JP3516757B2 - 照度分布導出方法および装置 - Google Patents
照度分布導出方法および装置Info
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Description
ンタなどに用いられる照明光学系の照射面における照度
分布を導出する照度分布導出方法および装置に関する。
度分布を求める方法を示す図である。同図において、点
Pは照射面1上の任意の点であり、点光源2からの光束
を光学系3を介して照射面1に照射したときに、点Pを
含む微小領域4に入射する照射光束dφ′をその微小領
域4の面積dSで除することにより、点Pにおける照度
を求めることができる。そして、照射面1の各部での照
度を照射面1全域において求めることで、照射面1にお
ける照度分布を導出することができる。なお、同図にお
ける符号dΩは面積dSの微小領域4を形成する光線群
の光源出射時の立体角を、また符号dφは当該立体角d
Ω内に含まれる初期光束を表している。
としては、例えば次のものが知られている。予め、点光
源2からの出射光束を多数の微小立体角で区切ってお
く。そして、それぞれの微小立体角dΩに関して点光源
2の光度を乗ずることにより、初期光束dφを求めてお
く。さらに、従来より周知の光線追跡により微小立体角
dΩを形成する光線群が照射面1上に形成する微小領域
4の面積dSを求めると同時に、初期光束dφに光学系
3の効率(光学系3を構成する光学素子の透過率などを
考慮した係数)を乗じて照射光束dφ′をそれぞれ求め
る。それに続いて、照射光束dφ′をdSで除すること
により、微小領域4内の照度を求めることができる。そ
の処理を予め区切っておいた微小立体角ごとに実行し
て、照射面1全域について照度を求める。こうして、照
射面1における照度分布を求めることができる。
ら照射面1上の微小領域4に至る光束の経路が常に一通
りしか存在しない場合には、先に説明した方法により照
射面1の照度分布を正確に求めることができる。
場合には、照度の重ね合わせが困難となり、照度分布を
正確に求めることが難しくなる。例えば製版用密着プリ
ンタなどの装置では、光学系3としてフレネルレンズを
用い、光源からの光束を当該フレネルレンズを介して照
射面に照射して当該照射面を照明するようにしている
が、フレネルレンズにおいて多重反射が生じてゴースト
光が発生することがある。この場合、点光源2から照射
面1上の微小領域4に至る光束の経路が多数存在するた
め、上記の計算方法では照射面1での照度分布を求める
ことが困難となる。
より火面が生じた場合には、火面部では微小領域4の面
積dSがゼロとなるため、照射光束dφ′を面積dSに
より除することで求める照度の値が無限大に発散してし
まい、正しい照度を算出することができなくなる。この
ような問題は、火面が発生する光学系のみならず、例え
ば光源に対して照射面と反対側に楕円鏡を配置してなる
反射照明光学系においても生じる。というのも、この光
学系では、光源から出射した光線は照射面1に集光され
て結像点を形成するため、当該結像点では面積dSはゼ
ロとなる。そのため、火面が発生した場合と同様の問題
が生じる。
ためになされたもので、照明光学系の光源から照射面上
の微小領域に至る光束の経路が複数存在する場合におい
ても、照射面上の照度分布を正確に求めることができる
照度分布導出方法および装置を提供することを第1の目
的とする。
に照射面に形成される微小領域の面積がゼロとなる場合
であっても、照射面上の照度分布を正確に求めることが
できる照度分布導出方法および装置を提供することを第
2の目的とする。
源からの光束が光学系を介して照射される照射面上の照
度分布を求める照度分布導出方法であって、上記第1お
よび第2の目的を達成するため、前記点光源の光度およ
び前記光学系の光学定数を入力する第1工程と、前記照
射面を複数の微小領域Ai(i=1,2,…,n)に分割する第
2工程と、前記点光源から出射する光束を微小立体角d
Ωj(j=1,2,…,m)で分割し、微小立体角dΩjに前記光
度を乗じて、前記微小立体角dΩjごとに初期光束dφj
を求める第3工程と、前記光学定数に基づく光線追跡に
より各微小立体角dΩjに対応する前記照射面上の微小
領域Bjの面積dSBjを各微小立体角dΩjごとに求める
第4工程と、前記光学系の効率を前記初期光束dφjに
乗ずることにより照射光束dφj′を各微小立体角dΩj
ごとに求める第5工程と、各微小立体角dΩ j ごとに前
記第4工程により求まる面積dS Bj がゼロか否かを判別
する第6工程と、前記第6工程で面積dS Bj がゼロであ
ると判別したとき、さらに前記微小領域B j が線状であ
るか、点状であるかを判別し、線状であると判別したと
きには、数2にしたがって、また点状であると判別した
ときには、数3にしたがって、それぞれ当該微小立体角
dΩ j 内に含まれる光束による微小領域A i における照度
E ij を求める第7工程と、前記第6工程で面積dS Bj が
ゼロでないと判別したときには、数4にしたがって当該
微小立体角dΩ j 内に含まれる光束による微小領域A i に
おける照度E ij を求める第8工程と、微小領域A i ごと
に、前記第7および第8工程で求まった照度E ij を積算
して当該微小領域A i における照度E i を求める第9工程
と、を備えている。
前記微小領域Bjが線状であると判別したときに、数2
のかわりに、前記微小領域Bjに線状に収束する前記照
射光束dφj′のうち前記微小領域Ai内の線分上へ収束
する部分の部分光束であり、収束前における前記照射光
束dφj′の断面積分布に応じて求めた値dφ'pijを使
用した数5にしたがって前記照度Eijを求める。
射面の間において仮想面を想定し、微小立体角dΩjで
分割された光束が前記仮想面上で三角形を形成するよう
に、微小立体角dΩjを設定している。
び前記光学系が軸対称であるとき、前記照射面を前記光
学系の光軸を中心軸とした同心輪帯状に分割すること
で、前記複数の微小領域Aiを形成するとともに、前記
点光源から前記照射面の間において仮想面を想定し、当
該仮想面上で微小立体角dΩjで分割された光束が前記
光軸を中心軸とした同心輪帯を形成するように、微小立
体角dΩjを設定している。
光源からの光束が光学系を介して照射される照射面上の
照度分布を求める照度分布導出方法であって、上記第1
および第2の目的を達成するため、前記光源を複数の点
光源に分割する第10工程と、分割された点光源から出
射される光束による前記照射面における照度分布を請求
項1記載の照度分布導出方法により前記点光源ごとにそ
れぞれ求める第11工程と、各点光源ごとに求められた
照度分布を積算して前記光源による前記照射面における
照度分布とする第12工程と、を備えている。
光源からの光束が光学系を介して照射される照射面上の
照度分布を求める照度分布導出方法であって、上記第2
の目的を達成するため、前記光源を前記光学系の光軸上
の点光源と、前記光軸外の複数の点光源とに分割する第
10工程と、前記光源の輝度分布情報を入力する第11
工程と、前記光軸上の前記点光源から出射される光束に
よる前記照射面における照度分布を請求項1または2記
載の照度分布導出方法により求める第12工程と、前記
光軸外の前記複数の点光源ごとに、その点光源に関して
主光線を光線追跡することにより前記照射面上での移動
量を求めるとともに前記輝度分布情報から前記光軸上の
点光源に対する前記光軸外の前記複数の点光源ごとの輝
度比を示す重み付け係数を求めた後、前記第12工程に
おいて求められた照度分布を前記移動量だけ平行移動さ
せ、さらに前記重み付け係数を乗じることによって、当
該点光源から出射される光束による前記照射面における
照度分布をそれぞれ求める第13工程と、前記第12お
よび第13工程において求められた照度分布を積算して
前記光源による前記照射面における照度分布とする第1
4工程と、を備えている。
学系を介して照射される照射面上の照度分布を求める照
