JP3520266B2 - 調湿生石灰クリームとその製造方法及び生石灰クリーム調湿複合塗材 - Google Patents

調湿生石灰クリームとその製造方法及び生石灰クリーム調湿複合塗材

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内の壁材として
使用した際に室内の湿度を調節する機能を有する生石灰
クリーム調湿複合塗材及び該壁材に用いる調湿生石灰ク
リームに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、塗壁材料としては、小塊状の生石
灰に水を加えて消化して得られた消石灰粉末にスサとの
り材を混合し、水を加えて混練しペースト状態にしたも
の(消石灰クリーム)が知られている。また、水の中に
小塊状の生石灰を投入して湿式消化させて生石灰クリー
ムとしたものも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
塗壁材料は、配合・混練の際に消石灰粉末が飛び易く、
材料の調製に労力と時間を要し、塗壁面の強度も十分で
ないという問題がある。また、後者の塗壁材料は、未消
化石灰に起因する塗壁面の一部にクレータ状の剥離疵の
発生を生じ易いため、一週間以上の消化熟成期間を要し
工期が長くなるばかりでなく、生石灰クリームを1ミリ
以下の篩でこして粗粒子をカットするなどの手間を要す
るという問題がある。
【0004】近年、室内壁材の主流となっているクロス
張り壁は、湿気の吸・放出機能が極めて低く、また、接
着剤に起因する化学物質の室内放出によるシックハウス
症候群が社会的な問題となっている。また、上記加水消
化で得られる消石灰粉末を主材とする伝統的な塗壁材料
と湿式消化で得られる生石灰クリーム塗材はいずれも天
然の素材であり、住環境に好ましい材料であるが、室内
湿度に対応する吸・放出機能が十分でなく、調湿機能の
向上が求められている。
【0005】本発明は、上記のような状況に鑑みてなさ
れたものであって、その目的とするところは、従来の塗
壁材料のような未消化石灰に起因する剥離疵の発生がな
く、現場における工期の短縮が可能で、手間もかから
ず、しかも、優れた吸・放出機能を備えた生石灰クリー
ム調湿複合塗材、該調湿複合塗材用の調湿生石灰クリー
ムを提供すること及びその製造方法を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、還元塩焼生石
灰粉末を、無機多孔質材、特にセピオライト粉末を混合
した水に混入して湿式消化反応させることによって得ら
れた調湿生石灰クリームを生石灰クリーム調湿複合塗材
に使用することにより上記の目的を達成することができ
るものである。
【0007】本発明者は、固結材として生石灰を原料と
する塗壁材の剥離の問題、消化の問題、室内湿度に対応
する吸・放出機能等について調査・研究していたとこ
ろ、生石灰としては、還元塩焼生石灰を使用し、その
際、小塊状の還元塩焼生石灰を粉砕して得られた還元塩
焼生石灰粉末を、室内湿度に対応する吸・放出機能を改
善するための無機多孔質材を混合した水によって消化し
て調湿生石灰クリームを得、その無機多孔質材を混入し
た調湿生石灰クリームに混和材、増粘材を混和して塗壁
材としたものの方が、小塊状の還元塩焼生石灰を水の中
に投入して湿式消化して得られる生石灰クリームに、無
機多孔質材、混和材、増粘材を混和して塗壁材とするよ
りも、室内湿度に対応する吸・放出機能の点で優れてい
ること、特に、無機多孔質材としてセピオライト粉末を
使用した場合にその効果が顕著であることを見いだすと
共に、前もって調湿生石灰クリームを調製しておき、現
場において混和材、増粘材と混和して塗壁材として使用
すれば、消化熟成期間を設けることもなく工期の短縮が
図られ、また、従来のような篩でこすなどの作業も必要
としないことを考慮し、本発明を完成したものである。
【0008】即ち、本発明に係る調湿生石灰クリーム
は、石灰石にアルカリ金属ハロゲン化物及び/又はアル
カリ土類金属ハロゲン化物を添加し、コークスを燃料と
し、炉内を還元雰囲気に保持して高温焼成して小塊状の
還元塩焼生石灰を得、その小塊状の還元塩焼生石灰を粉
砕した還元塩焼生石灰粉末を、無機多孔質材を混合した
水に混入して湿式消化反応させて調製したことを特徴と
する。(請求項1)
【0009】また、本発明に係る調湿生石灰クリーム
は、前記還元塩焼生石灰粉末が、150メッシュ以上の
還元塩焼生石灰微粉末であることを特徴とする。(請求
項2)
