JP3532348B2 - 高揚程ポンプを具備する揚水装置 - Google Patents
高揚程ポンプを具備する揚水装置Info
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Description
留する濁水あるいは泥水の量が十分でない場合であって
も、鳴水運転を生じることなく、高揚程の地上まで、土
砂を混入する泥水を効率よく排出することができる高揚
程ポンプを具備する揚水装置に関する。なお、ここで、
竪穴等とは、地中に相当距離掘削された竪穴や、圧送ポ
ンプ以降の配管距離が相当長い施工現場を含む概念であ
る。
具備する揚水装置Bとして、図8及び図9に示す形態の
ものがある。
揚水装置Bは、竪穴50の底部に滞留する泥水51を地
上52まで揚水可能な高揚程ポンプ53を具備してい
る。この高揚程ポンプ53の吐出口には揚水配管54の
上流側端部が接続されており、また、揚水配管54の中
途であって、高揚程ポンプ53の吐出口に隣接した個所
には逆止弁55が設けられている。逆止弁55の内部に
は、内部を流れる泥水51の流動圧によってヒンジ56
の回りに回転して開き、この流動圧がなくなると、図示
しないスプリングの付勢力によってヒンジ56の回りに
回転して閉じる金属製の弁部材57が配設されている。
51を竪穴50から地上52まで揚水する際には、逆止
弁55の弁部材57は、内部を流れる泥水51の流動圧
によって開き、泥水51は揚水配管54を通して地上5
2に揚水され、排水されることになる。一方、高揚程ポ
ンプ53の駆動を停止すると、逆止弁55の弁部材57
には泥水51の流動圧がかからないので、弁部材57は
閉じることになる。従って、揚水配管54内において、
逆止弁55より下流側部分に貯留される泥水51が高揚
程ポンプ53に逆流して、泥水51に含まれる土砂によ
って高揚程ポンプ53のインペラ等が破損されるのを防
止することができる。
の高揚程ポンプを具備する揚水装置Bは、未だ、以下の
解決すべき課題を有していた。即ち、前述したように、
逆止弁55の要部を構成する弁部材57はヒンジ56の
回りに回転して開閉する構成となっているが、このヒン
ジ56は泥水51中に露出しているので、ヒンジ56の
枢支部に泥水51中の土砂が侵入したり、或いは、ヒン
ジ56に泥水51中の土砂が衝突してヒンジ56を破損
し、その結果、弁部材57の回転、即ち、開閉動作が不
可能となる場合もあった。
ものであり、揚水される泥水中の土砂による影響を殆ど
受けず、揚水を円滑に行うことができると共に、揚水停
止時には高揚程ポンプへの泥水の逆流を確実に防止する
ことができる高揚程ポンプを具備する揚水装置を提供す
ることを目的とする。
記載の高揚程ポンプを具備する揚水装置は、竪穴等の底
部に滞留する泥水を地上まで揚水可能な高揚程ポンプを
具備し、かつ、前記高揚程ポンプの吐出口又は該吐出口
に接続される揚水配管の中途に逆止弁を設けている高揚
程ポンプを具備する揚水装置において、前記逆止弁を、
上部に泥水流入口を設けると共に下部に泥水流出口を設
けた弁ケーシングと、該弁ケーシング内に配設され、そ
の上端部が前記弁ケーシングの前記泥水流入口に連通連
結されると共にその下端部が前記弁ケーシング内に自由
支持状態に配置される弾性ホースからなる弁部材とから
構成し、該弁部材は前記高揚程ポンプの作動による泥水
の流動圧を受けた場合のみ開状態となり、前記高揚程ポ
ンプの作動停止により該流動圧を受けない場合は前記弾
性ホースの内外の圧力差によって又は該弾性ホースの弾
性力によって閉状態に維持される。
水装置は、請求項1記載の高揚程ポンプを具備する揚水
装置において、前記泥水流出口は、前記弁ケーシングの
側壁の下部に設けられる。請求項3記載の高揚程ポンプ
を具備する揚水装置は、請求項1記載の高揚程ポンプを
具備する揚水装置において、前記揚水配管のうち前記逆
止弁より下流側をなす下流側部分の下端部を前記弁ケー
シング内に上方から下方に向けて伸延し、前記泥水流出
口はその伸延端に形成される。
つ、本発明を具体化した幾つかの実施の形態につき説明
し、本発明の理解に供する。
参照して、本発明の第1の実施の形態に係る高揚程ポン
プを具備する揚水装置Aの構成を具体的に説明する。図
1及び図2に示すように、高揚程ポンプを具備する揚水
装置Aは、竪穴10の底部に滞留する泥水11を地上1
2まで揚水可能な高揚程ポンプ13を具備している。こ
のような、高揚程ポンプ13としては遠心ポンプや多段
