JP3519867B2 - 超音波ハンドピース - Google Patents

超音波ハンドピース

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JP3519867B2 JP10432996A JP10432996A JP3519867B2 JP 3519867 B2 JP3519867 B2 JP 3519867B2 JP 10432996 A JP10432996 A JP 10432996A JP 10432996 A JP10432996 A JP 10432996A JP 3519867 B2 JP3519867 B2 JP 3519867B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波ハンドピー
スに係り、とくに外科手術の各種のメスの一つとして有
効に機能し、又プラスチック製品等の加工用機器として
も有効に機能する超音波ハンドピースに関する。
【0002】
【従来の技術】医療関係においては、従来より外科手術
用の各種メスの一つとして超音波ハンドピースが比較的
多く使用されている。また、工業分野ではプラスチック
のカット作業等に、従来より各種の超音波ハンドピース
が多く使用されている。
【0003】この超音波ハンドピースに関する従来例を
図1〜図1に示す。この内、図1は、超音波ハン
ドピースを含む超音波加工装置の全体的構成を示すもの
である。この図1において、符号50は超音波加工用
の超音波ハンドピースを示し、符号52は超音波発振器
を示す。また、符号54は冷却清掃液(イリゲーション
液)である生理食塩水を収納したプラスチック製の透明
袋を示し、符号54Aは透明袋54内の冷却液を超音波
ハンドピース50内に送り込む冷却液導入ホースを示
す。この冷却液導入ホース54Aはローラ式の回転注水
ポンプ53を介して前述した透明袋54と超音波ハンド
ピース50との間に装備されている。
【0004】又、この図1において、前述した超音波
発振器52には、その動作をオン/オフする第1の電源
スイッチ52Aと、オペレータによる足での操作を可能
とした第2の電源スイッチであるフートスイッチ52B
とが装備されている。符号55は、冷却液用の透明袋5
4を吊り下げるためのスタンドを示す。
【0005】超音波ハンドピース50は、図1に示す
ように、所定周波数の超音波を出力する超音波振動子5
0Aと、この超音波振動子50Aと同軸上に一体的に連
結されて当該超音波振動子50Aから出力される超音波
を入力し収束する超音波ホーン部50Bと、超音波振動
子50Aを収納し且つ超音波ホーン部50Bを突出して
装備したハンドピース本体50Cと、超音波ホーン部5
0Bの先端部に当該超音波ホーン部50Bと同軸に装備
された超音波工具(ツール)50Dとを備えている。
【0006】超音波ホーン部50Bは、前述した超音波
振動子50A側の周囲に薄板状の環状鍔部50Baを有
し、且つこの環状鍔部50Baをネジ部材50Caおよ
びシール部材50Ce,シール用のOリング50Cfを
介して挟持し、これによって、当該超音波ホーン部50
Bをハンドピース本体50Cに連結するようになってい
る。
【0007】超音波ホーン部50Bには、被加工部に向
けて所定の冷却液を噴射する冷却液噴射手段56が装備
されている。符号56Aは冷却液導入管を示し、符号5
6Bは冷却液をツール50D部分から吐出するために超
音波ホーン部50Bに装備された冷却液導入用のニップ
ルを示す。これによって、ツール50Dの超音波振動と
共に生じやすい過熱による被加工部の熱侵襲(熱損傷)
の発生が、予め有効に抑制されるようになっている。
【0008】更に、この従来例にあっては、図1に示
すように、環状鍔部50Baをその両面に配置されたシ
ール部材50CeとOリング50Cfとを介して挟持
し、これによって、超音波ホーン部50Bを、ハンドピ
ース本体50Cから浮かした状態を維持しつつハンドピ
ース本体50Cに連結するようになっている。このた
め、この従来例にあっては、超音波ホーン部50Bの振
動がシール部材50CeとOリング50Cfに吸収さ
れ、かかる点においては操作性の優れたものとなってい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図1
ないし図1に示す上記従来例にあっては、超音波ホー
ン部50Bの長さが短いため、例えば生体骨の深部に骨
セメントを充填し或いは充填した骨セメントを取り換え
