとき、697Hzと1209Hzの2つの周波数の信号を混合した信号をDTMF信号として出力する。また、数字キー2が操作された場合においては、697Hzの周波数の信号と1336Hzの周波数の信号との混合信号をDTMF信号として発生する。
【0175】
DTMFデコーダ633は、このDTMF信号を受信したとき、対応する数字または記号に対応するコードを発生することになる。例えば697Hzと1336Hzの周波数のDTMF信号を検出したとき、数字2のコードを出力する。
【0176】
電話機(ベースユニット600)から受信機2に対して、キーやジョイスティック410の操作信号を通知するのに、DTMF信号以外の信号を使用することも可能である。しかしながらそのようにすると、そのための専用の検出回路を受信機2に設ける必要が生じ、コスト高となる。モデム632は、電話回線との間のインタフェースのために、本来DTMFデコーダを内蔵しているので、本実施例のように、これをそのまま利用するようにすることで、構成を簡略化し、コストを低減することができる。
【0177】
以上においては、ベースユニット600が発生するDTMF信号を利用するようにしたが、子機5がDTMFエンコーダを内蔵する場合には、子機5が発生するDTMF信号を利用するようにすることも可能である。
【0178】
ところで、図3に示した送信部54の簡単な構成例を、図6に示したが、この送信部54は、例えばダイレクトブロードキャストサテライトシステム(DirectBroadcast Satellite System)のエンコーダ(図示せず)で構成し、そこで送信データを生成させることができる。ここで、ダイレクトブロードキャストサテライトシステムの詳細については、日経BP社「日経エレクトロニクス」“米国情報スーパーハイウエーを支える技術”1994年10月24日発行第180頁乃至第189頁に、L.W.Butterworth,J.P.Godwin,D.Radbel 氏により紹介されている。
【0179】
このエンコーダでは、ビデオサーバ53からのデータが放送チャンネル毎に区分され(番組選択画面のデータも1放送チャンネルのデータとする)、各放送チャンネルのデータは、所定のサイズのパケットに分割される。そして、各パケットにはそれぞれヘッダが付加されて、このパケット単位でデータが伝送される。
【0180】
そして、このパケットは、衛星61に搭載されている、例えば12.2GHz乃至12.7GHzのBSS帯用高出力トランスポンダに対して伝送される。この場合、各トランスポンダに割り当てられている所定の周波数の信号に、複数(最大9個)の放送チャンネルのパケットを多重化して伝送する。すなわち、各トランスポンダは1つの搬送波(1つの伝送チャンネル)で複数の放送チャンネルの信号を伝送することになる。したがって、例えばトランスポンダの数が23個あれば、最大207(=9×23)個の放送チャンネルのデータの伝送が可能となる。
【0181】
この場合、受信機2においては、フロントエンド20で所定の1つのトランスポンダに対応する1つの周波数の搬送波を受信し、これを復調する。これにより最大9個の放送チャンネルのパケットデータが得られる。そして、デマルチプレクサ24は、この復調出力から得られる各パケットを、データバッファメモリ35に一旦記憶させて読み出し、番組選択画面のパケットに関しては、ヘッダを除くデータ部分をMPEGビデオデコーダ25−1乃至25−6に供給し、デコードさせた後、仮想フレーム49に記憶させる。
【0182】
また、通常の番組の画像データ(MPEGビデオデータ)が配置されているビデオパケットは、MPEGビデオデコーダ25−1に供給されてデコード処理される。通常の番組または番組選択画面の音声データ(MPEGオーディオデータ)が配置されているオーディオパケットは、いずれもMPEGオーディオデコーダ26に供給されてデコード処理される。
【0183】
このエンコーダにおける処理の詳細は、前述の日経エレクトロニクス“米国情報スーパーハイウエーを支える技術”の第180頁乃至第189頁に記載されているが、各トランスポンダにおいては、転送レートが同一になるようにスケジューリングが行われる。各トランスポンダに割り当てられている1つの搬送波当りの伝送速度は、例えば40Mbits/secとされている。
【0184】
例えばスポーツ番組のように、動きの激しい画像の場合、MPEGビデオデータは、多くのパケットを占有する。このため、このようなプログラム(番組)が多くなると、1個のトランスポンダで伝送可能なプログラムの数は少なくなる。これに対して、ニュース番組のアナウンスの場面などのように、動きの少ない画像のMPEGビデオデータは、少ないパケットで伝送することができる。このため、このようなプログラムが多い場合においては、1個のトランスポンダで伝送可能なプログラムの数は増加する。
【0185】
番組選択画面(マルチプレビュー画面)は、それを構成する3×3個の縮小画面をフルモーションで表示させるためのものであるから、受信機2を、図8に示したように1つのチューナ21で構成する場合、番組選択画面を配置したパケットを、複数のトランスポンダを介して送信したのでは、異なるトランスポンダの周波数に、同調周波数を切り換えなければならず、これでは、フルモーションで縮小画面を表示するのが困難となる。
【0186】
そこで、放送局では、番組選択画面は、基本的に、1つのトランスポンダを介して送信するようになされている。
【0187】
縮小画面を、上述したように各放送チャンネルの番組の画面の縦および横が1/3に縮小されたものであるとすると、1つの縮小画面のデータ量は、単純には、通常の番組の画像データの1/9になると考えることができる。従って、この場合、1放送チャンネルの番組のデータ量は、9個の縮小画面のデータ量に等しく、1つのトランスポンダによれば、上述したように最大で9放送チャンネル分の番組を伝送することができるから、縮小画面を1つのトランスポンダを介して伝送するときには、最大で、81(=9×9)個(図6の実施例では54個)の縮小画面を送信することができることになる。
【0188】
よって、各チャンネルの番組の画面の縦および横を1/3に縮小しただけの縮小画面を送信する場合には、1つのチューナ21を有する受信機21では、最大で、上述した数の縮小画面しかフルモーションで表示することができないことになる。そこで、次に、それ以上の数の縮小画面をフルモーションで表示する方法について説明する。
【0189】
まず、第1の方法では、放送局側において、1番組あたりの縮小画面のデータ量を少なくする。これは、縮小画面を構成する画素数や、そのフレーム数を間引いたり、あるいは縮小画面をMPEG符号化する際の量子化ステップを粗くすることなどによって行うことができる。
【0190】
以上のようにして、放送局から、衛星61を介して送信されるすべてのチャンネルの番組に対応する縮小画面を、1つのトランスポンダによって伝送することのできるデータ量とする。この場合、同調周波数の切り換えを必要としないので、フルモーションのプレビューを提供することが可能となる。
【0191】
なお、この場合、プレビューの画像が多少粗くなったり、また画像の動きも多少滑らかでなくなったりするが、1つの縮小画面は、通常の番組の画面(親画面)の面積の1/9の面積の画面として表示されるから、多少の画像の粗さや、その動きのぎこちなさは、それほど目立つものではないと考えられる(逆に、視聴者が画像の粗さや、動きのぎこちなさを感じない程度に、1番組あたりの縮小画面のデータ量を少なくする)。
【0192】
次に、第2の方法では、放送局において、縮小画面を、時間軸方向に圧縮し、その圧縮データを送信するようにするとともに、受信機2においては、放送局からの圧縮データを受信し、その圧縮データを、そのまま仮想フレーム49に記憶させるようにする。そして、プレビューを表示する際には、仮想フレーム49から圧縮データを読み出し、時間軸伸張させてモニタ装置4に出力するようにする。
【0193】
