JP3516829B2 - 通信装置 - Google Patents

通信装置

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JP3516829B2
JP3516829B2 JP06985397A JP6985397A JP3516829B2 JP 3516829 B2 JP3516829 B2 JP 3516829B2 JP 06985397 A JP06985397 A JP 06985397A JP 6985397 A JP6985397 A JP 6985397A JP 3516829 B2 JP3516829 B2 JP 3516829B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ATM(Asyncr
onous Transfer Mode )ネットワークを介して通信を行
う通信装置に係わり、特にネットワーククロックとソー
スクロックが送信側で非同期である場合に、受信側にお
いて送信側のソースクロック周波数を再生する必要のあ
る通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の通信装置を用いたSTM
(Synchronous Transfer Mode )網における電話サービ
スを実現するシステム構成図であり、図において、17
は音声情報、即ち一種のデータをSTM網19へ一定速
度で送信する送信側装置群、18はSTM網19から一
定速度で送られてくるデータを受信する受信側装置群、
19は同期転送モードで通信を行うSTM網、20はS
TM網19内の発振器から出力されるネットワーククロ
ックである。
【0003】21a,21bはISDN(Integrated S
ervices Didital Network )電話機に該当する電話機、
22a,22bはPBX(Private Branch Exchange:構
内電話交換機)、23はPBX22a内の発振器から出
力されるソースクロック、24はPBX22b内の発振
器から出力されるローカルクロックである。
【0004】次に動作について説明する。このような構
成のSTMシステムにおいては、送信側装置群17内の
電話機21aにおいて入力された音声情報、すなわち一
種のデータが、PBX22aを介してSTM網19に一
定速度で送信される。さらに、STM網19から受信側
装置群18へ一定速度で送信され、受信側装置群18内
のPBX22bで受信され、その後、電話機21bで受
信される。
【0005】STMシステムにおいては全ての装置群は
基本的に全て周波数同期したクロックにより動作するよ
うになっており、STM網19内のネットワーククロッ
ク20に、PBX22a内のソースクロック23やPB
X22b内のローカルクロック24が従属同期してい
る。
【0006】また、PBX22aから出力されるデータ
は、PBX22a内のソースクロック23を基準とした
一定速度(例えば1.544Mb/s一定)で送出され
る。なお、このような一定レートでのデータの送信状態
をCBR(Constant Bit Rate )という。
【0007】受信側装置群18内のPBX22bでは、
一定速度で送られてくるデータを、ローカルクロック2
4を基に受信する。ここで、前記したようにソースクロ
ック23およびローカルクロック24は共にネットワー
ククロック20に従属同期しているため、その結果とし
て、ソースクロック23とローカルクロック24は同一
周波数となる。
【0008】よって、PBX22bにおいては、送信側
装置群17内のPBX22aからのCBRデータを、P
BX22b内のバッファをオーバフローあるいはアンダ
フローさせることなく、正常に受信することができる。
【0009】このような従来のSTM網による回線交換
網や専用線で実現されてきた電話等のサービスをATM
網上で実現するためには、端末機に対してATM網があ
たかも回線交換網であるかのように見せかけるサービ
ス、いわゆる回線エミユレーションサービスが必要にな
る。
【0010】このようなサービスを行うATMシステム
の従来例を図6を参照して説明する。図6は従来の通信
装置を用いたATM網における電話サービスを実現する
システム構成図であり、例えば特開平2−179045
号公報に示される種類の図8及び図9に示すAAL(ATM
Adaptation Layer)処理部を有するものである。但し、
この図6において図5の各部に相当する部分には同一符
号を付す。
【0011】図6において、17は音声情報、すなわち
一種のデータをセル型式(ATMセル)でATM網25
へ一定速度で送信する送信側装置群、18はATM網2
5から一定速度で送られてくるATMセルを受信する受
信側装置群、20a,20bはATM網25内の発振器
から出力されるネットワーククロック、21a,21b
はISDN電話機に該当する電話機である。
【0012】22a,22bはPBX、23はPBX2
2a内の発振器から出力されるソースクロック、24は
PBX22b内の発振器から出力されるローカルクロッ
ク、25は非同期転送モードで通信を行うATM網、2
6は通常のデータをATMセルに変換する送信CLAD
(Cell assembly And Disassembly :セル組立分解装
置)、27はATMセルを通常のデータに変換する受信
CLADである。
【0013】即ち、送信側装置群17内の電話機21a
から出力されるデータをPBX22aを介して送信CL
AD26に入力し、ここで、ATMセルに変換した後、
一定速度でATM網25へ送信し、さらに、ATM網2
5から一定速度で受信側装置群18内の受信CLAD2
7で受信し、ここで、ATMセルから通常のデータに戻
し、PBX22bを介して電話機21bへ送信するよう
に構成されている。
【0014】このような構成のATMシステムでは、S
TMシステムとは異なり、ATM網25内の装置を含む
