JP3533638B2 - 水中沈降ブイの安定翼収納開放機構 - Google Patents

水中沈降ブイの安定翼収納開放機構

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JP3533638B2 JP28369699A JP28369699A JP3533638B2 JP 3533638 B2 JP3533638 B2 JP 3533638B2 JP 28369699 A JP28369699 A JP 28369699A JP 28369699 A JP28369699 A JP 28369699A JP 3533638 B2 JP3533638 B2 JP 3533638B2
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敦 鴨居
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水中沈降ブイの安
定翼収納開放機構に関し、特に、水中での沈降姿勢を安
定させた状態で高速沈降を行う装置において、水中への
投入前の小型化を可能とし、投入後に安定翼が所定の位
置まで自動展開して倒立状態を保持することのできる水
中沈降ブイの安定翼収納開放機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、海洋において使用される装置を所
定の深度まで高速で沈降させた後、その姿勢を安定させ
ることを目的として、水中を沈降するブイに安定翼機構
を設けた装置が使用されている。
【0003】この装置における安定翼は、水中への投入
前において予め所要の沈降性能が得られるような形で沈
降物本体に固定されているか、水中への投入前において
畳まれた状態でブイに収納されている。そして、安定翼
が畳まれた状態で収納される場合には、安定翼自体を薄
肉の板ばね材等の弾性材として形成し、弾性変形させて
ブイに収納する簡易的な構成を採用していることが多
い。
【0004】一方、安定翼の代替物として、布製のパラ
シュート状の抵抗体を用いて沈降物本体の姿勢の安定化
を図っているものも数多く存在する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技
術において、ブイに固定式の安定翼を設けたものについ
ては、装置としての使用時、すなわち、水中を沈降させ
る際には有効であるが、装置の保管時及び投入準備時に
は安定翼が突起物となって邪魔になり、梱包が大型化し
たり複雑になるとともに、突起物としての安定翼を変形
させたり、損傷しないようにするため取扱いが面倒であ
るという問題があった。
【0006】また、安定翼自体を薄肉の板ばね材等の弾
性体としている場合には、潮流等の外力や装置自身の沈
降速度による流体抵抗により安定翼が変形し、装置の安
定した姿勢の維持が困難となって沈降特性にバラツキが
生ずるという問題があった。
【0007】一方、布製のパラシュート状の抵抗体を使
用する場合には、沈降物に働く重力による下方への力
と、パラシュートの抵抗による上方への力により、姿勢
が倒れることを抑制することで姿勢の安定化を図るた
め、パラシュートの抵抗が沈降速度に対してブレーキと
して機能し、上記安定翼を使用した場合と比較して抵抗
が大きくなり、沈降速度が低下するという問題があっ
た。
【0008】そこで、本発明は上記従来の技術における
問題点に鑑みてなされたものであって、簡易な構成によ
り、水中への投入前は安定翼をコンパクトに収納して装
置の小型化及び取扱いの容易性を実現するとともに、水
中に投入すると自動的に展開し、安定翼を展開した後、
沈降時に安定翼にかかる外力に対して変形したり動揺し
たりせず、所定の位置及び形状を保つことができ、安定
した沈降特性を得ることのできる水中沈降ブイの安定翼
収納開放機構を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、水中沈降ブイに回動可能に
装着された複数のフィンで構成される安定翼を、前記水
中沈降ブイに対する収納位置と開放位置との間で移動さ
せるための機構であって、前記安定翼の収納位置におい
