JP3535504B2 - ガスセンサ - Google Patents

ガスセンサ

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JP3535504B2
JP3535504B2 JP2002349591A JP2002349591A JP3535504B2 JP 3535504 B2 JP3535504 B2 JP 3535504B2 JP 2002349591 A JP2002349591 A JP 2002349591A JP 2002349591 A JP2002349591 A JP 2002349591A JP 3535504 B2 JP3535504 B2 JP 3535504B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ガス絶縁機器内
部の、部分放電や地絡等の異常部位を検出するガスセン
サに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のガスセンサの構成を説明する。従
来のガスセンサは、被検出ガスに接触する第1多孔性電
極、被検出ガスに接触する第2多孔性電極、第1及び第
2多孔性電極間に介在するイオン導電性の固体電解質に
より構成され、第1及び2多孔性電極、固体電解質から
なる積層体で検出対象ガスを検出する電気化学的素子
(ガスセンサ)が構成されている。
【0003】また、第1、第2多孔性電極にはリード線
を介して直流電源が接続され、スイッチにより直流電源
から第1、第2多孔性電極への電流をオン、オフする。
また、電流計はスイッチを介して上記電気化学的素子に
流れる電流を測定する。
【0004】次にこの電気化学的素子を用いてGIS
(Gas Insulated Switchgear:ガス絶縁開閉装置)
内SFガスの放電分解生成物であるHFガスの検出動
作について説明する。まず、GIS内で部分放電や地絡
等の異常が発生すると以下の反応が起こる。
【0005】 SF+Cu→CuF+SF (1) SF+HO→SOF+2HF (2) SOF+HO→SO+2HF (3)
【0006】式(1)におけるCuはGISの構成要素
の成分、式(2)、(3)におけるHOはGIS内吸
着剤に吸着されずSF中に拡散している水分である。
続いて、被検出ガスのうちHFガスが電気化学的素子の
例えばAuでできた第1多孔性電極1に到達し、ここで
スイッチ6をオンすると、第1多孔性電極1で以下の反
応が起こる。
【0007】 2HF+2e→H+2F (4)
【0008】上記、反応で生成したフッ素イオンは例え
ばPbF,LaF等でできたフッ素イオン導電性の
固体電解質3中を移動して、例えばAuでできた第2多
孔性電極2で上記反応式の場合とは逆の反応が起こる。
【0009】 2F→F+2e (5)
【0010】このようにして、直流電源4で第1及び第
2多孔性電極1,2に適当な印加電圧を設定することで
電流計7はHFガス濃度に対応した電流値を示し、ガス
センサとしての機能を発揮する(例えば、特許文献1参
照)。
【0011】
【特許文献1】特開平4−56109号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来のガスセンサは以
上のように構成されているが、ガス流路空間の異常部位
の確定が困難であるという問題点があった。
【0013】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、ガス流路空間の異常検出に最適
な構成を有したガスセンサを提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明に係るガスセン
サは、ガスをイオン化して検出する第1及び第2多孔性
電極、これら第1及び第2多孔性電極間に介在するイオ
ン導電性の固体電解質からなる複数の電気化学的素子
と、第1及び第2多孔性電極間に直流電圧を印加する複
数の電源と、複数の電気化学的素子を複数個のガス配管
取付用の絶縁スペーサのガス流路空間にそれぞれ組込
