JP3515014B2 - 空洞部の充填工法 - Google Patents

空洞部の充填工法

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JP3515014B2
JP3515014B2 JP14198799A JP14198799A JP3515014B2 JP 3515014 B2 JP3515014 B2 JP 3515014B2 JP 14198799 A JP14198799 A JP 14198799A JP 14198799 A JP14198799 A JP 14198799A JP 3515014 B2 JP3515014 B2 JP 3515014B2
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injection material
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cement
water
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芳範 松田
安志 面高
司 内沢
裕明 鈴木
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East Japan Railway Co
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Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
East Japan Railway Co
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空洞部の充填工法
に係り、特に空洞部の特定領域に、可塑性を備える第1
の注入材料を充填し、空洞部の残余の充填領域に流動性
を備える第2の注入材料を充填し、空洞部に第1の注入
材料と、第2の注入材料とを打ち継いで充填する空洞部
の充填工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】このような空洞部の充填工法は、例えば
既設トンネルにおいて、トンネル供用後に地下水の流入
等の理由によって、トンネル導坑背面部等に発生した空
洞部等を充填するために用いられる。
【0003】このような、トンネル導坑背面部の空洞部
は、山岳トンネルのように岩盤肌面が露出しているトン
ネルや、コンクリート覆工がなされているトンネルに発
生することがある。この空洞部は、非破壊検査等により
さまざまな個所で確認されている。
【0004】空洞部では、車両通過時に発生する風圧、
振動等により、トンネルの肌面を剥落させる危険性があ
り、車両の運行上の安全面の確保のため補修を行なう必
要がある。
【0005】上記トンネルの補修は、トンネル空洞部に
固化体を充填することによりおこなわれている。そし
て、この充填される固化体を形成する材料として、セメ
ントミルクの如きセメント系注入材料が知られている。
この従来の工法は、固化前のセメント系注入材料を空洞
部に注入し該注入材を空洞部内で硬化させて、空洞部に
硬化体を形成するものである。
【0006】ところで、このような注入材が充填される
べき空洞部に、地下水等の流水がある場合には、注入材
が分散され、注入材が空洞部に有効に充填できないとい
う事態が発生するという問題がある。
【0007】また、坑壁面に空洞部に通じるクラックや
ピンホール等の間隙があると、漏洩した注入材は、その
間隙よりトンネル内部や地盤に漏れ出していき、確実に
空洞部に注入材を充填することができないという問題が
発生する。
【0008】このような注入材料の周辺への逸脱を防止
するため、注入材料をゲル化して地下水や流水に分散さ
れることなく、その形状付与性により周囲に逸脱が生じ
にくい性状の凝集体となること、即ち、可塑性を備えた
凝集体となることが求められており、注入材料に斯る性
状を付与するため、セメントミルクに水ガラス系薬液ま
たはアルミニウム塩類を添加して、注入材に可塑性を付
与する技術が用いられることがある。
【0009】また、本願出願人は、セメントミルクにベ
ントナイトミルクを混合させると、上記カルシウムイオ
ンによるベントナイトの凝集の作用により、強い凝集体
を作ることができ、フロー値をコントロールした可塑状
態の注入材料に変質させることができ、この混合物を注
入材料として注入することにより上記課題を解決するこ
とができることを見い出し、特願平10−130143
号として特許出願している。
【0010】しかしながら、このような可塑状態の注入
材材料を空洞部の全ての部分に注入するようにすると、
可塑性注入材料の価格がセメントミルクだけからなる注
入材料より高価なものであることから、注入材料の材料
費が嵩み、施工費用が高価になってしまうという問題が
ある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、空洞
部に通じる間隙があっても、注入材がその間隙より漏れ
出すことなく確実に空洞部に注入材料を充填でき、また
