JP3535416B2 - 製造プロセス制御装置、製造プロセス制御方法、製造プロセス制御プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、および半導体装置 - Google Patents

製造プロセス制御装置、製造プロセス制御方法、製造プロセス制御プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、および半導体装置

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JP3535416B2
JP3535416B2 JP18678299A JP18678299A JP3535416B2 JP 3535416 B2 JP3535416 B2 JP 3535416B2 JP 18678299 A JP18678299 A JP 18678299A JP 18678299 A JP18678299 A JP 18678299A JP 3535416 B2 JP3535416 B2 JP 3535416B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製造する半導体素
子の基板内部の不純物分布情報を基板内部の不純物の拡
散方程式を解くことにより抽出し、抽出した不純物分布
情報から半導体素子の製造条件を決定し、決定した製造
条件により半導体素子製造装置を制御する製造プロセス
制御装置、製造プロセス制御方法、製造プロセス制御プ
ログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒
体、および上記製造プロセス製造方法により製造される
半導体装置に関し、特に、半導体素子製造プロセスの歩
留まりを向上させる技術に係わる。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路の微細化に伴い、
集積回路を構成する半導体素子の一つであるMOSFE
T(Metal‐Oxide Silicon Field Effect Transistor)
の微細化が急速に進んでおり、また、このような背景か
ら、MOSFET内のゲート酸化膜のより一層の薄膜化
が進められている。
【0003】一方、最近のMOSFETでは、半導体基
板内部で生じる短チャネル効果を抑制するために、n型
のMOSFET(以下、nMOSFETと表記)に対し
てはn型の不純物、p型のMOSFET(以下、pMO
SFETと表記)に対してはp型の不純物を注入したゲ
ート電極を用いるようになっている。このようにnMO
SFETおよびpMOSFETのゲート電極をそれぞ
れ、n型、p型に設定した電極構造をデュアルゲート電
極と呼ぶが、一般に、デュアルゲート電極を備えた半導
体素子を作製する場合は、始めに、ソース・ドレイン領
域の形成のための不純物注入処理をゲート電極領域に対
しても行い、その後に、ソース・ドレイン領域の不純物
の活性化およびゲート電極領域全体への不純物の拡散が
行われるように、半導体基板に対してアニール処理を施
す。
【0004】ところが、このような半導体素子の作製方
法では、ゲート酸化膜の薄膜化が進行すると、ゲート電
極に注入した不純物が、ゲート酸化膜を通り抜け、半導
体基板にまで達してしまい、半導体素子のしきい値電圧
等の素子特性が著しく変化するという問題が発生する。
【0005】このため、最近では、ゲート酸化膜から半
導体基板へ不純物が入り込むことを抑制し、素子特性の
劣化を防ぐために、ゲート酸化膜中に窒素を添加し、ゲ
ート酸化膜中の不純物の半導体基板中への拡散を抑制す
る処置がなされている。
【0006】尚、ゲート酸化膜中に窒素を添加する方法
としては、現在までに、半導体基板に窒素を含まない酸
化膜を予め形成した後、NO、NO、NH等のガス
雰囲気下でアニールし、ゲート酸化膜中に窒素を導入す
る方法、NOガスやNOとOの混合ガス等を用いて
半導体基板を窒酸化する方法等が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、現
在、MOSFET等の半導体素子の製造プロセスにおい
ては、ゲート酸化膜から半導体基板へと不純物が拡散す
ることを抑制するために、ゲート酸化膜中に窒素を添加
し、ゲート酸化膜中の不純物の半導体基板中への拡散を
抑制する窒酸化膜形成処理が施されている。
【0008】しなしながら、現在、窒素をゲート酸化膜
中に導入することにより、ゲート酸化膜中の不純物の拡
散が抑制されるという現象については明らかとなってい
るが、この窒酸化膜形成処理によりソース・ドレイン領
域等の半導体基板中の不純物の分布状態がどのように変
化するか、窒酸化膜が半導体基板表面に存在することに
より、その後に行われる熱工程で半導体基板中の不純物
の拡散がどのような影響を受けるか等、窒酸化膜形成処
理の裏に潜むメカニズムや半導体基板への影響に関する
知見は全く得られていない。
【0009】このため、現在、窒酸化膜形成処理を効率
的に行うには非常に大きな困難を伴い、窒酸化膜形成処
理を伴う半導体素子の製造工程の歩留まりは大変低いも
のとなっている。