み、これら電気化学的素子の出力比較によりガス流路空
間の異常部位を判断する比較手段とを備え、各ガス流路
空間に組み込んだ複数の電気化学的素子でホイートスト
ンブリッジを構成して、ホイートストンブリッジの差電
位変動でガス流路空間の異常部位を標定するものであ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態を説明する。図1は本実施の形態に関連する
電気的化学素子の構成図である。図1において、被検出
ガスに接触するガス分子よりも粗い凹凸をガス接触表面
に持つ第1多孔性電極1a、同様に被検出ガスに接触す
るガス分子よりも粗い凹凸をガス接触表面に持つ第2多
孔性電極2a、第1及び第2多孔性電極間に介在するイ
オン導電性の固体電解質3により構成され、第1及び2
多孔性電極1a、2a、固体電解質3からなる積層体で
検出対象ガスを検出する電気化学的素子(ガスセンサ)
が構成されている。
【0016】また、第1、第2多孔性電極1a,2aに
はリード線5を介して直流電源4が接続され、スイッチ
6により直流電源4から第1、第2多孔性電極1a、2
aへの電流をオン、オフする。また、電流計7はスイッ
チ6を介して上記電気化学的素子に流れる電流を測定す
る。次に動作について説明する。第1、第2多孔性電極
1a,2aはその表面に凹凸をほどこすことにより、電
極表面積が増すのでHFガスのイオン化が促進され、感
度が向上する。また、凹凸を施すことにより同一感度で
よければ電極の全体形状を小さくできる。
【0017】上記、図1では第1多孔性電極1a、第2
多孔性電極2aに印加する直流電圧の極性方向は単一で
あったが、図2では印加する電圧の極性を反転できる極
性切り換えスイッチ6aを直流電源4に設け、極性切り
換えスイッチ6aの可動子の投入方向を変えることで第
1多孔性電極1、第2多孔性電極2に印加される直流電
圧の極性が反転する。次に、図2の動作について説明す
る。電気化学的素子に常に一定方向の直流電圧4を印加
してガス測定後にスイッチ6を切ると、電極表面にフッ
素イオンが残留して次の測定時に影響を及ぼす。そこ
で、極性切り換えスイッチ6aを通常と逆方向に切替え
ると第1多孔性電極1、第2多孔性電極2に印加される
直流電圧4の極性が反転して逆方向に反応が起こって電
極表面に残留したフッソイオンが離れて電気化学的に素
子をクリーニングすることができ、次回以降も高い精度
の測定を行うことができる。
【0018】上記、図1,2では第1多孔性電極1、1
a、第2多孔性電極2、2aに印加される電源を直流電
源のみとしたが、図3では直流電源4と交流電源8とを
備え、これら電源の一方をスイッチ6bにより選択切り
換えする。他の構成に関しては図1,2と同様である。
次に、図3の動作について説明する。スイッチ6bを交
流電源8側にすると電気化学的素子固有の交流抵抗が測
定できる。このため電極に発生する不純物或いは電解質
の変質等に起因する抵抗成分を検出できるため電気化学
的素子を検査対象に組込んだままで健全性確認が可能と
なる。
【0019】図4は図1ないし3にその構成を示した電
気化学的素子13の取り付け構造を示した図である。図
において、GIS9はHFガスを外部に噴出させるガス
配管10を有し、圧力計11はガス配管10より吐出し
たHFガスを計測する。ガス導入空間12はガス配管1
0と圧力計11とを結合し、HFガスを圧力計11に導
入する。ガス導入空間12の内、圧力計11に挿入され
ている部分の内面に電気化学的素子13が設置されてい
る。次に、図4の動作について説明する。ガスセンサの
うち電気化学的素子13を圧力計11のガス導入空間1
2に組込むと、ガスセンサの取付け、取外しが容易かつ
コンパクトである。また圧力計11は、GIS9のガス
区分毎に取付けられているので、ガスセンサにも無駄が
ないし、1ケ所で圧力を含めた監視が可能となるので省
力化につながる。このように、ガス圧力計のガス導入空
間に直接電気化学的素子を導入することで、ガス圧と共
にHFガスの監視も同時に行えるため監視の一元化が実
