JP3538159B2 - 層間絶縁膜の形成方法 - Google Patents

層間絶縁膜の形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置における
層間絶縁膜の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置における層間絶縁膜として
は、シリコン酸化膜、有機SOG(SpinOn Glass)よ
りなる有機成分を含有するシリコン酸化膜及び有機高分
子膜が知られている。
【0003】ところで、半導体装置の層間絶縁膜には、
配線容量を低減できる低い比誘電率と、半導体プロセス
に耐える高い耐熱性とが求められる。
【0004】半導体基板の上に形成されるLSIの微細
化の進展により、金属配線同士の間の寄生容量である配
線容量の増加が顕著となっており、これに伴って配線遅
延によるLSIの性能の劣化が重大な問題となってい
る。配線容量は、金属配線同士の間のスペースの大きさ
と、該スペースに存在する層間絶縁膜の比誘電率とによ
って決定される。従って、配線容量の低減のためには、
層間絶縁膜の比誘電率を低減することが重要である。
【0005】また、層間絶縁膜の耐熱性が低い場合に
は、半導体プロセスにおいて例えば400℃程度の熱処
理を行なうと、層間絶縁膜が軟化して配線構造が流動化
するため、配線の断線やショートという致命的な故障を
引き起こすことになる。従って、層間絶縁膜としては、
400℃程度の熱処理に耐える耐熱性が求められる。
【0006】ところで、シリコン酸化膜よりなる層間絶
縁膜は比誘電率が高いという問題があるため、酸化シリ
コンに弗素が添加されてなる弗素添加シリコン酸化膜が
提案されている。ところが、弗素添加シリコン酸化膜
は、酸化膜を構成するシリコン原子に分極率の小さい弗
素原子を結合させることによって低誘電率化を図ってい
るが、弗素の添加量の増加に伴って吸湿性が増すので、
比誘電率としては3.5程度が限度である。従って、高
度に微細化されたLSIにおける層間絶縁膜としては、
弗素添加シリコン酸化膜等のシリコン酸化膜は採用し難
い。
【0007】そこで、高度に微細化されたLSIにおけ
る層間絶縁膜としては、低い比誘電率を有する有機SO
G膜又は有機高分子膜の採用が考慮される。
【0008】有機SOG膜は、メチル基やフェニル基等
の有機成分を有するシリカ又はシロキサンを含有する溶
液が熱硬化することにより形成され、熱硬化後も膜中に
有機成分が残存しているので、3.0程度の低い比誘電
率が得られる。
【0009】以下、第1の従来例として、有機SOG膜
よりなる層間絶縁膜の形成方法について図6(a)〜
(d)を参照しながら説明する。
【0010】まず、図6(a)に示すように、半導体基
板1の上に第1層の金属配線2を形成した後、例えばテ
トラエトキシシランと酸素との混合ガスを原料とするプ
ラズマCVD法により、第1層の金属配線2を含む半導
体基板1の上に全面に亘って第1のシリコン酸化膜3を
形成する。その後、第1のシリコン酸化膜3の上に有機
SOG薬液を回転塗布した後、熱硬化させて有機SOG
膜4を形成する。
【0011】次に、図6(b)に示すように、有機SO
G膜4に対して全面エッチバックを施して、第1の金属
配線2の上に形成されている有機SOG膜4を除去す
る。
【0012】次に、図6(c)に示すように、例えばテ
トラエトキシシランと酸素との混合ガスを原料とするプ
ラズマCVD法により、残存する有機SOG膜4を含む
第1のシリコン酸化膜3の上に全面に亘って第2のシリ
コン酸化膜5を形成する。
【0013】次に、図6(d)に示すように、第2のシ
リコン酸化膜5及び第1のシリコン酸化膜3に対してレ
ジストパターンをマスクとしてコンタクトホールを形成
した後、レジストパターンを酸素プラズマにより除去す
る。その後、コンタクトホールに金属材料を埋め込んで
コンタクト6を形成した後、第2のシリコン酸化膜5の
上に第2層の金属配線7を形成すると、第1層の金属配
線2と第2の金属配線7との間に、第1のシリコン酸化
膜3、有機SOG膜4及び第2のシリコン酸化膜5より
なる層間絶縁膜が形成される。
【0014】以下、第2の従来例として、有機高分子膜
である弗素化アモルファスカーボン膜よりなる層間絶縁
膜の形成方法について説明する。弗素化アモルファスカ
ーボン膜は、例えば、技術文献である「Extended Abstr
acts of the 1995 International Conference on Solid
State Devices and Materials,Osaka,1995,pp177-17
9」に示されているように、CH4 等の炭化水素系成分
と、CF4 等の弗素含有成分との混合物を原料とするプ
ラズマCVD法によって形成される。
【0015】すなわち、平行平板型のプラズマCVD装
置の反応室内に原料ガスを導入した後、反応室内を数百
mTorrの圧力に保つと共に、反応室内の平行平板電
極に13.56MHzで100〜300W程度の高周波
電力を印加すると、原料ガスが部分的に分解してモノマ
ー、イオン及びラジカルが生成される。その後、生成さ
れたモノマー、イオン及びラジカルがプラズマ重合反応
して、半導体基板上にプラズマ重合膜である弗素化アモ
ルファスカーボン膜が堆積する。このようにして形成さ
れた弗素化アモルファスカーボン膜の堆積直後における
比誘電率は2.0〜2.5であって低い値を示す。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前者の有機
SOG膜は、有機SOG薬液を回転塗布する工程と、塗
布された有機SOG膜を熱硬化させる工程とをそれぞれ
複数回づつ行なって形成されるので、有機SOG膜の形
成に多くの時間を要するので製膜性が悪いという問題、
及び有機SOG薬液を回転塗布する際に該薬液の大部分
が無駄になるのでコストが高くなるという問題がある。
【0017】一方、図6(b)に示すように、有機SO
G膜4に対して全面エッチバックを施すことなく、有機
SOG膜4及び第1のシリコン酸化膜3にレジストパタ
ーンをマスクとしてコンタクトホールを形成した後、レ
ジストパターンを酸素プラズマにより除去し、その後、
コンタクトホールに金属材料を埋め込んでコンタクトを
形成する場合には、以下に説明するような問題が生じ
る。すなわち、レジストパターンを酸素プラズマにより
除去する工程において、コンタクトホールの側壁に露出
した有機SOG膜4に含まれるSiCH3 が酸素プラズ
マと反応してSiOHが生成される。このSiOHは、
コンタクトホールに金属材料を埋め込む工程において脱
水縮合してH2 Oを生成する。生成されたH2 Oはコン
タクトにおける金属の酸化や汚染を引き起こし、コンタ
クトにおける導通不良の原因となる。
【0018】また、後者の弗素化アモルファスカーボン
膜よりなる有機高分子膜は、比誘電率が極めて小さいと
いう長所を有しているが、ガラス転移点が低いので耐熱
性に劣るという問題がある。すなわち、従来の弗素化ア
モルファスカーボン膜は、300℃以上の温度の熱処理
が施されると、膜厚が大きく減少すると共に比誘電率が
大きく増加してしまうという問題がある。例えば、CH
4 及びCF4 を原料として形成され、堆積直後の比誘電
率が2.2である弗素化アモルファスカーボン膜に対し
て300℃の温度下で1時間の熱処理を施した場合に
は、膜厚が約35%も減少して堆積直後の膜厚の65%
程度にまで収縮すると共に、比誘電率も2.8程度にま
で増加してしまう。
【0019】尚、前記の各問題点は、下層の金属配線層
と上層の金属配線層との間に形成される層間絶縁膜に限
られず、一の金属配線層を構成する金属配線同士の間に
形成される層間絶縁膜においても生じる。
【0020】前記に鑑み、本発明は、有機SOG膜より
なる層間絶縁膜の製膜性、コスト性及び加工性を向上さ
せることを第1の目的とし、有機高分子膜よりなる層間
絶縁膜の耐熱性を向上させることを第2の目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るため、本発明に係る第1の層間絶縁膜の形成方法は、
一般式:R1 xSi(OR2 4-x (但し、R1 はフェニ
ル基又はビニル基であり、R2 はアルキル基であり、x
は1〜3の整数である。)又は一般式:R1 xSiH4-x
(但し、R1 はフェニル基又はビニル基であり、xは1
〜3の整数である。)で表わされる有機シリコン化合物
を主成分とする原料を、プラズマ重合反応させるか又は
酸化剤と反応させることによって、有機含有シリコン酸
化膜よりなる層間絶縁膜を形成する。
【0022】第1の層間絶縁膜の形成方法によると、一
般式:R1 xSi(OR2 4-x (但し、R1 はフェニル
基又はビニル基であり、R2 はアルキル基であり、xは
1〜3の整数である。)、又は一般式:R1 xSiH4-x
(但し、R1 はフェニル基又はビニル基であり、xは1
〜3の整数である。)で表わされる有機シリコン化合物
を主成分とするため、従来の有機SOG膜に比べて、層
間絶縁膜中に含まれるSiCH3 の割合が大きく低減し
ており、該層間絶縁膜を酸素プラズマに晒しても、Si
OHは僅かしか生成されない。また、第1の層間絶縁膜