度分布導出装置であって、上記第1および第2の目的を
達成するため、前記点光源の光度および前記光学系の光
学定数を入力するための入力手段と前記照射面を微小領
域で分割した複数の微小領域Ai(i=1,2,…,n)を設定
する微小領域設定手段と、前記点光源から出射する光束
を微小立体角で分割した微小立体角dΩj(j=1,2,…,
m)に前記光度を乗じて、前記微小立体角dΩjごとに初
期光束dφjを求める初期光束演算手段と、前記光学定
数に基づいて光線追跡を行うことにより、前記微小立体
角dΩjに対応する前記照射面上の微小領域Bjの面積d
SBjを各微小立体角dΩjごとに求める微小面積演算手
段と、前記光学系の効率を前記初期光束dφjに乗じ
て、照射光束dφj′を各微小立体角dΩjごとに求める
照射光束演算手段と、前記面積dSBjがゼロか否かを判
別する面積判別手段と、前記面積判別手段が前記面積d
SBjをゼロであると判別した場合に、前記微小領域Bj
が線状であるか、点状であるかを判別する微小領域判別
手段と、前記微小領域判別手段が前記微小領域Bjが線
状であると判別した場合に、数7にしたがって当該微小
立体角dΩjに含まれる光束による微小領域Aiにおける
照度Eijを求める線状照度演算手段と、前記微小領域判
別手段が前記微小領域Bjが点状であると判別した場合
に、数8にしたがって当該微小立体角dΩjに含まれる
光束による微小領域Aiにおける照度Eijを求める点状
照度演算手段と、前記面積判別手段が前記面積dSBjが
ゼロでないと判別した場合に、数9にしたがって当該微
小立体角dΩjの光束による微小領域Aiにおける照度E
ijを求める照度演算手段と、微小領域Aiごとに前記照
度Eijを積算して、当該微小領域Aiにおける照度Eiを
求める積算手段と、前記積算手段によって求められた照
度Eiを前記照射面上の照度分布として出力する出力手
段と、を備えている。
段が、前記微小領域Bjが線状であると判別したとき
に、数7のかわりに、前記微小領域Bjに線状に収束す
る前記照射光束dφj′のうち前記微小領域Ai内の線分
上へ収束する部分の部分光束であり、収束前における前
記照射光束dφj′の断面積分布に応じて求めた値dφ'
pijを使用した数10にしたがって前記照度Eijを求め
る手段とされている。
Ai(i=1,2,…,n)に分割される一方、点光源から出射
する光束が微小立体角dΩj(j=1,2,…,m)で分割さ
れ、微小立体角dΩjに点光源の光度が掛け合わされ
て、微小立体角dΩjごとに初期光束dφjが求められ
る。また、光学系の光学定数に基づく光線追跡により各
微小立体角dΩjに対応して照射面上に形成される微小
領域Bjの面積dSBjが各微小立体角dΩjごとに求めら
れるとともに、光学系の効率を初期光束dφjに乗ずる
ことにより照射光束dφj′が各微小立体角dΩjごとに
求められる。
おり、以下のようにして照射面上の照度分布が導出され
る。すなわち、各微小立体角dΩjごとに微小領域Bjの
面積dSBjがゼロか否かを判別し、面積dSBjがゼロで
あると判別したとき、さらに微小領域Bjが線状である
か、点状であるかを判別し、線状であると判別したとき
には、数2にしたがって、また点状であると判別したと
きには、数3にしたがって、それぞれ当該微小立体角d
Ωj内に含まれる光束による微小領域Aiにおける照度E
ijが求められる。一方、面積dSBjがゼロでないと判別
したときには、数4にしたがって当該微小立体角dΩj
内に含まれる光束による微小領域Aiにおける照度Eij
が求められる。そして、微小領域Aiごとに、上記のよ
うにして求められた照度Eijを積算して当該微小領域A
iにおける照度Eiを求めることで、照射面上の照度分布
が導出される。
である場合に、線状に収束する前の光束の断面積との関
係で微小領域Bjの上における光量分布を考慮してお
り、これによって照度Eijの導出がより正確になる。
間において仮想面が想定され、当該仮想面上で微小立体
角dΩjで分割された光束が三角形を形成するように、
微小立体角dΩjが設定される。このため、分割光束に
よって照射面上に形成される微小領域Bjは点状、線
状、あるいは三角形状となり、その面積dSBjの計算が
容易となる。
光学系が軸対称であるという条件下で、照射面が光学系
の光軸を中心軸とした同心輪帯状の微小領域Aiに分割
されるとともに、点光源から照射面の間において仮想面
が想定され、当該仮想面上で微小立体角dΩjで分割さ
れた光束が光軸を中心軸とした同心輪帯を形成するよう
に、微小立体角dΩjが分割される。この場合、微小立
体角dΩj内に含まれる光束が照射面上に形成する微小
領域Bjも光軸を軸とした輪帯となり、光軸を含む平面
における2本の光線の追跡によって輪帯領域Bjを特定
することができる。
る光源が複数の点光源に分割され、点光源から出射され
る光束による照射面における照度分布が請求項1記載の
照度分布導出方法により、点光源ごとにそれぞれ求めら
れる。そして、各点光源ごとに求められた照度分布を積
算することで、有限の大きさを有する光源による照射面
における照度分布が導出される。
る光源が光学系の光軸上の点光源と光軸外の複数の点光
源とに分割される。そして、光軸上の点光源から出射さ
れる光束による照射面における照度分布については請求
項1記載の照度分布導出方法により求められる一方、光
軸外の点光源に関して主光線を光線追跡することにより
照射面上での移動量を求めるとともに輝度分布情報から
重み付け係数を求めた後、上記照度分布を求めた移動量
だけ平行移動させ、さらに重み付け係数を乗じることに
よって、当該点光源から出射される光束による照射面に
おける照度分布が求められる。こうして求められた照度
分布のすべてを積算することで、有限の大きさを有する
光源による照射面における照度分布が近似的に導出され
る。
力された点光源の光度および光学系の光学定数に基づ
き、主として各演算手段、各判別手段の処理によって照
射面上の照度分布を求め、その結果が出力手段に出力さ
れる。まず、照度分布導出に先だって、微小領域設定手
段によって照射面を微小領域で分割した複数の微小領域
Aiが設定される。続いて各種の演算が行われ、初期光
束演算手段は微小立体角dΩjに入力された光度を乗じ
て、微小立体角dΩjごとに初期光束dφjを求め、照射
光束演算手段は光学系の効率を初期光束dφjに乗じ
て、照射光束dφj′を各微小立体角dΩjごとに求め
る。また、微小面積演算手段は入力された光学定数に基
づいて光線追跡を行うことにより、微小立体角dΩjに
対応する照射面上の微小領域Bjの面積dSBjを各微小
立体角dΩjごとに求める。
SBjがゼロか否かを判別し、面積dSBjがゼロであると
判別した場合には、微小領域判別手段が微小領域Bjが
線状であるか、点状であるかを判別する。微小領域判別
手段が微小領域Bjが線状であると判別した場合には、
線状照度演算手段が、数6にしたがって、当該微小立体
角dΩjに含まれる光束による微小領域Aiにおける照度
Eijを求め、また、微小領域判別手段が微小領域Bjが
点状であると判別した場合には、点状照度演算手段が、
数7にしたがって、当該微小立体角dΩjに含まれる光
束による微小領域Aiにおける照度Eijを求める。一
方、面積判別手段が面積dSBjをゼロでないと判別した
場合には、照度演算手段が、数8にしたがって、当該微
小立体角dΩjに含まれる光束による微小領域Aiにおけ
る照度Eijを求める。
ごとに、上記のようにして求められた照度Eijを積算し
て当該微小領域Aiにおける照度Eiを求めることで、照
射面上の照度分布が導出される。
である場合に、線状に収束する前の光束の断面積との関
係で微小領域Bjの上における光量分布を考慮してお
り、これによって線状照度演算手段における照度Eijの
導出がより正確になる。
を実施可能な照度分布導出装置の一実施例を示すブロッ
ク図である。この照度分布導出装置は、後述する光源
(点光源を含む)の光度や光学系の光学定数などを入力
するための入力手段として機能するキーボード5と、キ
