JP3532909B2 - 波長可変短パルス発生装置及び方法 - Google Patents
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Description
発生装置及び方法に係り、特に光エレクトロニクス、光
計測、分光、生体計測の分野において、光ファイバにお
ける非線形効果を用いて、波長可変短パルス光を生成
し、さらにその波長可変短パルス光の第3高調波を生成
し、短波長帯における波長可変短パルス光を生成する技
術に関するものである。
パルス光源の組み合わせにより、波長可変短パルス光を
生成する技術を開発した(特開2000−10539
4)。
従来の技術では、短波長の可視光波長領域パルス光を発
生させることはできなかった。
領域における波長可変短パルス光を生成することができ
る波長可変短パルス発生装置及び方法を提供することを
目的とする。
成するために、 〔1〕波長可変短パルス発生装置において、超短パルス
光源と、この超短パルス光源の出力の特性を調整する光
特性調整器と、この光特性調整器からの出力を入射し、
ソリトン効果とラマン散乱による非線形光学効果によっ
て波長可変超短パルス光を生成し、さらに3次の非線形
光学効果によって、前記波長可変超短パルス光の第3高
調波を生成する光ファイバとを具備することを特徴とす
る。
発生装置において、前記光特性調整器が光強度調整器で
あることを特徴とする。
変短パルス発生装置において、前記光強度調整器により
前記光ファイバへの入射光強度を変化させることによ
り、パルス光の波長を変位させ、前記第3高調波の波長
を制御することを特徴とする。
の波長可変短パルス発生装置において、前記光ファイバ
の長さを変更することにより、パルス光の波長を変位さ
せ、前記第3高調波の波長を制御することを特徴とす
る。
て、超短パルス光源の出力を光特性調整器を通して光フ
ァイバに入射し、前記光ファイバにおけるソリトン効果
とラマン散乱による非線形光学効果によって、波長可変
超短パルス光を生成させ、さらに前記光ファイバにおけ
る3次の非線形光学効果によって、前記波長可変超短パ
ルス光の第3高調波を生成させることを特徴とする。
発生方法において、前記光特性調整器は光強度調整器で
あることを特徴とする。
変短パルス発生方法において、前記光強度調整器により
前記光ファイバへの入射光強度を変化させることによ
り、パルス光の波長を変位させ、前記第3高調波の波長
を制御することを特徴とする。
の波長可変短パルス発生方法において、前記光ファイバ
の長さを変更することにより、パルス光の波長を変位さ
せ、前記第3高調波の波長を制御することを特徴とす
る。
て詳細に説明する。
生装置の概念図である。
はこの超短パルス光源1に接続される光強度調整器、3
はその光強度調整器2に接続される光ファイバである。
を通し、光ファイバ3に入射すると、光ファイバ3にお
ける非線形光学効果(ここではソリトン効果とラマン散
乱の効果)によって波長可変超短パルス光が生成され
る。さらに、光ファイバ3における3次の非線形光学効
果によって、波長可変超短パルス光の第3高調波が生成
される。
整器2により光ファイバ3への入射光強度を変化させる
ことによって変位させることができ、それによって前記
第3高調波の波長も制御することができる。
ることによっても、パルス光の波長を変位させ、前記第
3高調波の波長も制御することができる。
と、上記したように、光ファイバ3に超短パルス光を入
射すると、ソリトン効果とラマン散乱とによって、波長
可変超短ソリトンパルスが生成される。この波長可変超
短ソリトンパルスの時間幅を短くし、かつピーク強度を
高くしてやることにより、3次の非線形効果によって波
長が1/3の第3高調波を発生させ、これを利用して可
視光領域短波長を得ることができる。
超短パルス発生装置のブロック図である。
してのフェムト秒ファイバレーザー、12はそのフェム
ト秒ファイバレーザー11に接続される光強度調整器、
13はその光強度調整器12に接続されるチョッパー、
14はそのチョッパー13に接続される定偏波ファイ
バ、15は定偏波ファイバ14に接続される分光器、1
6は分光器15に接続される光電子増倍管、17はチョ
ッパー13および光電子増倍管16に接続されるロック
インアンプ、18は分光器15およびロックインアンプ
17に接続されるパーソナルコンピュータ(PC)であ
る。
(超短パルス光源)11を用い、光強度調整器12は、
波長板と偏光光分岐器を用いて構成した。また、定偏波
ファイバ14にはコア径が6μmと細い、偏波保持ファ
イバを用いた。
に通し、定偏波ファイバ14に入射する。定偏波ファイ
バ14の出力は分光器15に通し、その出力を光電子増
倍管16を用いて検出する。また、この光電子増倍管1
6からの出力をロックインアンプ17を用いて増幅す
る。ロックインアンプ17にはチョッパー13からの信
号が入力される。ロックインアンプ17、分光器15は
パーソナルコンピュータ18それぞれに接続し、自動計
測システムを構築している。
超短パルス発生装置のブロック図である。
としてのフェムト秒ファイバレーザー、22はそのフェ
ムト秒ファイバレーザー21に接続される光強度調整
器、23はその光強度調整器22に接続される波長板、
24はその波長板23に接続される光ファイバ(短尺,
細径)、25は波長フィルタ、26は分光器、27は光
電子増幅器である。
光方向の調整(複屈折軸に平行になるよう)を行うこと
ができる。
バを用いることにより、伝搬光の直線偏光を保持するこ
とができる。
下)、細径(6μm以下)のものにて異常分散を実現さ
せ、パルスを圧縮することによりピーク強度を上げるこ
とができる。
を得ることができる。
し、第3高調波のみを選択するようにすることができ
る。
ルを示す図であり、横軸に波長(nm)、縦軸にスペク
トル強度(相対単位)を示している。
て観測した、励起光と波長可変ソリトンパルスの光スペ
クトルを表している。励起光の長波長側にSech2型
