JP3525978B2 - 積層型インクジェット式記録ヘッド、及びそのアクチュエータユニットの製造方法 - Google Patents

積層型インクジェット式記録ヘッド、及びそのアクチュエータユニットの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電振動子により膨
張、収縮する圧力発生室、インク流入口、及びインク吐
出口を備え、共通のインク室及びノズル開口が形成され
た流路ユニットに積層されて記録ヘッドに構成するのに
適した積層型インクジェット式記録ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、特開平6-40035号公報に示され
たように圧力発生室を構成している弾性板の一部領域に
圧電振動子を貼着し、圧電振動子のたわみ変位により圧
力室の容積を変化させてインク滴を発生させるインクジ
ェット式記録ヘッドは、圧力発生室の広い面積を変位さ
せることが可能なため、インク滴を安定して発生させる
ことができるという特徴を備えている。
【0003】このような記録ヘッドにおいても印刷速度
の向上を図るため、1つの記録ヘッドに多数のノズル開
口を配設することが検討されているが、多数のノズルを
単一のヘッドとして構成した場合には、歩留まりが極め
て悪くなるため、図9に示したように複数のアクチュエ
ータユニットA,B,Cを、ノズル開口や共通のインク
室が形成された流路ユニットDに千鳥状に固定すること
も検討されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カラー
印刷のように最低でも3列のノズル開口列を必要とする
カラー印刷用の記録ヘッドを構成しようとした場合に
は、記録ヘッドの幅が大きくなるばかりでなく、同一列
を印刷すべきノズル開口の位置がキャリッジ移動方向に
ずれているため、インク吐出タイミングの制御が複雑に
なるという問題がある。
【0005】本発明はこのような問題に鑑みてなさたも
のであって、その目的とするところは紙送り方向に直線
状に複数、配置することができる積層型インクジェット
式記録ヘッドを提供することである。
【0006】
【0007】
【0008】
【課題を解決するための手段】このような問題を解消す
るために本発明においては、表面に圧電振動子を有して
振動部材を形成する第1の蓋部材と、前記蓋部材により
一方の面が封止されて圧力発生室を形成するスペーサ
と、前記圧力発生室をその一端でノズル開口連通する
インク吐出口、及び前記圧力発生室の他端で共通のイン
ク室連通させるインク流入口とを備えた第2の蓋部材
と、を積層して固定したアクチュエータユニットと、前
記インク流入口と前記共通のインク室とを接続するイン
ク供給口、前記インク吐出口に連通する第1のノズル連
通孔を備えたインク供給口形成基板と、前記共通のイン
ク室及び第2のノズル連通孔を形成する共通のインク室
形成基板と、前記第2のノズル連通孔に連通するノズル
開口を備えたノズルプレートと、を積層して固定した流
路ユニットと、からなり、複数のアクチュエータユニッ
トを共通の流路ユニットに固定してなるインクジェット
記録ヘッドにおいて、前記圧力発生室の配列ピッチを前
記ノズル開口の配列ピッチ以下に設定し、また端面に位
置する前記圧力発生室の端面側の隔壁の幅を隣接する他
の圧力発生室の隔壁の幅と同等以上で、かつ前記ノズル
開口の配列ピッチの1/2以下にし、前記圧力発生室と
前記ノズル開口とのズレを前記第1及び第2のノズル連
通孔のズレにより吸収した。
【0009】
【作用】2つのアクチュエータユニットの接合線を挟む
2つの圧力発生室を隔てる距離が圧力発生室を区画する
隔壁程度増加するだけであるから、これら圧力発生室に
連通すべきノズル開口は、少なくとも圧力発生室に対向
する位置に存在することになるから、圧力発生室とノズ
ル開口を接続する流路ユニットのノズル連通孔を若干ず
らせれば、インク滴を吐出させることができる流路条件
で接続することが可能となる。
【0010】
【実施例】そこで以下に本発明の詳細を図示した実施例
に基づいて説明する。図1、図2は、それぞれ本発明の
一実施例を示すものであって、図中符号1は第1の蓋板
で、厚さ9μm程度のジルコニアの薄板から構成され、
その表面に後述する圧力発生室2、2’に対向するよう