ーボード5を介して入力される光度などに基づき照射面
上における照度分布を求める演算部6と、演算部6で求
められた照度分布を出力表示する出力手段として機能す
るCRT7とで構成されている。
フローチャートにしたがって論理演算を実行する周知の
CPU61と、そのCPU61を制御する種々のプログ
ラム等を予め記憶するとともに、キーボード5を介して
入力されたデータ(光度および光学定数)や演算途中の
データを一時的に記憶するメモリ62とを備えている。
これらCPU61,メモリ62はそれぞれコモンバス6
3によって相互に接続される一方、そのコモンバス63
を介して入出力ポート64とも接続されている。そし
て、その入出力ポート64により演算部6はキーボード
5およびCRT7との間で信号の授受を行う。
の詳細について、点光源を光源とする照明光学系におけ
る照度分布の導出方法と、有限の大きさを有する光源を
用いた照明光学系とに分けて説明する。
度分布の導出 図3は点光源を用いた照明光学系の一例を示す図であ
る。この照明光学系は、同図に示すように、点光源2
と、フレネルレンズ32を2枚のガラス板31,33に
よって挟み込んでなる光学系3とで構成されており、点
光源2から出射された光束を光学系3を介して照射面1
に照射するように構成されている。
0mmだけ離れた位置にフレネルレンズ32を、また点
光源2から700mmだけ離れた位置に1000mm×
800mmの照射エリアを有する照射面1を配置してな
る照明光学系では、点光源2から出射した光束は図4に
示すような光路をとって照射面1に照射されるため、点
光源2からの光束がより多く照射面に導かれ、また照射
面1上の照度分布が均一に近い状態に改善される。な
お、図4および後で説明する図5においては、図示の便
宜から、照射エリアの中心位置1aからX方向における
光束の光路のみを示し、(−X)方向およびその他の方
向における光路の図示を省略している。
光学系3を用いた場合、フレネルレンズ32のフレネル
面前後の面間において多重反射が生じ、その結果ゴース
ト光が発生することがある。上記のように構成された照
明光学系では、図5に示すように2種類のゴースト光が
発生し、それぞれが火面を形成しつつ照射面1に達し、
照度分布に悪影響をもたらしている。このようにゴース
ト光が発生する場合には、上述のように、点光源2から
照射面1上の微小領域4(図1参照)に至る光束の経路
が多数存在する。つまり、図3の照明光学系では、図4
の光路をとる光束(以下「正常な光束」という)と、図
5の光路をとるゴースト光とが存在する。そのため、従
来の照度導出方法では照射面1での照度分布を求めるこ
とが困難であるという問題と、火面部での照度を正確に
算出することができないという問題がある。
法の第1実施例では、図2の照度分布導出装置を用い、
以下に説明する手順で照射面1上における照度分布を導
出するようにしている。
分布導出方法を示すフローチャートである。この第1実
施例では、まずステップS1で、オペレータに点光源2
の光度、光学系3を構成するガラス板31,33、フレ
ネルレンズ32の屈折率などの光学定数および面間隔な
どの光学パラメータをキーボード5より入力するように
促すメッセージをCRT7上に表示させ、光度および光
学定数が入力されると、それらの値をメモリ62に一時
的に記憶する。
S2〜S18が実行されて照射面1上における照度分布
が求められる。
仮想的に複数の微小領域Ai(i=1,2,…,n)に分割す
る。ここで、微小領域Aiの個々の形状や大きさ等は任
意であり、それらを相互に異なるように設定してもよい
が、後述するように各微小領域Aiでの照度Eiを求める
ことで照射面1上における照度分布を知ることができる
ため、演算処理内容や照度分布表示などを考慮すると、
図8に示すように微小領域Aiのすべてを同一形状でか
つ適当な大きさに設定する方が好適であり、この第1実
施例では1mm四方の多数の正方形に隙間なく分割して
いる。
光束を微小立体角dΩj(j=1,2,…,m)で分割する(図
3)。ここで、微小立体角dΩjの大きさ等は任意であ
るが、この第1実施例では、ガラス板31の点光源2側
の平面31a上で微小立体角dΩjで分割された光束が
三角形を形成するように、微小立体角dΩjを設定して
いる。このように三角形に分割することで、この微小立
体角dΩj内に含まれる光束を光学系3を介して照射面
1に照射した際に当該照射面1上に形成される微小領域
Bjの形状は点状、線状あるいは三角形となり、後述す
るように照度Eiを求めるために必要な微小領域Bjの面
積dSBjを容易に求めることができ、演算処理上有利と
なる。これに対し、N角形(N≧4)に分割すると、微
小領域Bjの形状が複雑となってその面積dSBjの計算
が複雑となり、照度Eiの演算時間が比較的長くなって
しまう。なお、この実施例ではガラス板31の平面31
a上で三角形が形成されるようにしているが、この平面
31aに限定されず、点光源2から照射面1の間におい
て適当な仮想面(例えばガラス板33の一方面などを含
む)を想定し、当該仮想面上で微小立体角dΩjで分割
された光束が三角形を形成するように、微小立体角dΩ
jを設定することで同様の効果が得られる。
定した後、ステップS5でメモリ62から点光源2の光
度(光度データ)を読み出し、微小立体角dΩjに当該
光度を乗じて、微小立体角dΩj内に含まれる初期光束
dφjを求める。このステップS5は、後のステップS
18でカウント値jがステップS3での光束分割数m以
下であると判別されている間、連続して実行されて微小
立体角dΩjごとに初期光束dφjが求められる。すなわ
ち、微小立体角dΩ1,dΩ2,…,dΩjに対応する初
期光束dφ1,dφ2,…,dφjがそれぞれ求められ
る。
数および光学パラメータを読み出し、その値に基づく光
線追跡によって微小立体角dΩj内に含まれる光束が照
射面1上に形成する微小領域Bjの面積dSBjを求める
とともに、光線追跡に伴って得られる透過率などの光学
系3の効率を求め、当該効率を初期光束dφjに乗ずる
ことにより照射光束dφj′を求める。このステップS
6も、ステップS5と同様に、ステップS18でカウン
ト値jが光束分割数m以下である間、連続して実行され
て微小立体角dΩjごとに面積dSBj(dSB1,dSB
2,…,dSBj)および照射光束dφj′(dφ1′,d
φ2′,…,dφj′)がそれぞれ求められる。
定した後、このカウント値iが後のステップS16で照
射面分割数n以下であると判別されている間、ステップ
S8〜S15が繰り返される。
微小立体角dΩj内に含まれる光束によって形成される
微小領域Bjとが交わっているか否かを判別し、交わっ
ていると判別すると、ステップS9およびS10によっ
て、微小領域Bjの形状が点状か、線状か、あるいは三
角形状であるかを場合分けし、それぞれの場合分けに応
じて微小立体角dΩj内に含まれる光束dφj′による微
小領域Aiの照度Eijを求める。
ロであり、しかもステップS10で微小領域Bjの形状
が点状であると判別された場合、つまり図9に示すよう
に照射光束dφj′が照射面1上の微小領域Aiに集光さ
れ、スポット状の微小領域Bjが形成される場合には、
ステップS11に進み、次式
である、にしたがって、微小立体角dΩj内に含まれる
光束dφj′による微小領域Aiの照度Eijを求め、次の
ステップS14に進む。
あり、しかもステップS10で微小領域Bjの形状が点
状でない、つまり線状であると判別された場合には、図
10に示すように照射光束dφj′が照射面1上で長さ
dLBjの線状に集光され、その全部あるいは一部が微小
領域Aiと重なる。この場合、ステップS12に進み、
次式
る線状領域Bjの長さである、にしたがって、微小立体
角dΩj内に含まれる光束dφj′による微小領域Aiの
照度Eijを求め、次のステップS14に進む。
でないと判別された場合、図11に示すように三角形状
の微小領域Bjが形成される。この場合、次式
