JP3519600B2 - 半導体集積回路装置の製造方法 - Google Patents

半導体集積回路装置の製造方法

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JP3519600B2 JP14015898A JP14015898A JP3519600B2 JP 3519600 B2 JP3519600 B2 JP 3519600B2 JP 14015898 A JP14015898 A JP 14015898A JP 14015898 A JP14015898 A JP 14015898A JP 3519600 B2 JP3519600 B2 JP 3519600B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路装
置の製造方法および半導体集積回路装置技術に関し、特
に、プラズマ化学反応を用いた成膜技術に適用して有効
な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路装置の製造プロセスにお
いては、プラズマ化学反応を応用した種々のプラズマ処
理が実施されている。例えばプラズマCVD(Chemical
VaporDeposition )処理は、半導体集積回路装置の製
造技術として既に定着している。プラズマCVD処理
は、反応ガスを減圧下において放電することにより、常
圧下では安定に得られない電子、イオンおよびラジカル
等のような反応種を発生させ、所定の化学反応を促進さ
せることにより成膜処理を行う技術である。したがっ
て、低温プロセスやドライプロセス等を実現できるの
で、半導体集積回路装置を製造する上で非常に好ましい
技術である。また、例えば耐吸湿性および耐透水性に優
れ、膜の構成元素が安定した状態で結合されリーク電流
が少ない等、膜質の良い絶縁膜が被着できる等のような
優れた特徴を有している。
【0003】このプラズマを生成する方法には、例えば
容量結合型プラズマ(CCP:Capacitive Cappled Pla
sma )CVD法および誘導結合型プラズマ(ICP:In
ductive Cuppled Plasma、ECR:Electron Cycrotoro
n Resonance 、ヘリコンプラズマ)CVD法がある。容
量結合型は、反応管の内部に2枚の平板電極が互いに所
定の距離を隔てて平行に配置され、その電極の一方また
は両方に高周波を与えるものが一般的であり、大面積に
わたって膜厚の均一性を確保できるという優れた特徴が
ある。一方、誘導結合型は、反応管の外部からコイル等
により高周波(または低周波)を与えてプラズマを生成
するもので、内部汚染が少なく、容量結合型よりも約2
桁高い高密度プラズマ(High Density Plasma )を形成
できるという優れた特徴がある。
【0004】また、近年、半導体集積回路装置において
は、半導体集積回路装置を構成する配線構造の微細化に
伴ってボイドを形成することなく隣接配線間を絶縁膜で
埋め込むために高度な埋込技術が必要とされている。こ
れは、例えば配線の微細化に伴って配線の幅方向(横方
向)の寸法が微細化される一方で、配線の厚さ方向(縦
方向)の寸法は、電流密度の増加を抑制する等、配線の
信頼性を確保する観点からあまり薄くできないために、
隣接配線間においてアスペクト比(配線高さ/配線の間
隔)が高くなる傾向にあるからである。また、例えば半
導体集積回路装置においては平坦化および微細化を実現
すべく、溝型の素子分離構造が採用されつつあり、その
分離構造を構成すべく半導体基板に掘られた溝内に絶縁
膜をボイドを生じさせることなく埋め込むことが必要と
されているからである。このような段差を埋め込む一手
法としては、例えばバイアスCVD法がある。この手法
は、例えば半導体ウエハに高周波(RF)バイアスを印
加しながらプラズマCVD処理を行い、成膜とスパッタ
エッチングとを進行させながら成膜を行う方法である。
【0005】なお、プラズマCVD法およびバイアスC
VD法については、例えば株式会社培風館、1997年
6月10日発行、「アドバンスト エレクトロニクスI
−17ULSIプロセス技術」P73〜P74およびP
77〜P79に記載がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、プラズマC
VD法による成膜技術においては、プラズマCVD法で
形成された絶縁膜の剥離の課題および成膜中の損傷に起
因する素子不良の課題があることを本発明者は見出し
た。
【0007】プラズマCVD法で形成される膜の膜質向
上は、(1).成膜時における半導体基板の高温化、
(2).プラズマ生成用高周波出力の高出力化、(3).プラズ
マ密度の高密度化等により実現できるが、上記(1) の高
温化には半導体素子の特性への影響から上限があるの
で、上記(2) および(3) の方法が有効である。
【0008】しかし、例えばシリコン酸化膜等のような
絶縁膜をプラズマCVD法で形成することにより配線を
被覆する場合に、上記(2) および(3) の条件を採用する
と、成膜処理中に配線に照射される酸素の量が増え、配
線表面が酸化される結果、プラズマCVD法で成膜され
た絶縁膜の配線に対する密着性が低下することによりそ
の絶縁膜が剥離してしまう課題がある。
【0009】また、絶縁膜をプラズマCVD法で形成す
る場合に、上記(2) および(3) の条件を採用すると、プ
ラズマから半導体ウエハに流れるイオン電流および半導
体ウエハからプラズマに流れる電子電流が増加すること
によりゲート絶縁膜の耐圧劣化やしきい電圧(Vth)
の変動等のような素子不良が生じたり、半導体基板に物
理的な損傷が生じたり、半導体基板の表面に化学的に不
安定な状態を作り出したりする結果、半導体集積回路装
