JP3537179B2 - ノロ低減材、それを用いた遠心力成形体、及びその製造方法 - Google Patents

ノロ低減材、それを用いた遠心力成形体、及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はノロ低減材、それを用い
た遠心力成形体、及びその製造方法に関し、詳しくはモ
ルタル又はコンクリートを遠心力成形して製造するコン
クリートパイル、ポール、鋼管複合パイル、鋼管ライニ
ング、及びヒューム管等のコンクリート製品製造時に発
生するノロを低減するノロ低減材、それを用いた遠心力
成形体、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来、パイルやポール等の遠
心力成形によって製造されるコンクリート製品は、その
製造時には遠心力によってノロが絞り出され、発生して
くる。このノロは、セメントや砂などの微粉部分を20
〜40重量%も含有する強アルカリ性のスラッジである
ため、工場外にそのまま廃棄することは公害防止上でき
ず、固形分を沈澱ろ過した後、上澄み液は中和処理して
排水し、沈澱物は産業廃棄物として投棄しているが、そ
のために多くの時間と経費を掛けているのが現状であ
る。このノロの発生を低減するために、本発明者らは、
ベントナイトを主成分としたノロ低減材、それを使用し
た遠心力成形体及びその製造方法等を提案した(特開平
3-247543号公報など) 。
【0003】しかしながら、この公知のノロ低減材は、
ベントナイトの膨潤度とノロ低減効果について言及して
いるだけであり、膨潤度の大小と添加量だけでは、コン
クリート中の単位セメント量が極端に少なく、かつ、砕
砂などの保水性の小さい骨材を使用している場合や、型
枠への投入方法がポンプ打ちなどでコンクリートスラン
プが大きい場合などでは、ノロ低減効果にバラツキが示
され実用範囲が狭いという課題があった。
【0004】本発明者は前記課題を解決し、さらなるノ
ロ低減効果の向上を目的として鋭意研究した結果、特定
の粒度のナトリウムベントナイト、カリウムベントナイ
ト、及びカルシウムベントナイトの一種又は二種以上を
使用することによりノロ低減効果が効率的に増強するこ
とを知見し、本発明を完成するに至った。さらに詳しく
は、ノロ低減効果の増強という観点から、乾式篩い法で
篩って、それぞれの粒度について検討を加えた結果、粒
度によって膨潤性やコンクリートの単位水量、スランプ
などには全く差がないにも拘らず63μmを境にノロ低
減効果が極端に変わり、63μm以下では顕著なノロ低
減効果を増強することを認めたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は
(1)粒径が63μm以下でかつ、ナトリウムベントナ
イト、カリウムベントナイト、及びカルシウムベントナ
イトの一種又は二種以上を主成分とする遠心力成形体製
造用のノロ低減材、(2)(1)記載のノロ低減材と高
性能減水剤とを含有する遠心力製造用コンクリート、
(3)(2)記載のコンクリートを遠心力成形してなる
遠心力成形体、(4)単位セメント量が350〜600
kg/m3 、水セメント比が36〜25%、スランプが0〜
18cmで、高性能減水剤をコンクリート中のセメント1
00重量部に対して、固形分換算で0.05〜1.5重
量部配合し、さらに、(1)記載のノロ低減材を0.2
〜30kg/m3 配合したコンクリートを遠心力成形し、蒸
気養生及び/又はオートクレーブ養生することを特徴と
する遠心力成形体の製造方法である。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
使用するベントナイトは、モンモリロナイトを主成分と
する粘土鉱物の一種であり、膨潤性を有するものであ
る。そしてベントナイトの中のモンモリロナイトのシー
ト状結晶の層間には水素、リチウム、カリウム、ナトリ
ウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、及び
クロム等のいろいろなイオンを取り込むが、ベントナイ
トが取り込むイオンの種類によって、ノロ低減効果が異
なり、本発明ではナトリウム、カリウム、及びカルシウ
ムなどのイオンを層間に取り込んだベントナイトの一種
又は二種以上(以下、単にナトリウムベントナイト等と
いう)を使用するものである。
