JP3529700B2 - 電圧制御液晶リターダーの組み合わせによる万能リターダー - Google Patents
電圧制御液晶リターダーの組み合わせによる万能リターダーInfo
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Description
ーダーの組み合わせによる万能リターダーに関するもの
である。
晶や高分子フィルムの代わりに、液晶セルを用いて、配
向の軸方向とそれに垂直な方向の光速度が異なることを
利用し、元の光の偏光状態を変える素子である。液晶リ
ターダーとしては、通常2枚の配向処理を施したITO
ガラスにネマティック液晶を挟んだ、ホモジニアス配向
液晶セルが用いられる。液晶リターダーの他と異なる利
点としては、液晶リターダーは、印加電圧を変えること
により、リタデーションの大きさを連続的に変化させら
れることで、そのため広い波長・温度領域にわたって、
正確な位相差を与えることが可能である。
場合でも、要求する位相差を与えられる。応用として、
液晶リターダーを2枚の直交する偏光子に挟んで使う
と、それぞれの光学素子の軸を機械的に回転することな
く、連続可変な光減衰器を作ることができる。他にも、
光の強度と位相を自由に変えることのできる光学素子と
して広く利用されている。
ターダーのリタデーションの大きさは、液晶セルに印加
する電圧の関数であるが、これまではその関係が線形で
はないため、予め測定されたデータシートから換算する
必要があった。
に比例してリタデーションが決まる液晶リターダーを用
いれば、直接的に電気制御可能なリターダーが実現す
る。ただし、この場合でも、これまでの液晶リターダー
と同様、リタデーションの大きさは可変だが、軸は固定
されたままであり、機械的な方法(手やモーター)でし
か軸を回転することはできない。
デーションの大きさ(位相差)の2つであり、両方が電
気制御可能になれば、よりリターダーとしての精度が上
がり、自動測定・自動制御が完璧に達成される。
としての精度を向上させ、自動測定、自動制御を行うこ
とができる電圧制御液晶リターダーの組み合わせによる
万能リターダーを提供することを目的とする。
成するために、 〔1〕電圧制御液晶リターダーの組み合わせによる万能
リターダーにおいて、3個の液晶リターダーをカスケー
ドに配置し、各液晶リターダーの軸(光学軸)を所定角
度に固定し、前記3個の液晶リターダーを組み合わせ
て、それぞれの液晶リターダーの位相差だけを電圧制御
で変えて、出射光の偏光軸と位相差の両方が線形に電圧
制御できるようにしたことを特徴とする。
ーダーの組み合わせによる万能リターダーにおいて、X
軸に対して前記3個の液晶リターダーの内、第1及び第
3の液晶リターダーの進相軸をθ1 、第2の液晶リター
ダーの進相軸をθ2 に設定することを特徴とする。
ーダーの組み合わせによる万能リターダーにおいて、前
記液晶リターダーの位相差を全領域に及ぼす場合、前記
第1及び第2の液晶リターダーの進相軸θ1 を0度、前
記第2の液晶リターダーの進相軸θ2 を45度に設定す
ることを特徴とする。
ーダーの組み合わせによる万能リターダーにおいて、前
記液晶リターダーの位相差を全領域に及ぼさない場合、
前記3個の液晶リターダーの進相軸を任意に設定するこ
とを特徴とする。
参照しながら説明する。
リターダーの組み合わせによる万能リターダーの模式図
である。
きさ(位相差)の両方が、線形に電圧制御できるよう
な、液晶リターダー(万能リターダー)を、図1に示す
ような、3つの電圧駆動液晶リターダーの組み合わせで
構成する。
ー、R2は第2の液晶リターダー、R3は第3の液晶リ
ターダーである。
電圧可変なリタデーションの大きさをそれぞれ2R,2
φ,2Rとして、それぞれの進相軸を、実験室系のX軸
に対して、それぞれ0度、45度、0度に固定する。
1,R2,R3の組み合わせによる演算子は、
θだけ回転した場合の演算子に一致する。
φを任意に0からπ/2まで変えられるので、この時
(2)式よりΔとθは、0≦Δ≦π/2,0≦θ≦π/
2の全領域をカバーして可変ということになる。すなわ
ち、3枚の液晶リターダーを組み合わせて、その軸を固
定し、それぞれの位相差だけを電圧制御で変えることに
よって、仮想的に1枚の、出射光の偏光軸と位相差の両
方が電圧可変な液晶リターダー(万能リターダー)を構
成することができる。
電気的に、リターダーの軸(ここではθで表される)も
回転できることになる。
差を全領域にしなくてもよいならば、R1とR3は平行
でなくても構わない。また、同じく、仮想的にできるリ
ターダーの、回転可能な角度範囲を全領域にしなくても
よいならば、R2はR1、R3に対して45度でなくて
もよい。
いて説明する。
得 液晶リターダーの位相差を、完全に電圧制御するために
は、セルの電気容量の影響をとるために、電流制御回路
を組む必要がある。それには以下のようなパッシブ回路
かアクティブ回路を使う。 パッシブ回路 図2は本発明の実施例を示す液晶リターダーの回路図
(その1)である。
はインピーダンスZであり、ホモジニアス配向させたネ
マティック液晶セル5に直列に接続される。
Z12の付加抵抗が液晶セル5のインピーダンス1/i
ωCより十分大きい時、回路を流れる電流は、 I=VIN/〔Z+(1/iωC)〕≒VIN/Z …(4) となって、液晶セル5のキャパシタンスには左右されな
い。この時、液晶セル5にかかっているCVは、 CV=VIN/iωZ …(5) で与えられることになり、他の物性に関係なく、電圧の
逆数だけで、CV、すなわち位相差Rが正確に制御でき
る。 アクティブ回路 図3は本発明の実施例を示す液晶リターダーの回路図
(その2)である。
は電圧制御ゲイン可変増幅器22が直列に接続され、そ
の電圧制御ゲイン可変増幅器22の出力に交流電流計2
3を接続し、その交流電流計23に液晶セル5を接続
し、その液晶セル5の他端を交流電圧源21の他端に接
