JPH07106206B2 - 超音波手術装置 - Google Patents

超音波手術装置

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JPH07106206B2
JPH07106206B2 JP3135115A JP13511591A JPH07106206B2 JP H07106206 B2 JPH07106206 B2 JP H07106206B2 JP 3135115 A JP3135115 A JP 3135115A JP 13511591 A JP13511591 A JP 13511591A JP H07106206 B2 JPH07106206 B2 JP H07106206B2
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哲丸 窪田
裕一 池田
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Olympus Optic Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超音波振動を利用するこ
とにより、生体組織を切開・剥離または乳化し、または
結石を破砕したりするとともに、組織片や破砕片などを
吸引除去するようにした超音波手術装置に関する。
【0002】
【従来の技術】このような超音波手術装置として知られ
るものは、一般に、超音波振動子を内蔵したハンドピー
スと、このハンドピースに接続されるプローブと、前記
超音波振動子を励振駆動する駆動電源装置部とからなっ
ている。さらに、これには体腔内の手術治療部位に、生
理食塩水等の灌流液を供給する送水通路と、その灌流液
とともに組織片や破砕片などを吸引除去するための吸引
通路とが付設されている。
【0003】この種の超音波手術装置は、近年、血管の
多い肝臓手術や神経組織の多い脳外科手術等の他、多く
の分野の外科手術に広く利用されるようになってきてい
る。また、内視鏡下の処置にも応用され始めている。こ
のように、この種の超音波手術装置の適用範囲はかなり
広いものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
超音波手術装置は、その用途に応じて、そのハンドピー
スやローブの形状、大きさ、出力等の異なるものを個々
に用意しなければならなかった。例えばハンドピースと
しては脳外科用の屈曲型、一般外科手術用の標準型、整
形や内視鏡併用による手術のための強力型などの多くの
種類があり、また、プローブとしても、先端形状や長さ
の異なるものや、屈曲したタイプなどの多くの種類があ
る。それぞれの用途ごとの超音波手術装置を多数用意す
ることは不経済であるとともにそれらの保管が面倒であ
る。
【0005】そこで、未公開の出願(特願昭2−283
322号)のものにあっては、その使用する用途に応じ
て複数のハンドピースとプローブの組み合わせを選択で
きる方式とし、その選択したハンドピースとプローブの
組み合わせを検知・判別し、そのハンドピースとプロー
ブの組み合わせに最適な駆動条件を自動的に設定して共
通の駆動装置で駆動できるようにした経済的なシステム
を構築している。
【0006】このため、ハンドピースのコネクタには、
識別手段を設けているとともに、駆動装置内のコントロ
ール部で、インピーダンスを検出し、プローブの種類を
検知し、ハンドピースとプローブを駆動可能な状態にす
るとともに、送水用ポンプの出力設定を最適なものとす
るようにしている。
【0007】一方、プローブ部への送水は、術野の洗浄
やプローブの発熱を防止し、またプローブの破損を防止
するために必要なものである。したがって、ハンドピー
スやプローブの種類を検知・判別して最適な駆動条件と
するとともに、送水用ポンプを最適な条件に設定して、
超音波手術装置を駆動し手術を行なうのがよい。
【0008】しかし、手術中、同じハンドピース、プロ
ーブを用いていても組織の違い等により、駆動条件、特
に超音波振動の発振出力を、変えたい場合がしばしばあ
る。例えば、目的組織が脂肪、肝臓実質、リンパ節、血
管や神経の周囲等、1つの手術でも多くの組織に対し使
用することがあり、それら組織の違いにより最適な発振
出力に設定したいということが起こる。
【0009】さらに、送水量も、その発振出力に応じて
最適な送水量に設定を変える必要が生じる。このような
