JP3517811B2 - 赤外線撮像装置 - Google Patents
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Description
画像を撮像する検知器の感度補正を、基準熱源を用いて
行い、かつ基準熱源の温度を検知器の出力信号に対応し
て制御する赤外線撮像装置に関する。
外線を赤外線センサで受光し、光−電気変換して得られ
た電気信号をアナログ/ディジタル(A/D)変換し、
信号処理して映像表示するものであって、基準熱源を用
いて感度補正を行う方式が、多く用いられている。
像装置の感度補正方式においては、広い温度範囲におい
て適切な感度補正を行えるとともに、検知素子の経時変
化も補正して、常に良好な赤外映像を実現できることが
必要である。
線を直接、検知して得られたものであるから、昼夜を問
わず目標を認識でき、またレーダ等と異なって、パッシ
ブに目標を捕捉することができる。また、赤外線強度は
目標温度に依存することから、その温度を非接触で検出
することが可能である。このような特徴から、赤外線撮
像装置は、監視カメラ,暗視装置,サーモグラフィ,リ
モートセンシング,車両または航空機搭載の前方監視装
置等として、広い分野で使用されている。
〜5μm帯の装置と、8〜10μm帯の装置とに区分さ
れる。3〜5μm帯の装置においては、センサとして、
PtSi,InSn,HgCdTe等がセンサ材料とし
て用いられ、また、8〜10μm帯の装置においては、
センサとして、HgCdTeが主に使用されている。特
に、HgCdTeは、組成比を変えることによって、広
い波長範囲において、高感度を実現できるセンサ材料と
して注目されている。
単素子と、複数の検知素子を一次元に配列した一次元素
子と、複数の検知素子を二次元に配列した二次元素子と
に分類される。一次元素子および二次元素子の場合は、
各検知素子間に感度バラツキがあるため、均一な画像を
得るためには、感度補正を必要とする。
装置の基本的な構成を示したものでる。目標からの赤外
線は、第1および第2の光学系1,2を含む走査光学系
によって集光,走査され、赤外線センサである検知器3
に入射される。検知器3のアナログ出力は、アンプ4で
増幅されたのち、アナログ/ディジタル(A/D)変換
器5でディジタル信号に変換され、信号処理回路6で所
要の信号処理を行われる。
としては、赤外線センサの感度補正がある。赤外線セン
サの感度補正のためには、従来、次のような方法が用い
られている。
ータを予め取得しておき、このデータを用いて、各素子
間の感度のバラツキを補正する。 基準温度を有する基準熱源を用い、これとの比較に
よって、各検知素子の感度を補正する。
た検知器出力は、ディジタル/アナログ(D/A)変換
器7によって、再びアナログ信号に変換されて、図示さ
れないモニタに対して出力される。
は、その特性に変化があった場合、従来技術の感度補正
方法によっては、次のような問題を生じる。
って、各素子間の感度のバラツキを補正する方法による
場合この場合は、検知素子の感度特性が経時変化(長時
間〜短時間での特性変化)した場合、感度バラツキを補
正することができない。
ツキを補正する方法による場合2つの基準熱源(一定温
度に制御された低温基準熱源と高温基準熱源)を用い
て、各検知素子の感度補正を行う場合は、表示温度範囲
と、基準熱源による感度補正範囲とが一致する場合は、
感度バラツキが小さく良好な感度補正を行うことができ
る。一方、表示温度範囲と、基準熱源による感度補正範
囲とが一致しない場合は、感度バラツキが大きく良好な
感度補正を行うことができない。
センサの感度補正を行う方法を説明するものであって、
図中、(a) は補正が良好に行われた場合を示し、(b) は
素子間の感度のバラツキが大きい場合を示している。
Bは、基準熱源による感度補正後の、各検知素子の目標
温度−出力電圧特性を、代表的に2素子について示した
ものである。図示のように、2つの曲線A,Bは、低温
