JP3529758B2 - トンネルボーリングマシンおよびトンネル工法 - Google Patents
トンネルボーリングマシンおよびトンネル工法Info
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Description
グマシン(TBM)とTBMを使用してトンネルを掘削
するトンネル工法に関する。
マシン;全断面トンネル掘進機)は、カッタヘッドを回
転させながら推進ジャッキによってカッタヘッドを岩盤
に押し込み岩盤を掘削する。このとき生じるずり(排出
土)は、特開平08−199985号公報に示されるよ
うに、カッタヘッドに設けられたスクレーパによって掻
き取られ、チャンバー内に取り込められて、カッタヘッ
ド後方のベルトコンベヤに搬送され、後方設備により坑
外に搬送される。また、オープン型TBMにはカッタヘ
ッドの後方にルーフサポートやサイドサポートが設けら
れており、地山の崩落防止機構およびTBMの振動抑制
を果たし、作業場所の安全性を確保している。
等では、マサ化が進行し地山強度が不十分である場合が
ある。マサ化した断層破砕帯では、風化した花崗岩類が
軽い打撃によって砂状に崩れたりすることから、TBM
を掘削推進させるための十分な推進反力が取れないばか
りか、土砂が崩落してTBM外周と地山との間に空洞を
形成することになる。空洞が生じると工事を中断して空
洞を充填して地山を保持しなければならないが、大幅に
地山が崩落した後では、セメント系やウレタン系などの
固化材を注入しても効果は小さく掘削を再開できるよう
になるにはかなりの時間を要する。また、この場合に、
カッタを回転させると、いつまでもずりを取り込むた
め、空洞を大きくし、さらに地山の状態を悪化させるこ
とになる。また、通常、TBM工法においては地山の支
保はTBMのルーフサポートの後部が通過した時点にお
いて行う。掘削速度は、掘削断面の大きさや地盤等によ
って異なるが、TBMのルーフサポートの後部が通過す
るまでに時間が経過し、さらに地山の不良化を進めるこ
とになる。本発明の課題は、不安定な地山においてずり
の余分な取り込みを防ぐと同時に、速やかに地山を支保
することのできるトンネルボーリングマシンおよびトン
ネル工法を提供することである。
に、請求項1に記載の発明は、例えば、図1および図2
に示すように、複数のカッタ(ディスクカッタ)21
と、外周部のカッタ(ゲージカッタ)22で掘削された
掘削土を掻き集めるスクレーパ23とを備えたカッタヘ
ッド2の後方に、このカッタヘッド2と所定間隔を隔て
てルーフサポート3が設けられたトンネルボーリングマ
シン1であって、例えば、図2および図4に示すよう
に、前記ルーフサポート3には、このルーフサポート3
の背面側33の地山に固化材を注入する第1注入孔6と
剥離材を注入する第2注入孔7とがそれぞれ形成されて
いることを特徴とする。
ポートに対して傾斜した孔が設けられるものとするとよ
い。このように孔に傾斜を設けることで、地山とルーフ
サポートとの間に空洞が生じた場合には、前記第1注入
孔から吹き付け用の配管を挿入し、前記空洞に吹き付け
を行い、掘削直後の地山を速やかに一次支保を行うこと
ができる。また、少なくとも第1注入孔をルーフサポー
トにねじ込むことなどによって取り付けることができる
ようにしておくとよい。このようにすると、前記第1注
入孔から固化材を注入して、第1注入孔が閉塞したとし
ても容易に交換することができる。
フサポートには第1注入孔と第2注入孔とがそれぞれ形
成されているので、前記ルーフサポートを型枠として利
用し、第1注入孔から固化材をルーフサポートの背面側
の地山に注入することで、掘削面の直後で地山の支保を
行うことができる。従来であれば、掘削後にルーフサポ
ートから地山が開放された時点ではじめて支保を行うこ
とができたが、本願の発明によれば不良地山であっても
掘削面の直後、即ち外周部に設けられたカッタの直後に
おいて、速やかに地山の支保を行うことができるので、
時間の経過によって地山がさらに不良化することを防ぐ
ことができる。
よび図2に示すように、請求項1に記載のトンネルボー
リングマシン1において、前記第2注入孔7はルーフサ
ポート3の先端部32に配置されており、前記第1注入
孔6は第2注入孔7より後方に配置されていることを特
徴とする。請求項2に記載の発明によれば、前記第2注
入孔が前記ルーフサポートの先端部に配置されており、
