JP3522754B2 - 多価フェノール化合物類 - Google Patents

多価フェノール化合物類

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、多価フェノール化合物類、これらの化合物
の製法、これらの化合物を含んで成る医薬組成物、およ
びこの組成物の診断および医療目的の使用に関する。
フロレチンが、グルコース輸送プロセスの阻害因子で
あることは、文献、例えば、ルフェブレ等(ジャーナル
・オブ・バイオロジカル・ケミストリー、1959年、234
巻、3022−3026頁)に示されている。ゲニステインがチ
ロシンキナーゼ活性を阻害することも、文献(例えば、
オガワラ等、ジャーナル・オブ・アンチバイオティック
ス、1986年、39巻、606−608頁;アキヤマ等、ジャーナ
ル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー、1987年、26
2巻、5592−5593頁;およびリナシエール等、バイオケ
ミカル・ファーマコロジー、1990年、39巻、187−193
頁)から知られている。
フルオロデオキシグルコース(FDG)により、グルコ
ース輸送を正確に追跡できることは、当技術分野ではよ
く知られている。このため、18F−FDGは、グルコース輸
送が行われる部分での様々な疾患および異常を検出およ
び探知するための造影剤として開発された。18F−FDG
は、一般に、有用なPET造影剤であると考えられている
が、PET技術は、通常、診断目的で選ばれる技術ではな
い。ルツ等(ジャーナル・オブ・ラベルド・コンパウン
ズ・アンド・ラジオファーマシューティカルズ、1991
年、29巻、535−545頁)により正しく述べられているよ
うに、“グルコース類似体を123Iなどの単一光子放出放
射性核で標識すれば、多くの患者のためになるであろう
ことは疑いの余地がない”。このような、放射性ヨウ素
標識化グルコース類似体は、簡便なガンマ検出装置の使
用、および所望ならば、より高度なSPECT技術の施用を
許容するものであろう。
ルツ等は、さらにグルコース類似体を123Iで標識する
こと、即ち、123−ヨウドベンジルデオキシグルコース
の様々な異性化を合成することに成功している。しかし
ながら、生体内分布の研究により、組織全体でのグルコ
ースの取り込みがあまりにも遅いため、これらのグルコ
ース類似体が造影剤として使用される見込みがないこと
が示されたことから、これらの著者らにより得られた試
験結果は、期待はずれのものであった。デオキシグルコ
ース分子への放射性ヨウ素の導入は、明らかに、この化
合物のイン・ビボでの安定性に対して悪影響を有するも
のであるため、適切な組織への放射能の輸送が、実際上
妨げられる。
グルコース代謝の−一般に、増加する−異常に関する
疾病、および/または腫瘍細胞に対する診断剤を提供す
ることが本発明の主たる目的であり、その剤は、適切な
同位体で標識されており、ガンマ検出装置により検出さ
れ得るものである。
この目的は、本発明の新規多価フェノール化合物類に
よって達成でき、これらの化合物類は、一般式 式中、 Rは、水素原子または糖部分であり; AおよびBは、各水素原子であるか、または一緒にな
って一つのC−C結合を形成するものであり; R1が、ヒドロキシ基で、R2が、水素原子であるか、ま
たは R1およびR2が、一緒になって一つの酸素原子を形成し
ており; Zは、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシ基または
N−(カルボキシメチル)カルバモイル基であり; X*は、放射性ハロゲン同位体であり;さらに、 mおよびnは、0または1であるが、nが0ならばm
は1であり、nが1ならばmは0である を有する。
驚くべきことに、本発明の放射性ハロゲン化多価フェ
ノール化合物類、特にBrおよびIの放射性同位体で標識
したものは、血漿タンパク質によって容易に関連する組
織へと輸送され、その結果、組織のアクセプター部位に
対し、対応する非標識化化合物類、例えば、非標識化フ
ロレチンと同一の挙動を示すことが見い出されており、
その特性は、ルフェブレ等(上記参照)により記載され
ている。
本発明の放射性ハロゲン化多価フェノール化合物類の
例は: (1)放射性ハロゲン化フロレチン、 (2)放射性ハロゲン化ゲニステイン、および (3)放射性ハロゲン化ナリンゲニン、 (4)並びに、それらの炭水化物類、例えば、放射性ハ
ロゲン化フロリジン、同じく、それらの類似体であり、
即ち、4−ヒドロキシ基(Z)が: (5)アミノ基、 (6)カルボキシ基、 (7)(N−カルボキシメチル)カルバモイル基 で置換されているものである。
化学的安定性および合成の容易性の点で、一般式 式中、 R、R1、R2、Z、AおよびBは、前記の意味を有し;
および、 Y*は、123I、124I、125I、131I、75Br、76Br、77Br
および82Brから選択される放射性ハロゲン同位体であ
る、 を有する化合物類が好ましい。
後程記載するように、上記一般式IIにおいて、式中Y