【0010】また、本発明に係る調湿生石灰クリーム
は、前記無機多孔質材が、セピオライト粉末であること
を特徴とする。(請求項3)
【0011】
【0012】また、本発明に係る調湿生石灰クリーム
は、前記水が、理論消化水量の5〜6倍の水であること
を特徴とする。(請求項4)
【0013】
【0014】また、本発明に係る調湿生石灰クリームの
製造方法は、石灰石にアルカリ金属ハロゲン化物及び/
又はアルカリ土類金属ハロゲン化物を添加し、コークス
を燃料とし、炉内を還元雰囲気に保持して高温焼成して
小塊状の還元塩焼生石灰を得、その小塊状の還元塩焼生
石灰を粉砕して還元塩焼生石灰粉末となし、その還元塩
焼生石灰粉末を無機多孔質材を混合した水に混入して
湿式消化反応させることを特徴とする。(請求項5)
【0015】また、本発明に係る調湿生石灰クリームの
製造方法は、前記還元塩焼生石灰粉末が、150メッシ
ュ以上の還元塩焼生石灰微粉末であり、前記無機多孔質
材が、セピオライト粉末であり、前記水が、理論消化水
量の5〜6倍の水であることを特徴とする。(請求項
6)
【0016】また、本発明に係る生石灰クリーム調湿複
合塗材は、前記のいずれかに記載の調湿生石灰クリーム
と混和材とを少なくとも含有することを特徴とする。
(請求項7)
【0017】
【発明の実施の形態】本発明は、固結材として還元塩焼
生石灰粉末を使用し、還元塩焼生石灰粉末を無機多孔質
材、特に、セピオライト粉末を混合した水によって消化
することによって調湿生石灰クリームを得ることを特徴
とする。
【0018】本発明において使用される還元塩焼生石灰
粉末は、公知の方法で得られた小塊状の還元塩焼生石灰
を粉砕することによって得られる粉末状の還元塩焼生石
灰である。即ち、石灰石にアルカリ金属の塩化物及び/
又はアルカリ土類金属の塩化物等の工業塩を、石灰石1
00部に対して0.5〜1.5部(重量部、以下同じ)
の割合で添加し、コークスを燃料として徳利型土中炉内
を還元雰囲気に保持して900〜1300℃の高温で焼
成することにより小塊状の生石灰を得、これを粉砕して
粉末状の生石灰、即ち、還元塩焼生石灰粉末を得るもの
である。炉内雰囲気は、徳利型土中炉の自然通風量で調
節することが可能であり、通風量を少なくすることで強
還元雰囲気とすることもできる。その時には炉内のガス
は一酸化炭素の濃度が高くなっている。上記のようにし
て得られた還元塩焼生石灰と酸化雰囲気で、工業塩の添
加なしで高温焼成して得られた生石灰とについてその性
状を比較したものを下記の表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】この表から、還元塩焼生石灰は、カサ比重
が小さく、気孔率が高く軟質であることが明らかであ
る。
【0021】塗壁材における固結材としての石灰は、通
常消石灰として使用される場合が多く、石灰石を高温焼
成した際に生成する小塊状の生石灰を乾式消化すること
により得られる粉末状の消石灰を使用していた。即ち、
石灰石を高温焼成して得られる小塊状の生石灰は、乾式
消化により容易に粉末状の消石灰になるため、小塊状の
生石灰をわざわざ粉砕して使用することはなかった。本
発明者は、前記のように、小塊状の還元塩焼生石灰が、
工業塩を加えないで高温焼成した際に得られる小塊状の
生石灰と違って、軟質で、容易に粉末化し得ること、そ
の粉末化した生石灰を湿式消化して生石灰クリームとし
た場合には、未消化の生石灰が殆どないこと、その後、
塗壁材の原料として使用する際に有利であること等に気
づき、塗壁材における固結材として還元塩焼生石灰粉末
を使用するものである。
【0022】本発明においては、上記のように、小塊状
の生石灰を乾式消化して得た粉末状の消石灰に水、スサ
等を配合、混合して作製していた従来の「消石灰クリー
ム」と区別するために、上記のようにして得られた還元
塩焼生石灰粉末を水で湿式消化して得られたクリーム状
のものを「生石灰クリーム」と称し、該還元塩焼生石灰
粉末を無機多孔質材を混合した水で湿式消化して得られ
るクリーム状のものを「調湿生石灰クリーム」と称する
ものである。
【0023】本発明において使用される還元塩焼生石灰
粉末は、100メッシュ以上の粉末であることが好まし
く、より好ましくは、150メッシュ以上の粉末であ
り、更に好ましくは200メッシュ以上の粉末である。
ここにおいて、「Aメッシュ以上の粉末」と称する粉末
は、Aメッシュの篩を通過する粉末が99重量%以上で
ある粉末のことである。
【0024】本発明において使用される無機多孔質材と
しては、無機質で多孔性のものであれば特に限定される