地下水、流水下でも注入材を充填でき、且つ、充填に用
いる注材料の材料費をできるだけ低減することができる
空洞の充填工法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明では、空洞部の特
定領域に、セメント及び水、又はセメント、水、及び気
泡を含有するセメントミルク(A液)と、ベントナイト
及び水、又はベントナイト、水、及び気泡とを含有する
ベントナイトミルク(B液)とを混合して可塑性を備え
るものとして形成した第1の注入材料を充填し(ST
1)、次いで、空洞部の残余の充填領域に、セメント及
び水、又はセメント、水、及び気泡を含有するセメント
ミルク(A液)からなり流動性を備えるものとして形成
した第2の注入材料を充填し(ST2)空洞部に第1の
注入材料と、第2の注入材料とを打ち継いで充填するこ
とを特徴とする空洞部の充填工法をその手段とする。
【0013】即ち、発明者は注入材料のフロー値をコン
トロールするに際して水ガラス系薬液やアルミニウム塩
類を用いることなく、化学的に安定した無機系材料を使
用して、セメントミルクをゲル化させ、可塑性を備える
ものにできるかを鋭意検討した結果、ベントナイトを水
で十分撹拌して調製したベントナイトミルク中の膨潤し
たベントナイトが陽イオンの作用で凝集されることに着
目し、ベントナイト凝集のための陽イオンとしてセメン
トミルク中のカルシウムイオンを使用できることを見出
した。
【0014】また、この発明によれば、予め調製したセ
メントミルクとベントナイトミルクとを混合して注入材
料を調製するものとしているので、容易に混合でき、可
塑性が速やかに発生する。従って、この発明によれば、
空洞部の特定領域に注入材料を充填する前にセメントミ
ルクとベントナイトミルクとを混合して注入材料を調製
し、この注入材料を空洞部へ充填するので、充填される
注入材料が十分混練調製された状態で空洞部に充填さ
れ、また、充填された注入材料は、空洞充填に最適な可
塑性を備えた状態で空洞部に充填され、空洞部に空隙が
発生したり逸脱が生じることはない。
【0015】そして、第1及び第2の注入材に共通して
使用でき、またその材料費が安価であるセメントミルク
(A液)は、漏洩や流水等による分散がない場合には、
空洞部を充填するのに充分な性能を有していることを考
慮すると、上記可塑性を備えた第1の注入材料で、空洞
部の特定領域に充填した後、A液だけからなる第2の注
入材料を空洞の残りの部分に注入すれば、第2の注入材
料は硬化して、空洞の充填に必要な充分な性能を発揮す
ることを見出した。つまり、第1の注入材料と第2の注
入材料とを空洞部に時間的、空間的に選択的に注入する
ことにより、上記課題を解決することができることを見
い出し本発明を完成するに至ったのである。
【0016】また、本発明では、前記第1の注入材料が
充填される空洞部の特定領域は、前記第2の注入材料を
注入した場合に該第2の注入材料が漏洩するか、又は分
散するか、若しくはそれらのおそれのある個所であり、
前記第2の注入材料は、前記第1の注入材料が空洞部の
特定領域に充填されたことにより、第2の注入材料が漏
洩又は分散することがなくなるか、若しくはそれらのお
それがなくなってから空洞部の残余の充填領域に打ち継
いで充填されることを特徴とする空洞部の充填工法をそ
の手段とする。
【0017】このように、空洞部の第2の注入材料が漏
洩するか、又は分散するか、若しくはそれらのおそれの
ある特定領域に先ず可塑性のある第1の注入材料を注入
すると、該第1の注入材料は、可塑性を備えているか
ら、隙間から漏洩したり、水によって分散することな
く、該領域内を確実に充填する。この後、残りの領域に
第2の注入材料が注入されても、該第2の注入材料が漏
洩したり分散されたりすることががなくなり、良好に空
洞部内を充填し硬化する。
【0018】従って、費用が嵩む第1の注入材料を空洞
部の全領域に注入する必要がなくなり、空洞部の大部分
を占める領域には安価な第2の注入材料を注入すること
ができ、空洞の充填に使用する充填材の材料費を全体と
して低減させることができる。また、第2の注入材料と
して、第1の注入材料を作製するために使用したセメン
トミルクをそのまま使用するものとできるから、注入材
料作製及び注入のための設備を増設する必要はない。ま
た、施工場所の状況に合わせて、適切に各注入材料の特
性、注入位置、注入量を選択して注入することができ
る。さらに第1の注入材料の注入を完了させ、ベントナ
イトミルク(B液)を注入する機械を早期に撤去するこ
とができ、施行費用を低減させることができる。
【0019】本発明では、前記第1の注入材料が、JI
S R5201に定められられたフロー試験で、140
mmから200mmのフロー値を有することを特徴とす
る空洞部の充填工法をその手段とする。
【0020】即ち、第1の注入材料のフロー値が140
mm未満であると、凝集力が強すぎるため、注入材料とし
ては流動性に欠け、空洞部に充填した場合、充填部に未
充填部(空洞部)を残してしまう可能性がある。また、
フロー値が200mmを超えると、逆に凝集力が弱すぎ、