*が124I、125Iおよび131Iから選択される化合物類は、
特に、腫瘍治療に有用である。
本発明の顕著に適した化合物類は、放射性標識化フロ
レチンおよびその炭水化物類であって、それらは、一般
式中、 R、ZおよびY*は、前記の意味を有する、 により表すことができるる 本発明の新規放射性ハロゲン化多価フェノール化合物
は、関連化合物類についてそれ自身知られている方法で
製造できる。本発明は、また上記定義のように、高い比
放射能を有する放射性ハロゲン化多価フェノール化合物
の製法にも関し、その製法は、一般式、 式中、 R、R1、R2、Z、A、B、Y*、mおよびnは、前記
の意味を有する; で示される化合物を、銅(I)イオン、水溶性酸および
還元剤の存在下、一般式 式中、 Yは、非放射性臭素原子またはヨウ素原子である; で示される化合物と123I-124I-125I-131I-75Br
-76Br-77Br-および82Br-から選択される水溶性ハロ
ゲン化物とを反応させることを特徴とする。
このようなハロゲン交換反応は、ヨーロッパ特許第16
5630号に記載されている。適切な水溶性酸の例は、アス
コルビン酸であり;適切な還元剤の例は、Sn(II)塩、
アスコルビン酸、ゲンチシン酸、イソアスコルビン酸、
単糖類およびサルファイトである。
様々な多価フェノール、例えば、フロレチン、ゲニス
テイン、ナリンゲニン、フロリジンおよび同種物は、上
記ハロゲン交換反応の出発化合物類を製造するのに利用
出来る。これらの多価フェノール類は、2つのベンゼン
環を含有しており、その一つは、3つの(ヒドロ)オキ
シ置換基を有している。従って、この後者のベンゼン環
は、非常に活性化されており、求電子置換反応、例え
ば、ヨウ素化反応、放射性ヨウ素化反応、臭素化反応ま
たは放射性臭素化反応において優先的に置換される。し
かしながら、多価フェノール化合物は、トリ(ヒドロ)
オキシフェニル部位においてヨウ素化または臭素化され
た後は、常に、施用条件下で十分に安定でないため、上
記ハロゲン交換反応の出発化合物類は、ハロゲン置換基
がモノヒドロキシフェニル部位に結合されているものが
好ましい。4−NH2類似体(Z=NH2)は、同様の挙動を
示すものであり、米国特許第2,789,995号に記載された
のと対応する方法で、フロログルシノール(またはそれ
らのヒドロキシ保護化誘導体)と適切なニトリル、例え
ば、4−アミノフェニル−プロプリオニトリルとのカッ
プリング反応に良好に利用され得る。
本発明だけに特別な特徴として、トリ(ヒドロ)オキ
シフェニル部位において臭素化された多価フェノール化
合物の不安定な性質が、かかる好ましい出発化合物類の
合成において有利に使用できることが見い出された。従
って、本発明は、また上記定義したハロゲン交換反応の
出発物質として使用される化合物の製法にも関するもの
であり、それは、一般式、 式中、Z'は、ヒドロキシ基またはアミノ基であり、さら
に他の記号は、前記の意味を有する、 で示される、ハロ置換多価フェノール化合物を: (a)一般式、 で示される化合物を水溶性酸の存在下で臭素化して、一
般式、 で示される化合物を製造し、つづいて、 (b)適切な還元剤および水溶性強塩基の影響下で脱臭
素反応させて、Yがブロモ置換基である一般式VIの化合
物を製造し;さらに所望ならば、つづいて (c)上記のようにハロゲン交換反応させて、式VIで示
される該化合物のブロモ置換基をヨード置換基に置き換
える ことによって製造することを特徴とする。
添付の実施例から明らかなとおり、連続する臭素化お
よび脱臭素化反応は円滑に進行し、所望のモノブロモ置
換生成物を高収率および高純度で生成する。適切な還元
剤の例は、スルファイトおよびチオスルフェートであ
る。
上記定義のハロゲン交換反応についての、他の適切な
出発化合物類は、式 で表すことが出来る。
式IXの化合物は、関連化合物類についてそれ自身知ら
れている方法で、上記で得られた一般式、 で示される化合物から製造できる。
好ましくは、式Xの化合物をそのジアゾニウム塩へ変
換する、即ち、その化合物をカルボキシル化して、−N2
+置換基を−COOH基に置き換える。カルボキシル化反応
は、酢酸パラジウムなどの貴金属触媒の存在下、一酸化
炭素および酢酸ナトリウムを用いて適宜実行することが
出来る。
式XIで示される化合物は、関連化合物類についてそれ
自身知られている方法で、化合物IXのヒドロキシ保護誘
導体、即ち、該式IXの化合物の場合に相当する方法で得
られた一般式、 式中、 Pは、ヒドロキシ基の保護基であり、さらに R1'は、保護されたヒドロキシ基であるか、またはR2
と一緒になって一つの酸素原子を形成するものである で示される化合物から製造できる。
好ましくは、式XIIの化合物のカルボキシ基を、ま
ず、グリシンと反応させるために誘導体化する。適切な
誘導体化剤は、式XIIの化合物のN−スクシンイミジル
エステルを製造するためのN−ヒドロキシスクシンイミ
ドであり、これは、グリシンと円滑に反応して、フェノ
ール性ヒドロキシ基の脱保護の後に、式XIで示される所
