JP3523618B2 - 座標入力システムおよび座標入力システムに用いる座標パターン形成用紙 - Google Patents

座標入力システムおよび座標入力システムに用いる座標パターン形成用紙

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JP3523618B2
JP3523618B2 JP2001234509A JP2001234509A JP3523618B2 JP 3523618 B2 JP3523618 B2 JP 3523618B2 JP 2001234509 A JP2001234509 A JP 2001234509A JP 2001234509 A JP2001234509 A JP 2001234509A JP 3523618 B2 JP3523618 B2 JP 3523618B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、座標入力システム
に係り、詳しくは、座標を特定するための光学的情報を
用いることにより、指示した位置の座標を入力する技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、座標を検出するための技術として
は、たとえば、ライトペン等の光学情報を読取る手段を
用いてCRT(Cathode Ray Tube) の表示画面上の座標
を検出するもの、および、抵抗圧式または静電容量式ま
たは電磁誘導式などの方式によってタブレット上の座標
をスタイラスペン等で検出するものなどがある。
【0003】ライトペン等を用いた座標入力システムの
場合は、ライトペン等が受光した光学量とCRTの表示
画面における走査線の時刻変化とを照合することによ
り、ライトペン等によって指示された位置の座標を識別
できるように構成されている。したがって、この装置
は、専ら、CRTの表示画面上の座標を検出するために
用いられる。
【0004】また、抵抗圧式、静電容量式、電磁誘導式
などによるタブレットを備えたシステムの場合は、タブ
レットとCRT等の表示手段とが組合せて用いられるこ
とが多く、タブレット上の座標指示範囲と表示手段の表
示画面とが対応づけられ、タブレット上でスタイラスペ
ンを移動させると、それに応じて表示画面上でカーソル
が移動するように構成されている。
【0005】前述したものに代表される座標を検出する
ための技術は、パーソナルコンピュータやワークステー
ションや電子手帳などにおける入力手段またはビデオデ
ッキや電子レンジなどの家電製品における操作手段など
に応用される重要な技術であり、様々な提案がなされて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述したライトペン等
を用いた座標入力システムの場合は、CRTの表示画面
における走査線の時刻変化を利用して座標を特定するた
めに、表示手段がCRTで構成されていることが条件と
なる。
【0007】また、前述したタブレットを有する座標入
力システムの場合は、抵抗圧式、静電容量式、電磁誘導
式などの各種の方式に応じてタブレットを構成しなけれ
ばならず、装置構成が複雑になる。さらに、タブレット
は、通常、平板型に構成されるので、広い配置スペース
が必要である。
【0008】本発明は、係る実状に鑑み考え出されたも
のであり、その目的は、装置構成を簡略化し、用紙など
の媒体を用いて、容易に座標検出が行なわれる座標入力
システムおよび座標入力システムに用いる座標パターン
形成用紙を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の座標入力システ
ムは、用紙への当接によって信号を出力する当接検出部
と、該信号に応答して、2次元座標を表すドット形式の
座標パターンを印刷した用紙上を走査し該座標パターン
の部分画像を光学的に読み取る読取部と、読み取った部
分画像に含まれるドットを検出するドット検出部と、検
出されたドットの配列から前記部分画像領域の2次元座
標を検出する座標検出部と、検出された2次元座標を外
部に無線送信する送信部と、前記各部に駆動電力を供給
する電源部を同一筐体に収納してなる光学ペンと、座
標パターンを生成する座標パターン発生部と、座標パタ
ーンを印刷する印刷部と、座標パターン発生部が生成し
た座標パターンデータを印刷部に供給して、用紙のほぼ
全面に用紙端部からの相対的な位置を表すドット形式の
座標パターンを用紙に印刷する印刷制御部を設けた印刷
装置とを備え、前記光学ペンと前記座標パターンを印刷
した用紙とを用い、前記光学ペンのペン先が用紙に当接
している時に、当該用紙の印刷された2次元座標を表す
ドット形式の座標パターンの部分画像を光学的に読み取
り、読み取った部分画像に含まれるドットを検出すると
ともに、当該ドットの配列から前記部分画像領域の2次
元座標を検出するようにしたことを特徴とする。
【0010】また、請求項2に係る発明は、請求項1記
載の座標入力システムにおける印刷装置によって印刷さ
れる座標パターン形成用紙であって、当該用紙は用紙の
ほぼ全面に用紙端部からの相対的な位置を表すドット形
式の座標パターンが印刷されてなり、請求項1記載の座
標入力システムは当該座標パターン形成用紙を用いて2
次元座標を検出する。この手続補正書は、平成15年1
2月16日付け手続補正書における手続補正2の不備を
訂正するためのものである。
【0011】
【作用】請求項1記載の構成により、本発明の座標入力
システムにおける光学ペンは読取部が2次元座標を表す
ドット形式の座標パターンを印刷した用紙上を走査し
て、該座標パターンの部分画像を光学的に読み取ると、
ドット検出部が読み取った部分画像に含まれるドットを
検出する。検出されたドットの配列から、座標検出部が
前記部分画像領域の2次元座標を検出するので、検出さ
れた2次元座標を検出部が外部に送信する。これらの前
記各部を光学ペンに内蔵するとともに、駆動電力を供給
する電源部を同一筐体に収納しているので、装置構成が
簡略化することができる。
【0012】請求項2記載の構成により、本発明の座標