に駆動電極3、3’を形成し、その上にPZT等からな
る圧電振動子4、4’が固定されている。
【0011】5は、前述の圧力発生室2、2’を区画す
るスペーサで、後述する流路ユニット20のノズル開口
30、30’の配列ピッチP2以下となるように圧力発
生室2、2’となる通孔が穿設されていて、各圧力発生
室2、2を区画する隔壁5cの幅W3が圧力発生室2、
2’の幅の1/3程度となるように構成されている。
【0012】6は、第2の蓋体で、圧力発生室2、2’
の対向する側にはインク吐出口7、7’を、また他端側
にはインク流入口8、8’をそれぞれ圧力発生室2、
2’に連通するように穿設して構成されている。
【0013】ところで、これらスペーサ5の端部に位置
する隔壁5a,5b、及び第2の蓋板6の隔壁6a、6
bは、その幅W1、W2が内側に形成されているスペー
サ5の隔壁5c及び第2の蓋板6の隔壁6cの幅W3程
度でも十分に強度が保てるため、圧力発生室2の隔壁5
cの幅W3程度以上で、圧力発生室2の配列ピッチP1
の1/2程度以下とされている。
【0014】これら各部材1、5、6は、粘土状のセラ
ミックス材料を所定の形状に成形し、これを積層して焼
成することにより接着剤を使用することなくアクチュエ
ータユニット10に纏められている。
【0015】このアクチュエータユニット10には、ま
た組立の便を図るために中央部には位置決め用の通孔1
1、14が形成されている。
【0016】このように薄い隔壁5a、5b、5cを必
要とするスペーサ5を、1枚のセラミックス材料のグリ
ーンシート12により形成する場合には、図3に示した
ように境界領域に切断ラインC,Cにまで延びる溝13
を、圧力発生室2となる通孔を穿設するのに合わせて穿
設、形成する。
【0017】その後、グリーンシートを乾燥させ、焼成
が完了した段階で、溝13の両端を横切るように切断ラ
インC,Cから切り離すことにより、両端に位置する圧
力発生室2、2の隔壁5a,5bの幅W1、W2を、圧
力発生室2を区画している隔壁5cの幅W3と同一の精
度で形成することができる。
【0018】なお、図4に示したように他方の端部に位
置決め用の凹部14に一致するように凸部15を形成し
て置くことにより、図5に示したようにこれら凹部1
4、凸部15を備えたアクチュエータユニットを構成す
ることができ、流路ユニットにセッテングする際の2つ
のアクチュエータ間の相対的位置合わせの便を図ること
ができる。
【0019】このように構成された2つのアクチュエー
タ10、10’を図6に示したように各端部の側壁5
b,5bと側壁5a’5a’とを接しさせて流路ユニッ
ト20を、接合線18でこれを跨ぐように固定部材1
7、17で補強して固定することにより、2つのアクチ
ュエータユニット10、10’が縦に1列に配置された
記録ヘッドが完成する。
【0020】この場合、図7(イ)、(ロ)に示したよ
うに2つのアクチュエータ10、10’が接する接合線
18に隣接する2つの圧力発生室2a、2bを隔てる部
分に各アクチュエータユニット10、10’の隔壁5
b、5aが対向することになって、他の圧力発生室2を
隔てる隔壁5cの2倍程度に厚くなる。
【0021】しかしながら流路ユニット20のノズル連
通孔28、29をノズル開口30に若干ずらせることに
より、これら圧力発生室2、2、2a、2bを一定ピッ
チP2で配置されているノズル開口30、30’に連通
させることができる。
【0022】これらアクチュエータユニット10、1
0’が固定される流路ユニット20は、インク供給口形
成基板21、共通のインク室形成基板22、及びノズル
プレート23を、熱溶着フィルム等の接着層24、25
で積層して構成されている。
【0023】インク供給口形成基板21には、共通のイ
ンク室26、26’と圧力発生室2、2’とを接続する
とともに、圧力を有効に利用するための絞りとなるイン
ク供給口27、27’、及び圧力発生室2、2’からの
インクをノズル開口30、30’に導くノズル連通孔2
8、28’を穿設して構成されている。
【0024】また、共通のインク室形成基板21は、図
示しないインクタンクからのインクの供給を受けて各圧
力発生室2、2’に分配する共通のインク室26、2
6’及び圧力発生室2、2’とノズル開口30、30’
とを接続するノズル連通孔29、29’とを穿設して構
成されている。