領域Bjとが重なる領域ABj(図11の斜線部分)の面
積であり、dSAiは当該微小領域Aiの面積である、に
したがって、微小立体角dΩj内に含まれる光束dφj′
による微小領域Aiの照度Eijを求め、次のステップS
14に進む。
Aiと微小立体角dΩj内に含まれる光束によって形成さ
れる微小領域Bjとが交わっていないと判別された場合
には、上記場合分けおよび照度Eijの演算を行わず照度
Eijをゼロとして、直接ステップS14に進む。
インクリメントし、さらにステップS15でカウント値
iが照射面分割数n以下か否かを判別し、カウント値i
が照射面分割数n以下のとき、ステップS8に戻り、ス
テップS8〜S14を実行する。
射面分割数n以下でない、つまり分割数nより大きいと
判別した場合には、次のステップS16に進み、カウン
タ値jを1だけインクリメントし、さらにステップS1
7でカウント値jが光束分割数m以下か否かを判別し、
カウント値jが光束分割数m以下のとき、ステップS5
に戻り、ステップS5〜S16を実行する。
がら上記処理を繰り返すことで、各微小立体角dΩj内
に含まれる光束dφj′による各微小領域Aiでの照度E
ijがそれぞれ得られる。
Aiごとに照度Eiを求める。
して求められた照度Eiを照射面1上における照度分布
としてCRT7上に表示する。
あらかじめ照射面1を多数の微小領域Aiに分割してお
き、点光源2から出射する微小立体角dΩj内に含まれ
る光束による微小領域Aiでの照度Eijを各微小領域Ai
ごとに加算するので、点光源2から照射面1に至る光束
の経路が複数存在する光学系においても照度を正確に導
出することができる。
照射面1に形成される微小領域Bjの面積がゼロとなる
場合には、正しい照度を算出することができなかった
が、この第1実施例によれば微小領域Bjの面積dSBj
がゼロとなる場合には、数9あるいは数10により照度
Eijを求めるようにしているので、照度Eijが無限大に
発散することなく正確に求めることができ、照射面1に
おける照度分布を正確に求めることができる。
の照射面1上における照度分布を第1実施例にかかる照
度分布導出方法により導出した結果を示すグラフであ
り、図12はゴースト光を含まない正常な光束のみによ
る照射面1上における照度分布を示す一方、図13は2
種類のゴースト光による照射面1上における照度分布を
それぞれ別個に示している。また、両図および後で説明
する図20において、横軸は照射面1上の照射エリアの
中心位置1aからX方向に沿った位置を示し、縦軸は中
心位置1aでの正常な光束のみによる照度を基準として
各位置での相対照度を示している。なお、ここでは、図
12および図13の縦軸のスケールを一致させているた
め、ゴースト光の定量的解析が可能となっている。
図の矢印部分CS1,CS2)の照度が無限大に発散する
ことなく正しく求められており、また複数の経路をたど
る光束の重ね合わせによって照度が決定される部分(中
心位置1aから約250mmの範囲内および中心位置1
aから約80mmの範囲内)の照度も、正確に導出され
ている。また、正常な光束およびゴースト光による照射
面1上の照度分布については、図12の照度分布と図1
3のそれとを加え合わせることで得られる。
〜S17を実行することにより微小立体角dΩj内に含
まれる光束dφj′による微小領域Aiの照度Eijを順次
求めた後、ステップS18で微小領域Aiごとに数12
にしたがって照度Eijを積算して照度Eiを算出するよ
うにしているが、ステップS11〜S13の実行した
後、直ちに照度Eijを累積していき、微小領域Aiごと
の最終的な値を照度Eiとするようにしてもよい。
発生により火面が生じ、その結果、従来の照度分布導出
方法では火面部での照度を正確に算出することができな
いという問題は第1実施例にかかる照度分布導出方法に
より解消されるが、上述のように火面が発生する照明光
学系のみならず、例えば光源に対して照射面と反対側に
楕円鏡を配置してなる反射照明光学系においても照射面
に形成される微小領域の面積がゼロとなり図3の照明光
学系と同様の問題が生じるが、この照明光学系において
も上記第1実施例を適用することによって、照射面にお
ける照度分布を正確に求めることができる。
がゼロとならない照明光学系では、微小領域Bjの形状
が点状や線状となることはないため、図11に示すよう
に有限の面積dSBjを有する三角形状の微小領域Bjが
形成される場合に限定することができる。このため、微
小領域Bjの形状を点状、線状および三角形状の3つに
場合分けをし、それぞれの場合分けに応じて微小立体角
dΩj内に含まれる光束dφj′による微小領域Aiの照
度Eijを求めた(ステップS9〜S13)後、それらを
積算する(ステップS18)代わりに、次式
Bjとが重なる領域ABjの面積であり、dSAiは微小領
域Aiの面積である、にしたがって、微小領域Aiごと
に、当該微小領域Aiにおける照度Eiを求めるようにし
てもよく、この場合、照度分布の導出にかかる時間を大
幅に短縮することができる。
において、図7のフローチャートに従って説明したプロ
セスでは照射光束dφj′の光量が線状の微小領域Bj内
へと均一に配分されると近似し、微小領域Ai中に照射
される線分の長さdLABjに応じて照射光束dφj′の光
量を比例配分して照度Eijを求めている(ステップS1
2)。この近似は線状の場合に照度Eijを比較的簡単な
計算で得ることができるという利点を有するが、近似に
よる誤差が計算結果に含まれてしまう。この誤差はこの
発明の利点を損なうほどのものではないが、このような
近似誤差をも防止できればさらに優れた照度分布導出が
可能となる。そこで、図7のステップS12を変更する
ことによってこのような近似誤差を防止し、より正確な
照度分布導出を行う態様を以下に説明する。
プS12の代わりに適用されるルーチンS120を示し
ているが、この図14の具体的説明を行う前に、その原
理について先に説明する。
る場合の説明図であり、照射面1上において2点Pa,
Pcを両端点とする線分が微小領域Bjとなっている。
ところで、この光照射の起源となっている微小立体角d
Ωj(図3)の断面は三角形であり、その断面三角形が
光照射の過程で「潰れる」ことにより照射面1上で線分
となっているのであるから、それに応じて微小領域Bj
の両端点Pa,Pcは元の断面三角形の2つの頂点に対
応していることになる。またこの三角形の残りの頂点に
対応する点は、両端点Pa,Pcの間のひとつの点であ
るか(図15(a)図示の状態)、または両端点Pa,
Pcのうちの一方に一致しているか(後述する図16
(a)に図示した状態)のいずれかである。ここではま
ず、前者の場合すなわち図15(a)について考え、後
者については後述する。
においては、上述したように元の立体角dΩjに対応す
る断面三角形が空間的に「圧縮されて」ないしは「潰れ
て」線状に収束していることになるから、線分Bj=
(Pa,Pc)上の各部分における光量分布は、線状に
収束する前の段階における立体角dΩjの光束の断面積
分布に応じたものになっている。この事情を線分Bj=
(Pa,Pc)上の各位置と光量との関係として概念的
にグラフ化したものが図15(b)であり、中間の「頂
点」に対応する位置Pbではそこに収束する光量が多
く、両端点Pa,Pcではそこに収束する光量が少ない
という事情が示されている。
面積分布に応じて線分Bj=(Pa,Pc)上の光量分
布を求め、そのうち図15(a)の微小領域Aiに属す
るもののみを抽出すれば、線状の照射領域Bj=(P
a,Pc)のうち照射面1の微小領域Aiの照度に寄与
する部分をより正確に求めることができる。
を点光源2から照射面1までの区間のどの位置で考える
かということについては任意である。すなわち、断面積
を評価する位置によって断面積の絶対値は変わるが、微
小領域Aiの照度の導出に必要な情報は断面積の値その
ものではなく、ひとつの三角形全体の断面積のうち微小
領域Ai中の線分へと収束する部分の割合であり、これ
