JP3529341B2 - スパンボンド不織布 - Google Patents

スパンボンド不織布

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面の摩擦に対す
る耐毛羽性が要求され、また同時に柔らかさと、強度等
も要求される分野、例えば衛生材料の表面素材、特に使
い捨ておむつのバックシート等において有用なポリプロ
ピレン不織布に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、衛生材料の外側の表面材、特に使
い捨ておむつのバックシートには、透湿フィルム単体や
エアスルーやポイントボンドなどの短繊維不織布が、フ
ィルムと複合して用いられてきた。しかしフィルム単体
では毛羽は立たないが手触りが悪く、エアスルーでは柔
らかいが、強度や耐毛羽性に問題があったり、ポイント
ボンドでは経済性や耐毛羽性は良いが、柔らかさや強度
に問題があったりなど、従来の素材は一長一短であると
いう問題があった。
【0003】また長繊維のスパンボンド不織布について
も、柔軟性については特開昭63−288260号公報
や特開平10−280267号公報等に、強力について
は、特開平10−292256号公報に開示されている
ように、個々の特性の改良は行われているが、バックシ
ートのような表面素材を対象としたものではなく、耐毛
羽性とのバランスを含めた検討はなされていない。
【0004】バックシート等を対象としたものには、特
開平11−972号公報に、透湿性フィルムと共にスパ
ンボンド不織布を含む不織布を使用することが開示され
ているが、短繊維不織布と同様に、耐毛羽性を中心に、
強力、柔軟性の必要特性バランスまでは検討されていな
いのが現状である。バックシートなどの常に摩擦にさら
される表面素材として使用される場合は、耐毛羽性は特
徴的で重要な特性であり、例えば使い捨ておむつに使用
される場合、毛羽が発生すると毛玉になり、幼児が口に
入れる危険性や、見栄えが極めて悪くなるという問題が
発生する。また、バックシートなどには、着用者や介
護、看護者等が触れる部分でもあり、柔らかさも必要と
される特性である。
【0005】従来の方法では、ポリプロピレンスパンボ
ンド不織布をバックシート用途に提供する場合、柔軟性
を得るには、後加工による工程を経る方法か、熱エンボ
スロールでの圧着を弱める方法があるが、前者の方法で
は生産性や経済性に劣り、後者の方法では柔軟度は得ら
れるが、先に述べた耐毛羽性が低下する。また、耐毛羽
性と柔軟性を両方得ようとして単純に目付を小さくする
と、強度が小さくなり、おむつ等の製品設計の自由度が
制限されてしまう。
【0006】繊度を小さくして柔軟性、強力を得ようと
することも試みられているが、繊度あたりの強力がほぼ
一定のポリプロピレンでは、強力が減少し、しかも圧着
されない繊維長が増大することからも耐毛羽性の低下が
予想される。そこで圧着部分を強固にしようとして、過
酷な圧着温度または接圧を与えると、非圧着部の熱履歴
までが大きくなり、繊維の柔軟性が失われたり、圧着部
での破損、つまりピンホールの様な過圧着現象が起こる
という問題があった。
【0007】また、繊度を小さくする場合、紡速を上げ
る方法と吐出量を下げる方法があるが、ポリプロピレン
では、圧着に関与すると考えられる非晶部、または緩い
結晶部は、むしろ紡速を落とす方が生成しやすいことは
よく知られている。しかしながら、この方法で細い繊度
の不織布を作るためには、吐出量を落とし、紡速を小さ
くし、流動性を高めるために樹脂粘度を低下させてゆく
ことになる。したがって、このような方法では紡糸性の
