JP3518514B2 - 対数型a/d変換器、対数型a/d変換方法、及び対数型d/a変換器、 - Google Patents

対数型a/d変換器、対数型a/d変換方法、及び対数型d/a変換器、

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JP3518514B2 JP2001019264A JP2001019264A JP3518514B2 JP 3518514 B2 JP3518514 B2 JP 3518514B2 JP 2001019264 A JP2001019264 A JP 2001019264A JP 2001019264 A JP2001019264 A JP 2001019264A JP 3518514 B2 JP3518514 B2 JP 3518514B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、対数型D/A変
換器、対数型A/D変換器、及び対数型A/D変換方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】A/D変換器でアナログ電圧値をディジ
タル信号に変換する場合、その分解能は最大入力電圧値
とビット数とによって決定される。従って、例えばダイ
ナミックレンジの広い検波信号に対するA/D変換のよ
うに、微小な入力に対して十分な分解能を得る一方、大
きな入力電圧値についても飽和することなくディジタル
変換したいような場合には、線形のA/D変換器よりも
対数型のA/D変換器が有用である。このような対数型
A/D変換器の第1従来例として、例えば特開平1−1
58878号公報記載のものを挙げることができる。図
6は、この第1従来例の対数型A/D変換器を示す回路
図である。同図に示すようにこの対数型A/D変換器で
は、参照電圧端子44に印加された参照電圧Vref
が、抵抗47、・・・を用いて対数特性で分圧されてい
る。このように分圧して得られた各電圧が、アナログ入
力端子45から入力された入力電圧Vinと比較器4
2、・・・で比較される。そしてこの比較の結果に従っ
て、「H」又は「L」の信号が各比較器42から出力さ
れる。出力された各信号は、デコーダ43でディジタル
信号Doutに2進コード化され、ディジタル出力端子
46から出力される。このA/D変換器では、参照電圧
Vrefを対数特性で分圧しているので、入力電圧Vi
nを対数変換したディジタル信号を出力することができ
る。
【0003】また対数型A/D変換器の第2従来例とし
て、特開昭59−231456号公報記載のものを挙げ
ることができる。このA/D変換器では、ダイオードが
有する電圧電流特性の非線形を利用して、まず入力電圧
を対数変換する。そして対数変換された電圧を、通常の
線形特性を有するA/D変換器によってディジタル信号
に変換するよう成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の各A/D変
換器では、それぞれ入力電圧を対数変換したディジタル
信号を得ることができる。しかしながら第1従来例で
は、参照電圧Vrefを対数特性で分圧するために、下
位ビット側において微細な電圧差で分圧しつつ、上位ビ
ット側においては大きな電圧差で分圧しなければならな
い。しかしながら、このような分圧を抵抗47で正確に
行うには困難が伴うという問題があった。
【0005】またこの問題は、対数型のD/A変換器に
ついても同様に生じうる。入力ビット列に対応して複数
の抵抗を並設し、各抵抗に流れる電流を加算して出力電
圧値を形成する従来の電流加算型D/A変換器やはしご
型D/A変換器では、下位ビット側において微細な電流
を発生させつつ、上位ビット側において大きな電流を得
なければならない。しかしながら、このように広いレン
ジにわたる電流を単に抵抗値の変化で正確に得るには困
難が伴うという問題がある。
【0006】一方、第2従来例では、ダイオードの電圧
電流特性を利用して対数変換を行っている。そのためダ
イオードの温度特性によって変換特性が変化してしま
い、高精度で安定した対数変換ができないという問題が
あった。この問題を解決する手法が前記特開昭59−2
31456号公報で提案されているが、これによると温
度特性を校正するための回路を別途に付加しなければな
らないため、回路規模が大きくなってしまうという問題
が生じる。
【0007】さらに上記従来のいずれのA/D変換器に
おいても、ディジタル・データは対数によりランク分け
された位ごとに単なる「0」「1」の羅列として出力さ
れる。そのため、せっかく対数変換されたディジタル・
データを出力したにもかかわらず、これをデシベル等の
比較値で扱うには、比較基準値との対比結果を演算出力
する信号処理回路等を別途に設けなければならない。そ
のため、このような場合には回路規模がさらに大きくな
ってしまうという問題があった。
【0008】この発明は、上記従来の課題を解決するた
めになされたものであって、その目的は、簡素な回路構
成でありながら正確に対数変換された出力信号を得るこ
とのできる対数型D/A変換器、対数型A/D変換器、
及び対数型A/D変換方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで本発明の対数型A
/D変換器は、電圧値がそれぞれn乗関係にある数列を
なす複数の参照電圧を、所定の電圧値をn乗する少なく
とも1つの第1の乗算器を用いて発生させる参照電圧発
生部と、少なくとも1つの前記参照電圧に基づいて比較
電圧を発生させる比較電圧演算装置と、前記比較電圧を
基準にして被変換電圧に対応するディジタル出力値を出
力する比較器とを備えたことを特徴としている。
【0010】また本発明の対数型A/D変換方法は、電
圧値がそれぞれn乗関係にある数列をなす複数の参照電
圧を発生させ、少なくとも1つの前記参照電圧に基づい
た複数の比較電圧を発生させ、この比較電圧を基準にし
て被変換電圧に対応するディジタル出力値を決定するこ