はどの位置でも不変であるためである。たとえば、ひと
つの三角形全体の断面積のうちの50%が微小領域Ai
中の線分へと収束する場合には、光照射の過程でその三
角形が変形しても、この割合(50%)は変わらない。
量分布のグラフは、1端点Paから中間の点Pbまでの
区間Bab=(Pa,Pb)上におけるひとつの線分と、
残りの区間Bbc=(Pb,Pc)における他のひとつの
線分とで表現される。したがって、線分(Pa,Pc)
をこれら2つの部分に分けて考えれば、それぞれの区間
においては簡単な関数(位置の1次関数)で表現される
ことになり、それらにおける光量分布(図15(b)に
おける面積Tab,Tbcの分布)も比較的簡単な計算で得
ることができる。
る線分(Pa,Pc)が2つの微小領域Ai,Ai+1にま
たがっているため、線分区間Bab=(Pa,Pb)のう
ち微小領域Ai内に存在する部分からこの微小領域Aiの
照度Eijに相当する値を導出することになり、また、線
分区間Bab=(Pa,Pb)のうち他方の微小領域Ai+
1内に存在する部分と、残りの線分区間Bbc=(Pb,
Pc)における光量との和として、この他方の微小領域
Ai+1の照度Ei+1,jに相当する値を導出できることにな
る。
jの断面三角形の2つの頂点Pa,Pbが一致した状態
で照射面1への照射がなされている場合を考える。この
場合も基本的な考え方は図15の場合と同様であり、図
15の場合と異なるのは、図16(b)のように光量分
布を示すひとつの三角形の面積Tacを、2つの微小領
域Ai,Ai+1に分配すればよいということである。これ
はまた、図15における区間Babの幅がゼロであると考
えて処理を行うことにより、図15の場合の処理の特殊
な場合として扱うことができることを意味する。このた
め、以下では図15の場合を中心にして説明を続ける。
ために例示された線状の微小領域Bjであり、図15の
場合よりも多くの微小領域Ai,…に線分がまたがって
いる状態を示している。この例を参照しつつ図14のル
ーチンを説明する。まず、図14のステップS121で
は、微小立体角dΩjの断面の三角形の頂点に対応する
照面上の位置Pa,Pb,Pcが互いに異なるか、それ
ともそれらのうちの2つが一致しているかどうかを判定
する。これらがすべて異なる場合には図15や図17
(a)に示した状態(以下「3頂点分散状態」)であ
り、2つが一致している場合には図16に示したような
状態(以下「2頂点一致状態」)であることになる。な
お、これら3つの点Pa,Pb,Pcが同じ位置である
場合は「点状の照射」であって、図7のステップS11
で処理されるため、図14のルーチンではそのような場
合は考える必要はない。
(a)の微小領域Bjを2つの区間:Bab=(Pa,P
b);Bbc=(Pb,Pc)に分割し(ステップS12
2)、そのうちの一方(たとえば区間Bab)を選択して
次のステップS123に移る。また、「2頂点一致状
態」であるときには線分Bj全体がステップS123の
処理単位となり、以下の説明において「区間Bab」を
「線分Bj」を読換えればよい。
区間Babの長さの割合に応じて、照射光束dφj′のう
ち区間Bab=(Pa,Pb)に照射されることになる部
分(以下「部分光束」)dφj'abを抽出する。すなわ
ち、次式
b)の長さ、dLBjは線分Bjの長さ、によって、部分
光束dφj'abの大きさを求める。
ように区間Bab=(Pa,Pb)を微小領域Ai,Ai+
1,…(以下集合的に{Ak}と記す)ごとに区切って、
それぞれの微小領域{Ak}における部分区間PLk(k
=1,2,…)の長さdLabkを求める。図18ではこ
れらの長さdLabkが記号dLab1〜dLab4で例示され
ている。なお、この分割にあたっては、線分Bjの頂点
Pa側から順にk=1,2,…とする。図16のような
「2頂点一致状態」の場合は、頂点が重なりあっていな
い側(図16の例では点Pc側)からk=1,2,…と
する。
5において説明した原理によって区間Bab=(Pa,P
b)に照射される光量分布が三角形の面積分布として表
現されている。最初の部分区間PL1については、区間
Bab=(Pa,Pb)に照射される光束dφj'abすなわ
ち図20(a)に拡大して示す三角形TAの総面積のう
ち、長さdLab1を底辺とする直角三角形TA1の面積に
相当する部分が、部分区間PL1に線状に圧縮されて照
射(すなわち収束)する。そしてこれらの三角形TA,
TA1は互いに相似の関係にあるため、これらの面積比
は底辺の長さの比の2乗によって与えられる。このた
め、最初の部分区間PL1内に照射される光束dφj'ab1
は、
は、図20(b)からわかるように、それに照射される
光量は全体三角形TAの面積に対する台形RA2の面積
の比に比例する。ここで台形RA2の光量(部分光束d
φj'ab2)を計算するにあたっては、まず三角形TA2
内の光量を求め、その結果の値から、最初の部分区間P
L1内に照射される部分光束dφj'ab1の値を差し引
く。すなわち、次式
分光束dφj'ab3は同様に、次式
区間PLk内に照射される部分光束dφj'abkは、次式
の例ではw=4)としたとき、この最後の区間PLwに
ついては、
テップS125では上記の数20を利用して各部分区間
PLk(k=1,2,…,w)における部分光束dφj'a
bk(k=1,2,…,w)を求め、メモリ中に記憶す
る。
は、微小区間Bjの部分区間PLk(k=1,2,…,
w)の集合中に、現在着目している微小領域Aiがある
か否かを検索し、該当するものがあればそれに対応する
部分光束dφj'ab(i)を読出して、
18の例では部分区間PL3に対して求められた部分光
束dφj'ab3が微小領域Aiに属するから、この部分光束
dφj'ab3の値がdφj'ab(i)として抽出される。
域Bjが「3頂点分散状態」か「2頂点一致状態」であ
るかを判定し、「3頂点分散状態」であれば残りの区間
Bbc(図17(b)参照)についてステップS122以
下につき同様の計算を行う。なおこの繰返しの際には
「Pa」,「Pb」をそれぞれ「Pb」,「Pc」と読
み換える。このときの部分区間の長さは図18のdLbc
1,dLbc2である。また、このような繰返しを行った際
には、区間Bab,Bbcのそれぞれについて数23で得ら
れた照度EijをEij(ab),Eij(bc)としたとき、
求める。もっとも、微小領域の区間Bab,Bbcの一方の
みが横切っているような微小領域Aiの場合には、Eij
(ab)、Eij(bc)のうち一方のみがゼロでない値を持つ。
の代替として与えられているため、微小領域Aiの添字
「i」が更新されるごとに繰り返される。しかしなが
ら、照射光束dφj′の識別添字「j」が更新されるま
ではステップS121〜S125の処理は同じ結果を与
えるから、「j」が同じ期間の間では最初の繰返しで得
られた結果を流用すればよく、同じ計算を繰り返す必要
はない。ステップS128のうち残りの区間Bbcについ
ての繰返し処理においても同様である。
φj'ab(i)を具体的な区間PaPbの添字「ab」を使用
せずに一般に「dφ'pij」と書けば、上記数23は、
も考慮した場合には、この式における「dφ'pij」は、
微小領域Bjのうち区間Babについて求めたものと区間
Bbcについて求めたものとの和となる。いずれにしても
この値dφ'pijは、「微小領域Bjに線状に収束する前
における光束の断面積のうち微小領域Ai内の線分上へ
収束する部分の割合に応じて照射光束dφj′から抽出
した値」となっている。
って、微小領域Aiが線状である場合の照度の計算の精
度が、図7のステップS12のような近似を行う場合と
比較して向上することになる。
角形である場合の計算例であるが、このような計算は微
小立体角dΩjの断面が三角形でなくても適用可能であ
る。たとえば、微小立体角dΩjの断面が四角形以上の
多角形である場合でも、多角形は複数の三角形の集合と
して表現できることにより、上記のルーチンを変形する
ことによって同様の照度導出が可能となる。