て、前記複数のフィンの各々を前記安定翼の開放位置側
に付勢する安定翼付勢手段と、前記水中沈降ブイが水中
に投入されると、該水中沈降ブイに備えられたフロート
を膨張させるトリガ手段と、前記安定翼の収納位置にお
いて前記複数のフィンの各々が前記安定翼の前記開放位
置側へ移動することを規制するとともに、前記フロート
が膨張を開始すると前記規制を解除する安定翼保持手段
とを備えることを特徴とする。
【0010】そして、請求項1記載の発明によれば、水
中沈降ブイが水中に投入されると、水中沈降ブイに備え
られたフロートが膨張し、安定翼保持手段による複数の
フィンの収納位置から開放位置への移動の規制が解除さ
れて、安定翼付勢手段によって複数のフィンが開放位置
へ移動するため、水中への投入前には安定翼を水中沈降
ブイに収納して装置全体を小型にすることができるとと
もに、従来のように薄肉の板ばね材等の弾性体等によっ
て安定翼を構成する必要がなく、潮流等の外力や装置自
身の沈降速度による流体抵抗によっても変形することな
く、安定した姿勢を維持することができる。
【0011】また、請求項2記載の発明は、前記水中沈
降ブイは略々円筒状に形成されるとともに、前記安定翼
を構成する前記複数のフィンの各々は前記水中沈降ブイ
の外周を形成する円弧と同一の円弧を備えた湾曲板状に
形成されることを特徴とする。
【0012】請求項2記載の発明によれば、水中への投
入前において、安定翼を構成する複数のフィンを円筒形
状の水中沈降ブイの外面に沿わせて折り畳むことができ
るため、より装置全体の小型化が可能で取扱いも容易と
なる。
【0013】さらに、請求項3記載の発明は、前記安定
翼を構成する前記複数のフィンは、同一形状に形成され
るとともに、前記水中沈降ブイの長手方向に複数段配置
され、隣接する段の各々のフィンの回動方向が互いに異
なることを特徴とする。
【0014】請求項3記載の発明によれば、湾曲フィン
に発生する揚力モーメントによって水中沈降ブイの水中
に位置する部分に加わる回転力を相殺し、この水中部が
回転することを防止でき、水中部の安定した沈降を確保
することができる。
【0015】また、請求項4記載の発明は、さらに、前
記安定翼を前記開放位置において前記水中沈降ブイに係
止する係止手段を備えたことを特徴とする。
【0016】請求項4記載の発明によれば、開放位置に
おいて、外力により安定翼が再び閉じたり、動揺したり
することを防止することができ、所定状態を保って安定
した状態で水中沈降ブイの水中部が沈降する。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明にかかる水中沈降ブ
イの安定翼収納開放機構の実施の形態の具体例を図面を
参照しながら説明する。
【0018】図1及び図2は、本発明にかかる水中沈降
ブイの安定翼収納開放機構(以下「安定翼収納開放機
構」と略称する)の一実施例の全体構成及び水中での動
作を示し、この安定翼収納開放機構は、大きく分けて、
水中沈降ブイ1の水中部2の本体尾部21に設けられた
可倒式の安定翼3と、安定翼3を構成する湾曲フィン3
1を開放位置側に付勢する安定翼付勢係止手段4と、水
中沈降ブイ1が水中に投入されるとフロートを膨張させ
るトリガ手段5と、安定翼3の収納位置において複数の
湾曲フィン31の各々が安定翼3の開放位置側へ移動す
ることを規制するとともに、フロート6が膨張を開始す
ると前記規制を解除する安定翼保持手段7とで構成され
る。
【0019】安定翼3は、図3に示すように、円筒形状
の本体尾部21に沿って畳まれるように、4分の1の円
弧の湾曲板状に形成された湾曲フィン31を円周に4枚
1組として水中沈降ブイ1の長手方向に2組、合計で8
枚実装し、各々の組の湾曲フィン31は、湾曲する方向
が互いに逆になるように本体尾部21に取り付けられて
いる。
【0020】各々の組の湾曲フィン31の湾曲方向を逆
にしたのは、水中部2(図1)が沈降運動を行うと、湾
曲フィン31の翼の内側と外側とで流速が異なり、湾曲
フィン31には揚力による回転力が加わる(風車の原
理)ので、この回転力を相殺するためである。尚、湾曲