この場合、番組選択画面が、複数のトランスポンダを介して送信され、このため、チューナ21が、異なるトランスポンダの周波数に、同調周波数を切り換える必要が生じたとしても、その切り換えの間は、伸張した縮小画面によってプレビューの表示を行うことができる(但し、同調周波数の切り換えにかかる時間分に相当する縮小画面が得られるように、縮小画面を時間軸方向に圧縮しておく)。
【0194】
従って、この場合も、フルモーションのプレビューを提供することが可能となる。さらに、この場合、縮小画面のデータ量を、例えば間引くなどして少なくしているわけではないので、プレビューの画質の劣化を防止することができる。
【0195】
但し、例えば図29に示すように、圧縮された縮小画面を伸張したデータは、通常の番組よりも遅れたものとなるので、例えば伸長した縮小画面のフレームF6が表示されている場合に、番組(プログラム)の選択が確定されると、モニタ装置4では、通常の番組のフレームF6から表示が開始されるのではなく、フレームF13から表示が開始されることとなり、プレビューから通常の画面表示への切り換え時の画面が時間的に不連続なものとなるが、この問題は、通常の番組と、圧縮された縮小画面を伸張したデータとを、両者が受信機2において同期するように送信することにより、すなわち通常の番組を、圧縮された縮小画面より時間的に遅らせて送信することにより解決することができる。
【0196】
なお、通常の番組を、圧縮された縮小画面より、さらに遅らせて送信した場合には、視聴者に、これから放送される(将来放送される)番組のプレビューを提供することができる。
【0197】
第3の方法では、番組選択画面が、複数のトランスポンダを介して送信される場合に、そのトランスポンダの数と同一の数だけのチューナを、受信機2に設けるようにし、各チューナを、複数のトランスポンダの周波数に同調させるようにする。この場合、各チューナにおいて、同調周波数を切り換える必要がないので、フルモーションのプレビューを提供することができる。
【0198】
第4の方法では、番組選択画面を、ベースバンドで送信するようにする。この場合、同調を行う必要がないので、同調周波数の切り換えの問題自体生じない。但し、この場合、番組選択画面を送信するにあたって、ベースバンドの信号を送信することのできる伝送媒体を用いる必要がある。
【0199】
次に、例えば、図30に示すように、縮小画面aが、あるトランスポンダT1を介して送信され、その縮小画面aに対応する番組AもそのトランスポンダT1で送信される場合には、その縮小画面aを含むプレビューから、縮小画面aを選択して、番組Aを表示する際に、同調周波数の切り換えが必要ないから、プレビューから番組Aへの表示の切り換えは、即座に行うことができる。
【0200】
しかしながら、同図に示すように、縮小画面bが、トランスポンダT1を介して送信され、その縮小画面bに対応する番組Bが、トランスポンダT1とは異なるトランスポンダT2で送信される場合には、その縮小画面bを含むプレビューから、縮小画面bを選択して、番組Bを表示する際に、同調周波数を、トランスポンダT1の周波数からトランスポンダT2の周波数に切り換える必要があるから、その切り換えの間、画像が途切れることになり、視聴者に不快感を与えることになる。
【0201】
そこで、上述のようにマルチプレビュー画面から通常の番組へ表示の切り換えを行う際には、エフェクト(Effect)処理(例えば、ズーミングやワイプなど)を行うようにすることができる。この場合、エフェクト処理が行われることで、視聴者に、画像が途切れたことを感じさせないようにすることができる。
【0202】
また、上述したような画像の途切れは、通常の番組Bを視聴している状態から、プレビューへ表示を切り換える場合にも生じるが、この場合も、エフェクト処理を行うようにすることで、視聴者に、画像が途切れたことを感じさせないようにすることができる。
【0203】
さらに、この場合の画像の途切れは、図30において点線で示すように、トランスポンダT1を介して送信される番組選択画面と同一の番組選択画面を、トランスポンダT2を介しても送信するようにすることで防止することができる。これは、通常の番組Bを視聴している状態から、プレビューへ表示を切り換える際には、トランスポンダT2を介して送信される番組選択画面(縮小画面)を表示すれば良く、同調周波数を切り換える必要がないからである。
【0204】
なお、同一の番組選択画面を、衛星61のすべてのトランスポンダを介して送信するようにすることにより、チューナ21が、いずれのトランスポンダの周波数に、同調周波数を合わせていても、即座に、プレビューの表示が可能となる。
【0205】
次に、プレビューが、上述したように番組のカテゴリごとに配列されていても、番組数が多い場合(例えば、100以上ある場合など)には、プレビューをスクロールして(仮想フレームメモリ49上でマルチプレビュー画面に表示する縮小画面の領域(選択エリア)をスクロールして)、所望する番組のカテゴリを探すのは面倒である。すなわち、コードレス電話機(子機)5のマルチ画面キーを操作した場合に、モニタ装置4に、最初に表示されるプレビュー(以下、適宜、初期プレビューという)が、図23に示した仮想フレーム49に記憶された縮小画面のうちの、例えば左上部分の3×3個の縮小画面(図中、斜線を付してある部分)であり、その位置から離れた行に、所望する番組のカテゴリが割り当てられているときには、そのカテゴリの番組を選択しようとするたびに、そのカテゴリの行を、モニタ装置4に表示させるためにスクロール操作を行う必要があり、視聴者に煩わしさを感じさせることとなる。
【0206】
従って、視聴者が、頻繁に視聴するチャンネルの番組の縮小画面、あるいは視聴者が、頻繁に視聴する番組のカテゴリの行は、最初に表示されるプレビュー(初期プレビュー)に含まれるのが望ましい。
【0207】
そこで、上述したように、仮想フレーム49における縮小画面の配列位置は、コードレス電話機(子機)5を操作することによってカスタマイズすることができるから、視聴者に、自身が頻繁に視聴する番組の縮小画面や、そのカテゴリの行が初期プレビューに含まれるように、仮想フレーム49に記憶された縮小画面の配置替えをさせる方法がある。
【0208】
しかしながら、この方法では、配置替えの際に、視聴者に、やはりプレビューをスクロールして、所望する番組の縮小画面を探してもらう必要がある。
【0209】
そこで、受信機2のCPU29では、各番組i(iは、番組を識別する変数)が選択され、モニタ装置4に表示された回数(視聴回数)(視聴度数)(視聴頻度)C(i)をカウントし、その回数に応じて、すなわちその回数が多い順に、上位N個の番組の縮小画面が初期プレビューの最上行に表示されるように、仮想フレーム49に記憶された縮小画面の配列位置を変更させるようにすることができる。
【0210】
なお、初期プレビューが表示されたときに、カーソル201(図25)は、例えばその最も左上に表示されるようになされており、また、視聴回数の多い順に上位N個の番組の縮小画面は、仮想フレーム49の最上行の左端から、その順位順に配列されるようになされている。従って、この場合、視聴回数の最も多い番組を選択する場合には、初期プレビューを表示させた後、ジョイスティック410を方向操作することなく、押下操作(セレクト操作)するだけで、所望する番組を表示させることができる。
【0211】
以下、図31のフローチャートを参照して、仮想フレーム49に記憶された縮小画面の配列位置を変更する場合のCPU29の処理について説明する。なお、仮想フレーム49には、縮小画面が、図5で説明したように、カテゴリごとに配置されて記憶されるものとする。さらに、仮想フレーム49の最上行のカテゴリは、視聴者が頻繁に視聴する番組という意味のカテゴリ(以下、適宜、フェイバリットカテゴリという)とされており、このフェイバリットカテゴリに、視聴回数の多い番組の縮小画面が配置されるものとする。
【0212】
CPU29では、まず最初に、ステップS11において、いずれかの番組が選択されたか否かが判定される。ステップS11において、いずれの番組も選択されていないと判定された場合、ステップS11に戻る。また、ステップS11において、いずれかの番組が選択されたと判定された場合、すなわち、ある番組iが選択され、モニタ装置4に表示された場合、ステップS12に進み、番組iの視聴回数C(i)が1だけインクリメントされる。