例にかかる照度分布導出方法は、照明光学系の構成にか
かわらず、照明光学系全般に適用可能であるが、照明光
学系が点光源2の配光を含めて光軸AXに対して軸対称
である場合には、第1実施例よりもさらに短い時間で照
射面1での照度分布を求めることができる。すなわち、
この場合、照射面1における照度分布も軸対称となるか
ら、光軸AXを含む平面、例えばXZ平面内での光線追
跡の結果をもとに照度分布を求めることが可能となる。
以下、第1実施例との相違点を中心に改良例の内容(照
度分布導出手順)について詳細に説明する。
AXを軸とした同心輪帯状の微小領域Aiに分割する。
一方、点光源2から出射する光束φを図22に示すよう
に光学系3の最も点光源2側の面、つまりガラス板31
の平面31aに光軸AXを軸とした同心輪帯を形成する
ような微小立体角dΩjで分割し、それぞれに点光源2
の光度を乗じて初期光束dφjを求める。なお、この実
施例ではガラス板31の平面31aに光軸AXを軸とし
た同心輪帯を形成されるようにしているが、この平面3
1aに限定されず、点光源2から照射面1の間において
適当な仮想面(例えばガラス板33の一方面などを含
む)を想定し、当該仮想面上で上記と同様に同心輪帯を
形成するように微小立体角dΩjで分割してもよい。
入力されている光学系3の光学定数および光学パラメー
タに基づく光線追跡を行い、微小立体角dΩj内に含ま
れる光束によって照射面1上に形成される輪帯領域Bj
の面積dSBjを求める。ここで、メリディオナル断面内
での光線追跡のみによって輪帯領域Bjが特定できる理
由は前述したような微小立体角dΩj内に含まれる光束
が照射面1上に形成する微小領域Bjも光軸AXを軸と
した輪帯となるからであり、2本の光線の追跡によって
輪帯領域Bjを特定することができ、輪帯領域Bjの面積
dSBjが有限の値を有する場合(図23)と、ゼロとな
る場合(図24)とがある。
が求まると、第1実施例と同様に、面積dSBjがゼロで
あるか否かを判別し、ゼロであると判別したときには数
10にしたがって(この場合、(dLABj)/(dLB
j)は必ず1となるので、数10は数9と等価にな
る)、一方ゼロでないと判別したときには数11にした
がって、照度Eijを求めた後、照射面1の微小領域Ai
ごとに照度Eijを積算して対応する照度Eiを求める。
ル面内での光線追跡をもとに照度分布を求めることが可
能となり、さらに2本の光線追跡によって微小領域Bj
を特定することができるため、より少ない手順で照射面
1上における照度分布を求めることができ、照度分布の
導出時間を大幅に短縮することができる。
明光学系における照度分布の導出図25に示すように有
限の大きさを有する光源20を用いた照明光学系におい
ては、点光源を光源とした照明光学系(図3)と同様に
取り扱うことができないが、有限の大きさを持つ光源2
0を有限個の点光源2の集合体と考え、輝度分布を個々
の点光源2が発する全光束量の多少に置き換えると、上
記実施例にかかる照度分布導出方法で個々の点光源2に
関してそれぞれ照度分布を求め、最終的に全ての照度分
布を加え合わせることにより、光源の大きさと輝度分布
を考慮した照度分布を求めることができる。
方法の第2実施例を示すフローチャートである。以下、
同図を参照しつつ第2実施例について説明する。
20の光度、輝度分布、光学系3の光学定数および面間
隔などの光学パラメータをキーボード5より入力するよ
うに促すメッセージをCRT7上に表示させ、光度、輝
度分布、光学定数および光学パラメータが入力される
と、それらの値をメモリ62に一時的に記憶する。
S22〜S27が実行されて照射面1上における照度分
布が求められる。すなわち、ステップS22で光源20
をk個の点光源2に分割する。そして、ステップS23
でカウント値pを”1”に設定した後、ステップS24
でp番目の点光源2により照射面1を照明した場合の照
射面1上における照度分布Dpを上記第1実施例と同様
の手順で求める。
pを1だけインクリメントし、ステップS26でカウン
ト値pが分割数k以下であるか否かを判別し、カウント
値pが分割数k以下であると判別する間、ステップS2
4およびS25を繰り返して各点光源2に対する照度分
布D1,D2,…,Dkをそれぞれ求める。
割数k以下でないと判別すると、ステップS27に進
み、光源20の輝度分布を考慮しながら、上記のように
して求められた照度分布D1,D2,…,Dkを積算し
て、光源20による照度分布を求める。
して求められた照度分布をCRT7上に表示する。
により、断面の直径8mmで長さ28mmの円柱状の発
光部を持つ棒状光源20を用いた場合の照射面1上の照
度分布を導出したところ、図27に示す結果(照度分
布)が得られた。同図は、円柱発光部の長手方向(Y方
向)に直交するX方向の照度分布を示している。また、
同図において、破線はゴースト光を含まない正常な光束
のみによる照射面1上における照度分布を示し、また1
点鎖線はゴースト光による照射面1上における照度分布
を示し、さらに実線は両者を加算した結果を示してい
る。一方、同図の丸印は前記棒状光源20と類似した発
光部形状を持つメタルハイドランプを光源として用いた
場合の照度分布の実測結果である。丸印と実線との比較
からわかるように、第2実施例にかかる照度分布導出方
法を用いて照度分布を求めた結果(実線)は実測結果
(丸印)と非常によく一致しており、第2実施例の有用
性を明確に表している。
を有する棒状光源20の場合について説明したが、2次
元の大きさを有する面状光源を用いた照明光学系におけ
る照度分布についても、上記と同様にして正確に求める
ことができる。
個の点光源の集合体であるとし、光軸からずれた位置に
存在する点光源(例えば図28の点光源2b)が照射面
1上に生じさせる照度分布(同図の右端の波形)は、光
軸AX上の点光源2aによる照度分布(図29の右端の
波形)を照射面1上での主光線の平行移動量Δだけずれ
方向に平行移動し、さらに両点光源2a,2bの輝度比
分だけ重み付けをしたものにほぼ等しいと近似すること
ができる。したがって、この近似を利用することで、第
2実施例に比べ、より短時間に有限の大きさを持つ光源
を用いた照明光学系における照度分布を近似的に求める
ことができる。以下、図30および図31を参照しつ
つ、第3実施例について詳説する。
る照度分布導出方法を示すフローチャートである。
の大きさを持つ光源20の光度、輝度分布、光学系3の
光学定数および面間隔などの光学パラメータをキーボー
ド5より入力するように促すメッセージをCRT7上に
表示させ、光度、輝度分布および光学定数が入力される
と、それらの値をメモリ62に一時的に記憶する。
AX上の点光源2aと光軸AX外のk個の点光源2bと
に分割した後(ステップS32)、光軸AX上の点光源
2aにより照射面1を照明した場合の照射面1上におけ
る照度分布D0を上記第1実施例と同様の手順で求める
(ステップS33)。
1”に設定した後、ステップS35でステップS31で
入力された光学係数などに基づき光軸AX外のp番目の
点光源2bに関して主光線CRを光線追跡する(図28
参照)ことにより、照射面1上での平行移動量Δを求
め、さらにステップS36でメモリ62から光源20の
輝度分布を読み出し、その読み出し値(輝度分布デー
タ)から重み付け係数を求める。そして、ステップS2
3で求めた照度分布D0を上記平行移動量Δだけずれ方
向にシフトさせるとともに、重み付け係数を乗じること
により当該点光源2bについての照度分布Dpを求める
(ステップS37)。
pを1だけインクリメントし、ステップS39でカウン
ト値pが光軸AX外での分割数k以下であるか否かを判
別し、カウント値pが分割数k以下であると判別する
間、ステップS35〜S38を繰り返して、光軸AX外
の各点光源2bに対する照度分布D1,D2,…,Dkを
それぞれ求める。
割数k以下でないと判別すると、ステップS40に進
み、上記のようにして求められた照度分布D0,D1,D
2,…,Dkを積算して、光源20による照度分布を求め