ものではないが、消石灰との反応性が低く、水蒸気に対
する吸・放出機能の点で優れているものほど好ましい。
形状としては、粉末状のものが好ましいが、特に限定さ
れるものではなく、微細な繊維状のもの、微細な層状の
ものでも良い。例えば、セピオライト、多孔性アルミ
ナ、ゼオライト、珪藻土、シラスバルーン、カーボンな
どが挙げられる。これらの中では、セピオライトが好ま
しく、その中でも繊維状のセピオライトや微粉末のセピ
オライト(0.2mm全通、300メッシュ以下5%、
300メッシュ以上95%)よりも粉末状のセピオライ
ト(0.5mm全通、300メッシュ以下22%、30
0メッシュ以上78%)がより好ましい。具体的には、
粉末状のセピオライトとしては、ミルコンPを、微粉末
のセピオライトとしては、ミルコンSPを、繊維状のセ
ピオライトとしては、ミルコンLS,SS,E(以上昭
和鉱業株式会社)を例示することができる。これらの無
機多孔質材は、一種類で使用しても良いし、また、複数
種組み合わせて使用することもできる。無機多孔質材の
大きさは、3000μ以下が好ましく、より好ましく
は、1000μ以下である。セピオライト粉末の場合
は、100メッシュ以上が好ましい。また、無機多孔質
材の消化水への添加量は、無機多孔質材の種類により異
なるが、生石灰100部に対して10〜30部であるこ
とが好ましく、より好ましくは、15〜25部である。
無機多孔質材の量が、10部より少ないと調湿機能が無
添加のものと変わらず効果が出ないという問題が生じ、
30部より多いと材料強度・付着力の低下、クラックの
発生という問題が生じる。セピオライト粉末の場合は、
15〜25部が好ましい。
【0025】本発明において、調湿生石灰クリームを調
製する際に使用される水の量は、使用する無機多孔質材
の種類により異なるが、理論消化水量の5〜8倍の量が
好ましく、より好ましくは、5〜6倍の量である。水の
量が、理論消化水量の5倍の量より少ないと未消化生石
灰が残り、材料の均質混合が困難になるという問題が生
じ、8倍の量より多いと保管時における水の材料よりの
分離、クリームが軟らかすぎることによる作業性の低
下、収縮クラックの発生という問題が生じる。
【0026】具体的には、調湿生石灰クリームは、例え
ば、ドラム式湿式消化機の消化槽に理論消化水量の5〜
6倍の水を入れ、次いで還元塩焼生石灰粉末100部に
対して15〜30部に相当する量のセピオライト粉末を
混合してセピオライト含有の消化水を得、次いで、この
消化水に還元塩焼生石灰粉末を投入して湿式消化反応を
行なわせることにより調製することができる。
【0027】本発明の生石灰クリーム調湿複合塗材は、
前記調湿生石灰クリームに混和材、必要に応じて、増粘
材などを混合することによって得ることができる。調湿
生石灰クリームへの混和材、増粘材などの混合は、調湿
生石灰クリーム調製後直ちに混合撹拌することが好まし
い。また、生石灰クリーム調湿複合塗材の壁面への施工
は、生石灰クリーム調湿複合塗材調製後7日以上経過し
てから行なうことが好ましい。
【0028】本発明の生石灰クリーム調湿複合塗材を調
製する際に使用される混和材としては、従来のこの種塗
壁材に使用されている混和材であればいずれも使用する
ことができる。例えば、スサ類、無機質繊維類、有機質
繊維類、骨材等が挙げられる。スサ類としては、藁ス
サ、紙スサ、麻スサなどが挙げられ、無機質繊維として
は、岩綿、ガラス繊維、金属繊維などが挙げられ、また
有機質繊維としては、ビニロン繊維、ナイロン繊維、ポ
リエステル繊維などの合成繊維が挙げられる。また、骨
材としては、細かい粒の川砂、山砂、人工砂などが挙げ
られる。更に、粉末状の消石灰、ドロマイトなども混合
することができる。これらの混和材は、一種類で使用し
ても良いし、また、複数種組み合わせて使用することも
できる。混和材の混合量は、混和材の種類により異なる
が、生石灰クリーム100部に対して100〜300部
であることが好ましく、より好ましくは、120〜20
0部である。
【0029】本発明の生石灰クリーム調湿複合塗材を調
製する際に使用される増粘材としては、従来のこの種塗
壁材に使用されている増粘材であればいずれも使用する
ことができる。例えば、メチルセルローズ、カルボキシ
メチルセルローズ、ポリビニルアルコール、海草の煮沸
液などの糊材などが挙げられる。これらの増粘材は、一
種類で使用しても良いし、また、複数種組み合わせて使
用することもできる。増粘材の混合量は、増粘材の種類
により異なるが、生石灰クリーム100部に対して0.