注入材料が流水や地下水で洗われ、分離する可能性があ
り、また坑壁のクラックやピンホールから注入材料が逸
脱する可能性がある。
【0021】さらに、本発明では、前記気泡を含有した
第1の注入材料は、全容積に対して60%以下の気泡混
入量を有することを特徴とする空洞部の充填工法をその
手段とする。
【0022】注入材料の全容積に対する気泡混入量が6
0%を越えると、気泡混入量が多くなるので、セメント
およびベントナイトの使用量が少なくなり、注入材料の
可塑性および注入材料の硬化体の強度発現が難しくな
る。
【0023】空洞部の特定領域に第1の注入材料を注入
するに際して、セメントミルクからなるA液及びベント
ナイトミルクからなるB液をそれぞれ別に注入しても、
空洞内では各ミルクが良好な状態で混合されず、所望の
フロー値の注入材料が調製されない。このため空洞部の
特定領域に注入する前にセメントミルク及びベントナイ
トミルクは混合され、注入材料として調製される必要が
ある。
【0024】そして、本発明では、第1の注入材料はセ
メントミルクとベントナイトミルクとの混合比が、1:
1から1:2. 5の範囲であることを特徴とする空洞部
の充填工法をその手段とする。
【0025】セメントミルクとベントナイトミルクを混
合した第1の注入材料において、ベントナイトミルクの
混合比率を高めると、混合物の凝集がより強くなり、フ
ロー値が小さくなり、逆にセメントミルクの混合比率を
高めると、フロー値が大きくなる。よって、上記140
mmから200mmの範囲のフロー値を確保するため、
セメントミルクとベントナイトミルクの混合割合は、
1:1から1:2. 5の範囲が好適である。従って、本
発明によれば、空洞の特定部を先ず充填するのに最適な
可塑性を備えた注入材料を得ることができ、空洞部を確
実かつ容易に充填することができる。
【0026】さらに、本発明に注入材料の原料であるベ
ントナイトミルクに使用するベントナイトとしては、よ
り膨潤力の大きなものが良好である。大きい膨潤力のベ
ントナイトを使用するとベントナイト使用量が低減で
き、注入材料の軽量化、サイロ等の備蓄設備の小型化、
ハンドリング等の面で良好となる。
【0027】
【発明実施の形態】以下、本発明に係る空洞部の充填工
法の実施の形態について説明する。
【0028】本実施の形態に係る空洞部の充填工法は、
図1に示すとおり、まず可塑性を備えた第1の注入材料
を空洞部の特定領域に充填する。第1の注入材料は、図
2に示すように、A液がA液作液部1で作製され、B液
がB液作液部5で作製され、これらの両液が空洞部直前
でスタティックミキサ等の混合器20で混合され空洞部
に注入される。
【0029】A液は、A液作液部1でセメントと水(必
要により気泡及び各種混和材料等をを配合する。以下同
じ。)とが混合されて作液される。また、B液は、B液
作液部5でベントナイトと、水(必要により各種混和材
を配合する。以下同じ)とが混合されて作液される。
【0030】そして、A液とB液とは充填されるべき空
洞部の直前まで、ポンプ3,7で圧送され上記スタティ
ックミキサ20で混合される。このとき、注入材料のフ
ロー値を140mmから200mmにコントロールするため
に、A液とB液の混合割合を1:1〜1〜2. 5の範囲
内とするものとする。そして、このA液とB液との混合
物を第1の注入材料として、空洞部の所定領域に注入す
る。
【0031】このA液とB液とは、図2に示すように、
A液作液部1とB液作液部5からY字状の分岐管10の
それぞれの枝管11,12にポンプ3,7によって圧送
され、分岐管10の合流管13の先端に設けられたスタ
ティックミキサ20により混合される。尚、図2中符号
2,4,6,8は、管路の所定個所に設けられた開閉弁
を示している。
【0032】また、混合器20は筒状の器機で、図3に
示すように、その内側に圧入されたA液及びB液をその
圧送過程で混合する混合翼21が具備されてなるもので
ある。
【0033】そして、混合され所定のフロー値となった
可塑性の第1の注入材料が空洞部の特定領域に注入され
る。可塑性の第1の注入材料の注入が終了し、特定領域
に第1の注入材料が確実に充填された後、B液作液部5
と、B液を圧送するポンプ7の作動を停止し、又、開閉
弁6,8を閉状態とする。一方、A液作液部1と、A液
を圧送するポンプ3とは作動状態のまま、又開閉弁2,
4は開状態のままで、A液だけからなる第2の注入材料
が空洞部の残余の部分に注入される。
【0034】ここで、A液の調製に用いるセメントは、
普通、早強、超早強、白色、耐硫酸塩、中庸熱、低熱な
どの各種ポルトランドセメント、前記ポルトランドセメ
ントの少なくとも1種と高炉スラグ、フライアッシュな
どの少なくとも1種とを混合した混合セメント、ジェッ
トセメント、アルミナセメントなどの特殊セメント、お
よびセメント系固化材から選ぶことができる。
【0035】A液は、必要に応じて起泡剤を発泡処理し
た気泡を混合したセメントエアミルクとしてもよい。気
泡の混入量は注入材料の全体量の60容量%以下が好ま
しく、気泡量に応じて密度0.6g/cm3 〜1.2g
/cm3 程度の任意の密度設定が可能である。密度0.