悪化や、生産性の低下、物性の低下等の問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特に後加工
などを必要とせず、耐毛羽性がよく、柔軟性があり、か
つ、強力もバランスよく兼ね備えた不織布を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため鋭意研究をした結果、本発明をなすに至
った。即ち、本発明は下記の通りである。1.MFRが
20以上60以下で、繊度が0.7dtex以上1.4
dtex以下のポリプロピレン繊維からなり、目付が1
0〜40g/m2 で、かつ、柔軟毛羽指数が下記式
(1) に示す範囲を満足する耐毛羽性と柔軟性を有する
ことを特徴とするスパンボンド不織布。
【0010】 柔軟毛羽指数≧1/{0.3075×(目付[g/m2])+7}……(1) 但し、柔軟毛羽指数=(毛羽等級)/(剛軟度[mm])
である。2.柔軟強力指数≧0.10の範囲を満足する
柔軟性と強力を有し、かつ、毛羽等級が4級であること
を特徴とする上記1に記載のスパンボンド不織布。但
し、柔軟強力指数=(引張り強さ[N/3cm])0.5
(剛軟度[mm])、また、引張り強さ={(MD引張り
強さ平均値)+(CD引張り強さ平均値)}/2であ
る。
【0011】以下、本発明について詳述する。本発明に
使用されるポリプロピレンは、一般的なチーグラナッタ
触媒により合成されるポリマーでもよいし、また、メタ
ロセンに代表されるシングルサイト活性触媒により合成
されたポリマーであっても良い。本発明の不織布を構成
するポリプロピレン繊維のMFRは、20以上60以
下、好ましくは、40以上50以下であり、この範囲で
あれば、MFRの異なるポリプロピレンを混合した原料
を使用しても良い。MFRが20未満では、小さい繊度
の繊維が得にくく、60より大きくなると、繊維の引張
り強さが小さくなり、耐毛羽性も低下する。
【0012】また、本発明の不織布を構成する繊維の繊
度は0.7dtex以上1.4dtex以下、好ましく
は0.8dtex以上、1.2dtex以下である。
0.7dtex未満では、安定的な紡糸ができず本発明
の効果が得られない。しかし驚くべき事に、本発明にお
いては、ごく一般的なポリプロピレン不織布における2
〜3dtexよりも繊度を小さくして、繊維1本あたり
の単糸の強度は小さくなっているにもかかわらず、繊度
が本発明の範囲であれば、同じ圧着条件を施した場合、
一般的なポリプロピレン不織布よりも耐毛羽性は向上す
る事が判明した。この理由は、以上の単糸強度の低下や
摩擦係数がほとんど変化しない等、形成された不織布の
特性から考えても説明し難いが、まことに驚くべきこと
である。
【0013】また、同じ毛羽等級になるように圧着条件
を調整した場合、繊度が本発明の範囲内である例えば
1.2dtexである場合は、一般的な例えば2dte
xである場合と比較すると、接圧やロール温度を過酷な
条件にしなければならず、柔軟性を低下させることにな
る。繊度が小さいと、引張り強さが向上するため、同じ
引張り強さが必要としても、一般的な2〜3dtexの
繊度と比較して、本発明では目付を軽くできるようにな
り、より柔軟性が向上することとなる。
【0014】本発明において、繊度が1.4dtexを
越えると、柔軟性と耐毛羽性が低下するのみならず、引
張り強さが低下する傾向にあり好ましくない。また、繊
度を1.4dtex以下にすることにより、紡速を大き
くした場合に懸念される耐毛羽性の低下は見られず、柔
軟毛羽指数も向上する傾向となる。このことは生産性向
上の点から極めて有利である。
【0015】また、本発明の不織布の目付範囲は、10
g/m2 以上40g/m2 以下である。本発明の不織布
を、単体、もしくは透湿フィルム等と併用することを考