の波長可変ソリトンパルスが生成される。ファイバへの
入射光の強度は40mWである。
パルスの自己相関波形の観測結果を示す図であり、横軸
に時間(ps)、縦軸に強度(相対単位)を示してい
る。
に対応する台座成分のない綺麗な波形が観測されてい
る。対応する時間幅は74fsである。
調波のスペクトルの観測結果を示す図であり、横軸に波
長(nm)、縦軸にスペクトル強度(相対単位)を示し
ている。
スの1/3の波長にパルススペクトルが生成されている
のが分かる。
調波パルスの波長シフトのファイバ長依存性を示す図で
あり、横軸にファイバ長(m)、縦軸にTHG(第3高
調波パルスの)波長(nm)を示している。
加するに従って、ソリトン自己周波数シフトによって波
長可変ソリトンの波長が長波長側にシフトしていく。そ
れに伴って、生成される第3高調波パルスの波長も長波
長側へとシフトしていく。第3高調波パルスの波長は、
波長可変ソリトンパルスの波長の1/3であった。
波長パルスの波長のファイバ入射光強度依存性を示す図
であり、横軸はファイバ入射光強度(mW)、縦軸はT
HG(第3高調波パルスの)波長(nm)を示してい
る。
入射光強度を増加させるにつれて、波長可変ソリトンの
波長は線形に長波長側へとシフトしていく。それに伴っ
て、生成される第3高調波の波長も線型に長波長側へと
シフトしていく。
散乱された第3高調波の観測写真(代用図面)を示す図
である。
けるパルス光の伝搬に伴って、ソリトンパルスの波長は
単調に長波長側へとシフトしていく。それに伴って、生
成される第3高調波も緑色、黄色、橙色から赤色へとシ
フトしていく。第3高調波の波長、あるいは色を観測す
ることで、光ファイバにおけるパルス光の伝搬に伴うパ
ルス光の波長シフトの様子を観測することができる。
度に発色した第3高調波を得ることができ、光ファイバ
の伝達経路に応じて波長が変化していく様子を直接色を
目で見て確認することもできるし、光ファイバ途中に周
波数計を入れることによっても確認できる。
で自由に出力する可能性を有しており、その効果は著大
である。
器は別個のブロックで図示しているが、光源と光強度調
整器を一体化した機能を持たせるようになし、一個のブ
ロックで包括するようにしてもよいことは言うまでもな
い。
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能
であり、これらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
よれば、以下のような効果を奏することができる。
対し連続して波長のシフトする波長可変短パルス光を生
成させることができる。
で、第3高調波パルスを生成させることができる。
リトンパルスの波長シフトの様子を容易に観測すること
ができる。
念図である。
発生装置のブロック図である。
発生装置のブロック図である。
である。
己相関波形の観測結果を示す図である。
クトルの観測結果を示す図である。
の波長シフトのファイバ長依存性を示す図である。
の波長のファイバ入射光強度依存性を示す図である。
第3高調波の観測写真(代用図面)を示す図である。
ス光源) 13 チョッパー 14 定偏波ファイバ 15,26 分光器 16,27 光電子増倍管 17 ロックインアンプ 18 パーソナルコンピュータ(PC) 23 波長板 25 波長フィルタ
Claims (8)
- 【請求項1】(a)超短パルス光源と、(b)該超短パ
ルス光源の出力の特性を調整する光特性調整器と、
(c)該光特性調整器からの出力を入射し、ソリトン効
果とラマン散乱による非線形光学効果によって波長可変
超短パルス光を生成し、さらに3次の非線形光学効果に
よって、前記波長可変超短パルス光の第3高調波を生成
する光ファイバとを具備することを特徴とする波長可変
短パルス発生装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の波長可変短パルス発生装
置において、前記光特性調整器が光強度調整器であるこ
とを特徴とする波長可変短パルス発生装置。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の波長可変短パルス
発生装置において、前記光強度調整器により前記光ファ
イバへの入射光強度を変化させることにより、パルス光
の波長を変位させ、前記第3高調波の波長を制御するこ
とを特徴とする波長可変短パルス発生装置。 - 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の波長可変短パ
ルス発生装置において、前記光ファイバの長さを変更す
ることにより、パルス光の波長を変位させ、前記第3高
調波の波長を制御することを特徴とする波長可変短パル
ス発生装置。 - 【請求項5】(a)超短パルス光源の出力を光特性調整
器を通して光ファイバに入射し、(b)前記光ファイバ
におけるソリトン効果とラマン散乱による非線形光学効
果によって、波長可変超短パルス光を生成させ、(c)
さらに前記光ファイバにおける3次の非線形光学効果に
よって、前記波長可変超短パルス光の第3高調波を生成
させることを特徴とする波長可変短パルス発生方法。 - 【請求項6】 請求項5記載の波長可変短パルス発生方
法において、前記光特性調整器は光強度調整器であるこ
とを特徴とする波長可変短パルス発生方法。 - 【請求項7】 請求項5又は6記載の波長可変短パルス
発生方法において、前記光強度調整器により前記光ファ
イバへの入射光強度を変化させることにより、パルス光
の波長を変位させ、前記第3高調波の波長を制御するこ
とを特徴とする波長可変短パルス発生方法。 - 【請求項8】 請求項5、6又は7記載の波長可変短パ
ルス発生方法において、前記光ファイバの長さを変更す
ることにより、パルス光の波長を変位させ、前記第3高
調波の波長を制御することを特徴とする波長可変短パル
ス発生方法。
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