6g/cm3 程度以下にするためには、気泡を60%を
越えて混入すると、気泡混入量が多すぎる結果、セメン
トおよびベントナイトの使用量が過小となり、注入材料
の可塑化及び注入材料の硬化体の強度発現が難しくな
る。
【0036】A液のセメントミルクには必要に応じて、
減水剤などの混和剤を添加してもよい。また、A液のセ
メントミルクに、材料分離の可能性がある場合、材料分
離防止を目的として、A液にも少量のベントナイトを必
要に応じて添加するようにしてもよい。
【0037】B液に用いるベントナイトの品位は特に制
限されないが、膨潤力の低いベントナイトであると、ベ
ントナイトの添加量を増加させる必要があり、また、材
料分離が生じやすくなるので、好ましくない。また、注
入材料の軽量化が必要な場合、ベントナイトの使用量を
少なくする必要があり、その目的においても、より膨潤
力の高いベントナイトの使用が最適である。
【0038】調製された第1の注入材料のフロー値はJ
IS R5201に定められた試験で140mmから2
00mmが好ましい。注入材料のフロー値が140mm未
満であると、凝集力が強すぎるため、注入材料としては
流動性に欠け、空洞部の特定領域に充填した場合、クラ
ックやピンホール等の間隙が充填されない可能性があ
る。また、フロー値が200mmを超えると、逆に凝集力
が弱すぎ、注入材料が流水や地下水で洗われ、分離する
可能性があり、また坑壁のクラックやピンホールから注
入材料が逸脱する可能性がある。
【0039】なお、A液のセメントミルクの材料分離抵
抗性を高めるためには、均一なセメントミルクの調整可
能な範囲(減水剤等を利用する場合を含めて、セメン
ト:水=1:0.3〜1:1程度)でA液の水をできる
だけ少なくすべきであり、また、A液とB液を混合した
注入材料の可塑性を高めるには、B液のベントナイトミ
ルク中のベントナイトをより均一に分散させる必要があ
り、そのためには、B液の水量をより多くする必要があ
る。すなわち、全水量を一定とする場合、均一混合性能
の低下しない範囲で、A液の水量を極力少なく、B液の
水量を極力多くする配合が最適である。
【0040】〔第1の施行例〕本例において、注入材料
が充填される空洞部は、例えば図4及び図5に示すトン
ネル30の導坑背面31と地盤33との間に存在する空
洞部32である。このような、トンネル30の導孔背面
31側の地盤中に存在する空洞部32は非破壊検査等に
よりその位置、大きさ、注入材料の漏洩可能性位置、地
下水の漏出位置が確認される。
【0041】このような場合には、空洞部32の端部に
位置する個所32a、32bには地盤33への流出個所
があることがある。また、図5に示すように、空洞32
のトンネル導孔背面31に沿う最下端部32c,32d
にも地盤33への流出個所があることがある。このよう
な個所が、流動性のある注入材料を注入した場合に注入
材料が漏洩するかまたは漏洩するおそれのある個所であ
る。このような個所は、空洞部32のトンネル縦方向の
端部32a,32b、横方向の端部32c,32dの他
にも発生することがあり、これらの個所は非破壊検査等
によりその個所が確かめられる。
【0042】また、地下水の洩れ出し個所は、このよう
な空洞の端部に限らず空洞の頂点やその他の場所にあ
り、このような個所に先ず第1の注入材料を充填し、こ
の第1の注入材料を当該場所で硬化させる(図4,5中
符号34)。
【0043】本発明に係る第1の注入材料は可塑性を備
えているので、両端部32a、32b,32c,32d
の隙間から漏洩することなくこの隙間を閉塞する。また
地下水等の洩れだし個所に第1の注入材料を注入した場
合には、注入材料が分散されることなく注入されて、地
下水等の漏出個所を閉塞する。
【0044】次にこの空洞の残りの部分に第2の注入材
料を注入して打ち継ぐ(図4,5中符号35)。この第
2の注入材料はセメントミルクであり、流動性に富むも
のであるので、充填すべき空洞部32内に隙間なく行き
渡り、硬化後において所定の強度を有し、注入材料充填
の目的をはたす。そして、注入時においては、充填され
るべき空洞32は、第1の注入材料の充填によって、第
2の注入材料が漏洩する個所がなくなり、又第2の注入
材料が希釈されるような漏水は発生しないようになって