置の信頼性および歩留まりが低下する課題がある。
【0010】そこで、本発明の目的は、プラズマCVD
法による成膜処理において、下地に損傷を与えることな
く、絶縁膜の剥離の問題を生じさせることなく、絶縁膜
を被着することのできる技術を提供することにある。
【0011】また、本発明の他の目的は、プラズマCV
D法による成膜処理において、下地に損傷を与えること
なく、絶縁膜の剥離の問題を生じさせることなく、膜質
の良い絶縁膜を被着することのできる技術を提供するこ
とにある。
【0012】また、本発明の他の目的は、プラズマCV
D法による成膜処理において、下地に損傷を与えること
なく、絶縁膜の剥離の問題を生じさせることなく、下地
の窪みにボイドを生じさせることなく、絶縁膜を被着す
ることのできる技術を提供することにある。
【0013】さらに、本発明の他の目的は、プラズマC
VD法による成膜処理において、成膜処理時間の増大を
招くことなく、下地に損傷を与えることなく、絶縁膜の
剥離の問題を生じさせることなく、膜質の良い絶縁膜を
被着することのできる技術を提供することにある。
【0014】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0015】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
次のとおりである。
【0016】すなわち、本発明の半導体集積回路装置の
製造方法は、半導体基板上に第1絶縁膜をプラズマCV
D法または高密度プラズマCVD法により被着する工程
と、前記第1絶縁膜の被着工程後の半導体基板上に第2
絶縁膜をプラズマCVD法または高密度プラズマCVD
法により被着する工程とを有し、前記第1絶縁膜の被着
工程においては、前記第1絶縁膜の剥離および下地の損
傷が生じないような条件で第1絶縁膜を被着するもので
ある。
【0017】また、本発明の半導体集積回路装置の製造
方法は、半導体基板上に第1絶縁膜をプラズマCVD法
または高密度プラズマCVD法により被着する工程と、
前記第1絶縁膜の被着工程後の半導体基板上に第2絶縁
膜をプラズマCVD法または高密度プラズマCVD法に
より被着する工程とを有し、前記第1絶縁膜の成膜処理
時に前記半導体基板とプラズマとの間に与える高周波電
力を、前記第2絶縁膜の成膜時に前記半導体基板とプラ
ズマとの間に与える高周波電力よりも低くするものであ
る。
【0018】さらに、本発明の半導体集積回路装置の製
造方法は、前記第2絶縁膜の被着工程では、前記半導体
基板に高周波電力を印加することにより成膜とスパッタ
リングとの両方を作用させながら前記第2絶縁膜を被着
するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する(なお、実施の形態を説明す
るための全図において同一機能を有するものは同一の符
号を付し、その繰り返しの説明は省略する)。
【0020】(実施の形態1)図1〜図5は本発明の一
実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程中にお
ける要部断面図、図6〜図9は本実施の形態における半
導体集積回路装置の製造工程で用いる高密度プラズマC
VD装置の説明図である。
【0021】本実施の形態1においては、例えば高密度
プラズマ(High Density Plasma 、以下、HDPと略
す)CVD法により絶縁膜を被着する場合について説明
する。このHDP・CVD法は、通常のプラズマCVD
法よりも約2桁高い1011/cm2 台のプラズマ密度
(電子密度)で成膜処理を行う方法であり、その他の特
徴として、例えば通常のプラズマCVD法に比べて、電
子温度が高く、かつ、イオンや中性粒子の温度が低いと
いう特徴を有している。なお、以下の説明では、例えば
ロジック回路の製造方法に本発明を適用した場合につい
て説明する。
【0022】図1に示すように、半導体基板1は、例え
ばp- 型のシリコン単結晶からなり、その主面側にはn
ウエル2Nおよびpウエル2Pが形成されている。nウ
エル2Nには、例えばリンまたはヒ素が導入されてn型
に設定され、pウエル2Pには、例えばホウ素が導入さ
れてp型に設定されている。また、半導体基板1の主面
には、例えばシリコン酸化膜からなる分離部構成用のフ
ィールド絶縁膜3が形成されている。ただし、分離部の
構造はこれに限定されるものではなく種々変更可能であ
り、例えば浅い分離溝内に分離用絶縁膜を埋め込むこと
で構成される浅溝埋込分離構造としても良い。そして、
このフィールド絶縁膜3に囲まれた素子形成領域には、
例えばnチャネル型のMIS・FET(Metal Insulato
r Semiconductor Field Effect Transistor :以下、
nMISと略す)QNが形成されている。なお、他の領
域にはpチャネル型のMIS・FETも形成されてい
る。このnMISQNおよびpMISによりCMIS
(Complimentary MIS )回路が構成される。
【0023】このnMISQNは、pウエルに形成され
た一対の半導体領域4nd, 4ndと、半導体基板1の
主面上に形成されたゲート絶縁膜5iと、その上に形成
されたゲート電極6ngとを有している。一対の半導体
領域4nd, 4ndは、nMISQNのソース・ドレイ
ン領域を形成するための領域であり、チャネル領域を挟
んで互いに離間して形成されている。ゲート長は、例え
ば0.25μm程度である。各半導体領域4nd, 4nd
には、例えばリンまたはヒ素が導入されてn型に設定さ
れている。なお、この半導体領域4nd, 4ndの各々
を低濃度領域と高濃度領域とで構成される構造としても
良い。この低濃度領域は、主としてホットキャリア効果