【0010】このような問題を解決するために、プロセ
スシミュレーション技術を用いた窒酸化膜形成工程の評
価がなされてはいるが、既述の通り、現在までの所、窒
酸化膜形成のメカニズムやその影響についての知見が全
く得られていないために、その評価精度は非常に悪く、
結果として、プロセスシミュレーション技術を用いて最
終的に得られる半導体素子の製造条件の精度も悪くな
り、半導体素子製造プロセスの歩留まりを向上させるま
でには至っていない。
【0011】本発明は、上記の問題に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、半導体素子製造プロセスの歩留
まりを向上させる製造プロセス制御装置を提供すること
にある。
【0012】また、本発明の他の目的は、半導体素子製
造プロセスの歩留まりを向上させる製造プロセス制御方
法を提供することにある。
【0013】さらに、本発明の他の目的は、半導体素子
製造プロセスの歩留まりを向上させる製造プロセス制御
プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに、発明者は、プロセスシミュレーションの際に用い
る拡散モデルの各種パラメータを半導体基板表面上の絶
縁膜中に含まれる不純物の濃度の関数として決定した後
に、当該パラメータ値を導入した拡散方程式の解析を行
うことにより、プロセスシミュレーションの評価精度が
向上し、半導体素子製造プロセスの歩留まりの向上を実
現することができるという考えに至った。
【0015】この考えを反映して、本発明の特徴は、製
造する半導体素子の基板内部の不純物分布情報を基板内
部の不純物の拡散方程式を解くことにより抽出し、不純
物分布情報から半導体素子の製造条件を決定した後に、
製造条件により半導体素子製造装置を制御する製造プロ
セス制御装置において、基板表面上に絶縁膜があるか否
か判別する絶縁膜判別手段と、基板表面上の絶縁膜内に
含まれる不純物の濃度を抽出する絶縁膜内不純物濃度抽
出手段と、拡散方程式を構成する拡散パラメータ値を絶
縁膜内に含まれる不純物の濃度の関数として導出する拡
散パラメータ導出手段と、拡散パラメータ値を導入した
拡散方程式を解くことにより基板内部の不純物分布情報
を抽出する基板内不純物分布抽出手段とを備える製造プ
ロセス制御装置であることにある。
【0016】これにより、半導体素子製造プロセスの歩
留まりを向上させることができる。
【0017】また、製造する半導体素子の基板内部の不
純物分布情報を基板内部の不純物の拡散方程式を解くこ
とにより抽出し、不純物分布情報から半導体素子の製造
条件を決定した後に、製造条件により半導体素子製造装
置を制御する製造プロセス制御方法において、基板表面
上に絶縁膜があるか否か判別する絶縁膜判別ステップ
と、基板表面上の絶縁膜内に含まれる不純物の濃度を抽
出する絶縁膜内不純物濃度抽出ステップと、拡散方程式
を構成する拡散パラメータ値を絶縁膜内に含まれる不純
物の濃度の関数として導出する拡散パラメータ導出ステ
ップと、拡散パラメータ値を導入した拡散方程式を解く
ことにより基板内部の不純物分布情報を抽出する基板内
不純物分布抽出手段ステップとから成る製造プロセス制
御方法であることにある。
【0018】これにより、半導体素子製造プロセスの歩
留まりの向上を実現することができる。
【0019】さらに、製造する半導体素子の基板内部の
不純物分布情報を基板内部の不純物の拡散方程式を解く
ことにより抽出し、不純物分布情報から半導体素子の製
造条件を決定した後に、製造条件により半導体素子製造
装置を制御する製造プロセス制御プログラムを格納した
コンピュータ読取り可能な記録媒体において、基板表面
上に絶縁膜があるか否か判別する絶縁膜判別処理と、基
板表面上の絶縁膜内に含まれる不純物の濃度を抽出する
絶縁膜内不純物濃度抽出処理と、拡散方程式を構成する
拡散パラメータ値を絶縁膜内に含まれる不純物の濃度の
関数として導出する拡散パラメータ導出処理と、拡散パ
ラメータ値を導入した拡散方程式を解くことにより基板
内部の不純物分布情報を抽出する基板内不純物分布抽出
処理とを含み、これらの処理をコンピュータに実行させ
る製造プロセス制御プログラムを格納したコンピュータ
読取り可能な記録媒体であることにある。
【0020】これにより、半導体素子製造プロセスの歩
留まりを向上させることが可能となる。
【0021】尚、ここでいう「コンピュータ読取り可能
な記録媒体」としては、例えば、半導体メモリ、磁気デ
ィスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ等を
用いることが考えられる。
【0022】また、基板に対して行う熱工程の雰囲気の
種別(例えば、窒化雰囲気、窒酸化雰囲気、酸化又は不
活性ガス雰囲気等)を判断する熱工程雰囲気判別手段を
備えるようにしても良い。
【0023】さらに、不純物濃度は、絶縁膜厚が薄い場
合は絶縁膜中の平均不純物濃度を、絶縁膜厚が厚い場合
や酸化膜/半導体基板界面近傍に不純物が局在するよう
な場合には、界面における不純物濃度又は界面付近の任
意の幅における平均不純物濃度を用いると良い。
【0024】さらに、半導体基板としてはシリコン基