第1注入孔は第2注入孔よりも後方に配置されているの
で、固化材によって固化された掘削土がルーフサポート
に付着してルーフサポートを損傷するのを防ぐことがで
きる。
よび図2に示すように、請求項1または2に記載のトン
ネルボーリングマシン1において、前記ルーフサポート
3は、カッタヘッド2の外周部2aに設けられたゲージ
カッタ22の直後まで移動可能に設けられていることを
特徴とする。前記スクレーパは、ゲージカッタの直後に
移動したルーフサポートに当たらないようにカッタヘッ
ドからの突出量の少ないスクレーパとすることが望まし
い。
タヘッドはスクレーパを備え、前記ルーフサポートは前
記カッタヘッドと所定間隔を隔てて設けられており、カ
ッタヘッドの外周部に設けられたゲージカッタの直後ま
で移動可能である。このため、良好な地盤を掘削中に
は、前記スクレーパによって掘削土を速やかに掻き集め
てチャンバー内に取り込み、カッタヘッドの後方に設け
られたベルトコンベヤに搬送されて、後方設備により坑
外に搬出することができ、断層破砕帯等で地山がマサ化
しているような不良地盤を掘削中には、前記ルーフサポ
ートを前記ゲージカッタ直後まで移動させて、カッタヘ
ッドとルーフサポートとの間に設けられた隙間を覆い、
余分なずりの取り込みを防いで、必要掘削径の掘削直後
のフレッシュな状態の地山をルーフサポートで押さえる
ことができ、よって、さらなる地山の不良化を防ぐこと
ができる。
示すように、請求項3に記載のトンネルボーリングマシ
ン1において、前記ルーフサポート3の後端部31に
は、該ルーフサポート3を後方に延長可能な延長ルーフ
サポート5が取り付けられていることを特徴とする。
フサポートの後端部に前記延長ルーフサポートが取り付
けられているので、ルーフサポートをゲージカッタ直後
まで移動させても、延長ルーフサポートによって掘削面
後方で作業をしている作業員に崩落岩等が当たるのを防
ぎ、作業場所の安全性を確保することができる。また、
延長されたルーフサポートによって掘削後の地山を抑え
ることができ、地山の崩落防止機構を果たすので、不安
定な地盤であっても掘削後の断面を保つことができる。
すように、請求項1から4のいずれか一項に記載のトン
ネルボーリングマシン1によって地山を掘削するトンネ
ル工法であって、掘削中あるいは所定長掘削後に、前記
第1注入孔6からルーフサポート3の背面側33の地山
に固化材を注入することを特徴とする。
の良い超微粒子セメントや、ウレタン系薬液であるシリ
カレジン等が考えられる。また、固化材を注入する際に
は、例えばシールド工法においてセグメントの裏込め注
入を行うときのように逆止弁を使用するとよい。
ネルボーリングマシンによって地山を掘削中に、あるい
は所定長掘削後に、不良地盤に遭遇し、地山の崩落が激
しい場合には、前記第1注入孔からルーフサポート背面
側の地山に固化材を注入することができる。したがっ
て、速やかに地山を支保することができ、地山のさらな
る不良化を防ぐことができるので、トンネル工事の進捗
に遅れを来すことがない。
すように、請求項5に記載のトンネル工法において、地
山の掘削中に前記第2注入孔7から、剥離材を注入する
ことで、前記第1注入孔6から注入された固化材がルー
フサポート3に付着するのを防止することを特徴とす
る。
注入孔は第2注入孔より後方に形成されているので、地
山の掘削中あるいは所定長掘削後に前記第2注入孔から
剥離材を注入すると、この剥離材によって、固化材で固
化した地山がルーフサポートに付着するのを防止するこ
とができる。したがって、固化した地山とルーフサポー
トとを引き剥がすために無理な力を与えることがないの
で、ルーフサポートの損傷を防ぐことができるととも
に、安定させた地山を再度荒らすことがない。また、ル
ーフサポートにこのように固化材が付着しないので、固
化された地山をルーフサポートから剥がすために時間が
費やされることがなく、トンネル工事の進捗に影響を与
えることがない。
トンネルボーリングマシン1(以下、TBM1)および
TBM1を用いたトンネル工法の実施の形態を詳細に説
明する。TBM1は、地山等の岩盤を掘削してトンネル
等を構築するために使用する掘削機であり、地山の岩盤
を掘削するカッタヘッド2とカッタヘッド2を回転させ
るための駆動機構(図示略)と、カッタヘッド2から所
定間隔を隔てて設けられたルーフサポート3およびサイ
ドサポート4と、カッタヘッド2を岩盤に押圧する力を
与える推進ジャッキ(図示略)とから概略構成されてい