を抑制するための領域であり、チャネル領域に隣接して
いる。また、高濃度領域は、低濃度領域の平面寸法分だ
けチャネル領域から平面的に離間した位置に形成されて
いる。この低濃度領域および高濃度領域は共にn型に設
定されているが、低濃度領域における導電型を決める不
純物の濃度は、高濃度領域のそれに比べて低く設定され
ている。また、半導体領域4nd上に、例えばタングス
テンシリサイド等のようなシリサイド層を設ける構造と
しても良い。これにより、半導体領域4ndと配線との
接触抵抗を下げることが可能となる。また、半導体領域
の上記チャネル領域側の底部角近傍にポケット領域を設
けても良い。このポケット領域は、ソース・ドレイン間
のパンチスルーを抑制するための領域であり、半導体領
域4nd, 4ndの導電型とは反対の導電型に設定され
る。
【0024】ゲート絶縁膜5iは、共に、例えば厚さ8
nm程度のシリコン酸化膜からなる。なお、ゲート絶縁
膜5iを酸窒化膜(SiON)で形成しても良い。これ
により、ゲート絶縁膜5ni中における界面準位の発生
を抑制でき、また、ゲート絶縁膜5i中の電子トラップ
を低減できるので、ゲート絶縁膜5iにおけるホットキ
ャリア耐性を向上させることが可能となる。したがっ
て、ゲート絶縁膜5iの信頼性を向上させることが可能
となる。このようなゲート絶縁膜5iの酸窒化方法とし
ては、例えばゲート絶縁膜5iを酸化処理によって成膜
する際にNH3 ガス雰囲気やNO2 ガス雰囲気中におい
て高温熱処理を施す方法、シリコン酸化膜等からなるゲ
ート絶縁膜5iを形成した後、その上面に窒化膜を形成
する方法、半導体基板1の主面に窒素をイオン注入した
後にゲート絶縁膜5iの形成のための酸化処理を施す方
法またはゲート電極形成用のポリシリコン膜に窒素をイ
オン注入した後、熱処理を施して窒素をゲート絶縁膜5
iに析出させる方法等がある。
【0025】ゲート電極6ngは、例えば低抵抗ポリシ
リコンからなる。ただし、ゲート電極6ngの構造は、
これに限定されるものではなく種々変更可能であり、例
えば低抵抗ポリシリコン上にタングステンシリサイド等
のようなシリサイド層を設けたポリサイド構造または低
抵抗ポリシリコン上に窒化チタンや窒化タングステン等
のバリア金属膜を介してタングステン等のような金属膜
を設けたポリメタル構造でも良い。ポリメタル構造を採
用した場合にはゲート電極6ngの電気抵抗を大幅に下
げることができる。この構造は、ゲート電極6ngのゲ
ート幅が長い場合に特に有効である。なお、図1の左側
のゲート電極6pgはpMISのゲート電極を示してい
る。ゲート電極6pgの構造はゲート電極6ngと同じ
なので説明を省略する。
【0026】このゲート電極6ng, 6pgの側面およ
び上面には、例えばシリコン酸化膜、シリコン窒化膜ま
たはそれらの複合膜等からなるサイドウォール7および
キャップ絶縁膜8が形成されている。サイドウォール7
およびキャップ絶縁膜8をシリコン窒化膜で形成した場
合には、層間絶縁膜に半導体領域4nd等が露出するよ
うな接続孔を穿孔する際にそのサイドウォール7および
キャップ絶縁膜8をエッチングストッパとして機能させ
ることで当該接続孔を自己整合的に位置合わせ良く形成
することができるので、素子のレイアウト面積の微細
化、信頼性の向上および特性の向上を実現できる。
【0027】まず、このような半導体基板1の主面上
に、図2に示すように、絶縁膜(第1絶縁膜)9aをH
DP・CVD法で被着する。ただし、ここでは、ゲート
絶縁膜5iおよび半導体基板1等のような下地に損傷を
与えず、かつ、下地との密着性が確保されるような条件
で成膜処理を行う。具体的には、後述するHDP・CV
D装置における基板バイアス用の高周波電力を、例えば
500Wまたは0(零)Wに設定した状態で成膜処理を
行う。これにより、絶縁膜9aの被着により下地に損傷
を与えることもないし、また、絶縁膜9aの剥離も生じ
ない。なお、成膜時の半導体基板1の温度は、例えば3
00℃〜350℃程度である。
【0028】また、絶縁膜9aは、下地に順応するよう
にほぼ均一な厚さで形成されており、その厚さは、例え
ば20nm〜160nm程度、特に限定されないが、本
実施の形態1では、例えば100nmである。下限の2
0nmは、絶縁膜9aの耐圧確保を考慮した厚さであ
り、この程度の厚さがあれば、この後にHDP・CVD
法により絶縁膜を被着する際に絶縁膜9a自体が破壊さ
れることもないし、また、絶縁膜9aの下地に損傷を与
えることもない。上限の160nmは、これ以上厚くす
ると、隣接配線間または溝等に埋め込まれた絶縁膜9a
中にボイド(空隙)が形成されてしまうのでそれを防止
することを考慮した厚さである。
【0029】絶縁膜9aの構成材料は、例えばシリコン
酸化膜からなり、そのHDP・CVD処理では、例えば
モノシランと、酸素または亜酸化窒素のいずれかと、ア
ルゴンとの混合ガスを用いた。ただし、ガス種は、これ
に限定されるものではなく種々変更可能であり、例えば
ジシランと、酸素または亜酸化窒素のいずれかとの混合
ガスやTEOS(Tetraethoxysilane )と、酸素、亜酸
化窒素またはオゾンのいずれかとの混合ガスを用いても
良い。
【0030】また、絶縁膜9aはシリコン酸化膜に限定
されるものではなく種々変更可能であり、例えばシリコ
ン窒化膜、フッ素含有シリコン酸化膜、BPSG(Boro
Phospho Silicate Glass )、PSG(Phospho Silica
te Glass)またはシリコン酸窒化膜でも良い。絶縁膜9
aがシリコン窒化膜の場合、そのガス種は、例えばモノ
シラン、ジシラン、TEOSまたは4フッ化シリコンの
いずれかと、アンモニアまたは窒素の少なくとも一方と
の混合ガスを用いれば良い。また、フッ素含有シリコン