【0213】
なお、視聴回数C(i)は、EEPROM38に記憶される。
【0214】
そして、ステップS13に進み、前回の縮小画面の配列位置の変更から、所定の期間が経過したか否かが判定される。ステップS13において、前回の縮小画面の配列位置の変更から、所定の期間が経過していないと判定された場合、ステップS11に戻り、再びステップS11からの処理を繰り返す。また、ステップS13において、前回の縮小画面の配列位置の変更から所定の期間が経過したと判定された場合、ステップS14に進み、各番組iの視聴回数C(i)が昇順にソートされ(並べ替えられ)、ステップS15に進む。
【0215】
ステップS15では、昇順に並べ替えられた視聴回数C(i)のうちの上位N個に対応する番組の縮小画面が、仮想フレーム49の最上行の左端から、その順位順に配列されるように移動され、すなわちフェイバリットカテゴリに、視聴回数C(i)のうちの上位N個に対応する番組の縮小画面が配置され、ステップS11に戻る。なお、仮想フレーム49における縮小画面の移動は、CPU29が仮想フレームメモリ49を制御することにより行われる。
【0216】
これにより、例えば図32に示すように、「映画(Movie)」カテゴリに属す 番組P1が、最も視聴回数の多い番組となった場合には、その番組P1の縮小画面は、フェイバリットカテゴリ(仮想フレーム49の最上行)の左端に移動される。そして、この場合、番組P1の縮小画面の右に配置されていた縮小画面は、左に1つずつシフトされる。これにより、番組P1の縮小画面が配置されていた部分には、その右隣に配置されていた縮小画面が配置されることになる。
【0217】
従って、視聴者は、フェイバリットカテゴリの行を検索するだけで、頻繁に視聴する番組を見つけることができる。
【0218】
なお、以上においては、フェイバリットカテゴリを、仮想フレーム49の最上行に割り当てるようにしたが、フェイバリットカテゴリは、仮想フレーム49のその他の行に割り当てることも可能である。
【0219】
また、ステップS13における所定の期間は、任意に設定することができる。但し、この所定の期間を、短い期間とすると、縮小画面の配置位置が頻繁に変更される場合が生じ、この場合、却って、視聴者が、所望する番組の縮小画面がどこにあるのか分からなくなるので、所定の期間は、ある程度の長い期間(例えば、1週間や1カ月など)であることが望ましい。
【0220】
さらに、以上においては、所定の期間が経過するごとに、縮小画面の配列位置を変更するようにしたが、この他、縮小画面の配列位置の変更は、フェイバリットキー719が操作されたときに行うようにすることもできる。
【0221】
また、上述の場合、視聴回数の多い上位N個の番組の縮小画面を、フェイバリットカテゴリの左端から、その順位順に配列するようにしたが、これに加えて、その他のカテゴリの縮小画面も、各カテゴリ単位で、視聴回数の多い順に、左端から配列するようにすることも可能である。この場合、仮想フレーム49の左端にある縮小画面に対応する番組が、各カテゴリの番組の中で、最も頻繁に視聴される番組ということになる。
【0222】
次に、あるカテゴリの番組は、放送チャンネルその他によらず、頻繁に視聴する視聴者にとっては、そのカテゴリの番組の縮小画面が、仮想フレーム49の最上行に配置されていた方が、初期プレビューとして表示されるので、番組の選択を容易に行うことができる。そこで、CPU29には、図31のステップS13において、前回の縮小画面の配列位置の変更から所定の期間が経過したと判定された場合、各カテゴリごとに、番組の視聴回数の総和を計算させ、その値の昇順に、仮想フレーム35における縮小画面の配置位置を変更させるようにすることができる。
【0223】
この場合、例えば図33に示すように、「映画(Movie)」カテゴリに属す番 組の視聴回数の総和(優先度)が最も大きくなったときには、「映画」カテゴリに属する番組の縮小画面は、仮想フレーム49の最上行に移動される。そして、以下、視聴回数の多い順に配列されるように、カテゴリ単位(行単位)で縮小画面が移動される。
【0224】
従って、映画の番組が最も頻繁に視聴される場合には、初期プレビューが表示されたときに、「映画」カテゴリに属す番組の縮小画面が、画面の最上行に表示されるので、視聴者は、「映画」カテゴリに属す番組の中で所望するものを、容易に見つけることができる。
【0225】
なお、この場合も、各カテゴリ単位で、縮小画面を、その視聴回数の多い順に左端から配列するようにすることができる。
【0226】
以上のように、視聴回数によって縮小画面の配置位置が変更されるので、視聴者は、頻繁に視聴するチャンネルの番組の縮小画面を容易に見つけることができ、従って、番組選択の際のユーザインターフェイスを向上させることができる。
【0227】
図34は、本発明を適用したビデオオンデマンドサービスシステムの一実施例の構成を示している。
【0228】
図3の放送局に対応するサービス提供者側におけるデータベース301には、番組名や、その番組のカテゴリ、放送チャンネル、放送時間、およびその番組を構成する画像データまたは音声データとしての、例えばMPEGビデオデータ(MPEG符号化された画像データ)またはMPEGオーディオデータ(MPEG符号化されたオーディオデータ)を識別するためのIDなどの対応関係表が記憶されている。EPG処理部302では、所定のEPG処理用プログラムにしたがって、所定の処理が行われる。
【0229】
すなわち、EPG処理部302は、例えばデータベース301に記憶された対応関係表を参照して、いま放送すべき番組を認識し、その番組を構成するMPEGビデオデータおよびMPEGオーディオデータを送信するようにビデオサーバ303を制御する。このとき、EPG処理部302は、データベース301に記憶された情報のうち、MPEGビデオデータおよびMPEGオーディオデータのIDを、ビデオサーバ303に供給するとともに、その他必要な情報も、ビデオサーバ303に供給する。
【0230】
また、EPG処理部302は、ケーブル網310を介して、視聴者側のセットトップボックス311から送信されてきた信号に基づいて、所定の処理を行うようにもなされている。
【0231】
ビデオサーバ303には、番組を構成するMPEGビデオデータおよびMPEGオーディオデータ(以下、適宜、両方含めてMPEGデータという)が、そのIDとともに記憶されている。ビデオサーバ303は、EPG処理部302から、IDその他の情報を受信すると、そのIDに対応するMPEGデータ、すなわち通常の番組を、ケーブル網310を介して、視聴者側に送信する。
【0232】
一方、ビデオサーバ303によって送信される各放送チャンネルの番組を構成する画像および音声(ディジタル信号)は、アーカイブ化部304にも出力される。
【0233】
アーカイブ化部304では、図3のアーカイブ化部52における場合と同様に、そこに入力された各チャンネルの番組の内容を表す、各チャンネルごとの番組選択用のデータとして、例えば縮小画面(アーカイブ化部52における場合と同様に、例えば元の画面の縦および横が1/3に縮小されたものなど)が生成され、記憶装置305に供給されて一旦記憶される。記憶装置305に、すべてのチャンネルの番組の縮小画面が記憶されると、アーカイブ化部304は、記憶装置305からすべての縮小画面を読み出し、これらをまとめて(結合して)1つのデータ、すなわちアーカイブデータとする。
【0234】
なお、アーカイブ化部304には、複数チャンネルの番組の縮小画面を、そのままアーカイブデータにさせる他、アーカイブ化部52における場合と同様に、例えば番組のカテゴリ(ジャンル)ごとに分けてマトリクス状に配列させるなど、所定の配列状態に配列させた後、アーカイブデータにさせることができる。さらに、アーカイブ化部304では、縮小画面と、その縮小画面に対応する番組との間にリンクを張っておくようにすることもできる。