とを特徴としている。
【0011】これらの対数型A/D変換器又は対数型A
/D変換方法では、比較電圧を、電圧値がn乗関係にあ
る参照電圧同士を少なくとも1つ用いて形成している。
そして前記参照電圧は、隣接する参照電圧を乗算器でn
乗することによって発生させている。従って、各ディジ
タル出力値決定の基準となるべく複数の比較電圧を、正
確に発生させることが可能となる。
【0012】加えて本発明の対数型A/D変換器及び対
数型A/D変換方法は、前記比較電圧演算装置を、少な
くとも1つの参照電圧と所定の基準電圧値とを乗じて比
較電圧を形成する乗算器としており、A/D変換可能な
レンジ(範囲)を基準電圧に応じて上げたり下げたりす
ることができる。また基準電圧に対するデシベルでのデ
ィジタルデータを出力することができる。
【0013】さらに本発明における対数型A/D変換器
は、最下位の参照電圧を外部から設定できるよう成され
るとともに、前記参照電圧発生部が、最下位の参照電圧
から順次に乗算器でn乗して前記各参照電圧を発生させ
るよう成されたことを特徴としている。
【0014】この対数型A/D変換器では、最下位の参
照電圧を変更することにより、1ビットが有する分解能
を外部から設定することが可能となる。
【0015】さらに加えて本発明の対数型A/D変換器
は、第2の乗算器に入力される前記参照電圧を逐次に選
択する逐次参照電圧選択手段と、前記比較器において比
較電圧と被変換電圧とを逐次比較して前記被変換電圧値
に対応するディジタル出力値を出力する逐次出力手段と
をさらに備えたことを特徴としている。
【0016】上記と似た対数型A/D変換方法では、前
記各比較電圧を逐次に発生させ、発生させた比較電圧と
被変換電圧とを逐次比較して、前記被変換電圧に対応す
るディジタル出力値を決定することを特徴としている。
【0017】これらの対数型A/D変換器又は対数型A
/D変換方法では、逐次に発生させた比較電圧と被変換
電圧とを逐次比較しているので、その構成をより簡素な
ものとすることが可能となる。
【0018】本発明の対数型D/A変換器は、所定の電
圧値をn乗する乗算器を用いて、電圧値がそれぞれn乗
関係にある数列をなす複数の参照電圧を各ビットに対応
させて発生させる参照電圧発生部と、各ビットに対応す
る参照電圧から入力ビット列に従って参照電圧を選択す
る選択部と、選択された参照電圧を乗算して出力電圧値
を形成する乗算器とを備えたことを特徴としている。
【0019】この対数型D/A変換器では、乗算器によ
る乗算によって、対数変換された電圧値を形成すること
が可能となる。
【0020】また本発明の対数型D/A変換器は、最下
位の参照電圧を外部から設定できるよう成されるととも
に、前記参照電圧発生部は、最下位の参照電圧から順次
に乗算器でn乗して前記各参照電圧を発生させるよう成
されたことを特徴としている。
【0021】この対数型D/A変換器では、最下位の参
照電圧を変更することにより、1ビットが有する分解能
を外部から設定することが可能となる。
【0022】上記してきた対数型A/D変換器、変換方
法及び対数型D/A変換器において、n=2の時には、
デシベルに直接換算できる構成とすることが可能であ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、この発明の対数型A/D変
換器、対数型A/D変換方法、及び対数型D/A変換器
の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ詳細
に説明する。
【0024】図1は、本発明の一例として対数型A/D
変換器の回路図を示している。この図1の対数型A/D
変換器は、参照電圧発生部7、電圧比較部8、タイミン
グ回路9、データ出力部10を主要部分として、4ビッ
トのディジタル信号Doutを出力するように構成され
ている。まず参照電圧発生部7は、直列に接続された3
個の2入力アナログ乗算器11〜13を備えており、隣
接する参照電圧の値は、2乗関係(後段の乗算器から前
段の乗算器を見ると平方根の関係)となっている。すな
わち参照電圧は、隣接する電圧値がそれぞれn(=2)
乗関係にある数列からなるとも言える。このうち第1ア
ナログ乗算器11の両入力端子には、参照電圧端子31
が接続されている。そしてこの第1アナログ乗算器11
の出力端子が第2アナログ乗算器12の両入力端子に接
続され、さらに第2アナログ乗算器12の出力端子が第
3アナログ乗算器13の両入力端子に接続されている。
また前記第1アナログ乗算器11の出力端子側が第1参
照電圧ノード35、第2アナログ乗算器12の出力端子
側が第2参照電圧ノード36、第3アナログ乗算器13
の出力端子側が第3参照電圧ノード37となっている。
ここではアナログ乗算器は3個が直列に接続されている
が、この乗算器は少なくとも1つあれば、本発明の機能
を有するA/D変換器を作ることは可能である。また図
8、図9のように、乗算器を並列的又は直列と並列と組
み合わせ等を用いて2乗関係の参照電圧発生部7を構成
することも可能である。
【0025】前記参照電圧端子31及び各参照電圧ノー
ド35〜37は、電圧比較部8に接続される。この電圧
比較部8は、スイッチ16〜29、選択スイッチ51〜
54、第4アナログ乗算器14、比較器15を備えて構
成されている。そしてスイッチ17とスイッチ18とが
直列に接続され、これにスイッチ16が並列に接続され
るとともに、その出力側に選択スイッチ51の第1入力
端子51aが接続されて第1スイッチ部38が構成され
ている。同様にスイッチ20とスイッチ21とが直列に
接続され、これにスイッチ19が並列に接続されるとと
もに、その出力側に選択スイッチ52の第1入力端子5
2aが接続されて第2スイッチ部39が構成されてい
る。さらにスイッチ23とスイッチ24とが直列に接続
され、これにスイッチ22が並列に接続されるととも
に、その出力側に選択スイッチ53の第1入力端子53
aが接続されて第3スイッチ部40が構成されている。