る。
して求められた照度分布をCRT7上に表示する。
上の点光源2aについてのみ上記第1実施例と同様にし
て照度分布D0を求め、光軸AX外の点光源2bに関す
る照度分布D1,D2,…,Dkについては、単に主光線
CRのみを光線追跡して平行移動量Δを求め、照度分布
D0のシフトおよび重み付け係数の掛け合わせによって
求めるようにしているので、第2実施例よりも大幅に演
算ステップが少なくなり、照度分布を短時間で求めるこ
とができる。
によれば、照射面を複数の微小領域Ai(i=1,2,…,n)
に分割する一方、点光源から出射する光束を微小立体角
dΩj(j=1,2,…,m)で分割し、各微小立体角dΩ j ごと
に、微小立体角dΩ j の光束によって照射面に形成され
る微小領域B j の形状および面積dS Bj に応じて適当な
数式にしたがって当該微小立体角dΩ j 内に含まれる光
束による微小領域A i における照度E ij をそれぞれ求
め、微小領域A i ごとに、求められた照度E ij を積算し
て当該微小領域A i における照度E i を求めることで、照
射面上の照度分布を導出するようにしているので、照明
光学系の光源から照射面上の微小領域に至る光束の経路
が複数存在する場合においても、照射面上の照度分布を
正確に求めることができ、しかも照射面に形成される微
小領域の面積がゼロとなる場合であっても、照射面上の
照度分布を正確に求めることができる。
微小領域Bjが線状であるときに、微小領域Bjに線状に
収束する前における光束の断面積のうち微小領域Ai内
の線分上へ収束する部分の割合に応じて照射光束dφ
j′から抽出した値dφ'pijを使用し、それに基づいて
微小領域Aiごとの照度を導出しているため、線状の照
射微小領域Bj上のそれぞれの位置における光量の分布
がより正確に反映される。その結果、照射面上の照度分
布をさらに正確に求めることができる。
ら照射面の間において仮想面を想定し、この仮想面上で
微小立体角dΩjで分割された光束が三角形を形成する
ように、微小立体角dΩjを設定しているため、分割光
束によって照射面上に形成される微小領域Bjは点状、
線状、あるいは三角形状となり、その面積dSBjの計算
が容易となり、照度分布の導出に要する時間を短縮する
ことができる。
光学系の光軸を中心軸とした同心輪帯状の微小領域Ai
に分割するとともに、点光源から照射面の間において仮
想面を想定し、当該仮想面上で微小立体角dΩjで分割
された光束が光軸を中心軸とした同心輪帯を形成するよ
うに、微小立体角dΩjを設定しているので、2本の光
線追跡によって微小領域Bjを特定することができ、よ
り少ない手順で照射面上における照度分布を求めること
ができ、照度分布の導出時間を大幅に短縮することがで
きる。
きさを有する光源を複数の点光源に分割し、点光源から
出射される光束による照射面における照度分布を請求項
1記載の照度分布導出方法により、点光源ごとにそれぞ
れ求め、各点光源ごとに求められた照度分布を積算する
ことで照射面上の照度分布を求めるようにしているの
で、有限の大きさを有する光源を用いた照明光学系にお
いても、請求項1の発明と同様に、照明光学系の光源か
ら照射面上の微小領域に至る光束の経路が複数存在する
場合においても、照射面上の照度分布を正確に求めるこ
とができ、しかも照射面に形成される微小領域の面積が
ゼロとなる場合であっても、照射面上の照度分布を正確
に求めることができる。
大きさを有する光源を光学系の光軸上の点光源と光軸外
の複数の点光源とに分割し、光軸上の点光源から出射さ
れる光束による照射面における照度分布については請求
項1記載の照度分布導出方法により求める一方、光軸外
の点光源に関して主光線を光線追跡することにより照射
面上での移動量を求めるとともに輝度分布情報から重み
付け係数を求めた後、上記照度分布に重み付け係数を乗
じることによって、当該点光源から出射される光束によ
る照射面における照度分布を求め、さらに照度分布のす
べてを積算するようにしているので、有限の大きさを有
する光源による照射面における照度分布を近似的に導出
することができ、導出に要する時間を大幅に短縮するこ
とができる。
方法を示す図である。
な照度分布導出装置の一実施例を示すブロック図であ
る。
る。
路を示す図である。
路を示す図である。
ローチャートである。
ローチャートである。
る。
る点状領域を示す図である。
れる線状領域を示す図である。
れる三角形状の領域を示す図である。
照射面上における照度分布を第1実施例にかかる照度分
布導出方法により導出した結果を示すグラフである。
分布を第1実施例にかかる照度分布導出方法により導出
した結果を示すグラフである。
る場合に各微小領域Ai毎の照度Eijをより正確に求め
るルーチンのフローチャートである。
形の3頂点に対応する点が照射面上で分散している状態
の説明図である。
形の3頂点に対応する点のうち2点が照射面上で重なっ
ている状態の説明図である。
る。
なり状態を示す図である。
ての光量分布を示す図である。
際の説明図である。
様子を模式的に示した図である。
子を模式的に示した図である。
光束によって照射面上に形成される輪帯領域を示す図で
ある。
光束によって照射面上に形成される輪帯領域を示す図で
ある。
系の一例を示す図である。
施例を示すフローチャートである。
分布を第2実施例にかかる照度分布導出方法により導出
した結果を示すグラフである。
面上に生じさせる照度分布の様子を示す図である。
分布の様子を示す図である。
フローチャートである。
フローチャートである。
Claims (8)
- 【請求項1】 点光源からの光束が光学系を介して照射
される照射面上の照度分布を求める照度分布導出方法で
あって、 前記点光源の光度および前記光学系の光学定数を入力す
る第1工程と、 前記照射面を複数の微小領域Ai(i=1,2,…,n)に分割
する第2工程と、 前記点光源から出射する光束を微小立体角dΩj(j=1,
2,…,m)で分割し、微小立体角dΩjに前記光度を乗じ
て、前記微小立体角dΩjごとに初期光束dφjを求める
第3工程と、 前記光学定数に基づく光線追跡により各微小立体角dΩ
jに対応する前記照射面上の微小領域Bjの面積dSBjを
各微小立体角dΩjごとに求める第4工程と、 前記光学系の効率を前記初期光束dφjに乗ずることに
より照射光束dφj′を各微小立体角dΩjごとに求める
第5工程と、各微小立体角dΩ j ごとに前記第4工程により求まる面
積dS Bj がゼロか否かを判別する第6工程と、 前記第6工程で面積dS Bj がゼロであると判別したと
き、さらに前記微小領域B j が線状であるか、点状であ
るかを判別し、線状であると判別したときには、次式 【数2】 ただし、dL Bj は線状領域B j の長さであり、 dL ABj は微小領域A i 内に含まれる線状領域B j の長さ
であり、 dS Ai は当該微小領域A i の面積である、 にしたがって、また点状であると判別したときには、次
式 【数3】 にしたがって、それぞれ当該微小立体角dΩ j 内に含ま
れる光束による微小領域A i における照度E ij を求める
第7工程と、 前記第6工程で面積dS Bj がゼロでないと判別したとき
には、次式 【数4】 ただし、dS ABj は当該微小領域A i と微小領域B j とが
重なる領域AB j の面積である、にしたがって当該微小
立体角dΩ j 内に含まれる光束による微小領域A i におけ
る照度E ij を求める第8工程と、 微小領域A i ごとに、前記第7および第8工程で求まっ
た照度E ij を積算して当該微小領域A i における照度E i
を求める第9工程と、 を備えたことを特徴とする照度分
布導出方法。 - 【請求項2】 前記第7工程において、 前記微小領域B j が線状であると判別したときに、数2
のかわりに、次式 【数5】 ただし、dφ 'pij は、前記微小領域B j に線状に収束す
る前記照射光束dφ j ′のうち前記微小領域A i 内の線分