る等の作業には不適当なものとなっていた。このため、
生体骨の深部の加工に際しては骨ノミや電気ドリル等が
使用されていた。また、超音波ホーンを使用した生体骨
の加工に際しては、ホーンが細くて長い場合には、冷却
液の適当量をホーン先端部から加工領域に的確に滴下す
るのが困難となっていた。
【0010】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、特に、長さの長いホーンであっても冷却液の
適当量をホーン先端部から加工領域に的確に補給すると
共に、生体骨の深部の加工も容易に成し得る超音波ハン
ドピースを提供することを、その目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明では、所定周波数の超音波を出
力する超音波振動子と、この超音波振動子と同軸上に一
体的に連結され且つ当該超音波振動子から出力される超
音波を収束する超音波ホーン部と、超音波振動子部分を
内部に配設すると共に超音波ホーン部に設けられた鍔部
を介して当該超音波ホーン部を保持する筒状のハンドピ
ース本体とを備えている。
【0012】そして、ハンドピース本体の先端部には、
超音波ホーン部用の貫挿穴を中央部に備えたフロントケ
ースが着脱自在に装備されている。このフロントケース
とハンドピース本体の先端面との間には、冷却液を一時
的に留め置く空隙部が設けられている
【0013】また、前述の空隙部には、フロントケース
の中心軸部分から所定距離隔てた所定箇所に、超音波ホ
ーン部の先端部に向かう液噴射穴を設け、該液噴射穴か
ら噴射される冷却液は空中を経て加工箇所に注ぐ、とい
う構成を採っている
【0014】又、超音波ホーン部を円柱状で且つ先端部
にいくに従い徐々に細く形成する。更に、この超音波ホ
ーン部の先端部に、首部と当該首部に連なり且つ直径の
比較的大きい円盤状振動出力部とから成る超音波工具部
を装備する。そして、円盤状振動出力部の先端部の中心
軸上に山状突出部を設け、更に、前述の首部の周囲部分
から中心軸に沿って且つ前記円盤状振動出力部を貫いて
複数の貫通穴を設けた、という構成を採っている。
【0015】このため、上記請求項1記載の発明では、
超音波工具部の首部の作用により、空中を経てホーン部
上を伝わって導入された加工部冷却用の冷却液を首部に
て一時的に保持することができ、かかる点において超音
波加工部に対する冷却液の供給を円滑になし得ることが
でき、生体骨の深部の加工に際しても冷却動作を円滑に
供給することができる。
【0016】更に、超音波工具部6Bkの山状突出部6
k3 の作用により、被加工部内に潜り込み易い形状を成
しており、このため、生体骨の深部に充填したセメント
内に超音波工具部6Bkの全体をもぐり込ませてこれら
を一括して取り出すことも可能となっている。
【0017】また、超音波ホーン部の先端部に位置する
超音波工具部に、前述した首部の周囲部分から中心軸に
沿って且つ前述した円盤状振動出力部を貫いて複数の貫
通穴を設ける、という構成を採っているため、貫通穴を
通して加工部への冷却液の供給が有効に行われ、一方、
加工が進むと一度溶融したセメントが貫通穴内に充填さ
れ固形されるため、セメント全体をより有効に取り出
すことができる。
【0018】請求項記載の発明では、前述した超音波
ホーン部の全体的な長さを、印加する超音波の波長の1
乃至2波長の範囲の長さに設定する、という構成を採っ
ている。
【0019】このため、この請求項記載の発明では、
前述した請求項1の発明と同等の機能を得ることができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
1乃至図4に基づいて説明する。
【0021】〔全体の構成〕 まず、図2乃至図3において、符号2は超音波ハンドピ
ースを示す。この超音波ハンドピース2は、所定周波数
の超音波を出力する超音波振動子4と、この超音波振動
子4と同軸上に一体的に連結され且つ当該超音波振動子
4から出力される超音波を入力し収束する超音波ホーン
部6とを備えている。符号8は筒状のハンドピース本体
を示す。このハンドピース本体8は、前述した超音波振
動子4および超音波ホーン部6の一部を内部に配設する
と共に、超音波ホーン部6に設けられた鍔部6aを介し
て当該超音波ホーン部6および超音波振動子4を保持し
ている。
【0022】超音波ホーン部6は、その中央部に前述し
た鍔部6aを備えた第1ホーン部6Aと、この第1ホー
ン部6Aと同一軸上に着脱自在に螺合され外部に向けて