入力システムにおけるパターン形成用紙は2次元座標を
表すドット形式の座標パターンの部分画像を光学的に読
み取り、読み取った部分画像に含まれるドットを検出す
るとともに、当該ドットの配列から前記部分画像領域の
2次元座標を検出するようにしたパターンが形成されて
おり、該用紙のほぼ全面に用紙端部からの相対的な位置
を表すドット形式の座標パターンが印刷されているの
で、該用紙を用いて座標検出行うことができる他、前
記座標パターン形成用紙を印刷装置にて大量に生産する
ことができるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施例について
図面を参照して説明する。
【0014】図1は、本実施例による座標入力装置の基
本構成を示すための一部模式図を含むブロック図であ
る。座標入力装置21は、表示部23と、光学ペン25
と、座標パターン発生部27と、表示制御部29と、ド
ット検出部31と、データ補正部33と、座標検出部3
5と、情報制御部37とを含む。表示部23は、後記図
2,3に示す光学的情報を表示するためのものであり、
CRTやLCDまたはプラズマ表示装置などの画像表示
装置によって構成する。光学ペン25は、表示部23上
の位置を指示するとともに、その指示した位置における
光学的情報を読取るための手段である。光学ペン25の
詳細構成については、図5,6を参照して後述する。
【0015】表示部23上の座標を特定するための情報
(以下、「座標パターン」という)は、座標パターン発
生部27が生成する。生成された座標パターンのデータ
を表示制御部29が表示部23に表示させる。
【0016】光学ペン25は、表示部23上の所定の領
域の情報を読取ることができるように構成されている。
光学ペン25は、ペン先が表示部23に接すると、その
位置における光学的情報を読取る。光学ペン25が読取
ったデータは、ドット検出部31に送られる。ドット検
出部31は、後記図2に示す座標パターンに含まれるド
ットイメージを検出し、検出したドットイメージのデー
タをデータ補正部33に送る。データ補正部33は、受
け取ったドットイメージデータに対して、後述する補正
処理を施し、補正後のデータを座標検出部35へ送る。
座標検出部35は、補正後のドットイメージデータに基
づいて、光学ペン25が指示した位置の座標を検出す
る。
【0017】座標入力装置21における前述した一連の
動作は、情報制御部37によって制御される。情報制御
部37は、表示制御部29に対して、表示部23の表示
動作を制御させるための制御指令信号を送るとともに、
座標検出部35が検出した座標データを受け取る。
【0018】前記表示部23により、表示手段が構成さ
れている。前記表示制御部29により、特定情報表示制
御手段が構成されている。前記ドット検出部31とデー
タ補正部33と座標検出部35とにより、判定手段が構
成されている。
【0019】図2は、表示部23に表示される座標パタ
ーンの構成を示す模式図である。例示した構成は、表示
部23の表示面が、横方向0〜639,縦方向0〜23
9の640×240個のドットを含む場合のものであ
る。座標パターンは、横方向において横両端を除き6ド
ット単位に分割され、縦方向においても6ドット単位に
分割されることにより、全体として106×40個のブ
ロックを有するように構成されている。
【0020】各ブロックの横方向の位置は、0BKx〜
105BKxのブロック番号によって表わされ、同様
に、縦方向の位置は、0BKy〜39BKyのブロック
番号によって表わされる。表示面の横両端には、2×6
個のドットを含むブロックが形成されている。各ブロッ
クの左端の6ドットと上端の6ドット(横両端のブロッ
クについては2ドット)とは、常時、黒色を表示する。
その他のドットについては、必要に応じて白色または黒
色を表示する。なお、「黒色を表示する」とは、実際に
はそのドットの表示がOFF(非表示)であることをい
う。
【0021】図3は、前記図2に示した座標パターンに
おける1つのブロックの構成を示す模式図である。同図
を参照して、ブロックに含まれる6×6個のドットによ
って表わされる情報について説明する。ブロックに含ま
れるドットは、横方向のα1〜α6と、縦方向のβ1〜
β6との番号によってその位置が識別される。たとえ
ば、ブロック内において最左上の位置にあるドットは、
α1β1、最右上の位置にあるドットはα6β1という
ように識別される。各ドットには、「0」または「1」
の表示データが与えられる。表示データが1の場合は、
前記図2に示した座標パターンにおいて、そのドットが
黒色(非表示)であり、表示データが0の場合は白色
(表示)である。
【0022】ブロック内における最上端のドットと、最
左端にあるドット、すなわちα1β1〜α6β1とα1
β2〜α1β6とのドットには、表示データとして
「1」を与える。これにより、前記図2に示した座標パ
ターンにおいて、ブロックとブロックとの境界線上にあ
るドットが黒色となり、座標パターン全体としてブロッ
クごとに表示領域が分割された格子状のイメージパター
ンが表示されることになる。
【0023】また、α2β2のドットに対して表示デー
タ「1」を与え、α3β2〜α6β2と、α2β3〜α
2β6とのドットに対して表示データ「0」を与える。
さらに、ブロック内における最右下の位置にあるα6β
6のドットに対して表示データ「0」を与える。
【0024】以上の各ドットに与えた表示データ「1」
または「0」は、前記図2に示した座標パターンにおい
て固定のデータとする。表示データ「1」を与えたα2
β2のドットは、1つのブロックにおける座標の基準を
表わすドットである。このドットのことを以下の説明で
は座標基準点という。
【0025】前述したようにブロック内の最上端のドッ
トおよび最左端のドットと、座標基準点と、座標基準点
に対して同じ行および同じ列にあるドットと、ブロック
内の最右下の位置にあるドットとに対して、固定の表示
データを与えている。これにより、当該ブロックのイメ
ージを読取ったときに、どのドットが座標基準点である
かということとイメージの上下左右方向とを常に識別で