【0007】更に本発明で使用するベントナイトはナト
リウムベントナイト等を63μm以下の粒子としたもの
である。63μm以下のナトリウムベントナイト等を調
整する方法は、特に限定されるものではないが、例え
ば、ナトリウムベントナイト等を粉砕あるいは粉砕後に
分級する方法である。
【0008】ナトリウムベントナイト等の中で同一添加
量では、ナトリウムベントナイト、カリウムベントナイ
ト、カルシウムベントナイトの順でノロ低減力は小さく
なり、カルシウムベントナイトは他のベントナイトと同
等のノロ低減効果を発揮させるためには、1.5〜2倍
量程度必要となるが、それでもカルシウムベントナイト
の方がコンクリートの単位水量が増加させないので強度
的に好ましい。又、カルシウムベントナイトをスラリー
でコンクリートに添加する場合、他の本願のベントナイ
トスラリー粘度よりもスラリー粘度が小さくなり取扱い
が容易となり好ましい。
【0009】また、ナトリウムベントナイト等の使用量
は、粉末状態で添加するよりは水、又は水と減水剤等と
一緒にスラリーにして使用する方が、よりノロ低減効果
を発揮するが、通常、コンクリート1m3の中に、ナトリ
ウムベントナイト等は0.2〜30kgの範囲が好まし
く、0.5〜20kgがより好ましく、ノロ低減効果と強
度の確保及び経済性を加味すると1.0〜15kgが最も
好ましい。コンクリート1m3の中に、30kgを超えてベ
ントナイトを使用すると、カルシウムベントナイトにお
いても単位水量が大きくなり過ぎて強度低下が大きくな
る傾向を示す。また、強度低下しないように減水剤の添
加量を上げ水セメント比を下げると、コンクリート自体
に減水剤特有の粘性が出て、ノロ低減効果が小さくなる
ものである。また、0.2kg未満ではスラリーで使用し
てもノロ低減効果はあまり得られない。
【0010】本発明の遠心力成形体は、単位セメント量
が350〜600kg/m3 、水セメント比が36〜25%
で、高性能減水剤はコンクリート中のセメント100重
量部に対して、固形分換算で0.05〜1.5重量部及
び当該ノロ低減材を0.2〜30kg/m3 配合してコンク
リートを練り混ぜ、スランプを0〜18cmとし、盛り
込み方式、又は、ポンプ圧送により型枠に投入し、遠心
力成形後、蒸気養生及び/又はオートクレーブ養生によ
って得られる。
【0011】単位セメント量の多少は保水力の強化とい
う観点からノロ低減効果に影響を与え、かつ、他の条件
が同一の場合はセメント量が多い方が水セメント比を小
さくすることが出来るので強度に対しても良い影響を与
える。
【0012】従って、単位セメント量、水セメント比、
高性能減水剤使用量、当該ノロ低減材量は、それぞれ、
有機的なつながりを持っているものであり、独立して限
定できるものではないが、ノロ低減効果と強度を確保す
るためには、単位セメント量は350〜600kg/m3
要であり、好ましくは、単位セメント量は380〜55
0kg/m3 である。単位セメント量が350kg/m3 未満で
は保水力が小さくなりノロ低減効果が阻害され、600
kg/m3 を超える場合は不経済となるほかに、遠心力成形
後のパイル等の内面のペースト層が厚くなり過ぎて、移
動中の衝撃などにより脱落し易くなり好ましくない。
【0013】本発明で使用されるセメントとしては、普
通、早強、超早強、及び中庸熱等の各種ポルトランドセ
メント、これらポルトランドセメントに高炉スラグ、フ
ライアッシュ、又はシリカを配合した各種混合セメン
ト、並びに、微粉スラグをJIS規格以上に配合したス
ラグ主体のセメントや鋼管ライニングで使用されるアル
ミナセメント等が挙げられる。
【0014】コンクリートスランプを0〜18cmに限定
した理由は、スランプが18cmを超える軟らかさで
は、ノロの発生を低減してもパイル等の内面のペースト
層が軟らかくなり過ぎて移動中の衝撃などにより脱落し
易くなり好ましくなく、又、スランプが同じ0でもスラ
ンプコーンに良く詰まらないような状態では遠心成形体
の端部にジャンカが発生し易くなることから、より好ま
しいスランプの範囲は、1.0〜15cmである。
【0015】本発明で用いるコンクリートの水セメント
比は36〜25%である。水セメント比が36%を超え
ると当該ノロ低減材を用いたコンクリートは遠心力成形
による脱水量が少なく、遠心力成形体の水セメント比が
下がらないことから、例えば、蒸気養生で製造するJI