延設され先端部にツール部(超音波工具部)6Bkが設
けられた所定長さの第2ホーン部6Bとにより構成され
ている。そして、この第2ホーン部6Bは、狭い場所で
あっても容易に加工し得るように本実施形態にあっては
比較的長く形成されたものが装備されている。
【0023】〔フロントケース部分について〕 ハンドピース本体8の先端部(第2ホーン部6B側)に
は、断面U字状(キャップ状)のフロントケース10が
装備されている。このフロントケース10は、前述した
超音波ホーン部6用の貫挿穴10aを中央部に備え、前
述したハンドピース本体8の先端部に着脱自在に装備さ
れている。この貫挿穴10a部分に、シール用凹溝10
Eが形成されている。符号10Fは、このシール用凹溝
10E内に装備されたシール用のOリングを示す。
【0024】具体的には、このフロントケース10の開
口部側(図2の左側)の内径は、前述したハンドピース
本体8の先端部の外径より僅かに大きく形成され、摺動
可能に嵌合されている。また、フロントケース10の開
口部側の内径部分には、図2乃至図3に示すように、O
リング収納用の凹溝10bが形成され、この凹溝10b
内に、ハンドピース本体8とフロントケース10との嵌
合面をシールするためのOリング12が収納装備されて
いる。この場合、ハンドピース本体8側にもOリング1
2用の凹溝12aが浅く形成されている。
【0025】これによって、このOリング12には剪断
応力および摩擦力が適度に働き、フロントケース10が
ハンドピース本体8から離脱するのが防止されている。
【0026】一方、ハンドピース本体8からフロントケ
ース10を引き離すには、前述したOリング12の摩擦
力より僅かに大きい外力を前述したフロントケース10
に印加して当該フロントケース10を徐々に引き抜くよ
うに操作する。これにより、Oリング12が変形してハ
ンドピース本体8側の浅い凹溝12aから離脱する。こ
のため、必要に応じて、フロントケース10を比較的容
易にハンドピース本体8から離脱させることができる。
この様子を図6(B)に示す。
【0027】ここで、断面U字状のフロントケース10
はシール用のOリング12を介してハンドピース本体8
に装着されていることから、図6(A)の矢印aに示す
ようにこの嵌合状態を維持したままで当該Oリング12
の外周に沿いフロントケース10を回転操作することが
可能となっている。
【0028】〔冷却液の供給手法について〕 フロントケース10とハンドピース本体8の先端面との
間には、冷却液を一時的に留め置く空隙部11が設けら
れている。また、この空隙部11に通ずる液導入路13
が、前述したハンドピース本体8の側壁部内に形成され
ている。ここで、液導入路13はその途中部分をハンド
ピース本体8の内径側に露出して装備してもよい。更
に、フロントケース10には、超音波ホーン部6の先端
部に向かう液噴射穴10Aが設けられている。この液噴
射穴10Aは、図2乃至図3に示すようにその中心軸部
分から所定距離隔てた位置で且つ超音波ホーン部6の中
心軸に平行に設けられている。
【0029】このため、液噴射穴10Aから噴射される
冷却液は、その圧力を適度に調整することにより、図
に示すように空中を経て加工箇所に連続的に且つ直接注
ぐことができ、これによって加工箇所の冷却を迅速に成
し得るようになっている。
【0030】円筒状のハンドピース本体8の図2におけ
る左端部(後端部)には、振動子駆動信号を入力する信
号入力ケーブルを保持し且つ案内するための後端キャッ
プ14が装備されている。更に、このハンドピース本体
8の後端部には、前述した液導入路13に外部から所定
の冷却清掃液(イリゲーション液)を導入する液導入管
15が連結装備されている。
【0031】〔ハンドピース本体と超音波ホーン部との
関係〕 また、ハンドピース本体8の図2における右端部(先端
部)の内径側には、環状突出部8Aが設けられている。
【0032】また、この環状突出部8Aの図2における
右側には、当該環状突出部8Aに対応して管状で比較的
肉厚の環状押圧部材8Bが当該ハンドピース本体8の内
径側に螺合装備されている。そして、この環状突出部8
Aと環状押圧部材8Bとによって前述した超音波ホーン
部6に設けられた鍔部6aが挟持され、これによって当
該超音波ホーン部6がハンドピース本体8に保持される
ようになっている。符号8Bcは環状押圧部材8Bに回
転力を付勢するための係止穴を示す。
【0033】前述したハンドピース本体8内の環状突出
部8Aの内径面に対向して前述した超音波ホーン部6の