場合、前述したような従来のものでは、その都度、発振
出力の設定と、送水量の設定をマニュアルで、各々、別
々に変えなければならないが、仮に、発振出力に対し最
適な送水量に設定せずに、例えば送水量が少ないと、振
動子、プローブの発熱が生じ、患者、術者に熱傷を与え
る危険が生じるとともに、超音波振動子部、プローブの
発熱による破損が生じる虞れがある。
【0010】また、送水量が多いと、プローブの先端か
ら術野へ流出する送水量が多くなり、術野が良好に得ら
れなくなり、手術の進行を妨げるとともに、送水液が無
駄になるということが起きる。
【0011】本発明は前記課題に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、手術の種類や状況に応じ
てハンドピース、プローブのバリエーションが多岐にわ
たっても、共通の駆動装置で使用でき、また、出力設定
値を変えても、超音波振動子、プローブの発熱や、破損
を防止できる安全性の高い超音波手術装置を提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段および作用】前記課題を解
決するために本発明の超音波手術装置は、超音波振動子
を内蔵したハンドピースと、このハンドピースに着脱自
在なプローブと、少なくとも前記プローブの部分に灌流
液を案内する通路と、この通路に接続される送水用ポン
プと、前記ハンドピースを駆動するとともに送水ポンプ
を有する駆動装置と、この駆動装置に接続した前記ハン
ドピースとプローブの種類を識別する検知手段と、前記
超音波振動子の超音波振動の発振出力を任意に設定可能
な発振出力設定手段と、この発振出力設定手段による発
振出力設定値信号により前記送水ポンプの出力値を自動
的に設定する送水量設定手段とを具備して構成したもの
である。したがって、手術の種類や状況に応じてハンド
ピースやプローブを種々選択して組み合わせても、共通
の駆動装置で使用でき、しかも、発振出力設定値に応じ
て最適な送水量に自動的に変わり、超音波振動子、プロ
ーブの発熱や、破損を防止する。
【0013】
【実施例】図1および図2は本発明の第1の実施例を示
すものである。図1はその超音波手術装置のシステムを
概略的に示している。1a,1bはハンドピースであ
り、その大きさ、最大振幅、周波数等が異なるものであ
る。ハンドピース1aには、形状や大きさなどが異なる
プローブ2a,2b,2cが装着される。ハンドピース
1bには形状や大きさなどの異なるプローブ3a,3
b,3cが装着される。ハンドピース1a,1bに対し
てプローブ2a,2b,2c,3a,3b,3cが着脱
自在に組み合せて使用が可能である。ここでは、ハンド
ピース1aとこれに組み合わせて使用されるプローブ2
a,2b,2cとからなるA群とハンドピース1bとこ
れに組み合わせて使用されるプローブ3a,3b,3c
とからなるB群とに分けられる。
【0014】各ハンドピース1a,1bからはそれぞれ
コード4a,4bが導出しており、その各コード4a,
4bの導出端には、それぞれ駆動装置5のコネクタ受け
6に接続するコネクタ7a,7bを有している。
【0015】そして、異なる駆動特性を有するハンドピ
ース1a,1bおよびプローブ2a,2b,2c,3
a,3b,3cの種類をそれぞれ識別する検知手段が設
けられている。まず、ハンドピース1a,1bの種類を
検知する手段として、前記コネクタ7a,7bの内部に
は、例えば抵抗素子、ツェナーダイオード等による識別
用素子(図示せず)が設けられている。そして、抵抗素
子の場合は、そのハンドピース1a,1bの種類に応じ
て抵抗を変える。また、ツェナーダイオードの場合には
そのハンドピース1a,1bの種類に応じてツェナ電圧
値を変更する。
【0016】いずれの場合にも、その識別用素子に導通
する識別用端子が、コネクタ7a,7bから突出され、
これは駆動装置5のコネクタ受け6に設けられた図示し
ない検知用接点に接続されるようになっている。
【0017】また、駆動装置5の内部には、ハンドピー
ス1a,1bおよびこれに接続される各プローブ2a,
2b,2c,3a,3b,3cの組み合わせの種類を識
別する手段として、プローブ2a,2b,2c,3a,
3b,3cを装着したハンドピース1a,1bを超音波
振動駆動のための電圧値または電流値が異なることを利
用して、そのプローブ2a,2b,2c,3a,3b,