基準熱源に対応する検知素子出力aと、高温基準熱源に
対応する検知素子出力bの2点においてゲイン補正さ
れ、かつaまたはbにおいて、オフセット補正される。
範囲と、映像表示する際の目標温度範囲(表示温度範
囲)とがほぼ一致する場合を示し、感度補正後の表示温
度範囲内における感度バラツキは小さい。一方、図9
(b) は、基準熱源温度による感度補正範囲と、映像表示
する際の目標温度範囲(表示温度範囲)とが一致しない
場合を示し、感度補正後の表示温度範囲内における感度
バラツキが大きい。
9(b) に示すような状態の場合は、常温環境付近に基準
温度を設定して高温目標を撮像した場合、または常温環
境付近に基準温度を設定して低温目標を撮像した場合等
に対応し、このような場合は、良好な感度補正を実現す
ることができない。
決しようとするものであって、撮像目標の検知素子出力
を用い、基準熱源の温度を撮像目標の温度に追従するよ
うに制御することによって、高温目標から低温目標まで
広い表示温度範囲において、各検知素子に対する適切な
感度補正を行うことができるようにするとともに、リア
ルタイムまたは一定時間間隔でこのような感度補正を行
うことによって、検知素子出力の経時変化も補正できる
ようにすることを目的としている。
準熱源は、一定の温度で制御されていたため、感度補正
を行う温度からはずれた、高温目標や低温目標におい
て、感度バラツキが大きかった。そこで本発明において
は、撮像目標(撮像シーン)に対する検知素子出力に、
基準熱源を見込んだときの検知素子出力が一致するよう
に、2つの基準熱源の温度を追従制御する。
検知素子に対する、適切な感度補正を実現することがで
きるようになる。
ゲインに対応して、2つの基準熱源温度差を設定するこ
とによって、表示ゲインが異なる場合でも、適切な感度
補正を実現することができる。
ヒストグラムから、最も頻度の高い出力と次に頻度の高
い出力を選択し、この2つの出力と、2つの基準熱源を
見込んだときの検知素子出力とが一致するように、2つ
の基準熱源の温度を制御する。
が大きい場合に、それぞれに対応する検知素子出力に、
2つの基準熱源を見込んだときの検知素子出力が一致す
るように、感度補正を行うことができる。
ストグラム算出後、積分を行って、所定の第1の積分値
および第2の積分値に対応する検知素子出力に、2つの
基準熱源を見込んだときの検知素子出力が一致するよう
に、2つの基準熱源の温度を制御する。
のピークが存在しないか、または明確でない場合でも、
2つの目標温度に対応する検知素子出力と、基準熱源を
見込んだときの検知素子出力とが一致するように感度補
正を行うことができる。
81,82 に対する温度補正を、リアルタイム(フレーム
ごと)に、または一定時間間隔で行うようにする。
力に経時変化が生じた場合でも、正しく感度補正を行う
ことができる。
81 と第2の基準熱源82 とを、撮像目標に対する走査
光学系のアフォーカル系に設ける。
に支障をきたすことなく、撮像目標に対する無効走査期
間に、検知素子の感度補正を行うことができる。
第2の基準熱源82 とを撮像目標に対する走査光学系外
に設け、第1の基準熱源81 と第2の基準熱源82 の赤
外線を集光部91,92 を経て集光したのち、光学系内に
設けた反射鏡101,102 によって反射させて、走査光
学系に導入するようにする。
における撮像目標に対する赤外線の損失を最低限にする
とともに、基準熱源の赤外線を有効に光学系に導入する
ことができる。
標を光学的に走査して該撮像目標からの赤外線を検知器
(図1における検知器3)に入射する走査光学系(図1
における光学系1)と、該走査光学系による撮像目標の
走査範囲を超えた走査位置に配置した所定の温度差を有
する第1及び第2の基準熱源(図1における基準熱源8
1 ,8 2 )とを含む赤外線撮像装置において、前記第1
及び第2の基準熱源からの赤外線を前記検知器に入射し
たときの該検知器の出力信号と、撮像目標からの赤外線
を前記検知器に入射したときの該検知器の出力信号とを