【0025】ノズルプレート23は、所定のピッチP2
で同一線上に位置するようにノズル開口30、30’を
穿設して構成されている。
【0026】上述したように、2つのアクチュエータ1
0、10’が接続されている境界に位置する2つの圧力
発生室2a、2bの距離は、2つの隔壁5a,5bが重
なっているため、各圧力発生室2、2を区画している隔
壁5cのほぼ2倍程度となり、ここの圧力発生室2a,
2bの間隔P3が他の他所の間隔P1よりも大きくな
る。
【0027】しかしながらインク供給口形成基板21の
ノズル連通孔28、28'と、共通のインク室形成基板
22のノズル連通孔29、29'とを接合線18側に若
干ずらせて穿設しておくことにより、これら圧力発生室
2a,2bをノズル開口29、29にインク滴の吐出が
できる流路状態、つまり淀みを常時させること無く接続
することができる。
【0028】具体例を上げるならば、圧力発生室2、
2’はそのピッチP1を約4/360インチ程度で配列
すると、圧力発生室2を区画する隔壁5cの幅W3を約
1/360インチとすることが可能であるため、接合線
18を挟む2つの圧力発生室2a、2bの間隔P3が約
6/360インチ程度、すなわち端以外の圧力発生室の
配列ピッチよりも3/360インチ程度しか広くならな
い。
【0029】流路ユニット20のインク供給口形成基板
21のノズル連通孔28、28’のノズル連通孔29、
29’を境界線18の方向に偏位させるように配置すれ
ば、上下の連通孔28、29、28’、29’間の段差
が小さくなって圧力発生室2、2’のインクを淀ませる
ことなくスムーズにノズル開口30から吐出させること
ができる。
【0030】そして一定ピッチで配列されているノズル
開口30、30に、複数のアクチュエータユニット10
を縦一直線に並べて連通させることができる。
【0031】なお、上述の実施例においては2個のアク
チュエータユニットを縦接続して記録ヘッドを構成する
場合について説明したが、図8に示したように圧力発生
室の配列ピッチP1を、流路ユニット20に形成するノ
ズル開口30の配列ピッチP2よりも若干小さくしてお
くことにより、3個以上のアクチュエータユニット1
0、10’、10”を同一ピッチP2のノズル開口を備
えた流路ユニット20に一列に固定して記録ヘッドを構
成することができる。
【0032】すなわち、ノズル開口の配列ピッチP3、
隣接するアクチュエータユニットの端部間の配列ピッチ
P4、1つのアクチュエータユニットの1列の圧力発生
室の数をNとすると、圧力発生室の配列ピッチP1を P1=P2−(P3−P2)/(N−1) に設定すればよい。
【0033】このようにすると、アクチュエータユニッ
ト10、10’、10”の中央に位置する圧力発生室、
例えば中央に位置するアクチュエータ10’の圧力発生
室41、42は、これが接続すべきノズル開口51、5
2の鉛直線上に位置することになる一方、このアクチュ
エータ10”の側方に位置する圧力発生室側44、4
5、46は、接続するべきノズル開口54、55、56
の中心線から徐々にずれる。
【0034】しかしながら前述したようにノズル開口の
ピッチP2を4/360インチに設定し、かつ各アクチ
ュエータユニット10、10’、10”が接続する一列
のノズル開口数を32個とした場合には、ノズル開口の
ピッチP2と圧力発生室2、2’のピッチP1とのずれ
が約4.6μm程度となるから、流路ユニット20のイ
ンク供給口形成基板21のノズル連通孔28、28、2
8‥‥のピッチP4、共通のインク室形成基板22のノ
ズル連通孔29、29、29‥‥のピッチP5を、 P4=P2−2(P3−P2)/3(N−1) P5=P2−(P3−P2)/3(N−1) とすれば、圧力発生室2からノズル開口30に向かうイ
ンクの流をスムーズにすることができる。
【0035】このように、圧力発生室のピッチP1をノ
ズル開口のピッチP2よりも若干小さくすることで、各
アクチュエータユニット10、10’、10”の中央に
位置する圧力発生室41、42は、ノズル開口51、5
2とほぼストレートに連通させ、また側端に位置する圧
力発生室44、45、46、47は流路ユニット20の
連通孔の位置を若干側端側に徐々にずらせることによ
り、各アクチュエータ10、10’、10”の接続部で
隣接する2つの圧力発生室46と圧力発生室47、及び
圧力発生室50と圧力発生室51の2枚分の隔壁5aと