3cの種類を識別する検知手段(図示しない。)が設け
られている。この検知手段として具体的には、例えば、
電圧と電流との比(V/I)で示されるインピーダンス
値(Z)を検出し、そのプローブ2a,2b,2c,3
a,3b,3cの種類を判別するようになっている。
【0018】これら2つの識別を行うことにより、その
ハンドピース1a,1bの種類、およびプローブ2a,
2b,2c,3a,3b,3cの種類を判別する検知手
段を構成している。そして、この検知手段の結果から、
そのハンドピース1a,1bとプローブ2a,2b,2
c,3a,3b,3cの組み合わせの種類に応じて駆動
装置5は最適な駆動条件に設定される。
【0019】一方、ハンドピース1a,1bにはそのハ
ンドピース1a,1bの内部の超音波振動子およびプロ
ーブ2a,2b,2c,3a,3b,3cを冷却した
り、術野を洗浄するための灌流液を供給する通路(図示
せず)が形成されている。この通路は送水チューブ8を
介して駆動装置5に設けた送水ポンプ9に接続されてい
る。送水ポンプ9は送水瓶10に溜められた生理食塩水
を灌流液としてハンドピース1a,1bの灌流液供給用
通路へ送り、そのハンドピース1a,1bおよびプロー
ブ2a,2b,2c,3a,3b,3cを冷却するよう
になっている。なお、プローブ2a,2b,2c,3
a,3b,3cにおいての灌流液は、その2a,2b,
2c,3a,3b,3c内に形成した通路、またはその
プローブ2a,2b,2c,3a,3b,3cを囲むシ
ース(図示せず)との間隙からなる通路を通じて供給さ
れる。
【0020】また、ハンドピース1a,1bとプローブ
2a,2b,2c,3a,3b,3cの内部には、術野
を洗浄した灌流液を吸引する灌流液吸引用通路(図示せ
ず)が形成されている。この通路は吸引チューブ11お
よび吸引瓶12を介して駆動装置5に設けた吸引ポンプ
13に接続されている。そして、この各通路を通じて灌
流液の供給と排出が行われるのである。
【0021】ところで、送水チューブ8、および駆動装
置5に設けた送水ポンプ9により、灌流液が、ハンドピ
ース1a,1bに供給されるが、そのハンドピース1
a,1b、およびプローブ2a,2b,2c,3a,3
b,3cの種類により、その必要な送水量が異なる。こ
のため、識別したハンドピース1a,1bとプローブ2
a,2b,2c,3a,3b,3cの種類に応じた最適
な駆動条件の1つとしての送水初期設定値が送水量自動
設定手段14によって自動的に設定されるようになって
いる。
【0022】このように設定された条件で手術を開始す
るが、術中、手術すべき組織に応じて、駆動装置5に設
けた発振出力設定手段15により、適宜、超音波振動の
発振出力を設定する。この場合、発振出力が大、すなわ
ち、超音波振動の振幅が大きくなると、超音波振動子と
プローブ2a,2b,2c,3a,3b,3cの発熱量
が大きくなり、それに伴って必要な送水量も大きくな
る。逆に、発振出力が小、すなわち、振幅が小さくなる
と、発熱量は小さくなり、必要な送水量も少なくてもよ
い。
【0023】このように発振出力設定値により必要な送
水量も異なるため、検知手段16からの信号S2 および
発振出力設定手段15からの信号S1 により、駆動装置
5に設けた送水量自動設定手段14が、その発振出力設
定に応じた最適な送水量に自動的に設定する。
【0024】この構成によれば、発振出力に応じて最適
な送水量に自動的に設定されるため、その発振出力を変
えても超音波振動子、プローブ等の発熱や破損を確実に
防止することができる。
【0025】一方、供給された灌流液は、吸引ポンプ1
3の吸引作用により、プローブ2a,2b,2c,3
a,3b,3c内からハンドピース1a,1b内の吸引
用通路および吸引チューブ11を通って、吸引瓶12に
回収される。そして、吸引ポンプ13の設定値(吸引
力)によっても、回収される灌流液の量が変わってく
る。そこで、この吸引力設定手段17で設定した吸引力
設定値の情報S3 も、送水量自動設定手段14に取り入
れ、その吸引力をも考慮して、送水量を自動的に設定す
るとよい。なお、図1中18は発振動作のオンオフを制
御するフットスイッチである。
【0026】しかして、前記構成によれば、検知された
ハンドピース1a,1bとプローブ2a,2b,2c,
3a,3b,3cの種類に応じ、また、発振出力が変わ
っても、発振出力に応じて、常に設定された最適な送水
量に自動的に設定されて駆動されるため、ハンドピース