いるため、第2の注入材料が漏洩したり分散されること
なく、空洞内に確実に充填される。
【0045】また、第2に注入材料に使用されるA液
(セメントミルク)は、第1の注入材料のA液(セメン
トミルク)と同一のものを使用することができるほか、
セメントミルクを製造する原料のセメント及び水は、第
1の注入材料にA液と共に混入されるB液(ベントナイ
トミルク)に比して安価であるので、同一の内容積の空
洞をより安価な材料費で充填できることとなる。
【0046】〔第2の施工例〕本例では、図6に示すよ
うに、地盤42に空洞部41が下方に向いた凹部が形成
されており、この空洞部41の底部には、地下水脈の水
位43まで地下水44が滞留している。
【0047】このような場合、先ず地下水44を水中ポ
ンプ等でくみ出しながら、速やかに第1の注入材料45
を、図7に示すように、上記地下水の水位43より上ま
で注入する。
【0048】本発明に係る第1の注入材料は可塑性を備
えているので、地下水によって注入材料が分散されるこ
となく注入され地下水の湧出個所を閉塞する。
【0049】次にこの空洞の残りの部分に第2の注入材
料46を注入して打ち継ぐ。この第2の注入材料はセメ
ントミルクであり、流動性に富むものであるので、充填
すべき空洞部41内に隙間なく行き渡り、充填されて硬
化した後において所定の強度を有し、注入材料充填の目
的をはたす。
【0050】この際、また、第2に注入材料に使用され
るA液(セメントミルク)は、第1の注入材料のA液
(セメントミルク)と同一のものを使用することができ
るほか、セメントミルクを製造する原料のセメント及び
水は、第1の注入材料にA液と共に混入されるB液(ベ
ントナイトミルク)に比して安価であるので、同一の内
容積の空洞をより安価な材料費で充填できることとな
る。
【0051】
【実施例】以下、本発明に係る空洞部の充填工法を実施
例によりさらに詳細に説明する。以下の各実施例におい
て、第1の注入材料の調製方法、試験材料、および試験
方法は次の通りである。
【0052】(調製方法)A液は、セメント系固化材と
水をハンドミキサーで2分間混練して調製した。気泡を
混合する場合は、さらに、所定の混入量となるように気
泡(起泡剤を水で25倍希釈後、25倍発泡させたも
の)を投入し、ミキサーで30秒混合し作液した。B液
は、ベントナイトと水を往復攪拌ミキサーで5分間混練
した。A液とB液とは、ハンドミキサーで10〜15秒
程度混合して注入材料を調製した。
【0053】(試験材料)試験に使用した材料は以下の
通りである。 セメント:住友大阪セメント(株)製セメント系固化材
「 タフロック」 (商標) 可塑化材:高膨潤ベントナイト(試作品) 起泡剤 :住友大阪セメント(株)製「 スミシールド
A」 (商標) 混和剤 :花王(株)製 高性能減水剤「 マイティ15
0」 (商標)
【0054】(試験方法)「フロー値」、「強度」及び
「可塑化判定」について以下の基準で試験を行った。
【0055】・フロー値 セメントの物理試験方法、フロー試験(JIS R52
01)により行った。即ち、フローコーンに注入材料を
詰め、フローコーンを取り去った後、15秒間に15回
落下運動を与え、試料の広がりの径を測定した。なお、
落下運動を与えるフローテーブルの直径は300mmであ
り、300mm以上は測定不可とした。
【0056】・強度 注入材料の硬化体の強度を以下により測定した。 地盤工学会基準「土の一軸圧縮強度試験(JIS A1
216 )」 供試体寸法及び本数 φ5×H10cm、3本 供試体材齢 28日
【0057】・可塑化判定 注入材料の可塑性を土木学会水中不分離コンクリート設
計施工指針付属書2水中不分離コンクリート水中分離度
試験方法によって判定した。即ち、1000ccのビーカ
ーにあらかじめ800ccの水を入れ、試料500gを1
0 分割し、1分割分づつヘラを用いて水面上より投入
し、懸濁状況を目視し、以下の基準に従って判定した。
【0058】 記号 判定内容 ○ … 全く懸濁なし。 △ … やや懸濁あり。 × … 懸濁あり。 − … 調製直後より材料分離し、本試験せず。
【0059】以下本発明の実施例について説明する。 〔実施例1〕本例は、A液とB液との混合比を変更し
て、フロー値、強度、可塑化判定を行ったものである。