望の化合物を生成する。
フェノール性ヒドロキシ基は、アルキルエーテル類、
例えば、メチルエーテル類またはシリルエーテル類、例
えば、トリアルキルシリルエーテル類の形態で保護する
ことも出来る。脱保護は、保護基の型に依存しており:
アルキルエーテル類の脱保護は、例えば、トリハロゲン
化ボリウムにより、シリルエーテル類の脱保護は、例え
ば、フルオリド、特にテトラアルキルアンモニウムフル
オリドによって起こり得る。
ある種の置換4H−1−ベンゾピラン−4−オン類も、
上記ハロゲン交換反応の適切な出発化合物である。一般
式中、YおよびZ'は、前記定義の意味を持つ、を有する
これらの化合物類を、上記式VIの化合物の場合に相当す
る方法で得られた一般式 式中、Pは、ヒドロキシ基保護基である、 で示される化合物をナトリウムおよびギ酸エチルを用い
て交換し、 その後フェノール性ヒドロキシ基を脱保護する ことによって製造する。
上記一般式VI、IX、XIおよびXIIで示されるハロ置換
多価フェノール化合物類は、新規である。従って、本発
明は、一般式 式中の記号は、前記の意味を有する で表すことが出来るこれらのハロ置換多価フェノール化
合物類自身にも関する。
式XVで示されるこれらの化合物類は、一般式Iで示さ
れる放射性標識化合物類の合成における中間体として使
用出来る。更に、式XVで示される新規多価フェノール化
合物類は、有用な治療剤としての可能性があることを見
い出した。
本発明は、更に、有効成分として上記の放射性ハロゲ
ン化多価フェノール化合物を含んでなり、さらに医薬的
に許容され得る担体物質、および、所望ならば、少なく
とも1種の医薬的に許容され得るアジュバントを含んで
成る医薬組成物に関する。
本発明は、また、(i)放射性ハロゲン同位体が
123I、131I、75Br、76Brおよび77Brから選択されている
前記定義の放射性標識化多価フェノール化合物を外部イ
メージングに十分な量含んでなる組成物を温血動物種に
投与し、その上で(ii)該動物種を外部イメージングに
かけて、バックグラウンド活性に関して、該動物種体内
の標的部位を測定することを含んでなる、温血動物種体
内においてグルコース代謝異常および/またはチロシン
キナーゼ活性増加を生じている組織および/または過程
を検出および探知する方法にも関する。
上記ハロゲン同位体は、特に、診断目的に適してい
る。このような標識化多価フェノール化合物類は、グル
コース代謝異常および/またはチロシンキナーゼ活性増
加を生じている組織および/または過程を、それらの発
生の初期段階において早くも検出および探知する手段と
して期待できるので、当の患者にとって最も有効な治療
処置を選択出来る。
本発明は、また(1)放射性ハロゲン同位体が123Iま
たは125I、好ましくは、125Iである前記定義の放射性標
識化多価フェノール化合物をガンマ検出プローブにより
検出するのに十分な量含んでなる組成物を温血動物種に
投与し、その上で(ii)有効物質を該組織に取り込ませ
た後、および放射能の血液クリアランスの後、ガンマ検
出プローブを使用することにより、該動物種体内の関連
領域において該動物種を放射性免疫測定技術にかけるこ
とを含んでなる、温血動物種体内においてグルコース代
謝異常および/またはチロシンキナーゼ活性増加を生じ
ている組織を手術中に検出および探知する方法にも関す
る。
上記ヨウ素同位体、即ち、特に125Iは、ガンマ検出プ
ローブにより患者体内の関連組織を手術中に検出および
探知できる放射能誘導外科手術技術において、かかる標
識化多価フェノール化合物の使用を可能とするものであ
る。外科医は、手術中にこのプローブを用いて、低エネ
ルギーガンマ光子エミッターである123Iまたは125I、好
ましくは125Iで標識された化合物を取り込んだ病変を発
見できる。
多くの腫瘍細胞がグルコースの取り込み増加を示すこ
とは、文献から、例えば、フリエ等、サイエンス、1987
年、235巻、1492−1495頁から知られている。それ故
に、本発明の多価フェノール化合物類は、それらが本目
的に適した同位体で放射性標識されている条件で、これ
ら腫瘍の治療処置に使用出来るのである。そのため、本
発明は、最終的には、放射性ハロゲン同位体が124I、
125Iおよび131Iから選択されている前記定義の放射性標
識化多価フェノール化合物を、腫瘍を破壊するか、また
は制御するのに有効な量含んでなる組成物を温血動物種
に投与することを含んでなる、温血動物種体内において
グルコースの取り込み増加および/またはチロシンキナ
ーゼ活性増加を生じている腫瘍を治療的に処置する方法
に関する。
ここで、本発明を、下記実施例を参照にしてより詳細
に説明する。
実施例I 放射性ハロゲン化フロレチンの製造 (a)3−ブロモフロレチンの合成 反応式: 実験部: 100%HOAc15ml中フロレチン(5)41mgの溶液に、100
%HOAc1mlに溶かした臭素50μlを加える。臭素化反応
は、HPLC(逆相RP18カラム、MeOH/酢酸緩衝液 45/55、p
H4.8)で追跡した。完全に3−ブロモ−3',5'−ジブロ