【0235】
アーカイブデータは、ビデオサーバ303に供給され、プレビュー要求があったとき、ケーブル網310を介して所定の専用伝送チャンネルで視聴者側に送信される。
【0236】
視聴者側では、サービス提供者からケーブル網310を介して送信されてくるデータ(複数チャンネルの番組およびアーカイブデータ)がセットトップボックス311で受信される。そして、セットトップボックス311では、受信データデータに対し、必要な処理が施され、画像は、例えばテレビジョン受像機などでなる表示装置312に供給されて表示され、音声は、図示せぬスピーカに供給されて出力される。
【0237】
すなわち、セットトップボックス311において、特定の放送チャンネルが選択されている場合には、表示装置312には、その放送チャンネルの番組が表示される。また、セットトップボックス311において、アーカイブデータが選択されている場合には、表示装置312には、縮小画面のうちの、所定数のチャンネル(図3の放送システムにおける場合と同様に、この実施例においても、9チャンネル)の番組のものが、同時に表示される。すなわち、プレビューが表示される。
【0238】
なお、セットトップボックス311には、コードレス電話機(子機)5を操作することにより、ベースユニット600を介して所定の制御信号が供給され、所定の処理を行わせることができるようになされている。また、セットトップボックス311には、図示せぬ操作パネルが設けられており、これを操作することによっても、コードレス電話機(子機)5を操作した場合と同様の処理を行わせることができるようになされている。
【0239】
図35は、セットトップボックス311の詳細構成例を示している。セットトップボックス311は、受信部321、処理部322、送信部323、データバッファメモリ324、およびEEPROM325で構成されている。受信部321では、ケーブル網310を介して送信されている信号が受信され、処理部322に出力される。処理部322は、所定のチャンネルの信号を出力するように、受信部321を制御する。そして、処理部322は、受信部321から供給された信号が、通常の番組データである場合には、それを表示装置312に供給して表示させる(なお、音声は、図示せぬスピーカから出力される)。
【0240】
また、処理部322は、受信部321(図21に示した場合と同様に、1つのチューナ、6個のMPEGビデオデコーダ、1個のMPEGオーディオデコーダを内蔵している)から供給された信号が、アーカイブデータである場合には、そのアーカイブデータを分離し、その結果得られる縮小画面を、図8の仮想フレームメモリ49に相当する仮想フレームメモリ324に供給し、記憶させる。
【0241】
ここで、仮想フレームメモリ324では、図23で説明した仮想フレーム49における場合と同様に、縮小画面がマトリクス状に配列されて記憶される。そして、この場合も、上述したように、縮小画面を、例えば番組のカテゴリごとに分けて配列したり、視聴者が所望する配列方法(配列順序)(配列状態)で配列したりすることができるようになされている。さらに、縮小画面の配置位置を変更したり、あるいはサービス提供者側において、縮小画面が、所定の配列状態で送信されてきた場合には、その配列状態で、縮小画面を仮想フレームメモリ324に記憶させることもできるようになされている。
【0242】
なお、視聴者が所望する配列方法は、コードレス電話機(子機)5を操作することにより設定することができるようになされており、設定された配列方法は、EEPROM325に記憶されるようになされている。処理部322は、EEPROM38に配列方法が設定されている場合には、その配列方法にしたがって、縮小画面を、仮想フレームメモリ324に記憶させるようになされている。
【0243】
仮想フレームメモリ324に縮小画面が記憶されると、そのうちの一部の、表示装置312の1画面に同時に表示することのできるだけの範囲の縮小画面である3×3個の縮小画面が、処理部322によって読み出される。そして、この3×3個の縮小画面は、処理部322より表示装置312に供給されて表示される。すなわち、プレビューが表示される。
【0244】
この場合、表示装置312においては、プレビューである3×3個の縮小画面とともに、図25に示した場合と同様に、ある1つの縮小画面を囲むような枠状のカーソル201も、画面にスーパインポーズされて表示される。
【0245】
そして、このプレビューは、コードレス電話機(子機)5の操作に対応して、処理部322によって仮想フレームメモリ324から読み出される縮小画面の範囲が変更されることによって、上述した場合と同様にスクロールする。従って、この場合も、1度に画面表示することのできない数の縮小画面(子画面)が送信されてきても、視聴者は、コードレス電話機(子機)5を操作することで、すべての縮小画面を見ることができる。
【0246】
表示装置312に表示された縮小画面は、コードレス電話機(子機)5を操作し、カーソル201を移動することで選択することができるようになされており、視聴者の所望する番組に対応する縮小画面が選択されると、処理部322は、その縮小画面に対応する番組(その縮小画面とリンクが張られている番組(親画面))を受信、出力するように、受信部321に指示する。これにより、受信部321から通常の番組のデータが出力されると、処理部322は、そのデータ、すなわちMPEGデータをデコードし、表示装置312に供給して表示させる。
【0247】
なお、サービス提供者側からは、例えば番組宣伝などのために、いま放送されていない番組(例えば要求があったとき放送される番組)の番組選択用のデータ(この実施例では、縮小画面)が送信される場合もあり、このような番組選択用のデータが選択されたときには、処理部322は、送信部323を制御して、その番組選択用のデータを送信するように要求(以下、適宜、番組選択要求という)するようになされている(なお、処理部322は、その他、サービス提供者側に送信すべきと考えられる情報を、送信部323を介して送信するようになされている。このようにして送信された情報は、ケーブル網310を介して、EPG処理部302で受信される)。
【0248】
番組選択要求は、ケーブル網310を介して、EPG処理部302で受信され、EPG処理部302は、番組選択要求を受信すると、それに対応する番組を送信するように、ビデオサーバ303を制御する。ビデオサーバ303は、EPG処理部302の制御にしたがった番組の送信を開始し、これにより視聴者は、要求(選択)した番組を視聴することができるようになされている。
【0249】
また、このような場合、EPG処理部302で番組選択要求を受信してから、ビデオサーバ303を制御して番組を送信するのでは、実際に視聴者が番組を見るまでに時間がかかることになり、その結果、視聴者に不快感を感じさせることになる。そこで、処理部322では、カーソル201が位置している縮小画面を認識させるための認識情報を、送信部323からEPG処理部302に送信し、これにより、いま視聴者が、どの番組の縮小画面を選択しようとしているかをEPG処理部302に認識させるようになされている。この場合、EPG処理部302は、認識情報から、カーソル201が位置している縮小画面を認識し、その縮小画面に対応する番組のデータの送信準備をするように、ビデオサーバ303を制御する。これにより、その縮小画面が選択された場合には、その縮小画面に対応する番組を即座に送信することができる。
【0250】
さらに、この場合、EPG処理部302には、認識情報に対応する番組の音声を送信するように、ビデオサーバ303を制御させることができる。この場合、ビデオサーバ303は、EPG処理部302から指示のあった音声を、ケーブル網310を介して、視聴者側に送信する。視聴者側では、受信部321により、その音声が受信され、処理部322を介してスピーカから出力される。従って、この場合、視聴者は、カーソル201が位置している縮小画面に対応する番組の音声を聴くことができる。
【0251】