またスイッチ25と、その出力側に第1入力端子54a
を接続した選択スイッチ54とによって第4スイッチ部
41が構成されている。そして前記第3参照電圧ノード
37が前記第1スイッチ部38の入力側に、第2参照電
圧ノード36が第2スイッチ部39の入力側に、第1参
照電圧ノード35が第3スイッチ部40の入力側に、参
照電圧端子31が第4スイッチ部41の入力側に、それ
ぞれ接続される。また各選択スイッチ51〜54の第2
入力端子51b〜54bは、それぞれ単位電圧端子30
に接続される。これらのスイッチ類によって乗算器14
に入力される参照電圧を逐次的に変化させており、逐次
的な参照電圧選択手段となっている。この逐次参照電圧
選択手段は、このようにスイッチで構成してもよいし、
ラッチやマルチプレクサ等を用いてもよい。これら逐次
参照電圧選択手段は、ここでは4個が並列に接続される
が、これも参照電圧発生部7で生成される参照電圧の数
に応じて、少なくとも2個あれば本発明の機能を有する
A/D変換器を作ることができる。
【0026】次に、各スイッチ部38〜41の出力側
は、第4アナログ乗算器14の入力端子に接続される。
この第4アナログ乗算器14は、ここでは5つの入力電
圧を乗算するように成されたものであって、残る入力端
子には基準電圧入力端子33が接続され、比較電圧が演
算される装置となっている。そしてこの第4アナログ乗
算器14の出力端子と被変換電圧入力端子32とが、比
較器15の入力側に接続される。比較器15の出力側に
はスイッチ26〜29が並列に接続され、各スイッチ2
6〜29の出力側がデータ出力回路10に接続されてい
る。このデータ出力回路10は、図を簡明にして理解を
容易とするため図示しないが、例えばD型フリップフロ
ップやラッチレジスタ等によって構成され、その出力側
がデータ出力端子34に接続されている。ここではDo
utの出力は4ビットで、最下位ビットD0〜最上位ビ
ットD3となっている。また前記データ出力回路10へ
の入力信号A3〜A0がタイミング回路9に出力される
一方、タイミング回路9からデータ出力回路10にラッ
チ信号CKが出力される。タイミング回路9は、前記各
スイッチ部38〜41及びスイッチ26〜29を制御す
るためのパルス信号を形成して(図2参照)、これを電
圧比較部8に出力するものである。このタイミング回路
9は、例えばシフトレジスタ、ラッチレジスタ等によっ
て構成される。
【0027】図3は、上記した対数型A/D変換器1と
センサ回路2とを用いて、所定の物理量(例えば圧力、
光、温度等)Pを測定するシステムを示している。すな
わち、センサ回路2を被測定回路とする場合である。セ
ンサ回路2は、入力電圧Vinを入力し、これを増幅し
て出力電圧Voutを出力する。そしてその増幅率が、
外部から与えられた前記物理量Pによって変化するよう
成されている。従ってこの増幅率を検知すれば、前記物
理量Pを測定することができる。そこでセンサ回路2の
入力側を前記対数型A/D変換器1の基準電圧入力端子
33に接続するとともに、センサ回路2の出力側を対数
型A/D変換器1の被変換電圧入力端子32に接続す
る。そして対数型A/D変換器1のデータ出力端子34
を表示装置3に接続する。
【0028】次に上記のような測定システムに用いた場
合を例として、上記対数型A/D変換器の動作を説明す
る。これは、この発明の対数型A/D変換方法の一実施
形態である。まず図1に示す参照電圧端子31には、調
整可能な外部電源から基準参照電圧Vref0を印加し
ておく。このVref0は、第4アナログ乗算器14で
センサ回路2の入力電圧VinとVref0とを乗算し
たとき、第4アナログ乗算器14の出力電圧VxがVi
nの100.05倍、すなわちVinに対して+1dB
に相当する電圧値となるような電圧値である。ここでは
簡単のために、各アナログ乗算器11〜14は、1Vの
入力電圧によって他の入力電圧が1倍され、2Vの入力
電圧によって他の入力電圧が2倍されるように設計され
ているものとする。そしてこの関係に従って、アナログ
乗算器11〜13は同一入力値同士を乗算して2乗の出
力を出力し、アナログ乗算器14は2つ以上の入力電圧
値を乗算して出力する。Vref0は、100.05
に設定する。次にVref0は第1アナログ乗算器11
で2乗され、第1参照電圧ノード35の参照電圧値Vr
ef1は100.1Vになる。そしてVref1が第2
アナログ乗算器12で2乗され、第2参照電圧ノード3
6の参照電圧値Vref2は100.2Vになる。この
Vref2がさらに第3アナログ乗算器13で2乗さ
れ、第3参照電圧ノード37の参照電圧値Vref3は
100.4Vになる。すなわち前記参照電圧発生部7で
は、隣接する電圧値がそれぞれ2乗関係にある数列をな
す複数の参照電圧Vref1〜Vref3が、参照電圧
Vref0〜Vref2をそれぞれ2乗する乗算器11
〜13を用いて順次形成されており、これら参照電圧の
乗数は等比数列となっている。なお表1に示すように、
nが3以上でも参照電圧の乗数は等比数列となってい
る。
【0029】乗算器に入力される値が零となり、乗算器
出力が零となることを防ぐために、前記単位電圧端子3
0には、第4アナログ乗算器14において他の入力電圧
を1倍する電圧(以下「単位電圧Vu」という。ここで
は1Vである。)を印加する。さらに基準電圧入力端子
33には、上記したようにセンサ回路2の入力電圧Vi
nが基準電圧として印加される。このVinは、センサ
の感度を適切に調整し、また適宜最大限の測定精度が得
られるように、外部か又は内部に可変の電圧源を有し、
そこから選択される最適な値となっている(電圧源は図
示せず)。そして被変換電圧入力端子32には、センサ
回路2の出力電圧Voutが被変換電圧として印加され
る。
【0030】上記のように設定された状態で、図2のタ
イムチャートに示すようなパルス信号を、タイミング回
路9から電圧比較部8及びデータ出力回路10に与え
る。まず時刻T0で、信号RSTを「H」にする。これ
