JP3514811B2 - Ofdm伝送方法、ofdm送信装置及びofdm受信装置 - Google Patents

Ofdm伝送方法、ofdm送信装置及びofdm受信装置

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JP3514811B2
JP3514811B2 JP08788594A JP8788594A JP3514811B2 JP 3514811 B2 JP3514811 B2 JP 3514811B2 JP 08788594 A JP08788594 A JP 08788594A JP 8788594 A JP8788594 A JP 8788594A JP 3514811 B2 JP3514811 B2 JP 3514811B2
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隆史 関
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L5/00Arrangements affording multiple use of the transmission path
    • H04L5/003Arrangements for allocating sub-channels of the transmission path
    • H04L5/0048Allocation of pilot signals, i.e. of signals known to the receiver
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/26Systems using multi-frequency codes
    • H04L27/2601Multicarrier modulation systems
    • H04L27/2602Signal structure
    • H04L27/2605Symbol extensions, e.g. Zero Tail, Unique Word [UW]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】[発明の目的]
【産業上の利用分野】本発明は、等化性能を向上させる
ようにしたOFDM伝送方法、OFDM送信装置及びO
FDM受信装置に関する。
【0002】近年、映像信号又は音声信号の伝送におい
て、高品質で周波数利用効率が高いディジタル変調が開
発されている。特に、移動体通信においては、マルチパ
ス干渉に強い直交周波数分割多重(以下、OFDM[or
thogonal frequency division multiplex ]という)変
調の採用が検討されている。更に、OFDMを用いたデ
ィジタルテレビジョン(TV)放送も研究されている。
このOFDMについては、文献「OFDMを用いた移動
体ディジタル音声放送」(NHK発行、VIEW 19
93年5月)等に詳述されている。
【0003】OFDMは、伝送ディジタルデータを互い
に直交する多数(約256乃至1024)の搬送波(以
下、サブキャリアという)に分散し、夫々変調する方式
である。OFDMはマルチパス干渉の影響を受けにくい
という特徴の外に、周波数利用効率が高く、また、他に
妨害を与えにくいという利点も有する。
【0004】OFDMの各サブキャリアはQPSK又は
多値QAM等のシンボルデータによって変調される。こ
の変調は逆高速フーリエ変換(以下、IFFT)回路に
より行われ、各サブキャリアに夫々対するN個のシンボ
ルデータをIFFT演算することでOFDM被変調波の
1シンボル(以下、OFDMシンボルともいう)が作成
される。
【0005】OFDMシンボルを伝送する場合には、受
信側における誤り訂正を考慮して、複数のOFDMシン
ボルによって伝送フレームを構成し、フレーム単位で伝
送路特性補正用の基準となるOFDMシンボル(以下、
基準シンボルという)を挿入して伝送する。
【0006】図8はこのフレーム単位の伝送方式を説明
するための説明図であり、「Le Floch et al, "Digital
Sound Broadcasting to Mobile Receivers", IEEE Tra
nsactios on Consumer Electronics, Vol.35, No.3, p
p.493-530 1989.」に記載されたものである。
【0007】図8に示すように、OFDMの伝送フレー