酸化膜の場合のガス種は、例えば4フッ化シリコンまた
は2フッ化シリコンのいずれかと、酸素または亜酸化窒
素のいずれかとの混合ガス、4フッ化シリコン、2フッ
化シリコンまたは6フッ化エタンのいずれかと、モノシ
ラン、ジシランまたはTEOSのいずれかと、酸素また
は亜酸化窒素のいずれかとの混合ガスを用いれば良い。
BPSGの場合のガス種は、例えばモノシラン、ジシラ
ンまたはTEOSのいずれかと、TMOP(trimethylp
hosphate)、TMP(trimethylphosphate)、フォスフ
ィンまたはTEOP(triethylphosphate )のいずれか
と、TMB(trimethylborate )またはジボランのいず
れかと、酸素、亜酸化窒素またはオゾンのいずれかとの
混合ガスを用いれば良い。PSGの場合のガス種は、例
えばモノシラン、ジシランまたはTEOSのいずれか
と、TMOP、TMP、フォスフィンまたはTEOPの
いずれかと、酸素、亜酸化窒素またはオゾンのいずれか
との混合ガスを用いれば良い。シリコン酸窒化膜の場合
のガス種は、例えばモノシラン、ジシランまたはTEO
Sのいずれかと、アンモニアまたは窒素の少なくとも一
方と、酸素、亜酸化窒素またはオゾンのいずれかとの混
合ガスを用いれば良い。
【0031】続いて、このような絶縁膜9aを被着した
HDP・CVD装置の処理室内において、絶縁膜9a上
に、絶縁膜(第2絶縁膜)10aをHDP・CVD法で
被着する。ただし、ここでは絶縁膜9aの場合のような
条件は付加せずに通常のHDP・CVD法により成膜処
理を行う。具体的には、後述するHDP・CVD装置に
おける基板バイアス用の高周波電力を、例えば2400
W程度に設定した状態で成膜とスパッタエッチングとを
作用させながら成膜処理を行う。この際のエッチング/
デポ比は、例えば0.36程度である。成膜時の半導体基
板1の温度は、例えば300℃〜400℃程度である。
成膜時の処理室内の圧力は、絶縁膜9aの成膜時の場合
よりも下げる。また、絶縁膜10aの材料(その変形
例)および成膜時のガス種(その変形例)は、絶縁膜9
aの場合と同じなので説明を省略するが、絶縁膜10a
の成膜時の各ガスの流量は、絶縁膜9aの場合よりも増
やす。
【0032】このような本実施の形態1では、絶縁膜1
0aをHDP・CVD法で成膜する場合に、下地が絶縁
膜9aにより保護されているので、下地に損傷を与える
こともないし、また、絶縁膜9aと絶縁膜10aとの密
着性は良好なので絶縁膜10aが剥離してしまう問題も
生じない。したがって、下地に損傷を生じさせることな
く、絶縁膜10aの剥離の問題も生じさせることなく、
さらに、下地の窪みにボイド(空隙)を生じさせること
なく、例えば絶縁膜10a中に含まれる水素や水分の量
が低く耐吸湿性および耐透水性に優れ、かつ、絶縁膜1
0aの構成元素が安定した状態で結合されておりリーク
電流が流れ難い等、膜質の良い絶縁膜10aを被着でき
る。
【0033】図3は、これらの工程後のTEG(Test E
lement Group)領域の断面図を示している。フィールド
絶縁膜3およびゲート絶縁膜5i上にはテスト用のゲー
ト電極6tgが形成されている。このゲート絶縁膜5i
およびゲート電極6tgは、上記したゲート絶縁膜5i
およびゲート電極6ng, 6pgの形成工程と同工程時
に形成されている。ゲート電極6tgは、絶縁膜9aに
よって直接被覆され、その上には、絶縁膜10aが被着
されている。
【0034】このような絶縁膜9a, 10aの形成工程
後、図4に示すように、絶縁膜10aの上面をCMP
(Chemical Mechanical Polishing )法等によって平坦
にする。なお、絶縁膜10aの平坦化の方法は、これに
限定されるものではなく、例えば絶縁膜10a上にSO
G(Spin On Glass )膜等を被着することで平坦化して
も良い。続いて、絶縁膜9a, 10aに半導体領域4n
dおよびゲート電極6pgの一部が露出するような接続
孔11を穿孔した後、例えばタングステンまたは窒化チ
タン等のような金属膜をCVD法等によって堆積し、さ
らにそれをCMP法によって削ることにより接続孔11
内にプラグ12を形成する。その後、絶縁膜10a上
に、例えばタングステン、アルミニウムまたはアルミニ
ウム−シリコン−銅合金等をスパッタリング法等によっ
て被着した後、これをフォトリソグラフィ技術およびド
ライエッチング技術によってパターニングすることによ
り第1層配線13を形成する。
【0035】次いで、半導体基板1の主面上に、図5に
示すように、絶縁膜(第1絶縁膜)9bをHDP・CV
D法で被着する。この場合の成膜条件、材料(その変形
例)および厚さは、絶縁膜9aの場合と同じなので説明
を省略する。これにより、絶縁膜9bの被着により下地
に損傷を与えることもないし、また、成膜時に上述の条
件にすることで第1層配線13の表面を酸化されないよ
うにすることができるのでその酸化に起因する絶縁膜9
bの剥離も生じない。
【0036】続いて、このような絶縁膜9bを被着した
HDP・CVD装置の処理室内において、絶縁膜9b上
に、絶縁膜(第2絶縁膜)10bをHDP・CVD法で
被着する。この場合の成膜条件、材料(その変形例)お
よび厚さは、絶縁膜10aと同じなので説明を省略す
る。この場合も、絶縁膜10bをHDP・CVD法で成
膜する場合に、下地に損傷を生じさせることなく、絶縁
膜10aの剥離の問題も生じさせることなく、下地の窪
み(ここでは互いに隣接する第1層配線13の間)にボ
イドを生じさせることなく、膜質の良い絶縁膜10bを
被着できる。その後、絶縁膜10bの上面をCMP法等
によって削り平坦化するか、また、例えば上記したよう
にSOG膜を塗布することで平坦化した後、通常の配線
形成工程を経て半導体集積回路装置を製造する。