すべての装置群のクロックが周波数同期しているとは限
らない。即ち、2つのPBX(PBX22aとPBX2
2b)間では、同一周波数のクロックで規定された一定
速度でデータを送受信する必要があるが、ATM網25
は全ての装置で共通的に用いられるような、唯一のクロ
ックを提供するとは限らない。
【0015】図6において、ATM網25内に2つのネ
ットワーククロック20aと20bがあるのは、上記を
意味しており、ここでは、ネットワーククロック20a
と20bは周波数同期していない。
【0016】よって、何らかの手段により、PBX22
a内のソースクロック23の周波数をPBX22bに通
知して、前記ソースクロック23とPBX22b内のロ
ーカルクロック24の周波数を一致させることが必要と
なる。
【0017】ITU−T(International Telecommunic
ation Union Telecommunication Standardization Sect
or)では、ITU−T勧告I.363.1 B-ISDN ATM Adaptat
ionLayer(aal)specification,types 1and2 において、
上記したような、ATM網を介して接続される送信ユー
ザと受信ユーザ間で何らかの手段を用いて、送信ユーザ
側のソースクロック周波数を受信ユーザ側で再生する機
能を、ソースクロック周波数再生機能と定義している。
【0018】また、前記ソースクロック周波数再生法と
して、適応クロック法(Adaptive Clock Method)を規定
している。
【0019】ここで、図7を参照して適応クロック法の
説明を行う。図7は適応クロック法の動作イメージを示
す図であり、3はAAL処理部1内のソースクロック再
生バッファ、16a,16b,16cは受信セルデー
タ、24はローカルクロックである。
【0020】適応クロック法は、情報転送速度が一定
(CBR)であることと、その転送速度が送受信側で既
知であることを前提条件に用いられ、適応クロック法の
ためのメカニズムは受信側のみにインプリメントされ
る。即ち、送信側には何も必要なく、送受信間でやり取
りされる制御情報は存在しない。
【0021】但し、上記した転送速度が送受信側で既知
であるとは、例えば、転送速度が1.544Mb/s±
100ppmであることを送受信側で知っているという
ことを意味している。そして、送信側の転送速度、即ち
転送速度の基になるソースクロック周波数が±100p
pm内のどの値であるかを、本適応クロック法で算出す
るものである。
【0022】適応クロック法では、受信側で受信した受
信セルデータ16a,16b,16cをソースクロック
再生バッファ3に書き込み、ソースクロック再生バッフ
ァ3の容量の中心値である、読出し開始閾値THまでバ
ッファリングした後、受信セルデータ16a,16b,
16cをローカルクロック24で読み出す。そのローカ
ルクロック24の周波数を制御するために、ソースクロ
ック再生バッファ3のバッファ残量を用いる。
【0023】例えば、バッファ残量が増加傾向にある場
合は、ソースクロック23よりもローカルクロック24
の方が周波数が低いと想定されるため、ローカルクロッ
ク24の周波数を上げるように制御する。一方、バッフ
ァ残量が減少傾向にある場合は、逆の制御を行う。
【0024】なお、ITU−T勧告には、適応クロック
法について、上記のような動作概念が示されているだけ
であり、詳細な仕様についてはほとんど記述されていな
い。以上が、ソースクロック周波数再生機能を有する通
信装置に関する背景、前提となるシステム、適応クロッ
ク法等に関する説明である。
【0025】次に、図6に戻って従来の通信装置の説明
を続ける。図6に示すソースクロック周波数再生機能を
有する受信CLAD27は、図8の機能ブロック図に示
す構成となっている。図8において、28はATMにお
ける物理レイヤ処理を行う物理レイヤ処理部、29はA
TMにおけるATMレイヤ処理を行うATMレイヤ処理
部、1はATMにおけるAAL処理を行うAAL処理
部、30はSTMにおけるSTMインタフェース終端処
理を行うSTM処理部、31は受信CLAD27全体の
装置管理を行う装置管理部である。
【0026】また、AAL処理部1は、前述したように
例えば特開平2−179045号に示されるような種の
ものであり、図9の機能ブロック図に示す構成となって
いる。
【0027】図9において、3はバッファ残量によりソ
ースクロック周波数を再生するためのソースクロック再
生バッファ、4はソースクロック再生部、5はソースク
ロック再生バッファ3の読出し制御を行うバッファ制御
部、6はソースクロック再生バッファ3への書込み信号
と読出し信号とからバッファ残量を求め、それを監視す
るバッファ残量監視部、7はバッファ残量監視部6から
のバッファ残量値等から、後述する電圧制御水晶発振器
8への制御電圧を算出する制御電圧算出部、8は制御電
圧算出部7からの制御電圧を基に周波数を変更する電圧
制御水晶発振器(VCXO)である。
【0028】また、制御電圧算出部7は図10の機能ブ
ロック図に示す構成となっている。図10において、9
はバッファ残量/制御電圧変換部、10はバッファ残量
監視部6から出力されるバッファ残量値から制御値を演
算するための演算部、11はデジタル値をアナログ値に
変換するD/Aコンバータ、12は演算部10に一定周
期毎に演算を行う指示をするためのタイマである。
【0029】さらに、図3にATMレイヤ処理部29か
らAAL処理部1への受信セルデータの転送状態を示
す。この図3において16a,16b,16cは受信セ
ルデータである。
【0030】但し、装置管理部31は、受信CLAD2
7全体の装置管理を行っており、各部に対して、各種設
定、ステータス収集を行う。このために、装置管理部3
1と各部は、制御バスで接続されている。
【0031】また、詳細ブロック図が煩雑とならないよ
うに、制御バスは図8にしか記述されていないが、上記