次に、図36のフローチャートを参照してサービス提供者側の装置の動作について、また図37のフローチャートを参照して視聴者側のセットトップボックス311の動作について、さらに説明する。なお、ここでは、縮小画面が、サービス提供者側においてあらかじめ決められた所定の配列状態で、仮想フレームメモリ324に記憶されるものとする。
【0252】
サービス提供者側では、まず最初に、ステップS21において、セットトップボックス311からプレビュー要求があったか否かが、EPG処理部302によって判定される。ここで、プレビュー要求は、後述するように、コードレス電話機(子機)5がマルチプレビュー画面を表示するように操作されることによって、セットトップボックス311から送信されてくるようになされている(図37のステップS32)。
【0253】
ステップS21において、プレビュー要求がなかったと判定された場合、ステップS21に戻る。また、ステップS21において、プレビュー要求があったと判定された場合、ステップS22に進み、プレビュー送信処理が実行される。すなわち、ビデオサーバ303は、ケーブル網310を介してセットトップボックス311に、アーカイブデータを伝送する。
【0254】
次に、ステップS23に進み、セットトップボックス311から送信されてくるカーソルの位置(カーソル位置情報)が受信されたか否かが、EPG処理部302によって判定される。ここで、カーソル位置情報は、カーソル201の位置を表す情報で、後述するように、セットトップボックス311から送信されてくるようになされている(図37のステップS34)。
【0255】
ステップS23において、カーソル位置情報が受信されていないと判定された場合、ステップS22に戻る。また、ステップS23において、カーソル位置情報が受信されたと判定された場合、EPG処理部302において、受信されたカーソル位置情報に基づいて、カーソル201の位置が認識され、その位置に表示されている縮小画面に対応する番組の音声を送信するように、ビデオサーバ303が制御される。これにより、ステップS24において、その音声が、ビデオサーバ303によって送信される。そして、ステップS25に進み、セットトップボックス311から番組選択要求が受信されたか否かが、EPG処理部302によって判定される。
【0256】
ステップS25において、番組選択要求が受信されていないと判定された場合、ステップS22に戻る。また、ステップS25において、番組選択要求が受信されたと判定された場合、EPG処理部302において、番組選択要求に対応する番組を送信するように、ビデオサーバ303が制御される。これにより、ステップS26において、視聴者側で選択された番組が、ビデオサーバ303によって送信され、その送信が完了すると、ステップS21に戻る。
【0257】
なお、カーソル位置情報には、仮想フレームメモリ324に記憶された縮小画面のうちのいずれの範囲の部分が、いま表示装置312に表示されているかの情報も含まれている(さらに、その他の情報(例えば、プレビューがいずれの方向にスクロールされるように、コードレス電話機(子機)5が操作されているのかを示す情報など)も、必要に応じてカーソル位置情報に含ませることが可能である)。EPG処理部302は、カーソル201の位置と、いま表示装置312に表示されている縮小画面から、カーソル201が位置している縮小画面を認識するようになされている。
【0258】
一方、セットトップボックス311では、まず最初に、図37のステップS31において、プレビューを表示するように、コードレス電話機(子機)5が操作されたか否かが、処理部322によって判定される。ステップS31において、プレビューを表示するように、コードレス電話機(子機)5が操作されていないと判定された場合、ステップS31に戻る。また、ステップS31において、プレビューを表示するように、コードレス電話機(子機)5が操作されたと判定された場合、ステップS32に進み、EPG処理部302に対して、プレビュー要求が送信される。ビデオサーバ303は、この要求に対応してアーカイブデータをセットトップボックス311に伝送する(図36のステップS22)。
【0259】
次に、ステップS33に進み、処理部322によって、仮想フレームメモリ324に記憶された縮小画面の所定の範囲のものが読み出され、表示装置312に出力される。これにより、プレビューが表示される。
【0260】
なお、この場合、上述したステップS24においてサービス提供者側から音声が送信されてきているときには、プレビューが表示されるとともに、その音声がスピーカから出力される。
【0261】
その後、ステップS34に進み、処理部322によって、表示装置312に表示されたカーソル201の位置およびその他必要な情報が認識され、それがカーソル位置情報として、EPG処理部302に送信される。そして、ステップS35に進み、いまカーソル201が位置している縮小画面を選択するように、コードレス電話機(子機)5が操作(セレクト操作)されたか否かが、処理部322によって判定される。ステップS35において、縮小画面を選択するように、コードレス電話機(子機)5がセレクト操作されていないと判定された場合、ステップS33に戻る。また、ステップS35において、縮小画面を選択するように、コードレス電話機(子機)5がセレクト操作されたと判定された場合、ステップS36に進み、その選択された縮小画面に対応する番組を要求する信号(番組選択要求)が、処理部322によってEPG処理部302に送信される。
【0262】
そして、その結果、上述したステップS26で送信された番組が、ステップS37において受信され、その後、表示装置312に供給されて表示され、ステップS31に戻る。
【0263】
次に、上記各実施例において、マルチプレビュー画面(番組選択画面)を構成する3×3個の縮小画面の中の所定のものに、機能設定のための設定画面、またはアイコン等のグラフィックを表示するようにし、それを番組選択の場合と同様の方法で選択し、各種の機能設定を行う場合について説明する。
【0264】
図38(a)は、マルチプレビュー画面を構成する縮小画面の最上行の左端に設定画面が表示された場合の画面例を示している。設定画面は、常にマルチプレビュー画面のこの位置に表示されるわけではなく、後述するように、自動的にカスタマイズされる機能がある場合には、例えば、図38(b)に示すような所定の位置に表示される場合も有り得る。
【0265】
また、ここでは、簡単のため、仮想フレームメモリ49または324の最上行の左端の縮小画面が、マルチプレビュー画面の最上行の左端に位置するように、図24に示したような所定のエリア(選択エリア)が、仮想フレームメモリ49または324の左上隅に設定され、その選択エリア内の9個の縮小画面がマルチプレビュー画面に表示される場合について説明する。
【0266】
設定画面に対応する表示データ、縮小画面のデフォルトの配列順序、および各種のデフォルトの設定値は、例えば、ROM37(図8)やEEPROM325(図35)に予め格納されている。また、マルチプレビュー画面の縮小画面に表示する番組の配列は、仮想フレームメモリ49,324に書き込まれた縮小画面に対応する番組の配列で規定される。例えば停電や引っ越しなどにより装置の電源が切れた状態が長期間続いたとき、仮想フレームメモリ49,324の内容は消滅してしまうため、仮想フレームメモリ49,324には、縮小画面が、予めROM37またはEEPROM325に記憶させたデフォルトの配列で書き込まれる。同様に、その他の各種の設定値もROM37またはEEPROM325に記憶されたデフォルトの設定値に戻る。
【0267】
このように、縮小画面の配列や各種の設定値がデフォルト値に戻ってから、電源を入れ、最初にマルチプレビュー画面を表示したとき、設定画面を最も優先度の高い位置、例えば、マルチプレビュー画面の最上行の左端に表示させるようにすることができる。これにより、設定画面を迅速に選択することができ、デフォルトの設定値に戻った各種の設定値を、元の設定値、または所望する設定値に速やかに設定し直すことができる。
【0268】