入力して、撮像目標の温度及び温度分布範囲に対応して
前記第1及び第2の基準熱源の温度をそれぞれ制御する
手段(図1における平均値算出回路11,基準熱源出力
算出回路12 1 ,12 2 ,基準熱源コントローラ1
6 1 ,16 2 等)を備えている。
器3の視野を走査する走査光学系に対して2つの基準熱
源81,82 を備え、検知器を構成する検知素子の撮像目
標に対する無効走査期間において、検知素子が両基準熱
源を見込んだときの出力からこの検知素子の感度を補正
するようにした赤外線撮像装置において、2つの基準熱
源81,82 に対する検知素子の出力の中間値を算出し
て、この中間値が目標物体を撮像したときの検知素子の
出力の平均値と一致するように、第1の基準熱源81 の
温度と第2の基準熱源82 の温度とを、所定の温度差を
持たせて制御する。
第2の基準熱源82 の温度差を、赤外線撮像装置の表示
ゲインに対応して可変設定可能にする。
器3の視野を走査する走査光学系に対して2つの基準熱
源81,82 を備え、検知器を構成する検知素子の撮像目
標に対する無効走査期間において、検知素子が両基準熱
源を見込んだときの出力からこの検知素子の感度を補正
するようにした赤外線撮像装置において、目標物体を撮
像したときの検知素子出力のヒストグラムを算出し、ヒ
ストグラムにおける最大ピーク値に対応する検知素子出
力と、第1の基準熱源81 を見込んだときのこの検知素
子出力とが等しくなるように第1の基準熱源81 の温度
を制御し、ヒストグラムにおける第2のピーク値に対応
する検知素子出力と、第2の基準熱源8 2 を見込んだと
きのこの検知素子出力とが等しくなるように第2の基準
熱源82の温度を制御する。
器3の視野を走査する走査光学系に対して2つの基準熱
源81,82 を備え、検知器を構成する検知素子の撮像目
標に対する無効走査期間において、検知素子が両基準熱
源を見込んだときの出力からこの検知素子の感度を補正
するようにした赤外線撮像装置において、目標物体を撮
像したときの検知素子出力のヒストグラムを算出して、
ヒストグラムを最低頻度値から積分し、積分値が第1の
所定値Aになったときの検知素子出力と、第1の基準熱
源81 を見込んだときのこの検知素子出力とが等しくな
るように第1の基準熱源81 の温度を制御し、ヒストグ
ラムの積分値が第2の所定値B(B>A)になったとき
の検知素子出力と、第2の基準熱源82 を見込んだとき
のこの検知素子出力とが等しくなるように第2の基準熱
源82 の温度を制御する。
81,82 に対する温度補正をリアルタイムまたは一定時
間間隔で行う。
81 と第2の基準熱源82 とを撮像目標に対する走査光
学系のアフォーカル系に設ける。
第2の基準熱源82 とを撮像目標に対する走査光学系外
に設け、第1の基準熱源81 と第2の基準熱源82 の赤
外線を第1の集光部91 と第2の集光部92 を経て集光
したのち、光学系内に設けた第1の反射鏡101 と第2
の反射鏡102 によって、走査光学系に導入する。
示したものであって、図8の場合と同じものを同じ番号
で示している。11は走査光学系における撮像シーンの
出力の平均値を算出する平均値算出回路、121 は第1
の基準熱源の撮像時における出力を算出する第1の基準
熱源出力算出回路、122 は第2の基準熱源の撮像時に
おける出力を算出する第2の基準熱源出力算出回路、1
3は第1の基準熱源と第2の基準熱源のそれぞれの撮像
時の出力の中間値の出力を算出する中間出力算出回路、
14は撮像シーン出力の平均値から中間値の出力を減算
する減算器、151 は減算器14の出力に所定の温度差
(ΔT)を加算する加算器、152 は減算器14の出力
から所定の温度差(ΔT)を減算する減算器、161 は
基準熱源81 の温度を制御する第1の基準熱源コントロ
ーラ、162 は基準熱源82 の温度を制御する第2の基
準熱源コントローラである。
法の例を示したものであって、アフォーカル系での実施