板、半導体基板中の不純物としてはホウ素(B)、リン
(P)、インジウム(In)、アンチモン(Sb)やカ
ーボン(C)、ゲルマニウム(Ge)等の4族原子、そ
の他金属やハロゲン原子等の任意の不純物を用いること
が望ましい。
【0025】さらに又、格子間シリコンや空孔といった
点欠陥に対する拡散についての制御にも用いることがで
きる。
【0026】
【発明の実施の形態】本願発明は、プロセスシミュレー
ション技術を用いて半導体基板内の不純物分布を評価す
る際に用いる拡散モデルの拡散パラメータを、半導体基
板表面上の絶縁膜中に含まれる不純物の濃度の関数とし
て決定し、当該拡散パラメータ値を用いて拡散方程式を
解くことにより、半導体素子製造プロセスに対するプロ
セスシミュレーションの評価精度が大幅に改善され、歩
留まりを向上できるという考えに基づいて発案されたも
のである。そこで、本願発明の実施形態について説明を
行う前に、発明者がこの考えを発案した背景について図
7乃至図8を用いて解説する。尚、以下の説明では、半
導体基板をシリコン基板、絶縁膜を酸化膜、絶縁膜内の
不純物を窒素として話を進めていくが、本願発明の技術
的範囲がこれに限られることはない。
【0027】図7及び図8は、実験、従来までのプロセ
スシミュレーション技術及び本願発明により得られた、
窒酸化膜形成処理前後のシリコン基板内の、それぞれ、
ボロン及びリンの不純物分布図である。
【0028】図からわかるように、窒酸化膜形成処理に
伴い、シリコン基板中の不純物分布は大きく変化し、実
験から得られた窒酸化膜形成後の不純物分布は従来まで
のプロセスシミュレーション技術から抽出された結果と
比較して大きく広がっている。尚、実験値は、(1)シ
リコン基板中にホウ素又はリンを不純物として注入し、
不純物注入に伴うシリコン基板のダメージ回復のために
アニール処理を行った後、シリコン基板表面に酸化膜を
形成し、窒酸化膜形成前の不純物分布測定を行う、
(2)窒酸化膜形成前の不純物分布測定後、シリコン基
板に対して、アンモニア雰囲気下でのアニール処理およ
びドライ酸素雰囲気下での熱工程処理を行った後に、窒
酸化膜形成後の不純物分布測定を行う、という段階のも
とに収集した。
【0029】このように、窒酸化膜形成後の不純物分布
について、実験値と従来までのプロセスシミュレーショ
ン技術から得られる値の間に大きな違いが生じた理由
は、従来までのシミュレーション技術にはアンモニア雰
囲気での窒化処理やこれに引き続く酸化工程を評価する
ための物理モデルがなく、今回の実験のような半導体素
子製造プロセスを評価する際は、従来までに公知となっ
ている物理モデルを単純に拡張することにより対処して
いたためである。具体的には、従来までは、酸化工程中
にシリコン基板中のホウ素やリン等の不純物の拡散速度
が増加する、酸化増速拡散現象が確認されていることか
ら、酸化膜中に導入された不純物の影響を全く考慮せず
に単純な酸化増速拡散モデルを用いてシリコン基板中の
不純物分布の評価を行っていた。
【0030】尚、ここでいう酸化増速拡散モデルとは、
酸化による増速が見られない拡散係数をD が酸化増
速拡散によりDOEDになるとして、以下の式で拡散係
数を定義したものであり、下式により決定される拡散係
数を用いて拡散方程式を解く。
【0031】 DOED=(1+fOED)×D (1−1) fOED=fi×(Voxα (1−2) (Vox:酸化速度、fi:酸化速度Voxに依存しな
い、不純物種、温度、酸化雰囲気により決定される物理
量、α:適当なパラメータ値) そこで、本発明は、半導体基板内の不純物分布に対する
評価精度を改善するために、上式で表される拡散モデル
を単純にそのままの状態で半導体素子製造プロセスの評
価に用いるのではなく、式(1−2)中のfOEDを、
半導体基板表面上の絶縁膜中に含まれる不純物、特に、
窒素濃度の関数とし、酸化膜中に導入された不純物の影
響を考慮することとしたのである。
【0032】すなわち、今回の実験では、半導体基板表
面上の絶縁膜であるゲート酸化膜中に含まれる窒素濃度
は約1.5×1015[cm−2]、ゲート酸化膜の厚
さは約5[nm]であったので、このゲート酸化膜内の
平均窒素濃度(C av)は約3×1021[c
−3]と見積もられる。また、ゲート酸化膜中の原子
濃度(Cox)は、作製条件により若干変動はするが、
約Cox=2.3×1023[cm−3]程度である。
したがって、ゲート酸化膜中の窒素原子の含有率
(r )は約0.013となり、ゲート酸化膜中に素子
特性に影響を与えるに十分な量の窒素が存在すると判断
し、式(1−2)中のfOEDを窒素濃度の関数として
既述することを妥当と考え、ゲート酸化膜中に含まれる
窒素のシリコン基板中の不純物拡散に対する影響をモデ
ル化するための一手段として、数式(1−2)のf
OEDにr依存性を持たせることを発案したのであ
る。
【0033】ここで、経験的に求めたfOEDの一例を
示すと、 fOED=f(r)×(Voxα (1 −3) f(r)=fi×min{fmax,1+70×r} (1− 4) のようになる。
【0034】尚、min{a,b}はaとbの小さい方
の値を取る関数、fmax=20とする。