る。
に複数のディスクカッタ(カッタ)21が掘削前面に備
えられ、カッタヘッド2の外周部2aにはゲージカッタ
22が備えられている。さらに、前記カッタヘッド2の
外周部2aには、前記ディスクカッタ21およびゲージ
カッタ22によって掘削されたずりを掻き集めて、チャ
ンバー(図示略)に取り込むスクレーパ23が備えられ
ている。前記ディスクカッタ21およびゲージカッタ2
2は、カッタヘッド2の回転に伴って、岩盤に押しつけ
られながら回転する構造となっており、地山の岩質にあ
わせてカッタヘッド2からの突出量を決めることができ
るようになっている。また、ゲージカッタ22は、カッ
タヘッド2の外周部2aに取り付けられて、トンネル径
を決定するものである。
記したように、ルーフサポート3およびサイドサポート
4が前記カッタヘッド2と所定間隔を隔てて設けられて
いる(図1および図2参照)。ルーフサポート3および
サイドサポート4はそれぞれ図1および図3に示すよう
に、円弧状の鋼板からなり、前記カッタヘッド2の外周
が描く弧とほぼ等しく設けられている。
2〜図4に示すように、ルーフサポート3から垂下した
垂下片3aにルーフサポート3の弧に直交するようにガ
イドレール34aが固定されている。このガイドレール
34aにはスライドボックス34bが、ガイドレール3
4aに対してスライドするように設けられている。この
スライドボックス34bの下端部には、図3(b)に示
すように昇降用のジャッキ35a、35b、35cがピ
ンで回動自在に連結されている。前記ジャッキ35a、
35b、35cのうち、ジャッキ35a、35bの他の
端部はTBMの胴体部10(図2参照)にピンで回動自
在に連結されている。そして、ジャッキ35cは、前記
胴体部10に連結されて、胴体部10に設けられたガイ
ドレール上をローラ移動できるように設けられている。
また、前記スライドボックス34bの内側には前後移動
用の油圧ジャッキ36が設けられており、この油圧ジャ
ッキ36のピストンの前端部36aは、前記ルーフサポ
ート3と連結されている。
b、35cを伸縮させると、それに伴いスライドボック
ス34bが上下動する。そして、前記スライドボックス
34bがジャッキ35a、35bの伸縮に伴ってガイド
レール34aを移動し、ジャッキ35bの他の端部が前
記胴体部10を移動して、前記ガイドレール34aに連
結されたルーフサポート3を上下動させる。
6を伸縮させると、この油圧ジャッキ36は前記スライ
ドボックス34bとルーフサポート3の垂下片3aとに
連結されているので、両者を互いに離間するように、ま
たは、近接するように移動させる。前記スライドボック
ス34bはTBMの胴体部10に固定されているので、
ガイドレール34aがスライドボックス34bに対して
滑るように移動し、その結果、ルーフサポート3を前後
方向に移動させる。このように、油圧ジャッキ36を操
作することによって、ルーフサポート3を前記ゲージカ
ッタ22の直後まで移動させたり、元の位置に戻したり
することができるようになっている。なお、前記ルーフ
サポート3をゲージカッタ22の直後に配置(図1参
照)させた時には、前記スクレーパ23を前記カッタヘ
ッド2から突出しないように、スクレーパ23のカッタ
ヘッド2の外周部2aからの突出量を調節しておく。
ート3の後端部31には複数のスリット37が設けられ
ており、前記トンネルボーリングマシン1が掘削面の方
向を修正する時に、この後端部31に設けられたスリッ
ト37によってルーフサポート3が弾性変形することが
でき、方向の修正が行いやすくなっている。このスリッ
ト37が設けられたルーフサポート3の後端部31に
は、ルーフサポート3を後方に延長することが可能な延
長ルーフサポート5を取り付けることができるようにな
っている(図4参照)。
ト5は、互いに隣接する前記スリット37によって形成
される幅と同幅を有する長尺な鋼板からなり、ルーフサ
ポート3の後端部31の裏側からボルト51によって連
結することができるようになっているものである。ボル
ト51によって連結された延長ルーフサイドサポート4
とルーフサポート3は、ルーフサポート3の背面側33
において面一になるように取り付けられている(図5参
照)。また、ルーフサポート3の後端部31には上述し
たようにスリット37が設けられているので、前記延長
ルーフサポート5を取り付けた場合には、円弧状に形成
された鋼材52を前記スリット37の長手方向に対して