によってスイッチ16〜29がOFFになり、また全選
択スイッチ51〜54が第2入力端子51b〜54bを
選択する。次に時刻T1で、RSTを「L」にする一
方、スイッチ16及びスイッチ26をONにするととも
に選択スイッチ51に第1入力端子51aを選択させる
信号SWAと、スイッチ18をONにする信号SWBと
を「H」にする。すると第4アナログ乗算器14の5入
力には(Vref3、Vu、Vu、Vu、Vin)が入
力され、比較電圧Vx=100.4×Vinが出力され
る。そしてこのVxと前記Voutとが、比較器15で
比較される。そしてVout≧Vxのとき比較器15の
出力値は「H」となり、スイッチ26の出力側に現れた
A3=「H」がデータ出力回路10に与えられる。一
方、Vout<Vxのときは比較器15の出力値が
「L」となるので、A3=「L」がデータ出力回路10
に与えられる。この信号A3は、データ出力回路10で
一時記憶されるとともに、タイミング回路9を介して電
圧比較部8に出力される。そして電圧比較部8では、A
3=「H」のときスイッチ17がONになるとともに選
択スイッチ51が第1入力端子51aを選択したままと
なる一方、A3=「L」のときスイッチ17がOFFに
なるとともに選択スイッチ51が第2入力端子51bを
選択するようになる。ここでは説明のために、Vout
=100.53×Vinであったとする。つまり、Vo
utはVinの+10.6dBに相当しているというこ
とである。するとA3=「H」となるので、スイッチ1
7はONになり、選択スイッチ51は第1入力端子51
aを選択する。
【0031】次に時刻T2では、SWBを「H」にした
ままSWAを「L」にし、スイッチ19及びスイッチ2
7をONにするとともに選択スイッチ52に第1入力端
子52aを選択させる信号SWCと、スイッチ21をO
Nにする信号SWDとを「H」にする。この状態ではス
イッチ17、18、19、27がそれぞれONになり、
第4アナログ乗算器14の5入力には(Vref3、V
ref2、Vu、Vu、Vin)が入力される。従って
第4アナログ乗算器14からは、比較電圧Vx=10
0.6×Vinが出力されることになる。そしてこのV
xと前記Voutとが比較器15で比較され、Vout
≧VxのときA2=「H」がデータ出力回路10に与え
られる一方、Vout<VxのときはA2=「L」がデ
ータ出力回路10に与えられる。この信号A2も、デー
タ出力回路10で一時記憶されるとともに、データ出力
回路10からタイミング回路9を介して電圧比較部8に
出力される。そして電圧比較部8では、A2=「H」の
ときスイッチ20がONになるとともに選択スイッチ5
2が第1入力端子52aを選択したままとなる一方、A
2=「L」のときスイッチ20がOFFになるとともに
選択スイッチ52が第2入力端子52bを選択するよう
になる。そして上記のようにVout=10 .53×
VinであったとするとA2=「L」となるので、スイ
ッチ20はOFFになり、選択スイッチ52は第2入力
端子52bを選択する。
【0032】さらに時刻T3においても、上記と同様の
動作を行う。時刻T3ではSWB及びSWDを「H」に
したままSWCを「L」にし、スイッチ22及びスイッ
チ28をONにするとともに選択スイッチ53に第1入
力端子53aを選択させる信号SWEと、スイッチ24
をONにする信号SWFとを「H」にする。この状態で
はスイッチ17、18、21、22、24、28がそれ
ぞれONになり、第4アナログ乗算器14の5入力には
(Vref3、Vu、Vref1、Vu、Vin)が入
力される。従って第4アナログ乗算器14からは、比較
電圧Vx=10 0.5×Vinが出力されることにな
る。そしてこのVxと前記Voutとが比較器15で比
較され、Vout≧VxのときA1=「H」がデータ出
力回路10に与えられる一方、Vout<Vxのときは
A1=「L」がデータ出力回路10に与えられる。この
信号A1も、データ出力回路10で一時記憶されるとと
もに、データ出力回路10からタイミング回路9を介し
て電圧比較部8に出力される。そして電圧比較部8で
は、A1=「H」のときスイッチ23がONになるとと
もに選択スイッチ53が第1入力端子53aを選択した
ままとなる一方、A2=「L」のときスイッチ23がO
FFになるとともに選択スイッチ53が第2入力端子5
3bを選択するようになる。Vout=100.53×
VinであればA1=「H」となるので、スイッチ23
はONになり、選択スイッチ53は第1入力端子53a
を選択する。
【0033】最後に時刻T4では、SWB、SWD及び
SWFを「H」にしたままSWEを「L」にし、スイッ
チ25及びスイッチ29をONにするとともに選択スイ
ッチ54に第1入力端子54aを選択させる信号SWG
を「H」にする。この状態ではスイッチ17、18、2
1、23、24、25、29がそれぞれONになり、第
4アナログ乗算器14の5入力には(Vref3、V
u、Vref1、Vref0、Vin)が入力される。
従って第4アナログ乗算器14からは、比較電圧Vx=
100.55×Vinが出力されることになる。そして
このVxと前記Voutとが比較器15で比較され、V
out≧VxのときA0=「H」がデータ出力回路10
に与えられる一方、Vout<VxのときはA0=
「L」がデータ出力回路10に与えられる。上記のよう
にVout=100.53×VinとするとA0=
「L」となり、データ出力回路10で一時記憶される。
【0034】ここまでで、この一実施形態における演算
結果を見直すと、比較電圧の指数、すなわち最下位の参
照電圧Vref0(このn=2の場合はVref0=1
.05≒1.122)の累乗における指数(1.1
22を何乗しているかを示す数字)が等差数列なってい
ることが分かる。これを、上記では計算されなかった別
の入力条件と併せて表1に記した。またスイッチ26、
27、28、29も、各タイミングに合わせて逐次的に
動作し、4ビットのディジタル値をデータ出力回路10