現する。
【0020】上記、図4ではガス配管10と圧力計11
を結合するガス導入空間12内に電気化学的素子13を
設置したが、図5に示すようにガス圧を抵抗変化にて検
出するひずみゲージ16を金属ダイヤフラム15上に配
置してN密封空間17に設置したガス導入空間12a
内に電気化学的素子13を設置することもできる。尚、
端子板18はひずみゲージ16に接続されたリード線を
うける。オンラインでの測定の場合等は、圧力センサ1
4のガス導入空間12aに電気化学的素子13を取込
む。そしてガス導入空間12aをガス配管10に結合す
ると、電気化学的素子13はガス排管10より吐出され
たガスよりHFガスを検出する。このように、ガスの圧
力センサを内蔵した筺体内に電気化学的素子を導入する
ことで、ガス圧と共にHFガスの監視も同時に行えるた
め監視の一元化が実現する。
【0021】図6は温度補償圧力スイッチ19に電気化
学的素子13を適用した場合の図を示すものである。ガ
ス導入空間12bはガス配管10よりガスを導入する。
ベローズ20はガス導入空間12bの端部を形成し、ま
た、ベローズ20aはベローズ20と感圧レバー22で
結合されている。基準ガス封入空間21はベローズ20
aの他端に結合され、レバー23は感圧レバー22の中
央部に可動自在に結合され、支点24を持つ。スイッチ
25は感圧レバー22に移動によりレバー23が可動す
るとオンする。図6ではベローズ20内に電気化学的素
子13が設置されている。
【0022】次に、図6の動作を説明する前に、まず温
度補償圧力スイッチ19の動作を説明する。GIS9側
のガス導入空間12b、SFガスが同圧力で封入され
ている基準ガス封入空間21はそれぞれ感圧レバー22
でつながれており、ベローズ20,20aで釣り合いの
取れた位置で静止している。仮にGIS9でガス漏れが
発生するとガス導入空間12b側の圧力が低下し、よっ
て感圧レバー22は左側へ移動する。この時、支点24
をもつレバー23も一方が感圧レバー22とつながれて
いることで右回りに移動する。許容限界を越えてガスが
漏れると警報出力用のスイッチ25がレバー23により
オンされる。このガス導入空間12bに電気化学的素子
13を組込むことでHFガスを検出しGIS9の地絡事
故等を検知することができる。このように、温度補償圧
力スイッチ19の被検出ガス導入部12bに電気化学的
素子13を内蔵してガス圧を検知すると共に、HFガス
の監視も同時に行えるため監視の一元化が実現する。
【0023】上記、図6ではGIS9よりガス圧を受け
るガス導入空間12b内に電気化学的素子13を設置し
たが、図7では基準ガス封入空間21よりの基準ガスが
充填されるガス導入空間12bにも電気化学的素子1
3aを設置する。各電気化学的素子13,13aを流れ
る電流は比較器26に入力されて比較される。次に、図
7の動作について説明する。通常、電気化学的素子1
3,13aはガス配管10より吐出されたSFガス、
基準ガス封入空間21に封入されたSF を検出してい
るため、同レベルのガス検出電流を比較器26に出力し
ている。従って電流レベルに差がないためHFガスの発
生はないと判断する。
【0024】GIS9に地絡事故が発生しガス配管10
よりガス導入空間12bに吐出されるガスにHFガス
が混入すると電気化学的素子13はHFガスを検出して
ガス検出電流レベルをあげる。その結果、比較器26は
電流レベル差より地絡事故発生を検知する。さらに、電
流レベル差の変化の傾向を検知することで事故の拡大の
様子を自動的に判定できる。このように、温度補償圧力
スイッチ19の被検出ガス導入部12bに電気化学的
素子13を内蔵すると共に、温度補償圧力スイッチ19
の基準ガス封入空間21にガスセンサを構成する電気化
学的素子13aを組み込み、これらガスセンサの出力の
比較することで微小のHFガスの発生を検出できると共
に、HFガスの変化傾向をも自動的に検知できる。
【0025】図8は本実施の形態に係るガスセンサの取
り付け構造を説明する図である。図において、GIS9
は外被27によって周囲を覆われている。導体28はG