5b’、及び隔壁5a’と5b”との重なりに起因する
厚みの増大をそれぞれのアクチュエータユニットに対向
する流路ユニットの連通孔の位置を、そのアクチュエー
タユニットが対向する領域の範囲内でずらせるだけで吸
収できるから、4個以上のアクチュエータユニットを縦
接続することが可能となる。
【0036】なお、上述の実施例においては複数のアク
チュエータユニットを1列に接続したものに説明した
が、多数縦接続したものをさらにキャリッジの移動方向
に並べることにより、多数ノズルのカラープリンタ用イ
ンクジェット式記録ヘッドを簡単に構成できることも明
らかである。
【0037】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば
多数のノズル開口を同一直線上に備えた記録ヘッドを高
い歩留まりで製造することができ、またカラー印刷用の
記録ヘッドの横幅を小さく構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す上面図である。
【図2】図(イ)、(ロ)は、それぞれ本発明の一実施
例を、1つのアクチュエータユニットの圧力発生室近傍
の構造でもって示す断面図である。
【図3】同上アクチュエータを構成するスペーサの製造
方法の一実施例を示す図である。
【図4】同上アクチュエータを構成するスペーサの製造
方法の他の実施例を示す図である。
【図5】同上の方法で製作したアクチュエータユニット
の一実施例を示す上面図である。
【図6】2つのアクチュエータユニットを使用して記録
ヘッドを構成した場合の一実施例を示す上面図である。
【図7】図(イ)、(ロ)は、それぞれ接合部近傍にお
けるノズル開口と圧力発生室との接合関係を示す断面図
である。
【図8】本発明のアクチュエータユニットを3個用いて
構成した積層型インクジェット式記録ヘッドの一実施例
を示す断面図である。
【図9】従来の積層型インクジェット式記録ヘッドの一
例を示す図である。
【符号の説明】
1 第1の蓋体 2、2’ 圧力発生室 3、3’ 電極 4、4’ 圧電振動子 5 スペーサ 6 第2の蓋体 7、7’ インク吐出口 8、8’ インク流入口 20 流路ユニット 26、26’ 共通のインク室 28、29 ノズル連通孔 30 ノズル開口
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−2009(JP,A) 特開 平6−234218(JP,A) 特開 平7−171956(JP,A) 特開 平4−126257(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/045 B41J 2/055 B41J 2/16 H01L 41/09

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に圧電振動子を有して振動部材を形
    成する第1の蓋部材と、前記蓋部材により一方の面が封
    止されて圧力発生室を形成するスペーサと、前記圧力発
    生室をその一端でノズル開口に連通するインク吐出口、
    及び前記圧力発生室の他端で共通のインク室に連通させ
    るインク流入口とを備えた第2の蓋部材と、を積層して
    固定したアクチュエータユニットと、 前記インク流入口と前記共通のインク室とを接続するイ
    ンク供給口、前記インク吐出口に連通する第1のノズル
    連通孔を備えたインク供給口形成基板と、前記共通のイ
    ンク室及び第2のノズル連通孔を形成する共通のインク
    室形成基板と、前記第2のノズル連通孔に連通するノズ
    ル開口を備えたノズルプレートと、を積層して固定した
    流路ユニットと、からなり、複数のアクチュエータユニ
    ットを共通の流路ユニットに固定してなるインクジェッ
    ト式記録ヘッドにおいて、 前記圧力発生室の配列ピッチを前記ノズル開口の配列ピ
    ッチ以下に設定し、また端面に位置する前記圧力発生室
    の端面側の隔壁の幅を隣接する他の圧力発生室の隔壁の
    幅と同等以上で、かつ前記ノズル開口の配列ピッチの1
    /2以下にし、前記圧力発生室と前記ノズル開口とのズ
    レを前記第1及び第2のノズル連通孔のズレにより吸収