各種設定、ステータス収集のため、各処理部内の全ブロ
ック、例えばAAL処理部1内の各ブロックにも接続さ
れている。
【0032】さらに、ATMインタフェースとSTMイ
ンタフェースにおけるデータバス幅はシリアルである
が、各処理部内においては、通常データは8ビット幅で
やり取りされている。
【0033】さらに、ATMインタフェース速度が15
5.52MHz、STMインタフェース速度が1.54
4MHz、即ちソースクロック周波数が1.544MH
zであり、且つその変動幅が±100ppmであるとす
る。また、受信CLAD27内部は上記のように8ビッ
ト幅でインタフェースされ、且つ殆どがATMインタフ
ェース系のクロックで動作するため、内部の基本クロッ
クは19.44MHz(=155.52MHz/8bi
t)となっているものとする。
【0034】次に動作について説明する。図6におい
て、送信側装置群17内の電話機21aから出力される
データがPBX22aを介して送信CLAD26に入力
され、ここで、ATMセルに変換された後、一定速度で
ATM網25へ送信される。さらに、ATM網25から
一定速度で受信側装置群18へ送信される。
【0035】このATM網25から受信側装置群18に
送られてきたATMセルは、受信CLAD27で受信さ
れる。即ち、図8に示すようにATMインタフェースを
介して物理レイヤ処理部28に入力される。ここで、S
DH(Synchronous Digital Hierarchy)/SONET(Sy
nchronous Optical Network)、セル同期等の物理レイヤ
処理、シリアル/パラレル(8ビット)変換が行われ
る。
【0036】その後、ATMレイヤ処理部29に送出さ
れ、VPI(Virtual Path Identifier)/VCI(Virtua
l Channel Identifier )によるフィルタリング等のAT
Mレイヤ処理が行われ、AAL処理部1に渡される。
【0037】一般にCBRデータは、AALタイプ1で
伝送されるため、AAL処理部1では、シーケンス番号
によるセル廃棄/誤挿入チェック処理、ゆらぎ吸収処
理、そしてソースクロック周波数再生処理等のAALタ
イプ1処理が行われる。ここでSTMインタフェースク
ロックであるソースクロック23の周波数が再生され
る。
【0038】続いてSTM処理部30へ送出され、ここ
でSTMフレームの生成等のSTMインタフェース終端
処理、パラレル(8ビット)/シリアル変換が行われ、
この後、STMインタフェースを介して、PBX22b
へ送信される。
【0039】次に、ソースクロック周波数再生動作の詳
細を説明する。まず、図9に示すAAL処理部1内にお
いて、ATMレイヤ処理部29からの受信セルデータ1
6a,16b,16cが入力され、書込み信号に応じて
ソースクロック再生バッファ3に書き込まれる。このと
きの受信セルデータ16a,16b,16cの様子は、
1.544Mb/sのデータが実質155.52Mb/
sの情報速度で転送されるため、図3に示すようにセル
単位のバースト状になる。
【0040】バッファ残量監視部6は、ATMレイヤ処
理部29からの書込み信号を監視し、ソースクロック再
生バッファ3の容量の中心値に設定された読出し開始閾
値THまでデータがバッファリングされることを監視す
る。
【0041】ここで、バッファ残量監視部6は、タイマ
12から演算指示があると、ソースクロック再生バッフ
ァ3への書込み信号と読出し信号からバッファ残量を求
め、バッファ残量値を制御電圧算出部7に通知する。
【0042】制御電圧算出部7では、バッファ残量値が
増加傾向にある場合は、ソースクロック23よりもロー
カルクロック24の方が周波数が低いと見なし、ローカ
ルクロック24の周波数を上げるように制御する。一
方、バッファ残量が減少傾向にある場合は、逆の制御を
行う。
【0043】制御電圧算出部7内では、図10に示すよ
うに、タイマ12からの演算指示に応じて演算部10
が、バッファ残量値から制御値を演算する。例えば、制
御値を求める演算式は次のようになる。 制御値=(バッファ残量−中心値)+オフセット
【0044】ここで、オフセットとは電圧制御水晶発振
器8が基準周波数を出力するための値であり、例えば、
1.544MHz±100ppmの周波数を出力可能な
場合、その中心値である1.544MHz±0ppmの
ことである。中心値とはソースクロック再生バッファ3
のバッファ容量の中心値であり、これは読出し開始閾値
THと同一である。
【0045】但し、上記式における「バッファ残量」と
は、具体的なバイトあるいはビットで表示されたバッフ
ァ残量の場合だけでなく、48バイト、64バイト等の
任意の単位で表示された値であってもよい。例えば64
バイトを最小単位としてもよい。このように、演算され
たデジタル値である制御値は、D/Aコンバータ11に
よりアナログ値の制御電圧に変換され、この制御電圧に
より、上記したように電圧制御水晶発振器8がローカル
クロック24の周波数を上下させる動作を行う。
【0046】この内容を分かり易く説明すると次に記述
するようになる。 (1)バッファ残量が中心値(読出し開始閾値TH)の
時は、基準周波数(1.544MHz±0ppm)を出
力する。 (2)バッファ残量が中心値より大きいときは、基準周
波数より高い周波数を出力する。 (3)バッファ残量が中心値より大きくなればなるほ
ど、より高い周波数を出力する。 (4)バッファ残量が中心値より小さいときは、基準周
波数より低い周波数を出力する。 (5)バッファ残量が中心値より小さくなればなるほ
ど、より低い周波数を出力する。
【0047】このような動作によって、電圧制御水晶発
振器8からソースクロック周波数に同期したローカルク
ロック24が出力される。このローカルクロック24に
応じてバッファ制御部5が、読出し信号をソースクロッ
ク再生バッファ3へ出力し、これによってソースクロッ
ク再生バッファ3からATMセルデータが読み出され
る。
【0048】