【0037】次に、本実施の形態1で用いるHDP・C
VD装置を図6〜図9により説明する。図6は枚葉式の
ECR(Electron Cyclotron Resonance)プラズマCV
D装置14を示している。ECRプラズマCVD装置1
4は、ECR条件により高密度の酸素を発生させるプラ
ズマ室14aと、プラズマ室14aにマイクロ波(例え
ば2.45GHz)を導入する導波管と、プラズマ室14
aの外部に設けられた磁気コイル14bと、プラズマ室
14aから発散磁界により輸送された酸素プラズマと成
膜ガスとを反応させる反応室14cと、反応室14c内
に成膜ガス(モノシラン、ジシラン等)を供給する供給
管14d1 と、プラズマ室14a内にスパッタエッチン
グを生じさせるガス(アルゴンおよび酸素等)を供給す
る供給管14d2 と、反応室14c内に設置され半導体
基板1(半導体ウエハ)を載置する載置台14eとを有
している。
【0038】この載置台14eは、例えば半導体基板1
を静電気で固着する静電チャック機構を有している。ま
た、載置台14eには、整合器14fを介して基板バイ
アス用の高周波電源14gが電気的に接続されており、
成膜処理に際して半導体基板1に高周波電力を供給する
ことが可能となっている。この高周波電力を供給するこ
とにより、直流自己バイアス電圧が半導体基板1とプラ
ズマとの間に生じ、プラズマ中のイオン等を半導体基板
1の方向に引き寄せスパッタエッチングを行うことが可
能となっている。
【0039】上記説明では、上記絶縁膜9a, 9bの成
膜時に高周波電源14gから供給する高周波電力を、上
記絶縁膜10a, 10bの成膜時に高周波電源14gか
ら供給する高周波電力よりも低くしている。これによ
り、絶縁膜9a, 9bの被着処理に際しては、半導体基
板1とプラズマとの間の電圧差を小さくすることがで
き、半導体基板1に引き寄せられる酸素やアルゴンイオ
ンの量およびエネルギーを小さくすることができるの
で、下地の損傷や酸化(特に酸素イオンの照射による配
線表面の酸化)を低減できる。したがって、下地に損傷
を与えることもなく、絶縁膜9a, 9bの剥離の問題も
生じさせることもなく、絶縁膜9a, 9bを被着でき
る。
【0040】また、載置台14eの下部には載置台14
eを冷却するための冷却室14hが設けられている。こ
の冷却室14hには供給管14h1 を通じて純水等のよ
うな冷却水が供給される。さらに、載置台14eには半
導体基板1の温度を検出するための温度センサ14iが
設けられている。なお、符号の14jはヘリウム等を載
置台14eの上面と半導体基板1との間に供給する供給
管を示し、14kは補助コイルを示している。
【0041】次に、図7は枚葉式のICP(Inductive
Coupled Plasma)装置15を示している。ICP装置1
5は、誘電体製(例えば石英またはアルミナ)のチャン
バ15aの周囲に巻かれたコイル15bに高周波電源1
5c1 から整合器15d1 を介して高周波電力を供給し
てチャンバ15a内に誘導結合エネルギーで高密度のプ
ラズマを発生させる構造となっている。また、半導体基
板1を載置する載置台15eには整合器15d2 を介し
て高周波電源15c2 が電気的に接続されており、成膜
処理に際して半導体基板1に基板バイアス用の高周波電
力を供給することが可能となっている。この高周波電力
を供給することにより、直流自己バイアス電圧が半導体
基板1とプラズマとの間に生じ、プラズマ中のイオン等
を半導体基板1の方向に引き寄せスパッタエッチングを
行うことが可能となっている。
【0042】上記説明では、上記絶縁膜9a, 9bの成
膜時に高周波電源15c2 から供給する高周波電力を、
上記絶縁膜10a, 10bの成膜時に高周波電源15c
2 から供給する高周波電力よりも低くしている。ただ
し、この方法に加えて、上記絶縁膜9a, 9bの成膜時
に高周波電源15c1 から供給する高周波電力を、上記
絶縁膜10a, 10bの成膜時に高周波電源15c1 か
ら供給する高周波電力よりも低くしても良い。これらに
より、下地に損傷を与えることもなく、絶縁膜9a, 9
bの剥離の問題も生じさせることもなく、絶縁膜9a,
9bを被着できる。なお、符号の15fは真空排気管を
示している。また、チャンバ15aで形成される処理室
(プラズマ室および反応室)内には上記したガスが供給
される。
【0043】次に、図8は枚葉式のICP装置15の他
の一例を示している。図7と同機能の構成部に同じ符号
が付してある。HDPはコイル15bに低周波電源15
c3から低周波(例えば300〜400kHz)電力を
供給することにより誘導結合エネルギーで形成される。
上記絶縁膜10a, 10bの成膜時においては、高周波
電源15c2 から載置台15eに高周波(例えば13.5
6MHz)電力が供給される構造になっている。これに
より、直流自己バイアス電圧が半導体基板1とプラズマ
との間に生じ、プラズマ中のイオン等を半導体基板1の
方向に引き寄せスパッタエッチングを行うことが可能と
なっている。なお、ターボポンプ15gは処理室内の真
空度を高速で設定するためのポンプである。ゲートバル
ブ15hは、処理室とターボポンプ15gとを仕切るバ
ルブである。
【0044】次に、図9は枚葉式のヘリコン(Helicon
)プラズマ装置16を示している。ヘリコンプラズマ
装置16は、誘電体製(例えば石英またはアルミナ)の
ベルジャ16aの周囲に高周波電源16b1 から高周波
(例えば13.56MHz)電力が供給されるアンテナ1
6cと、その外周に配置された2重のコイル16d1,1
6d2 とを備え、そのベルジャ16a内で生成されたプ
ラズマをバケット16e内に拡散可能な構造となってい
る。バケット16eは、その内側の直径がベルジャ16