【0035】実際に上記の手順により半導体基板中の不
純物分布を評価した結果を図7乃至図8に併せて示す。
図から明らかなように、本発明の実施形態に係わる製造
プロセス制御方法から抽出された不純物分布は窒酸化膜
形成後の不純物分布を精度良く再現していることがわか
る。これにより、半導体基板内の不純物分布を評価する
際に用いる拡散モデルの拡散パラメータを、半導体基板
表面上のゲート酸化膜中に含まれる不純物の濃度の関数
とすることにより、半導体素子製造プロセスに対するプ
ロセスシミュレーションの評価精度が大幅に改善され、
この製造プロセスの歩留まりを向上できるという本願発
明固有の考えが妥当なものであるということができる。
【0036】尚、上記の数式の実施形態では、数式に示
したような標準的な拡散モデルにおける拡散パラメータ
をゲート酸化膜中の窒素濃度の関数として決定したが、
その関数の形態は任意に設定することが可能である。
【0037】また、上記の数式の実施形態では、拡散パ
ラメータを不純物、熱工程の雰囲気や温度等といった製
造プロセス条件と独立した関数として記述しているが、
必要に応じてプロセス条件と従属関係にある関数形を用
いても良い。
【0038】さらに、上記の拡散モデルは、格子間シリ
コンや空孔といった点欠陥を考慮していないが、点欠陥
と不純物の相互作用を取り入れた拡散モデルを用いる場
合にも、例えば、シリコン基板表面における点欠陥の生
成消滅速度パラメータを基板表面の酸化膜中の窒素濃度
の関数として決定する、若しくは、点欠陥の酸化膜/シ
リコン基板界面における偏析パラメータを窒素濃度の関
数として決定する等することにより、点欠陥を考慮する
ことができる。
【0039】さらに又、上記の実験例は、酸化膜厚が5
nmのように比較的薄い場合であったので、酸化膜中の
平均窒素濃度を半導体基板中の拡散パラメータを決定す
る際に用いる窒素濃度としたが、酸化膜が厚い場合や酸
化膜/半導体基板界面近傍に窒素が局在するような場合
には、基板中の拡散パラメータを決定する際に用いる窒
素濃度として、界面における窒素濃度を用いても良い
し、界面付近の任意の幅における平均窒素濃度を用いて
も良い。
【0040】また、上記の実験例では、窒素を含む酸化
膜がある場合の酸化工程におけるシリコン基板中の不純
物拡散について説明しているが、シリコン基板表面に酸
化膜がある場合でアンモニア雰囲気等で熱処理を行うこ
とにより窒素を酸化膜中に導入する際には、シリコン基
板中でのホウ素などの不純物拡散が増速することが知ら
れている(参考文献:S.Mizuo, T.Kusaka, A.Shintani,
M.Nanba, and H.Higuchi; J.Appl.Phys. Vol.54 No.7
p3860-3866 1983)。このような場合には、例えば、拡
散係数を酸化膜中の窒素濃度に応じて大きくする方法
や、点欠陥と不純物との反応拡散方程式を扱うモデルで
は、酸化膜/シリコン基板界面における点欠陥の生成量
を窒素濃度の関数として決定する等の方法により、シリ
コン基板中の不純物拡散を高精度に評価することができ
る。
【0041】また、本願発明によれば、一酸化窒素(N
O)ガスを用いた酸窒化工程およびその後の熱工程を実
行した後のシリコン基板中の不純物分布も高精度に評価
することができる。すなわち、図9は、実験、従来まで
のプロセスシミュレーション技術及び本願発明により得
られた、NOガスを用いた酸窒化工程および熱工程実行
前後の、シリコン基板内のボロン分布図である。ここ
で、実験においては、シリコン基板表面に熱酸化膜(1
0nm)を形成後、ボロンをイオン注入し、イオン注入
時に生成されたダメージを回復するためのアニール処理
を行った後、さらに、表面酸化膜を除去し、NO雰囲気
による熱工程(950℃、30分)によりシリコン基板
表面に2.5nmの酸窒化膜を形成する。また、従来の
プロセスシミュレーション結果は、シリコン基板表面に
2.5nmの酸窒化膜が形成されることによる酸化増速
拡散(OED)効果を考慮することにより抽出し、本願
発明の結果はOED効果を従来の4倍として抽出した。
図からわかるように、本願発明によれば、NOガスを用
いた酸窒化工程およびその後の熱工程を実行した後のシ
リコン基板中の不純物分布も高精度に再現することがで
きるのである。
【0042】さらに、本願発明によれば、NO雰囲気で
酸窒化した後に、950℃で30分のArアニールを行
う工程を実行した後のシリコン基板中の不純物分布も高
精度に評価することができる。すなわち、図10は、実
験、従来までのプロセスシミュレーション技術及び本願
発明により得られた、NO雰囲気で酸窒化した後に、9
50℃で30分のArアニールを行う工程実行前後の、
シリコン基板内のボロン分布図であるが、実験から、N
O雰囲気による酸窒化工程後のArアニール処理により
シリコン基板中の不純物拡散が増速することがわかる。
そこで、本願発明においては、シリコン基板中のボロン
の拡散係数(D)を酸窒化膜中の窒素濃度の関数とし
て決定し、例えば、以下の式でシリコン基板中のボロン
の拡散係数を記述する。
【0043】 D=D (1+10r) (1−5 ) ここで、D はシリコン基板中におけるボロンの通常