ポンプを好適に用いることができ、また、その設置型式
は外装型、内装型、立型、横型のいずれでもよい。
管14の上流側端部が接続されており、また、揚水配管
14の中途であって、高揚程ポンプ13の吐出口13a
に隣接した個所には逆止弁15が設けられている。本発
明は、上記した逆止弁15が、揚水される泥水11中の
土砂16による影響を殆ど受けず、揚水を円滑に行うこ
とができると共に、揚水停止時には高揚程ポンプ13へ
の泥水11の逆流を確実に防止することができる構成と
したことに特徴がある。以下、逆止弁15の構成を、図
2〜図6を参照して、詳細に説明する。
成する弁ケーシング17は有底の筒体からなり、その下
部に底板18を一体的に具備すると共に、その上部には
頂板19が着脱自在に取り付けられている。そして、弁
ケーシング17内には泥水流入空間20が形成されてい
る。弁ケーシング17の上部には泥水流入口23が形成
されている。具体的には、本実施の形態では、泥水流入
口23は以下のようにして形成されている。即ち、弁ケ
ーシング17の頂板19の中央部には泥水流入管21が
垂直状態に取り付けられており、この泥水流入管21の
上端開口部はフランジ22によって、揚水配管14の上
流側部分14aに連通連結されている。そして、この泥
水流入管21の下端開口部に泥水流入口23が形成され
ている。
水流出口25が設けられており、この泥水流出口25に
は、フランジ26、エルボ27及びフランジ28を介し
て、揚水配管14の下流側部分14bが連通連結されて
いる。また、図2〜図6に示すように、弁ケーシング1
7の泥水流入空間20内には弾性ホースからなる弁部材
29が配設されている。
端部30は泥水流入管21の下部に形成した泥水流入口
23に連通連結されている。一方、この弾性ホースの下
端部31は泥水流入空間20内に自由支持状態に配置さ
れており、その下端部31の下端開口面と弁ケーシング
17の底板18の上面との間には、図3に示すように、
所定長さの間隙δが形成されている。
下端部31は、高揚程ポンプ13の作動によって揚水配
管14内に発生する泥水11の流動圧を受けた場合の
み、図2〜図4に示すように開状態となり、高揚程ポン
プ13の作動が停止され、このような泥水11の流動圧
を受けない場合は、弾性ホースの内外の圧力差によっ
て、又は、その弾性力によって、図5及び図6に示すよ
うに閉状態に維持されるように構成されている。即ち、
弾性ホースがサニーホース(登録商標)等のようなビニ
ルホースからなる場合は、高揚程ポンプ13の作動が停
止された際の泥水11の高揚程ポンプ13への還流によ
って弾性ホース内の圧力が減少すると共に、弁ケーシン
グ17内の圧力は減少しないので、弾性ホースの内外に
圧力差が生じて弾性ホースは閉じることになる。一方、
弾性ホースが、大気圧下では閉状態になるように弾性的
に付勢されている場合も、高揚程ポンプ13の作動停止
によって弾性ホースは閉状態になる。
を具備する揚水装置Aによる揚水作業について説明す
る。まず、泥水11の揚水作業について説明する。高揚
程ポンプ13を駆動すると、インペラの回転によって、
泥水11は高揚程ポンプ13の吸引口からインペラ室内
に吸引されると共に、その吐出口13aから揚水配管1
4に吐出され、その後、揚水配管14内を通して地上1
2まで移送され、地上12で所望の個所に排出されるこ
とになる。
ける弾性ホースからなる弁部材29は、揚水配管14内
を流れる泥水11の流動圧を受け、弾性ホースの下端部
31は図2〜図4に示すように十分な開口面積で開くの
で、揚水配管14の上流側部分14aから逆止弁15の
泥水流入空間20内に泥水流入口23を介して泥水11
は速やかに流入し、その後、弁ケーシング17の側壁2
4の下部に設けられた泥水流出口25より揚水配管14
の下流側部分14bに速やかに流出することになる。従
って、揚水作業を円滑に行うことができる。
5の泥水流入空間20内の圧力と弁部材29を形成する
弾性ホース内の圧力とは均衡しているので、流動圧が高
圧の場合であっても、弾性ホースの厚みを不必要に厚く
する必要がなく、十分に可撓性を有する弾性ホースによ
って弁部材29を形成することができる。
ると、インペラの回転が停止されるので、泥水11を高
揚程ポンプ13の吐出口13aから揚水配管14に吐出
する吐出圧がなくなり、その結果、逆止弁15内におけ
る弾性ホースからなる弁部材29も、揚水配管14内を
流れる泥水11の流動圧を受けなくなる。従って、弾性