1a,1bの超音波振動子、プローブ2a,2b,2
c,3a,3b,3cの発熱を防止でき、安定した最適
な冷却ができる。したがって、患者、術者に熱傷を与え
る危険がなく、発熱による超音波振動子やプローブ2
a,2b,2c,3a,3b,3cなどの破損を防止で
きる。また、術野が送水により妨げられず、常に良好な
視野が得られる。そのため、手術がスムーズに逐行でき
る。さらに、送液量が調節されて灌流液を無駄なく使用
することができ、経済的である。
【0027】また、吸引力設定手段17で設定した吸引
力設定値の情報S3も、送水量自動設定手段14に取り
入れれば、その吸引力をも考慮した送水量を自動的に設
定できるから、より高度の送水量の調節ができる。
【0028】図3はハンドピース1の第1のカバー21
とは別に第2のカバー22を設け、第1のカバー21に
対して第2のカバー22を軸方向から差し込んで着脱す
るようにしたものである。また、この第2のカバー22
は第1のカバー21の軸回りに回転可能に取り付けられ
ている。
【0029】この第2のカバー22には送水口金23と
吸引調節口金26を設けてなり、送水口金23は第2の
カバー22を装着したとき、プローブ2とこれを囲むシ
ース25との間の送水通路に通じるように形成されてい
る。さらに、第2のカバー22には圧力管24を通じて
吸引調節口金26に通じるリーク口27を有した吸引調
節部材28が設けられている。吸引調節口金26には図
示しない吸引チューブの途中に連通する圧力調節用チュ
ーブが接続されるようになっている。また、第1のカバ
ー21の後端には前記吸引チューブを接続する吸引口金
30が設けられている。
【0030】そして、通常は図3の(a)で示すように
第2のカバー22を装着して使用する。吸引調節部材2
8のリーク口27を指で塞ぐ量、つまり、リーク開口量
を選択することにより、吸引圧を調節することができ
る。
【0031】また、吸引圧を調節する必要がない場合に
は、図3の(b)で示すように第2のカバー22を取り
外して使用する。この場合にはハンドピース1の第1の
カバー21のみとなり、第2のカバー22を取り付けた
場合に比べてその把持部の太さが細くなり、操作しやす
くなる。また、第2のカバー22にある送水口金23と
吸引調節口金26に接続されるチューブもなくなり、こ
れが操作中、邪魔になることもない。
【0032】なお、図3の(c)は、第2のカバー29
に送水口金23のみを設け、吸引調節口金26や吸引調
節部材28を設けないようにしたものである。この形式
の第2のカバー29と前述した第2のカバー22とは、
第1のカバー21に対して交換自在に装着されるように
なっている。
【0033】ところで、プローブを冷却する構造とし
て、そのプローブの外側に、内側シースと外側シースと
からなる2重構造のシースを設け、前記プローブと内側
シースとの隙間、および内側シースと外側シースとの隙
間のいずれか一方を送水用通路、他方を吸引用通路と
し、この送水用通路と吸引用通路をシースの先端で連通
させる構造としたものが考えられる。しかし、この方式
のものにあっては、プローブと内側シースとの隙間が吸
引用通路になるため、この隙間に術部の血液、組織片が
吸引され、場合によっては、プローブ内腔の吸引用通路
と連通するリーク孔が閉塞されることがある。閉塞され
た場合には、プローブの冷却不良を起こしたり、送水液
がそのまま術部に流出したりするため、術部が水びたし
になり、視野が良好に得られなくなったりするという欠
点がある。
【0034】そこで、この問題点を解決する構造の超音
波手術装置を図4および図5で示す。すなわち、ハンド
ピース31に連結されるプローブ32は中空部材からな
り、その内腔によって第1の吸引用通路33を形成して
いる。プローブ32は、内側シース34と外側シース3
5との2重構造のシース36によって包囲されている。
【0035】2重構造のシース36における内側シース
34と外側シース35との間の隙間は、送水用通路37
として構成されており、この送水用通路37はハンドピ
ース31の送水用通路38と連通されている。また、内
側シース34とプローブ32との間の隙間は第2の吸引
用通路39として構成されている。この第2の吸引用通
路39はプローブ32の側壁に設けたリーク孔40によ
り前記第1の吸引用通路33と連通し、図5で示す吸引
チューブ41を通って吸引瓶42から吸引ポンプ43に