の拡散係数である。この結果、図から明らかなように、
上式を用いた本願発明によれば、NO雰囲気で酸窒化し
た後に、950℃で30分のArアニールを行う工程を
実行した後のシリコン基板中の不純物分布も精度高く解
析することができることが証明された。尚、この実験例
では、シリコン基板中のボロンの拡散係数を数式(1−
5)により抽出したが、酸窒化膜の生成条件やその後の
アニール条件などの変数を含むより複雑な式の形であっ
ても、酸窒化膜中の不純物濃度の関数の形に変形するこ
とにより、本願発明の概念を導入することができる。さ
らに、この実験例においては、不純物の拡散に注目して
不純物の拡散係数を窒素濃度の関数として決定したが、
例えば、点欠陥と不純物との反応拡散方程式に基づく不
純物分布評価の際には、シリコン表面における点欠陥の
生成に関する物理式が窒素濃度の関数となるようにして
も良い。
【0044】さらに又、本願発明によれば、NO雰囲気
による酸窒化膜形成後に、ドライ酸化工程(950℃、
30分)を実行した後のシリコン基板中の不純物分布も
高精度に評価することができる。すなわち、図10は、
実験、従来までのプロセスシミュレーション技術及び本
願発明により得られた、NO雰囲気による酸窒化膜形成
後に、ドライ酸化工程を実行前後の、シリコン基板内の
ボロン不純物分布図であるが、実験から、前述のNH3
による窒化後の酸化工程同様、シリコン基板中の不純物
拡散が増速することがわかる。そこで、本願発明におい
ては、酸化工程後の窒酸化膜厚が約2.8nmとなって
いることから、酸化工程で基板が3nmだけ酸化された
ことによるOED効果を考慮することとし、さらに、O
ED効果は標準的な酸化工程の10倍であるとして、シ
リコン基板内部の不純物分布を評価した。この結果、図
から明らかなように、本願発明によれば、NO雰囲気に
よる酸窒化膜形成後に、ドライ酸化工程を実行した後の
シリコン基板中の不純物分布も精度高く解析することが
可能であることが証明された。
【0045】また、上記の実験例では、半導体基板とし
てシリコン基板、不純物原子として、ホウ素、リンを例
として、半導体基板中の不純物の拡散現象を説明した
が、インジウム(In)、アンチモン(Sb)等のドー
パントやカーボン(C)、ゲルマニウム(Ge)等の4
族原子、その他金属やハロゲン原子等の任意の不純物、
および、格子間シリコンや空孔といった点欠陥に対する
拡散に関しても、同様の手続きを踏むことにより高精度
の評価を実現することができる。
【0046】それでは、以下、上記の考えに基づいた、
本発明の実施形態に係わる製造プロセス制御装置、製造
プロセス制御方法および製造プロセス制御プログラムを
格納したコンピュータ読取り可能な記録媒体について、
その構成および動作を図1乃至図6を用いて詳しく説明
する。
【0047】本発明の実施形態に係わる製造プロセス制
御装置は半導体製造装置を制御することが可能なように
半導体素子製造システム内に導入することが可能な構成
となっており、半導体素子製造システム100は、図1
に示すように、半導体基板内の不純物分布を評価し、所
望の素子特性を得るための半導体素子製造条件を抽出す
る製造プロセス制御装置110、製造プロセス制御装置
110から抽出された半導体素子製造条件に基づいて半
導体素子を製造する半導体素子製造装置132、製造プ
ロセス制御装置110に係わる入力情報や各種パラメー
タを入力するための入力手段130、製造条件等の各種
出力データや警告表示を出力するための出力手段131
から構成され、製造プロセス制御装置110は、不純物
分布を評価する半導体素子構造内にプロセスシミュレー
ションのための離散化格子点を発生させる離散化格子点
生成手段111、半導体基板に対して施す熱工程の雰囲
気を判別する熱工程雰囲気判別手段112、半導体基板
表面上に絶縁膜があるか否かを判別する絶縁膜判別手段
113、窒化処理に係わる各種パラメータを抽出する窒
化パラメータ抽出手段114、絶縁膜内の不純物濃度を
抽出する絶縁膜内不純物濃度抽出手段115、熱拡散処
理に係わる各種パラメータを抽出する拡散パラメータ抽
出手段116、設定されたパラメータ値に基づき半導体
基板内の不純物分布を抽出する基板内不純物分布抽出手
段117、半導体基板内の不純物分布に基づいて素子特
性を解析する素子特性解析手段119、素子特性解析手
段119からの出力に基づいて半導体素子の製造条件を
抽出する製造パラメータ抽出手段119を具備する。
【0048】ここで、入力手段130としてはキーボー
ドやマウス等の入力装置や各種記憶媒体の読取り装置
等、出力手段131としてはディスプレイ等の表示装置
やプリンタ等の印刷装置を用いると良い。また、素子特
性解析手段118としては典型的なデバイスシミュレー
ション技術を用いることが考えられ、半導体素子製造装
置132としては、例えば、不純物注入装置が望まし
い。
【0049】次に、図2乃至図5に示すフローチャート
図を用いて、本発明の実施形態に係わる製造プロセス制
御方法について説明する。
【0050】本発明の実施形態に係わる製造プロセス制
御方法は、 1−1)(構造情報入力、ステップS201)始めに、
外形、寸法、不純物濃度等、製造する半導体素子の構造