フィン31の材質は加工の容易性と軽量化を考慮してア
ルミニウム合金板を主材料としている。
【0021】湾曲フィン31の根本には、各々安定翼付
勢係止手段4が備えられる。この安定翼付勢係止手段4
は、図4乃至図6に示すように、湾曲フィン31を展開
駆動するトーションスプリング43と、展開後に湾曲フ
ィン31の状態が不安定となって動揺したり、閉じたり
しないようにするためのロック機構を備える。
【0022】トーションスプリング43は、1枚の湾曲
フィン31に対して2個づつ設けられ、そのばね力は、
湾曲フィン31を展開する方向に作用し、沈降開始時に
作用する流体力を上回り、湾曲フィン31が展開可能と
なるように設定される。
【0023】安定翼付勢係止手段4の軸は、主軸44と
外側軸45からなる二重構造を有し、外側軸45の外形
は角柱形状であり、湾曲フィン31のフィン蝶番41の
角穴と勘合する。これによって、湾曲フィン31と外側
軸45とは、回転方向にスライドすることなく、常に一
緒に回転する。
【0024】外側軸45の後方には、コイルスプリング
47とスペーサ46が設けられ、常に外側軸45をキー
溝を持ったヒンジ軸受42の方向に押圧している。ま
た、図6に示すように、外側軸45の前方端は、外側軸
キー451としてキー状に形成され、湾曲フィン31が
所定の位置まで回転すると、図6(b)に示すように、
矢印X方向にスライドした後、ヒンジ軸受42の軸受キ
ー溝421と勘合し、ロックされるように構成されてい
る。この安定翼付勢係止手段4により、湾曲フィン31
が一旦展開すると、沈降時の外力により動揺したり再び
閉じてしまう事象を防止している。
【0025】安定翼保持手段7は、図7乃至図9に示す
ように、4枚のフィンカバー71と1枚の尾部カバー7
2とで構成される。
【0026】フィンカバー71は、アルミニウム合金板
で形成され、湾曲フィン31の先端のみを押さえるべく
細長形状とし、前方に本体尾部21に引っ掛ける段付き
爪711を2カ所、後方に尾部カバー72とセットする
ためのボルト引掛穴712を1カ所有し、前方、後方と
も段付き形状としている。
【0027】尾部カバー72は、アルミニウム合金板に
よって盆状に形成され、本体尾部21を覆うように取り
付けられる。尾部カバー72には、4カ所に爪状板ばね
721が備えられ、湾曲フィン31の収納時に本体尾部
21に設けられた溝21aに引っ掛けて保持される。ま
た、尾部カバー72には、フィンカバー71のボルト引
掛穴712と対応して、4カ所にボルト722が設けら
れ、フィンカバー71が連接される。さらに、尾部カバ
ー72は、水中沈降ブイ1の保管時に本体尾部21の内
部に実装するトリガ手段5のカバーを兼ねる。
【0028】安定翼保持手段7の開放機構として機能す
るトリガ手段5には、図10に示すように、海水による
導通短絡を感知する海水センサ51が2カ所に備えら
れ、海水センサ51の着水感知によりガスを発生させる
信号を送るガス発生回路52と、ガス発生回路52から
の信号を受信すると無害な混合ガスを放出するガスボン
ベ53が容器内に実装され、発生するガスで膨張するフ
ロート6が上部フランジに収納されている。フロート6
は、本体尾部21へ収納する際には振動、衝撃等により
外部に飛び出ないように、尾部カバー72(図7)によ
って押さえられている。
【0029】次に、主に図11を参照しながら上記構成
を有する安定翼収納開放機構の動作について詳細に説明
する。
【0030】まず、水中沈降ブイ1が海面に着水(ステ
ップS1)した後のトリガ手段5の動作を図10等を参
照しながら説明する。
【0031】水中沈降ブイ1が海面に着水し、トリガ手
段5が水没すると、2カ所のセンサ52が通電して着水
を感知する(ステップS2、図2(a))。この感知に
よりガス発生回路52がガスボンベ53にガスを発生さ
せる信号を送り、ガスボンベ53が所定量の無害な混合
ガスをフロート6内へ放出する(ステップS3)。この
ガスによりフロート6が膨張展開し(ステップS4)、
このフロート6の膨張力が、図7における尾部カバー7
2の4カ所の爪状板ばね721による保持力より大きく
なると、尾部カバー72が後方に弾き飛ばされ(ステッ