例を示している。図中、11 ,12 は第1の光学系を形
成するレンズ、21 ,22 は第2の光学系を形成するレ
ンズであって、走査系とともに、各検知素子の視野を走
査して、撮像目標を走査する走査光学系を形成する。8
1 は第1の基準熱源、82 は第2の基準熱源である。基
準熱源81 と基準熱源82 は、撮像目標を走査する有効
走査期間の前後の無効走査期間において、検知素子が第
1の基準熱源81 と第2の基準熱源82 とを見込むよう
に設置されている。
一部に基準熱源81,82 に対する集光部91,92 を設
け、有効走査期間の前後の集光部分に反射鏡101,10
2 を設置して、基準熱源81,82 の光路を45°曲げ
て、走査系から基準熱源81,82を見込ませるようにす
る。
射させて、走査系に取り込むようにしているので、反射
鏡の大きさを最小限にすることができ、また、基準熱源
の面積も最小限にすることができる。基準熱源81,82
としては、ペルチェ素子を熱源とすることによって、低
温から高温までの温度を実現することができる。
基準熱源となるペルチェ素子に付着しないようにするた
め、ペルチェ素子を真空容器に収容する。この真空容器
には、赤外線透過窓が設けられていて、検知素子はこの
窓を通して、ペルチェ素子を見込むことができるように
なっている。
査期間において、目標物体の走査を行うとともに、無効
走査期間において、基準熱源温度の取り込みを行うこと
ができる。
信号出力は、アンプ4で増幅後、A/D変換器5によっ
てディジタル信号に変換される。A/D変換後の検知素
子出力は、信号処理回路6に入力されるとともに、平均
値算出回路11に入力される。平均値算出回路11は、
有効走査期間の撮像目標(撮像シーン)の検知素子出力
の平均値を算出する。
準熱源出力算出回路121,122 に入力される。基準熱
源出力算出回路121,122 は、それぞれ第1の基準熱
源8 1 と、第2の基準熱源82 を見込んだときの検知素
子出力を平均化する。また、中間出力算出回路13は、
基準熱源出力算出回路121,122 の出力の中間値(平
均値)を算出して出力する。
からの撮像シーンの出力の平均値から、中間出力算出回
路13からの中間値の出力を減算し、減算結果の出力に
一定の温度差値(ΔT)を、加算器151 において加算
し、減算器152 において減算した結果を用いて、それ
ぞれ基準熱源コントローラ161,162 によって、基準
熱源81,82 の温度を変化させて、減算器14の出力が
零になるように、帰還制御を行う。
シーンが変化しても、第1の基準熱源81 と、第2の基
準熱源82 の温度が撮像シーンの温度の平均値に追従し
て変化するとともに、第1の基準熱源81 と第2の基準
熱源82 の温度差が常に±ΔTを維持するように調整さ
れる。
ンが変化しても、基準熱源の温度も追従して変化するた
め、常に、撮像シーンの温度範囲と基準熱源による感度
補正範囲を一致させることができ、高温目標や低温目標
に対しても良好な感度補正を実現することができる。ま
た、このような制御をリアルタイム(フレームごと)
に、または一定時間間隔で実行することによって、検知
素子出力の経時変化も補正することができる。なお、第
1の基準熱源と、第2の基準熱源を見込んだ出力によ
る、各検知素子の感度補正の計算は、図8について説明
した従来技術の場合と同様にして行うことができる。
のであって、図1の場合と同じものを同じ番号で示して
いる。17は、乗算器であって、赤外線撮像装置のゲイ
ンコントロール信号値に対応して、第1の基準熱源と第
2の基準熱源との温度差(±ΔT)の値に係数αを乗算
して出力する。
知器3、アンプ4、A/D変換器5、信号処理回路6、
撮像シーンの平均値算出回路11、基準熱源撮像時の基
準熱源出力算出回路121,122 、中間出力算出回路1
3、減算器14の構成と動作原理は、図1の場合と同様
である。
81 と第2の基準熱源82 の温度差が常に一定値(±Δ
T)になるように制御したが、実施形態(2) において