情報を入力する。
【0051】1−2)(離散化格子点発生、ステップS
202)次に、入力された半導体素子構造内にプロセス
シミュレーションのための離散化格子点(メッシュポイ
ントと同義。以下、単に格子点と表記)を発生させる。
尚、格子点を発生させた既存の半導体素子構造を読み込
んだ場合、このステップを省略することができる。
【0052】1−3)(熱工程条件設定、ステップS2
03)次に、熱工程の温度、雰囲気、熱工程時間等、熱
工程処理に係わる諸条件を設定する。
【0053】1−4)(時間インクリメント、ステップ
S204)次に、熱工程時刻tを所定の「微小量Δt」
だけ進める。
【0054】1−5)(熱工程雰囲気判別、ステップS
205)続いて、設定した熱工程条件から熱工程の雰囲
気を判別し、判別結果に応じて次の処理ステップに移行
する。
【0055】 窒化雰囲気である場合 → (ステップS301)へ 窒酸化雰囲気である場合 → (ステップS401)へ 酸化又は不活性ガス雰囲気である場合 → (ステップS501)へ 2−1)(基板表面上の絶縁膜の有無判別、ステップS
301)次に、半導体基板表面上に絶縁膜があるか否か
判別する。
【0056】 基板表面に絶縁膜がある場合 → (ステップS302)へ 基板表面に絶縁膜がない場合 → (ステップS304)へ 2−2)(C ox決定、ステップS302)次に、絶
縁膜中の窒素濃度C を決定する。
【0057】2−3)(拡散パラメータ決定、ステップ
S303)続いて、絶縁膜中の窒素濃度C oxを用い
て拡散パラメータ(例えば、式(1−3)、式(1−
4))を決定する。
【0058】2−4)(窒化パラメータ決定、ステップ
S304)次に、窒化工程評価に係わる窒化パラメータ
を決定する。
【0059】2−5)(拡散パラメータ決定、ステップ
S305)続いて、拡散工程評価に係わる拡散パラメー
タを決定する。
【0060】2−6)(不純物の濃度分布抽出、ステッ
プS306)ステップS303又はステップS305に
おいて決定された拡散パラメータを用いて拡散方程式を
解き、半導体基板内の不純物の濃度分布を抽出する。
【0061】2−7)(熱工程時間判別、ステップS3
07)熱工程時間が所望の時間に達したか否か判別す
る。
【0062】 熱工程時間が所望の時間に達している場合 → (ステップS308)へ 熱工程時間が所望の時間に達していない場合 → (ステップS204)へ 2−8)(素子特性解析、ステップS308)抽出され
た半導体基板内の不純物の濃度分布に基づいて、半導体
素子の素子特性を解析する。
【0063】2−9)(製造パラメータ抽出、ステップ
S309)抽出された素子特性を解析し、所望の素子特
性を得るための半導体素子製造条件を決定する。
【0064】2−10)(半導体素子製造、ステップS
310)決定された半導体素子製造条件により半導体製
造装置を制御し、実際の半導体素子を製造する。
【0065】3−1)(C ox決定、ステップS40
1)次に、絶縁膜中の窒素濃度C を決定する。
【0066】3−2)(拡散パラメータ決定、ステップ
S402)続いて、絶縁膜中の窒素濃度C oxを用い
て拡散パラメータ(例えば、式(1−1)、式(1−
2))を決定する。
【0067】3−3)(不純物の濃度分布抽出、ステッ
プS403)ステップS402において決定された拡散
パラメータを用いて拡散方程式を解き、半導体基板内の
不純物の濃度分布を抽出する。
【0068】3−4)(熱工程時間判別、ステップS4
04)熱工程時間が所望の時間に達したか否か判別す
る。
【0069】 熱工程時間が所望の時間に達している場合 → (ステップS308〜S3 10)へ 熱工程時間が所望の時間に達していない場合 → (ステップS204)へ 4−1)(基板表面上の絶縁膜の有無判別、ステップS
501)次に、半導体基板表面に窒素を含む絶縁膜があ
るか否か判別する。
【0070】 基板表面に窒素を含む絶縁膜がある場合 → (ステップS502)へ 基板表面に窒素を含む絶縁膜がない場合 → (ステップS504)へ 4−2)(C ox決定、ステップS502)次に、絶
縁膜中の窒素濃度C を決定する。
【0071】4−3)(拡散パラメータ決定、ステップ
S503)続いて、絶縁膜中の窒素濃度C oxを用い
て拡散パラメータ(例えば、式(1−1)、式(1−
2))を決定する。
【0072】4−4)(窒化パラメータ決定、ステップ
S504)次に、窒化工程評価に係わる窒化パラメータ
を決定する。
【0073】4−5)(拡散パラメータ決定、ステップ
S505)続いて、拡散工程評価に係わる拡散パラメー
タを決定し、(ステップS306〜S310)以後の処
理に移行する。
【0074】尚、「Δt」は評価者が予め任意に設定の
値で設定することができる時間幅(インクリメント)を
示し、「絶縁膜」はゲート酸化膜であることが望まし
い。また、「窒化雰囲気」とはアンモニア雰囲気のよう
な窒化性雰囲気、「窒酸化雰囲気」とはNOやNO
スといった窒酸化性雰囲気、「酸化性雰囲気」とはドラ
イ酸素やウェット雰囲気等の酸化性雰囲気、不活性ガス
雰囲気」とは窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気であ