プS5)、図1及び図2(b)〜(d)に示すように、
トリガ手段5は水中部2と分離され海面に浮上する(ス
テップS10〜S12)。
【0032】次に、フロート6の展開による安定翼保持
手段7の解除について、図12の解除動作概念図、並び
に図8及び図9のフィンカバー71及び尾部カバー72
の構造図を参照しながら説明する。
【0033】トリガ手段5のフロート6が膨張して尾部
カバー72を弾き飛ばす際に、尾部カバー72は4本の
ボルト722によって4枚のフィンカバー71と接続さ
れているため(図12(a))、フィンカバー71は後
方へ引きずり出され、前方の段付き爪711が本体尾部
21より外れる(ステップS6、図12(b))。
【0034】フィンカバー71は、前後に段差を有して
おり(H1、H2)、この段差は前方(H1)を浅く、
後方(H2)を深くしてδHの差異を有しているため、
フィンカバー71が外れる際には、湾曲フィン31のト
ーションスプリング43による展開力により、尾部カバ
ー72との勘合部(722)を中心に後方へ跳ね上げら
れる動きをしてスムーズに外れる(図12(c)、
(d))。
【0035】次に、安定翼3の展開及び係止に関し、図
3乃至図6を参照しながら説明する。
【0036】各々の4枚の尾部カバー72及びフィンカ
バー71で構成される安定翼保持手段7が後方へ開放さ
れると、湾曲フィン31は各々のトーションスプリング
43のばね力により展開する(ステップS7)。湾曲フ
ィン31は、根本のフィン蝶番41の背がストッパ22
に当接し、約90度回転した位置で停止する。この位置
で安定翼付勢係止手段4の二重軸構造の外側軸45がコ
イルスプリング47に押されてスライドし、外側軸先端
の外側軸キー451がヒンジ軸受42の軸受キー溝42
1とキーが勘合して係止がされる(ステップS8)。こ
の係止により、展開した湾曲フィン31は、沈降時の外
力により動揺したり再び閉じてしまう事象を発生するこ
となく、水中部2は安定した姿勢を維持して沈降し(ス
テップS9)、最終的に水中部2の倒立状態が保持され
る。
【0037】尚、上記実施例において、保持機構の尾部
カバー72とフィンカバー71は、収納時には各々1本
のボルト722でポイント的に引っ掛けて連接すること
により、尾部カバー72を飛ばすフロート6の膨張力が
フィンカバー71まで伝達され、かつ安定翼3の開放後
は尾部カバー72とフィンカバー71がバラバラになり
スムーズに分散される構造としているため、尾部カバー
72とフィンカバー71からなる保持機構のスムーズな
開放を実現することができる。
【0038】また、フィンカバー71の前方段差を浅
く、後方段差を深くすることも、開放時に尾部カバー7
2との勘合部を中心に後方へ跳ね上げられる動きをして
スムーズな開放を助長している。もし、前方が深く後方
が浅いと、フィンカバー71が前方の爪よりも先に後方
の尾部カバー72との連接部の方が外れ易くなり、フィ
ンカバー71が前方に跳ね上げられ、段付き爪が本体に
引っ掛かった状態になると、フィンカバー71は湾曲フ
ィン31と挟まって作動不良を起こす危険性が高くな
る。
【0039】尚、上記実施例においては、安定翼保持手
段7を開放する力としてフロート6の膨張力を利用して
いるが、他の外力を利用しても良い。
【0040】例えば、水中沈降ブイ1が水中に投下され
た際に常に高い着水衝撃が加わるような場合には、この
着水衝撃により尾部カバー72が外れるように構成する
ことも可能である。具体的には、尾部カバー72を、爪
状板ばね721の代わりに、着水の際の衝撃で折損する
シェアピンで本体に固定しておく方法や、衝撃力でたわ
む板ばねで固定しておく方法等が考えられる。
【0041】また、例えば、水中沈降ブイ1の水面への
突入速度が高い場合には、着水直後にある程度の初速が
期待できるため、その初速で得られる流体抵抗力を利用
することもできる。具体的には、尾部カバー72に抵抗
フィンやパラシュート等大きな抵抗を得ることができる
ものを取り付け、流体抵抗力により尾部カバー72が本
体から外れるようにすることができる。
【0042】さらに、水中沈降ブイ1の水中における重