例えば、以下のような項目について、条件の再設定が必要になると考えられる。まず、図34に示したようなビデオオンデマンドサービスにおいて、ケーブル網310を介してビデオサーバ(サーバ(対象ネット局))303から番組が供給されるような場合、あるいは、CATVのサーバから番組が供給されるような場合、アクセスするサーバを再設定する必要が生じる。特に、米国などでは、CATVは地方により番組内容がローカライズされる場合が多く、また、例えば、東海岸から西海岸のように広範囲の移動を行った場合、わざわざ数百キロメートルも離れたサーバにアクセスしていたのでは、通信に時間がかかってしまう。従って、最も近いサーバにアクセスするようにするために、サーバの再設定を行う必要がある。
【0269】
次に、時刻の再設定が必要となる。例えば、ニアVOD(Video On Demand)サービス(図34)を利用したり、放送時刻が決まっている番組を視聴する場合、時間管理を本体側でも行う必要があるが、そのためには、本体内のクロックの設定が必要となる。仮に、バックアップバッテリを設けたとしても、バッテリが切れてしまった場合などには時刻の再設定をしなければならない。また、不揮発性メモリを使用し、そこに現在の時刻を逐次記録しておくようにしたとしても、電源が切れた場合、電源が切れたときの時刻がそのまま保持されるにすぎない。また、自動的に時報などに合わせる機能を付けることもできるが、通常は、最低でも時報が発せられる時刻まで待たなければならず、すぐに所望の番組を視聴したいユーザにとっては不便である。従って、マニュアルで迅速に時刻の再設定ができるようにする必要がある。
【0270】
次に、画面のカスタマイズ機能について説明する。例えば、マルチプレビュー画面を構成する各縮小画面に表示された所定の番組のプレビューまたは設定画面がそれぞれ選択される頻度に応じて、各番組または設定画面のそれぞれの仮想フレームメモリ49,324上での配置を変化させるようにすることができる。即ち、ユーザの特性に合わせて、仮想フレームメモリ49,324上での縮小画面の配置を自動的にカスタマイズすることができる。
【0271】
このカスタマイズの機能が働いている場合、最初、図39(a)に示したように、マルチプレビュー画面の最上行の左端に表示されていた設定画面は、それが選択される頻度が他の所定の番組を表示した縮小画面が選択される頻度より低くなると、即ち、優先度が低下すると、次第に画面の外側に移動し、例えば図39(b)に示したように、マルチプレビュー画面の最下行に表示されるようになり、さらに設定画面が選択される頻度が他の縮小画面に表示した番組が選択される頻度より相対的に低下すると、図39(c)に示したように、画面の外に移動し、最初にマルチプレビュー画面を表示させた時点では画面に表示されなくなる。即ち、仮想フレームメモリ49,324上に設定されたマルチプレビュー画面に表示する領域(選択エリア)の外に、設定画面を表示する縮小画面が配置された状態となる。
【0272】
従って、設定画面をマルチプレビュー画面内に表示させる場合には、カーソル201を所定の方向に移動させ、仮想フレームメモリ49,324上に設定されたマルチプレビュー画面に表示する領域(選択エリア)を、設定画面を表示する縮小画面を含む位置に移動させる。これにより、設定画面をマルチプレビュー画面内に表示させることができる。
【0273】
このように、マルチプレビュー画面に表示される縮小画面の配置が、ユーザの特性や嗜好に応じてカスタマイズされるので、ユーザにとって操作しやすいマルチプレビュー画面を構成することができる。
【0274】
次に、設定画面から設定可能な設定項目の設定方法について説明する。ニアVODサービスやCATVの場合、この設定項目は、契約時に、ユーザに配布されるIDカードが内蔵するEEPROM等の不揮発性メモリに記録されたユーザ固有のユーザID(IDナンバ)等の情報に基づいて、自動的に設定されるようにすることが可能である。また、IDカードに記録されたIDナンバ等の情報を設定画面に表示させて確認したり、または変更するようにすることも可能である。
【0275】
例えば、図34に示したニアVODサービスシステムの場合、ビデオサーバ303から提供される所定のビデオ番組をケーブル網310を介して受信するセットトップボックス311は、工場出荷時の状態で、IDカードを本体の図示せぬICカードリーダに挿入すると、ICカードに記録されたIDナンバその他の情報が読み出され、処理部322(図35)に供給される。処理部322においては、そこに供給されたIDナンバその他の情報に基づいて、例えば課金クレジットナンバ、ファミリアカウント(例えば、子供用の課金)、および対象ネット局(ビデオサーバ)等を設定し、本体内のEEPROM325に記憶させる。
【0276】
そして、画面には、図40に示したように、設定画面がマルチプレビュー画面の例えば最上行の左端に表示される。従って、ユーザは、設定画面を迅速に選択し、設定項目の確認および変更を行うことができる。マルチプレビュー画面に表示されたカーソル201をジョイスティック410を操作することにより設定画面の位置に移動させ、セレクト操作をすることにより設定画面を選択すると、図41に示したような設定画面が表示される。
【0277】
図41の設定画面には、設定項目として、例えば「時刻設定」、「課金クレジットナンバ」、「対象ネット設定」、および「ファミリアカウント」が表示される。また、各設定項目には、現在設定されている時刻、課金クレジットナンバ、対象ネット局等がそれぞれ表示される。これらの設定項目は、時刻設定などのように、本体のハードウェア上の設定項目と、課金クレジットナンバの設定などのように、サーバ(例えばビデオサーバ303)との通信を必要とする設定項目の2種類がある。
【0278】
例えば、設定項目の中の課金クレジットナンバを変更したい場合、ジョイスティック410を操作することにより、カーソル201を課金クレジットナンバのところに移動させ、それを選択する。これにより、図42に示したように、課金クレジットナンバの左端の文字が反転表示される。
【0279】
ここで、図43に示したように、ジョイスティック410を上下方法に操作することにより、文字の選択を行うことができる。この場合、反転表示されているのは文字Aであるから、例えば、ジョイスティック410を上方向に操作すると、例えば文字Bが表示される。ジョイスティック410を下方向に操作すると、例えば数字9が表示される。即ち、ジョイスティック410の操作に対応してアルファベットのAからZまで、および数字の0から9までがこの順またはその逆の順で表示される。従って、ジョイスティック410の上下方向の操作を繰り返すことにより、A乃至Zの任意のアルファベットまたは0乃至9の任意の数字を表示させることができる。
【0280】
また、ジョイスティック410を左右方向に操作することにより、反転表示させる文字位置を左右に順番に移動させることができる。例えば、ジョイスティック410を右方向に操作すると、課金クレジットナンバの左から2番目の文字Bが反転表示され、最初の文字Aは通常の表示に戻る。ここで、上述したような操作を行うことにより、左から2番目の文字Bを任意のアルファベットまたは数字に変更することができる。このようにして、課金クレジットナンバの任意の位置の文字または数字を変更し、課金クレジットナンバを変更することができる。
【0281】
従って、ジョイスティック410を上下左右方向に操作することにより、課金クレジットナンバを変更し、所望の課金クレジットナンバを表示させることができる。
【0282】
設定項目画面の所定の項目に対する変更が終了した場合、ジョイスティック410を操作することにより、図44に示したように、項目「OK」が表示された位置にカーソル201を移動させ、これを選択する。これにより、処理部322は、送信部323および受信部321を制御し、ケーブル網310を介してビデオサーバ303との間で通信を行い、設定した課金クレジットナンバをサーバ303に送信する。送信部323よりケーブル網310を介して送信された課金クレジットナンバはサーバ303により受信され、サーバ303の図示せぬ所定の記憶装置に記憶される。また、セットトップボックス311においては、設定された課金クレジットナンバは、例えばEEPROM325に記憶される。このようにして、変更した課金クレジットナンバを確定することができる。