    した積層型インクジェット式記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 ノズル開口の配列ピッチをP2、隣接す
    るアクチュエータユニットの圧力発生室の配列ピッチを
    P3、1つのアクチュエータユニットの1列の圧力発生
    室の数をNとしたとき、前記圧力発生室の配列ピッチP
    1が、 P1=P2−(P3−P2)/(N−1) である請求項1に記載の積層型インクジェット式記録ヘ
    ッド。
  3. 【請求項3】 前記圧力発生室の配列ピッチが4/36
    0インチ程度で、前記圧力発生室を区画する隔壁の幅が
    1/360インチ程度である請求項1に記載の積層型イ
    ンクジェット式記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記圧力発生室の配列方向の一方の端面
    に位置決め用の凹部が形成されている請求項1に記載の
    積層型インクジェット式記録ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記圧力発生室の配列方向の一方の端面
    に位置決め用の凹部が、他方の端面に前記凹部に係合す
    る凸部が形成されている請求項1に記載の積層型インク
    ジェット式記録ヘッド。
  6. 【請求項6】 ノズル開口の配列ピッチをP2、隣接す
    るアクチュエータユニットの端部の圧力発生室の配列ピ
    ッチをP3、1つのアクチュエータユニットの1列の圧
    力発生室の数をNとしたとき、前記圧力発生室の配列ピ
    ッチP1が、 P1=P2−(P3−P2)/(N−1) であり、また流路ユニットのインク供給口形成基板のノ
    ズル連通孔のピッチをP4、共通のインク室形成基板の
    ノズル連通孔のピッチをP5としたとき、 P4=P2−2(P3−P2)/3(N−1) P5=P2−(P3−P2)/3(N−1) とした請求項1に記載の積層型インクジェット式記録ヘ
    ッド。
  7. 【請求項7】 前記アクチュエータユニットの接合面を
    跨ぐように固定部材が設けられている請求項1に記載の
    積層型インクジェット式記録ヘッド。
  8. 【請求項8】 表面に圧電振動子を有して振動部材を形
    成する第1の蓋部材と、前記蓋部材により一方の面が封
    止されて圧力発生室を形成するスペーサと、前記圧力発
    生室をその一端でノズル開口に連通するインク吐出口、
    及び前記圧力発生室の他端で共通のインク室に連通させ
    るインク流入口とを備えた第2の蓋部材と、を積層して
    固定したアクチュエータユニットと、前記インク流入口
    と前記共通のインク室とを接続するインク供給口、前記
    インク吐出口に連通する第1のノズル連通孔を備えたイ
    ンク供給口形成基板と、前記共通のインク室及び第2の
    ノズル連通孔を形成する共通のインク室形成基板と、前
    記第2のノズル連通孔に連通するノズル開口を備えたノ
    ズルプレートと、を積層して固定した流路ユニットと、
    を備え、複数の前記アクチュエータユニットを前記共通
    の流路ユニットに 固定してなり、前記圧力発生室の配列
    ピッチを前記ノズル開口の配列ピッチ以下に設定し、ま
    た端面に位置する前記圧力発生室の端面側の隔壁の幅を
    隣接する他の圧力発生室の隔壁の幅と同等以上で、かつ
    前記ノズル開口の配列ピッチの1/2以下にし、前記圧
    力発生室と前記ノズル開口とのズレを前記第1及び第2
    のノズル連通孔のズレにより吸収した積層型インクジェ
    ット式記録ヘッドの製造方法において、 前記スペーサが、 複数分のスペーサを形成することがで
    きる1枚のセラミックス材料のグリーンシートに、前記
    圧力発生室となる通孔を穿設する工程に合わせて、異な
    る他のスペーサとの境界領域に切断ラインにまで延びる
    溝を前記圧力発生室の隔壁程度の距離まで穿設し、前記
    セラミックを焼成した後、前記切断ラインで切り離すこ
    とにより製造されている積層型インクジェット式記録ヘ
    ッドの製造方法。
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