【発明が解決しようとする課題】従来の通信装置は以上
のように構成されているので、ソースクロック周波数の
再生を行う場合はソースクロック再生バッファ3のバッ
ファ残量を基に電圧制御水晶発振器8の発振周波数を制
御して行うが、ATM網25からの受信セルデータが到
着した瞬間にバッファ残量が急に変化し、この変化によ
り制御値が急激に変化するため、正確なソースクロック
周波数の再生が不可能であるなどの課題があった。
【0049】バッファ残量値の表示単位に関して64バ
イト等のある程度大きなかたまりを最小単位とした場
合、受信セルデータがバースト的にソースクロック再生
バッファ3に書き込まれても発振周波数の制御値は急激
に変化しなくなるが、データの情報速度が低い場合やソ
ースクロック23とローカルクロック24との周波数差
が小さい場合は、制御値を求める際の演算式におけるバ
ッファ残量−中心値がなかなか64バイト以上となら
ず、その結果、発振周波数がソースクロック周波数とな
るまでの収束時間が長くなってしまうなどの課題があっ
た。
【0050】また、固定された一定間隔毎に制御値を演
算して、バッファ残量からソースクロック周波数を再生
するため、その一定間隔と受信セルデータのゆらぎにな
んらかの相関関係がある場合、再生されたソースクロッ
クの周波数が変動しやすいなどの課題があった。
【0051】さらに、バッファ残量から電圧制御水晶発
振器8の制御電圧を演算する際の感度、言い換えると、
どの程度のバッファ残量差をどの程度の周波数差に変換
するかの比率が固定であるため、収束時間が長くなった
り、逆に受信セルデータのゆらぎにより、再生されたソ
ースクロックの周波数が変動しやすいなどの課題があっ
た。
【0052】さらに、現在のバッファ残量を基にソース
クロック周波数を再生するため、受信セルデータのゆら
ぎがバッファ残量に影響を及ぼし、再生されたソースク
ロックの周波数が変動しやすいなどの課題があった。
【0053】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、到着データのバースト性に起因す
る再生ソースクロックの周波数変動を最小限に抑えるこ
とによって、適用システムに最適なソースクロック周波
数を再生することができる通信装置を得ることを目的と
する。
【0054】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る通信装置は、通信網からソースクロックを基準として
一定速度で送られてきた受信データを保持する第1バッ
ファ手段と、前記第1バッファ手段から前記ソースクロ
ックを基準として一定速度で送られてきた受信データを
保持する第2バッファ手段と、第2バッファ手段のバッ
ファ残量を一定間隔で検出し、この検出バッファ残量に
応じてソースクロックを再生する再生手段とを備えたも
のである。
【0055】請求項2記載の発明に係る通信装置は、第
1バッファ手段を、通信網におけるゆらぎを吸収できる
容量としたものである。
【0056】請求項3記載の発明に係る通信装置は、第
1バッファ手段から第2バッファ手段への転送速度を、
ソースクロック周波数の上限値以上の速度としたもので
ある。
【0057】請求項4記載の発明に係る通信装置は、第
1バッファ手段から第2バッファ手段への転送速度を、
ソースクロック周波数の上限値以上の速度で、且つ通信
網のゆらぎにより第1バッファ手段がオーバフローしな
い速度としたものである。
【0058】請求項5記載の発明に係る通信装置は、ソ
ースクロック再生手段に、バッファ残量の検出間隔を任
意に設定する第1設定手段を備えたものである。
【0059】請求項6記載の発明に係る通信装置は、ソ
ースクロック再生手段に、バッファ残量からソースクロ
ック周波数を算出する変換係数を任意に設定する第2設
定手段を備えたものである。
【0060】請求項7記載の発明に係る通信装置は、ソ
ースクロック再生手段が、バッファ残量の平均値からソ
ースクロック周波数を算出するようにしたものである。
【0061】請求項8記載の発明に係る通信装置は、バ
ッファ残量の平均値を求めるための平均母数を任意に設
定する第3設定手段を備えたものである。
【0062】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による通
信装置のAAL処理部を主体的に示す機能ブロック図で
ある。この図1に示すAAL処理部1は、従来例で説明
した図6に示す受信側装置群18の受信CLAD27内
に従来と同様に図8に示すように設けられたものであ
り、図9に同符号1で示されている従来のAAL処理部
の各部に対応する部分には同一符号が付してある。
【0063】図1において、17は送信側装置群(送信
手段)、25はATM網(通信網)、29はATMレイ
ヤ処理部である。1はソースクロック周波数再生機能を
有するAAL処理部、2はソースクロック再生バッファ
(第2バッファ手段)3の前段に位置し、図8に示すA
TMレイヤ処理部29からの受信セルデータ(ATM網
25からの到着データ)のバースト性を吸収する平滑化
バッファ(第1バッファ手段)である。
【0064】3はバッファ残量によりソースクロック周
波数を再生するためのソースクロック再生バッファ、4
はソースクロック再生部(再生手段)、5はATMレイ
ヤ処理部29からの書込み信号を基に、平滑化バッファ
2内に1セル分のデータがバッファリングされたかどう
かを監視し、1セル分バッファリングされた後、平滑化
バッファ2からソースクロック再生バッファ3にソース
クロック周波数の上限値から算出される転送速度以上の
速度で転送するバッファ制御部である。
【0065】6はソースクロック再生バッファ3への書
込み信号と読出し信号とからバッファ残量を求め、それ
を監視するバッファ残量監視部、7はバッファ残量監視
部6からのバッファ残量値等から、後述する電圧制御水
晶発振器8への制御電圧を算出する制御電圧算出部、8
は制御電圧算出部7からの制御電圧を基に周波数を変更