きるようにしている。
【0026】ブロック内における固定の表示データを与
えられたドット以外の15個のドットは、座標パターン
全体における当該ブロックの相対位置を表わす情報を表
示するために用いられる。α3β3〜α6β3とα3β
4〜α6β4の8個のドットには、それぞれX0〜X7
の識別番号が与えられる。また、α3β5〜α6β5と
α3β6〜α5β6の7個のドットには、それぞれY0
〜Y6の識別番号が与えられる。
【0027】X0〜X7のドットは、それぞれの表示の
ON/OFFにより、前記図2に示した座標パターンに
おける横方向の0BKx〜105BKxの番号を表わ
す。また、Y0〜Y6のドットは、同様に座標パターン
における縦方向の0BKy〜39BKyの番号を表わ
す。本実施例に示すような6×6個のドットを含むブロ
ックの場合は、ブロックの位置を表わすために、横方向
に8個のドット、縦方向に7個のドットを使用できるの
で、理論上、横方向には0BKx〜255BKxの最大
256個のブロック番号を表わすことができ、縦方向に
は0BKy〜125BKyの最大126個のブロック番
号が定義できる。なお、定義可能な座標空間の大きさを
変更する場合には、1つのブロックに含まれるドットの
数を増減することにより容易に調整することができる。
【0028】図4は、前記図2に示した座標パターンの
反転イメージの構成を示す模式図である。座標パターン
の反転イメージは、各ドットの表示のON/OFFを逆
転させたものである。本実施例では、座標パターンを表
示部23に表示するにあたり、座標パターンとその反転
イメージとを所定のタイミングで切換えて表示すること
を繰返させる。
【0029】具体的には、前記図1に示した表示制御部
29が、座標パターン発生部27から出力された座標パ
ターンのデータを受け取り、表示部23に座標パターン
を表示させる。そして、所定のタイミングで表示部23
の各ドットのON/OFFを切換制御することにより、
前記図2に示した座標パターンと前記図4に示した反転
イメージとが切換表示されるように表示部23を制御す
る。
【0030】このように、座標パターンとその反転イメ
ージとを切換表示することにより、表示部23を見る者
には、残像効果により各ドットが灰色で認識される。し
たがって、使用者は、座標パターンが表示されているこ
とを意識しないで座標入力を行なえる。図2の座標パタ
ーンと図4の座標パターンの表示時間がほぼ等しくなる
ように制御することにより、この座標パターンは、使用
者に意識されなくなる。
【0031】座標パターンとその反転イメージとを表示
部23に切換表示する動作は、表示部23に通常の画像
を表示する動作の合間に行なう。通常の画像とは、座標
入力装置21が適用されるシステムの種類によって様々
である。たとえば、座標入力装置21がCAD(Comput
er Aided Design)システムなどに用いられている場合に
は、通常の画像は、設計図面の画像やシステム操作メニ
ューの画像である。
【0032】表示部23に通常の画像を表示している合
間に座標パターンおよびその反転イメージを切換表示す
る動作は、表示制御部29(図1参照)が情報制御部3
7からの制御指令に応答して制御する。また、光学ペン
25(図1参照)は、表示部23に座標パターンまたは
その反転イメージが表示されているタイミングに合わせ
て読取り動作を行なう。そして、図2と図4の座標パタ
ーンの表示時間よりも通常の画像のパターンの表示時間
を長くすることにより、図2,図4のパターンが表示さ
れることにより表示画面が灰色がかる度合を低減させる
ことができる。
【0033】前記座標パターンが、特定の情報と平面上
の座標を特定するための情報とに対応する。また、前記
座標パターンに含まれるブロックが、一定間隔に分割さ
れた区画に対応する。前記図3に示したX0〜X7とY
0〜Y6のドットを含む領域とがそれぞれ第1の方向の
位置を特定するための情報を含む領域と、第2の方向の
位置を特定するための情報を含む領域とに対応する。
【0034】前述の表示制御部29による座標パターン
とその反転イメージとを表示部23に切換表示させる制
御動作において、座標パターンを表示する動作により、
第1の画像を所定時間前記画像表示手段上に表示するス
テップが構成され、反転イメージを表示する動作によ
り、同第1の画像の反転画像を前記表示するステップに
引続き所定時間前記画像表示手段上に表示するステップ
が構成されている。
【0035】また、前述の表示制御部29による通常の
画像の表示動作の合間に座標パターンとその反転イメー
ジとを切換表示する制御動作において、通常の画像を表
示する動作により、通常の画像を表示するステップおよ
び前記通常の画像表示をするステップが構成され、座標
パターンとその反転イメージとを表示する動作により、
同通常の画像表示中の所定のタイミングで前記情報を表
示するステップが構成されている。
【0036】図5は、光学ペン25(図1参照)の基本
構成を示す模式図である。光学ペン25は、集光レンズ
39と、CCD(Charge Coupled Device)41と、信号
処理部43と、送信部45と、電源47と、圧電素子4
9とを含む。この構成において、表示部23から発せら
れる座標パターン(図2参照)のうちの所定範囲の読取
領域の光40が、集光レンズ39によってCCD41の
受光面上に集光され、CCD41が読取領域に含まれる
座標パターンの画像を読取る。CCD41によって読取
られた画像情報は、信号処理部43に送られる。信号処
理部43は、読取画像の情報をデータ信号に変換して送
信部45に送る。送信部45は、通信手段である信号線
46を介してデータ信号をドット検出部31(図1参
照)に送信する。
【0037】以上の一連の読取動作は、光学ペン25の
先端が表示部23に接しているときに行なわれる。すな
わち、集光レンズ39の接着部に設けられた圧電素子4
9が、集光レンズ39が表示面23に接していることを
示す信号を信号処理部43に送る。この信号が送られて
きたことに応答して、信号処理部43は、CCD41の
読取出力を処理するように動作する。