えると、10g/m2 より低い目付では一般的に強力が
不足し、また、40g/m2を越えると、紙のような触
感が強くなり、使い捨ておむつのような用途に使用する
には不向きとなる。
【0016】柔軟毛羽指数は、前記従来の技術で述べた
ように、柔軟性と耐毛羽性は相反する特性であり、繊
度、圧着条件によりバランスが変わるため、柔軟性に対
する耐毛羽性を指標として用いる。本発明における柔軟
毛羽指数の式(1)の右辺の値である閾値は、一般的な
繊度である2〜3dtexのポリプロピレン不織布を基
準に、毛羽等級で0.5級、または剛軟度で10%程度
の特性の向上から設定し、本発明の範囲の目付け範囲に
適用できるように数式化してある。よってこの範囲を満
足すれば、従来のものと明確な差があると言える。
【0017】柔軟強力指数は、耐毛羽性が良好な4級で
ある際の柔軟性に対する引張り強さを指標としたもの
で、耐毛羽性を得るための圧着効果が引張り強さをどこ
まで発現させているかを示す指標となる。一般的な繊度
である2〜3dtexでは、この指標が0.09より小
さい値であり、0.10以上であれば従来品とは明確に
差があると言える。例えば、同じ引張り強さであれば柔
軟性が10%向上したことを示し、また、従来品と同じ
レベルの柔軟性であれば、本発明では1割以上も引張り
強さが向上し、目付をその分小さくして柔軟性と経済性
を得ることができるという効果をも示している。
【0018】次に、本発明の不織布の製造法について説
明する。本発明の不織布のように、繊度が1.4dte
xを下回るような細い糸のスパンボンド不織布を製造す
るためには、一般に、メルトブローや、割線糸、または
特開平10−292256号公報に開示されているよう
な紡糸方法が用いられている。この中では繊度的には限
界に近いが、強度や柔らかさ、原料の単一化、生産性を
考えると、特開平10−292256号公報に開示され
ているようなスパンボンド法が、最も本発明に適してい
る。
【0019】本発明において、生産性を確保しつつ繊度
の小さい不織布を生産するには、多フィラメント化時
の、高度に開繊、均一分散する技術と、糸切れなく安定
に牽引し、糸条に随伴する空気流を処理する技術が不可
欠になる。しかし、特開平10−292256号公報に
開示されている方法では、繊度を1.4dtex以下に
し、多ホール化すると、紡糸状態は極めて制御が難しく
なる。
【0020】そこで、高速気流により糸条を牽引し延伸
する装置を、糸条の冷却がほぼ終了する点まで紡口に近
づけることで、高速の糸条が移動する区間を小さくし、
随伴流の発生量を抑え、糸条を接触させること無く、よ
り速やかに延伸装置へ導入を図ることで、高紡速時でも
安定的な紡糸性を実現した。本発明では、高度に開繊、
均一分散化する技術に関しては、繊度を下げて繊維の表
面積を増加させることで高度な帯電を可能とし、特開平
11−131355号公報に開示の方法を適用すること
で実現した。
【0021】以上の紡糸技術により得られるウェブを、
模様のあるエンボスロールと、均等な線圧を得るための
膨らみを持つフラットロールの間を通過させ、熱と線圧
により、糸条を圧着し不織布を形成する。繊度や目付、
ライン速度により圧着が変化するので、これらを考慮す
ると、本発明においては、ロール温度135〜165
℃、線圧15〜30dN/cmの条件内で圧着条件を調
整し圧着することが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、実施例を挙げてさらに説明
する。なお、各特性の評価方法は下記の通りである。 (1)繊度(dtex:フィラメント10000m長の
グラム数で表示) 生産された不織布の両端10cmを除き、CD方向にほ