は、赤外線撮像装置の表示ゲインに対応して、温度差を
可変設定する。具体的には、温度差値ΔTに表示ゲイン
に対応して係数αを乗算する。表示ゲインが大きい(表
示温度範囲が狭い)場合には、乗算係数αの値を小さく
し、表示ゲインが小さい(表示温度範囲が広い)場合に
は、乗算係数αの値を大きくする。
の出力に対して、αΔTを加算,減算し、基準熱源コン
トローラ161,162 は、この加算, 減算結果に応じて
基準熱源81,82 を制御するので、第1の基準熱源と第
2の基準熱源の温度差は、常に±αΔTになるように制
御される。
ーンが変化しても、基準熱源温度を追従させるととも
に、撮像シーンの温度範囲(赤外線撮像装置の表示ゲイ
ン)に対応して、2つの基準熱源による温度補正範囲を
変化させることができるので、検知素子に対して常に良
好な感度補正を行うことができる。
のであって、図1の場合と同じものを同じ番号で示して
いる。18は撮像シーン出力のヒストグラムを算出する
ヒストグラム算出回路、19はヒストグラムのピーク値
を算出するピーク算出回路、201,202 はそれぞれヒ
ストグラムのピーク値から、それぞれ第1の基準熱源の
出力と第2の基準熱源の出力とを減算する減算器であ
る。
知器3、アンプ4、A/D変換器5、信号処理回路6、
基準熱源撮像時の基準熱源出力算出回路121,122 の
構成と動作原理は、図1の場合と同様である。
した際の検知素子出力のヒストグラムを算出し、算出さ
れたヒストグラムのピーク値を用いて、基準熱源の温度
を制御する。
力に基づく、有効走査期間の撮像シーン出力を、ヒスト
グラム算出回路18に入力して、ヒストグラムを算出す
る。ヒストグラム算出結果をピーク出力算出回路19に
入力して、ヒストグラムでの最大ピークと第2のピーク
とを検出して、それぞれに対応する検知素子出力を求め
る。
値と、第1の基準熱源を見込んだ際の検知素子出力との
差を求める。第1の基準熱源コントローラ161 によっ
て、この差の出力に応じて第1の基準熱源81 の温度を
制御して、差の出力が零になるように帰還制御を行うこ
とによって、第1の基準熱源を見込んだときの検知素子
出力が、最大ピーク値に対応する検知素子出力と一致す
るように、第1の基準熱源81 の温度が制御される。
2のピーク値と、第2の基準熱源を見込んだ際の検知素
子出力との差を求める。第2の基準熱源コントローラ1
62によって、この差の出力に応じて第2の基準熱源8
2 の温度を制御して、差の出力が零になるように帰還制
御を行うことによって、第2の基準熱源を見込んだとき
の検知素子出力が、第2のピーク値に対応する検知素子
出力と一致するように、第2の基準熱源82 の温度が制
御される。
式の効果を説明するものであって、(a) は平均値算出に
よる感度補正が良好に行われた場合、(b) は平均値算出
による感度補正のバラツキが大きい場合、(c) はヒスト
グラム算出による感度補正が良好に行われた場合をそれ
ぞれ示している。
に示すように、実施形態(1) または(2) の方法によっ
て、良好な感度補正を実現することができる。図5(a)
において、目標温度の平均値をTS とした場合、T
S1(平均値−一定値)とTS2(平均値+一定値)におい
て、撮像シーンの検知素子出力と基準熱源を見込んだと
きの検知素子出力とが一致するように、2つの基準熱源
の温度を制御することによって、良好な感度補正を行う
ことができる。
一な背景に高温目標が存在するような、背景と目標との
温度差が大きく、目標温度分布が二分化されるような特
殊な場合には、実施形態(1) および(2) の方法によって
感度補正を行うと、TS1とT S2において、撮像シーンの
検知素子出力と基準熱源を見込んだときの検知素子出力
とが一致するように、2つの基準熱源の温度を制御する
ことによって、良好な感度補正が行われても、例えば高
温目標に対しては、感度バラツキが大きくなり、良好な
感度補正を行うことができない。
熱源の温度の制御を行う場合には、ヒストグラムの最大