IS9内に敷設され、スペーサ29は導体28をGIS
9内の中心に支持する。フランジ30はガス配管の先端
の周囲に形成され、絶縁スペーサ31はガス導入空間1
2cを内包し、フランジ30に載置されている。フラン
ジ付きのガス配管10aは絶縁スペーサ31に載置さ
れる。次に、図8の動作について説明する。ガス配管1
0aは、GIS9の外被27を流れるループ電流を考
慮して、GIS9側に形成したフランジ30との間に絶
縁スペーサ31を介して取付けられる。そして、絶縁ス
ペーサ31の内部に電気化学的素子13を組込むこと
で、よりHFガスが発生し易い箇所、即ちHFガスが拡
散してき易い場所に電気化学的素子13を設けたことに
なり、HFガス検出感度が向上する。このように、電気
化学的素子13をガス配管取付用の絶縁スペーサ31の
ガス流路空間に組み込むことで、HFガスが発生した場
合にそのガスが拡散し易い箇所に電気化学的素子13を
設置できるためガス検出感度が向上する。
【0026】図8に示した構成のガスセンサを、スペー
サ29によって区分されたGIS9の各ブロック毎に設
置しても良い。図9は本実施の形態のガスセンサの取り
付け構造を示す図である。ブロックBにはブロックAと
同様な構成でガス導入空間12dが内蔵された絶縁スペ
ーサ31aが設置され、この絶縁スペーサ31aに電気
化学的素子13bが内蔵されている。そして、各電気化
学的素子13,13bより流れた電流は比較器26に入
力されて比較される。次に、図9の動作について説明す
る。通常、電気化学的素子13,13bはブロックA,
ブロックBより吐出されたSFガスを検出しているた
め、同レベルのガス検出電流を比較器26に出力してい
る。従って電流レベルに差がないためHFガスの発生は
ないと判断する。
【0027】ブロックAに地絡事故が発生しガス導入空
間12cに吐出されるガスにHFガスが混入すると電気
化学的素子13はHFガスを検出してガス検出電流レベ
ルをあげる。その結果、比較器26は電流レベル差より
地絡事故発生を検知する。さらに、電流レベル差の変化
の傾向を検知することで事故の拡大の様子を自動的に判
定できる。このように、複数の電気化学的素子を複数個
のガス配管取付用の絶縁スペーサのガス流路空間にそれ
ぞれ組込、これら電気化学的素子の出力比較によりガス
流路空間の異常部位を判断することで異常部位の確定が
容易となる。
【0028】上記、図4〜9ではガス圧力計、或いはG
IS9に固定型タイプのガスセンサを示したが、ガスセ
ンサをGIS9のメンテナンス用に携行タイプにまとめ
ることもできる。図10は携行タイプのガスセンサをG
IS9のガス配管10に結合する様子を示した図であ
る。図において、ガスセンサを収納する有底の筒型の筐
体33内には、電気化学的素子13を内包したガス導入
管12eとガス検出電流を測定する電流計7とが収納さ
れている。尚、GIS9のガス配管10にメンテナンス
時に封入させたガスを吐出させるバルブ32を備え、ま
たガス導入管12eのガス導入路にもガス導入或いはガ
ス遮断用のバルブ32aを備えている。
【0029】次に、図10の動作について説明する。G
IS9のメンテナンス時に、ガス導入空間12eを通し
て筐体33をガス配管10に結合した後に、ガス配管1
0側のバルブ32を開放してGIS9に封入されたガス
をガス導入空間12eに吐出させる。この時、ガス導入
空間12e側のバルブ32aも開放する。この結果、ガ
ス導入空間12eに設置された電気化学的素子13はガ
スを検出してガス検出電流を電流計7に流す。この時、
電気化学的素子13がHFガスを検出すると電流レベル
は上昇する。このようにバルブ32aでしきることので
きるガス導入空間12eを備え、その中に電気化学的素
子13を組込んでガスセンサ33をポータブルな構造と
したので、電気化学的素子13が監視対象に対して高価
である場合、又、オンラインのシステムを構築できない
場合等は、点検時もしくは異常時のみガスセンサで測定
すれば安価でフレキシブルな対応が可能となる。このよ
うに、筒型筺体33に収納したガス導入空間12eに電