第1ホーン部6Aに、Oリング収納用の凹溝6Aaが形
成され、この凹溝6Aa内に、ハンドピース本体8内を
シールするためのOリング16が収納装備されている。
また、前述した環状押圧部材8Bの内径側および外径側
にも、それぞれOリング収納用の凹溝6Ba,6Bbが
形成されてOリング17,18が装備され、それぞれハ
ンドピース本体8内を更に有効にシールしている。
【0034】この三箇所に装備されたOリング16〜1
8は、同時に超音波ホーン部6の振動の一部を吸収する
機能をも兼ね備えており、これにより、ハンドピース本
体8側に伝搬する超音波成分の一部が有効に吸収される
ようになっている。
【0035】〔超音波ホーン部について〕 ここで、前述した超音波ホーン部6について更に詳述す
る。上述した超音波ホーン部6の第2ホーン部6Bは、
図1乃至図2に示すように、円柱状で且つ三段階にわた
って先端部にいくに従って細く形成され、三段目の先端
部では徐々に細く形成されている。又、この第2ホーン
部6Bは、その最終段(三段目)の先端部に、前述した
ように超音波工具部6Bkを備えている。そして、この
図1乃至図2に示す実施形態にあって、第2ホーン部6
Bの長さL1 は、図5に示すように「L1 =波長×2」
と比較的長く設定されている。尚、この第2ホーン部6
Bの長さL1 については、1波長でも、1.5波長であ
ってもよい。
【0036】また、超音波工具部6Bkは、首部6k1
と、この首部6k1 に連なり且つ直径の比較的大きい円
盤状振動出力部6k2 とを含んで構成され、更に、前述
した円盤状振動出力部6k2 の先端部の中心軸上には山
状突出部6k3が設けられ、そして、全体的には先きの
尖った茸状に形成されている。このため、この超音波工
具部6Bkは、前述した山状突出部6k3 の作用によ
り、被加工部内に潜り込み易い形状を成している。
【0037】また、先端部の超音波工具部6Bkには、
図4に示すように、前述した首部6k1 の周囲部分から
中心軸に沿って且つ前述した円盤状振動出力部6k2 を
貫いて四つの貫通穴6k4 が設けられている。ここで、
貫通穴6k4 は1個でも2〜3個或いは5個以上であっ
てもよい。このため、この貫通穴6k4 を通して首部6
k1 から山状突出部6k3 側(即ち加工部側)に冷却液
を送り込み易くなっている。
【0038】〔超音波ホーン部の他の例について〕 上述した超音波ホーン部6における第2ホーン部6Bの
他の例を図8に示す。この図8に示す第2ホーン部16
は、三段にわたって段階的に細く形成され、先端部には
ノミ刃状に形成された超音波工具部16kを備えてい
る。
【0039】その他の構成は前述した従来例と同一とな
っている。
【0040】次に、上記実施形態の作用効果等を説明す
る。まず、冷却清掃液(イリゲーション液)用のを回転
注水ポンプをオフ状態にして装置全体を稼働状態に設定
すると、超音波振動子4が作動し、発生する超音波は超
音波ホーン部6の第1ホーン部6A,第2ホーン部6B
で順次収束され、しかる後、当該第2ホーン部6Bの先
端部のツール部(超音波工具部)6Bkを駆動する。
【0041】この場合、図2乃至図3では、第1ホーン
部6Aおよび第2ホーン部6Bが比較的長いホーン部を
構成していることから、狭い箇所の深部等にも比較的良
好に適用し得るようになっている。このため、この実施
形態にあっては、例えば、外科(整形外科)手術用とし
て使用するのに好適なものとなっている。例えば人工関
節の置換手術に際して、股関節に装備された骨と人工関
節とを接着している骨セメントを切断し又は除去するの
に好適なものとなっている。
【0042】次に、ツール部(超音波工具部)6Bkを
加工箇所に近接させ、同時に回転注水ポンプをオン状態
にして冷却清掃液(イリゲーション液)を術部に向けて
噴射する。図にこれを示す。この場合、術部の位置及
び方向によっては、図7に示すように、フロントケース
10を回転させて最適位置に液噴射穴10Aを設定す
る。この図7は実際上の例である。この図7は前述した
大腿部の人工関節Kの置換手術における股関節用として
埋設された股関節ステムSの例である。この場合は、フ
ロントケース10を回転させて的確に且つ容易に冷却清
掃液を術部(斜線部)Cに向けて導くことができる。
【0043】図1乃至図1に、上述した第2ホーン
部6B,16を含む超音波ホーン部6の使用例を説明す
る。この例は、人工関節Kの置換手術に関するものであ
る。図1では、膝関節および股関節にアクリル系樹脂