ピーク値と第2のピーク値とに対して、それぞれ第1の
基準熱源の温度と第1の基準熱源の温度とが一致するよ
うに制御するので、従って、最大ピーク値の範囲に対し
ても、第2のピーク値の範囲に対しても、感度バラツキ
を小さくすることができるので、良好な感度補正を行う
ことができるようになる。
背景と目標の温度差が大きい場合に、背景と目標のそれ
ぞれに対応する検知素子出力に、2つの基準熱源を見込
んだときの検知素子出力が一致するように、2つの基準
熱源の温度を制御することによって、良好な感度補正を
行うことができる。
のであって、図4の場合と同じものを同じ番号で示して
いる。21は、ヒストグラム算出結果を積分するヒスト
グラム積分回路である。
知器3、アンプ4、A/D変換器5、信号処理回路6、
基準熱源撮像時の基準熱源出力算出回路121,122 の
構成と動作原理は、図1の場合と同様である。
した際の検知素子出力のヒストグラムを算出し、算出さ
れたヒストグラムの積分結果を用いて、基準熱源の温度
を制御する。
力に基づく、有効走査期間の撮像シーン出力を、ヒスト
グラム算出回路18に入力して、ヒストグラムを算出す
る。ヒストグラム算出結果をヒストグラム積分回路21
に入力して、ヒストグラムを最低頻度値から積分し、積
分結果が一定値Aになったときの検知素子出力に、第1
の基準熱源を見込んだときの検知素子出力が一致するよ
うに、第1の基準熱源コントローラ161 によって、第
1の基準熱源81 の温度を制御する。
し、積分結果が一定値B(B>A)になったときの検知
素子出力に、第2の基準熱源を見込んだときの検知素子
出力が一致するように、第2の基準熱源コントローラ1
62 によって、第2の基準熱源82 の温度を制御する。
この場合の積分値A,Bは、撮像シーンに応じて設定す
る。例えば、A=1/4,B=3/4のように定める。
分値Aと積分値Bとに対して、それぞれ第1の基準熱源
を見込んだときの検知素子出力と、第2の基準熱源を見
込んだときの検知素子出力とが一致するように制御する
ので、従って、積分値Aの範囲に対しても、積分値Bの
範囲に対しても、感度バラツキを小さくすることがで
き、良好な感度補正を行うことができるようになる。
度に対する出現頻度のピークが存在しないか、またはピ
ークが明確でないような場合でも、2つの目標温度に対
する検知素子出力と、2つの基準熱源を見込んだときの
検知素子出力とが一致するように感度補正を行うことが
できる。
のであって、図4および図6の場合と同じものを同じ番
号で示している。22は、ヒストグラム算出結果のピー
ク出力算出結果と、ヒストグラム算出結果の積分結果と
を切り替える切り替え部、23は切り替え部22におけ
る切り替えを制御する制御部(CPU)である。
源と第2の基準熱源のそれぞれの温度の制御を、実施形
態(3) の方法と実施形態(4) の方法との、いずれかから
選択して行うようにしたものである。この場合の切り替
えは、制御部23によって自動的に行うようにすること
もできる。
算出結果中に、最大ピークと第2のピークとが存在する
場合は、ピーク出力算出回路19の出力によって、実施
形態(3) の方法によって、第1の基準熱源81 と第2の
基準熱源82 の温度を制御し、ヒストグラム算出結果中
に、最大ピークと第2のピークとが存在しない、または
ピークが明確でない場合は、実施形態(4) の方法によっ
て、第1の基準熱源8 1 と第2の基準熱源82 の温度を
制御するように、制御部23が判断して自動的に切り替
えを行うので、それぞれの場合に良好な感度補正を行う
ことができる。
と第2の基準熱源のそれぞれの温度の制御を、実施形態
(1) の方法と実施形態(3) の方法との、いずれかから選
択して行うようにする。すなわちこの場合は、目標の温
度分布が一様であって、実施形態(1) の方法を適用すべ
きであるか、または撮像シーン出力のヒストグラム算出
結果中に、最大ピークと第2のピークとが存在するた
め、実施形態(3) の方法を適用すべきであるかを、制御