aの内側の直径より大きく形成されており、その外周に
は永久磁石16fが設置されている。また、バケット1
6e内には、ガスリング16gおよび半導体基板1を載
置する載置台16hが設置されている。ガスリング16
gは、成膜用のガス(例えばモノシラン、ジシラン等)
を供給可能になっている。なお、スッパッタエッチング
用のガスは、ベルジャ16aの上部の供給管16iを通
じて供給されるようになっている。
【0045】載置台16hには、基板バイアス用の高周
波電源16b2 が電気的に接続されており、成膜処理に
際して半導体基板1に高周波電力を供給することが可能
となっている。この高周波電力を供給することで、直流
自己バイアス電圧が半導体基板1とプラズマとの間に生
じ、プラズマ中のイオン等を半導体基板1の方向に引き
寄せスパッタエッチングを行うことが可能となってい
る。
【0046】上記説明では、上記絶縁膜9a, 9bの成
膜時に高周波電源16b2 から供給する高周波電力を、
上記絶縁膜10a, 10bの成膜時に高周波電源16b
2 から供給する高周波電力よりも低くしている。これに
より、下地に損傷を与えることもなく、絶縁膜9a, 9
bの剥離の問題も生じさせることもなく、絶縁膜9a,
9bを被着できる。
【0047】また、この載置台16hは半導体基板1を
静電気で吸着する静電チャック機構を有している。ま
た、この載置台16hは上下動が可能になっている。ロ
ードロック室16j内の複数の半導体基板の一つを、載
置台16h上に自動的に載置する場合等に、載置台16
hが図9の下方に下降するようになっている。真空排気
管16kは、例えばターボ分子ポンプと機械的に接続さ
れている。
【0048】このような本実施の形態1によれば、以下
の効果を得ることが可能となる。
【0049】(1).HDP・CVD処理により絶縁膜10
a, 10bを被着するのに先立って、絶縁膜9a, 9b
を、下地に損傷や絶縁膜の剥離を生じさせない条件でH
DP・CVD処理により被着することにより、絶縁膜1
0a, 10bの被着に際して絶縁膜9a, 9bが下地を
保護し、かつ、絶縁膜10a, 10bとの密着性を確保
する膜として機能するので、膜質の良い絶縁膜10a,
10bを、下地に損傷を与えることなく、絶縁膜10
a, 10bの剥離の問題を生じさせることなく、しかも
下地の窪みにボイドを生じさせることなく被着すること
が可能となる。
【0050】(2).上記(1) により、半導体集積回路装置
の歩留まりおよび信頼性を向上させることが可能とな
る。
【0051】(3).絶縁膜9a, 9b10a, 10bを同
一の装置の同一の室内で被着することにより、半導体集
積回路装置の製造時間の増大を招くことなく、絶縁膜9
a, 9b10a, 10bを被着することが可能となる。
【0052】(実施の形態2)図10は本発明の他の実
施の形態である半導体集積回路装置の製造工程で用いる
製造装置の説明図、図11は図10の変形例を示す製造
装置の説明図である。
【0053】本実施の形態2においては、図5に示した
絶縁膜9a, 9bを平行平板型のCVD装置で被着し、
絶縁膜10a, 10bを前記実施の形態1と同様のHD
P・CVD装置で被着する。すなわち、絶縁膜9a, 9
bは通常のプラズマCVD法で形成し、絶縁膜10a,
10bはHDP・CVD法で形成している。この通常の
プラズマCVD法におけるプラズマ密度(電子密度)
は、HDPの場合よりも低く、例えば109 /cm2
度である。
【0054】本実施の形態2においても、絶縁膜9a,
9bは、下地に損傷を与えず、かつ、下地との密着性が
確保されるような条件で成膜処理を行う。具体的には、
後述する平行平板型のCVD装置における上部電極(半
導体基板1が載置されない側の電極)に供給する高周波
電力を、200Wから1200Wの間に設定した状態で
成膜処理を行う。これにより、絶縁膜9a, 9bの被着
により下地に損傷を与えないし、また、絶縁膜9a, 9
bの剥離も生じない。絶縁膜9a, 9bの膜厚や構成材
料(その変形例)は前記実施の形態1と同じで良いが、
本実施の形態2では、絶縁膜9a, 9bの成膜時のガス
として、例えばTEOSと酸素とキャリアガスとしての
ヘリウムガスとの混合ガスを用いた。また、成膜時の半
導体基板1の温度は、例えば400℃程度にした。な
お、絶縁膜10a, 10bの成膜条件や構成材料は前記
実施の形態1と同じなので説明を省略する。
【0055】次に、本実施の形態2で用いた枚葉式・平
行平板型のプラズマCVD装置17を図10により説明
する。このプラズマCVD装置17の処理室17a内に
は、上部電極17bおよび下部電極17cが互いに平行
にされて設置されている。上部電極17bの主面と下部
電極17cの主面との間隔は、例えば7.1mm程度であ
る。上部電極17bは、高周波電源17dと電気的に接
続されており、これにより上部電極17bに対して高周
波(例えば13.56Mhz)電力が供給されるようにな
っている。上記説明では、上記絶縁膜9a, 9bの成膜
時に高周波電源17dから供給する高周波電力を、20
0Wから1200Wの間に設定した状態で成膜処理を行
う。
【0056】また、上部電極17bは、処理用のガスを
処理室17a内に分散するガス分散板としての機能部を
有している。すなわち、例えばTEOS、酸素およびヘ
リウム等のようなプロセスガスは、供給管17eを通じ
て上部電極17b内のガス室に供給され、さらに上部電
極17bの主面部(図10では下面部)のガス分散板部
から処理室17a内に供給される構造となっている。下
部電極17cには、熱伝対17fが設置され、半導体基
板1の温度を測定することが可能となっている。また、
下部電極17cの下方には、半導体基板1を加熱するた
めのランプ17gが設置されている。なお、符号の17