直交するように取り付けることで、前記ルーフサポート
3の後端部31を補強することができるようになってい
る。
ーフサポート3およびサイドサポート4には、このルー
フサポート3の背面側33の地山に固化材を注入する複
数の第1注入孔6と剥離材を注入する複数の第2注入孔
7とがそれぞれ形成されている。前記第2注入孔7は、
前記ルーフサポート3およびサイドサポート4の先端部
41に弧に沿って1列に配置されている。前記第1注入
孔6は、この第2注入孔7の後方に弧に沿って2列に配
置されている。また、これらの第1注入孔6および第2
注入孔7は、図2に示すように、前記ルーフサポート3
およびサイドサポート4に対して傾斜しており、ねじ込
むことによって取り付けられている。トンネル掘削中に
前記第1注入孔6や第2注入孔7が閉塞した場合には、
坑内で容易に取り外して新規の第1注入孔6および第2
注入孔7に交換することができるようになっている。
ン1によって地山を掘削するには、以下の手順に従う。
まず、駆動機構(図示略)によってカッタヘッド2を回
転させながら推進ジャッキ(図示略)によってカッタヘ
ッド2を岩盤に押し込み岩盤を掘削する。このとき、前
記カッタヘッド2の外周部2aに設けられたゲージカッ
タ22によって掘削されるトンネル径が決まる。
ッタヘッド2の外周部2aに取り付けられたスクレーパ
23によって掻き集められてチャンバー(図示略)内に
取り込まれ、カッタヘッド2後方に設けられたベルトコ
ンベヤ(図示略)に搬送され、ずり運搬用トロッコなど
の後方設備(図示略)によりトンネル坑外に搬送され
る。このとき、前記ルーフサポート3およびサイドサポ
ート4は、ずりを効率よくチャンバー内に取り込むため
に、図1および図2に示すように、カッタヘッド2から
所定間隔を隔てた位置に配置されている。そして、推進
ジャッキの最大押出量(1.5m強程度)に近づくと、
カッタヘッド2の回転を停止して、後続部を前進させ
て、新たに推進ジャッキによってカッタヘッド2を岩盤
に押し込み岩盤を掘削していく。
砕帯で地盤がマサ化しているような地盤の不良な箇所に
突入した際には、まず、前記カッタヘッド2の外周部2
aに取り付けられたスクレーパ23のカッタヘッド2か
らの突出量を減少させる。そして、前記ルーフサポート
3およびサイドサポート4をカッタヘッド2の外周部2
aに設けられたゲージカッタ22の直後まで前方に移動
させる(図2参照)。次に、図4に示すように、ルーフ
サポート3の後端部31の裏面に補強用のアーチリブを
取り付けて、延長ルーフサポート5を前記ルーフサポー
ト3の後端部31に裏面からボルト51によって連結
し、前記ルーフサポート3を後方に延長する。
入し、前記第1注入孔6から固化材を注入する。このと
き、固化材は例えば超微粒子セメントやシリカレジンな
ど、地山に適合するものを注入する。また、地山の崩落
が激しくルーフサポート3の背面側33と地山との間に
空洞が生じている場合には、前記第1注入孔6から吹き
付け配管を挿入して空洞に吹き付けを行い、前記空洞を
充填し、地山の支保を行う。また、前記固化材を注入す
ることによって、前記第1注入孔6の孔が閉塞した場合
には、第1注入孔6を取り外し、新しい第1注入孔6を
ルーフサポート3およびサイドサポート4にねじ込んで
取り付ける。
を改良して掘進し、地山が良好になった場合には、前記
ルーフサポート3およびサイドサポート4を前記油圧ジ
ャッキ36によって、ゲージカッタ22の直後の位置か
ら後方に移動させて、カッタヘッド2と所定間隔を隔て
た位置に配置し、延長ルーフサポート5を取り外し、上
述した手順に従って地山の掘削を続ける。このようにし
て、前記トンネルボーリングマシン1によって地山を掘
削してトンネルを形成していく。
およびサイドサポート4が前後に移動可能に設けられて
いるので、良好な地盤を掘削中には、ルーフサポート3
およびサイドサポート4をカッタヘッド2と所定間隔を
隔てた位置に配置しておき、前記スクレーパ23によっ
て掘削土を速やかに掻き集めて、チャンバー内に取り込
むことができる。
いるような不良地盤を掘削する際には、前記ルーフサポ
ート3およびサイドサポート4を前記ゲージカッタ22
直後まで移動させて、カッタヘッド2とルーフサポート
3との間に設けられた隙間を覆うことで、余分なずりの
取り込みを防ぐことができる。前記スクレーパ23を前
記ルーフサポート3およびサイドサポート4によってカ
バーすることができるので、前記スクレーパ23に崩落