気化学的素子13を収めて携行型に構成したことで、必
要に応じて電気化学的素子13をガス検出部位に着脱で
き、機動性が向上する。
【0030】上記、図10では筐体にガスセンサを構成
するガス導入管を1本だけ収納したが、このガス導入管
以外にSFガスを基準ガスとした基準ガス封入空間を設
けて筐体を構成しても良い。図11はガス導入管のほか
に基準ガス封入区間を収納した筐体から構成されるガス
センサの構成図である。尚、図中、図10と同一符号は
同一又は相当部分を示す。図において、基準ガス封入空
間21はSFガスを基準ガスとして封入され、この基準
ガス封入空間21にはガス検出用の電気化学的素子13
cが収められている。切り換えスイッチ6cはガス導入
空間12eに収められた電気化学的素子13のガス検出
電流と、基準ガス封入空間21aに収められた電気化学
的素子13cのガス検出電流とを電流計7に切り換え出
力する。
【0031】次に、図11の動作について説明する。基
準ガス封入空間21aの中に組み込んだ電気化学的素子
13cは通常封入されたSFガスを検出して一定レベル
のガス検出電流を出力している。一方、電気化学的素子
13はHFガスを検出するとレベルの高いガス検出電流
を出力するため、切り換えスイッチ6cにより電流計7
に入力するガス検出電流を切り換えてレベル差を比較す
ることで、地絡事故によるHFガスの発生を更に感度良
く検知することができる。このように、筒型筺体33a
に収納したガス導入空間に電気化学的素子13を収める
と共に、同ガス導入空間とは別に基準ガス封入空間21
aを設けて基準ガス検出用の電気化学的素子13cを収
納し、2つの電気化学的素子の検出出力を比較すること
で微小のHFガスの検出が可能となり、更にHFガスの
変化傾向を把握することができる。
【0032】実施の形態2.上記、実施の形態1では2
つの電気化学的素子からのガス検出電流の大小比較より
GIS9に発生したHFガスを検出したが、2つの電気
化学的素子の抵抗変化を電圧変化に変換して電圧差より
HFガスを検出するようにしても良い。図12は2つの
ガスセンサと、同ガスセンサと同抵抗値の抵抗とをブリ
ッジ接続してホイートストンブリッジを構成している。
図において、測定ガス導入空間12fに封入されている
電気化学的素子13の対向辺には抵抗34aが、比較対
象ガス空間12gに封入されている電気化学的素子13
dの対向辺には抵抗34が配置され、それぞれをブリッ
ジ型に接続されている。そして、各抵抗34,34dの
接続点と各電気化学的素子13,13dの接続点との間
にリード線5aで直流電源4が接続され、電気化学的素
子13と抵抗34の接続点a、電気化学的素子13と抵
抗34の接続点bの間に、a点とb点の差電位を測定す
る電圧計35が接続されている。
【0033】次に、本実施の形態の動作について説明す
る。ガス導入空間12f,12gのガス濃度の違いによ
り電気化学的素子13,13dに流れる電流が異なるこ
とから、抵抗34,34aでの電圧降下に差ができ、結
果としてa−b間に差電位を生じる。この変動を電圧計
35で測定することで、簡単にガス濃度の微小変化や濃
度変化の傾向を検知することが可能となる。このよう
に、各ガス流路空間に組み込んだ複数の電気化学的素子
でホイートストンブリッジを構成し、このブリッジの差
電位変動でガス流路空間の異常部位を標定することで高
感度にHFガスの発生を検出できる。
【0034】実施の形態3.上記、各実施の形態ではガ
ス配管10の近傍で起きた地絡事故により発生したHF
ガスを検出する際には問題はないが、ガス配管10より
離隔した地点で起きた地絡事故により発生したHFガス
は十分に検出できない.そのため封入したガスを2つの
ガス吐出口を結ぶガス配管に対流させ、そのガス配管に
電気化学的素子を配置しても良い。
【0035】図13は本実施の形態に関連するガスセン
サをGIS9に取り付けた状態を示した図である。図に
おいて、ガス配管10はスペーサ29,29aで区分け
された1ガス区分ブロック内にあるガス吐出口を連結