ムは周波数方向(キャリア単位)及び時間方向(OFD
Mシンボル単位)の組みのデータによって構成される。
フレームの各時間スロットは各OFDMシンボルを示し
ている。1OFDMシンボルのサブキャリア数は448
であり、1フレームのOFDMシンボル数は300であ
る。なお、サブキャリアの数は使用するIFFT回路の
ポイント数によって決定される。図8では、1フレーム
は周波数方向に448個で、時間方向に300個のデー
タによって構成される。
【0008】フレームの1番目の時間スロットのOFD
Mシンボルは受信同期用のヌルシンボルであり、448
個の全サブキャリアが振幅0のシンボルデータによって
変調されて作成される。2番目の時間スロットは各サブ
キャリアの位相基準となる基準シンボルであり、3番目
の時間スロットのOFDMシンボルは伝送制御用の固定
データである。4番目以降の時間スロットのOFDMシ
ンボル(情報シンボル)によって情報シンボルデータが
伝送される。
【0009】なお、情報シンボルデータについては周波
数方向及び時間方向でインターリーブを行うことがあ
る。インターリーブによって、特定の周波数スロット及
び時間スロットが妨害を受けた場合でも連続的なデータ
の誤りを防止することができ、受信側における誤り訂正
により、データを復元することができる可能性が高くな
る。
【0010】次に、OFDMの等化技術について説明す
る。
【0011】OFDM伝送においては、マルチパスによ
る符号間干渉を防止するためにガード期間が設けられて
いる。図9はOFDM信号のガード期間を説明するため
の説明図である。図9においては、説明を簡略化するた
めに1つのサブキャリアによるOFDM信号を示してあ
る。
【0012】図9に示すように、OFDMの1シンボル
の信号は、ガード期間と有効シンボル期間とによって構
成される。ガード期間は有効シンボル期間の後半の信号
が巡回的に複写されて形成される。マルチパス干渉の遅
延時間がガード期間以内である場合には、復調時におい
て有効シンボル期間の信号のみを復調することで、遅延
した隣接シンボルによる符号間干渉を防止することがで
きる。
【0013】図10はこのようなガード期間による等化
を説明するための説明図である。
【0014】いま、図10(a)に示すOFDMシンボ
ルの直接波の信号波形に対して、マルチパス干渉波の信
号波形の遅延時間が図10(b)に示すようにガード期
間内であるものとする。受信側では図10(a)のOF
DMシンボルと図10(b)の干渉波との和信号が得ら
れる(図10(c))。この場合には、干渉波の遅延時
間がガード期間以内であるので、有効シンボル期間にお
ける受信信号(和信号)は、OFDMシンボルと同一周
波数で位相及び振幅が変化したものとなる。即ち、図1
0(a)のOFDMシンボルが例えば図11のシンボル
データS0 によって変調されたものである場合には、受
信信号を復調すると、例えば図11のシンボルデータS
1 が得られることを示している。
【0015】即ち、予め位相及び振幅が既知の基準シン
ボルを復調し、元のシンボルデータと復調シンボルデー
タとの位相及び振幅の変化分(オフセット)を相殺する
ように、復調シンボルデータを補正することにより、マ
ルチパス干渉の影響を受けないデータ伝送が可能とな
る。なお、マルチパス干渉の影響は各サブキャリア毎に
相違するので、基準シンボルは各サブキャリア毎に設定
されている。なお、サブキャリア毎に補正のための係数
を切換えることにより、オフセットの補正は1個の複素
乗算器によって実現することができる。
【0016】しかし、受信状態によっては遅延時間がガ
ード期間を越えるようなマルチパスが存在することが考
えられる。マルチパスの遅延時間がガード期間を越える
と、基準シンボルを用いても復調シンボルを等化するこ
とができない。図12はこの問題点を説明するための説
明図である。
【0017】図12(a),(b)に示すように、マル
チパス干渉波の遅延時間がガード期間を越えると、所定
のOFDMシンボルの有効シンボル期間に隣接した前O
FDMシンボルの後半の部分がマルチパスとして加えら
れ、復調出力に符号間干渉がが生じる。従って、基準シ
ンボルを用いてもマルチパスを完全に除去することはで
きない。更に、マルチパスの遅延時間がガード期間を越
えた場合には、等化用の基準シンボルも符号間干渉によ
って劣化することから、等化後の復調シンボルの劣化が
大きくなってしまう。基準シンボルは1フレームに1回
しか伝送されないので、基準シンボルが妨害を受けた場
合には復調信号が極めて劣化してしまうという問題があ