岩が噛み込んでカッタヘッド2が回転不能となったり、
カッタヘッド2を回転させることによってずりをいつま
でも取り込んで、地山とTBM1との間の空洞をさらに
大きくしたりすることを防ぐことができる。
ート3を前方向に移動させて前記ゲージカッタ22の直
後に配置させても、前記延長ルーフサポート5によって
ルーフサポート3を後方に延長することができるので、
掘削面の後方で作業している作業員に崩落岩等が当たる
のを防ぐことができ、作業場所の安全性を確保すること
ができる。また、延長されたルーフサポート3によっ
て、掘削後の地山を押さえることができるので、地山の
崩落防止機構およびTBMの振動抑制を果たすことがで
きる。
1にはスリット37が設けられているので、前記ルーフ
サポート3は弾力変形することができ、掘削面の方向を
容易に修正することができる。そして、延長ルーフサポ
ート5は、前記スリット37とスリット37とによって
形成される鋼板の幅と同一の幅であるので、延長された
ルーフサポート3は、スリットを有していると同様の形
状となる。したがって、ルーフサポート3を延長して
も、トンネルボーリングマシン1の方向を修正するのが
容易である。
サポート4には、ルーフサポート3およびサイドサポー
ト4に対して傾斜した第1注入孔6が設けられているの
で、ここから固化材を注入して地山を固化することがで
き、前記ルーフサポート3およびサイドサポート4を型
枠として利用することができる。そして、このように掘
削面の直後で地山の支保を速やかに行うことができるの
で、従来のように、トンネルボーリングマシン1のルー
フサポート3の後部が通過した時点でなければ地山の支
保を行うことができずに、地山をさらに不良化するとい
ったことがない。
ート3の先端部32で、かつ、前記第1注入孔6よりも
前方に配置されているので、固化材によって固化された
掘削土がルーフサポート3に付着することがない。した
がって、この固化した掘削土とルーフサポート3とを引
き離すために無理な力を与えることがないので、ルーフ
サポート3が損傷するのを防ぐことができるとともに、
安定させた地山を再度荒らすことがない。そして、この
ように前記第2注入孔7から剥離材を注入しながら、前
記第1注入孔6から充填材を注入して、マサ化した地盤
を改良しながら掘削していくことができるので、断層破
砕帯などにおいても地山を改良するまで工事を中断しな
ければならず、工事の進行が遅れるといった事態には至
らない。
い場合には、前記第1注入孔6から吹き付け用の配管を
挿入して、空洞に吹き付けを行うことができる。また、
前記注入孔6、7は取り替え可能に設けられているの
で、固化材を前記第1注入孔6から注入して、第1注入
孔6が前記固化材によって閉塞したとしても取り外しが
容易にできるので工事の進捗に影響を与えない。
るものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜
変更可能であることは勿論である。本実施の形態では、
前記ルーフサポート3およびサイドサポート4が前記ゲ
ージカッタ22の直後まで移動可能に設けられているも
のとしたが、ルーフサポート3のみがそのように移動可
能であるものとしてもよい。また、ルーフサポート3お
よびサイドサポート4を前後移動させるのにガイドレー
ル34aとスライドボックス34bと油圧ジャッキ36
とを用いるものとしたがこれに限定されるものではな
い。移動させる機構は、例えば、ローラを用いて移動さ
せるものとしてもよいし、ガイドレール34aにグリス
を充填し、スライドボックス34bを相対的にスライド
させるものとしてもよい。
ポート3およびサイドサポート4に対して傾斜して設け
るものとしたが、これに限定されるものではない。ま
た、第1注入孔6および第2注入孔7をルーフサポート
3やサイドサポート4にねじ込むことによって取り付け
ることができるものとしたがこれに限定されるものでは
なく、嵌合爪とその受けを双方に設けて、はめ込むこと
によって交換可能としてもよいし、適宜変更可能なのは
勿論である。また、固化材は地山と崩落の状況に合わせ
て適切なものが用いられればよく、剥離材は用いる固化
材と地山の岩質に合わせて適切なものが用いられればよ
い。
ーフサポートを型枠として利用し、第1注入孔から固化
材を注入することで、掘削面の直後で地山の支保を速や
かに行うことができ、地山のさらなる不良化を防ぐこと
ができる。請求項2に記載の発明によれば、請求項1に