に出力している。
【0035】
【表1】
【0036】そして時刻T5でラッチ信号CKが「H」
になると、データ出力回路10に一時記憶されたビット
列A3〜A0が、ラッチレジスタで一斉にラッチされ
る。そしてDout=「1010」という2進コード化
されたディジタル出力値が、データ出力端子34から表
示装置3に出力される。この「1010」という2進デ
ータは10進数の「10」を意味しているが、表示装置
3ではそのまま「10dB」という表示がなされる。そ
してこの表示から、センサ回路2によって検出された物
理量Pを知ることができる。時刻T6以降は、上記を繰
り返して次のディジタル出力値Doutを得る。図4
は、このようにして得られたディジタル出力値と、Vo
ut/Vin比との関係を示すグラフである。同図に示
すようにVout/Vin比がそのままデシベル値とし
て出力されていることが分かる。例えばVout/Vi
n=1のときDout=「0000」すなわち0dBが
出力され、Vout/Vin=2のときDout=「0
110」すなわち6dBが出力され、Vout/Vin
=4のときDout=「1100」すなわち12dBが
出力される。ここでは4ビット構成としたため15dB
が測定限界となるが、例えば8ビット構成とすれば理論
上は255dBまで測定できることになる。
【0037】参照電圧Vref3〜Vref1は、基準
参照電圧Vref0をアナログ乗算器11〜13で順次
に2乗して生成している。従って参照電圧発生部7の回
路規模を小さくすることができる。しかも抵抗による分
圧ではなく、乗算器による乗算によってVref3〜V
ref1を生成している。比較電圧Vxは、これらの参
照電圧Vref3〜Vref0同士を乗算して形成され
るので、対数間隔を有する複数の比較電圧Vxを正確に
発生させることができる。さらに温度特性等への依存を
抑制することができるので、正確な比較電圧Vxを安定
して発生させ、精度の高い対数型のA/D変換をするこ
とができる。また参照電圧Vref3〜Vref1は最
下位ビットA0に対応する参照電圧Vref0によって
決定され、このVref0が前記比較電圧Vxの数列を
決定する。従って参照電圧端子31に与える電圧を変更
することによって、前記比較電圧Vxの数列の間隔、す
なわちA/D変換における1ビットが有する分解能を外
部から設定することが可能となる。この外部から設定す
る電圧(参照電圧端子31の電圧)を上げると分解能が
粗くなり、下げると分解能が細かくなるというように、
A/D変換における分解能が自在となる。
【0038】さらに上記対数型A/D変換器では、第4
アナログ乗算器14でVref3〜Vref0とセンサ
回路2の入力電圧Vinとを乗算し、その結果であるV
xとセンサ回路2の出力電圧Voutとを比較するよう
にしている。すなわち、比較電圧Vxが、参照電圧Vr
ef3〜Vref0の少なくともひとつと基準電圧Vi
nとを乗じて形成されているということである。これま
で示してきたように、この比較電圧Vxと被変換電圧V
outとを比較してディジタル出力値Doutを決定し
ているので、Vinに対するVoutのデシベル値とし
て出力値Doutを得ることができる。しかも、これま
で示してきた実施形態のようにVref0とVinとを
前記アナログ乗算器14で乗算したとき、Vx=10
0.05×Vinとなるようにすると、Doutの最下
位ビットD0が1dBに対応し、そしてD1が2dB
に、D2が4dBに、最上位ビットD3が8dBに、そ
れぞれ対応するようにできる。従ってこの例ではDou
tをそのままデシベル表示に用いることができるので、
特別な信号処理回路は不要となり、この対数型A/D変
換器を用いたシステムの構成を簡素なものとできる。な
お、これまで示してきた実施形態に限らず、本発明にお
いては、この基準電圧Vinを変えることにより、バイ
アスを変えることができると同時に、A/D変換できる
レンジ(A/D変換できる電圧の範囲)自体もバイアス
に応じて広がったり狭くなったりするようになる。
【0039】他の実施形態のひとつとして、参照電圧発
生部7において、これまでの実施形態の説明で用いてき
た2入力乗算器11、12、13を他の構成の乗算器1
11〜113、211〜213、311〜314に置き
換えたものを、図7〜図9に示す。それ以外の構成は、
これまでのものと同様であるので省略するが、図7に示
すように例えば3入力乗算器111〜113に置き換え
ると、変換レンジをより広くすることができるという特
徴がある。なお加えて、このn=3(例えば3入力乗算
器)とn=4(例えば4入力乗算器)の場合における参
照電圧Vref0、Vref1、Vref2、Vref
3の値の変化を、これまでと同様にVref0=10
0.05とした場合を例に、表1に示しておいた。この
ように乗算器11、12、13は、3入力、4入力、5
入力、・・・、n入力(すなわちn乗)と増やすことも
可能で変換レンジはそれに応じて広くなるという特徴が
ある。また図8では、2入力乗算器211、4入力乗算
器212、8入力乗算器213をVref0に対して並
列に接続し、これによって電圧値が2乗関係にある4つ
の参照電圧を発生させている。図9では、2入力乗算器
311、4入力乗算器312、2入力乗算器313をV
ref0に対して並列に接続し、さらに2入力乗算器3
13に4入力乗算器314を直列に接続して、電圧値が
2乗関係にある4つの参照電圧を発生させている。また
乗算器の段数も、これまで説明してきたものはすべて3
段であるが、4段以上設けることは設計上の要求に応じ
て適宜に行えばよい。
【0040】以上にこの発明の具体的な実施の形態のひ
とつについて説明したが、この発明は上記実施形態に限
定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更し
て実施することができる。上記ではDoutをそのまま
デシベル表示に用いるため、Vref0とVinとを第
4アナログ乗算器14で乗算したときVx=100.