である骨セメントH(図中、斜線部)が使用されている
例を示す。記号Sは股関節ステムを示し、記号Dは大腿
骨を示す。そして、人工関節Kの置換手術に際しては、
図1に示すように大腿骨Dの底に入っている骨セメン
トHを図1(B)のように突きさしてホーン先端に接
着させ、その後、図1(C)のように引き抜くことに
より除去する。
【0044】この場合、上述した図1(B)(C)の
作業に先立って、図1(A)に示すように第2ホーン
部16を用いて入り口および側面のセメントを除去する
作業が行われる。
【0045】このように、上記実施形態によると、ま
ず、フロントケース10を前述したように往復自在に回
転可能にしたことから、液噴射穴10Aの設定位置を自
由に可変することができ、冷却清掃液(イリゲーション
液)をオペレータが意図する箇所に自在に導く事が可能
となった。また、フロントケース10を容易に着脱し得
るようにしたので、使用中に液噴射穴10Aがつまる等
の不都合が生じた場合には当該フロントケース10の交
換によって直ちに穴づまり等に対応することができる。
【0046】また、この加工箇所に対しては冷却清掃液
の注水を超音波ホーン6の外部から直接注水するように
したので、ツール部(超音波工具部)6Bkおよび第2
ホーン部6Bの冷却もしくは清掃が容易となり、液導入
路13をハンドピース本体8の側壁部に設けたので、超
音波ハンドピースの先端部の構造が簡潔となり、使用時
にオペレータの視界の妨げが少なくなり、かかる点にお
いて操作性向上を図ることができる。
【0047】更に、超音波ホーン6における先端部の超
音波工具部6Bkを上述したように首部6k1 を備えた
構成としたので、超音波工具部6Bkがセメント内に入
ってもこの首部6k1 の凹み部に冷却液が留め置かれる
ことから当該加工領域に冷却液を有効に案内することが
でき、これによって加工領域の冷却効果を大幅に向上す
ることができる。
【0048】また、超音波工具部6Bkには、上述した
ように貫通穴6k4 を四箇所に設けたことから、先端部
で溶かされたセメントが当該貫通穴6k4 から排出さ
れ、これが固まって超音波工具部6Bkに引っ掛かり易
くなり、セメント全体を図1(B)に示すように一度
に引き上げることが可能となっており、このため、作業
能率の向上を図ることができる。
【0049】
【実施例】上記実施形態において、超音波ホーン6に印
加する超音波の周波数は、40〔KHz〕に設定されて
いる。20〜30〔KHz〕では振動が骨セメントを介
して生体骨に伝達して好ましくない。又50〜60〔K
Hz〕では波長が短くなりホーンの長さを長く設定でき
ないことから好ましくない。この結果、実験的には上述
したように40〔KHz〕が妥当な数値となった。
【0050】また、第2ホーン部6Bの超音波工具部6
Bkは、図1(A)(B)に示すように首部6k1
が、所定の曲率半径Rで形成されてその太さは直径3
〔mm〕に設定されている。この場合、軸部分は直径5
〔mm〕に設定され、円盤状振動出力部6k2の直径は
8〔mm〕に設定されている。
【0051】そして、かかる寸法差により、超音波工具
部6Bkが骨セメント内に入っても、冷却液が途中で遮
断されることなく当該第2ホーン部6Bの先端部の超音
波工具部6Bk部分まで到達することができ、これによ
って充分な冷却効果を得ることができる。
【0052】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され機能する
ので、これによると、超音波工具部に首部を設けたの
で、加工部冷却用の冷却液を有効に導入し首部にて一時
的に保持することができ、かかる点において超音波加工
部に対する冷却液の供給を円滑になし得ることができ、
生体骨の深部の加工に際しても冷却動作を円滑に実行す
ることができるという従来にない優れた超音波ハンドピ
ースを提供することができる。
【0053】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる超音波ハンドピースの超音波ホ
ーン部が備えている第2ホーン部を示す図で、図1
(A)は正面図であり、図1(B)は図1(A)の右側
面図である。
【図2】本発明にかかる超音波ハンドピースの一実施形
態を示す一部省略した断面図である。
【図3】図2内に開示した超音波ハンドピースの超音波
ホーン部の取り付け部分を示す詳細部分断面図である。
【図4】図1に開示した第2ホーン部の超音波工具部の
部分を示す図で、図4(A)はその拡大説明図であり、