モフロレチンに変換した後、飽和亜硫酸ナトリウム溶液
を加えて反応を止める。次いで、MeOH20mlを加えて、得
られた溶液を蒸発乾固する。
残渣に連続的に二重蒸留水5mlおよび飽和亜硫酸ナト
リウム溶液1mlを加えることにより、脱臭素化を行う。
得られた懸濁液を0.3N NaOH溶液でpH9に調整し、15分間
放置する。希硫酸でpHを1.5に調整した後、溶液を濾過
して乾燥させる。MeOH/H2Oから連続的に再結晶化し、ジ
イソプロピルエーテルで抽出後、所望の生成物(7)を
収量49mgで得る。得られた生成物をHPLC(上記参照)で
同定し、純度99%の化合物(7)であることを明らかに
した。この最終生成物の同一性は、NMRおよびMSで確認
する。
NMR:δ=6.8(Ha)、6.98(Hb)および7.28(Hy);
[計算値:それぞれ6.6、6.95および7.2] MS:m/e=352−354[計算値:353] (b).3−131I−フロレチンの合成 上記(a)で得られた3−ブロモフロレチン1.2mgを1
00%HOAc5μlに溶解し、貯蔵溶液450μlおよびCu溶液
60μlをこのフロレチン化合物の溶液に加えることによ
り、ハロゲン交換反応を行う。
貯蔵溶液:−硫酸スズ2.5mg −ゲンチシン酸25mg −クエン酸35mg −100%HOAc25μl −二重蒸留水2.25ml。
Cu溶液 :−CuSO4・5H2O32.5mg −二重蒸留水10ml。
得られた溶液を窒素で5分間フラッシュする。131I
(ヨウ化ナトリウム溶液として)2.2mCiを加えた後、反
応混合物を60分間140℃に保つ。標識率は、65%であ
る。濾過し、濾液をMeOH/酢酸緩衝液 45/55、pH4.8で希
釈後、得られた溶液をHPLC(上記参照)で精製する。分
別された3−131I−フロレチン溶液を集め、予め濃縮
し、EtOH250μlで溶出して、0.92mCiの活性を持つ所望
の生成物を得る。
対応する方法で、125I−ヨウ化ナトリウムおよび123I
−ヨウ化ナトリウムをそれぞれ用いて、3−ブロモフロ
レチンから3−125I−フロレチンおよび3−123I−フロ
レチンを製造する。
実施例II 放射性ハロゲン化ゲニステインの製造 (a)p−メトキシベンジルシアニド(0.50g;3.4ミリ
モル)をジエチルエーテル5mlに溶解する。この溶液
に、塩化亜鉛0.29g(2.1ミリモル)およびジメトキシフ
ロログルシン0.49g(3.2ミリモル)を加える。乾燥HCl
ガス流を1.5時間溶液に通す。溶媒を蒸発させ、残渣を
水5mlに溶解した後、反応混合物を2時間還流する。溶
液を冷ました後、異性化(8)および(9)の混合物を
収率65%で得る。
混合物をジエチルエーテルに溶解し、アルカリ水溶液で
抽出して、(8)と(9)を分別する。所望の異性化
(8)が有機相に残っており、これはジエチルエーテル
を蒸発させることにより単離できる。
(b)得られた化合物(8)を実施例I(a)に記載し
たのと対応する方法で、臭素化して、式 を有する所望の3−Br−置換生成物(10)を得る。
(c)この生成物を、化合物(10)0.442g(11.6ミリモ
ル)をギ酸エチル35mlに溶解することにより4H−1−ベ
ンゾピラン−4−オン化合物(11)に変換する。この溶
液に、微粉状のナトリウム2.39gを少しづつ加える。外
部冷却下で一晩攪拌後、氷を幾らか加え、反応混合物を
塩酸で酸性化する。得られた生成物(11)を減圧下で蒸
留し、メタノールから再結晶化できる。
(d)この生成物(11)を、3.6ミリモルをジクロロメ
タン5mlに溶解し、ドライアイス/イソプロパノール中
で外部冷却し、その後、ボロトリブロミド1.2ml(12ミ
リモル)を不活性雰囲気下で加えることにより、脱保護
する。溶液を外部冷却せずに30分間攪拌し、次いで0℃
でさらに30分間攪拌する。NaClで飽和後、反応混合物を
ジクロロメタンで抽出する。有機相を乾燥し、濃縮す
る。所望の脱メチル化生成物を、定量的収率で得る。
(e)最終生成物を実施例I(b)に記載のものと対応
する方法で、ヨウ化ナトリウム溶液として123Iを用いる
123Iとのハロゲン交換反応により得る。所望の生成物が
得られる:生成物(12) 実施例III 放射性ハロゲン化4−アミノ−フロレチン類似体の製造 (a)アニリン4.95g(53.128ミリモル)にアクリロニ
トリル(53.128ミリモル)およびヘプタン3.89mlを加え
る。乾燥HClガス流をこの溶液に通す。塩化アルミニウ
ム(4.10g;30.726ミリモル)を2.5時間で少しづつ加え
る。HCl流を止め、反応混合物を0℃で一晩貯蔵する。
1時間還流後、反応混合物を氷に注ぎ、ジクロロメタン
を加える。有機相を10%水性KCl溶液(4×)で洗浄
し、乾燥後、蒸発させる。得られた油状物をカラムクロ
マトグラフィーで精製し、4−アミノフェニルプロピオ
ニトリル2.39gを得る。
(b)得られた生成物を、0.26g(1.767ミリモル)をジ
エチルエーテル10.5mlに溶解することにより、フロログ
ルシノールとカップリングさせる。塩化亜鉛(0.45g;3.