05×Vinとなるようにして、1ビット当たりの分解
能を1dBとした。しかしながら上述のようにVref
0をさまざまに変えて、前記分解能を種々に設定するこ
とができる。例えばVref0とVinとを第4アナロ
グ乗算器14で乗算したときVx=100.1×Vin
となるようにすると、1ビット当たりの分解能を2dB
とすることができる。このように種々の電圧値を有する
Vref0を前記参照電圧端子31から印加して分解能
を変更することができるが、予め複数のVref0をA
/D変換器の内部に準備しておき、これを外部からの制
御によって選択するような構成としてもよい。また図7
のように3入力以上の多入力の乗算器を用いると、さら
にフルスケールを拡大し高精度な分解能を得ることがで
きる。
【0041】上記では、Vinを第4アナログ乗算器1
4に入力してVref3〜Vref0と乗算することに
より、ディジタル出力値Doutを相対値として出力す
るようにした。しかしながらこれは、第4アナログ乗算
器14をVin入力のないものとして構成し、あるいは
Vinに代えて単位電圧Vuを入力し、Vref0〜V
ref3の乗算結果をそのまま比較電圧Vxとして、こ
のVxとVoutとを逐次比較することにより、ディジ
タル出力値Doutを絶対値として出力するようにして
もよい。
【0042】スイッチ16〜29を図2に示すようなパ
ルス信号で開閉制御してVxとVoutとの逐次比較を
行ったが、これは逐次比較の一例であって、他のアルゴ
リズムに基づく逐次比較を行ってもよいのは勿論であ
る。
【0043】ここまでは逐次比較型として構成された場
合を説明したが、これは並列比較(常時比較)型として
構成してもよい。図5は、このような並列比較型の対数
型A/D変換器の構成を示す回路図である。ここでも4
ビットのディジタル信号Doutを出力するよう構成さ
れたものを例として示している。参照電圧発生部7は、
図1に示す逐次比較型の対数型A/D変換器のものと同
じである。参照電圧端子31に入力されたVref0を
乗算器11、12、13で順次に2乗し、参照電圧Vr
ef3〜Vref1を発生させている。そして各参照電
圧Vref3〜Vref0から各ディジタル値が示すビ
ット列(0、0、0、1)〜(1、1、1、1)に従っ
て参照電圧Vref3〜Vref0を選択し、この選択
よりなる参照電圧Vref3〜Vref0の15種類の
組み合わせをそれぞれ乗算器101に入力する。また各
乗算器101には、基準電圧入力端子33に印加された
基準電圧Vinを入力する。従ってこの対数型A/D変
換器では、15個の乗算器101によって比較電圧Vx
が作られ、この比較電圧Vxをビット列(0、0、0、
1)〜(1、1、1、1)が示す各ディジタル値に対応
して15個の乗算器101から同時並列的に出力するこ
とになる。そしてこのようにして形成された比較電圧V
xと被変換電圧Voutとを、各乗算器101に対応し
て設けられた15個の比較器102によって比較する。
そしてこの比較によって比較器102から並列に出力さ
れた15個の「H」「L」から成る信号をデコーダ10
0に入力し、このデコーダ100で4ビットの2進コー
ドに変換してディジタル出力値Doutをデータ出力端
子34から出力する。
【0044】この実施形態の対数型A/D変換器が上記
逐次比較型の対数型A/D変換器と相違するのは、比較
電圧Vxを単一の乗算器14から逐次に出力して被変換
電圧Voutと逐次比較するのではなく、Vxを複数の
乗算器101から同時に出力してVoutと並列比較す
るようにした点である。従って回路規模に余裕があるよ
うな場合には、この実施形態の対数型A/D変換器を用
いることにより、高速度の対数型A/D変換を行うこと
ができる。その際、乗算器11〜13での2乗によって
参照電圧Vref0〜Vref3を形成し、この参照電
圧Vref0〜Vref3を乗算して比較電圧Vxを形
成しているのは上記と同様である。従って上記と同様、
正確に対数変換された出力を得ることができるし、また
Vref0の値を変えることによって容易に分解能の設
定を変更することができる。また基準電圧Vinを乗じ
て比較電圧Vxを形成しているから、ディジタル出力値
Doutを相対値として得ることができるのも上記と同
様である。
【0045】また、逐次比較と並列比較のよい点を併せ
持った図10の回路図に示されるような構成も可能であ
る。ここでも4ビットのディジタル信号Doutを出力
するよう構成されたものを例として示している。参照電
圧発生部7は、図1に示す逐次比較型の対数型A/D変
換器のものと同じである。参照電圧端子31に入力され
たVref0を乗算器11、12、13で順次に2乗
し、参照電圧Vref3〜Vref1を発生させてい
る。そして各参照電圧Vref3〜Vref0から各デ
ィジタル値が示すビット列(0、0、0、1)〜(1、
1、1、1)に従って参照電圧Vref3〜Vref0
を選択し、この選択よりなる参照電圧Vref3〜Vr
ef0の15種類の組み合わせをそれぞれ乗算器101
に入力する。また各乗算器101には、基準電圧入力端
子33に印加された基準電圧Vinを入力する。各乗算
器101の出力は、各スイッチ99を経由して、1つの
比較器15に逐次的に入力される。従ってこの対数型A
/D変換器では、15個の乗算器101によって比較電
圧Vxが作られ、この比較電圧Vxをビット列(0、
0、0、1)〜(1、1、1、1)が示す各ディジタル
値に対応して15個の乗算器101から逐次的に出力す
ることになる。そしてこのようにして形成された比較電
圧Vxと被変換電圧Voutとを、比較器15によって
比較する。そしてこの比較によって比較器15から逐次
に出力された「H」「L」の信号と前記スイッチ99の
ON/OFF制御信号SELとに基づいて4ビットの2
進コードがデコーダ98で形成され、データ出力回路1
0に入力される。
【0046】この実施形態の対数型A/D変換器が上記
逐次比較型及び並列比較型の対数型A/D変換器と相違
するのは、比較電圧Vxを単一の乗算器14から逐次に
出力して被変換電圧Voutと単純に逐次比較するので
はなく、またVxを複数の乗算器101から同時に出力
してVoutと並列比較するのみとしない点である。従
って回路規模に少し余裕があるが、できるだけ小さくし
たいような場合には、この実施形態の対数型A/D変換
器を用いることにより、比較的高速度の対数型A/D変
換を行うことができ、さらに回路規模も比較的小さくで
きる。その際、乗算器11〜13での2乗によって参照
電圧Vref0〜Vref3を形成し、この参照電圧V
ref0〜Vref3を乗算して比較電圧Vxを形成し
ているのは上記と同様である。従って上記と同様、正確
に対数変換された出力を得ることができるし、またVr
ef0の値を変えることによって容易に分解能の設定を
変更することができる。また基準電圧Vinを乗じて比
較電圧Vxを形成しているから、ディジタル出力値Do