hは処理室17a内の圧力を測定するための圧力計であ
る。
【0057】図11は図10の枚葉式の平行平板型のプ
ラズマCVD装置17の変形例を示す図であり、図10
と同一機能の構成部には同一符号が付してある。このプ
ラズマCVD装置17では、下部電極17cに高周波電
源17d1 が電気的に接続されており、これにより半導
体基板1に対して基板バイアス用の高周波電力が供給さ
れ成膜とスパッタエッチングを進行させながら成膜処理
が可能となっている。この場合、絶縁膜9a, 9bの成
膜に際して、高周波電源17dからの高周波電力だけを
下げても良いが、高周波電源17d1 からの高周波電力
も下げるか、または0(零)にしても良い。
【0058】このような本実施の形態2においても、前
記実施の形態1と同様の効果を得ることが可能となる。
【0059】(実施の形態3)図12〜図14は本発明
の他の実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程
中における要部断面図である。
【0060】本実施の形態3においては、例えば半導体
集積回路装置における浅溝型の分離部を形成する方法に
本発明を適用した場合について説明する。
【0061】まず、図12に示すように、半導体基板1
の主面上に、例えばシリコン窒化膜等から成る絶縁膜1
8を通常の熱CVD法(例えば常圧CVD法または低圧
CVD法)によって形成した後、その上に、分離領域が
露出し、かつ、素子領域が被覆されるようなフォトレジ
ストパターン19をフォトリソグラフィ技術によって形
成する。続いて、このフォトレジストパターン19をマ
スクとして、そこから露出する絶縁膜18および半導体
基板1をエッチング除去することにより半導体基板1の
主面に分離溝20を形成する。その後、フォトレジスト
パターン19を除去した後、図13に示すように、前記
実施の形態1, 2と同様にして、半導体基板1上に、絶
縁膜9a, 10aを下方から順にプラズマCVD法によ
り被着する(絶縁膜9aについては、前記実施の形態1
を採用した場合はHDP・CVD法により被着し、前記
実施の形態2を採用した場合は通常のプラズマCVD法
により被着する)。その後、半導体基板1の主面上の絶
縁膜10a, 9aを下層の絶縁膜18をエッチングスト
ッパとしてCMP法等によって削る。続いて、残された
絶縁膜18を除去することにより、図14に示すよう
に、分離溝20内のみに絶縁膜9a, 10aを埋め込み
分離部21を形成する。
【0062】このような本実施の形態3においても、前
記実施の形態1と同じ効果を得ることが可能となる。
【0063】以上、本発明者によってなされた発明を実
施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実
施の形態1〜3に限定されるものではなく、その要旨を
逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでも
ない。
【0064】例えば前記実施の形態1〜3においては、
第1絶縁膜をHDP・CVD法またはプラズマCVD法
で形成した場合について説明したが、これに限定される
ものではなく種々変更可能であり、例えば常圧CVD法
や低圧CVD法等のような熱CVD法または熱酸化法に
よって第1絶縁膜を形成しても良い。これらの絶縁膜の
場合は、成膜に際して下地の損傷や膜の剥離が生じな
い。したがって、成膜に際しては下地の窪みにボイドが
生じないように形成すれば良く、その厚さは前記実施の
形態1と同じである。
【0065】また、前記実施の形態1では、第1絶縁膜
および第2絶縁膜をHDP・CVD法で形成した場合を
説明し、前記実施の形態2では第1絶縁膜を通常のプラ
ズマCVD法で形成し、第2絶縁膜をHDP・CVD法
で形成した場合について説明したが、これに限定される
ものではなく、第1絶縁膜および第2絶縁膜を通常のプ
ラズマCVD法で形成しても良いし、第1絶縁膜をHD
P・CVD法で形成し、第2絶縁膜を通常のプラズマC
VD法で形成しても良い。
【0066】また、前記実施の形態2においては、上部
電極に高周波電源が電気的に接続されている場合につい
て説明したが、これに限定されるものではなく、例えば
上部電極に高周波電源および低周波電源を接続した構造
の2周波励起CVD装置を用いても良い。
【0067】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野であるロジッ
ク回路の製造技術に適用した場合について説明したが、
それに限定されるものではなく、例えばDRAM(Dyna
mic Random Access Memory)、SRAM(Static Rando
m Access Memory )またはフラッシュメモリ(EEPR
OM:Electrically Erasable Programmable ROM)等の
ような半導体メモリ回路や半導体メモリ回路とロジック
回路とを同一半導体基板に設けるメモリ−ロジック混在
回路等に適用できる。また、半導体基板上にバイポーラ
トランジスタを設ける半導体集積回路装置にも適用でき
る。
【0068】
【発明の効果】本願によって開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下の通りである。
【0069】(1).本発明によれば、第2絶縁膜の被着処
理において、第1絶縁膜が下地を保護し、かつ、第2絶
縁膜との密着性を確保する膜として機能するので、下地
に損傷を与えることなく、第2絶縁膜の剥離の問題を生
じさせることなく、第2絶縁膜を被着することが可能と
なる。
【0070】(2).本発明によれば、第2絶縁膜をHDP
・CVD法により被着することにより、下地に損傷を与
えることなく、第2絶縁膜の剥離の問題を生じさせるこ