上へ収束する部分の部分光束であり、収束前における前
記照射光束dφ j ′の断面積分布に応じて求められる、
にしたがって、前記照度E ij を求めることを特徴とする
請求項1記載の照度分布導出方法。 - 【請求項3】 前記点光源から前記照射面の間において
仮想面を想定し、微小立体角dΩ j で分割された光束が
前記仮想面上で三角形を形成するように、微小立体角d
Ω j を設定する請求項1または2記載の照度分布導出方
法。 - 【請求項4】 前記点光源の配光および前記光学系が軸
対称であるとき、前記照射面を前記光学系の光軸を中心
軸とした同心輪帯状に分割することで、前記複数の微小
領域A i を形成するとともに、前記点光源から前記照射
面の間において仮想面を想定し、当該仮想面上で微小立
体角dΩ j で分割された光束が前記光軸を中心軸とした
同心輪帯を形成するように、微小立体角dΩ j を設定す
る請求項1または2記載の照度分布導出方法。 - 【請求項5】 有限の大きさを有する光源からの光束が
光学系を介して照射される照射面上の照度分布を求める
照度分布導出方法であって、 前記光源を複数の点光源に分割する第10工程と、 分割された点光源から出射される光束による前記照射面
における照度分布を請求項1または2記載の照度分布導
出方法により前記点光源ごとにそれぞれ求める第11工
程と、 各点光源ごとに求められた照度分布を積算して前記光源
による前記照射面における照度分布とする第12工程
と、を備えたことを特徴とする照度分布導出方法。 - 【請求項6】 有限の大きさを有する光源からの光束が
光学系を介して照射される照射面上の照度分布を求める
照度分布導出方法であって、 前記光源を前記光学系の光軸上の点光源と、前記光軸外
の複数の点光源とに分割する第10工程と、 前記光源の輝度分布情報を入力する第11工程と、 前記光軸上の前記点光源から出射される光束による前記
照射面における照度分布を請求項1または2記載の照度
分布導出方法により求める第12工程と、 前記光軸外の前記複数の点光源ごとに、その点光源に関
して主光線を光線追跡することにより前記照射面上での
移動量を求めるとともに前記輝度分布情報から前記光軸
上の点光源に対する前記光軸外の前記複数の点光源ごと
の輝度比を示す重み付け係数を求めた後、前記第12工
程において求められた照度分布を前記移動量だけ平行移
動させ、さらに前記重み付け係数を乗じることによっ
て、当該点光源から出射される光束による前記照射面に
おける照度分布をそれぞれ求める第13工程と、 前記第12および第13工程において求められた照度分
布を積算して前記光源による前記照射面における照度分
布とする第14工程と、を備えたことを特徴とする照度
分布導出方法。 - 【請求項7】 点光源からの光束が光学系を介して照射
される照射面上の照度分布を求める照度分布導出装置で
あって、 前記点光源の光度および前記光学系の光学定数を入力す
るための入力手段と、 前記照射面を微小領域で分割した複数の微小領域A i ( i
=1,2, … ,n )を設定する微小領域設定手段と、 前記点光源から出射する光束を微小立体角で分割した微
小立体角dΩ j ( j=1,2, … ,m )に前記光度を乗じて、前
記微小立体角dΩ j ごとに初期光束dφ j を求める初期光
束演算手段と、 前記光学定数に基づいて光線追跡を行うことにより、前
記微小立体角dΩ j に対応する前記照射面上の微小領域
B j の面積dS Bj を各微小立体角dΩ j ごとに求める微小
面積演算手段と、 前記光学系の効率を前記初期光束dφ j に乗じて、照射
光束dφ j ′を各微小立体角dΩ j ごとに求める照射光束
演算手段と、 前記面積dS Bj がゼロか否かを判別する面積判別手段
と、 前記面積判別手段が前記面積dS Bj をゼロであると判別
した場合に、前記微小領域B j が線状であるか、点状で
あるかを判別する微小領域判別手段と、 前記微小領域判別手段が前記微小領域B j が線状である
と判別した場合に、次式 【数7】 ただし、dL Bj は線状領域B j の長さであり、 dL ABj は微小領域A i 内に含まれる線状領域B j の長さ
であり、 dS Ai は当該微小領域A i の面積である、 にしたがって当該微小立体角dΩ j に含まれる光束によ
る微小領域A i における照度E ij を求める線状照度演算
手段と、 前記微小領域判別手段が前記微小領域B j が点状である
と判別した場合に、次式 【数8】 にしたがって当該微小立体角dΩ j に含まれる光束によ
る微小領域A i における照度E ij を求める点状照度演算
手段と、 前記面積判別手段が前記面積dS Bj がゼロでないと判別
した場合に、次式 【数9】 ただし、dS ABj は当該微小領域A i と微小領域B j とが
重なる領域AB j の面積である、にしたがって当該微小
立体角dΩ j の光束による微小領域A i における照度E ij
を求める照度演算手段と、 微小領域A i ごとに前記照度E ij を積算して、当該微小
領域A i における照度E i を求める積算手段と、 前記積算手段によって求められた照度E i を前記照射面
上の照度分布として出力する出力手段と、を備えたこと
を特徴とする照度分布導出装置。 - 【請求項8】 前記線状照度演算手段は、 前記微小領域B j が線状であると判別したときに、数7
のかわりに、次式 【数10】 ただし、dφ 'pij は、前記微小領域B j に線状に収束す
る前記照射光束dφ j ′のうち前記微小領域A i 内の線分
上へ収束する部分の部分光束であり、収束前における前
記照射光束dφ j ′の断面積分布に応じて求められる、
にしたがって、前記照度E ij を求める手段であることを
特徴とする請求項7記載の照度分布導出装置。
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---|---|---|---|
JP02975295A JP3516757B2 (ja) | 1994-09-19 | 1995-02-17 | 照度分布導出方法および装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP6-223762 | 1994-09-19 | ||
JP22376294 | 1994-09-19 | ||
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08145792A JPH08145792A (ja) | 1996-06-07 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP02975295A Expired - Fee Related JP3516757B2 (ja) | 1994-09-19 | 1995-02-17 | 照度分布導出方法および装置 |
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CN110823094B (zh) * | 2019-11-08 | 2021-03-30 | 北京理工大学 | 一种点光源三维坐标测量方法及装置 |
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- 1995-02-17 JP JP02975295A patent/JP3516757B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Title |
---|
光学技術ハンドブック,日本,朝倉書店,1975年 7月20日,増補版,319 |
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---|---|
JPH08145792A (ja) | 1996-06-07 |
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