ると良い。
【0075】また、本発明の実施形態に係わる半導体素
子製造システム100は、例えば、図6に示す構成のよ
うな概観を有する。つまり、本発明の実施形態に係わる
半導体素子製造システム100はコンピュータシステム
60内に製造プロセス制御装置110の各要素を内蔵す
ることにより構成される。コンピュータシステム60
は、フロッピーディスクドライブ61および光ディスク
ドライブ63を備えている。そして、フロッピーディス
クドライブ61に対してはフロッピーディスク62、光
ディスクドライブ63に対しては光ディスク64を挿入
し、所定の読み出し操作を行うことにより、これらの記
録媒体に格納された半導体素子製造プログラムをコンピ
ュータシステム6−内にインストールすることができ
る。また、所定のドライブ装置を接続することにより、
例えば、メモリ装置の役割を担うROM65や、磁気テ
ープ装置の役割を担うカートリッジ66を用いて、イン
ストールやデータの読み書きを実行することもできる。
【0076】さらに、本発明の実施形態に係わる製造プ
ロセス制御装置110は、プログラム化しコンピュータ
読み取り可能な記録媒体に保存しても良い。そして、半
導体素子の製造プロセスを制御する際は、この記録媒体
をコンピュータシステムに読み込ませ、コンピュータシ
ステム内のメモリ等の記憶部にプログラムを格納し、製
造プロセス制御プログラムを演算装置で実行することに
より、本発明の製造プロセス制御装置およびその方法を
実現することができる。ここで、記録媒体とは、例え
ば、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気
ディスク、磁気テープなどのプログラムを記録すること
ができるようなコンピュータ読み取り可能な記録媒体等
が含まれる。
【0077】このように、本発明はここでは記載してい
ない様々実施の形態等を包含するということは十分に理
解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥
当な特許請求の範囲に係わる発明特定事項によってのみ
限定されるものでなければならない。
【0078】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明の製造プ
ロセス制御装置によれば、半導体基板内の不純物分布を
精度良く抽出することができるので、精度の高い製造条
件により半導体製造装置を制御し、半導体素子製造プロ
セスの歩留まりを向上させることができる。
【0079】また、本発明の製造プロセス制御方法によ
れば、半導体基板内の不純物分布を精度良く抽出するこ
とができるので、精度の高い製造条件により半導体製造
装置を制御し、半導体素子製造プロセスの歩留まりを向
上させることができる。
【0080】さらに、本発明の製造プロセス制御プログ
ラムを格納したコンピュータ読取り可能な記録媒体によ
れば、半導体基板内の不純物分布を精度良く抽出するこ
とができるので、精度の高い製造条件により半導体製造
装置を制御し、半導体素子製造プロセスの歩留まりを向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わる製造プロセス制御装
置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係わる製造プロセス制御方
法を示すフローチャート図である。
【図3】本発明の実施形態に係わる製造プロセス制御方
法を示すフローチャート図である。
【図4】本発明の実施形態に係わる製造プロセス制御方
法を示すフローチャート図である。
【図5】本発明の実施形態に係わる製造プロセス制御方
法を示すフローチャート図である。
【図6】本発明の実施形態に係わる製造プロセス制御装
置の概観を示す図である。
【図7】実験、従来および本願発明の不純物分布抽出手
段から得られた半導体基板内の不純物分布を示す図であ
る。
【図8】実験、従来および本願発明の不純物分布抽出手
段から得られた半導体基板内の不純物分布を示す図であ
る。
【図9】実験、従来および本願発明の不純物分布抽出手
段から得られた半導体基板内の不純物分布を示す図であ
る。
【図10】実験、従来および本願発明の不純物分布抽出
手段から得られた半導体基板内の不純物分布を示す図で
ある。
【図11】実験、従来および本願発明の不純物分布抽出
手段から得られた半導体基板内の不純物分布を示す図で
ある。
【符号の説明】
60 コンピュータシステム 61 フロッピードライブ 62 フロッピーディスク 63 光ディスクドライブ 64 光ディスク 65 ROM 66 カートリッジ 100 半導体素子製造システム 110 製造プロセス制御装置 111 離散化格子点生成手段 112 熱工程雰囲気判別手段 113 絶縁膜判別手段 114 窒化パラメータ抽出手段 115 窒素濃度抽出手段 116 拡散パラメータ抽出手段 117 不純物分布抽出手段 118 素子特性解析手段 119 製造パラメータ抽出手段 130 入力手段 131 出力手段 132 半導体素子製造装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−68064(JP,A) 特開 平6−283458(JP,A) 特開 平10−189407(JP,A) 特開 平10−198710(JP,A) 特開2000−269105(JP,A) 特開 昭63−174331(JP,A) 特開 平11−67760(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/02 G06F 15/00 G06F 17/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製造する半導体素子の基板内部の不純物