A液とB液の混合比(重量比)に対応する物性値を表1
に示す。本例では、A液としてw/c=50%、気泡3
8%のセメントエアミルクを、B液としてベントナイ
ト:水=1:7. 1(重量比)のベントナイトミルクを
使用した。
【0060】
【表1】
【0061】表1より、A液とB液の混合割合を変える
ことより、フロー値を変化させることができ、JISフ
ロー値200mm程度以下で分離抵抗性のある注入材料を
得ることができることが分かる。
【0062】〔実施例2〕本例は、実施例1に示した配
合3(A液:B液=1:1.43)のA液の水セメント
比を変え、水セメント比を大きくした場合のフロー値、
強度、可塑化判定を行ったものである。水セメント比の
変化に対応する注入材料の物性値を表−2に示す。
【0063】
【表2】
【0064】表2より、水セメント比を変化させても同
程度の可塑性となり、強度を任意に変更が可能であるこ
とが分かる。
【0065】〔実施例3〕本例は、空洞充填時の最適な
流動性を把握するために、フロー値と充填性および周辺
への逸脱性を評価した。本例の試験は、図8に示すよう
に、透明パイプ50(内径15cm、高さ100〜200
cm)に底部から砕石51を30cmの高さまで詰め砕石充
填部52とし、パイプ50上部よりスネークポンプによ
りホース53から流速20l(リットル)/分で試料を
注入した(高さ70〜170cm)。この試験で、試料の
逸脱性の指標として、試料の砕石充填部分52の上面部
から下方への浸透高さ(図8中h)を計測した。
【0066】本例では、注入材料の逸脱の基準として、
実際のトンネル構造及び空洞内部の状態を考慮し、砕石
充填部52への浸透が20cm以内であれば、空洞から
トンネル内への逸脱はないものと推定した。また、試料
の充填状況を目視により確認した。注入材料の配合は表
1に示したものと同じであり、表3にフロー値と充填性
・浸透性の判定結果を示す。なお、使用砕石は鉄道線路
敷設用砕石(バラスト)であり、粒径は20〜60mm
程度である。
【0067】
【表3】
【0068】なお、充填性及び浸透(逸脱)性の判定基
準は以下の通りである。 ○ 試料が完全充填され、かつ、砕石充填部分へ浸透が
20cm未満である。 ×1 試料の空隙あり。 ×2 20cm以上の砕石充填部分へ浸透あり。
【0069】表3より、注入高さに影響なく、JISフ
ロー値140〜200mm程度の場合、試料が完全充填
され、周辺への逸脱の可能性が低いことがわかる。
【0070】〔実施例4〕本例は、セメントとベントナ
イトの調整後の単位配合量を同一とし、注入材料調製の
手順を変更して試験を行ったものである。表4に試験の
結果を示す。
【0071】
【表4】
【0072】表4より、エアミルクにベントナイト粉体
を混合する方法では分離抵抗性が低く、分離抵抗性のた
めにはエアミルクに水によって膨潤されたベントナイト
懸濁液を混合する必要がある。
【0073】〔実施例5〕本例は、水セメント比を同一
としたセメントミルクに異なる割合で気泡を配合したA
液に、同一のベントナイトミルクを混合して調製した注
入材料のフロー値と硬化後の注入材料の強度を測定した
ものである。表5に調製後の気泡量とフロー値、強度の
関係を示す。ただし、本例では、A液として、W/ C=
40%、高性能減水剤2kg/m3 、またB液としてベント
ナイト:水=1:6〜1:7のものを使用した。
【0074】
【表5】
【0075】表5から、単位気泡量が60%を超えた場
合、単位セメント量および単位ベントナイト量が減少す
ることより強度発現が困難なことがわかる。
【0076】
【発明の効果】従って、本発明に係る空洞部の充填工法
によれば、空洞部に通じる間隙があっても、注入材がそ
の間隙より漏れ出すことなく確実に空洞部に注入材料を
充填でき、また地下水、流水下でも注入材を充填でき、
且つ、費用が嵩む第1の注入材料を空洞部の全領域に注
入する必要がなくなり、空洞部の大部分を占める領域に
は安価な第2の注入材料を注入することができ、空洞の
充填に使用する充填材の材料費を全体として低減させる
ことができ、さらに第1の注入材料の注入を先に完了さ
せ、ベントナイトミルクを注入する機械を早期に撤去す
ることができ、施行費を低減させることができるという