286ミリモル)およびフロログルシノール0.23g(1.767
ミリモル)を加え、次いで、乾燥HClガス流をその溶液
に1.5時間通す。溶媒を蒸発させた後、残渣を水5mlに溶
解し、2時間還流する。室温まで冷ました後、沈殿を吸
引する。所望のカップリング生成物(13)を0.319gの収
量(64%)で得る。
(c)生成物(13)を実施例Iに記載したものに対応す
る方法で、2段階で放射性ハロゲン化し、第1段階で、
Br−置換生成物(14;X1=Br)および、更に所望の123I
−置換生成物(14;X1123I)を得る。
実施例IV 放射性ハロゲン化4−カルボキシ−フロレチン類似体の
製造 (a)Br−置換4−アミノフロレチン類似体(14;X1=B
r)をこの合成の出発化合物として使用する。この化合
物0.88g(2.5ミリモル)をテトラフルオロホウ酸1.1ml
に溶解する。この溶液に、氷浴中で冷まして激しく攪拌
しながら、水0.34ml中硝酸ナトリウム0.17g(2.5ミリモ
ル)の冷溶液を滴加する。次に、生じたジアゾニウム塩
を濾過し、冷テトラフルオロホウ酸、エタノールおよび
ジエチルエーテルで(何回も)連続的に洗浄する。ジア
ゾニウム塩(15)を収量1.08g(96%)で得る。
(b)得られた生成物(15)(1.12g;2.5ミリモル)を
酢酸ナトリウム0.62g(7.5ミリモル)、酢酸パラジウム
0.0113g(0.05ミリモル)およびアセトニトリル15mlと
共にガラスオートクレーブ中窒素雰囲気下で0℃まで冷
却する。窒素雰囲気を一酸化炭素(9kg/cm2)に変えた
後、反応混合物を室温で1時間攪拌する。
一酸化炭素を除去後、溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣
を30%NaOH水溶液5mlと共に攪拌し、その後、水10mlお
よびジエチルエーテル13mlを加える。
抽出後、有機相をNaCl溶液で洗浄する。集め合わせた
水相を活性炭で2回処理し、濃塩酸でpH1まで酸性化す
る。ジエチルエーテルで抽出(3回)し、ジエチルエー
テルおよび酢酸を減圧下で蒸発させて、所望の生成物を
高純度で得る:(16;X1=Br) (c)生成物を実施例I(b)に記載のものと対応する
方法で123I(ヨウ化ナトリウムとして)を用いて放射性
ハロゲン化し、(16;X1123I)を得る。
実施例V 放射性ハロゲン化HOOCCH2NHCO−フロレチン類似体の製
造 (a)3−(4−アミノフェニル)−1−(2,4,6−ト
リメトキシフェニル)−1−プロパンを、実施例III
(a)に記載のものと対応する方法で、フロログルシノ
ールの代わりにトリメトキシベンゼンを用いて製造す
る。生成物を実施例IV(a)+(b)に記載のものと対
応する方法で、4−カルボキシ−置換化合物に変換す
る。この生成物を実施例I(a)に記載のものと対応す
る方法で臭素化し、3−(3−ブロモ−4−カルボキシ
フェニル)−1−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−
1−プロパノンを得る。
(b)この生成物を、その1.27g(3ミリモル)をアセ
トニトリル4ml中N−ヒドロキシスクシンイミド0.35g
(3ミリモル)と共に溶解することにより、N−スクシ
ンイミジルエステルに変換する。この溶液に、10℃でジ
シクロヘキシカルボジイミド0.65g(3.2ミリモル)を加
える。反応混合物を4時間攪拌して、混合物を室温に
し、その後、混合物を約5℃で数時間貯蔵する。混合物
を濾過し、濾液を真空で蒸発濃縮し;残渣を再結晶化し
て、所望のエステル1.35g(87%)を得る。
(c)水3.2ml中グリシン0.23g(3ミリモル)およびNa
HCO30.26g(3ミリモル)の溶液を1,2−ジメトキシエタ
ン4ml中上記エステル1.04g(2ミリモル)の溶液で処理
することにより、グリシン部位を導入する。1時間後、
水2mlを加え、溶液を濃HCl溶液でpH2まで酸性化する。
氷水浴中で0.5時間冷ました後、沈澱を吸引し、所望の
生成物(17)を収量0.72g(75%)で得る。
(d)実施例II(d)に記載のものと対応する方法で、
即ち、ジクロロメタン5ml中に1.73g(3.6ミリモル)を
溶解し、この反応混合物を不活性雰囲気下およびドライ
アイス/イソプロパノール中で冷ましながら、ボロトリ
フルオリド(1.2ml、12ミリモル)で処理することによ
り、生成物(17)を脱保護する。冷却せずに30分間攪拌
し、次いで0℃で更に30分間攪拌後、反応混合物をNaCl
で飽和して、ジクロロメタンで抽出する。有機相を乾燥
および濃縮し、生成物1.58g(18;X1=Br)(100%)を
得る。
(e)生成物を実施例I(b)に記載のものと対応する
方法で、放射性ハロゲン化し、(18;X1123I)を製造
する。
実施例VI “ヘキソキナーゼ−モデル”を用いる3−ハロ−フロレ
チン化合物のイン・ビトロ評価 グルコース輸送タンパク質のモデル系として、グルコ