った。
【0018】なお、ガード期間を長く設定することによ
り等化範囲を拡大することができるが、伝送レートが低
下してしまうという欠点がある。なお、図12の例で
は、1シンボル期間を80μ秒とすると、ガード期間は
16μ秒に設定されている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来、ガ
ード期間を越える遅延時間のマルチパスが発生した場合
には、復調信号の劣化が著しいという問題点があった。
【0020】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、OFDMの伝送フレーム中に2シンボル以
上連続して基準シンボルを伝送することにより、等化後
の復調シンボルの劣化及び基準シンボルが妨害を受けた
場合の悪影響を抑制することができるOFDM伝送方法
を提供することを目的とする。
【0021】また、本発明は、OFDMの伝送フレーム
中に2シンボル以上連続して基準シンボルを伝送するこ
とにより、等化後の復調シンボルの劣化及び基準シンボ
ルが妨害を受けた場合の悪影響を抑制することができる
OFDM送信装置を提供することを目的とする。
【0022】また、本発明は、OFDMの伝送フレーム
中に2シンボル以上連続して基準シンボルを伝送するこ
とにより、等化後の復調シンボルの劣化及び基準シンボ
ルが妨害を受けた場合の悪影響を抑制することができる
OFDM受信装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
OFDM伝送方法は、複数のサブキャリアを用いた直交
周波数分割多重変調によって作成される伝送路特性補正
用の基準シンボルを1伝送フレーム中で2基準シンボル
以上連続させると共に、前記1伝送フレーム中の隣接す
る基準シンボル間で波形を連続させることを特徴とする
ものであり、本発明の請求項2に係るOFDM伝送方法
は、複数のサブキャリアを用いた直交周波数分割多重変
調によって作成される伝送路特性補正用の基準シンボル
を1伝送フレーム中で2基準シンボル以上連続させるも
ので、前記基準シンボルは、ガード期間と有効シンボル
期間とを有し、各サブキャリア周波数と有効シンボル期
間及びガード期間の長さとに基づいて各サブキャリアの
位相及び振幅を設定することにより前記1伝送フレーム
中の隣接する基準シンボル間で波形を連続させることを
特徴とするものであり、本発明の請求項3に係るOFD
M伝送方法は、複数のサブキャリアを用いた直交周波数
分割多重変調によって作成される伝送路特性補正用の基
準シンボルを、隣接するシンボル間で波形を連続させな
がら、1伝送フレーム中で2基準シンボル以上連続させ
て伝送する手順と、伝送された1伝送フレームのうち最
後に伝送された基準シンボルを用いて等化を行う等化手
順とを具備したことを特徴とするものである。本発明の
請求項5に係るOFDM送信装置は、2以上の基準デー
タ及び情報シンボルデータが入力され、前記基準データ
を連続させて伝送フレームを構成するようにデータ配列
を行う配列手段と、この配列手段からのデータによって
複数のサブキャリアを直交周波数分割多重変調すること
により、連続した基準シンボルと情報シンボルとによっ
て構成される伝送フレームを作成する変調手段とを具備
し、前記2以上の基準データは、前記連続した基準シン
ボルの波形が連続するように設定されていることを特徴
とするものであり、本発明の請求項6に係るOFDM送
信装置は、2以上の基準データ及び情報シンボルデータ
が入力され、前記基準データを連続させて伝送フレーム
を構成するようにデータ配列を行う配列手段と、この配
列手段からのデータによって複数のサブキャリアを直交
周波数分割多重変調することにより、連続した基準シン
ボルと情報シンボルとによって構成される伝送フレーム
を作成する変調手段と、この変調手段の変調出力にガー
ド期間を付加して各基準シンボルを有効シンボル期間と
ガード期間とによって構成するガード期間付加手段と、
前記基準シンボルの各サブキャリア周波数、前記有効シ
ンボル期間及びガード期間に基づいて前記各基準データ
を設定することにより、前記連続した基準シンボルの波
形を連続させる入力手段とを具備したことを特徴とする
ものであり、本発明の請求項7に係るOFDM受信装置
は、2以上の基準データ及び情報シンボルデータに対す
る複数のサブキャリアを用いた直交周波数分割多重変調
によって、情報シンボルと1伝送フレーム中に2以上連
続した基準シンボルとを有する伝送フレームが作成され