の形成方法は、有機シリコン化合物を主成分とする原料
をプラズマ重合反応させるか又は酸化剤と反応させるこ
とによって有機含有シリコン酸化膜を形成するため、有
機SOGの薬液を塗布する工程及び硬化する工程を行な
う必要がない。
【0023】第1の層間絶縁膜の形成方法において、一
般式:R1 xSi(OR2 4-x で表わされる有機シリコ
ン化合物は、フェニルトリメトキシシラン又はジフェニ
ルジメトキシシランであり、一般式:R1 xSiH4-x
表わされる有機シリコン化合物は、フェニルシラン又は
ジフェニルシランであることが好ましい。
【0024】また、第1の層間絶縁膜の形成方法におい
て、一般式:R1 xSi(OR2 4- x で表わされる有機
シリコン化合物は、ビニルトリメトキシシラン又はジビ
ニルジメトキシシランであり、一般式:R1 xSiH4-x
で表わされる有機シリコン化合物は、ビニルシラン又は
ジビニルシランであることが好ましい。
【0025】前記第2の目的を達成するため、本発明に
係る第2の層間絶縁膜の形成方法は、分子中に炭素原子
同士の二重結合を2つ以上有する弗化炭素化合物を主成
分とする原料をプラズマ重合反応させることによって、
弗素化アモルファスカーボン膜よりなる層間絶縁膜を形
成する。
【0026】第2の層間絶縁膜の形成方法によると、弗
化炭素化合物は分子中に炭素原子同士の二重結合を2つ
以上有しているため、該弗化炭素化合物がプラズマによ
り分解されると、未結合手を3本以上有するラジカルが
生成されやすい。このようなラジカルは3次元的な重合
反応を促進するため、耐熱性に優れた弗素化アモルファ
スカーボン膜となる。
【0027】第2の層間絶縁膜の形成方法において、弗
化炭素化合物は、炭素原子及び弗素原子のみからなるこ
とが好ましい。
【0028】この場合、弗化炭素化合物は、ヘキサフル
オロ−1,3−ブタジエンであることがより好ましい。
【0029】前記第2の目的を達成するため、本発明に
係る第3の層間絶縁膜の形成方法は、分子中に炭素原子
同士の三重結合を有する弗化炭素化合物を主成分とする
原料をプラズマ重合反応させることによって、弗素化ア
モルファスカーボン膜よりなる層間絶縁膜を形成する。
【0030】第3の層間絶縁膜の形成方法によると、弗
化炭素化合物は分子中に炭素原子同士の三重結合を有し
ているため、該弗化炭素化合物がプラズマにより分解さ
れると、未結合手を3本以上有するラジカルが生成され
やすい。このようなラジカルは3次元的な重合反応を促
進するため、耐熱性に優れた弗素化アモルファスカーボ
ン膜となる。
【0031】第3の層間絶縁膜の形成方法において、弗
化炭素化合物は、炭素原子及び弗素原子のみからなるこ
とが好ましい。
【0032】この場合、弗化炭素化合物は、ヘキサフル
オロ−2−ブチンであることがより好ましい。
【0033】前記第2の目的を達成するため、本発明に
係る第4の層間絶縁膜の形成方法は、分子中に多環構造
を有する弗化炭素化合物を主成分とする原料をプラズマ
重合反応させることによって、弗素化アモルファスカー
ボン膜よりなる層間絶縁膜を形成する。
【0034】第4の層間絶縁膜の形成方法によると、弗
化炭素化合物は分子中に多環構造を有しているため、該
弗化炭素化合物がプラズマにより分解されると、未結合
手を3本以上有するラジカルが生成されやすい。このよ
うなラジカルは3次元的な重合反応を促進するため、耐
熱性に優れた弗素化アモルファスカーボン膜となる。
【0035】第4の層間絶縁膜の形成方法において、弗
化炭素化合物は、炭素原子及び弗素原子のみからなるこ
とが好ましい。
【0036】第4の層間絶縁膜の形成方法において、弗
化炭素化合物は、分子中に縮合多環構造を有することが
好ましい。
【0037】この場合、弗化炭素化合物は、パーフルオ
ロデカリン又はパーフルオロフロレンであることがより
好ましい。
【0038】本発明に係る第5の層間絶縁膜の形成方法
は、一般式:R1 xSi(OR2 4- x (但し、R1 はフ
ェニル基又はビニル基であり、R2 はアルキル基であ
り、xは1〜3の整数である。)で表わされる化合物又
はシロキサン誘導体よりなる有機シリコン化合物と、弗
化炭素化合物との混合ガスを主成分とする原料を、プラ
ズマ重合反応させるか又は酸化剤と反応させることによ
って、弗化炭素含有シリコン酸化膜よりなる層間絶縁膜
を形成する。
【0039】第5の層間絶縁膜の形成方法によると、有
機シリコン化合物と弗化炭素化合物との混合ガスを主成
分とする原料をプラズマ重合反応させるか又は酸化剤と
反応させることによって弗化炭素含有シリコン酸化膜を
形成するため、つまり、層間絶縁膜は、有機シリコン化
合物及び弗化炭素化合物を含んでいるため、比誘電率が
極めて低い。また、第1の層間絶縁膜の形成方法と同
様、有機SOG膜を形成する場合に必要であった、有機
SOGの薬液を塗布する工程及び硬化する工程を行なう
必要がない。
【0040】本発明に係る第6の層間絶縁膜の形成方法
は、有機シリコン化合物と、分子中に炭素原子同士の二
重結合を2つ以上有する弗化炭素化合物との混合ガスを
主成分とする原料を、プラズマ重合反応させるか又は酸
化剤と反応させることによって、弗化炭素含有シリコン
酸化膜よりなる層間絶縁膜を形成する。
【0041】第6の層間絶縁膜の形成方法によると、有
機シリコン化合物と弗化炭素化合物との混合ガスを主成
分とする原料をプラズマ重合反応させるか又は酸化剤と
反応させることによって弗化炭素含有シリコン酸化膜を
形成するため、つまり有機シリコン化合物及び弗化炭素
化合物を含んでいるため、比誘電率が極めて低い。ま
た、第2の層間絶縁膜の形成方法と同様、弗化炭素化合
物は分子中に炭素原子同士の二重結合を2つ以上有して
いるため、該弗化炭素化合物がプラズマにより分解され
ると、未結合手を3本以上有するラジカルが生成されや
すい。このようなラジカルは3次元的な重合反応を促進
するため、耐熱性に優れた弗素化アモルファスカーボン
膜となる。
【0042】本発明に係る第7の層間絶縁膜の形成方法
は、有機シリコン化合物と、分子中に炭素原子同士の三
重結合を有する弗化炭素化合物との混合ガスを主成分と
する原料を、プラズマ重合反応させるか又は酸化剤と反
応させることによって、弗化炭素含有シリコン酸化膜よ
りなる層間絶縁膜を形成する。
【0043】第7の層間絶縁膜の形成方法によると、有
機シリコン化合物と弗化炭素化合物との混合ガスを主成
分とする原料をプラズマ重合反応させるか又は酸化剤と
反応させることによって弗化炭素含有シリコン酸化膜を
形成するため、つまり有機シリコン化合物及び弗化炭素
化合物を含んでいるため、比誘電率が極めて低い。ま
た、第3の層間絶縁膜の形成方法と同様、弗化炭素化合
物は分子中に炭素原子同士の三重結合を有しているた
め、該弗化炭素化合物がプラズマにより分解されると、
未結合手を3本以上有するラジカルが生成されやすい。
このようなラジカルは3次元的な重合反応を促進するた
め、耐熱性に優れた弗素化アモルファスカーボン膜とな
る。
【0044】本発明に係る第8の層間絶縁膜の形成方法
は、有機シリコン化合物と、多環構造を有する化合物よ
りなる弗化炭素化合物との混合ガスを主成分とする原料
を、プラズマ重合反応させるか又は酸化剤と反応させる
ことによって、弗化炭素含有シリコン酸化膜よりなる層
間絶縁膜を形成する。
【0045】第8の層間絶縁膜の形成方法によると、有
機シリコン化合物と弗化炭素化合物との混合ガスを主成
分とする原料をプラズマ重合反応させるか又は酸化剤と
反応させることによって弗化炭素含有シリコン酸化膜を
形成するため、つまり有機シリコン化合物及び弗化炭素
化合物を含んでいるため、比誘電率が極めて低い。ま
た、第4の層間絶縁膜の形成方法と同様、弗化炭素化合
物は分子中に多環構造を有しているため、該弗化炭素化
合物がプラズマにより分解されると、未結合手を3本以
上有するラジカルが生成されやすい。このようなラジカ
ルは3次元的な重合反応を促進するため、耐熱性に優れ
た弗素化アモルファスカーボン膜となる。
【0046】第6〜第8の層間絶縁膜の形成方法におい
て、有機シリコン化合物は、一般式:R1 xSi(O
2 4-x (但し、R1 はフェニル基又はビニル基であ
り、R2はアルキル基であり、xは1〜3の整数であ
る。)で表わされる化合物又はシロキサン誘導体よりな
ることが好ましい。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態に係る
層間絶縁膜の形成方法について説明するが、その前提と
して、各実施形態に係る層間絶縁膜の形成方法に用いら
れるCVD装置について図1を参照しながら説明する。
【0048】図1は平行平板型のプラズマCVD装置の
概略構成を示している。図1に示すように、内部が気密
に保持される反応室11の内部には、シリコンよりなる
半導体基板12が載置されると共に下部電極となる試料
台13が設けられており、該試料台13は切替スイッチ
14を介して第1の高周波電源15又は接地に接続され
る。尚、試料台13の内部には、図示を省略したヒータ
ーが設けられており、試料台13に載置される半導体基
板12はヒーターによって所定の温度に加熱される。反
応室11の内部における試料台13と対向する位置には