し、このガス配管10の中央部にはガス吐出口よりガス
吐出口にガスを対流させるファン36と、対流している
ガスを検出する電気化学的素子13を内蔵している。次
に、本実施の形態の動作について説明する。スペーサ2
9,29aで挟まれたガス区分ブロック内のc点で部分
放電や地絡等の異常が発生したとする。異常箇所で発生
したHFガスはこのままではなかなか拡散せず、ガス配
管10等に組込んだ電気化学的素子13での検出が十分
にできなくなることが考えられる。
【0036】そこでガス対流装置としてのファン36で
SFガスを対流させて電気化学的素子13にHFガス
も到達するようにする。これで、電気化学的素子13は
組込む場所に制約を受けず、ガス区分ブロックの容量が
大きくても1つのガス区分にガス対流装置が1台あれば
その目的を達することができる。このように、電気化学
的素子13を設置したガス流路空間のガスを対流させる
ことで、電気化学的素子13を設置した箇所より離れた
箇所でHFガス発生してもHFガスを電気化学的素子1
3に拡散させることができるため、HFガスを即座に検
出できる。
【0037】実施の形態4.上記、各実施の形態では電
気化学的素子に常に電圧を印加してガス検出状態にあっ
たが、GIS9を複数のブロックに区分けして各ブロッ
ク毎にガスセンサを設置するとガスセンサによるトータ
ル的な電力消費が大きくなったり、バックグランドノイ
ズによる事故誤検出が発生することもある。
【0038】本実施の形態は、各ブロック毎に設置した
ガスセンサをGIS9に故障電流が流れた時に起動させ
る。図14は本実施の形態によるガスセンサのGIS9
への適用例を示す図である。図において、ガスセンサ3
7,37a〜37cはGIS9の各ブロック毎に設置さ
れる。故障電流検出器38はGIS9中に敷設された導
体28に例えば地絡による故障電流を検出するCTのよ
うな検出器である。制御演算装置39は、故障電流検出
器38の電流検出信号に下がって各ガスセンサ37,3
7a〜37cを起動(電圧印加)させると共に、隣接す
る各ブロック毎のガスセンサのガス検出電流を入力して
比較し、電流差より地絡発生部位を特定する。
【0039】次に、本実施の形態に動作について説明す
る。今、仮にd点で地絡が発生し、故障電流が図の矢印
方向に流れると故障検出器38は検出信号を制御演算装
置39に出力する。制御演算装置39は、故障電流の検
出器38がカバーしているガス区分ブロックのガスセン
サ37,37a,37b,37cを起動し、各出力を比
較することで、地絡の詳細位置(d点を含むガス区分)
を標定できる。このようにすることで、バックグランド
ノイズによる誤検出を防止するとともに、システム全体
の省エネを図ることができる。このように、複数の電気
化学的素子を設置したガス流路空間の電流路に発生した
異常をブロック単位で検出した後に、当該ブロックの組
み込まれた電気化学的素子を起動し、ガス流路空間の異
常部位を特定することで、バックグランドノイズによる
HFガス誤検出を阻止できると共に、複数の電気化学的
素子に印加する電源電圧の省エネとなる。
【0040】ガスセンサのみの検出であれば、部分放
電、検出器38と両方の検出であれば、地絡との識別ア
ルゴリズムとすることも可能である。また、制御演算装
置39で図13のガス対流装置36を起動させるように
しても良い。
【0041】実施の形態5.上記、各実施の形態では、
事故によって導体28と外被27との間に発生した放電
によるHFガスを検出するようにしたが、図15ではG
IS9内の導体28に接続された電流経路を、切り換え
用の開閉器の動作時の放電によって発生したHFガスの
検出を阻止させるようにしてガスセンサを構成する。図
において、開閉装置40は導体28に接続され、動作時
には、ガスセンサ37に機能停止信号を出力する。本実
施の形態によれば、開閉装置(開閉器)40が動作する
と、アーク電流41が発生して一時的にHFガスが生成
される。従って開閉装置40が動作してのち、HFガス
が消滅するまでの一定時間、ガスセンサ37の検出を停
止させるように開閉装置40の動作信号をガスセンサ3