する電圧制御水晶発振器である。
【0066】但し、前記したソースクロック周波数の上
限値から算出される転送速度以上の速度とは、ソースク
ロック周波数の上限値から算出される転送速度が、ソー
スクロック周波数=1.544MHz±100ppmと
規定されている場合は、1.544Mb/s+100p
pmの速度なので、この1.544Mb/s+100p
pmの速度以上の速度となる。
【0067】次に動作について説明する。まず、ATM
レイヤ処理部29からの受信セルデータ16a,16
b,16cが入力され、書込み信号によって一旦平滑化
バッファ2に書き込まれる。この書き込み時の受信セル
データ16a,16b,16cの様子は、図3に示すよ
うに、セル単位のバースト状になっている。
【0068】バッファ制御部5は、ATMレイヤ処理部
29からの書込み信号を基に、平滑化バッファ2内に1
セル分のデータがバッファリングされたかどうかを監視
しており、1セル分バッファリングされた後、読出し信
号により平滑化バッファ2から1セル分のデータを読み
出し、さらに書込み信号によってソースクロック再生バ
ッファ3に書き込む。
【0069】この時の平滑化バッファ2からソースクロ
ック再生バッファ3への転送速度は、ソースクロック2
3の周波数の上限値から算出される転送速度以上の速度
であり、例えば1.544Mb/s+100ppmであ
る。この転送時の受信セルデータ16a,16b,16
cの様子は、図4に示すように、ほぼ連続したデータ列
となる。
【0070】ここで、図3と図4に示す受信セルデータ
16a,16b,16cは同じデータサイズであるが、
セルの長さが異なっているのは、それぞれの転送速度が
異なっているためである。
【0071】即ち、図3に示す受信セルデータは、AT
Mインタフェース系のクロック周波数の155.52M
b/s(19.44MHz×8ビット幅)で転送してい
るため瞬時に転送され、このためバースト状となるが、
図4に示す受信セルデータは約1.544Mb/s(約
193KHz×8ビット幅)で転送しているため、ほぼ
連続的に転送されることになる。
【0072】この場合、平滑化バッファ2の容量はネッ
トワークにおけるゆらぎを吸収できる大きさ以上となっ
ている。具体的には、ATM網25におけるゆらぎが±
1msであれば、平滑化バッファ2は、386バイト
(=1ms×1.544Mb/s×2/8ビット)程度
の容量が必要になる。
【0073】バッファ残量監視部6は、ソースクロック
再生バッファ3への書込み信号と読出し信号からバッフ
ァ残量を求め、バッファ残量値を制御電圧算出部7に通
知する。
【0074】制御電圧算出部7は、バッファ残量値が増
加傾向にある場合は、ソースクロック23よりもローカ
ルクロック24の方が周波数が低いと見なし、ローカル
クロック24の周波数を上げるための制御電圧を電圧制
御水晶発振器8へ出力する一方、バッファ残量が減少傾
向にある場合は、逆の制御を行う制御電圧を電圧制御水
晶発振器8へ出力する。
【0075】電圧制御水晶発振器8は、制御電圧算出部
7からの制御電圧に応じて発振周波数を可変させ、ロー
カルクロック24としてバッファ制御部5へ出力する。
バッファ制御部5は、電圧制御水晶発振器8からのロー
カルクロック24を基に読出し信号をソースクロック再
生バッファ3へ出力することによってソースクロック再
生バッファ3からデータを読み出す。
【0076】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、ソースクロック再生バッファ3の前段に平滑化バッ
ファ2を備え、ソースクロック再生バッファ3に受信セ
ルデータがほぼ連続して書き込まれるようにしたので、
ソースクロック再生バッファ3のバッファ残量が急に変
化することが無くなり、これによって受信セルデータの
バースト性に起因する再生ソースクロックの周波数変動
を最小限に抑えることができるという効果が得られる。
【0077】実施の形態2.実施の形態2の構成が実施
の形態1と異なる点は、平滑化バッファ2からの読み出
し速度と、平滑化バッファ2の容量とが異なる点であ
る。
【0078】この場合の、平滑化バッファ2からの読み
出し速度とは、ソースクロック周波数の上限値から算出
される転送速度に加えて、ネットワークにおけるゆらぎ
により平滑化バッファ2がオーバフローしないための最
低限の転送速度を加えた転送速度以上の速度である。
【0079】また、平滑化バッファ2の容量について説
明する。例えば、ATM網25のゆらぎが±1msであ
れば、実施の形態1で説明したように平滑化バッファ2
の容量が約386バイト必要になる。
【0080】しかし、受信セルデータが、ゆらぎにより
短い期間で一気に到着しても、平滑化バッファ2がオー
バフローしないだけの、より速い速度でバッファ2から
読み出せば、平滑化バッファ2の容量は386バイトよ
りも小さい値で済むことになる。この実施の形態2での
平滑化バッファ2の容量とは、そのような容量である。
【0081】次に動作について説明する。ATMレイヤ
処理部29からの受信セルデータ16が入力され、一旦
平滑化バッファ2に書き込まれる。このときの受信セル
データ16の様子は、図3に示すようにセル単位のバー
スト状になっている。
【0082】バッファ制御部5は、ATMレイヤ処理部
29からの書込み信号を基に、平滑化バッファ2内に1
セル分のデータが1セル分バッファリングされたことを
認識すると、平滑化バッファ2からソースクロック再生
バッファ3に、ソースクロック周波数の上限値から算出
される転送速度に加えて、ネットワークにおけるゆらぎ
により平滑化バッファ2がオーバフローしないための最
低限の転送速度を加えた転送速度以上で転送する。この
転送時の受信セルデータ16の様子は、図4に示すよう
にほぼ連続したデータ列になっている。
【0083】以降、実施の形態1で説明したと同様の動
作によって、電圧制御水晶発振器8からのローカルクロ