上部電極となるシャワーヘッド16が設けられており、
該シャワーヘッド16には13.56MHzの高周波電
力を供給する第2の高周波電源17が接続されている。
【0049】反応室11には、反応室11内に原料ガス
を導入するための第1のガス供給ライン21、第2のガ
ス供給ライン22及び第3のガス供給ライン23とが設
けられている。第1のガス供給ライン21には、液体よ
りなる原料を貯蔵する第1の貯蔵容器24が設けられ、
図示しないマスフローコントローラを介して流量が制御
されたキャリアガスが第1の貯蔵容器24に供給される
と、第1の貯蔵容器24から反応室11内にバブリング
された原料ガスが導入される。第2のガス供給ライン2
2には、液体よりなる原料を貯蔵する第2の貯蔵容器2
5が設けられ、図示しないマスフローコントローラを介
して流量が制御されたキャリアガスが第2の貯蔵容器2
5に供給されると、第2の貯蔵容器25から反応室11
内にバブリングされた原料ガスが導入される。また、反
応室11には真空ポンプ26が接続されており、該真空
ポンプ26の駆動により反応室11内のガスを排気して
反応室11の内部を真空状態にすることができる。
【0050】以下、本発明の各実施形態に係る層間絶縁
膜の形成方法が適用される第1の半導体装置の製造方法
について、図2(a)〜図2(d)を参照しながら説明
する。
【0051】まず、図2(a)に示すように、半導体基
板100の上に、例えばアルミニウムよりなる第1の金
属配線101を形成した後、前記のプラズマCVD装置
を用いて、図2(b)に示すように、第1の金属配線1
01を含む半導体基板100の上に全面に亘って層間絶
縁膜102を堆積する。尚、層間絶縁膜102の形成方
法については後述する。
【0052】次に、図2(c)に示すように、層間絶縁
膜102に対して平坦化処理を施す。その後、図2
(d)に示すように、層間絶縁膜102にコンタクト1
03を形成した後、層間絶縁膜102の上に例えばアル
ミニウムよりなる第2の金属配線104を形成する。
【0053】以下、本発明の各実施形態に係る層間絶縁
膜の形成方法が適用される第2の半導体装置の製造方法
について、図3(a)〜図3(d)を参照しながら説明
する。
【0054】まず、図3(a)に示すように、半導体基
板200の上に、第1層の窒化シリコン膜201、第1
層の層間絶縁膜202、第2層の窒化シリコン膜203
及び第2層の層間絶縁膜204を順次堆積する。尚、第
1層の層間絶縁膜202及び第2層の層間絶縁膜204
の形成方法については後述する。
【0055】次に、図3(b)に示すように、第2層の
窒化シリコン膜203及び第2層の層間絶縁膜204を
フォトリソグラフィによりパターニングして配線パター
ン形成用開口部205を形成した後、第1層の窒化シリ
コン膜201及び第1層の層間絶縁膜202をフォトリ
ソグラフィによりパターニングしてコンタクト用開口部
206を形成する。この場合、第2層の窒化シリコン膜
203は第2層の層間絶縁膜204に対するエッチング
のエッチングストッパーの役割を果たし、第1層の窒化
シリコン膜201は第1層の層間絶縁膜202に対する
エッチングのエッチングストッパーの役割を果たす。
【0056】次に、図3(c)に示すように、スパッタ
法又はCVD法により、半導体基板200の上に全面に
亘って例えば銅よりなる金属膜207を堆積した後、該
金属膜207を熱処理によりリフローさせて該金属膜2
07を配線パターン形成用開口部205及びコンタクト
用開口部206に埋め込む。
【0057】次に、金属膜207に対してCMPを行な
って、図3(d)に示すように、金属膜207よりなる
金属配線208及びコンタクト209を形成すると、デ
ュアルダマシン構造を有する埋め込み配線を形成するこ
とができる。
【0058】(第1の実施形態)第1の実施形態に係る
層間絶縁膜は、一般式:R1 xSi(OR2 4-x (但
し、R1 はフェニル基又はビニル基であり、R2 はアル
キル基であり、xは1〜3の整数である。)で表わされ
る有機シリコン化合物であるフェニルトリメトキシシラ
ン(Ph−Si−(OCH3 3 )を主成分とする原料
をプラズマ重合反応させることにより形成されるプラズ
マ重合膜である。
【0059】以下、第1の実施形態に係る層間絶縁膜の
形成方法について説明する。
【0060】まず、例えば400℃に加熱され且つ切替
スイッチ14により接地された試料台13の上に半導体
基板12を載置した後、反応室11の内部を真空ポンプ
26により真空引きする。
【0061】次に、第1の貯蔵容器24に[化1]に示
されるフェニルトリメトキシシランを貯蔵すると共に、
第1の貯蔵容器24に、例えばアルゴンよりなるキャリ
アガスを480cc/minの流量で供給して、バブリ
ングされたフェニルトリメトキシシランを反応室11の
内部に導入する。
【0062】
【化1】
【0063】次に、反応室11内の圧力を約1.0To
rrに調整した後、上部電極となるシャワーヘッド16
に第2の高周波電源17から周波数が13.56MHz
である250Wの高周波電力を印加する。このようにす
ると、フェニルトリメトキシシランガスが部分的に分解
して、分解生成物としてモノマー、イオン及びラジカル
が生成されると共に、生成されたモノマー、イオン及び
ラジカルが重合反応して、半導体基板12の上にプラズ
マ重合膜よりなる層間絶縁膜が形成される。このプラズ
マ重合膜の構造を[化2]に模式的に示す。
【0064】
【化2】
【0065】第1の実施形態に係る層間絶縁膜は、プラ
ズマCVD法により形成されるため、有機SOG薬液の
塗布工程及び有機SOG膜の熱硬化工程を複数回づつ行
なう必要がないので、製膜性が向上すると共にコストの
低減を図ることができる。
【0066】また、第1の実施形態に係る層間絶縁膜
は、従来の有機SOG膜に比べて、膜中に含まれるSi
CH3 の量が大きく低減しているので、層間絶縁膜を酸
素プラズマによりエッチングをしても、SiOHは僅か
しか生成されない。このため、コンタクトホールに金属
材料を埋め込む工程において、SiOHが脱水縮合反応
を起こしてH2 Oを生成し、コンタクトにおける導通不
良を発生させるという現象が生じない。
【0067】図4は、第1の実施形態に係る層間絶縁膜
及び従来の有機SOG膜に対して、フーリエ変換赤外分
光分析(以下、FT−IRと示す。)を行なったときの
分析結果を示している。従来の有機SOG膜において
は、波数:1300(cm-1)の近傍において吸光度の
ピークが現われているのに対して、第1の実施形態に係
る層間絶縁膜においては、波数:1300(cm-1)の
近傍において吸光度のピークが有機SOG膜に比べて小
さい。従って、第1の実施形態に係る層間絶縁膜は有機
SOG膜に比べて、SiCH3 の含有量が少ないことが
分かる。
【0068】図5は、熱処理を施していない層間絶縁
膜、及び窒素雰囲気中における450℃及び500℃の
温度下でそれぞれ熱処理を施した層間絶縁膜に対してF
T−IRを行なったときの分析結果を示している。図5
に示すように、熱処理を施していない層間絶縁膜と、4
50℃及び500℃の温度下で熱処理を施した層間絶縁
膜との間でFT−IRスペクトルに変化が見られなかっ
たので、第1の実施形態に係る層間絶縁膜は、LSIの
プロセスに耐える十分な耐熱性を有していることが分か
る。
【0069】また、第1の実施形態に係る層間絶縁膜の
比誘電率は約3.0であった。また、該層間絶縁膜を2
週間室温で放置した後に比誘電率を測定したところ約
3.1であって、第1の実施形態に係る層間絶縁膜は経
時変化の少ない安定した膜質であった。
【0070】さらに、リーク電流密度についても、5M
V/cmで約4.5×10-8A/cm2 と良好な結果が
得られた。
【0071】尚、反応室11内の圧力は、約1.0To
rrに設定したが、これに限定されるものではなく、1
00mTorr〜20Torrの範囲内で適宜選択でき
るが、0.5〜5.0Torrの範囲内が好ましい。
【0072】また、半導体基板12の加熱温度は、40
0℃であったが、これに限られず、25℃〜500℃の
範囲内で適宜選択可能である。もっとも、半導体基板1
2を400℃を越える温度に加熱すると、該半導体基板
12に形成されている金属配線を構成するアルミニウム
の耐熱温度を超えてしまうので、加熱温度は400℃以
下が好ましい。また、半導体基板12の温度が200℃
未満であると、層間絶縁膜を形成する際に不要な成分が
膜中に取り込まれてしまう恐れがあるので、加熱温度は
200℃以上が好ましい。
【0073】また、上部電極であるシャワーヘッド16
に印加する高周波電力としては、100〜1000Wの
範囲内で適宜選択できるが、250〜500Wの範囲内
が好ましい。
【0074】また、前記の一般式:R1 xSi(OR2
4-x において、R1 がフェニル基である化合物として
は、フェニルトリメトキシシランのほかに、ジフェニル
ジメトキシシラン(Ph2 −Si−(OCH3 2 )等
を挙げることができ、R1 がビニル基である化合物とし
ては、ビニルトリメトキシシラン(CH2 =CH−Si
−(OCH3 3 )及びジビニルジメトキシシラン
((CH2 =CH)2 −Si−(OCH3 2 )等を挙
げることができる。