【0038】なお、光学ペン25の先端が表示部23に
接しているときに読取動作を行なうような構成に限ら
ず、たとえば、使用者が読取指令を入力するためのスイ
ッチを設け、そのスイッチが押されたことに応答して、
光学ペン25が表示部23と離れている場合であっても
読取動作が行なわれるように構成してもよい。一方、光
学ペン25の出力信号をドット検出部31に送信する手
段としては、信号線46に限らず、たとえば赤外線通信
などによって送信可能にし、光学ペン25をコードレス
の指示手段として用いることができるようにしてもよ
い。
【0039】図6は、光学ペン25のCCD41の受光
面の構成を示す模式図である。CCD41の受光面は、
座標パターン(図2参照)のドット密度に対して、縦方
向と横方向とにそれぞれ約3倍の分解能を有するように
構成すれば実用可能な座標入力装置を構成できることが
経験的にわかっている。なお、本実施例では、図示した
ように読取領域が所定の大きさのほぼ円形になるように
CCD41の受光面を構成している。
【0040】なお、CCD41の代わりに、フォトトラ
ンジスタやフォトダイオードなどの他の受光素子を用い
ることも可能である。その場合には、集光レンズ39と
受光素子との間に(6ドット×3倍)×(6ドット×3
倍)個の格子を有する液晶シャッタを設ける。そして、
液晶シャッタが個々の格子の光の透過と遮断とを制御し
て座標パターンに含まれるドットの読取情報をドットご
とに順次受光素子の受光面上に入射させるようにするこ
とで前記図6に示したような受光面と同様の分解能を実
現できる。
【0041】図7は、座標入力装置の変形例を示すため
の一部模式図を含むブロック図である。同図は、前記図
1に示した座標入力装置21を変形させた座標入力装置
121の基本構成を示し、図1に示したものと同様の機
能を有するものには同一の符号を記している。座標入力
装置121は、前記図2に示した座標パターンを、表示
手段に表示するのではなく所定の用紙131に印刷し
て、その用紙131上の任意の位置を光学ペン125を
用いて指示することにより、座標入力が行なえるように
構成したものである。前記図1に示した座標入力装置2
1と異なるのは、表示部23の代わりに、用紙131に
座標パターンを印刷するための印刷部123を有し、さ
らに、印刷部123に座標パターン発生部27が生成し
た座標パターンのデータを印刷させるための印刷制御部
129が備えられている点である。座標パターンが印刷
された用紙131は、そのまま机上に配置して用いても
よいし、または、たとえばアクリル板などに張りつけて
用いてもよい。当然、本用紙はこの印刷部からの出力に
限らず別に準備することも可能である。
【0042】図8は、前記図7に示した座標入力装置1
21に用いられる光学ペン125の基本構成を示す模式
図である。前記図5に示したものと同様の機能を有する
ものには、同一の符号を記している。座標入力装置12
1の場合には、座標パターンが用紙131に印刷されて
いる。したがって、光学ペン125によって座標パター
ンを読取る場合には、用紙131上に光を照射し、その
反射光を受光することにより読取領域の情報が取得でき
るようにする必要がある。そのため、光学ペン125に
は、用紙131上の読取領域に光を照射するための発光
素子151を備えている。この発光素子151の発光動
作は、圧電素子49が集光レンズ39と用紙131とが
接していることを示す信号を出力したこと、または、発
光指示スイッチ153が押されたことに応答して信号処
理部43から出力される発光指令信号に応答して行なわ
れる。
【0043】前記座標パターンを印刷した用紙131に
より、座標特定情報表示板が構成されている。用紙13
1に印刷された座標パターンに含まれる各ブロックが、
第1および第2の方向のそれぞれで一定間隔に分割され
た区画に対応する。また、各ブロックに含まれるX0〜
X7のドットを表示した領域が、第1の方向の位置を特
定するための情報を含む領域に対応し、同じくY0〜Y
6のドットを表示する領域が、第2の方向の位置を特定
するための情報を含む領域に対応する。
【0044】図9は、座標入力装置の別の変形例を示す
一部模式図を含むブロック図である。前記図1に示した
構成では、ドット検出部31とデータ補正部33と座標
検出部35とを座標入力装置21の本体側に設け、光学
ペン25は読取機能のみを有するようにしたが、図9に
示す構成では、光学ペン225の内部にドット検出機能
とデータ補正機能と座標検出機能とを備え、座標入力装
置221の本体側の構成を簡素にしている。
【0045】図10は、前記図9に示した座標入力装置
221に用いられる光学ペン225の基本構成を示す模
式図である。光学ペン225の内部には、前記図1に示
したドット検出部31とデータ補正部33と座標検出部
35とのそれぞれと同様の機能を有するドット検出部2
31とデータ補正部233と座標検出部235とが備え
られている。送信部245は、座標検出部235から送
られてきた座標データを信号線246を介して情報制御
部37(図9参照)に送信する。
【0046】なお、前記光学ペン225のように、ドッ
ト検出部231とデータ補正部233と座標検出部23
5のすべてを光学ペン225の内部に設ける必要はな
く、たとえば、ドット検出部231のみを光学ペン22
5の内部に設け、座標入力装置221の本体側にデータ
補正部33と座標検出部35とを設けるような構成であ
ってもよい。
【0047】前記光学ペン225の構成が、指示手段と
読取手段と判定手段とが一体的に設けられている構成に
対応する。
【0048】さらに、座標入力装置の別の変形例につい
て述べる。表示部23に座標パターンを表示するにあた
り、必ずしも座標パターンを表示部23の表示面上の全
体に表示する必要はない。光学ペン25,225は、指
示された位置の所定範囲の領域の座標パターンを読取る
ので、その読取領域を含む範囲で座標パターンの一部を
表示部23に表示すれば十分である。したがって、前回
指示された位置の座標が検出された後に、その座標の近
傍の範囲で座標パターンの一部を表示するように座標入
力装置を構成する。このとき、前回までに指示された複