5〜4.0部であることが好ましく、より好ましくは、
0.5〜2.0部である。
【0030】具体的には、生石灰クリーム調湿複合塗材
は、例えば、前記生石灰クリーム1kgに対してメチル
セルロースを3〜5g加え、次いで、塗壁材の物性改善
のために消石灰40〜50g、寒水石細砂(0.5mm
全通)100〜200gを加え、ビニロン短繊維(長さ
1.5cm)4〜5gを加えて撹拌処理することにより
調製することができる。
【0031】
【実施例】次に、本発明の実施例を比較例と共に挙げ、
本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例
によって限定されるものではない。
【0032】[実施例1]消化水700mlにセピオラ
イト粉末(ミルコンP)70gを混合し、還元塩焼生石
灰粉末(150メッシュ以上)370gを投入し、湿式
消化させて調湿生石灰クリーム1.00kgを得た。
【0033】[比較例1]消化水700mlに還元塩焼
生石灰粉末(150メッシュ以上)370gを投入し、
湿式消化させて生石灰クリーム0.95kgを得た。
【0034】[実施例2]実施例1で得た調湿生石灰ク
リーム1.00kgに、メチルセルロース4g、消石灰
45g、寒水石150g、ビニロン繊維4.5gを加え
て混合し生石灰クリーム調湿複合塗材1.20kgを得
た。
【0035】[比較例2]比較例1で得た生石灰クリー
ム0.95kgに、セピオライト粉末(ミルコンP)7
0g、メチルセルロース4g、消石灰45g、寒水石1
50g、ビニロン繊維4.5gを加えて混合し生石灰ク
リーム複合塗材1.20kgを得た。
【0036】[実施例3]消化水700mlに生珪藻土
70gを混合し、還元塩焼生石灰粉末(150メッシュ
以上)370gを投入し、湿式消化させて調湿生石灰ク
リーム1.00kgを得た。この生石灰クリーム1.0
0kgに、メチルセルロース4g、消石灰45g、寒水
石150g、ビニロン繊維4.5gを加えて混合し生石
灰クリーム複合塗材1.20kgを得た。
【0037】[比較例3]比較例1で得た生石灰クリー
ム0.95kgに、生珪藻土70g、メチルセルロース
4g、消石灰45g、寒水石150g、ビニロン繊維
4.5g、追加水40mlを加えて混合し生石灰クリー
ム複合塗材1.24kgを得た。
【0038】[実施例4]消化水700mlに焼成珪藻
土70gを混合し、還元塩焼生石灰粉末(150メッシ
ュ以上)370gを投入し、湿式消化させて調湿生石灰
クリーム1.00kgを得た。この生石灰クリーム1.