連通しており、吸引物がその吸引瓶42に溜まるように
なっている。
【0036】また、吸引チューブ41の途中には流量セ
ンサ44が設けられており、これによって吸引チューブ
41による吸引量を常に監視しているとともに、その流
量センサ44の信号が駆動装置45にフィードバックさ
れ、異常な場合には、警報を発したり、送水や超音波振
動の発振出力を停止したりすることができるようになっ
ている。
【0037】正常時は、送水用通路38を流れてくる灌
流液は、ほぼその全てを第1の吸引用通路33とリーク
孔40を通して第2の吸引用通路39を通じて吸引回収
され、プローブ32の先端から術野に流出する灌流液の
量を極力少なくし、術野を良好に確保できるようにして
いる。
【0038】ここで、リーク孔40が、血液、組織片等
により閉塞されると、灌流液はそのリーク孔40を通っ
て、第2の吸引用通路39を通じてほとんど回収されな
くなり、灌流液のほとんど全てがプローブ32の先端か
ら術野に流出してしまう。
【0039】このため、吸引チューブ41を通る吸引量
は、正常時に比べると、少なくなる。この吸引量の変化
が流量センサ44で検知され、リーク孔40が閉塞した
ことを知ることができる。
【0040】なお、流量センサ44を吸引チューブ41
の途中に設けず、例えば吸引用通路33内、吸引瓶42
の近傍等、リーク孔40より吸引ポンプ43側であれ
ば、どの部分に設けてもよいものである。
【0041】このようにリーク孔40の閉塞を検知でき
るから、プローブ32の破損や、術野への潅流液の流出
による視野不良を防止できる。また、リーク孔40の閉
塞を検知し、プローブ32の破損、術野の送水液による
妨げを防止することができる。
【0042】図6は他の超音波治療器のハンドピース5
1を示す。超音波振動を発生させるための超音波振動素
子部52において発生した軸方向の超音波振動は、ホー
ン53によって超音波振動の振幅が拡大される。この拡
大された超音波振動は超音波伝達部材(プローブ)54
に伝達される。超音波伝達部材54の先端において、図
示しない患部組織のカッティング、乳化、あるいは、結
石の破砕等の作業を行なう。
【0043】また、この超音波治療器では共振のバラン
スをとるための裏打ち板55が設けられており、前記超
音波振動素子部52、ホーン53および裏打ち板55
は、ボルト57とナット58で固着されて一体となった
超音波振動子部56を構成している。この超音波振動子
部56の内部には前記ボルト57、ホーン53および超
音波伝達部材54にわたり連通した吸引孔59が形成さ
れている。この吸引孔59には吸引チューブ61を通じ
て図示していない吸引ポンプに連通されており、この吸
引ポンプからの吸引力で吸引孔59を通してカッティン
グ、乳化した患部組織、あるいは、破砕した結石を吸引
除去するようになっている。
【0044】さらに、この吸引する圧力の強さを手元側
で制御するため、前記吸引孔59に連通する吸引チュー
ブ61の途中には分岐通路を有した接続部材62が介挿
され、この接続部材62の分岐通路には前記吸引チュー
ブ61に連通する柔軟性のある圧力導入用チューブ63
が接続されている。
【0045】圧力導入用チューブ63は、吸引圧力調節
孔64を有した吸引圧調節部材65に接続されている。
吸引圧力調節孔64の開口量を指のひらで調節すること
により、前記吸引圧力調節孔64を通じての吸引リーク
量を調節し、前記吸引孔59を通じての吸引圧力を調節
するようになっている。
【0046】この吸引圧調節部材65は、ハンドピース
51のカバー66に取り付けられている。また、このカ
バー66には、超音波処置部に灌流液を供給するための
送水口金67を備えている。送水口金67には、柔軟な
送水チューブ68が接続されている。そして、図示して
いない送水ポンプにて灌流液が、送水チューブ68を経
て、送水口金67に圧送される。吸引圧調節部材65
は、ハンドピース51のカバー66の外周上を自由に回
転できる構造になっており、術者が自分の手の大きさ
や、好みの角度に合わせて使用できるようになってい
る。さらに、送水口金67と吸引圧調節部材65とは一
体となっており、第2のカバー69を形成している。第
2のカバー69は、ハンドピース51のカバー66の外
周上を回転できるだけではなく、そのカバー66に対し
て容易に着脱できる構造となっている。
【0047】そして、カバー66の前面からマニホール