    分布情報を基板内部の不純物の拡散方程式を解くことに
    より抽出し、抽出した不純物分布情報から半導体素子の
    製造条件を決定し、決定した製造条件により半導体素子
    製造装置を制御する製造プロセス制御装置において、 前記基板表面上に絶縁膜があるか否かを判別する絶縁膜
    判別手段と、 前記基板表面上に絶縁膜があると判別した場合、前記拡
    散方程式を構成する拡散パラメータ値を絶縁膜内に含ま
    れる不純物の濃度の関数として導出する拡散パラメータ
    導出手段と、 前記拡散パラメータ値を導入した前記拡散方程式を解く
    ことにより前記基板内部の不純物分布情報を抽出する基
    板内不純物分布抽出手段とを備えることを特徴とする製
    造プロセス制御装置。
  2. 【請求項2】 製造する半導体素子の基板内部の不純物
    分布情報を基板内部の不純物の拡散方程式を解くことに
    より抽出し、抽出した不純物分布情報から半導体素子の
    製造条件を決定し、決定した製造条件により半導体素子
    製造装置を制御する製造プロセス制御方法において、 前記基板表面上に絶縁膜があるか否かを判別するステッ
    プと、 前記基板表面上に絶縁膜があると判別した場合、前記拡
    散方程式を構成する拡散パラメータ値を絶縁膜内に含ま
    れる不純物の濃度の関数として導出するステップと、 前記拡散パラメータ値を導入した前記拡散方程式を解く
    ことにより前記基板内部の不純物分布情報を抽出するス
    テップとを有することを特徴とする製造プロセス制御方
    法。
  3. 【請求項3】 製造する半導体素子の基板内部の不純物
    分布情報を基板内部の不純物の拡散方程式を解くことに
    より抽出し、抽出した不純物分布情報から半導体素子の
    製造条件を決定し、決定した製造条件により半導体素子
    製造装置を制御する製造プロセス制御プログラムを格納
    したコンピュータ読取り可能な記録媒体において、 前記製造プロセス制御プログラムは、 前記基板表面上に絶縁膜があるか否かを判別する処理
    と、 前記基板表面上に絶縁膜があると判別した場合、前記拡
    散方程式を構成する拡散パラメータ値を絶縁膜内に含ま
    れる不純物の濃度の関数として導出する処理と、 前記拡散パラメータ値を導入した前記拡散方程式を解く
    ことにより前記基板内部の不純物分布情報を抽出する処
    理とを含み、これらの処理をコンピュータに実行させる
    ことを特徴とする製造プロセス制御プログラムを格納し
    たコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記基板に対して施す熱工程の雰囲気の
    種別を判断する熱工程雰囲気判別手段を備えることを特
    徴とする請求項1に記載の製造プロセス制御装置。
  5. 【請求項5】 前記基板に対して施す熱工程の雰囲気の
    種別を判断するステップを有することを特徴とする請求
    項2に記載の製造プロセス制御方法。
  6. 【請求項6】 前記製造プロセス制御プログラムは、前
    記基板に対して施す熱工程の雰囲気の種別を判断する処
    理を含み、この処理をコンピュータに実行させることを
    特徴とする請求項3に記載の製造プロセス制御プログラ
    ムを格納したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記基板はシリコン基板、前記絶縁膜は
    シリコン酸化膜、前記絶縁膜内に含まれる不純物は窒素
    であることを特徴とする請求項1又は請求項4に記載の
    製造プロセス制御装置。
  8. 【請求項8】 前記基板はシリコン基板、前記絶縁膜は
    シリコン酸化膜、前記絶縁膜内に含まれる不純物は窒素
    であることを特徴とする請求項2又は請求項5に記載の
    製造プロセス制御方法。
  9. 【請求項9】 前記基板はシリコン基板、前記絶縁膜は
    シリコン酸化膜、前記絶縁膜内に含まれる不純物は窒素
    であることを特徴とする請求項3又は請求項6に記載の
    製造プロセス制御プログラムを格納したコンピュータ読
    取り可能な記録媒体。
  10. 【請求項10】 請求項2に記載の製造プロセス制御方
    法により製造される半導体装置。
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