となく、膜質の良い第2絶縁膜を被着することが可能と
なる。
【0071】(3).本発明によれば、第1絶縁膜および第
2絶縁膜を同一のHDP・CVD装置の同一室内で被着
することにより、プラズマCVD法による成膜処理にお
いて、成膜処理時間の増大を招くことなく、下地に損傷
を与えることなく、絶縁膜の剥離の問題を生じさせるこ
となく、膜質の良い絶縁膜を被着することが可能とな
る。
【0072】(4).本発明によれば、前記半導体基板に高
周波電力を印加することにより成膜とスパッタリングと
の両方を作用させながら第2絶縁膜を被着することによ
り、下地の窪みにボイドを生じさせることなく、下地に
損傷を与えることなく、第2絶縁膜の剥離の問題を生じ
させることなく、第2絶縁膜を被着することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である半導体集積回路装
置の製造工程中における要部断面図である。
【図2】図1に続く半導体集積回路装置の製造工程中に
おける要部断面図である。
【図3】図2に続く半導体集積回路装置の製造工程中に
おける要部断面図である。
【図4】図3に続く半導体集積回路装置の製造工程中に
おける要部断面図である。
【図5】図4に続く半導体集積回路装置の製造工程中に
おける要部断面図である。
【図6】半導体集積回路装置の製造工程で用いる高密度
プラズマCVD装置の説明図である。
【図7】半導体集積回路装置の製造工程で用いる高密度
プラズマCVD装置の説明図である。
【図8】半導体集積回路装置の製造工程で用いる高密度
プラズマCVD装置の説明図である。
【図9】半導体集積回路装置の製造工程で用いる高密度
プラズマCVD装置の説明図である。
【図10】本発明の他の実施の形態である半導体集積回
路装置の製造工程で用いる製造装置の説明図である。
【図11】図10の変形例を示す製造装置の説明図であ
る。
【図12】本発明の他の実施の形態である半導体集積回
路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図13】図12に続く半導体集積回路装置の製造工程
中における要部断面図である。
【図14】図13に続く半導体集積回路装置の製造工程
中における要部断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2N nウエル 2P pウエル 3 フィールド絶縁膜 4nd 半導体領域 5i ゲート絶縁膜 6ng ゲート電極 6pg ゲート電極 7 サイドウォール 8 キャップ絶縁膜 9a, 9b 絶縁膜(第1絶縁膜) 10a, 10b 絶縁膜(第2絶縁膜) 11 接続孔 12 プラグ 13 第1層配線 14 ECRプラズマCVD装置 14a プラズマ室 14b 磁気コイル 14c 反応室 14d1,14d2 供給管 14e 載置台 14f 整合器 14g 高周波電源 14h 冷却室 14h1 供給管 14i 温度センサ 14j 供給管 14k 補助コイル 15 ICP装置 15a チャンバ 15b コイル 15c1 高周波電源 15c2 高周波電源 15c3 低周波電源 15d1 整合器 15e 載置台 15f 真空排気管 15g ターボポンプ 15h ゲートバルブ 16 ヘリコンプラズマ装置 16a ベルジャ 16b1 高周波電源 16b2 高周波電源 16c アンテナ 16d1,16d2 コイル 16e バケット 16f 永久磁石 16g ガスリング 16h 載置台 16i 供給管 16j ロードロック室 16k 真空排気管 17 平行平板型のプラズマCVD装置 17a 処理室 17b 上部電極 17c 下部電極 17d 高周波電源 17d1 高周波電源 17e 供給管 17f 熱伝対 17g ランプ 17h 圧力計 18 絶縁膜 19 フォトレジストパターン 20 分離溝 21 分離部 QN nチャネル型のMIS・FET
フロントページの続き (72)発明者 堀田 勝彦 東京都小平市上水本町5丁目22番1号 株式会社日立超エル・エス・アイ・シス テムズ内 (56)参考文献 特開 平3−280539(JP,A) 特開 平3−24268(JP,A) 特開 平3−120825(JP,A) 特開 平8−17926(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/205 H01L 21/31 H01L 21/312 H01L 21/314 H01L 21/316 H01L 21/318 H01L 29/78

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に絶縁膜をプラズマCVD
    法または高密度プラズマCVD法により被着する工程に
    おいて、 前記半導体基板を載置台に載置して300℃〜400℃
    まで加熱し、成膜材料のガスを供給して、基板バイアス
    の高周波電力を0に設定して、前記半導体基板上に第1
    絶縁膜を形成し、 前記第1絶縁膜成膜工程に引き続き、同一処理室におい
    て、所定の基板バイアス高周波電力を印加して、前記第
    1絶縁膜上に、第2絶縁膜を形成することを特徴とする
    半導体集積回路装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記絶縁膜がシリコン酸化膜であり、お
    よび前記成膜材料のガスが、モノシランと、酸素または
    亜酸化窒素のいずれかと、アルゴンとの混合ガスである
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路装置の
    製造方法。
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