SのPCパイルの設計強度である500kgf /cm2を確保
することは困難であり、また、PHCパイルではオート
クレーブ養生しても、或いは蒸気養生用の高強度混和材
を使用して蒸気養生を行っても設計強度の800kgf/cm
2 を確保することは困難であり、25%未満のコンクリ
ートを得るには単位セメンント量を多くする必要があ
り、この場合も遠心成形後のパイルなどの内面のペース
ト層の厚さが厚くなり過ぎて、移動中の衝撃などで脱落
し易くなるので好ましくない。より好ましくは34〜2
6%である。
【0016】高性能減水剤は、ノロ防止効果の助長と水
セメント比を36〜25%とし強度確保の両面から必要
である。高性能減水剤とは、従来のリグニンスルホン酸
塩系などよりも減水率の大きい減水剤であり、一般に市
販されている高性能減水剤はポリアルキルアリルスルホ
ン酸塩系、メラミンホルマリン樹脂スルホン酸塩系、芳
香族アミノスルホン酸塩系高分子、ポリカルボン塩系の
いずれかを主成分とし、また、これらの混合型がある。
【0017】ポリアルキルアリルスルホン酸塩系の高性
能減水剤としては、メチルナフタレンスルホン酸ホルマ
リン縮合物、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、
及びアントラセンスルホン酸ホルマリン縮合物等が挙げ
られ、その市販品としては、花王社製商品名「 マイティ
ー100 」 、「 マイティー150 」 、「マイティ2000」シリ
ーズなど、第一工業製薬社製商品名「 セルフロー110P」
等、竹本油脂社製商品名「 ポールファイン510N」 等、山
陽国策パルプ社製商品名「 サンフローPS」 、「サンフロ
ーHS700 」等、並びに、電気化学工業社製商品名「 FT
-500」 等が代表的なものであり、メラミンホルマリン樹
脂スルホン酸塩系高性能減水剤としては、昭和電工社製
商品名「 メルメントF-10」 や「 メルメントF-20」 など、
デンカグレース社製商品名「 FT-3S 」 等が挙げられ、芳
香族アミノスルホン酸塩系としては藤沢薬品(株)商品
名「パリック200」シリーズ等が挙げられる。
【0018】また、ポリカルボン酸塩系では、オレフィ
ン−マレイン酸共重合体系、アルケニルエーテル−無水
マレイン酸共重合体系、アクリル酸塩−アクリル酸エス
テル共重合体系(この中にはカルボキシ基、スルホン酸
基含有の多元ポリマーやポリエーテルカルボン酸塩系が
ある)などがあり、これらにスランプ保持性を高めるた
めに加水分解性ポリカルボン酸架橋体を添加したもの等
が挙げられる。
【0019】これらの市販品としては、デンカグレース
社製商品名「ダーレックススーパー200 」、竹本油脂社
商品名「チュポールHP11」、ポゾリス物産社商品名
「レオビルドSP−8HS」等のシリーズが挙げられ
る。
【0020】高性能減水剤の使用量は、増加させると減
水性は上がり水セメント比が下がるので強度も大きくな
るが、ノロ防止の観点からも適正量が示されるものであ
り適正量を超えて添加するとノロ低減効果は全く示され
なくなる。そしてその適性量の上限は当該ノロ低減材の
使用量や減水剤の添加方式(同時添加、後添加など)な
どにより変化するものである。ポリカルボン酸塩系高性
能減水剤の方が、他の高性能減水剤よりも少量で減水率
を大きくするが、使用量を多くすると遅延性が大きくな
り強度の低下を招くので、ポリカルボン酸塩系高性能減
水剤の使用量はセメント100重量部に対して固形分換
算で0.05〜0.5重量部、その他の高性能減水剤は
0.3〜1.5重量部の範囲で添加され、0.05重量
部未満ではポリカルボン酸塩系でも減水効果は小さく、
他の高性能減水剤を1.5重量部を超えて添加しても減
水率は上がらないことと粘性が出易く、当該ノロ低減材
の添加量を多くしてもノロ低減効果を阻害するので好ま
しくない。より好ましくはポリカルボン酸塩系高性能減
水剤では、0.1〜0.3重量部、他の高性能減水剤の
場合は0.4〜1.2重量部である。
【0021】本発明における常圧蒸気養生やオートクレ
ーブ養生方法は常法でよく、特に限定はされないもので
あり、常圧蒸気養生において強度確保のために前記高強
度混和材などの使用は好ましく、具体的にはセッコウ類
を主成分としたものが市販されている。また、鋼管との
付着力を上げるためにセメント膨張材等との使用も好ま