ホースの下端部31は、弾性ホースの内外の圧力差又は
弾性ホースの弾性力によって、図5及び図6に示すよう
に、速やかに閉状態になり、揚水配管14の下流側部分
14bに貯留される泥水11が高揚程ポンプ13に逆流
して、泥水11に含まれる土砂によって高揚程ポンプ1
3のインペラ等が破損されるのを防止することができ
る。
には負圧が発生するので、この上流側部分14aに貯留
される泥水11が高揚程ポンプ13に逆流して、泥水1
1に含まれる土砂によって高揚程ポンプ13のインペラ
等が破損されるのも防止することができる。なお、揚水
配管14の下流側部分14bに貯留される泥水11中に
含まれる土砂16は、重力によって、逆止弁15内の泥
水流入空間20内に流入することになるが、高揚程ポン
プ13を再度駆動することによって、これらの流入した
土砂16は、揚水配管14内を流れる泥水11中に混入
され、速やかに地上12に排出されるので、泥水流入空
間20内に土砂16が堆積するのを確実に防止すること
ができる。
7の側壁24の下部に設けられているので、泥水流入空
間20の底板18上に堆積する土砂16を速やかに揚水
配管14の下流側部分14bに移送することができ、上
記した土砂16の堆積をより確実に防止することができ
る。このように、本実施の形態では、逆止弁15の弁部
材29として弾性ホースを用いることによって、揚水さ
れる泥水11中の土砂16による影響を殆ど受けず、揚
水を円滑に行うことができると共に、揚水停止時には高
揚程ポンプ13への泥水11の逆流を確実に防止するこ
とができ、揚水作業を円滑に行うことができると共に、
高揚程ポンプ13の耐用年数を長くすることができる。
高揚程ポンプを具備する揚水装置A1は、図7に示すよ
うに、揚水配管33のうち逆止弁32より下流側をなす
下流側部分33bの下端部を弁ケーシング34内に上方
から下方に向けて伸延し、泥水流出口35が下流側部分
33bの下端部の伸延端に形成されることを特徴とす
る。
水配管33の上流側部分33aに接続された泥水流入管
36の下端に形成された泥水流入口37には、第1の実
施の形態と同様に弾性ホースからなる弁部材38が連通
連結されている。
形態と異なり、泥水流出口35は、弁ケーシング34の
側壁39ではなく、揚水配管33の下流側部分33bの
下端部に直接形成されている。従って、揚水配管33の
下流側部分33bの下端部を弁ケーシング34内に伸延
させ、泥水流出口35を弁ケーシング34内に形成され
た泥水流入空間40内に配設することができる。この構
成によって、第1実施の形態と比較して、揚水配管33
の横張りをなくすことができ、竪穴41が小径の場合で
あっても、本実施の形態に係る高揚程ポンプを具備する
揚水装置A1を効果的に用いることができることにな
る。なお、図7において、42は弁ケーシング34の上
部に着脱自在に取り付けられた頂板を示し、43は高揚
程ポンプを示す。
照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形
態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他
の実施の形態や変容例も含むものである。
する揚水装置においては、高揚程ポンプの吐出口又は吐
出口に接続される揚水配管の中途に設けられる逆止弁
を、上部に泥水流入口を設けると共に下部に泥水流出口
を設けた弁ケーシングと、弁ケーシング内に配設され、
その上端部が弁ケーシングの泥水流入口に連通連結され
ると共にその下端部が弁ケーシング内に自由支持状態に
配置される弾性ホースからなる弁部材とから構成し、弁
部材は高揚程ポンプの作動による泥水の流動圧を受けた
場合のみ開状態となり、高揚程ポンプの作動停止により
流動圧を受けない場合は弾性ホースの内外の圧力差によ
って又は弾性ホースの弾性力によって閉状態に維持され
るようにしている。
ースを用いることによって、揚水される泥水中の土砂に
よる影響を殆ど受けず、揚水を円滑に行うことができる
と共に、揚水停止時には高揚程ポンプへの泥水の逆流を
確実に防止することができ、揚水作業を円滑に行うこと
ができると共に、高揚程ポンプの耐用年数を長くするこ
とができる。
する揚水装置においては、泥水流出口は弁ケーシングの
側壁の下部に設けられているので、高揚程ポンプを、停
止後に再運転する際、弁ケーシングの底板上に堆積する
土砂を速やかに揚水配管の下流側部分に移送することが
でき、弁ケーシングの泥水流入空間内での土砂の堆積を