ド71がねじ込まれ、超音波振動子部のフランジ部を押
圧し、カバー66と、マニホールド71で挟み込むこと
によって、超音波振動子部56をカバー66に対して固
定している。マニホールド71の前方外周には周方向に
溝72があり、この溝72の部分を覆うように第2のカ
バー69、マニホールド71の前方より装着される。溝
72の両わきにはOリング74がそれぞれ設けられ、第
2のカバー69と、マニホールド71の間の水密を保っ
ている。送水口金67に通じる第2のカバー69の内部
の送水通路73の出口75は、マニホールド71の溝7
2に相当する位置に設けられている。溝72の底面に
は、マニホールド71の内腔と連通した穴76があり、
灌流液は第2のカバー69の送水通路73の出口75か
ら流出し、溝72に入り、さらに穴76を通ってマニホ
ールド71の内腔に流入する。マニホールド71の前面
にはシース77がねじ固定されており、マニホールド7
1とシース77の内腔をホーン53とそれに連なる超音
波伝達部材54が通っている。そして、超音波伝達部材
54とシース77の間に形成された通路を通じて灌流液
が送水される。
【0048】なお、吸引圧調節部材のない送水構造のみ
を備えた第2のカバー(図示せず)も用意されており、
これと前記第2のカバー69とが任意に交換可能になっ
ている。
【0049】しかして、第2のカバー69は、吸引圧調
節部材65とともに、カバーの外周上を任意に回転でき
るため、術者は、術前、術中において自分の手の大きさ
や、好みの角度に合わせて手術を行うことができる。さ
らに、吸引圧調節部材65の回転操作を行った場合、送
水口金67も一体となって第1のカバー69の外周上を
回転するため、吸引圧調節部材65に接続されている圧
力導入用チューブ63と送水口金67に接続されている
送水チューブ68も同時に第1のカバー66の外周上を
回転するために互いに絡み合うことはない。さらに、吸
引圧調節部材のない送水構造のみを備えた第2のカバー
と容易に交換できるため、吸引圧調節が不必要な手術の
場合、吸引圧調節部材65が、ハンドピース51の把持
の邪魔となることがない。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明の構成によれ
ば、検知されたハンドピースとプローブの種類とその発
振出力を任意に変えても、常に設定された最適な送水量
で駆動される。このため、ハンドピースの超音波振動子
やプローブの発熱を防止でき、安定した確実な冷却がで
きる。したがって、患者、術者に熱傷を与える危険がな
く、発熱による超音波振動子やプローブなどの破損を防
止できる。また、術野が送水により妨げられず、常に良
好な視野が得られる。そのため手術がスムーズに進行で
きる。さらに、送液量が調節されて灌流液を無駄なく使
用することができ、経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す超音波手術装置の
システムを概略的に示す説明図。
【図2】同じくその第1の実施例における検出制御系を
概念的に示す説明図。
【図3】ハンドピースの説明図。
【図4】他のハンドピースにおける先端部付近の断面
図。
【図5】そのハンドピースにおける送水吸引系の構成を
概略的に示す説明図。
【図6】さらに異なる他のハンドピースの断面図。
【符号の説明】
1a,1b…ハンドピース、2a,2b,2c,3a,
3b,3c…プローブ、5…駆動装置、6…コネクタ
受、8…送水チューブ、9…送水ポンプ、11…吸引チ
ューブ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波振動子を内蔵したハンドピース
    と、このハンドピースに着脱自在なプローブと、少なく
    とも前記プローブの部分に灌流液を案内する通路と、こ
    の通路に接続される送水用ポンプと、前記ハンドピース
    を駆動する駆動装置と、この駆動装置に接続した前記ハ
    ンドピースとプローブの種類を識別する検知手段と、前
    記超音波振動子の超音波振動の発振出力を任意に設定可
    能な発振出力設定手段と、この発振出力設定手段による
    発振出力設定値信号により前記送水ポンプの出力値を自
    動的に設定する送水量設定手段とを具備したことを特徴
    とする超音波手術装置。
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