ック24の周波数が制御され、バッファ制御部5がその
ローカルクロック24を基に読出し信号をソースクロッ
ク再生バッファ3へ出力することによってソースクロッ
ク再生バッファ3からデータを読み出す。
【0084】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、平滑化バッファ2からソースクロック再生バッファ
3へ受信セルデータを転送する際に、ソースクロック周
波数の上限値から算出される転送速度に加えて、ネット
ワークにおけるゆらぎにより平滑化バッファ2がオーバ
フローしないための最低限の転送速度を加えた転送速度
以上の速度で転送するようにしたので、平滑化バッファ
2の容量を実施の形態1よりも小さくできるという効果
が得られる。
【0085】また、発明の実施の形態1、2では、バッ
ファ制御部5は、ATMレイヤ処理部29からの書込み
信号を基に、平滑化バッファ2内に1セル分のデータが
バッファリングされたかどうかを監視し、1セル分バッ
ファリングされた後、平滑化バッファ2からソースクロ
ック再生バッファ3への転送を開始するとしたが、数バ
イトバッファリングされた時点で読出しを開始しても、
同様の効果が得られる。
【0086】さらに、発明の実施の形態1、2では、各
処理部、各ブロック間におけるデータのインタフェース
幅を8ビットとし、バイト単位にインタフェースした
が、異なるインタフェース幅、異なる転送単位でも、同
様の効果が得られる。
【0087】さらに、発明の実施の形態1、2では、ソ
ースクロック周波数を1.544MHz±100ppm
としたが、異なる周波数あるいは異なる変動幅でもよ
い。
【0088】さらに、発明の実施の形態1、2では、基
本的な転送単位をATMセルとしたが、ATMセル以外
のある単位のパケットであっても、同様の効果が得られ
る。
【0089】さらに、発明の実施の形態1、2では、具
体例としてATM網における、電話PBXを用いたシス
テムを前提としたが、適応クロック法によりソースクロ
ック周波数を再生する必要のあるシステムであれば、そ
の他のシステムにおいても、同様の効果が得られる。
【0090】実施の形態3.図2はこの発明の実施の形
態3から6による通信装置の機能ブロック図である。図
において、13はソースクロック再生処理におけるバッ
ファ残量の観測間隔を任意に設定する観測間隔設定部
(第1設定手段)である。即ち、実施の形態3は、実施
の形態1または2で説明した図1に示す制御電圧算出部
7に、図2に示す観測間隔設定部13を設けて構成した
ものである。但し、観測間隔とは、ソースクロック再生
バッファ3のバッファ残量を観測するための時間間隔で
ある。
【0091】次に動作について説明する。基本的な動作
については、実施の形態1または2と同一であるため、
以下に相違点のみを記述する。制御電圧算出部7では、
演算部10により、バッファ残量値から制御値が算出さ
れる。例えば、演算式は次のような式(1)となる。 制御値=(バッファ残量−中心値)+オフセット値 ・・・(1)
【0092】次に、D/Aコンバータ11により、デジ
タル値である制御値をアナログ値である制御電圧に変換
する。そして、この制御電圧に応じて電圧制御水晶発振
器8がローカルクロック24の周波数を上下させる。
【0093】観測間隔設定部13は、内部の図示せぬデ
ィップスイッチ等で設定された観測間隔をタイマ12に
出力する。タイマ12は、その観測間隔で規定された観
測間隔毎に演算部10へ演算指示を出力し、演算部10
は、その演算指示に応じて一定間隔毎に制御値を算出す
る。
【0094】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、観測間隔設定部13で観測間隔を任意に設定できる
ようにしたので、従来のように、観測間隔が固定されて
いるため、観測間隔と受信セルデータのゆらぎになんら
かの相関関係がある場合、再生されたソースクロックの
周波数が変動しやすいなどといったことが無くなる効果
が得られる。
【0095】実施の形態4.図2において、14はソー
スクロック再生処理における、バッファ残量からソース
クロック周波数を算出する際の変換係数を変更するも
の、言い換えると、バッファ残量値をどの程度周波数に
反映させるかを示す係数を任意に設定できる変換係数設
定部(第2設定手段)である。
【0096】即ち、実施の形態4は、実施の形態1また
は2で説明した図1に示す制御電圧算出部7に、図2に
示す変換係数設定部14を設けて構成したものである。
但し、変換係数とは、バッファ残量から電圧制御水晶発
振器8の制御電圧を演算する際の感度に相当する係数で
ある。
【0097】次に動作について説明する。基本的な動作
については、実施の形態1または2と同一であるため、
以下に相違点のみを記述する。制御電圧算出部7では、
演算部10により、バッファ残量値から制御値が算出さ
れる。ここで演算式は以下のような式(2)となる。 制御値=変換係数×(バッファ残量−中心値)+オフセット値 ・・・(2)
【0098】変換係数設定部14は、内部の図示せぬデ
ィップスイッチ等で設定された変換係数を、演算部10
に出力する。演算部10は変換係数により、上記演算を
行う。変換係数を大きくすればソースクロック周波数再
生の際の収束時間を早くすることができる。しかし、逆
にATM網25のゆらぎの影響を受けやすくなる。
【0099】一般的には、このように収束時間とゆらぎ
耐性は反比例の関係にあるが、収束時間とゆらぎ耐性の
関係を把握し、双方がほぼ適正となるように変換係数を
設定することが可能である。また、ゆらぎが殆ど無いA
TM網では、変換係数の設定で収束時間を早めることが
できる。
【0100】以上のように、この実施の形態4によれ
ば、変換係数設定部14によって変換係数を任意に設定
できるようにしたので、従来のように、その比率が固定
であるため、収束時間が長くなったり、逆に受信セルデ
ータのゆらぎにより、再生されたソースクロック周波数