7に入力する。これにより、異常の誤検出が防止でき
る。このように、複数の電気化学的素子を設置したガス
流路空間の電流路中の各区分ブロックに設けた開閉器4
0への動作信号入力時に、当該開閉器40を設けた区分
ブロックに設置された電気化学的素子の動作を一時停止
することで電気化学的素子のHFガス誤検出を阻止でき
るため信頼性が向上する。
【0042】実施の形態6.上記、各実施の形態は多孔
性電極に印加する直流電源は、交流電源を直流化したも
のを用いたが、GIS9とガスセンサとの間の絶縁性を
考えると直流電源はバッテリが望ましく、また各計器の
表示部に太陽電池を設けて直流電源として取り出しても
良い。図16は電源4にバッテリを使用した場合のガス
センサの構成図であり、原理的には従来のガスセンサと
変わらない。従来のガスセンサの課題の1つとして、直
流電源4の設置方法があげられる。特にオフラインで使
用する時の電源の準備、数量が多い場合のコスト、又G
IS9の構成によっては直流電源4の共有の困難、GI
S9との絶縁等その設置条件は限定される。そこでまず
バッテリ等が考えられる。
【0043】しかしメンテナンスフリーの見地からは、
図4における圧力計11の表示部42を太陽電池として
しまうことが良い。これにより、設置スペースをとら
ず、メンテナンスフリーのガスセンサが簡単にできる。
電流計7は表示部42にサブメータとして表示させれば
良い。なお、太陽電池とするのは、圧力計11だけに限
定しないのはもちろんである。このように、電気化学的
素子を駆動させる電源を、バッテリ或いは計器の表示パ
ネルに備えた太陽電池により供給することで、交流電源
ラインの敷設が不要となり、無人化効率が向上すると共
に、メンテナンスが容易となる。
【0044】
【発明の効果】この発明によれば、ガスをイオン化して
検出する第1及び第2多孔性電極、これら第1及び第2
多孔性電極間に介在するイオン導電性の固体電解質から
なる複数の電気化学的素子と、第1及び第2多孔性電極
間に直流電圧を印加する複数の電源と、複数の電気化学
的素子を複数個のガス配管取付用の絶縁スペーサのガス
流路空間にそれぞれ組込、これら電気化学的素子の出力
比較によりガス流路空間の異常部位を判断する比較手段
とを備え、各ガス流路空間に組み込んだ複数の電気化学
的素子でホイートストンブリッジを構成して、ホイート
ストンブリッジの差電位変動でガス流路空間の異常部位
を標定するようにしたので、各電気化学的素子の出力比
較によりガス流路空間の異常部位を判断することで異常
部位の確定が容易となるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に関連したガスセン
サの構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に関連したガスセン
サの構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態1に関連したガスセン
サの構成図である。
【図4】 この発明の実施の形態1に関連したガスセン
サの構成図である。
【図5】 この発明の実施の形態1に関連したガスセン
サの構成図である。
【図6】 この発明の実施の形態1に関連したガスセン
サの構成図である。
【図7】 この発明の実施の形態1に関連したガスセン
サの構成図である。
【図8】 この発明の実施の形態1に関連したガスセン
サの構成図である。
【図9】 この発明の実施の形態1によるガスセンサの
構成図である。
【図10】 この発明の実施の形態1に関連したガスセ
ンサの構成図である。
【図11】 この発明の実施の形態1に関連したガスセ
ンサの構成図である。
【図12】 この発明の実施の形態2によるガスセンサ
の構成図である。
【図13】 この発明の実施の形態3によるガスセンサ
の構成図である。
【図14】 この発明の実施の形態4によるガスセンサ
の構成図である。
【図15】 この発明の実施の形態5によるガスセンサ
の構成図である。
【図16】 この発明の実施の形態6によるガスセンサ