図4(B)は図4(A)の右側面図である。
【図5】図1に開示した第2ホーン部の振動モードの状
況を示す説明図である。
【図6】図2内に開示した超音波ハンドピースのフロン
トケースの機能を示す図で、図6(A)はフロントケー
スの回転動作を示す説明図、図6(B)はフロントケー
スの着脱動作を示す説明図である。
【図7】図2内に開示した超音波ハンドピースの使用例
を示す説明図である。
【図8】超音波ハンドピースの超音波ホーン部が備えて
いる第2ホーン部に他の例を示す図で、図8(A)は正
面図であり、図8(B)は図8(A)の右側面図であ
る。
【図9】図2内に開示した超音波ハンドピースの加工部
に対する冷却液供給状況を示す説明図である
【図10】超音波ハンドピースを用いて加工される生体
の一部を示す説明図である
【図11】図1および図8に示す第2ホーン部の使用状
況を示す図で、図11(A)は図8に示す第2ホーン部
の使用状況を示す説明図、図11(B)(C)は図1に
示す第2ホーン部の使用状況を示す図で、図11(B)
は挿入した状態を示し、図11(C)は引き出す状態を
示す説明図である
【図12】図1に示す第2ホーン部が備えている超音波
工具部の具体的は大きさの例(実施例)を示す図で、図
12(A)は横から見た場合の説明図、図12(B)は
図12(A)の右側面図である
【図13】従来例における超音波ハンドピースを含む超
音波加工システム全体を示す説明図である
【図14】図13内に開示した超音波ハンドピース(従
来例)を示す説明図である
【符号の説明】
2 超音波ハンドピース 4 超音波振動子 6 超音波ホーン部 6a 鍔部 6B,16 第2ホーン部 6Bk,16k 超音波工具部(ツール部) 6k1 ,16k1 首部 6k2 円盤状振動出力部 6k3 山状突出部 6k4 貫通穴 8 ハンドピース本体 13 液導入路 16k2 ノミ刃状振動出力部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹川 直光 東京都板橋区高島平8−33−8 ロイヤ ルハイツ高島302 (72)発明者 加藤 幸弘 千葉県船橋市本郷町505−1 クリオ西 船橋壱番館606 (56)参考文献 特開 平3−236835(JP,A) 実開 平2−71510(JP,U) 実開 平2−79913(JP,U) 特表 平7−509146(JP,A) 特表 平7−508910(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 17/00 - 18/28 B26F 3/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定周波数の超音波を出力する超音波振
    動子と、この超音波振動子と同軸上に一体的に連結され
    且つ当該超音波振動子から出力される超音波を収束する
    超音波ホーン部と、前記超音波振動子部分を内部に配設
    すると共に前記超音波ホーン部に設けられた鍔部を介し
    て当該超音波ホーン部を保持する筒状のハンドピース本
    体とを備え、前記ハンドピース本体の先端部に、前記超音波ホーン部
    用の貫挿穴を中央部に備えたフロントケースを着脱自在
    に装備すると共に、このフロントケースと前記ハンドピ
    ース本体の先端面との間に冷却液を一時的に留め置く空
    隙部を設け、 この空隙部に、前記フロントケースの中心軸部分から所
    定距離隔てた所定箇所に、前記超音波ホーン部の先端部
    に向かう液噴射穴を、噴射される冷却液は空中を経て加
    工箇所に注ぐべく設け、 前記超音波ホーン部を円柱状で
    且つ先端部にいくに従い段階的に細く形成すると共に、
    この超音波ホーン部の先端部に、周囲が切除された状態
    の首部と、この首部に連なり且つ直径の比較的大きい円
    盤状振動出力部とから成る超音波工具部を装備し、 前記円盤状振動出力部の先端部の中心軸上に山状突出部
    を設けると共に、前記首部の周囲部分から中心軸に沿っ
    て且つ前記円盤状振動出力部を貫いて複数の貫通穴を設
    たことを特徴とする超音波ハンドピース。
  2. 【請求項2】 前記超音波ホーン部の全体的な長さを、
    印加する超音波の波長の1乃至2波長の範囲の長さに設
    定したことを特徴とする請求項1記載の超音波ハンドピ
    ース。
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