utを相対値として得ることができるのも上記と同様で
ある。
【0047】別の本発明の一つの実施形態として、本発
明の技術思想を用いた対数型D/A変換器が図11に示
される。このD/A変換器は、乗算器を有する参照電圧
発生部を備えている。この参照電圧発生部は図1を用い
て説明したものと同じであるので、これと同一の符合を
付して説明の繰り返しを避ける。まず第1アナログ乗算
器11の入力側が、セレクタ200の2次端子200a
に接続される。また第2アナログ乗算器12の入力側
が、セレクタ201の2次端子201aに接続される。
さらに第3アナログ乗算器13の入力側がセレクタ20
2の2次端子202aに接続され、この第3アナログ乗
算器13の出力側が、セレクタ203の2次端子203
aに接続される。また各セレクタ200〜203の1次
端子200c、201c、202c、203cは、それ
ぞれアナログ乗算器204の入力端子に接続される。こ
のアナログ乗算器204は5つの入力端子を持ち、また
簡単のために、1Vの入力電圧によって他の入力電圧が
1倍され、2Vの入力電圧によって他の入力電圧が2倍
されるように設計されているものとする。アナログ乗算
器204の残る入力端子は、基準電圧入力端子207に
接続される。そして前記各セレクタ200〜203の他
方の2次端子200b、201b、202b、203b
は、単位電圧端子205に接続される。この単位電圧端
子205には、前記アナログ乗算器204において他の
入力電圧を1倍する電圧(ここでは1Vである。)を印
加する。さらにアナログ乗算器204の出力端子は、電
圧出力端子206に接続される。
【0048】前記各セレクタ200〜203は、入力し
たディジタル・データによって制御される。セレクタ2
00は、最下位ビットD0により、その値が「0」のと
き1次端子200cと2次端子200bとが接続され、
「1」のとき1次端子200cと2次端子200aとが
接続される。セレクタ201は、次の上位ビットD1に
より、その値が「0」のとき1次端子201cと2次端
子201bとが接続され、「1」のとき1次端子201
cと2次端子201aとが接続される。セレクタ202
もさらに次の上位ビットD2により同様に制御され、セ
レクタ203も最上位ビットD3によって同様に制御さ
れる。
【0049】このD/A変換器において、Vref0=
100.05、Vin=2Vとすると、例えば入力され
たディジタル・データが「0001」であれば、2×1
.05V(Vinに対し1dBに相当する電圧)が
電圧出力端子206から出力される。また入力されたデ
ータが「0010」であれば、2×100.1V(Vi
nに対し2dBに相当する電圧)が電圧出力端子206
から出力される。さらにデータが「0011」であれ
ば、2×100.15V(Vinに対し3dBに相当す
る電圧)が電圧出力端子206から出力される。このよ
うに、このD/A変換器では、入力したディジタル値を
そのままVinに対するデシベル値とした電圧が、電圧
出力端子206から出力される。しかもこのデシベル変
換を乗算器による乗算で行っているので、出力電圧値は
正確なものとなる。また基準電圧端子31に印加するV
ref0を変化させれば、入力したディジタル値に対す
る出力値の増減量を大小することができる。例えばVr
ef0=100.1とすると、Vinに対し入力ディジ
タル値を2倍したデシベル値に相当する電圧が出力され
る。さらに乗算器11、12、13は、3入力、4入
力、5入力、・・・、n入力(すなわちn乗)と増やす
ことも可能で、変換レンジはそれに応じて広くなる。こ
れらは上記した対数型A/D変換器の場合と同様であ
る。
【0050】
【発明の効果】本願によれば、参照電圧がn乗関係の数
列をなす複数の電圧をn入力乗算器により正確に発生さ
せることができるので、この電圧をもとにして形成され
る比較電圧も正確なものとなり、よって対数変換された
アナログ値に対応するディジタル出力値を、きわめて正
確なものとすることが可能となる。
【0051】また本願では、1ビットが有する分解能を
外部から設定できるので、変換できるレンジを上げたり
下げたりすることが容易となり、いろいろなアプリケー
ションに対して柔軟かつ幅広く対応することが可能とな
る。
【0052】またさらに本願では、ディジタル出力値を
基準電圧値に対する相対値として出力することができ
る。特に2乗の乗算器を参照電圧発生器に使用すると、
対数変換されたディジタル出力値をそのままデシベル等
の相対値で扱うことができ、後段の信号処理回路等を簡
素化することが可能となる。
【0053】加えて、逐次に発生させた比較電圧と被変
換電圧とを逐次比較しているので、その構成をより簡素
なものとしてコストダウンを図ることが可能となる。
【0054】本願の対数型D/A変換器では、乗算器に
よる乗算によって、対数変換された電圧値を形成してい
る。従って対数変換された出力値を正確に得ることが可
能となる。
【0055】また本願の対数型D/A変換器では、1ビ
ットが有する分解能を外部から自在に設定できるので、
柔軟かつ幅広い応用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態の対数型A/D変換器を
示す回路図である。
【図2】タイミング回路から出力されるパルス信号を示
すタイミング・チャートである。
【図3】上記対数型A/D変換器を用いた測定システム
を示すブロック図である。
【図4】上記対数型A/D変換器の出力データの一例を
示すグラフである。
【図5】この発明の他の実施形態の対数型A/D変換器
を示す回路図である。
【図6】従来例の対数型A/D変換器を示す回路図であ
る。
【図7】この発明のさらに他の実施形態の対数型A/D
変換器を示す部分回路図である。
【図8】さらに他の実施形態の対数型A/D変換器を示
す部分回路図である。
【図9】さらに他の実施形態の対数型A/D変換器を示
す部分回路図である。
【図10】さらに他の実施形態の対数型A/D変換器を
示す回路図である。
【図11】この発明の対数型D/A変換器を示す回路図
である。
【符号の説明】
2 センサ回路 7 参照電圧発生部 8 電圧比較部 9 タイミング回路 10 データ出力回路 11 第1アナログ乗算器 12 第2アナログ乗算器 13 第3アナログ乗算器 14 第4アナログ乗算器 15 比較器 38 第1スイッチ部 39 第2スイッチ部 40 第3スイッチ部 41 第4スイッチ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 1/00 - 1/88

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被変換電圧をディジタル出力値に対数変
    換する対数型A/D変換器であって、 所定の電圧値をn乗する1つ以上の第1乗算器を含み、
    電圧値がそれぞれn乗関係にある数列をなす複数の参照