【0283】
その他の項目についても、その詳細な説明は省略するが、課金クレジットナンバの設定の場合と基本的に同様にしてその内容を変更し、変更後の内容をサーバ303の記憶装置、およびセットトップボックス311の例えばEEPROM325に記憶させることができる。
【0284】
一方、図41に示した設定画面の所定の設定項目に対して行った変更を取り消したい場合、ジョイスティック410を操作することにより、設定画面に表示された項目「CANCEL」の位置にカーソル201を移動させ、それを選択する。これにより、設定画面の所定の設定項目に対して行った変更を取り消すことができる。
【0285】
また、図45に示したように、基本的なハードウェア上の設定を行う設定画面の他に、例えば、課金情報設定のための画面や通信条件設定のための画面を設けるようにし、ソフトウェア上の条件設定を行うようにすることも可能である。課金情報設定のための画面においては、例えば、現在の課金実績を所定の方法で表示させたり、その表示方法の変更を行うようにすることができる。また、通信条件設定のための画面においては、例えば、現在の通信プロトコルなどの通信条件を表示させたり、通信条件の変更を行うようにすることができる。
【0286】
これらの課金情報設定のための画面や、通信条件設定のための画面は、設定画面の場合と同様に、それが選択される頻度に応じて、マルチプレビュー画面に表示される位置を変化させるようにすることができる。即ち、選択される頻度が高い(優先度が高い)ほど、マルチプレビュー画面の最上行の左端に近い位置に表示されるようにし、選択される頻度が低下するのに伴って、マルチプレビュー画面の外側へと移動するようにすることができる。これらの画面(設定画面、課金情報設定のための画面、および通信条件設定のための画面)は、仮想フレームメモリ49,324上に縮小画面として配置されている。従って、これらの画面がマルチプレビュー画面の外側に移動するというのは、実際には、それらの画面が仮想フレームメモリ49,324上に設定された選択エリアの外側に位置する縮小画面に再配置されることを意味している。
【0287】
これにより、設定画面、課金情報設定のための画面、および通信条件設定のための画面がマルチプレビュー画面に表示されなくなり、通常の番組を選択する場合に邪魔にならないようにすることができる。
【0288】
このように、所定の機能や各種の条件を設定するための設定画面、あるいは、設定画面だけでなく課金情報設定のための画面や通信条件設定のための画面も、マルチプレビュー画面を構成する縮小画面に表示することにより、ユーザは、番組を選択する場合と同様の操作手順を実行することにより、設定画面(または課金情報設定のための画面、または通信条件設定のための画面)を選択することができる。従って、ユーザは、設定画面(または課金情報設定のための画面、または通信条件設定のための画面)を呼び出すために、例えばモードを切り換えるなどの特別な操作手順に従った操作を行う必要がなく、操作手順がわからなくなるといった状態に陥ることを抑制することができる。
【0289】
また、上述したように操作手順が同じであるため、設定画面を呼び出すときにも、番組選択に使用するジョイスティック410等を兼用することができる。従って、本体またはリモートコマンダとしても使用可能なコードレス電話機(子機)5に、例えば「機能設定」ボタンや「画面表示」ボタンなどのハードウェアとしてのボタンを新たに設ける必要がないので、装置の部品点数を削減し、コストを下げることが可能となる。
【0290】
なお、本実施例においては、番組選択のために、3×3個の縮小画面を、モニタ装置4に同時に表示するようにしたが、モニタ装置4(表示装置312についても同様)に同時に表示する縮小画面の数は、これに限られるものではない。すなわち、モニタ装置4には、例えばその解像度その他に対応して、例えば4×4個の縮小画面や、3×2個の縮小画面を同時に表示させることが可能である(但し、1つの縮小画面の大きさは、最低でも、視聴者が見て、番組の内容を理解することのできる程度とする必要がある)。
【0291】
また、本実施例では、仮想フレームメモリ49にマトリクス状に縮小画面を配置するようにしたが、この他、例えば縮小画面は、所定の記憶領域に記憶させ、仮想フレームメモリ49(仮想フレームメモリ324についても同様)には、各縮小画面が記憶されているアドレスをマトリクス状に配置して記憶させるようにすることも可能である。この場合、仮想フレームメモリ49に記憶されたアドレスを参照して、そのアドレスに記憶されている縮小画面を読み出して表示するようにすれば良い。また、縮小画面をカテゴリ毎にカスタマイズして配列する処理も、仮想フレームメモリ49上の配列は変更せず、所定のカテゴリの縮小画面だけを読みだして、マルチプレビュー画面として表示させるようにして行ってもよい。
【0292】
さらに、本実施例においては、受信機2とモニタ装置4とを独立した装置とするようにしたが、受信機2とモニタ装置4とは(セットトップボックス311および表示装置312についても同様)一体に構成することも可能である。
【0293】
また、本実施例では、縮小画面を、カテゴリごとに分けて配列する場合に、行方向(横方向)に、同一のカテゴリの縮小画面を配置するようにしたが、この他、列方向(縦方向)に、同一のカテゴリの縮小画面を配置するようにすることも可能である。
【0294】
さらに、本実施例では、番組選択用のデータとして、通常の番組の画面を縮小した、動画である縮小画面を送信するようにしたが、この他、番組選択用のデータとしては、番組の内容を表す静止画やテキストデータを用いることができる。
【0295】
また、本実施例においては、番組選択用のデータを送信するようにしたが、番組選択用のデータは、例えば視聴者側で生成させるようにすることも可能である。すなわち、視聴者側において、受信した通常の番組から縮小画面、あるいはその他の番組の内容を表すデータを生成するようにし、これを番組選択用のデータとして用いることも可能である。
【0296】
また、本実施例では、画面をスクロールさせることにより、すべての番組選択用のデータを見ることができるようにしたが、この他、例えばページめくりのように画面を切り換えるようにして、すべての番組選択用のデータを見ることができるようにすることも可能である。
【0297】
さらに、本発明は、上記実施例のように、受信装置や放送システムに限らず、例えば情報サービスなどの他の分野で条件設定画面が必要な場合にも応用することが可能である。
【0298】
【発明の効果】
本発明によれば設定画面を縮小画面と同様の方法で選択し、所定の設定をすることができる。従って、チャンネル選択操作と同様の簡単な操作で、設定画面を画面に表示し、所定の機能設定を行うようにすることができる。これにより、使用者の操作上の負担を軽減するとともに、装置のコストを削減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において用いられる用語を説明する図である。
【図2】アーカイブ処理を説明する図である。
【図3】本発明を適用した放送システムの構成例を示す図である。
【図4】アーカイブデータが生成される様子を示す図である。
【図5】縮小画面の配置方法を説明する図である。
【図6】図3の各部のより詳細な構成例を示すブロック図である。
【図7】通常の番組のデータとその縮小画面との間に張られるリンクを説明する図である。
【図8】図3の受信機2の構成例を示すブロック図である。
【図9】図8のベースユニット600の構成例を示すブロック図である。
【図10】コードレス電話機(子機)5の構成を示す正面図である。
【図11】コードレス電話機(子機)5の構成を示す側断面図である。
【図12】図10及び図11に示すマイク部703Aの構成を示す図である。
【図13】コードレス電話機(子機)5の未使用時の状態を表す斜視図である。