量が大きい場合には、尾部カバー72の浮力を上げる方
法もある。すなわち、下方に働く水中重量と上方に働く
浮力による力が尾部カバー72を本体に保持する力を上
回れば、尾部カバーは外れる。
【0043】尚、上記実施例においては、各部の材質を
アルミニウム合金としたが、これに限定されることな
く、例えば、湾曲フィン31の材質を金属または樹脂と
することができる。但し、湾曲フィン31の受ける流体
抵抗力により変形しないことが条件とされる。
【0044】フィンカバー71の材質は、湾曲フィン3
1を展開するトーションスプリング43の力が水中沈降
ブイ1の保管時に常に加わるため、このばね力で変形し
ないこと、及び前方後方の段付き爪や段差の形状が維持
できることが条件とされる。尾部カバー72についても
同様であり、フィンカバー71に加わるトーションスプ
リング43の力が伝達されるため、この力で変形しない
こと、及び保管時・準備時の外力により変形しない材料
であることが条件とされる。
【0045】また、上記実施例では4枚1組の湾曲フィ
ン31を逆方向に2組取り付けて計8枚の湾曲フィン3
1によって安定翼3を構成しているが、湾曲フィン31
の枚数については、複数枚の湾曲フィン31を2組逆方
向に取り付けることを条件とすればこの限りではない
(3枚×2組、5枚×2組でも可)。
【0046】但し、フィンの数及び面積は流体力に関し
て安定した沈降姿勢を維持できることが必要であり、1
枚の湾曲フィン31の面積が大きくなると展開時に受け
る流体力も高まるため、湾曲フィン31の剛性及びトー
ションスプリング43の強度も上げる必要がある。ま
た、湾曲フィン31の先端を押さえることがトーション
スプリング43の回転モーメントに対して最も有効であ
るため、フィンカバー71の数についても、1組あたり
の湾曲フィン31の組み合わせ枚数に合わせることが望
ましい。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、水中への投入前には安定翼を水中沈降ブイ
に収納して装置全体を小型にすることができるととも
に、水中への投入後は潮流等の外力や装置自身の沈降速
度による流体抵抗によっても変形することなく、安定し
た姿勢を維持することが可能な水中沈降ブイの安定翼収
納開放機構を提供することができる。
【0048】請求項2記載の発明によれば、水中への投
入前において、安定翼を構成する複数のフィンを円筒形
状の水中沈降ブイの外面に沿わせて折り畳むことがで
き、より装置全体の小型化が可能で取扱いも容易な水中
沈降ブイの安定翼収納開放機構を提供することができ
る。
【0049】請求項3記載の発明によれば、水中沈降ブ
イの水中部の回転を防止して、水中部の安定した沈降を
確保することが可能な水中沈降ブイの安定翼収納開放機
構を提供することができる。
【0050】請求項4記載の発明によれば、開放位置に
おいて、外力により安定翼が再び閉じたり、動揺したり
することを防止して、所定状態を保って安定した状態で
水中沈降ブイの水中部が沈降することが可能な水中沈降
ブイの安定翼収納開放機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる安定翼収納開放機構の一実施例
を示す概要図であって、(a)は水中への投入前の状
態、(b)は水中に投入された後の状態、(c)はフロ
ートが水中部から分離して海面に浮上した状態を示す。
【図2】図1の安定翼収納開放機構の水中での動作を示
す概略図であって、(a)は水中に投入された直後の状
態、(b)は本体尾部からフィンカバーと尾部カバーが
外れた状態、(c)は本体尾部からトリガ手段及びフロ
ートが飛び出した状態、(d)はフロートが水面に達し
水中部が水中に保持されている状態を示す。
【図3】図1の安定翼収納開放機構の尾部安定翼を示す
図であって、(a)は側面図、(b)は後面図である。
【図4】図1の安定翼収納開放機構の湾曲フィンの根本
の構成を示す図であって、(a)は側断面図、(b)は
(a)のX−X線断面図、(c)は(a)のY−Y線断
面図である。
【図5】図1の安定翼収納開放機構の安定翼付勢係止手
段の構成を示す分解斜視図である。