が変動しやすいなどといったことが無くなる効果が得ら
れる。
【0101】実施の形態5.実施の形態5は、実施の形
態1または2で説明した受信CLAD27の演算部10
において、バッファ残量値の平均値からソースクロック
周波数を算出するように構成したものである。但し、本
実施の形態5における平均母数は固定である。
【0102】次に動作について説明する。基本的な動作
については、発明の実施の形態1または2と同一である
ため、以下に相違点のみを記述する。制御電圧算出部7
では、演算部10により、バッファ残量値から制御値が
算出される。例えば、演算式は以下のような式(3)と
なる。 制御値=(バッファ残量の平均値−中心値)+オフセット値 ・・・(3) ここで、バッファ残量の平均値とは、観測間隔毎にサン
プルしたバッファ残量の平均(算術平均)である。
【0103】以上のように、この実施の形態5によれ
ば、バッファ残量の平均値から制御値を求めるようにし
たので、受信セルデータのゆらぎの影響を少なくして、
より正確にソースクロック周波数を再生することができ
るという効果が得られる。
【0104】実施の形態6.図2において、15はソー
スクロック再生処理におけるバッファ残量値の平均値か
らソースクロック周波数を算出する際の、平均値を得る
ための平均母数を任意に設定する平均母数設定部(第3
設定手段)である。但し、平均母数とは算術平均を取る
ためのサンプル数(観測値の総数)である。即ち、実施
の形態6は、実施の形態5で説明した制御電圧算出部7
に、平均母数設定部15を設けて構成したものである。
【0105】次に動作について説明する。基本的な動作
については、発明の実施の形態5と同一であるため、以
下に相違点のみを記述する。制御電圧算出部7では、演
算部10により、バッファ残量値から制御値が算出され
る。例えば、演算式は前述した式(3)となる。乎均母
数設定部15は、内部の図示せぬディップスイッチ等で
設定された平均母数を演算部10に出力し、演算部10
は、その平均母数により、上記演算を行う。
【0106】以上のように、この実施の形態6によれ
ば、平均母数を任意に設定した後、バッファ残量の平均
値から制御値を求めるようにしたので、実施の形態5の
構成よりもより適正に、受信セルデータのゆらぎの影響
を少なくして、より正確にソースクロック周波数を再生
することができるという効果が得られる。
【0107】また、発明の実施の形態3、4、5および
6による通信装置では、バッファ残量観測間隔や変換係
数、平均値を得るための平均母数を変更できるような構
成としたため、適用システムに最適なソースクロック周
波数の再生を行うことができるという効果があるが、こ
れは具体的には、以下のことを意味する。
【0108】適用システムによって、ATM網のゆらぎ
や送信されるデータの情報量が異なるが、最も望ましい
ソースクロック周波数再生とは、収東時間が早く、かつ
網のゆらぎによる再生クロックの変動が少ないことであ
る。これを、適用システムに応じて前記したパラメータ
を変更することにより容易に行うことができる。
【0109】なお、実施の形態3、4および6では、観
測間隔、変換係数、平均母数の設定を、ディップスイッ
チ設定としたが、装置管理部31から制御バス経由で設
定してもよい。
【0110】発明の実施の形態3、4および6おける、
観測間隔、変換係数、平均母数の設定は、適用システム
に応じた初期設定でもよいし、状況に応じて運用中に設
定を変更してもよい。
【0111】実施の形態5、6では、平均として算術平
均を用いたが、その他の平均(幾何平均、調和平均)や
メディアン、モード、ミッドレンジでも同様の効果が得
られる。
【0112】実施の形態5、6では、バッファ残量値を
平均したが、バッファ残量を基に演算した結果を平均し
ても、同様の効果が得られる。
【0113】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、通信網からソースクロックを基準として一定速度
で送られてきた受信データを保持する第1バッファ手段
と、前記第1バッファ手段から前記ソースクロックを基
準として一定速度で送られてきた受信データを保持する
第2バッファ手段と、前記第2バッファ手段のバッファ
残量を一定間隔で検出し、この検出バッファ残量に応じ
て前記ソースクロックを再生する再生手段とを備えるよ
うに構成したので、第2バッファ手段にデータがバース
ト的に入力されなくなるのでバッファ残量が急に変化す
ることが無くなり、これによって受信データのバースト
性に起因する再生ソースクロックの周波数変動を最小限
に抑えることができる効果がある。
【0114】請求項2記載の発明によれば、第1バッフ
ァ手段を、通信網におけるゆらぎを吸収できる容量とし
て構成したので、通信網のゆらぎを吸収することがで
き、ゆらぎによるバッファ残量の変化をなくすことがで
き、これによって再生ソースクロックの周波数変動を少
なくすることができる効果がある。
【0115】請求項3記載の発明によれば、第1バッフ
ァ手段から第2バッファ手段への転送速度を、ソースク
ロック周波数の上限値以上の速度とするように構成した
ので、第1バッファ手段でバッファのオーバフローが発
生することなく、バースト的に入力されたデータが平滑
化されるため、バッファ残量が急に変化することが無く
なり、これによって受信データのバースト性に起因する
再生ソースクロックの周波数変動を最小限に抑えること
ができる効果がある。
【0116】請求項4記載の発明によれば、第1バッフ
ァ手段から第2バッファ手段への転送速度を、ソースク
ロック周波数の上限値以上の速度で、且つ通信網のゆら
ぎにより第1バッファ手段がオーバフローしない速度と
するように構成したので、第1バッファ手段の容量を小
さくできる効果がある。
【0117】請求項5記載の発明によれば、ソースクロ
ック再生手段に、バッファ残量の検出間隔を任意に設定
する第1設定手段を備えるように構成したので、検出間