【図14】コードレス電話機(子機)5の使用時の状態を表す斜視図である。
【図15】ジョイスティック410の電話機本体405に対する取り付け状態を示す図である。
【図16】図14に示すジョイスティック410の構成例を示す斜視図である。
【図17】図16に示すレバー162の水平面内における操作方向を示す図である。
【図18】コードレス電話機(子機)5を左手で持った場合におけるジョイスティック410の操作を説明する斜視図である。
【図19】コードレス電話機(子機)5を右手で持った場合におけるジョイスティック410の操作を説明する斜視図である。
【図20】コードレス電話機(子機)5の内部の構成例を示すブロック図である。
【図21】図8の実施例の一部の動作を説明する図である。
【図22】アーカイブデータを分離する様子を示す図である。
【図23】仮想フレームメモリ49に縮小画面がマトリックス状に配置されて記憶される状態を示す図である。
【図24】仮想画面と選択エリアの関係を説明する図である。
【図25】モニタ装置4に番組選択画面が表示された状態を示す図である。
【図26】選択エリアのスクロールを説明する図である。
【図27】コードレス電話機(子機)5の動作を説明するフローチャートである。
【図28】DTMF信号を説明する図である。
【図29】アーカイブデータを時間軸方向に圧縮して送信した場合に、受信機2側で生じる時間遅れを説明するための図である。
【図30】アーカイブデータが送信されるトランスポンダとは異なるトランスポンダを介して通常の番組が送信されてくる場合を示す図である。
【図31】仮想フレーム49に記憶された縮小画面の配列位置が変更される場合のCPU29の処理を説明するフローチャートである。
【図32】視聴回数の多い番組の縮小画面が、仮想フレーム49の最上行の左端に移動される様子を示す図である。
【図33】視聴回数の多いカテゴリに属す番組の縮小画面が、仮想フレーム49の最上行に移動される様子を示す図である。
【図34】本発明を適用したビデオオンデマンドサービスシステムの一実施例の構成を示すブロック図である。
【図35】図34のセットトップボックス311のより詳細な構成例を示すブロック図である。
【図36】図34のサービス提供者側の装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図37】図34のセットトップボックス311の動作を説明するためのフローチャートである。
【図38】縮小画面の1つに設定画面が表示されたマルチプレビュー画面を示す図である。
【図39】設定画面が選択される頻度とそれが表示される番組選択画面上での位置との相関を示す図である。
【図40】工場出荷時の番組選択画面の構成を示す図である。
【図41】設定画面の中の設定項目を選択するときの画面例を示す図である。
【図42】課金クレジットナンバを確認、または設定するときの画面例を示す図である。
【図43】設定項目を設定するときのジョイスティック410の操作方法を説明するための図である。
【図44】設定項目の設定を確定するときの画面例を示す図である。
【図45】設定画面の他に、課金情報設定および通信条件設定のための画面が表示された番組選択画面を示す図である。
【符号の説明】
2 受信機
3 パラボラアンテナ
4 モニタ装置
5 コードレス電話機(子機)
20 フロントエンド
21 チューナ
22 QPSK復調回路
23 エラー訂正回路
24 デマルチプレクサ
25 マルチチャンネルリアルタイムデコーダ
26 MPEGオーディオデコーダ
27 NTSCエンコーダ
29 CPU
35 データバッファメモリ
36 SRAM
37 ROM
38 EEPROM
49 仮想フレームメモリ
51 ディジタル化部
52 アーカイブ化部
53 ビデオサーバ
54 送信部
201 カーソル
301 データベース
302 EPG処理部
303 ビデオサーバ
304 アーカイブ化部
305 記憶装置
310 ケーブル網
311 セットトップボックス
312 表示装置
321 受信部
322 処理部
323 送信部
324 仮想フレームメモリ
325 EEPROM
401 表示装置
402 コールボタン
403 メモリボタン
405 電話機本体
405A 脚部
410 ジョイスティック
411 凹部
430 表示部
431 タブレット
440 バネ
441 ストッパ部
451,452 接触部
460,461 角部
161 本体
162 レバー
473 操作ボール
480 左手親指
490 右手人差し指
600 ベースユニット(親機)
601 モジュラジャック
631 モデムユニット
632 モデム
633 DTMFエンコーダ
634 外接電話オフフック検出
635,636 モジュラジャック
651 回線インタフェース
652 DTMFエンコーダ
653 TX(送信回路)
654 RX(受信回路)
655 アンテナ
656 マイクロコンピュータ
657 キー
658 表示部
681 アンテナ
682 TX(送信部)
683 RX(受信部)
684 マイクロコンピュータ
701 キー群
702 スピーカ
703 マイクロフォン
703A マイク部
719 フェイバリットキー

Claims (5)

  1. 互いに異なる所定の放送チャンネルの所定の番組の画面を縮小した縮小画面の配列によって、番組選択画面を構成し、
    前記番組選択画面を構成する前記縮小画面の所定のものを選択することにより、選択した前記縮小画面に対応する前記番組を選択する電子機器制御装置において、
    前記縮小画面の配列によって構成された前記番組選択画面内に、所定の設定を行うための設定画面を配置する設定画面配置手段と、
    前記縮小画面の任意のもの、または前記設定画面を選択する選択手段と、
    前記選択手段により前記設定画面が選択されたとき、所定の設定を行う設定手段と
    前記選択手段により、前記縮小画面のそれぞれが選択された頻度、および前記選択手段により前記設定画面が選択された頻度に基づいて、前記縮小画面および前記設定画面の前記番組選択画面内での配列を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする電子機器制御装置。
  2. 前記番組選択画面を表示する表示手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の電子機器制御装置。
  3. 前記設定画面配置手段は、前記選択手段により前記縮小画面が選択された頻度、および前記選択手段により前記設定画面が選択された頻度に基づいて、前記設定画面を前記番組選択画面内に配置し、または前記番組選択画面内に配置しない
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器制御装置。
  4. 前記設定画面配置手段は、主電源が切られた後、最初に前記番組選択画面が構成されるとき、前記設定画面を前記番組選択画面内の予め定められた所定の位置に配置する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器制御装置。
  5. 互いに異なる所定の放送チャンネルの所定の番組の画面を縮小した縮小画面の配列によって、番組選択画面を構成し、
    前記番組選択画面を構成する前記縮小画面の所定のものを選択することにより、選択した前記縮小画面に対応する前記番組を選択する電子機器制御方法において、
    前記縮小画面の配列によって構成された前記番組選択画面内に、所定の設定を行うための設定画面を配置し、
    前記縮小画面の任意のもの、または前記設定画面を選択し、
    前記設定画面が選択されたとき、所定の設定を行うとともに、前記縮小画面のそれぞれが選択された頻度、および設定画面が選択された頻度に基づいて、前記縮小画面および前記設定画面の前記番組選択画面内での配列を制御する
    ことを特徴とする電子機器制御方法。
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