【図6】図5の安定翼付勢係止手段の動作概念図として
図5のA部の動作を示す図であって、(a)は外側軸キ
ーと軸受キー溝とが勘合できない状態、(b)は外側軸
キーと軸受キー溝とが勘合可能な状態を示す。
【図7】図1の安定翼収納開放機構の安定翼保持手段の
構成を示す図であって、(a)は側断面図、(b)は
(a)のB部詳細図、(c)は(a)のC部詳細図、
(d)は後面図である。
【図8】図7の安定翼保持手段のフィンカバーを示す図
であって、(a)は平面図、(b)は左側面図、(c)
は右側面図、(d)は正面図である。
【図9】図7の安定翼保持手段の尾部カバーを示す図で
あって、(a)は正面図、(b)は右側面図である。
【図10】図1の安定翼収納開放機構のトリガ手段の構
成を示す図であって、(a)はフロートが膨張展開する
前の状態、(b)はフロートが膨張展開した後の状態を
示す。
【図11】図1の安定翼収納開放機構の動作を示す流れ
図である。
【図12】図8の安定翼保持手段の解除動作を示す概略
図であって、(a)はフロートが膨張を始める前の状
態、(b)はフロートが膨張を開始し、前方の段付き爪
が本体尾部より外れた状態、(c)はフィンカバーが尾
部カバーとの勘合部を中心に後方へ跳ね上げられた状
態、(d)はフィンカバーと尾部カバーとの連結が解か
れ、湾曲フィンが完全に開いた状態を示す。
【符号の説明】
1 水中沈降ブイ 2 水中部 21 本体尾部 22 ストッパ 3 安定翼 31 湾曲フィン 4 安定翼付勢係止手段 41 フィン蝶板 42 ヒンジ軸受 43 トーションスプリング 44 主軸 45 外側軸 46 スペーサ 47 コイルスプリング 421 軸受キー溝 451 外側軸キー 5 トリガ手段 51 海水センサ 52 ガス発生回路 53 ガスボンベ 6 フロート 7 安定翼保持手段 71 フィンカバー 711 段付き爪 712 ボルト引掛穴 72 尾部カバー 721 爪状板ばね 722 ボルト 8 吊下ケーブル

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水中沈降ブイに回動可能に装着された複
    数のフィンで構成される安定翼を、前記水中沈降ブイに
    対する収納位置と開放位置との間で移動させるための機
    構であって、 前記安定翼の収納位置において、前記複数のフィンの各
    々を前記安定翼の開放位置側に付勢する安定翼付勢手段
    と、 前記水中沈降ブイが水中に投入されると、該水中沈降ブ
    イに備えられたフロートを膨張させるトリガ手段と、 前記安定翼の収納位置において前記複数のフィンの各々
    が前記安定翼の前記開放位置側へ移動することを規制す
    るとともに、前記フロートが膨張を開始すると前記規制
    を解除する安定翼保持手段とを備えることを特徴とする
    水中沈降ブイの安定翼収納開放機構。
  2. 【請求項2】 前記水中沈降ブイは略々円筒状に形成さ
    れるとともに、前記安定翼を構成する前記複数のフィン
    の各々は前記水中沈降ブイの外周を形成する円弧と同一
    の円弧を備えた湾曲板状に形成されることを特徴とする
    請求項1記載の水中沈降ブイの安定翼収納開放機構。
  3. 【請求項3】 前記安定翼を構成する前記複数のフィン
    は、同一形状に形成されるとともに、前記水中沈降ブイ
    の長手方向に複数段配置され、隣接する段の各々のフィ
    ンの回動方向が互いに異なることを特徴とする請求項2
    記載の水中沈降ブイの安定翼収納開放機構。
  4. 【請求項4】 さらに、前記安定翼を前記開放位置にお
    いて前記水中沈降ブイに係止する係止手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の水中沈
    降ブイの安定翼収納開放機構。
JP28369699A 1999-10-05 1999-10-05 水中沈降ブイの安定翼収納開放機構 Expired - Lifetime JP3533638B2 (ja)

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