記載の発明と同様の効果が得られるのは勿論のこと、前
記第2注入孔が前記ルーフサポートの先端部に配置され
ているので、固化材によって固化された掘削土とルーフ
サポートとが互いに付着して、これを引き剥がすために
ルーフサポートを損傷させるのを防ぐことができる。
または2に記載の発明と同様の効果が得られるのは勿論
のこと、良好な地盤を掘削中には、前記スクレーパによ
って掘削土を速やかに掻き集めて、後方設備により坑外
に搬出することができ、不良地盤を掘削中には、前記ル
ーフサポートを前記ゲージカッタ直後まで移動させて、
カッタヘッドとルーフサポートとの間に設けられた隙間
を覆うことで、余分な掘削土の取り込みを防ぐことがで
きる。このため余分なずりをとりこんで空洞化を推進す
ることがなく、また、必要掘削径の掘削直後のフレッシ
ュな状態の地山をルーフサポートで押さえることがで
き、よって、地山のさらなる不良化を防ぐことができ
る。
に記載の発明と同様の効果が得られるのは勿論のこと、
ルーフサポートをゲージカッタ直後まで移動させても、
延長ルーフサポートによってルーフサポートを後方に延
長し、掘削面後方の作業場所の安全性を確保することが
できる。また、不安定な地山であっても延長されたルー
フサポートによって掘削後の断面を保つことができる。
から4のいずれか一項に記載の発明と同様の効果が得ら
れるのは勿論のこと、地山を掘削中に、あるいは所定長
掘削後に、不良地盤に遭遇し、地山の崩落が激しい場合
には、前記第1注入孔からルーフサポート背面側の地山
に固化材を注入することができるので、地山の支保を掘
削直後に速やかに行えるため、トンネル工事の進捗を遅
らせることがない。
に記載の発明と同様の効果が得られるのは勿論のこと、
第2注入孔から剥離材を注入するので、ルーフサポート
に固化された地山が付着することがなく、それを剥がす
ために無理に掘進したり、ルーフサポートが損傷するこ
とを防ぐことができるとともに、安定した地山を再度荒
らすことがない。
す斜視図である。
ッタヘッドおよびルーフサポートを示す拡大側面図であ
る。
す略図である。
ルーフサポートが取り付けられた際の裏面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】複数のカッタと、外周部のカッタで掘削さ
れた掘削土を掻き集めるスクレーパとを備えたカッタヘ
ッドの後方に、このカッタヘッドと所定間隔を隔ててル
ーフサポートが設けられたトンネルボーリングマシンで
あって、 前記ルーフサポートには、このルーフサポートの背面側
の地山に固化材を注入する第1注入孔と剥離材を注入す
る第2注入孔とがそれぞれ形成されていることを特徴と
するトンネルボーリングマシン。 - 【請求項2】前記第2注入孔はルーフサポートの先端部
に配置されており、 前記第1注入孔は第2注入孔より後方に配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載のトンネルボーリング
マシン。 - 【請求項3】前記ルーフサポートは、カッタヘッドの外
周部に設けられたゲージカッタの直後まで移動可能に設
けられていることを特徴とする請求項1または2に記載
のトンネルボーリングマシン。 - 【請求項4】前記ルーフサポートの後端部には、該ルー
フサポートを後方に延長可能な延長ルーフサポートが取
り付けられていることを特徴とする請求項3に記載のト
ンネルボーリングマシン。 - 【請求項5】請求項1から4のいずれか一項に記載のト
ンネルボーリングマシンによって地山を掘削するトンネ
ル工法であって、 掘削中あるいは所定長掘削後に、前記第1注入孔からル
ーフサポートの背面側の地山に固化材を注入することを
特徴とするトンネル工法。 - 【請求項6】地山の掘削中に前記第2注入孔から、剥離
材を注入することで、前記第1注入孔から注入された固
化材がルーフサポートに付着するのを防止することを特
徴とする請求項5に記載のトンネル工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001312549A JP3529758B2 (ja) | 2001-10-10 | 2001-10-10 | トンネルボーリングマシンおよびトンネル工法 |
Applications Claiming Priority (1)
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