    電圧を発生させる参照電圧発生部と、 少なくとも1つの前記参照電圧に基づいて比較電圧を発
    生させる比較電圧発生装置と、 前記比較電圧と前記被変換電圧とを比較することによ
    り、前記被変換電圧に対応するディジタル出力値を出力
    する比較器とを備えたことを特徴とする対数型A/D変
    換器。
  2. 【請求項2】 前記所定の電圧値は、前記ディジタル出
    力値における最下位の桁に対応する電圧値であり、 前記参照電圧発生部は、複数の前記第1乗算器を含み、 前記複数の第1乗算器は、直列に接続されている ことを
    特徴とする請求項1記載の対数型A/D変換器。
  3. 【請求項3】 前記比較電圧発生装置は、少なくとも1
    つの前記参照電圧と所定の基準電圧値とを乗じて前記比
    較電圧を発生させる1つ以上の第2乗算器を備えたこと
    を特徴とする請求項1又は請求項2の対数型A/D変換
    器。
  4. 【請求項4】 前記対数型A/D変換器はさらに、 前記第2乗算器に入力される前記参照電圧を前記複数の
    参照電圧の中から逐次に選択する逐次参照電圧選択手段
    と、 前記比較器による比較結果を前記被変換電圧値に対応す
    るディジタル出力値として逐次的に出力する逐次出力手
    段とを備えたことを特徴とする請求項記載の対数型A
    /D変換器。
  5. 【請求項5】 前記比較電圧発生装置は、複数の前記第
    2乗算器を含み、 前記対数型A/D変換器はさらに、 前記複数の第2乗算器の出力電圧を逐次に選択する逐次
    参照電圧選択手段と、 前記比較器による比較結果を前記被変換電圧値に対応す
    るディジタル出力値 して逐次的に出力する逐次出力手
    段とを備えたことを特徴とする請求項記載の対数型A
    /D変換器。
  6. 【請求項6】 前記比較電圧発生装置は、前記複数の参
    照電圧に基づいて複数の比較電圧を発生させ、 前記比較器は、前記複数の比較電圧のそれぞれと前記被
    変換電圧とを並列に比較することを特徴とする請求項1
    〜請求項3のいずれかの対数型A/D変換器。
  7. 【請求項7】 n=2であることを特徴とする請求項1
    〜請求項のいずれかの対数型A/D変換器。
  8. 【請求項8】 被変換電圧に対応するディジタル出力値
    を出力する対数型A/D変換方法であって、 調整可能な所定の電圧値をn乗することによって、 電圧
    値がそれぞれn乗関係にある数列をなす複数の参照電圧
    を発生させ、 少なくとも1つの前記参照電圧に基づいて比較電圧を発
    生させ、 前記比較電圧と前記被変換電圧とを比較することによ
    り、前記被変換電圧に対応するディジタル出力値を決定
    することを特徴とする対数型A/D変換方法。
  9. 【請求項9】 少なくとも1つの前記参照電圧と所定の
    基準電圧とを乗算して前記比較電圧を発生させることを
    特徴とする請求項の対数型A/D変換方法。
  10. 【請求項10】 前記複数の参照電圧の少なくとも1つ
    と前記所定の基準電圧とを乗算することによって、前記
    比較電圧を逐次に発生させ、 発生させた前記比較電圧と前記被変換電圧とを逐次比較
    して、前記被変換電圧に対応するディジタル出力値を決
    定することを特徴とする請求項又は請求項の対数型
    A/D変換方法。
  11. 【請求項11】 前記複数の参照電圧に基づいて複数の
    前記比較電圧を発生させ、 発生させた前記複数の比較電圧を逐次に選択し、前記被
    変換電圧と比較して、前記被変換電圧に対応するディジ
    タル出力値を決定する ことを特徴とする請求項8又は請
    求項9の対数型A/D変換方法。
  12. 【請求項12】 前記複数の参照電圧の少なくとも1つ
    と前記所定の基準電圧とを乗算することによって、複数
    の前記比較電圧を発生させ、 発生させた前記複数の比較電圧と前記被変換電圧とを並
    列に比較して、前記被変換電圧に対応するディジタル出
    力値を決定することを特徴とする請求項8又は請求項9
    の対数型A/D変換方法。
  13. 【請求項13】 n=2であることを特徴とする請求項
    〜請求項12のいずれかの対数型A/D変換方法。
  14. 【請求項14】 ディジタル・データをアナログ電圧に
    対数変換する対数型D/A変換器であって、 所定の電圧値をn乗する乗算器を含み、電圧値がそれぞ
    れn乗関係にある数列をなす複数の参照電圧を発生させ
    る参照電圧発生部と、前記 参照電圧から入力される前記ディジタルデータの
    各ビットに従って参照電圧を選択する選択部と、 選択された参照電圧を乗算して前記アナログ電圧を出力
    する乗算器とを備えたことを特徴とする対数型D/A変
    換器。
  15. 【請求項15】 前記乗算器は、少なくとも1つの前記
    参照電圧と所定の基準電圧とを乗算することを特徴とす
    る請求項14の対数型D/A変換器。
  16. 【請求項16】 前記所定の電圧値は、前記ディジタル
    ・データにおける最下位の桁に対応する電圧値であり、 前記参照電圧発生部は、複数の前記乗算器を含み、 前記複数の乗算器は、直列に接続されていることを特徴
    とする請求項14又は請求項15の対数型D/A変換
    器。
  17. 【請求項17】 n=2であることを特徴とする請求項
    14〜請求項16のいずれかの対数型D/A変換器。
  18. 【請求項18】 ディジタル・データをアナログ電圧に
    対数変換する対数型D/A変換方法であって、 所定の電圧値をn乗することによって、電圧値がそれぞ
    れn乗関係にある数列 をなす複数の参照電圧を発生さ
    せ、 前記参照電圧から、入力される前記ディジタルデータの
    各ビットに従って参照電圧を選択し、 選択された参照電圧を乗算して前記アナログ電圧を出力
    することを特徴とする対数型D/A変換方法。
  19. 【請求項19】 入力電圧を物理量に応じた出力電圧に
    変換する物理量測定システムであって、 前記出力電圧をディジタル出力値に対数変換する対数型
    A/D変換器を備え、 前記対数型A/D変換器は、 所定の電圧値をn乗する第1乗算器を含み、電圧値がそ
    れぞれn乗関係にある数列をなす複数の参照電圧を発生
    させる参照電圧発生部と、 少なくとも1つの前記参照電圧と前記入力電圧とに基づ
    いて比較電圧を発生させる比較電圧発生装置と、 前記比較電圧と前記出力電圧とを比較することにより、
    前記出力電圧に対応するディジタル出力値を出力する比
    較器とを含むことを特徴とする物理量測定システム。
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