【0075】さらに、第1の実施形態においては、一般
式:R1 xSi(OR2 4-x で表わされる有機シリコン
化合物を主成分とする原料をプラズマ重合反応させてプ
ラズマ重合膜よりなる層間絶縁膜を形成したが、これに
代えて、一般式:R1 xSiH 4-x (但し、R1 はフェニ
ル基又はビニル基であり、xは1〜3の整数である。)
で表わされる有機シリコン化合物を主成分とする原料を
プラズマ重合反応させてプラズマ重合膜よりなる層間絶
縁膜を形成してもよいし、前記の一般式:R1 xSi(O
2 4-x 又は一般式:R1 xSiH4-x で表わされる有
機シリコン化合物を主成分とする原料を、例えばO2
2 O等よりなる酸化剤と反応させて層間絶縁膜を形成
してもよい。この場合には、図1に示すCVD装置にお
ける第3のガス供給ライン23からO2 ガスやH2 Oガ
ス等を反応室11の内部に導入する。
【0076】尚、前記の一般式:R1 xSiH4-x におい
て、R1 がフェニル基である化合物としては、フェニル
シラン及びジフェニルシラン等を挙げることができ、R
1 がビニル基である化合物としては、ビニルシラン及び
ジビニルシラン等を挙げることができる。
【0077】(第2の実施形態)第2の実施形態に係る
層間絶縁膜は、分子中に炭素原子同士の二重結合を有し
ていると共に水素原子を含む弗素化炭素化合物である
1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロペンを主成分
とする原料をプラズマ重合反応させることによって形成
される弗素化アモルファスカーボン膜である。
【0078】以下、第2の実施形態に係る層間絶縁膜の
形成方法について説明する。
【0079】まず、切替スイッチ14により接地された
試料台13の上に半導体基板12を載置した後、反応室
11の内部を真空ポンプ26により真空引きする。
【0080】次に、第1の貯蔵容器24に1,1,1,
3,3−ペンタフルオロプロペンを貯蔵すると共に、第
1の貯蔵容器24に例えばアルゴンよりなるキャリアガ
スを50〜500sccmの流量で供給して、バブリン
グされた1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロペン
を反応室11の内部に導入する。
【0081】次に、反応室11内の圧力を100〜50
0mTorrに調整した後、上部電極となるシャワーヘ
ッド16に第2の高周波電源17から周波数が13.5
6MHzである100〜500Wの高周波電力を印加す
る。このようにすると、1,1,1,3,3−ペンタフ
ルオロプロペンガスが部分的に分解して、分解生成物と
してモノマー、イオン及びラジカルが生成され、生成さ
れたモノマー、イオン及びラジカルが重合反応して、半
導体基板12上にプラズマ重合膜よりなる層間絶縁膜が
形成される。
【0082】このプラズマ重合膜は、1,1,1,3,
3−ペンタフルオロプロペンを主成分としているため、
炭素原子及び弗素原子と共に水素原子を含んだ弗素化ア
モルファスカーボン膜となっており、膜堆積直後の比誘
電率は2.5であった。
【0083】ところで、プラズマ重合膜は、原料ガスが
プラズマ中で分解して生成された分解生成物であるイオ
ンやラジカルが半導体基板12上で反応することにより
形成されるため、プラズマ中に存在する分解生成物の特
性がプラズマ重合膜の構造に対して大きな影響を与え
る。また、プラズマ重合膜の耐熱性は、プラズマ重合膜
の構造を決定する架橋密度と密接に関連している。
【0084】従来の弗素化アモルファスカーボン膜より
なるプラズマ重合膜は、プラズマ重合膜を構成するポリ
マーの結合が直鎖状であって一次元性であるため、ガラ
ス転移点が低いので、耐熱性に劣ると考えられる。
【0085】これに対して、第2の実施形態に係る層間
絶縁膜は、プラズマ重合膜を構成するポリマーの結合が
3次元的になり易いため、架橋密度が高くなってガラス
転移点が高くなるので、耐熱性に優れている。すなわ
ち、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロペンは分
子中に炭素原子同士の二重結合を有しているため、1,
1,1,3,3−ペンタフルオロプロペンがプラズマ中
で分解して生成される分解生成物は、半導体基板12上
でプラズマ重合膜を形成する際に架橋反応を生じ易い。
このため、得られるプラズマ重合膜は、ガラス転移点が
高くなって、耐熱性に優れている。
【0086】第2の実施形態に係る層間絶縁膜の耐熱性
を評価するために、第2の実施形態に係る弗素化アモル
ファスカーボン膜が形成された半導体基板12を真空中
における400℃の温度下で1時間保持したところ、弗
素化アモルファスカーボン膜の膜厚減少は約6%程度に
過ぎないと共に、比誘電率は約2.6程度であって約
0.1の増加に留まった。これにより、第2の実施形態
に係る弗素化アモルファスカーボン膜が耐熱性に優れて
いることを確認できた。
【0087】尚、第2の実施形態においては、分子中に
炭素原子同士の二重結合を有していると共に水素原子を
含む弗素化炭素化合物として、1,1,1,3,3−ペ
ンタフルオロプロペンを用いたが、これに代えて、1
H,1H,2H−パーフルオロヘキセン、1H,1H,
2H−パーフルオロ−1−オクテン、トリフルオロエチ
レン又は3,3,3−トリフルオロプロパン等を用いる
ことができる。
【0088】第2の実施形態に係る層間絶縁膜の原料と
しては、分子中に炭素原子同士の二重結合を有している
と共に水素原子を含む弗素化炭素化合物を単独で用いて
もよいし、この弗素化炭素化合物に他の成分例えばN2
等が含まれていてもよい。
【0089】(第3の実施形態)第3の実施形態に係る
層間絶縁膜は、分子中に炭素原子同士の二重結合を有し
ていると共に水素原子を含まない弗素化炭素化合物であ
るヘキサフルオロプロペンを主成分とする原料をプラズ
マ重合反応させることによって形成される弗素化アモル
ファスカーボン膜である。
【0090】第3の実施形態は、第2の実施形態におけ
る原料を変更したものであるから、以下においては、原
料についてのみ説明する。
【0091】反応室11の内部にヘキサフルオロプロペ
ンを導入すると、ヘキサフルオロプロペンが部分的に分
解してプラズマ化され、分解生成物としてモノマー、イ
オン及びラジカルが生成され、生成されたモノマー、イ
オン及びラジカルが重合反応して、半導体基板12上に
プラズマ重合膜よりなる層間絶縁膜が形成される。
【0092】第3の実施形態においては、ヘキサフルオ
ロプロペンが水素原子を含んでいないため、炭素原子及
び弗素原子のみを含む弗素化アモルファスカーボン膜で
あって、堆積直後における弗素化アモルファスカーボン
膜の比誘電率は2.3であった。
【0093】また、第3の実施形態においても、プラズ
マ重合膜を構成するポリマーの結合が3次元的になり易
いため、ガラス転移点が高いので、耐熱性に優れてい
る。
【0094】第3の実施形態に係る層間絶縁膜の耐熱性
を評価するために、第3の実施形態に係る弗素化アモル
ファスカーボン膜が形成された半導体基板12を真空中
における400℃の温度下で1時間保持したところ、弗
素化アモルファスカーボン膜の膜厚減少は約5%程度に
過ぎないと共に、比誘電率は約2.5程度であって約
0.2の増加に留まった。これにより、第3の実施形態
に係る弗素化アモルファスカーボン膜が耐熱性に優れて
いることを確認できた。すなわち、第3の実施形態に係
る弗素化アモルファスカーボン膜は、水素原子を含ま
ず、弗化炭素のみからなるので、第2の実施形態に係る
弗素化アモルファスカーボン膜に比べて、耐熱性がより
向上していると共に比誘電率が一層低くなっている。
【0095】尚、第3の実施形態に係る層間絶縁膜の原
料としては、分子中に炭素原子同士の二重結合を有して
いると共に水素原子を含まない弗素化炭素化合物を単独
で用いてもよいし、この弗素化炭素化合物に他の成分例
えばN2 等が含まれていてもよい。
【0096】(第4の実施形態)第4の実施形態に係る
層間絶縁膜は、分子中に炭素原子同士の二重結合を2つ
有していると共に水素原子を含まない弗素化炭素化合物
であるヘキサフルオロ−1,3−ブタジエンを主成分と
する原料をプラズマ重合反応させることによって形成さ
れる弗素化アモルファスカーボン膜である。
【0097】第4の実施形態は、第2の実施形態におけ
る原料を変更したものであるから、以下においては、原
料についてのみ説明する。
【0098】
【化3】
【0099】反応室11の内部に、[化3]に示すヘキ
サフルオロ−1,3−ブタジエンを導入すると、ヘキサ
フルオロ−1,3−ブタジエンが部分的に分解して、分
解生成物としてモノマー、イオン及びラジカルが生成さ
れ、生成されたモノマー、イオン及びラジカルが重合反
応して、半導体基板12上にプラズマ重合膜よりなる層
間絶縁膜が形成される。
【0100】第4の実施形態においては、ヘキサフルオ
ロ−1,3−ブタジエンは、分子中に炭素原子同士の二
重結合を2つ有しているため、プラズマ中でこれら2つ
の二重結合が部分的に分解されると、例えば[化4]に
示すような、4つの未結合手を有するラジカルが生成さ
れ、生成されたラジカルが重合反応を起こす。このた