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空洞部の充填工法の手順を示すフ
ローチャートである。
【図2】図1に示した空洞部の充填工法を示すブロック
図である。
【図3】図2に示したスタティックミキサの構造を示す
断面図である。
【図4】図1に示した空洞部の充填工法をトンネルの空
洞部に適用した場合を示すトンネル部分の概略縦断面図
である。
【図5】図1に示した空洞部の充填工法をトンネルの空
洞部に適用した場合を示すトンネル部分の概略横断面図
である。
【図6】図1に示した空洞部の充填工法が適用される地
下水が蓄留した空洞部をを示す空洞部の概略断面図であ
る。
【図7】図1に示した空洞部の充填工法を図6に示した
空洞部に適用した場合を示す図6と同様の概略断面図で
ある。
【図8】フロー値と充填性及び周辺への逸脱性を評価す
るための装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 A液作液部 2,4,6,8 開閉弁 3,7 ポンプ 5 B液作液部 10 Y字管 20 スタティックミキサ(混合器)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内沢 司 千葉県船橋市豊富町585番地 住友大阪 セメント株式会社 セメント・コンクリ ート研究所 関東技術センター内 (72)発明者 鈴木 裕明 東京都千代田区神田美土代町1番地 住 友大阪セメント株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−34442(JP,A) 特開 平4−146321(JP,A) 特開 平11−92760(JP,A) 特開 平10−237446(JP,A) 特開 平4−153406(JP,A) 特開 平11−310779(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 11/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空洞部の特定領域に、セメント及び水、又
    はセメント、水、及び気泡を含有するセメントミルク
    と、ベントナイト及び水、又はベントナイト、水、及び
    気泡を含有するベントナイトミルクとを混合して、可塑
    性を備えるものとして形成した第1の注入材料を充填
    し、 次いで、空洞部の残余の充填領域に、セメント及び水、
    又はセメント、水、及び気泡を含有するセメントミルク
    からなり流動性を備えるものとして形成した第2の注入
    材料を充填し、 空洞部に第1の注入材料と、第2の注入材料とを打ち継
    いで充填することを特徴とする空洞部の充填工法。
  2. 【請求項2】前記第1の注入材料が充填される空洞部の
    特定領域は、前記第2の注入材料を注入した場合に該第
    2の注入材料が漏洩するか、又は分散するか、若しくは
    それらのおそれのある個所であり、 前記第2の注入材料は、前記第1の注入材料が空洞部の
    特定領域に充填されたことにより、第2の注入材料が漏
    洩又は分散することがなくなるか、若しくはそれらのお
    それがなくなってから空洞部の残余の充填領域に打ち継
    いで充填されることを特徴とする請求項1記載の空洞部
    の充填工法。
  3. 【請求項3】前記第1の注入材が、JIS R5201
    に定められられたフロー試験で、140mmから200
    mmのフロー値を有することを特徴とする請求項1又は
    請求項2記載の空洞部の充填工法。
  4. 【請求項4】前記気泡を含有した第1の注入材料は、全
    容積に対して60%以下の気泡混入量を有することを特
    徴とする請求項1〜請求項3いずれかに記載の空洞部の
    充填工法。
  5. 【請求項5】前記第1の注入材料はセメントミルクとベ
    ントナイトミルクとの混合比が、1:1から1:2. 5
    の範囲である請求項1〜請求項4いずれかに記載の空洞
    部の充填工法。
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