ぼ5等分して1cm角の試験片をサンプリングし、顕微
鏡で繊維の直径を各20点づつ測定し、ポリプロピレン
の密度を0.91g/cm3 として、その平均値から繊
度を算出した(小数点第2位を四捨五入)。
【0023】測定にはオリンパス光学工業製のモデルO
SM−D2を用い、μm単位で測定し、小数点第1位ま
で読み取る。 (2)MFR(メルトフローレート) JIS−K7210「熱可塑性プラスチックの流れ試験
方法」の表1の条件14、試験温度230℃、試験荷重
21.18Nに準じて測定を行い、MFRを求めた。
【0024】(3)毛羽等級(耐毛羽性) 生産された不織布の両端10cmを除き、幅20cmあ
たりMD方向の表裏で25mm×300mmの試験片を
採取し、日本学術振興会型堅牢度試験機を用いて、摩擦
子の荷重が200g、摩擦子側には摩擦係数が適当と考
えられるリンレイクロス−重梱包用No.314布粘着
テープを使用し、50回動作させて、以下の基準で、対
毛羽性を各々の試験片で等級づけ、平均値により毛羽等
級を決定した(小数点第2位で四捨五入)。
【0025】1級:試験片が破損するほど繊維が剥ぎ取
られる。 2級:試験片が薄くなるほど甚だしく繊維が剥ぎ取られ
ている。 2.5級:毛玉が大きくはっきり見られ、複数箇所で繊
維が浮き上がりはじめる。 3級:はっきりとした毛玉ができはじめ、または小さな
毛玉が複数見られる。
【0026】3.5級:一カ所に小さな毛玉ができはじ
める程度に毛羽立っている。 4級:毛羽立ちがない。 (4)引張り強さ、引張り強度指数 生産された不織布の両端10cmを除き、幅20cmあ
たり3cm×約30cmの試験片をMD方向、CD方向
の各1枚を採取し、定速伸張試験型引張試験機に把握長
10cmで取付け、30cm/分の引張速度で試験片が
破断するまで加重を加える。試験片の最大荷重時の強さ
の平均値をMD、CD方向で求めた(N単位で小数点第
2位を四捨五入)。
【0027】また、引張り強度指数は、次の式で求める
ことができる。 引張り強さ[N/3cm幅]/目付[g/m2] (5)柔軟性 柔軟性を示す指標として、カンチレバー法で測定した剛
軟度をもって表す。生産された不織布の両端10cmを
除き、幅20cmあたり25mm×150mmの試験片
をMD方向と、CD方向の各1枚を採取し、それぞれ表
裏を45°カンチレバー法でmm単位で測定して整数位
まで読みとり、平均値として求めた(小数点第1位を四
捨五入)。
【0028】[実施例1,2及び比較例1,2]ノズル
径0.35mm、ノズル数3000個/mを有する2積
層のスパンボンド製造機を用いて、吐出量1.7kg/
分・m・層で溶融紡糸し、延伸用高速気流の調整により
繊度を調整し、分散・開繊装置の調整により得られたウ
ェブを、フラットロールとエンボスロール(パターン仕
様:直径0.425mm円形、千鳥配列、圧着率6.3
%、横ピッチ2.1mm、縦ピッチ1.1mm)の間に
通して、熱と圧力を温度と線圧で調整し繊維同士を接着
し、幅1.2mの繊維MFRがそれぞれの値となるポリ
マーのサンプルを得た。
【0029】なお、比較例1は、紡糸が不安定で、1.
1dtexの安定生産ができなかった。MFRが20以
下では安定な紡糸ができず、MFRが70では耐毛羽
性、柔軟性、引張り強さが共に低下し、MFRはほぼ6
0で限界とした。MFRの効果について表1に示す。
【0030】[実施例3,4及び比較例3,4]MFR
を40とした実施例1と同様の方法で、延伸用高速気流
を調整し、繊度を変えて、1.2dtex(実施例
3)、1.4dtex(実施例4)、および0.6dt
ex(比較例3)、2.0dtex(比較例4)、目付
20g/m2のサンプルを採取した。
【0031】なお、比較例3は、紡糸が不安定で、0.