め、プラズマ重合膜を構成するポリマーの結合が確実に
3次元的になるため、架橋密度が第2及び第3の実施形
態よりも大きくなって、ガラス転移点が一層高くなるの
で、耐熱性が一層向上する。
【0101】
【化4】
【0102】尚、第4の実施形態に係る層間絶縁膜の原
料としては、分子中に炭素原子同士の二重結合を2つ有
していると共に水素原子を含まない弗素化炭素化合物を
単独で用いてもよいし、この弗素化炭素化合物に他の成
分例えばN2 等が含まれていてもよい。
【0103】(第5の実施形態)第5の実施形態に係る
層間絶縁膜は、分子中に炭素原子同士の三重結合を有し
ていると共に水素原子を含む弗素化炭素化合物である
3,3,3−トリフルオロプロピンを主成分とする原料
をプラズマ重合反応させることによって形成される弗素
化アモルファスカーボン膜である。
【0104】第5の実施形態は、第2の実施形態におけ
る原料を変更したものであるから、以下においては、原
料についてのみ説明する。
【0105】反応室11の内部に3,3,3−トリフル
オロプロピン(CF3 C≡CH)を導入すると、3,
3,3−トリフルオロプロピンが部分的に分解して、分
解生成物としてモノマー、イオン及びラジカルが生成さ
れ、生成されたモノマー、イオン及びラジカルが重合反
応して、半導体基板上にプラズマ重合膜よりなる層間絶
縁膜が形成される。
【0106】第5の実施形態においては、3,3,3−
トリフルオロプロピンが水素原子を含んでいるため、炭
素原子及び弗素原子と共に水素原子を含む弗素化アモル
ファスカーボン膜であって、堆積直後における弗素化ア
モルファスカーボン膜の比誘電率は2.5であった。
【0107】第5の実施形態においては、3,3,3−
トリフルオロプロピンは、[化5]に示すように、炭素
原子同士の三重結合を有しているため、プラズマ中でこ
の三重結合が部分的に分解されると、例えば[化6]に
示すような、4つの未結合手を有するラジカルが生成さ
れ、生成されたラジカルが重合反応を起こす。このた
め、プラズマ重合膜を構成するポリマーの結合が確実に
3次元的になるため、架橋密度が第2及び第3の実施形
態よりも大きくなって、ガラス転移点が一層高くなるの
で、耐熱性が一層向上する。
【0108】
【化5】
【0109】
【化6】
【0110】第5の実施形態に係る層間絶縁膜の耐熱性
を評価するために、第5の実施形態に係る弗素化アモル
ファスカーボン膜が形成された半導体基板を真空中にお
ける400℃の温度下で1時間保持したところ、弗素化
アモルファスカーボン膜の膜厚減少は約5%程度に過ぎ
ないと共に、比誘電率は約2.6程度であって約0.1
の増加に留まった。これにより、第5の実施形態に係る
弗素化アモルファスカーボン膜が耐熱性に優れているこ
とを確認できた。
【0111】尚、第5の実施形態においては、分子中に
炭素原子同士の三重結合を有していると共に水素原子を
含む弗素化炭素化合物として、3,3,3−トリフルオ
ロプロピンを用いたが、これに代えて、パーフルオロ
(t−ブチル)アセチレン(HC≡CC(CF3 3
用いてもよい。
【0112】また、第5の実施形態に係る層間絶縁膜の
原料としては、分子中に炭素原子同士の三重結合を有し
ていると共に水素原子を含む弗素化炭素化合物を単独で
用いてもよいし、この弗素化炭素化合物に他の成分例え
ばN2 等が含まれていてもよい。
【0113】(第6の実施形態)第6の実施形態に係る
層間絶縁膜は、分子中に炭素原子同士の三重結合を有し
ていると共に水素原子を含まない弗素化炭素化合物であ
るヘキサフルオロ−2−ブチンを主成分とする原料をプ
ラズマ重合反応させることによって形成される弗素化ア
モルファスカーボン膜である。
【0114】第6の実施形態は、第2の実施形態におけ
る原料を変更したものであるから、以下においては、原
料についてのみ説明する。
【0115】反応室11の内部にヘキサフルオロ−2−
ブチン(CF3 C≡CCF3 )を導入すると、ヘキサフ
ルオロ−2−ブチンが部分的に分解して、分解生成物と
してモノマー、イオン及びラジカルが生成され、生成さ
れたモノマー、イオン及びラジカルが重合反応して、半
導体基板12上にプラズマ重合膜よりなる層間絶縁膜が
形成される。
【0116】第6の実施形態においては、ヘキサフルオ
ロ−2−ブチンが水素原子を含んでいないため、炭素原
子及び弗素原子のみを含む弗素化アモルファスカーボン
膜であって、堆積直後における弗素化アモルファスカー
ボン膜の比誘電率は2.3であった。
【0117】第6の実施形態においては、ヘキサフルオ
ロ−2−ブチンは、前記の[化5]に示した3,3,3
−トリフルオロプロピンと同様に、炭素原子同士の三重
結合を有しているため、プラズマ中でこの三重結合が部
分的に分解されると、3,3,3−トリフルオロプロピ
ンの場合と同様に、4つの未結合手を有するラジカルが
生成され、生成されたラジカルが重合反応を起こす。こ
のため、プラズマ重合膜を構成するポリマーの結合が確
実に3次元的になるため、架橋密度が第2及び第3の実
施形態よりも大きくなって、ガラス転移点が一層高くな
るので、耐熱性が一層向上する。
【0118】第6の実施形態に係る層間絶縁膜の耐熱性
を評価するために、第6の実施形態に係る弗素化アモル
ファスカーボン膜が形成された半導体基板12を真空中
における400℃の温度下で1時間保持したところ、弗
素化アモルファスカーボン膜の膜厚減少は約5%程度に
過ぎないと共に、比誘電率は約2.4程度であって約
0.1の増加に留まった。これにより、第6の実施形態
に係る弗素化アモルファスカーボン膜が耐熱性に優れて
いることを確認できた。
【0119】尚、第6の実施形態においては、分子中に
炭素原子同士の三重結合を有していると共に水素原子を
含まない弗素化炭素化合物を単独で用いてもよいし、こ
の弗素化炭素化合物に他の成分例えばN2 等が含まれて
いてもよい。
【0120】(第7の実施形態)第7の実施形態に係る
層間絶縁膜は、分子中に炭素原子同士の多環構造(縮合
環構造)を有していると共に水素原子を含まない弗素化
炭素化合物であるパーフルオロデカリンを主成分とする
原料をプラズマ重合反応させることによって形成される
弗素化アモルファスカーボン膜である。
【0121】第7の実施形態は、第2の実施形態におけ
る原料を変更したものであるから、以下においては、原
料についてのみ説明する。
【0122】反応室11の内部に、[化7]に示すパー
フルオロデカリンを導入すると、パーフルオロデカリン
が部分的に分解して、分解生成物としてモノマー、イオ
ン及びラジカルが生成され、生成されたモノマー、イオ
ン及びラジカルが重合反応して、半導体基板12上にプ
ラズマ重合膜よりなる層間絶縁膜が形成される。
【0123】
【化7】
【0124】第7の実施形態においては、パーフルオロ
デカリンが水素原子を含んでいないため、炭素原子及び
弗素原子のみを含む弗素化アモルファスカーボン膜であ
って、堆積直後における弗素化アモルファスカーボン膜
の比誘電率は2.3であった。
【0125】第7の実施形態においては、パーフルオロ
デカリンは、[化7]に示すように、炭素原子同士の多
環構造(縮合環構造)を有しているため、プラズマ中で
多環構造が部分的に分解されると、例えば[化8]に示
すような、4つの未結合手を有するラジカルが生成さ
れ、生成されたラジカルが重合反応を起こす。このた
め、プラズマ重合膜を構成するポリマーの結合が確実に
3次元的になるため、架橋密度が第2及び第3の実施形
態よりも大きくなって、ガラス転移点が一層高くなるの
で、耐熱性が一層向上する。
【0126】
【化8】
【0127】第7の実施形態に係る層間絶縁膜の耐熱性
を評価するために、第7の実施形態に係る弗素化アモル
ファスカーボン膜が形成された半導体基板12を真空中
における400℃の温度下で1時間保持したところ、弗
素化アモルファスカーボン膜の膜厚減少は約5%程度に
過ぎないと共に、比誘電率は約2.4程度であって約
0.1の増加に留まった。これにより、第7の実施形態
に係る弗素化アモルファスカーボン膜が耐熱性に優れて
いることを確認できた。
【0128】尚、第7の実施形態においては、分子中に
炭素原子同士の多環構造を有していると共に水素原子を
含まない弗素化炭素化合物として、パーフルオロデカリ
ンを用いたが、これに代えて、[化9]に示すパーフル
オロフロレン、[化10]に示すパーフルオロ−1−メ
チルデカリン及び[化11]に示すPerfluoro(tetradec
ahydrophenanthrene) 等の縮合環構造を有する弗素化炭
素化合物を用いてもよいし、[化12]に示すパーフル
オロビフェニール等の通常の多環構造を有する弗素化炭
素化合物を用いてもよい。
【0129】
【化9】
【0130】
【化10】
【0131】
【化11】
【0132】
【化12】
【0133】(第8の実施形態)第8の実施形態に係る
層間絶縁膜は、一般式:R1 xSi(OR2 4-x (但
し、R1 はフェニル基又はビニル基であり、R2 はアル
キル基であり、xは1〜3の整数である。)で表わされ
る有機シリコン化合物であるフェニルトリメトキシシラ
ンと、弗化炭素化合物であるF−C結合を有するベンゼ
ン誘導体との混合ガスを主成分とする原料をプラズマ重
合反応させることによって形成される弗化炭素含有シリ