より確実に防止することができる。
水装置においては、揚水配管のうち逆止弁より下流側を
なす下流側部分の下端部を弁ケーシング内に上方から下
方に向けて伸延し、泥水流出口はその伸延端に形成され
ている。従って、揚水配管の横張りをなくすことがで
き、竪穴が小径の場合であっても、高揚程ポンプを具備
する揚水装置を効果的に用いることができる。
を具備する揚水装置の全体構成説明図である。
を具備する揚水装置の要部構成説明図である。
構成説明図である。
ンプ 13a 吐出口 14 揚水配管 14a 上流側部分 14b 下流側
部分 15 逆止弁 16 土砂 17 弁ケーシング 18 底板 19 頂板 20 泥水流入
空間 21 泥水流入管 22 フランジ 23 泥水流入口 24 側壁 25 泥水流出口 26 フランジ 27 エルボ 28 フランジ 29 弁部材 30 上端部 31 下端部 32 逆止弁 33 揚水配管 33a 上流側
部分 33b 下流側部分 34 弁ケーシ
ング 35 泥水流出口 36 泥水流入
管 37 泥水流入口 38 弁部材 39 側壁 40 泥水流入
空間 41 竪穴 42 頂板 43 高揚程ポンプ
Claims (3)
- 【請求項1】 竪穴等の底部に滞留する泥水を地上まで
揚水可能な高揚程ポンプを具備し、かつ、前記高揚程ポ
ンプの吐出口又は該吐出口に接続される揚水配管の中途
に逆止弁を設けている高揚程ポンプを具備する揚水装置
において、 前記逆止弁を、上部に泥水流入口を設けると共に下部に
泥水流出口を設けた弁ケーシングと、該弁ケーシング内
に配設され、その上端部が前記弁ケーシングの前記泥水
流入口に連通連結されると共にその下端部が前記弁ケー
シング内に自由支持状態に配置される弾性ホースからな
る弁部材とから構成し、該弁部材は前記高揚程ポンプの
作動による泥水の流動圧を受けた場合のみ開状態とな
り、前記高揚程ポンプの作動停止により該流動圧を受け
ない場合は前記弾性ホースの内外の圧力差によって又は
該弾性ホースの弾性力によって閉状態に維持されること
を特徴とする高揚程ポンプを具備する揚水装置。 - 【請求項2】 前記泥水流出口は、前記弁ケーシングの
側壁の下部に設けられることを特徴とする請求項1記載
の高揚程ポンプを具備する揚水装置。 - 【請求項3】 前記揚水配管のうち前記逆止弁より下流
側をなす下流側部分の下端部を前記弁ケーシング内に上
方から下方に向けて伸延し、前記泥水流出口はその伸延
端に形成されることを特徴とする請求項1記載の高揚程
ポンプを具備する揚水装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13117596A JP3532348B2 (ja) | 1996-04-25 | 1996-04-25 | 高揚程ポンプを具備する揚水装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP13117596A JP3532348B2 (ja) | 1996-04-25 | 1996-04-25 | 高揚程ポンプを具備する揚水装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09291894A JPH09291894A (ja) | 1997-11-11 |
JP3532348B2 true JP3532348B2 (ja) | 2004-05-31 |
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ID=15051768
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP13117596A Expired - Fee Related JP3532348B2 (ja) | 1996-04-25 | 1996-04-25 | 高揚程ポンプを具備する揚水装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3532348B2 (ja) |
-
1996
- 1996-04-25 JP JP13117596A patent/JP3532348B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09291894A (ja) | 1997-11-11 |
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