しい。これらセメント混和材は粉末度が細かく、又は、
水和活性が高いので保水力を高めノロ防止効果を助長す
るものである。
【0022】また、本発明のノロ低減材はモルタルやコ
ンクリートを練り混ぜるときに添加するものであり、 そ
の練り混ぜ方法も通常行われている方法で良いものであ
る。そして、本発明のノロ低減材の添加方法も特に限定
はされない。従って、粉末のままコンクリートを練り混
ぜる時に一緒に添加しても良いし、又は、練り混ぜ水の
一部又は全量に懸濁してスラリー状にして投入しても良
く、さらには、減水剤と練り混ぜ水の一部又は全量に懸
濁して投入しても良い。そして粉末状態で投入するより
は、懸濁してスラリーにして投入する方がより少量でノ
ロ防止効果が発揮されるのでスラリー添加は特に好まし
い。なお、投入のタイミングは、減水剤を後添加する練
り混ぜ方式では、減水剤を添加した後に練り混ぜ水の一
部と懸濁したスラリーを投入する方が練り混ぜ時間が短
くてもノロ防止効果が大きくなるので好ましく、減水剤
を練り混ぜ水と一緒にして同時に添加する練り混ぜ方式
では、練り混ぜ水と減水剤とで懸濁して他のコンクリー
ト材料と一緒に投入するのが好ましい。
【0023】本発明における遠心力成形方法は、低速、
中速( 中速I、中速II) 、高速を用いた3〜4段階で行
う常法が使用され、特に、制限されるものではない。低
速のGNo. は、本発明のノロ低減材を添加したコンクリ
ートはプラスチックとなるので軸方向への延びを良くす
るために、特に、盛り込み式等の低スランプの場合は、
ジャンカ防止のため低速を3G以下が好ましく、0.5
〜2Gがより好ましい。低速の回転時間は、0.5min
以上が好ましく、1min 以上がより好ましく、2〜6mi
n が最も好ましい。中速は、中速Iと中速IIを入れ全体
で4段階とする場合は、中速Iは、遠心力成形体の肉厚
を均一にするために、4〜8G程度で0.5min 以上行
い、さらに、中速IIとして、円周方向に骨材を配列さ
せ、高速に移行する準備を整えるために、スランプが5
cm以下の低い場合は12〜20Gで、また、スランプが
5cmを超えるポンプ打ちでは8〜15Gで、0.5min
以上行うことが好ましく、より好ましくは1min 以上、
2〜5min 行うことが最も好ましい。高速は、GNo. も
回転時間も特に規制や統一する必要はなく、ノロの発生
がなくて締まりが良く、運搬時などの衝撃で脱落しなけ
れば良いものであり、例えば、ポンプ打ちでスランプが
高い場合や、スランプが小さくても単位粉体量が少なく
砕砂等を使用した保水力が小さい締まり易いコンクリー
トの場合では20G程度で回転時間は1min 程度で良い
場合もある。また、反対に、単位粉体量が多くて保水力
が強くてスランプが小さく、大口径のパイルなどの場合
は30G程度で20min 以上必要な場合もある。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例には限定されるものではな
い。 実施例1 天然産の膨潤度が25のベントナイトを使用して、種々
のイオンを層間に取り込んだベントナイトを作製し、水
分を10±2%まで乾燥した後粉砕し、乾式篩いで篩っ
て各々粒度範囲のベントナイトを調製した。表1のコン
クリート配合に基づいて、砕砂、砕石、及びセメント+
ベントナイト(すなわち、ベントナイトはこの場合は粉
末添加とし、単に重量で砂と置き代えて添加した)を遊
星型の容量100リットルミキサーに投入し20秒間ド
ライで撹拌した後、練り混ぜ水に高性能減水剤を溶解さ
せた水溶液を添加し、90秒間練り混ぜて40リットル
のコンクリートを作製した。スランプを測定した。作製
したコンクリートを18Kg一定量型枠に投入し、低速を
2G×3min 、中速Iを4G×1min 、中速IIを10G
×3min 、高速を30G×5min の条件で遠心力成形
し、外径20×長さ30×厚さ5cmの遠心力成形供試体
を作製し、この時発生するノロ量を測定した。この際、
発生したノロが漏れないように型枠の両端の中空開放部
に蓋をして遠心力成形を行った。また、成形した供試体
を前置き2時間後、昇温速度20℃/hrs で80℃まで
昇温し、そのまま4時間保持した後、翌日まで放冷して
から脱型し、温度20℃±3℃で室内養生して材齢28
日の圧縮強度を測定した。その結果を表2に示す。な
お、スランプ値は、水セメント比を一定として高性能減