部(CPU)が判断して切り替えを行うので、それぞれ
の場合に良好な感度補正を行うことができる。
と第2の基準熱源のそれぞれの温度の制御を、実施形態
(1) の方法と実施形態(4) の方法との、いずれかから選
択して行うようにする。すなわちこの場合は、目標の温
度分布が一様であって、実施形態(1) の方法を適用すべ
きであるか、または撮像シーン出力のヒストグラム算出
結果中に、明確なピーク値がないため、実施形態(4) の
方法を適用すべきであるかを、制御部(CPU)が判断
して切り替えを行うので、それぞれの場合に良好な感度
補正を行うことができる。
と第2の基準熱源のそれぞれの温度の制御を、実施形態
(2) の方法と実施形態(3) の方法との、いずれかから選
択して行うようにする。すなわちこの場合は、目標の温
度分布が一様であって、第1の基準熱源と第2の基準熱
源の温度差を赤外線撮像装置の表示ゲインに対応して可
変設定するために、実施形態(2) の方法を適用すべきで
あるか、または撮像シーン出力のヒストグラム算出結果
中に、最大ピークと第2のピークとが存在するため、実
施形態(3) の方法を適用すべきであるかを、制御部(C
PU)が判断して切り替えを行うので、それぞれの場合
に良好な感度補正を行うことができる。
と第2の基準熱源のそれぞれの温度の制御を、実施形態
(2) の方法と実施形態(4) の方法との、いずれかから選
択して行うようにする。すなわちこの場合は、目標の温
度分布が一様であって、第1の基準熱源と第2の基準熱
源の温度差を赤外線撮像装置の表示ゲインに対応して可
変設定するために、実施形態(2) の方法を適用すべきで
あるか、または撮像シーン出力のヒストグラム算出結果
中に、明確なピーク値がないため、実施形態(4) の方法
を適用すべきであるかを、制御部(CPU)が判断して
切り替えを行うので、それぞれの場合に良好な感度補正
を行うことができる。
装置によれば、赤外線撮像装置における感度補正を基準
熱源を用いて行う場合、撮像目標(撮像シーン)の検知
素子出力に対して、基準熱源の温度を追従制御するよう
にしたので、広い温度範囲の目標においても、検知素子
に対する適切な感度補正を行うことができる。従来、赤
外線撮像装置における感度補正を基準熱源を用いて行う
場合、基準熱源の温度は、一定温度に制御されていたた
め、感度補正範囲からはずれた高温目標や低温目標にお
いて、感度バラツキが大きかったが、本発明によれば、
高温目標や低温目標においても、適切な感度補償を行っ
て、良好な赤外映像を得ることができる。
線撮像装置におけるこのような感度補正を、リアルタイ
ムまたは一定時間間隔で行うことによって、検知素子出
力の経時変化も補正することができるので、常に良好な
赤外映像を実現することが可能となる。
図である。
明する図であって、(a) は平均値算出による感度補正が
良好に行われた場合、(b) は平均値算出による感度補正
のバラツキが大きい場合、(c) はヒストグラム算出によ
る感度補正が良好に行われた場合をそれぞれ示す。
な構成を示す図である。
補正を行う方法を説明する図であって、(a) は補正が良
好に行われた場合を示し、(b) は素子間のバラツキが大
きい場合を示す。
Claims (4)
- 【請求項1】 撮像目標を光学的に走査して該撮像目標
からの赤外線を検知器に入射する走査光学系と、該走査
光学系による前記撮像目標の有効走査範囲を超えた走査
位置に配置した所定の温度差の第1及び第2の基準熱源
とを含み、前記撮像目標に対する無効走査期間に前記検
知器が前記第1及び第2の基準熱源を見込んだときの出
力信号から該検知器を構成する複数の検知素子の感度を
補正するようにした赤外線撮像装置において、 前記第1及び第2の基準熱源からの赤外線を前記検知器
に入射したときの該検知器の前記無効走査期間における
出力信号と、前記撮像目標からの赤外線を前記検知器に
入射したときの該検知器の有効走査期間における出力信