数の位置の座標に基づいて、次回に指示される位置を推
定し、その推定される位置を含む所定の範囲で座標パタ
ーンの一部を表示するようにしてもよい。このように、
座標パターンの表示を必要最小限にすることにより、表
示部23における通常の画像の表示に影響を与えること
なく座標入力作業が行なえる。
【0049】前述した前回に指示された位置の座標に基
づいて座標パターンの表示を制御する動作において、光
学ペン25または光学ペン225によって位置が指示さ
れる前の状態であって、表示部23の所定の位置に座標
パターンの一部が表示される動作により、画像表示面上
の所定座標を中心とし、前記情報を表示する第1のステ
ップが構成されている。そして、前回の指示された位置
の座標を求める動作により、前記情報内容を指示するこ
とにより得られるデータに基づいて指示された座標を算
出する第2のステップが構成されている。さらに、前回
の指示された位置の座標に基づいて次に座標パターンを
表示する位置を決定する動作により、算出された座標に
基づいて、前記情報の次の表示位置を決定して表示する
第3のステップが構成されている。光学ペン25または
光学ペン225を用いて、順次表示面23上の位置を指
示し、その指示された位置の近傍に座標パターンの一部
を表示するという動作により、前記第2のステップと第
3のステップとを繰返す第4のステップが構成されてい
る。
【0050】また、前述した前回までに指示された複数
の位置の座標に基づいて次の指示される位置の座標を推
定する動作により、それまでに指示された座標に基づい
て予測計算することにより次の指示される座標を推定す
るステップが構成されている。そして、推定した次の指
示座標の近傍に座標パターンの一部を表示する動作によ
り、その推定した次の指示座標に基づいて前記情報の次
の表示位置を決定するステップが構成されている。
【0051】次に、図11ないし図18を参照して、表
示部23上に表示された座標パターンを光学ペン25を
用いて読取り、その読取ったデータに基づいて光学ペン
25が指示した位置の座標を検出する処理について説明
する。なお、以下の説明では図1ないし図6に示した構
成の座標入力装置21における処理について説明する
が、図7ないし図10に示した2つの変形例における座
標入力装置121,221の処理についても原理は同様
である。
【0052】図11は、座標パターンの読取状態を示す
模式図である。同図において、表示部23に座標パター
ンを表示し、その表示部23上の2箇所を光学ペン25
によって指示したときに読取られる領域A1,A2を示
す。読取領域A1,A2において、領域の中心点がP
1,P2である。中心点P1,P2が光学ペン25によ
って指示された位置であり、座標入力装置21は、この
中心点P1,P2の座標を検出する。
【0053】また、矢印U1,U2は、それぞれ読取領
域A1,A2内に含まれる座標パターンが読取られたと
きの読取データの相対的な上方向を示す。座標入力装置
21の使用者は、光学ペン25の読取領域における上下
左右の方向を意識せずに対応の入力作業を行なう。した
がって、読取領域A1の場合のように、読取データの上
方向U1と実際上の座標パターンの上方向とが一致する
ことは稀である。通常は、読取領域A2の場合のよう
に、読取データの上方向U2と実際上の座標パターンの
上方向とが一致しない。
【0054】図12は、光学ペン25が読取った座標パ
ターンに含まれる各ドットの表示データ(0/1)をド
ット検出部31が識別する過程を示す模式図である。図
示したデータは、前記図11の読取領域A2において読
取ったデータである。同図において、(a)は、読取っ
た直後のデータを示し、(b)は、読取データを回転さ
せて実際上の座標パターンにおける上方向と処理データ
の上方向とを一致させ、さらに、ブロックをドットごと
に分割した状態を示す図である。また、(c)は、各ド
ットの表示データが「0」か「1」かを識別した状態を
示す図である。
【0055】図12(a)に示すように、読取った直後
のデータは、点P2を中心とし、U2を上にしている。
このような状態では、中心点P2の座標を検出する処理
が行ないにくいので、読取データの上方向が実際上の座
標パターンの上方向に一致するようにデータを回転させ
る。
【0056】読取データの回転については、様々な方法
が知られているが、その一例を以下に述べる。はじめ
に、ドット検出部31は、図12(a)において、読取
領域A2の外周線上にある黒色(表示OFF)の部分を
検出する。次に、ドット検出部31は、検出した黒色部
分が連続する長さを調べ、黒色部分の長さが、6ドット
以上であるものを検出する。これは、ブロックとブロッ
クの境界にある黒色のドットの連続した箇所を検出する
ための処理である。ここで、読取領域のサイズを考慮す
ると、黒色部分が6ドット以上であれば、ブロックの境
界を示す黒色のドットであると判断できる。この処理に
より、図12(a)に示した読取領域A2の場合には、
ブロック境界線L1,L2が検出できる。なお、6ドッ
ト以上の長さの黒色部分が同一の方向で2本以上検出さ
れた場合には、長い方を選択する。続いて、ドット検出
部31は、検出したブロック境界線L1,L2の長手方
向が読取データにおける上下方向または左右方向に一致
するようにデータを回転する。回転処理した後、ブロッ
ク境界線L1,L2によって形成される4箇所の角のう
ち黒色の角を検出する。ブロック境界線L1,L2によ
って形成される黒色の角とは、前記図3に示した座標基
準点α2β2のドットに対応するものである。ドット検
出部31は、ブロック境界線L1,L2と座標基準点と
の位置関係によって、読取データと実際上の座標パター
ンの上下方向のずれを検出し、両者の位置関係が一致し
た状態、すなわち、図12(b)に示すような状態とな
ったときに、データの回転処理を終了する。
【0057】読取データの上下方向が確定すれば、ドッ
ト検出部31は、ブロック境界線L1,L2を基準にし
て読取領域内に含まれる各ブロックをドットごとに分割
する。具体的には、ブロック境界線L1,L2の中心線