続し、液晶セル5には電流Iを通電する。
(絶対値)を割算器24、引算器25に加える。この引
算器25には制御電圧Vが目標値として設定され、その
引算器25の出力はPID回路26を介して電圧制御ゲ
イン可変増幅器22に帰還されるように構成されてい
る。
れる。つまり、制御電圧Vを目標値とした電圧V(液晶
リターダーの位相差Rに比例)が印加される。
を利用すれば、より正確に電流一定でCVを決めること
ができ、液晶リターダーの位相差を線形で制御すること
ができる。
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能
であり、それらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
よれば、リターダーとしての精度を向上させ、自動測
定、自動制御を可能にすることができる。
の組み合わせによる万能リターダーの模式図である。
(その1)である。
(その2)である。
Claims (4)
- 【請求項1】 3個の液晶リターダーをカスケードに配
置し、各液晶リターダーの軸を所定角度に固定し、前記
3個の液晶リターダーを組み合わせて、それぞれの液晶
リターダーの位相差だけを電圧制御で変えて、出射光の
偏光軸と位相差の両方が線形に電圧制御できるようにし
たことを特徴とする電圧制御液晶リターダーの組み合わ
せによる万能リターダー。 - 【請求項2】 請求項1記載の電圧制御液晶リターダー
の組み合わせによる万能リターダーにおいて、X軸に対
して前記3個の液晶リターダーの内、第1及び第3の液
晶リターダーの進相軸をθ1 、第2の液晶リターダーの
進相軸をθ2に設定することを特徴とする電圧制御液晶
リターダーの組み合わせによる万能リターダー。 - 【請求項3】 請求項2記載の電圧制御液晶リターダー
の組み合わせによる万能リターダーにおいて、前記液晶
リターダーの位相差を全領域に及ぼす場合、前記第1及
び第2の液晶リターダーの進相軸θ1 を0度、前記第2
の液晶リターダーの進相軸θ2 を45度に設定すること
を特徴とする電圧制御液晶リターダーの組み合わせによ
る万能リターダー。 - 【請求項4】 請求項2記載の電圧制御液晶リターダー
の組み合わせによる万能リターダーにおいて、前記液晶
リターダーの位相差を全領域に及ぼさない場合、前記3
個の液晶リターダーの進相軸を任意に設定することを特
徴とする電圧制御液晶リターダーの組み合わせによる万
能リターダー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000116039A JP3529700B2 (ja) | 2000-04-18 | 2000-04-18 | 電圧制御液晶リターダーの組み合わせによる万能リターダー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000116039A JP3529700B2 (ja) | 2000-04-18 | 2000-04-18 | 電圧制御液晶リターダーの組み合わせによる万能リターダー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001305506A JP2001305506A (ja) | 2001-10-31 |
JP3529700B2 true JP3529700B2 (ja) | 2004-05-24 |
Family
ID=18627550
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3529700B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9246602B2 (en) | 2010-10-06 | 2016-01-26 | Sony Corporation | Quantum encryption communication apparatus, quantum encryption communication method, and quantum encryption communication system |
CN111123500A (zh) * | 2018-10-31 | 2020-05-08 | 南京奥谱依电子科技有限公司 | 电控液晶级联芯片、其制备方法和使用其的偏光显微镜 |
-
2000
- 2000-04-18 JP JP2000116039A patent/JP3529700B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
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US9246602B2 (en) | 2010-10-06 | 2016-01-26 | Sony Corporation | Quantum encryption communication apparatus, quantum encryption communication method, and quantum encryption communication system |
CN111123500A (zh) * | 2018-10-31 | 2020-05-08 | 南京奥谱依电子科技有限公司 | 电控液晶级联芯片、其制备方法和使用其的偏光显微镜 |
CN111123500B (zh) * | 2018-10-31 | 2021-10-01 | 南京奥谱依电子科技有限公司 | 电控液晶级联芯片、其制备方法和使用其的偏光显微镜 |
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JP2001305506A (ja) | 2001-10-31 |
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