号とに対応して、前記第1及び第2の基準熱源の温度を
前記撮像目標の温度にそれぞれ追従して制御する手段を
備えたことを特徴とする赤外線撮像装置。 - 【請求項2】 前記第1及び第2の基準熱源の温度をそ
れぞれ制御する手段は、前記撮像目標からの赤外線を前
記検知器に入射したときの該検知器の複数の検知素子の
前記無効走査期間における出力信号の平均値と、前記第
1及び第2の基準熱源からの赤外線を前記検知器に入射
したときの前記有効走査期間における出力信号の中間値
とが一致するように、前記第1の基準熱源と前記第2の
基準熱源との温度をそれぞれ制御する構成を有すること
を特徴とする請求項1記載の赤外線撮像装置。 - 【請求項3】 前記第1及び第2の基準熱源の温度をそ
れぞれ制御する手段は、前記撮像目標からの赤外線を前
記検知器に入射したときの有効走査期間における該検知
器を構成する検知素子の出力信号のヒストグラムを算出
し、前記第1の基準熱源からの赤外線を前記検知器に入
射したときの無効走査期間における該検知器の出力信号
が前記ヒストグラムの第1のピーク値に等しくなるよう
に該第1の基準熱源の温度を制御し、前記第2の基準熱
源からの赤外線を前記検知器に入射したときの無効走査
期間における該検知器の出力信号が前記ヒストグラムの
第2のピーク値に等しくなるように該第2の基準熱源の
温度を制御する構成を備えたことを特徴とする請求項1
記載の赤外線撮像装置。 - 【請求項4】 前記第1及び第2の基準熱源の温度をそ
れぞれ制御する手段は、前記撮像目標からの赤外線を前
記検知器に入射したときの有効走査期間における該検知
器を構成する検知素子の出力信号のヒストグラムを算出
し、該ヒストグラムを最低頻度値から積分した積分値が
第1の所定値になったときの検知素子の出力信号と前記
第1の基準熱源からの赤外線を入射したときの無効走査
期間における該検知素子の出力信号とが等しくなるよう
に前記第1の基準熱源の温度を制御し、前記ヒストグラ
ムの積分値が前記1の所定値より大きい第2の所定値に
なったときの検知素子の出力信号と前記第2の基準熱源
の温度を制御する構成を備えたことを特徴とする請求項
1記載の赤外線撮像装置。
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JP26807396A JP3517811B2 (ja) | 1996-10-09 | 1996-10-09 | 赤外線撮像装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP26807396A JP3517811B2 (ja) | 1996-10-09 | 1996-10-09 | 赤外線撮像装置 |
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JPH10111172A JPH10111172A (ja) | 1998-04-28 |
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Family
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Family Applications (1)
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JP26807396A Expired - Fee Related JP3517811B2 (ja) | 1996-10-09 | 1996-10-09 | 赤外線撮像装置 |
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-
1996
- 1996-10-09 JP JP26807396A patent/JP3517811B2/ja not_active Expired - Fee Related
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