6dtexのものが採取できなかった。繊度0.6dt
ex以下では、安定な紡糸が得られなかったので発明の
効果を確認できなかった。1.4dtexより大きくな
ると、耐毛羽性、柔軟毛羽指数までもが低下した。
【0032】同じ圧着条件下での繊度の効果を表2に示
す。 [実施例5及び比較例5]MFRを40とした実施例1
と同様の方法で、延伸用高速気流を調整し、繊度を変え
て、1.2dtex(実施例5)、2.1dtex(比
較例5)、目付20g/m2で、毛羽等級が4級となる
ように圧着条件を強めてゆき、サンプルを採取した。そ
の時の圧着条件およびサンプルの特性を比較した。
【0033】繊度の効果として、繊度が本発明の範囲で
あれば、2dtexの場合と比較して、ロール温度、線
圧を過酷な条件にしなくても、よりマイルドな条件で圧
着でき、柔軟毛羽指数、引張り強さ、柔軟強力指数も向
上し、効果は明らかであった。同じ耐毛羽性になる圧着
条件での繊度の効果を表3に示す。 [実施例6〜8及び比較例6〜8]実施例3及び比較例
4と同様の方法で、総吐出量は一定としたままで、紡口
ノズル数を変えてノズルあたりの吐出量を変え、延伸用
高速気流を調整することで、1.1〜1.3dtex
(実施例6、7、8)と2.1〜2.3dtex(比較
例6、7、8)の繊度における紡速の異なるサンプルを
圧着条件一定で採取した。圧着条件は、線圧15.7d
N/cm、ロール温度153℃とした。紡速の変化によ
る繊度の効果について表4に示す。
【0034】繊度が本発明の範囲内、即ち実施例6〜8
では、紡速を大きくしても圧着性は良好であり、耐毛羽
性がよく、柔軟毛羽指数も低下せず、生産性の面から見
ても非常に有効である。一方、比較例6〜8では、同じ
圧着条件では耐毛羽性の絶対値も劣っているが、さら
に、耐毛羽性は紡速の増大により若干改善されても、そ
れ以上に柔軟性が低下し、柔軟毛羽指数も低下する傾向
にあり好ましくない。
【0035】[実施例9〜12]実施例1と同様の方法
で、毛羽等級が4級を示すように圧着条件を変えて、ラ
イン速度を変えることにより目付を変化させた。目付の
効果を表5に示す。目付を増加させても、柔軟毛羽指
数、柔軟強力指数は維持でき、従来からの一般的なスパ
ンボンド不織布とは明確に柔軟性、引張り強度の性能は
向上している。但し、目付が増すと「ごわごわ」した紙
のような触感となる傾向にあり、使い捨ておむつなど衛
生材料等に使用することを考えると、耐毛羽性が4級
で、剛軟度の絶対値が70mmを越える目付40g/m
2が、このような用途に好ましい上限となる。
【0036】
【表1】 平成15年10月2日付で特許出願人名義変更届(一般
承継)を提出済です。
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】
【表5】
【0041】
【発明の効果】本発明のスパンボンド不織布は、従来の
不織布に比べ、耐毛羽性がよく、柔軟性にもすぐれ、引
張り強度が大きく、これら諸特性がバランスよく確保さ
れているので、使い捨ておむつの表面材料、特にバック
シートや立体ギャザーをはじめとして、各種用途に好適
に、且つ経済的に使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−292256(JP,A) 特開 平8−3853(JP,A) 特開 平7−11559(JP,A) 特開 平11−131355(JP,A) 特開 平11−972(JP,A) 特開 平10−280267(JP,A) 特開 昭63−288260(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D04H 1/00 - 18/00 A41B 13/00 - 17/00 A61F 5/00 - 5/58

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 MFRが20以上60以下で、繊度が
    0.7dtex以上1.4dtex以下のポリプロピレ
    ン繊維からなり、目付が10〜40g/m で、か
    つ、柔軟毛羽指数が下記式 (1) に示す範囲を満足する
    耐毛羽性と柔軟性を有することを特徴とするおむつのバ
    ックシート用スパンボンド不織布。 柔軟毛羽指数≧1/{0.3075×(目付[g/m])+7}……(1) 但し、柔軟毛羽指数=(毛羽等級)/(剛軟度[mm])
    である。
  2. 【請求項2】 柔軟強力指数≧0.10の範囲を満足す
    る柔軟性と強力を有し、かつ、毛羽等級が4級であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のおむつのバックシート
    スパンボンド不織布。但し、柔軟強力指数=(引張り
    強さ[N/3cm])0.5/(剛軟度[mm])、また、
    引張り強さ={(MD引張り強さ平均値)+(CD引張
    り強さ平均値)}/2である。
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