て伝送され、この伝送フレームを直交周波数分割多重復
調して前記情報シンボルデータ及び基準データを得る復
調手段と、前記復調手段の復調出力のうち最も劣化が小
さい基準シンボルに対する復調出力を用いて前記各サブ
キャリアの振幅及び位相ずれを検出する検出手段と、こ
の検出手段の検出結果に基づいて前記情報シンボルデー
タの振幅及び位相ずれを補正する補正手段とを具備した
ことを特徴とするものである。
【0024】
【作用】本発明の請求項1において、伝送路特性補正用
の基準シンボルは1伝送フレーム中で2以上連続して伝
送される。これにより、基準シンボルについては等化性
能を高くして、マルチパスの影響による復調シンボルの
劣化を抑制する。
【0025】本発明の請求項4においては、隣接する基
準シンボル間で波形を連続させながら、1伝送フレーム
中で2以上の基準シンボルを連続させて伝送する。等化
手順においては、最後に伝送された基準シンボルを用い
て等化が行われる。基準シンボルの波形が連続している
ので、遅延時間が長いマルチパスが発生した場合でも、
最後に伝送された基準シンボルについては確実な等化が
可能であり、復調シンボルの劣化が抑制される。
【0026】本発明の請求項6においては、配列手段に
よって2以上の基準データを連続させて伝送フレームが
構成される。変調手段は配列手段の出力を直交周波数分
割多重変調する。これにより、伝送フレーム中に基準シ
ンボルが連続する。
【0027】本発明の請求項8においては、配列手段に
よって2以上の基準データを連続させて伝送フレームが
構成され、変調手段によって直交周波数分割多重変調さ
れる。この変調手段の変調出力にはガード期間付加手段
によってガード期間が付加される。入力手段は、基準シ
ンボルの各サブキャリア周波数、有効シンボル期間及び
ガード期間に基づいて各基準データを設定しており、隣
接した基準シンボル間の波形を連続させる。
【0028】本発明の請求項9において、復調手段は、
波形が連続した2以上の基準シンボルを有する伝送フレ
ームを直交周波数分割多重復調する。検出手段は復調出
力のうち最後に伝送された基準シンボルに対する復調出
力を用いて各サブキャリアの振幅及び位相ずれを検出す
る。補正手段は検出結果を用いて情報シンボルデータの
振幅及び位相ずれを補正する。マルチパスの遅延時間が
長い場合でも、最後に伝送された基準シンボルはマルチ
パスの影響を受けにくい。これにより、復調シンボルの
劣化が抑制される。
【0029】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は本発明に係るOFDM伝送方法の一
実施例を示す説明図である。なお、図1では、1乃至M
の各時間スロットは各OFDMシンボルを示している。
【0030】1OFDMシンボルのサブキャリア数はN
である。OFDMの伝送フレームはM個のOFDMシン
ボルによって構成される。即ち、1伝送フレームは、周
波数方向にN個で時間方向にM個のデータによって構成
される。
【0031】図1に示すように、伝送フレームの先頭の
時間スロットは受信同期用のヌルシンボルであり、全サ
ブキャリアに振幅0のシンボルデータが割当てられる。
本実施例においては、第2及び第3番目の時間スロット
は、各サブキャリアの等化基準信号として基準シンボル
A、基準シンボルBが割当てられている。4番目の時間
スロット以降は情報シンボルが割当てられている。
【0032】図2は図1中の基準シンボルA,Bの具体
的な伝送方法を示す説明図である。なお、図2では、説
明を簡略化するために、1つのサブキャリアのみの波形
を示している。
【0033】基準シンボルAはガード期間G1 及び有効
シンボル期間R1 を有している。ガード期間G1 は有効
シンボル期間R1 の後半部分の波形が複写されたもので
ある。また、基準シンボルBはガード期間G2 及び有効
シンボル期間R2 を有している。ガード期間G2 は有効
シンボル期間R2 の後半部分の波形が複写されたもので
ある。本実施例においては、図2に示すように、基準シ
ンボルAの終端の波形に基準シンボルBの波形が連続す
るように、有効シンボル期間R1 、R2 の波形の振幅及
び位相を設定するようになっている。これにより、これ
らの2つの基準シンボルA,Bは、等価的にガード期間
が長くなった1つの基準シンボルとみなすことができ
る。
【0034】ところで、各サブキャリアは直交条件を満
足しているので、各サブキャリアの波数は有効シンボル
期間において整数となる。例えば、図2に示すサブキャ
リアは、有効シンボル期間の波数が2であることが示さ