隔と受信セルデータのゆらぎになんらかの相関関係があ
る場合、検出間隔を変更することによって再生されたソ
ースクロックの周波数が変動することが無くなる効果が
ある。
【0118】請求項6記載の発明によれば、ソースクロ
ック再生手段に、バッファ残量からソースクロック周波
数を算出する変換係数を任意に設定する第2設定手段を
備えるように構成したので、従来のように、変換係数が
固定であるため、収束時間が長くなったり、逆に受信セ
ルデータのゆらぎにより、再生されたソースクロック周
波数が変動することが無くなる効果がある。
【0119】請求項7記載の発明によれば、ソースクロ
ック再生手段が、バッファ残量の平均値からソースクロ
ック周波数を算出するように構成したので、受信セルデ
ータのゆらぎの影響を少なくして、より正確にソースク
ロック周波数を再生することができる効果がある。
【0120】請求項8記載の発明によれば、バッファ残
量の平均値を求めるための平均母数を任意に設定する第
3設定手段を備えるように構成したので、より適正に受
信セルデータのゆらぎの影響を少なくして、より正確に
ソースクロック周波数を再生することができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1及び2による通信装
置のAAL処理部を主体的に示す機能ブロック図であ
る。
【図2】 この発明の実施の形態3、4、5及び6によ
る図1に示す制御電圧算出部の機能ブロック図である。
【図3】 この発明および従来によるATMレイヤ処理
部からAAL処理部への受信セルデータの転送状態を示
す図である。
【図4】 この発明の実施の形態1、2による平滑化バ
ッファからソースクロック再生バッファへの受信セルデ
ータの転送状態を示す図である。
【図5】 STM網における電話サービスを実現するシ
ステム構成図である。
【図6】 ATM網における電話サービスを実現するシ
ステム構成図である。
【図7】 適応クロック法の動作イメージを示す図であ
る。
【図8】 図6に示す受信CLADの機能ブロック図で
ある。
【図9】 図8に示すAAL処理部の機能ブロック図で
ある。
【図10】 図9に示す制御電圧算出部の機能ブロック
図である。
【符号の説明】
2 平滑化バッファ(第1バッファ手段)、3 ソース
クロック再生バッファ(第2バッファ手段)、4 ソー
スクロック再生部(再生手段)、13 観測間隔設定部
(第1設定手段)、14 変換係数設定部(第2設定手
段)、15 平均母数設定部(第3設定手段)、17
送信側装置群(送信手段)、25 ATM網(通信
網)。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−46257(JP,A) 特開 平4−336831(JP,A) 特開 平8−251172(JP,A) 特開 平5−122673(JP,A) 特開 平2−179045(JP,A) 特開 平4−322532(JP,A) 特開 平8−265327(JP,A) 特開 平2−224119(JP,A) 特開 平10−51314(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 12/28 H04L 7/00 H04Q 3/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソースクロックを基準としてデータを一
    定速度で通信網へ送信する送信手段と、前記通信網から
    ソースクロックを基準として一定速度で送られてきた受
    信データを保持する第1バッファ手段と、前記第1バッ
    ファ手段から前記ソースクロックを基準として一定速度
    で送られてきた受信データを保持する第2バッファ手段
    と、前記第2バッファ手段のバッファ残量を一定間隔で
    検出し、この検出バッファ残量に応じて前記ソースクロ
    ックを再生する再生手段とを備えた通信装置。
  2. 【請求項2】 第1バッファ手段を、通信網におけるゆ
    らぎを吸収できる容量としたことを特徴とする請求項1
    記載の通信装置。
  3. 【請求項3】 第1バッファ手段から第2バッファ手段
    への転送速度が、ソースクロック周波数の上限値以上の
    速度であることを特徴とする請求項1または請求項2記
    載の通信装置。
  4. 【請求項4】 第1バッファ手段から第2バッファ手段
    への転送速度が、ソースクロック周波数の上限値以上の
    速度で、且つ通信網のゆらぎにより前記第1バッファ手
    段がオーバフローしない速度であることを特徴とする請
    求項1または請求項2記載の通信装置。
  5. 【請求項5】 ソースクロック再生手段に、バッファ残
    量の検出間隔を任意に設定する第1設定手段を備えたこ
    とを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか
    1項記載の通信装置。
  6. 【請求項6】 ソースクロック再生手段に、バッファ残
    量からソースクロック周波数を算出する変換係数を任意
    に設定する第2設定手段を備えたことを特徴とする請求
    項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の通信装
    置。
  7. 【請求項7】 ソースクロック再生手段が、バッファ残
    量の平均値からソースクロック周波数を算出することを
    特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項
    記載の通信装置。
  8. 【請求項8】 バッファ残量の平均値を求めるための平
    均母数を任意に設定する第3設定手段を備えたことを特
    徴とする請求項7記載の通信装置。
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