コン酸化膜である。
【0134】以下、第8の実施形態に係る層間絶縁膜の
形成方法について説明する。
【0135】まず、例えば400℃に加熱され且つ切替
スイッチ14により接地された試料台13の上に半導体
基板12を載置した後、反応室11の内部を真空ポンプ
26により真空引きする。
【0136】次に、[化1]に示されるフェニルトリメ
トキシシランを貯蔵している第1の貯蔵容器24に例え
ばアルゴンよりなるキャリアガスを200cc/min
の流量で供給して、バブリングされたフェニルトリメト
キシシランを反応室11の内部に導入すると共に、F−
C結合を有するベンゼン誘導体であって[化13]に示
すジフロロベンゼンを貯蔵している第2の貯蔵容器25
に例えばアルゴンよりなるキャリアガスを200cc/
minの流量で供給して、バブリングされたジフロロベ
ンゼンを反応室11の内部に導入する。
【0137】
【化13】
【0138】次に、反応室11内の圧力を約1.0To
rrに調整した後、上部電極となるシャワーヘッド16
に第2の高周波電源17から周波数が13.56MHz
である600Wの高周波電力を印加する。このようにす
ると、フェニルトリメトキシシランガス及びジフロロベ
ンゼンが部分的に分解して、分解生成物としてモノマ
ー、イオン及びラジカルが生成されると共に、生成され
たモノマー、イオン及びラジカルが重合反応して、半導
体基板12の上にプラズマ重合膜よりなる層間絶縁膜が
形成される。このプラズマ重合膜の構造を[化14]に
模式的に示す。
【0139】
【化14】
【0140】第8の実施形態に係る層間絶縁膜は、プラ
ズマCVD法により形成されるため、有機SOG薬液の
塗布工程及び有機SOG膜の熱硬化工程を複数回づつ行
なう必要がないので、製膜性が向上すると共にコストの
低減を図ることができる。
【0141】また、第8の実施形態に係るプラズマ重合
膜の比誘電率は約2.5であって低い誘電率を示す。ま
た、2週間室温で放置した後の比誘電率は約2.7であ
って、経時変化の少ない安定した膜質である。従って、
第8の実施形態によると、製膜性の向上を図りつつ比誘
電率の低減を実現することができる。
【0142】さらに、リーク電流密度についても、5M
V/cmで約4.5×10-8A/cm2 と良好な結果が
得られた。
【0143】尚、反応室11内の圧力は、約1.0To
rrに設定したが、これに限定されるものではなく、1
00mTorr〜20Torrの範囲内で適宜選択でき
るが、0.5〜5.0Torrの範囲内が好ましい。
【0144】また、上部電極であるシャワーヘッド16
に印加する高周波電力としては、100〜1000Wの
範囲内で適宜選択できるが、250〜500Wの範囲内
が好ましい。
【0145】また、半導体基板12の加熱温度は、第1
の実施形態と同様、25℃〜500℃の範囲内で適宜選
択可能であるが、200〜400℃が好ましい。
【0146】また、前記の一般式:R1 xSi(OR2
4-x において、R1 がフェニル基である化合物として
は、フェニルトリメトキシシランのほかに、ジフェニル
ジメトキシシラン等を挙げることができ、R1 がビニル
基である化合物としては、ビニルトリメトキシシラン及
びジビニルジメトキシシラン等を挙げることができる。
【0147】また、弗化炭素化合物であるF−C結合を
有するベンゼン誘導体としては、ジフロロベンゼンに代
えて、フロロベンゼン及びヘキサフロロベンゼン等の弗
化ベンゼンを用いることができる。
【0148】(第9の実施形態)第9の実施形態に係る
層間絶縁膜は、一般式:R1 xSi(OR2 4-x (但
し、R1 はフェニル基又はビニル基であり、R2 はアル
キル基であり、xは1〜3の整数である。)で表わされ
る有機シリコン化合物であるフェニルトリメトキシシラ
ンと、弗化炭素化合物であるC2 6 との混合ガスを主
成分とする原料をプラズマ重合反応させることによって
形成される弗化炭素含有シリコン酸化膜である。
【0149】以下、第9の実施形態に係る層間絶縁膜の
形成方法について説明する。
【0150】まず、例えば400℃に加熱され且つ切替
スイッチ14により接地された試料台13の上に半導体
基板12を載置した後、反応室11の内部を真空ポンプ
26により真空引きする。
【0151】次に、フェニルトリメトキシシランを貯蔵
している第1の貯蔵容器24に例えばアルゴンよりなる
キャリアガスを200cc/minの流量で供給して、
バブリングされたフェニルトリメトキシシランを反応室
11の内部に導入すると共に、C2 6 ガスを第3のガ
ス供給ライン23から反応室11内に導入する。
【0152】次に、反応室11内の圧力を約1.0To
rrに調整した後、上部電極となるシャワーヘッド16
に第2の高周波電源17から周波数が13.56MHz
である700Wの高周波電力を印加する。このようにす
ると、フェニルトリメトキシシランガス及びC2 6
部分的に分解して、分解生成物としてモノマー、イオン
及びラジカルが生成されると共に、生成されたモノマ
ー、イオン及びラジカルが重合反応して、半導体基板1
2の上にプラズマ重合膜よりなる層間絶縁膜が形成され
る。このプラズマ重合膜の構造を[化15]に模式的に
示す。
【0153】
【化15】
【0154】第9の実施形態に係る層間絶縁膜は、プラ
ズマCVD法により形成されるため、有機SOG薬液の
塗布工程及び有機SOG膜の熱硬化工程を複数回づつ行
なう必要がないので、製膜性が向上すると共にコストの
低減を図ることができる。
【0155】また、第9の実施形態に係るプラズマ重合
膜の比誘電率は約2.9であって低い誘電率を示す。ま
た、2週間室温で放置した後の比誘電率は約3.0であ
って、経時変化の少ない安定した膜質である。従って、
第9の実施形態によると、製膜性の向上を図りつつ比誘
電率の低減を実現することができる。
【0156】さらに、リーク電流密度についても、5M
V/cmで約5.5×10-8A/cm2 と良好な結果が
得られた。
【0157】尚、反応室11内の圧力は、約1.0To
rrに設定したが、これに限定されるものではなく、1
00mTorr〜20Torrの範囲内で適宜選択でき
るが、0.5〜5.0Torrの範囲内が好ましい。
【0158】また、上部電極であるシャワーヘッド16
に印加する高周波電力としては、100〜2000Wの
範囲内で適宜選択できるが、300〜750Wの範囲内
が好ましい。
【0159】また、半導体基板12の加熱温度は、第1
の実施形態と同様、25℃〜500℃の範囲内で適宜選
択可能であるが、200〜400℃が好ましい。
【0160】また、前記の一般式:R1 xSi(OR2
4-x において、R1 がフェニル基である化合物として
は、フェニルトリメトキシシランのほかに、ジフェニル
ジメトキシシラン等を挙げることができ、R1 がビニル
基である化合物としては、ビニルトリメトキシシラン及
びジビニルジメトキシシラン等を挙げることができる。
【0161】また、弗化炭素化合物としては、C2 6
に代えて、CF4 又はC4 8 等を用いてもよい。
【0162】さらに、第9の実施形態においては、一般
式:R1 xSi(OR2 4-x で表わされる有機シリコン
化合物を主成分とする原料をプラズマ重合反応させてプ
ラズマ重合膜よりなる層間絶縁膜を形成したが、これに
代えて、一般式:R1 xSiH 4-x (但し、R1 はフェニ
ル基又はビニル基であり、xは1〜3の整数である。)
で表わされる有機シリコン化合物を主成分とする原料を
プラズマ重合反応させてプラズマ重合膜よりなる層間絶
縁膜を形成してもよいし、前記の一般式:R1 xSi(O
2 4-x 又は一般式:R1 xSiH4-x で表わされる有
機シリコン化合物を主成分とする原料を、例えばO2
2 O等よりなる酸化剤と反応させて層間絶縁膜を形成
してもよい。この場合には、第3のガス供給ライン23
から、C 2 6 ガスと共にO2 ガス又はH2 Oガスを反
応室11の内部に導入する。
【0163】尚、前記の一般式:R1 xSiH4-x におい
て、R1 がフェニル基である化合物としては、フェニル
シラン及びジフェニルシラン等を挙げることができ、R
1 がビニル基である化合物としては、ビニルシラン及び
ジビニルシラン等を挙げることができる。
【0164】(第10の実施形態)第10の実施形態に
係る層間絶縁膜は、一般式:R1 xSi(OR2 4-x
(但し、R1 はフェニル基又はビニル基であり、R2
アルキル基であり、xは1〜3の整数である。)で表わ
される有機シリコン化合物であるフェニルトリメトキシ
シランと、弗化炭素化合物である[化7]に示すパーフ
ルオロデカリンとの混合ガスを主成分とする原料をプラ
ズマ重合反応させることによって形成される弗化炭素含
有シリコン酸化膜である。
【0165】以下、第10の実施形態に係る層間絶縁膜
の形成方法について説明する。
【0166】まず、例えば400℃に加熱され且つ切替
スイッチ14により接地された試料台13の上に半導体
基板12を載置した後、反応室11の内部を真空ポンプ
26により真空引きする。
【0167】次に、フェニルトリメトキシシランを貯蔵
している第1の貯蔵容器24に例えばアルゴンよりなる
キャリアガスを280cc/minの流量で供給して、