の構成図である。
【符号の説明】
1,1a 第1多孔性電極、2,2a 第2多孔性電
極、3 固体電解質、4直流電源、5,5a リード
線、6,6a〜6c スイッチ、8 交流電源、10,
10a ガス配管、11 圧力計、12,12a〜12
g ガス導入空間、14 圧力センサ、15 金属ダイ
ヤフラム、17 ひずみゲージ、19 温度補償圧力ス
イッチ、20,20a ベローズ、25 スイッチ、2
6 比較器、27 外被、28 導体、29,29a
スペーサ、30,30a フランジ、33,33a ポ
ータブガスセンサ(筺体)、34,34a 抵抗、38
故障電流検出器、39 制御演算装置、40 開閉
器。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−288974(JP,A) 特開 平6−222104(JP,A) 特開 平5−188024(JP,A) 特開 平5−66215(JP,A) 特開 平6−258278(JP,A) 特開 平7−241009(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/26 - 27/49 G01R 31/08 - 31/20 H02B 13/00 - 13/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスをイオン化して検出する第1及び第
    2多孔性電極と、 前記第1及び第2多孔性電極間に介在するイオン導電性
    の固体電解質からなる電気化学的素子と、 前記第1及び第2多孔性電極間に直流電圧を印加する電
    源とを有するガスセンサにおいて、 前記電気化学的素子と電源とを複数有し、前記複数の電
    気化学的素子を複数個のガス配管取付用の絶縁スペーサ
    のガス流路空間にそれぞれ組込み、前記電気化学的素子
    の出力比較によりガス流路空間の異常部位を判断する比
    較手段を備え、 前記各ガス流路空間に組み込んだ複数の電気化学的素子
    でホイートストンブリッジを構成して、前記ホイートス
    トンブリッジの差電位変動で前記ガス流路空間の異常部
    位を標定する ことを特徴とするガスセンサ。
  2. 【請求項2】 前記電気化学的素子を設置したガス流路
    空間のガスを対流させるガス対流手段を備えたことを特
    徴とする請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 【請求項3】 ガスをイオン化して検出する第1及び第
    2多孔性電極と、 前記第1及び第2多孔性電極間に介在するイオン導電性
    の固体電解質からなる電気化学的素子と、 前記第1及び第2多孔性電極間に直流電圧を印加する電
    源とを有するガスセンサにおいて、 前記電気化学的素子を複数有し、前記複数の電気化学的
    素子を設置したガス流路空間の電流路に発生した異常を
    所定ブロック単位で検出する各ブロック毎の故障検出手
    段と、 前記故障検出手段による故障検出結果より前記ブロック
    の組み込まれた前記電気化学的素子を起動し、前記ガス
    流路空間の異常部位を特定する制御演算手段とを備えた
    ことを特徴とするガスセンサ。
  4. 【請求項4】 ガスをイオン化して検出する第1及び第
    2多孔性電極と、 前記第1及び第2多孔性電極間に介在するイオン導電性
    の固体電解質からなる電気化学的素子と、 前記第1及び第2多孔性電極間に直流電圧を印加する電
    源とを有するガスセンサにおいて、 前記電気化学的素子を複数有し、前記複数の電気化学的
    素子を設置したガス流路空間の電流路中の各区分ブロッ
    クに設けた開閉器への動作信号入力時に、前記開閉器を
    設けた区分ブロックに設置した前記電気化学的素子の動
    作を一時停止する動作停止手段を備えたことを特徴とす
    るガスセンサ。
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