ース代謝の主役を果たす“ヘキソキナーゼ−モデル”を
使用する。
文献(サイエンティフィック・アメリカン、1992年1
月、32−39頁;バイオケミストリー、28巻、20号、1989
年、8221−8227頁)に記載されている、グルコース−グ
ルコース輸送タンパク質相互作用、およびそれに続くグ
ルコースの細胞膜通過輸送の機構、およびヘキソキナー
ゼによるグルコース6−リン酸化について記載(セル・
バイオロジー、1989年)されている誘導適合モデルは、
ある類似性を示しており、潜在的グルコース輸送阻害因
子とヘキソキナーゼとの相互作用は、この阻害がグルコ
ースに対して拮抗するならば、イン・ビトロモデルにお
いて重要であり得ることを確信させるものである。
フロレチンによるヘキソキナーゼ活性の阻害は、拮抗
阻害であり、リン酸化についてグルコースと拮抗し、か
つ基準として役立ち得る基質であるデオキシグルコース
の相互作用型と比較できることが、ラインウィーバー−
バークプロットから証明された。
フロレチンの4−ヒドロキシ−フェニルプロピオン部
の3位の臭素またはヨウ素原子などのハロゲンを置換す
ると、下記に示すように、阻害能力が増大する: デオキシグルコース、フロレチンおよび3−ブロモ−フ
ロレチンによる、グルコースの6−リン酸化を触媒する
ヘキソキナーゼの阻害 3−I−フロレチンは、ヘキソキナーゼに対し元のフ
ロレチンの約2倍の阻害能力である。上記結果は、明ら
かに、ハロゲン化フロレチンが、腫瘍の治療的処置の手
段として大きく期待できることを示している。
輸送タンパク質と相互作用r.場合、Ki値の大きさは、
低下するであろうが、相対的能力は、残るであろう。
実施例II イン・ビトロ実験:ヒト全血液における結合 ジェニングス等[ジャーナル・オブ・ジェネラル・フ
ィジオロジー、1967年、67巻、381頁]は、全赤血球細
胞に対するフロレチンの結合を報告している。それらの
結果は、フロレチンが赤血球に入り、ヘモグロビンに結
合することを推量させるものである。このことは、フロ
レチン−ベースの放射線追跡子がイン・ビボ使用に適さ
ないことを意味していると思われる。従って、結合の可
逆性を確認する。そのために、3−125I−フロレチンを
全ヘパリン化血液に加える。これを遠心分離して、血清
S−*Iおよび赤血球部RB−*Iを得る。S−*Iおよ
び非放射性RB(1/1)および非放射性SおよびRB−*I
(1/1)をそれぞれ37℃で15分間インキュベートし、遠
心分離する。全ての重量部の放射能をウェルNa I(T1)
検出器で測定する。
全血液において、3−125I−フロレチンは、血漿タン
パク質およびRBに可逆的に結合する。担体を添加してい
ない(N.C.A.)条件では、RB/血漿比率は、0.215である
のに対し、非放射性Br−フロレチンまたはフロレチンの
存在下では、この比率は、低親和性結合のため0.32まで
増大する。相反する非放射性血液成分を伴うRBおよび血
漿に結合した放射能(N.C.A.添加)の再平衡は、それぞ
れ、0.15および0.13である。
このことは、上記ジェニングス等の刊行物からも懸念
され得るように、3−125I−フロレチンが赤血球内で不
可逆的に密集するのではないが、ヒト血液による対象組
織への輸送には適していることを意味するものである。
実施例VIII イン・ビトロ実験:モデル細胞としての赤血球に対す
る、および癌細胞に対する結合 癌細胞への結合と、正常細胞への結合を比較するため
に、下記実験を行う。ある種の癌細胞、即ち、YAK1マウ
スリンパ腫細胞(106細胞/mlインキュベーション培地)
への結合を、若い健康な男性の赤血球(106細胞/mlイン
キュベーション培地)への結合と比較するが、それは、
赤血球がグルコース輸送研究の代表的な基準細胞である
からである。
インキュベーション培地は、それぞれ: −RPMI緩衝液pH=8;グルコース中11mM、および −RPMI緩衝液/0.9%NaCl:1/1である。
各1ml試液は、5%ウシ胎児血清を含有し、3−125I
−フロレチン(50μl)をスパイクしたものである(初
期活性を測定する)。
37℃で15分間インキュベーション後、懸濁液を遠心分
離し、沈澱を冷緩衝液1mlに再懸濁し、2回目の遠心分
離の後、緩衝液は捨てる。最終的な放射性沈澱を水1ml
に懸濁し、測定する。結合した放射能は、初期活性に比
例する。
赤血球5×106に対する3−125I−フロレチンの飽和
結合は、pH8のRPMI−緩衝液およびトリス緩衝液中で実
施する。結合実験は、pH8で実施するが、これは、最適
なYAK1細胞生育に必要なRPMI緩衝液のpHであるためであ
る。37℃で15分間インキュベーションする。
阻害は、2×10-4Mの3−Br−フロレチンを含有する
緩衝液中で赤血球を予備インキュベーションする(15
分、37℃)ことにより、調査する。遠心分離後、Br−フ
ロレチン含有溶液を捨て、沈澱を氷冷緩衝液で洗浄す