00kgに、メチルセルロース4g、消石灰45g、寒
水石150g、ビニロン繊維4.5gを加えて混合し生
石灰クリーム複合塗材1.20kgを得た。
【0039】[比較例4]比較例1で得た生石灰クリー
ム0.95kgに、焼成珪藻土70g、メチルセルロー
ス4g、消石灰45g、寒水石150g、ビニロン繊維
4.5gを加えて混合し生石灰クリーム複合塗材1.2
0kgを得た。
【0040】[比較例5]比較例1で得た生石灰クリー
ム0.95kgに、メチルセルロース4g、消石灰45
g、寒水石150g、ビニロン繊維4.5gを加えて混
合し生石灰クリーム複合塗材1.15kgを得た。
【0041】上記実施例2〜4で得た本発明の生石灰ク
リーム調湿複合塗材と比較例2〜5で得た生石灰クリー
ム複合塗材について、調湿試験[住宅・都市整備公団の
無機質系調湿塗材・調湿量試験方法]を行ない、その結
果を表2に示した。なお、参考までに、住宅・都市整備
公団の無機質系調湿塗材の調湿量(内部規定)を「内部
規定調湿量」として示した。
【0042】
【表2】
【0043】上記の試験結果から、無機多孔質材を添加
した消化水に還元塩焼生石灰粉末を添加して得た調湿生
石灰クリームに増粘材、混和材を加えて生石灰クリーム
調湿複合塗材を調製した方(実施例2〜4)が、消化水
に還元塩焼生石灰粉末を添加して得た生石灰クリームに
無機多孔質材、増粘材、混和材を加えて生石灰クリーム
調湿複合塗材を調製した場合(比較例2〜4)や無機多
孔質材を添加しない場合(比較例5)に比べて調湿機能
の点で優れていることが明らかである。
【0044】実施例2で得られた生石灰クリーム調湿複
合塗材を使用し、住宅の室内壁に塗厚2mmで1度塗り
で施工し、JIS6909「建築用仕上塗材」に規定す
る以下の7項目の物性について測定した。測定結果を表
3に示す。
【0045】
【表3】
【0046】表3の結果から、本発明の生石灰クリーム
調湿複合塗材は、JIS6909「建築用仕上塗材」に
規定する7項目の物性のいずれについても合格値を示す
ことが明かである。このように、施工後の壁面はクラッ
クの発生もなく、壁表面は平滑で堅牢な仕上がりである
し、また、室内壁に塗厚2mmでの1度塗り施工で上記
のような物性値を示すことから、左官工によるこて塗作
業は、単位面積当たりの施工人役も少なくて済み、作業
効率が良いものであることも明らかである。
【0047】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、無機多
孔質材、特に、セピオライト粉末を添加した消化水に還
元塩焼生石灰粉末を添加して得た調湿生石灰クリームを
塗壁材の固結材として使用することにより、調湿機能に
優れた生石灰クリーム調湿複合塗材を得ることができる
と共に、現場において、消化熟成の期間を設ける必要が
ないか少なくとも短縮できるので工期の短縮を図ること
ができる。また、還元塩焼生石灰微粉末が非常に微細で
あることもあって従来の壁材に比べて薄く塗ることが可
能であるし、その場合でも、未消化石灰に起因する塗壁
面の一部にクレータ状の剥離疵の発生を生じることもな
い。このように、本発明は、従来の壁材には見られない
優れた効果を奏するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C04B 24:38)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石灰石にアルカリ金属ハロゲン化物及び
    /又はアルカリ土類金属ハロゲン化物を添加し、コーク
    スを燃料とし、炉内を還元雰囲気に保持して高温焼成し
    て小塊状の還元塩焼生石灰を得、その小塊状の還元塩焼
    生石灰を粉砕した還元塩焼生石灰粉末を、無機多孔質材
    を混合した水に混入して湿式消化反応させて調製したこ
    とを特徴とする調湿生石灰クリーム。
  2. 【請求項2】 前記還元塩焼生石灰粉末が、150メッ
    シュ以上の還元塩焼生石灰微粉末である、請求項1に記
    載の調湿生石灰クリーム。
  3. 【請求項3】 前記無機多孔質材が、セピオライト粉末
    である、請求項1又は2に記載の調湿生石灰クリーム。
  4. 【請求項4】 前記水が、理論消化水量の5〜6倍の水
    である、請求項1〜3のいずれかに記載の調湿生石灰ク
    リーム。
  5. 【請求項5】 石灰石にアルカリ金属ハロゲン化物及び
    /又はアルカリ土類金属ハロゲン化物を添加し、コーク
    スを燃料とし、炉内を還元雰囲気に保持して高温焼成し
    て小塊状の還元塩焼生石灰を得、その小塊状の還元塩焼
    生石灰を粉砕して還元塩焼生石灰粉末となし、その還元
    塩焼生石灰粉末を、無機多孔質材を混合した水に混入し
    て湿式消化反応させることを特徴とする調湿生石灰クリ
    ームの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記還元塩焼生石灰粉末が、150メッ
    シュ以上の還元塩焼生石灰微粉末であり、前記無機多孔
    質材が、セピオライト粉末であり、前記水が、理論消化
    水量の5〜6倍の水である、請求項5に記載の調湿生石
    灰クリームの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれかに記載の調湿生
    石灰クリームと混和材とを少なくとも含有することを特
    徴とする生石灰クリーム調湿複合塗材。
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