水剤の添加量で調整した。
【0025】
【表1】
【0026】<使用材料> セメント:電気化学工業社製、普通ポルトランドセメン
ト 砕砂 :新潟県姫川産、砕砂、比重2.64 砕石 :新潟県姫川産、砕石、比重2.64 高性能減水剤A:第一工業製薬社製商品名「 セルフロー
110P」 主成分ポリアルキルアリルスルホン酸塩系、粉末 ベントナイト: a.水素イオンを層間に取り込んだベントナイト b.カリウムイオンを層間に取り込んだベントナイト c.ナトリウムイオンを層間に取り込んだベントナイト d.カルシウムイオンを層間に取り込んだベントナイト e.アルミニウムイオンを層間に取り込んだベントナイ
ト a〜eのベントナイトを150,90,63,44μm
の篩いで篩って、150μ上、150〜90μm、90
〜63μm、63〜44μm、44μm下の粒度分布の
ものを得、実施例に使用した。 イ.150μ上 ロ.150〜90μm ハ.90〜63μm ニ.63〜44μm ホ.44μm下 ヘ.篩わないもの 〈測定方法〉 ・スランプ値:JIS A1101に準拠 ・ノロ量 :メスシリンダーを用いて測定 ・圧縮強度 :JIS A1108に準拠
【0027】
【表2】
【0028】表2よりナトリウムベントナイトとカリウ
ムベントナイトのノロ低減効果が大きく、カルシウムベ
ントナイトは添加量を多くすることにより同等のノロ防
止効果が得られる。又、63μm上と下でもノロ低減効
果が異なり、63μm下が顕著なノロ低減効果を示して
いることが分かる。
【0029】実施例2 表1のコンクリートの基本配合を使用し、cのナトリウ
ムベントナイトの63μm以下の粒度とdのカルシウム
ベントナイトの63μm以下の粒度を用いてその添加量
を変え、実施例1と同様の試験を行った。結果を表3に
示す。なお、使用した高性能減水剤は実施例1で使用し
たものと、加えて高性能減水剤Bを一部使用した。ま
た、スランプを合わせるために、減水剤の添加量を変え
水セメント比を一定とした場合と、減水剤の添加量はそ
のままで、単位水量でスランプを一部調整した。 〈使用材料〉 高性能減水剤B:デンカグレ−ス(株)製商品名「ダー
レックススーパー200」ポリカルボン酸塩系(固形化
した塊状のもの)
【0030】
【表3】
【0031】表3より水セメント比を一定として63μ
m下のベントナイトの添加量を増加させると高性能減水
剤使用量が多くなり、1.5重量部を超えるとノロ低減
効果はなくなり、1.5重量部以下、好ましくは1.2
重量部以下であることが示される。また、ベントナイト
を30kg/m3 以上に添加しても高性能減水剤量が多くな
りノロ低減効果が小さくなる傾向も示される。また、高
性能減水剤量を少なくするとノロ低減効果は極端に小さ
くはならないが、同一スランプを得るための単位水量の
増加の割合が大きく、水セメント比が36%を超えるよ
うになると500kgf/cm2 のパイルなどの設計強度の確
保が困難となる傾向を示し、また、ポリカルボン酸塩系
減水剤は減水作用は大きいが添加量を多くすると添加量
を0.5重量部を超えて添加すると遅延性が大きくなり
強度の確保が困難となる傾向を示している。
【0032】実施例3 実施例2の実験NO.2−5〜8について練り混ぜ水全
量と減水剤とベントナイトを懸濁してスラリー添加し、
実施例1と同様の試験を行った。結果を表4に示す。
【0033】
【表4】
【0034】表4から、スラリーで添加するとノロ低減
効果が増幅され、強度も出易くなることが顕著に示され
る。
【0035】実施例4 表5の単位セメント量と水セメント比と変えたコンクリ
ート配合を用いて実施例1と同様な試験を行った。但
し、ベントナイトは、bのカリウムベントナイトの63
μm以下の粒度を使用し、高性能減水剤は実施例1と同
様とした。また、試験項目に内面のペースト層の厚さの
測定を加えた。また、一部の配合のコンクリートを単位
水量を増減し、スランプを任意に変えたコンクリートも
使用した。試験結果を表6〜7に示す。
【0036】〈使用測定法〉 ペースト層の厚さ:成形後、モノサシをペースト層にさ
し込んで測定
【0037】
【表5】
【0038】
【表6】
【0039】
【表7】
【0040】実施例5 表8のコンクリート配合を使用して、1m3のパン型ミキ
サーで0.7m3のコンクリートを90秒練り混ぜた。ベ
ントナイトはcのナトリウムベントナイト6kg/m3 とd