る。2回目の遠心分離の後、上清を捨て、3−125I−フ
ロレチンを含有する緩衝液中に細胞を再懸濁する。37℃
で15分間インキュベーション後、上記と同じ操作を施
す。
フロレチンは、弱酸(pKは約7.3である)であり;非
荷電(非解離)型のみが、赤血球グルコース輸送を阻害
する(ジェニングス等、上記参照)。従って、これ以降
に記載の値は、解離について訂正されている。
少量(0.1×10-10M)のN.C.A.3−125I−フロレチンか
ら始めて、より高い濃度およびC.A.条件(類似体として
3−Br−フロレチンを用いた)まであげてゆくと、2つ
の結合型が観察される: (i)0.1から1.2×10-10Mの3−125I−フロレチンの飽
和結合から、直線スカッチャードプロット(図1)を
得、これから、8×10-11Mの見掛けのKd値および4.7×1
0-15モル/106赤血球のBmaxが明らかになる。この図で
は、B/F比率を、3−*I−フロレチンの赤血球への結
合(10-15モル中のB)に対してプロットしている。
(ii)10-10Mから1.5×10-9までの非特異的様(低親和
性)結合が観察される(図2)。この図2では、C.A.3
−"I−フロレチン(10-10M中のB)の赤血球への結合
を、3−125I−フロレチン濃度(10-10M中のL)に対し
てプロットしている。
観察された低親和性結合のため、拮抗阻害は、(イン
・ビボでの予注入と比較できる)予備インキュベーショ
ンによってしか研究できない。2×10-4Mの3−Br−フ
ロレチンを予備インキュベーションすると、0.081の結
合型/遊離型の値が得られ、これは、ブランクと比較し
て、58%の阻害を意味するものである(それぞれ平均5
回の実験)。
YAK1細胞の場合は、異なる挙動が観察される。3−Br
−フロレチンの同時インキュベーションの結果、赤血球
に関する非特異的結合は増大しないが、阻害を示すもの
である、結合の減少(30%)を生じる。
また、血清アルブミンが平衡状態で存在すると、高親
和性結合は変化しない状態を維持するのに対し、赤血球
に対する非特異的様結合は、血清タンパク質量の増大を
伴って減少することも観察される。このことは、赤血球
と血清タンパク質に対する非特異的結合の強さとは、お
およそ比較できるものであり、血液を3−125I−フロレ
チン高親和性結合のための、適切なかつ可逆的な輸送媒
質とすることを意味している。
更に、3×10-3〜5×10-3Mのグルコースが存在して
も、3−125I−フロレチンの結合にはほとんど影響しな
い。
癌細胞への結合と赤血球への結合を比較すると、腫瘍
細胞において、予想される増大グルコース輸送について
の確かな情報を得ることが出来る。インキュベーション
時間は、使用する細胞培養の最適生存力を考慮して15分
に制限する。
実験条件下、106の赤血球に結合するN.C.A.3−125I−
フロレチンの結合型/遊離型比率は、0.021であるのに
対し、106のYAK1細胞の場合は、0.048の値が得られる
(少なくとも平均20回の実験)。
C.A.条件下、赤血球への取り込みの阻害は、担体(高
いまたは低い親和性)の濃度に依存するのに対し、YAK1
細胞の場合、より高い担体濃度では、結合する放射能の
量が減少する。このことは、YAK1細胞の場合では、高親
和性結合型のみが必要とされることを示している。これ
らの結果は、YAK1リンパ腫癌細胞への3−125I−フロレ
チンの取り込みが赤血球への取り込みに比較して増大す
ることを示している;その増大は、2倍以上である。こ
のことは、腫瘍細胞におけるより高いグルコース摂取
は、細胞膜において増大した輸送タンパク質量に関連し
得るという仮説を支持するものである。これらの結果
は、明らかに、3−*I−フロレチン、例えば、3−
123I−フロレチンが、その能力において、グルコース摂
取増大を示す腫瘍に対するSPECTトレーサーとして期待
できることを示すものである。また、125I−標識化化合
物は、腫瘍の疑いのある組織の細胞学的試料をイン・ビ
トロで特性化する場合にも興味ある手段であり得る。
実施例IX 試験動物におけるイン・ビボ分布研究 ラットにおけるイン・ビボ分布を、評価した化合物約
10μCiを試験動物の尾静脈に注射することにより、測定
する。注射後、試験動物を適時間隔で屠殺し、対象器官
の放射能をガンマシンチレーションカウンティングによ
り測定する。
肺において観察された高い取り込み(図3)は、内皮
細胞における高い取り込みを示している。図3におい
て、肺におけるN.C.A.(□)およびC.A.(◇)3−*I
−フロレチンの取り込み対血液(L/B)は、時間の関数
として表している。
心筋細胞および筋原細胞におけるグルコースの取り込
みは、速度が制限されたものであることが知られてい
る。図4および5は、それぞれ、血液内の摂取に関する
心臓および筋肉におけるN.C.A.(□)およびC.A.(◇)