バブリングされたフェニルトリメトキシシランを反応室
11の内部に導入すると共に、パーフルオロデカリンを
貯蔵している第2の貯蔵容器25に例えばアルゴンより
なるキャリアガスを42cc/minの流量で供給し
て、バブリングされたパーフルオロデカリンを反応室1
1の内部に導入する。
【0168】次に、反応室11内の圧力を約2.0To
rrに調整した後、上部電極となるシャワーヘッド16
に第2の高周波電源17から周波数が13.56MHz
である500Wの高周波電力を印加する。このようにす
ると、フェニルトリメトキシシランガス及びパーフルオ
ロデカリンが部分的に分解して、分解生成物としてモノ
マー、イオン及びラジカルが生成されると共に、生成さ
れたモノマー、イオン及びラジカルが重合反応して、半
導体基板12の上にプラズマ重合膜よりなる層間絶縁膜
が形成される。
【0169】第10の実施形態に係る層間絶縁膜は、プ
ラズマCVD法により形成されるため、有機SOG薬液
の塗布工程及び有機SOG膜の熱硬化工程を複数回づつ
行なう必要がないので、製膜性が向上すると共にコスト
の低減を図ることができる。
【0170】また、第10の実施形態に係るプラズマ重
合膜の比誘電率は約2.6であって低い誘電率を示す。
また、2週間室温で放置した後の比誘電率は約2.7で
あって、経時変化の少ない安定した膜質である。従っ
て、第10の実施形態によると、製膜性の向上を図りつ
つ比誘電率の低減を実現することができる。
【0171】さらに、ガラス転移点は430℃以上であ
って、良好な耐熱性を示した。
【0172】尚、反応室11内の圧力は、約2.0To
rrに設定したが、これに限定されるものではなく、1
00mTorr〜20Torrの範囲内で適宜選択でき
るが、0.5〜5.0Torrの範囲内が好ましい。
【0173】また、上部電極であるシャワーヘッド16
に印加する高周波電力としては、100〜1000Wの
範囲内で適宜選択できるが、250〜500Wの範囲内
が好ましい。
【0174】また、半導体基板12の加熱温度は、第1
の実施形態と同様、25℃〜500℃の範囲内で適宜選
択可能であるが、200〜400℃が好ましい。
【0175】また、前記の一般式:R1 xSi(OR2
4-x において、R1 がフェニル基である化合物として
は、フェニルトリメトキシシランのほかに、ジフェニル
ジメトキシシラン等を挙げることができ、R1 がビニル
基である化合物としては、ビニルトリメトキシシラン及
びジビニルジメトキシシラン等を挙げることができる。
【0176】また、弗化炭素化合物としては、パーフル
オロデカリンに限られず、第2〜第7の実施形態に示し
たものを適宜用いることができる。
【0177】(第11の実施形態)第11の実施形態に
係る層間絶縁膜は、シロキサン誘導体であるヘキサメチ
ルジシロキサンと、弗化炭素化合物である[化7]に示
すパーフルオロデカリンとの混合ガスを主成分とする原
料をプラズマ重合反応させることによって形成される弗
化炭素含有シリコン酸化膜である。
【0178】以下、第11の実施形態に係る層間絶縁膜
の形成方法について説明する。
【0179】まず、例えば400℃に加熱され且つ切替
スイッチ14により接地された試料台13の上に半導体
基板12を載置した後、反応室11の内部を真空ポンプ
26により真空引きする。
【0180】次に、ヘキサメチルジシロキサンを貯蔵し
ている第1の貯蔵容器24に例えばアルゴンよりなるキ
ャリアガスを28cc/minの流量で供給して、バブ
リングされたヘキサメチルジシロキサンを反応室11の
内部に導入すると共に、パーフルオロデカリンを貯蔵し
ている第2の貯蔵容器25に例えばアルゴンよりなるキ
ャリアガスを280cc/minの流量で供給して、バ
ブリングされたパーフルオロデカリンを反応室11の内
部に導入する。
【0181】次に、反応室11内の圧力を約0.8To
rrに調整した後、上部電極となるシャワーヘッド16
に第2の高周波電源17から周波数が13.56MHz
である250Wの高周波電力を印加する。このようにす
ると、ヘキサメチルジシロキサン及びパーフルオロデカ
リンが部分的に分解して、分解生成物としてモノマー、
イオン及びラジカルが生成されると共に、生成されたモ
ノマー、イオン及びラジカルが重合反応して、半導体基
板12の上にプラズマ重合膜よりなる層間絶縁膜が形成
される。
【0182】第11の実施形態に係る層間絶縁膜は、プ
ラズマCVD法により形成されるため、有機SOG薬液
の塗布工程及び有機SOG膜の熱硬化工程を複数回づつ
行なう必要がないので、製膜性が向上すると共にコスト
の低減を図ることができる。
【0183】また、第11の実施形態に係るプラズマ重
合膜の比誘電率は約2.75であって低い誘電率を示
す。また、2週間室温で放置した後の比誘電率は約2.
8であって、経時変化の少ない安定した膜質である。従
って、第11の実施形態によると、製膜性の向上を図り
つつ比誘電率の低減を実現することができる。
【0184】さらに、ガラス転移点は430℃以上であ
って、良好な耐熱性を示した。
【0185】尚、反応室11内の圧力は、約0.8To
rrに設定したが、これに限定されるものではなく、1
00mTorr〜20Torrの範囲内で適宜選択でき
るが、0.5〜5.0Torrの範囲内が好ましい。
【0186】また、上部電極であるシャワーヘッド16
に印加する高周波電力としては、100〜1000Wの
範囲内で適宜選択できるが、250〜500Wの範囲内
が好ましい。
【0187】また、半導体基板12の加熱温度は、第1
の実施形態と同様、25℃〜500℃の範囲内で適宜選
択可能であるが、200〜400℃が好ましい。
【0188】また、シロキサン誘導体としては、ヘキサ
メチルジシロキサンに代えて、1,1,3,3−テトラ
メチルジシロキサン(H(CH3 2 Si−O−Si
(CH 3 2 H、又は[化16]に示す1,3,5,7
−テトラメチルシクロテトラシロキサン等を用いてもよ
い。
【0189】
【化16】
【0190】また、弗化炭素化合物としては、パーフル
オロデカリンに限られず、第2〜第7の実施形態に示し
たものを適宜用いることができる。
【0191】さらに、第11の実施形態においては、シ
ロキサン誘導体を主成分とする原料をプラズマ重合反応
させてプラズマ重合膜よりなる層間絶縁膜を形成した
が、これに代えて、シロキサン誘導体を主成分とする原
料を、例えばO2 やH2 O等よりなる酸化剤と反応させ
て層間絶縁膜を形成してもよい。この場合には、第3の
ガス供給ライン23から、O2 ガス又はH2 Oガスを反
応室11の内部に導入する。
【0192】尚、第1〜第11の実施形態においては、
キャリアガスとしてアルゴンガスを使用したが、これに
代えて、水素、窒素又はヘリウム等を適当に用いること
ができる。
【0193】また、第1〜第11の実施形態において
は、下部電極となる試料台13は接地していたが、これ
に代えて、切替スイッチ14により、試料台13に第1
の高周波電源15から高周波電力を印可すると、反応室
11において発生した反応ガスよりなるプラズマを試料
台13に効率良く取り込めるので、層間絶縁膜の形成速
度を2〜5倍程度に向上させることができる。
【0194】
【発明の効果】第1の層間絶縁膜の形成方法によると、
従来の有機SOG膜と比較して、比誘電率の値が同等で
あるにも拘わらず、層間絶縁膜中に含まれるSiCH3
の割合が大きく低減しているので、該層間絶縁膜を酸素
プラズマに晒しても、SiOHは僅かしか生成されな
い。このため、コンタクトホールに金属材料を埋め込む
工程において、SiOHが脱水縮合反応を起こしてH2
Oを生成し、コンタクトにおける導通不良を発生させる
という問題が生じない。また、第1の層間絶縁膜の形成
方法は、有機シリコ化合物を主成分とする原料をプラズ
マ重合反応させるか又は酸化剤と反応させることによっ
て有機含有シリコン酸化膜を形成するため、有機SOG
の薬液を塗布する工程及び硬化する工程を行なう必要が
ないので、製膜性にも優れている。
【0195】第1の層間絶縁膜の形成方法において、有
機シリコン化合物がフェニルトリメトキシシラン又はジ
フェニルジメトキシシランであると、一般式:R1 xSi
(OR2 4-x においてR1 がフェニル基である有機シ
リコン化合物を確実に実現でき、有機シリコン化合物が
フェニルシラン又はジフェニルシランであると、一般
式:R1 xSiH4-x においてR1 がフェニル基である有
機シリコン化合物を確実に実現できる。
【0196】第1の層間絶縁膜の形成方法において、有
機シリコン化合物がビニルトリメトキシシラン又はジビ
ニルジメトキシシランであると、一般式:R1 xSi(O
24-x においてR1 がビニル基である有機シリコン
化合物を確実に実現でき、有機シリコン化合物がビニル
シラン又はジビニルシランであると、一般式:R1 xSi
4-x においてR1 がビニル基である有機シリコン化合
物を確実に実現できる。
【0197】第2の層間絶縁膜の形成方法によると、弗
化炭素化合物は分子中に炭素原子同士の二重結合を2つ
以上有しており、該弗化炭素化合物がプラズマにより分
解されると未結合手を3本以上有するラジカルが生成さ
れやすく、このようなラジカルは3次元的な重合反応を