のカルシウムベントナイト12kg/m3 の63μm下であ
り、それぞれ別個に使用した。なお、ベントイトは練り
混ぜ水全量と混合したスラリーにして添加した。また、
高性能減水剤Cと蒸気養生用の高強度混和材を用いた。
遠心力成形条件は、練り混ぜたコンクリートを用いて低
速1.5G×4分、中速Iを4G×1分、中速IIは15
G×3分、高速を25G×3分として、外径300mm
×長1m×60mmと外径300mm×長さ3m×厚さ
60mmの有効プレストレス40kgf/cm2 のA種の単杭
を2種類製造した。なお、パイルの仕様は主筋外径8m
mのPC鋼棒を6本、ラセン筋は外径5mmの普通鉄線
を50mmの間隔とした。また、コンクリートは盛り込
み方式で盛り込み、比較のブランクはノロが発生する分
を見越してコンクリート投入量を5vol.%多くし
た。蒸気養生条件は、製柱後、時間前養生した後、20
℃/hrの速度で75℃まで上げ、そのまま4時間保持
した後、養生層の中で翌日まで自然放冷して脱型し、屋
外に1週間養生したときの、外径300mm×長1m×
60mmの単杭の圧縮強度と外径300mm×長さ3m
×厚さ60mmの単杭の静曲げ強度を測定した。その結
果を表9に示す。 〈使用材料〉 セメント:電気化学工業社製、普通ポルトランドセメン
ト 砂 :富山県庄川産、砂、比重2.66 砕石 :富山県庄川産、砂、比重2.66 高性能減水剤C:電気化学工業(株)製商品名「FT−
500」固形分43%の液体ポリアルキルアリルスルホ
ン酸塩系 高強度混和材:電気化学工業(株)製商品名「デンカΣ
1000」 〈測定条件〉 ・静曲げ強度:JIS A5337に準拠
【0041】
【表8】
【0042】
【表9】
【0043】なお、本発明例ではノロの発生はなく、比
較のパイルは48リットル/m3のノロが発生し、結果的
にパイルの肉厚は、ほぼ、同様となった。
【0044】
【発明の効果】
1.本発明の63μm以下でかつ、ナトリウムベントナ
イト、カリウムベントナイト、及びカルシウムベントナ
イトの一種又は二種以上を主成分とする二次粒子を使用
することによって、遠心力成形体製造時のノロ低減効果
を増強することができる。 2.コンクリート配合などを限定することによりノロ低
減と、強度の確保が達成でき、かつ、圧縮強度だけでな
く、曲げ強度の優れたパイル等の製造が可能となる。 3.本発明のノロ低減材を使用することにより、現在、
産業廃棄物として廃棄されているノロの発生量を低減さ
せることができるので、公害防止や環境保全に役立つ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−247543(JP,A) 特開 平2−44053(JP,A) 吉田國夫,鉱産物の知識と取引,通商 産業調査会,1992年 3月 7日,改訂 新版第10版,第743頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 14/10 B28B 1/20

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒径が63μm以下でかつ、ナトリウム
    ベントナイト、カリウムベントナイト、及びカルシウム
    ベントナイトの一種又は二種以上を主成分とする遠心力
    成形体製造用のノロ低減材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のノロ低減材と高性能減水
    剤とを含有する遠心力製造用コンクリート。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のコンクリートを遠心力成
    形してなる遠心力成形体。
  4. 【請求項4】 単位セメント量が350〜600kg/
    m3 、水セメント比が36〜25%、スランプが0〜1
    8cmで、高性能減水剤をコンクリート中のセメント10
    0重量部に対して、固形分換算で0.05〜1.5重量
    部配合し、さらに、請求項1記載のノロ低減材を0.2
    〜30kg/m3 配合したコンクリートを遠心力成形し、蒸
    気養生及び/又はオートクレーブ養生することを特徴と
    する遠心力成形体の製造方法。
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