3−*I−フロレチンの取り込みを、時間の関数として
表している。図4および図5に示すように、心臓および
筋肉における取り込みは、注射後、15分および30分あた
りでそれぞれ最大値に達するが、Br−フロレチンの存在
下で取り込みが減少することから明らかなように、見掛
け上、飽和可能である。このことは、高親和性部位摂取
を示している。得られた結果から、3−*I−フロレチ
ン、特に3−123I−フロレチンが、初期心筋摂取および
筋肉に関連する病理学を研究するための見込みあるトレ
ーサーである可能性を秘めていると結論することが出来
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61K 49/00 A61K 49/00 A A61P 35/00 A61P 35/00 C07C 45/63 C07C 45/63 51/363 51/363 65/40 65/40 225/22 225/22 235/42 235/42 // C07D 311/34 C07D 311/34 (56)参考文献 米国特許4840939(US,A) 米国特許4886806(US,A) 米国特許4594345(US,A) 米国特許3495009(US,A) 米国特許4960908(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 49/83 C07C 65/40 C07C 225/22 C07C 235/42 C07D 311/34 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 式中、 Yは、123I、124I、125Iおよび131Iから選択される放
    射性ハロゲン同位体であり、 Zは、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシ基またはN
    −(カルボキシメチル)カルバモイル基である、 で示される、多価フェノール化合物類。
  2. 【請求項2】一般式、 式中、 Yは、123I、124I、125Iおよび131Iから選択される放
    射性ハロゲン同位体であり、 Zは、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシ基またはN
    −(カルボキシメチル)カルバモイル基である、 の放射性ハロゲン化多価フェノール化合物の製法であっ
    て、 銅(I)イオン、水溶性酸および還元剤の存在下、 一般式 式中、 Yは、非放射性臭素原子またはヨウ素原子であり、 Zは、上記と同一の意味を有する; で示される化合物と、123I-124I-125I-および131I-
    から選択される水溶性ハロゲン化物とを反応させること
    により製造することを特徴とする、製法。
  3. 【請求項3】温血動物種体内においてグルコース代謝異
    常および/またはチロシンキナーゼ活性増加を生じてい
    る組織および/または過程を検出および探知ための、そ
    してグルコースの取り込み増加および/またはチロシン
    キナーゼ活性増加を生じている腫瘍を治療的に処置する
    ための医薬組成物であって、有効成分として請求の範囲
    第1項記載の放射性ハロゲン化多価フェノール化合物を
    含んでなり、さらに医薬的に許容され得る担体物質、お
    よび、所望ならば、少なくとも1種の医薬的に許容され
    得るアジュバントを含んでなる、医薬組成物。
  4. 【請求項4】放射性ハロゲン同位体が123Iおよび131Iか
    ら選択されている請求の範囲第1項記載の放射性標識化
    多価フェノール化合物を、外部イメージングに十分な量
    含んでなる、温血動物種体内においてグルコース代謝異
    常および/またはチロシンキナーゼ活性増加を生じてい
    る組織および/または過程を検出および探知するための
    医薬組成物。
  5. 【請求項5】放射性ハロゲン同位体が123Iおよび125Iか
    ら選択されている請求の範囲第1項記載の放射性標識化
    多価フェノール化合物を、ガンマ検出プローブにより検
    出するのに十分な量含んでなる、温血動物種体内におい
    てグルコース代謝異常および/またはチロシンキナーゼ
    活性増加を生じている組織を手術中に検出および探知す
    るための医薬組成物。
  6. 【請求項6】放射性ハロゲン同位体が124I、125Iおよび
    131Iから選択されている請求の範囲第1項記載の放射性
    標識化多価フェノール化合物を、腫瘍を破壊するか、ま
    たは制御するのに有効な量含んでなる、温血動物種体内
    においてグルコース摂取増加および/またはチロシンキ
    ナーゼ活性増加を生じている腫瘍を治療的に処置するた
    めの医薬組成物。
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