促進する。このため、プラズマ重合膜を構成するポリマ
ーの結合が確実に3次元的になるので、架橋密度が確実
に大きくなってガラス転移点温度が高くなるので、耐熱
性が極めて向上する。
【0198】第2の層間絶縁膜の形成方法において、弗
化炭素化合物が炭素原子及び弗素原子のみからなると、
プラズマ重合膜に水素が含まれないので、層間絶縁膜の
比誘電率が低減する。この場合、弗化炭素化合物がヘキ
サフルオロ−1,3−ブタジエンであると、分子中に炭
素原子同士の二重結合を2つ以上有し且つ炭素原子及び
弗素原子のみからなる弗化炭素化合物を確実に実現でき
る。
【0199】第3の層間絶縁膜の形成方法によると、弗
化炭素化合物は分子中に炭素原子同士の三重結合を有し
ており、該弗化炭素化合物がプラズマにより分解される
と未結合手を3本以上有するラジカルが生成されやす
く、このようなラジカルは3次元的な重合反応を促進す
る。このため、プラズマ重合膜を構成するポリマーの結
合が確実に3次元的になるので、架橋密度が確実に大き
くなってガラス転移点温度が高くなるので、耐熱性が極
めて向上する。
【0200】第3の層間絶縁膜の形成方法において、弗
化炭素化合物が炭素原子及び弗素原子のみからなると、
プラズマ重合膜に水素が含まれないので、比誘電率が低
減する。この場合、弗化炭素化合物がヘキサフルオロ−
2−ブチンであると、分子中に炭素原子同士の三重結合
を有し且つ炭素原子及び弗素原子のみからなる弗化炭素
化合物を確実に実現できる。
【0201】第4の層間絶縁膜の形成方法によると、弗
化炭素化合物は分子中に多環構造を有しており、該弗化
炭素化合物がプラズマにより分解されると未結合手を3
本以上有するラジカルが生成されやすく、このようなラ
ジカルは3次元的な重合反応を促進する。このため、プ
ラズマ重合膜を構成するポリマーの結合が確実に3次元
的になるので、架橋密度が確実に大きくなってガラス転
移点温度が高くなるので、耐熱性が極めて向上する。
【0202】第4の層間絶縁膜の形成方法において、弗
化炭素化合物が炭素原子及び弗素原子のみからなると、
プラズマ重合膜に水素が含まれないので、比誘電率が低
減する。
【0203】また、第4の層間絶縁膜の形成方法におい
て、弗化炭素化合物が分子中に縮合多環構造を有してい
ると、未結合手を3本以上有するラジカルがより生成さ
れ易いので、架橋密度が一層大きくなって、耐熱性が一
層向上する。この場合、弗化炭素化合物がパーフルオロ
デカリン、パーフルオロフロレン又はパーフルオロテト
ラデカヒドロフェナンスレンであると、分子中に縮合多
環構造を有し且つ炭素原子及び弗素原子のみからなる弗
化炭素化合物を確実に実現できる。
【0204】第5の層間絶縁膜の形成方法によると、有
機シリコン化合物と弗化炭素化合物とを主成分とする原
料をプラズマ重合反応させるか又は酸化剤と反応させる
ことによって弗化炭素含有シリコン酸化膜を形成するた
め、有機SOGの薬液を塗布する工程及び硬化する工程
を行なう必要がないので、製膜性にも優れている。ま
た、原料に弗化炭素化合物が含まれているので、層間絶
縁膜の比誘電率が低減する。
【0205】第6の層間絶縁膜の形成方法によると、有
機シリコン化合物と弗化炭素化合物との混合ガスを主成
分とする原料をプラズマ重合反応させるか又は酸化剤と
反応させることによって弗化炭素含有シリコン酸化膜を
形成するため、つまり有機シリコン化合物及び弗化炭素
化合物を含んでいるため、比誘電率が極めて低い。ま
た、第2の層間絶縁膜の形成方法と同様、弗化炭素化合
物は分子中に炭素原子同士の二重結合を2つ以上有して
いるため、架橋密度が高くなって耐熱性に優れている。
【0206】第7の層間絶縁膜の形成方法によると、有
機シリコン化合物と弗化炭素化合物との混合ガスを主成
分とする原料をプラズマ重合反応させるか又は酸化剤と
反応させることによって弗化炭素含有シリコン酸化膜を
形成するため、つまり有機シリコン化合物及び弗化炭素
化合物を含んでいるため、比誘電率が極めて低い。ま
た、第3の層間絶縁膜の形成方法と同様、弗化炭素化合
物は分子中に炭素原子同士の三重結合を有しているた
め、架橋密度が高くなって耐熱性に優れている。
【0207】第8の層間絶縁膜の形成方法によると、有
機シリコン化合物と弗化炭素化合物との混合ガスを主成
分とする原料をプラズマ重合反応させるか又は酸化剤と
反応させることによって弗化炭素含有シリコン酸化膜を
形成するため、つまり有機シリコン化合物及び弗化炭素
化合物を含んでいるため、比誘電率が極めて低い。ま
た、第4の層間絶縁膜の形成方法と同様、弗化炭素化合
物は分子中に多環構造を有しているため、架橋密度が高
くなって耐熱性に優れている。
【0208】第6〜第8の層間絶縁膜の形成方法におい
て、有機シリコン化合物が、一般式:R1 xSi(O
2 4-x (但し、R1 はフェニル基又はビニル基であ
り、R2はアルキル基であり、xは1〜3の整数であ
る。)で表わされる化合物又はシロキサン誘導体よりな
ると、比誘電率及び耐熱性に加えて、製膜性も向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施形態に係る層間絶縁膜の形成方
法に用いるプラズマCVD装置の概略図である。
【図2】(a)〜(d)は本発明の各実施形態に係る層
間絶縁膜の形成方法が適用される第1の半導体装置の製
造方法の各工程を示す断面図である。
【図3】(a)〜(d)は本発明の各実施形態に係る層
間絶縁膜の形成方法が適用される第2の半導体装置の製
造方法の各工程を示す断面図である。
【図4】第1の実施形態に係る層間絶縁膜及び従来の有
機SOG膜に対して、フーリエ変換赤外分光分析を行な
ったときの分析結果を示す図である。
【図5】第1の実施形態に係る層間絶縁膜に対して、熱
処理を施していない場合、450℃の熱処理を施した場
合、及び500℃の熱処理を施した場合のフーリエ変換
赤外分光分析の分析結果を示す図である。
【図6】(a)〜(d)は従来の層間絶縁膜の形成方法
の各工程を示す断面図である。
【符号の説明】
11 反応室 12 半導体基板 13 試料台 14 切替スイッチ 15 第1の高周波電源 16 シャワーヘッド 17 第2の高周波電源 21 第1のガス供給ライン 22 第2のガス供給ライン 23 第3のガス供給ライン 24 第1のガス貯蔵容器 25 第2のガス貯蔵容器 26 真空ポンプ 100 半導体基板 101 第1の金属配線 102 層間絶縁膜 103 コンタクト 104 第2の金属配線 200 半導体基板 201 第1層の窒化シリコン膜 202 第1層の層間絶縁膜 203 第2層の窒化シリコン膜 204 第2層の層間絶縁膜 205 配線パターン形成用開口部 206 コンタクト形成用開口部 207 金属膜 208 金属配線 209 コンタクト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 早期審理対象出願 (72)発明者 新井 康司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 澤田 和幸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−58100(JP,A) 特開 平7−183292(JP,A) 特開 平9−27487(JP,A) 特開 平9−237783(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式:R1 xSi(OR2 4-x (但
    し、R1 はフェニル基又はビニル基であり、R2 はアル
    キル基であり、xは1〜3の整数である。)で表わされ
    る有機シリコン化合物を主成分とする原料をプラズマ重
    合反応させることによって、有機含有シリコン酸化膜よ
    りなる層間絶縁膜を形成することを特徴とする層間絶縁
    膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 前記有機シリコン化合物は、フェニルト
    リメトキシシラン又はジフェニルジメトキシシランであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の層間絶縁膜の形成
    方法。
  3. 【請求項3】 前記有機シリコン化合物は、ビニルトリ
    メトキシシラン又はジビニルジメトキシシランであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の層間絶縁膜の形成方
    法。
  4. 【請求項4】 一般式:R1 xSiH4-x (但し、 1
    ビニル基であり、xは1〜3の整数である。)で表わさ
    れる有機シリコン化合物を主成分とする原料を、基板の
    温度を200℃以上にして、プラズマ重合反応させるか
    又は酸化剤と反応させることによって、前記基板上に有
    機含有シリコン酸化膜よりなる層間絶縁膜を形成する工
    程を備え、 前記有機シリコン化合物は、ビニルシラン又はジビニル
    シランであることを特徴とする層間絶縁膜の形成方法。
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