x0,y0を基準にして、ドットのサイズに基づいてド
ット検出基準線x-4〜x3 ,y-3〜y4 を設定すること
により、ドットの位置を確定する。
【0058】なお、読取データの回転処理は、光学ペン
25が、読取データと実際上の座標との相対的な回転の
ずれを補正しながらデータの読取を行なう場合には不要
である。
【0059】以上の手順により読取データの回転とドッ
ト位置の確定処理が終了すれば、ドット検出部31は、
各ドットの表示データが「0(図示で白色、表示O
N)」か「1(図示で黒色、表示OFF)」かを検出す
る。読取領域に含まれる各ドットの表示データを確定し
た状態を図12(c)に示す。
【0060】図13,14は、読取領域内に含まれる各
ドットの表示データを補正して、読取領域の中心点の座
標を検出する過程を示す模式図である。ドット検出部3
1が、前記図12に示した手順によって検出した表示デ
ータに基づいてデータ補正部33(図1参照)が読取領
域に含まれるすべてのブロックについて前記図3に示し
たX0〜X7,Y0〜Y6のドットの表示データを補正
処理によって求める。
【0061】前述したようにX0〜X7,Y0〜Y6の
ドットは、各ブロックの座標パターンにおける位置を示
すためのものであり、一定のルールに従って表示データ
がセットされる。このルールを図14(a)に示す。図
示したように、横方向の位置が同一のブロックについて
は、Xn が同一であり、縦方向の位置が一致するブロッ
クについてはYn が同一である。
【0062】図13(b)は、前記図12に示した手順
で求められた読取領域A2(図11参照)に含まれる各
ドットの表示データである。表示データが不明なドット
については、「?」が設定されている。図13(a)に
示したルールによれば、たとえば、左上のブロックと左
下のブロックとのX0〜X7(以下、X領域という)が
同一であり、また、左上のブロックと右上のブロックと
のY0〜Y6(以下、Y領域という)が同一である。し
たがって、左上,左下,右上,右下の4つのブロックに
含まれるドットの表示データを互いに関連するブロック
の表示データから補正によって求めることが可能であ
る。
【0063】このように、X領域またはY領域の表示デ
ータが同一である他のブロックのデータを参照して当該
ブロックの表示データを補正することを相互補正とい
う。図13(b)に示した4つのブロックの表示データ
に相互補正を施した後の状態を図13(c)に示す。
【0064】次に、相互補正によっても求めることがで
きなかったドットの表示データを予測補正によって求め
る。この予測補正とは、図13(a)に示すXn とXn+
1 、Yn とYn+1 の関係から、横方向に隣り合うブロッ
クのX領域と、縦方向に隣り合うブロックのY領域の表
示データをルールに基づいた予測によって求めることを
いう。図13(c)に示すデータに対して予測補正を施
した後の状態を図14(a)に示す。
【0065】以上に説明したデータ補正部33による表
示データの補正処理により各ブロックの表示データが確
定すれば、その表示データが座標検出部35に送られ
る。
【0066】座標検出部35は、送られてきた表示デー
タに基づいて、図14(b)に示すように各ブロックの
番号を求め、読取領域の中心点P2がどのブロックのど
のドットの位置にあるかを検出する。図14(b)の例
では、読取領域A2の中心点P2すなわち光学ペン25
によって指示された位置が、横方向(X方向)の番号が
3BKxで、縦方向(Y方向)の番号が2BKyである
ブロックに含まれることが判定できる。
【0067】さらに、当該ブロックにおける中心点P2
の位置を考慮することにより、ブロック番号とブロック
内における相対的な位置に基づいて中心点P2の座標パ
ターン上における座標が算出できる。例では、中心点P
2は、(X,Y)=(3BKx,2BKy)のブロック
における最右下のドット上にあり、座標パターンにおけ
るドット座標は、(X,Y)=(25,17)であるこ
とが検出されている。
【0068】なお、さらに高精度な座標の入力を行なう
場合には、CCD41の解像度を高めたり、前述したよ
うに、1つのブロックに含まれるドットの数を増やした
り、または、中心点P2すなわち指示された位置を含む
ドットを求めた後に多点補間などの手法を用いて補間処
理を施し、厳密に座標パターン上の座標を求めればよ
い。
【0069】図15,16は、座標入力装置21の処理
手順を示すフローチャートである。光学ペン25(図5
参照)において、信号処理部43は、圧電素子49から
光学ペン25が表示部23に接していることを示す信号
が出力されたことに応答して(ステップ(以下、単に
「S」という)1)、CCD41からの撮像情報を読取
る(S2)。信号処理部43は、読取データをドット検
出部31へ送る。
【0070】ドット検出部31は、前記図12に示した
手順によって読取データを回転させつつ(S3)、読取
データの上下方向を実際上の座標パターンの上下方向に
一致させ、各ブロックに含まれるドットの位置を確定す
る。
【0071】ここで、表示部23に表示された座標パタ
ーンが、前記図2に示した正のパターンであれば、ドッ
ト検出部31は、黒色の座標基準点とブロック境界線
(図12参照)を基準にすることにより、回転処理が行
なえる。一方、表示部23に表示される座標パターン
が、前記図4に示した負のパターンであれば、ドット検
出部31は、黒色の座標基準点とブロック境界線を検出
するのではなく、白色の座標基準点とブロック境界線と
を検出し、それらを基準にして読取データを回転させな
ければならない。
【0072】座標パターンが正のパターンの場合の手順
について述べる。読取データの中に6ドット以上連続し
た黒色部分がある場合は(S4にてYES)、それはブ
ロック境界線であり、読取ったデータが正の座標パター
ンのデータであると判断できる。この場合、ドット検出
部31は、回転処理において黒色の座標基準点を検索す
る(S9)。
【0073】ドット検出部31は、座標基準点が見つか
れば(S9にてYES)、その時点で読取データの回転
処理を終了する。次に、ドット検出部31は、各ブロッ
クをドットごとに分割してそれぞれのドットの表示デー
タを識別し、前記図13(a)に示したXn ,Xn+1 ,
Yn ,Yn+1 のデータを求める(S10)。ドット検出
部31は、Xn ,Xn+1 ,Yn ,Yn+1 のデータを求め
た後、そのデータをデータ補正部33に送る。データ補
正部33は、送られてきたデータに対して、前記図13
(b),(c)に示した相互補正処理を施す(S1
6)。
【0074】次に、データ補正部33は、前記図14
(a)に示した予測補正処理をXn とXn+1 とに施す
(S17)。データ補正部33は、Xn とXn+1 とにつ
いて予測補正処理が可能であったならば(S19にてY
ES)、続いて、Yn とYn+1 とについて予測補正処理
を施す(S20)。データ補正部33は、Yn とYn+1
とについて予測補正処理が可能であったならば(S21
にてYES)、データを座標検出部35に送る。
【0075】座標検出部35は、送られてきたデータに
対して前記図14(b)に示した座標検出処理を施し、
指示された位置の座標を検出する(S22)。座標検出
部35は、検出した座標を情報制御部37に送る(S2
3)。
【0076】前記S1にて、圧電素子49から表示部2
3に接したことを示す信号が出力されない間は(S1に
てNO)、信号処理部43は常に待機状態にある。ま
た、前記S4にて、黒色部分が6ドット以上ない場合は
(S4にてNO)、ドット検出部31は、検出される座
標パターンが表示部23に表示されたものかまたは印刷
用紙131に印刷されたものかを判断する(S5)。
【0077】座標パターンが表示部23に表示されたも
のであれば(S5にてYES)、座標パターンが前記図
4に示した負のパターンである可能性があるので、ドッ
ト検出部31は、読取データにおいて白色部分が6ドッ
ト以上あるか否かを調べる(S6)。
【0078】白色部分が6ドット以上連続する箇所が見
つかれば(S6にてYES)、ドット検出部31は、負
の座標パターンにおける処理を行なう。ドット検出部3
1は、負の座標パターンにおける処理を行なう場合は、
前述したS9とS10とに示した手順を白色の座標基準
点について行なう(S12,S13)。そして、ドット
検出部31は、続く相互補正と予測補正の処理のため
に、検出したデータを反転させる(S14)。
【0079】なお、ドット検出部31は、黒色の座標基
準点を求める場合(S9)、または白色の座標基準点を
求める場合(S12)において、座標基準点が求められ
ない場合は(S9にてNO,S12にてNO)、読取デ
ータの回転が360°に至っているか否かを判定する
(S7)。ドット検出部31は、読取データの回転がま
だ360°に至っていない場合は(S7にてYES)、
さらに、読取データを回転させて(S3)、座標基準点
を求める処理を続ける。また、ドット検出部31は、読
取データの回転が既に360°に至っている場合は(S
7にてNO)、データの検出が不可能であるので、座標
入力のエラーとして処理する(S8)。
【0080】また、データ補正部33は、前記S19と
S21にてXn とXn+1 ,Yn とYn+1 についての予測
補正が不可能な場合に、制御をドット検出部31に移
す。ドット検出部31は、S7に戻って、さらに回転処
理を続けるかまたは座標入力エラーの処理を行なう。
【0081】以上のS1〜S23の処理が完了すれば1
回の光学ペン25による座標入力処理を終了する。
【0082】図17,18は、前記図16に示したS1
6の相互補正処理の詳細手順を示すフローチャートであ
る。なお、説明を容易にするために、前記図13
(b),(c)に示した読取データの模式図において、
4つのブロックのうちの左上のブロックにブロックA、
右上のブロックにブロックB、左下のブロックにブロッ
クC、右下のブロックにブロックDの名称をつけて説明
する。
【0083】前記図13(b),(c)に示したよう
に、データ補正部33は、始めに、ブロックAのX0〜
X7のドットにおいて、表示データが「?」であるもの
を検出し、そのドットにブロックCのX0〜X7のドッ
トのデータをセットする(S31)。同様に、データ補
正部33は、ブロックCのX0〜X7のドットにおける
「?」のものに、ブロックAのX0〜X7のドットのデ
ータをセットする(S32)。
【0084】次に、データ補正部33は、ブロックAの
X0〜X7とブロックCのX0〜X7とを照合し(S3
3)、表示データが一致しないドットについては「?」
の表示データをセットする(S34)。同様に、データ
補正部33は、ブロックBとブロックDとについてそれ
ぞれのX0〜X7を相互に補正する(S35〜S3
8)。
【0085】続いて、データ補正部33は、ブロックA
とブロックBとのY0〜Y6について、相互補正処理を
施す(S40〜S43)。同様に、データ補正部33
は、ブロックCとブロックDとのY0〜Y6について、
相互補正処理を施す(S50〜S53)。
【0086】データ補正部33は、以上のS31〜S5
3の処理によって、読取領域A2に関わる4つのブロッ
クA,B,C,Dの各ドットの相互補正処理を行なう。
なお、前記S34,S38,S43,S53において
「?」がセットされたドットについては、データ補正部
33は、続いて行なう予測補正処理によって「0」また
は「1」の表示データをセットするように試みる。
【0087】以上説明したように本実施例によれば、表
示装置に表示する、または、印刷用紙に印刷した光学的
な座標パターンを用いて指示された位置の座標を検出す
るので、従来のように表示装置の種類が制限されたり、
複雑な構成のタブレット装置などを用いることなく、容
易に座標入力処理が行なえる。
【0088】なお、本発明は前述した構成に限られるも
のではなく、様々な変形が可能である。たとえば、前記
座標入力装置21,121,221は、本実施例に述べ
たような用途のみならず、CADやその他の情報処理シ
ステム、または、操作パネルを有した一般的な家庭用電
化製品、または、スクリーンに映像を投影して用いられ
るオーバヘッドプロジェクタ等に広く適用することがで
きる。
【0089】オーバヘッドプロジェクタの場合には、光
学ペンの構成をスクリーンに接して用いるものではな
く、たとえば、投影装置側から出射される光学的情報を
読取れるようにU字型に先端を曲げたものや、望遠レン
ズなどを先端に設けてスクリーンに投影された座標パタ
ーンを遠距離から撮像できるようにしたり、読取手段で
あるCCD等の受光素子の分解能の単位を調整したりす
ることが望ましい。
【0090】また、座標を特定するための光学的情報と
しては、本実施例に示したようなマトリックス状の座標
パターンのみならず、一般的なバーコードを用いてもよ
い。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の座標入力
システムにおける光学ペンは、指示された位置の座標が
容易に判定できるとともに、その内部にドット検出機能
とデータ補正機能と座標検出機能とを備えたので、座標
入力システムの構成を簡素にすることができる。
【0092】また、座標パターンが印刷された本発明の
用紙は、そのまま机上に配置して用いてもよいし、また
は、たとえばアクリル板などに張りつけて用いてもよ
い。これにより、画像表示装置などの特定の表示手段を
用いずに、座標を特定するための情報を提供することが
可能となる。さらに、前記座標パターン形成用紙は印刷
装置にて大量に生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による座標入力装置の基本構
成を示す一部模式図を含むブロック図である。
【図2】表示部に表示される座標パターンの構成を示す
模式図である。
【図3】座標パターンにおける1つのブロックの構成を
示す模式図である。
【図4】座標パターンの反転イメージの構成を示す模式
図である。
【図5】光学ペンの基本構成を示す模式図である。
【図6】光学ペンのCCDの受光面の構成を示す模式図
である。
【図7】用紙に印刷した座標パターンを用いる座標入力
装置の基本構成を示す一部模式図を含むブロック図であ
る。
【図8】用紙に印刷した座標パターンを用いる座標入力
装置において用いられる光学ペンの基本構成を示す模式
図である。
【図9】座標入力装置の変形例の基本構成を示し、光学
ペンにドット検出部とデータ補正部と座標検出部とを有
する場合の座標入力装置の構成を示す一部模式図を含む
ブロック図である。
【図10】ドット検出部とデータ補正部と座標検出部と
を含む変形例の光学ペンの基本構成を示す模式図であ
る。
【図11】座標パターンの読取状態を示す模式図であ
る。
【図12】光学ペンによって読取られた座標パターンに
含まれる各ドットの表示データを識別する過程を示す模
式図である。
【図13】読取領域内に含まれる各ドットの表示データ
を補正して、中心点の座標を検出する過程を示す模式図
である。
【図14】読取領域内に含まれる各ドットの表示データ
を補正して、中心点の座標を検出する過程を示す模式図
である。
【図15】座標入力装置の処理手順を示すフローチャー
トである。
【図16】座標入力装置の処理手順を示すフローチャー
トである。
【図17】相互補正処理の手順を示すフローチャートで
ある。
【図18】相互補正処理の手順を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】 21,121,221 座標入力装置 23 表示部 25,125 光学ペン 27 座標パターン発生部 29 表示制御部 31 ドット検出部 33 データ補正部 35 座標検出部 37 情報制御部 39 集光レンズ 41 CCD 43 信号処理部 45 送信部 123 印刷部 129 印刷制御部 131 用紙 231 ドット検出部 233 データ補正部 235 座標検出部 245 送信部 A1,A2 読取領域 P1,P2 読取領域の中心点 U1,U2 読取データの上方向基準線 X0〜X7 X方向表記用ドット Y0〜Y6 Y方向表記用ドット
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−37707(JP,A) 特開 平2−253421(JP,A) 特開 昭60−251421(JP,A) 特開 平5−278390(JP,A) 特開 平3−74714(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】用紙への当接によって信号を出力する当接
    検出部と、 該信号に応答して、2次元座標を表すドット形式の座標
    パターンを印刷した用紙上を走査し該座標パターンの部
    分画像を光学的に読み取る読取部と、 読み取った部分画像に含まれるドットを検出するドット
    検出部と、 検出されたドットの配列から前記部分画像領域の2次元
    座標を検出する座標検出部と、 検出された2次元座標を外部に無線送信する送信部と、 前記各部に駆動電力を供給する電源部とを同一筐体に収
    納してなる光学ペンと、 座標パターンを生成する座標パターン発生部と、 座標パターンを印刷する印刷部と、 座標パターン発生部が生成した座標パターンデータを印
    刷部に供給して、用紙のほぼ全面に用紙端部からの相対
    的な位置を表すドット形式の座標パターンを用紙に印刷
    する印刷制御部を設けた印刷装置とを備え、 前記光学ペンと前記座標パターンを印刷した用紙とを用
    い、前記光学ペンのペン先が用紙に当接している時に、
    当該用紙の印刷された2次元座標を表すドット形式の座
    標パターンの部分画像を光学的に読み取り、読み取った
    部分画像に含まれるドットを検出するとともに、当該ド
    ットの配列から前記部分画像領域の2次元座標を検出す
    るようにした座標入力システム。
  2. 【請求項2】請求項1記載の座標入力システムにおける
    印刷装置によって印刷される座標パターン形成用紙であ
    って、当該用紙は用紙のほぼ全面に用紙端部からの相対
    的な位置を表すドット形式の座標パターンが印刷されて
    なることを特徴とする座標パターン形成用紙。
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