れている。従って、基準シンボルBを基準シンボルAに
連続させるためには、ガード期間の長さに対応する位相
だけ基準シンボルA,Bの開始位相をずらせばよい。例
えば、図2では、ガード期間G1 ,G2 の長さが有効シ
ンボル期間R1 ,R2 の1/4であるので、基準シンボ
ルA,Bの相互の開始位相を180度ずらせばよい。
【0035】いま、図3に示すように、OFDMシンボ
ルのN本のサブキャリアのキャリア番号kを周波数順に
−N/2〜0〜(N/2)−1とする。また、有効シン
ボル期間の長さを1とした場合におけるガード期間の長
さをxとする。そうすると、k番目のサブキャリアにお
けるガード期間分の位相差Δθk は下記(1)式によっ
て表わされる。
【0036】 Δθk =x・k・2π …(1) k番目のキャリアにおける基準シンボルA,Bの位相を
夫々θ1k,θ2kとすると、2つの基準シンボルA,Bを
連続させるためには、下記(2)式を満足する必要があ
る。
【0037】θ1k=θ2k−Δθk =θ2k−x・k・2π …(2) なお、基準シンボルA,Bの振幅は等しくする。
【0038】例えば、図4では、有効シンボル期間の波
数が1のサブキャリアについて示してある。即ち、k=
1である。また、ガード期間の間隔は有効シンボル期間
の1/4に設定されている。従って、これらの条件を上
記(2)式に代入すると、下記(3)式が得られる。
【0039】θ1k=θ2k−1/4・1・2π =θ2k−π/2 …(3) この(3)式から明らかなように、この場合には、基準
シンボルBの位相を基準シンボルAよりも90度だけ進
めればよい(図4参照)。
【0040】次に、本実施例のOFDM伝送方法の作用
について説明する。
【0041】1OFDMシンボルはN本のサブキャリア
を有している。各サブキャリアは例えば0シンボルデー
タ、所定の基準データ又は情報シンボルデータによって
変調される。M個のOFDMシンボルによって伝送フレ
ームを構成する。0シンボルデータで変調されたOFD
Mシンボル(ヌルシンボル)は伝送フレームの先頭の時
間スロットにおいて伝送される。各時間スロットはガー
ド期間及び有効シンボル期間によって構成されており、
ガード期間の波形は有効シンボル期間の後半の波形が複
写されたものである。
【0042】次の2番目の時間スロットでは、サブキャ
リアが所定の基準データによって変調された基準シンボ
ルAが伝送される。次の3番目の時間スロットにおいて
は、基準シンボルBが伝送される。基準シンボルBの位
相は基準シンボルAの位相に対して上記(3)式を満足
する。これにより、各サブキャリア毎に、基準シンボル
Aのガード期間G1 及び有効シンボル期間R1 の波形に
連続して基準シンボルBのガード期間G2 及び有効シン
ボル期間R2 の波形が伝送される。即ち、基準シンボル
Bのガード期間が等価的にガード期間G1 +有効シンボ
ル期間R1 +ガード期間G2 だけ長くなったことに相当
する。4乃至M番目の時間スロットでは、情報シンボル
データによって変調された情報シンボルが伝送される。
【0043】いま、マルチパス干渉波の遅延時間がガー
ド期間よりも長いものとする。しかし、この場合でも、
遅延時間がガード期間G1 +有効シンボル期間R1 +ガ
ード期間G2 よりも短い場合には、基準シンボルBの有
効シンボル期間R2 におけるマルチパス干渉波は、有効
シンボル期間R2 と同一波形となる。従って、この場合
の受信波は、基準シンボルBと同一周波数で位相及び振
幅が変化したものとなる。基準シンボルBの位相及び振
幅は既知であるので、復調信号を変化分だけ補正するこ
とによって、マルチパスの影響を受けない基準データを
再生することができる。
【0044】次に、復調した基準データを用いて、情報
シンボルの復調シンボルを各サブキャリア毎に等化す
る。基準信号がマルチパスの影響を受けていないので、
復調シンボルの劣化を抑制することができる。
【0045】このように、本実施例においては、連続し
た2つの時間スロットにおいて基準シンボルを伝送する
と共に、これらの基準シンボルの位相及び振幅を調整す
ることにより、2つの基準シンボルが連続するように設
定しており、等価的にガード期間を十分に延長すること
ができる。このため、基準シンボルについてはマルチパ
スの影響を受けない復調が可能であり、マルチパスによ
る復調シンボルの劣化を抑制することができる。
【0046】なお、基準シンボルAのガード期間として
基準シンボルBのガード期間G2 及び有効シンボル期間
R2 を用いることができるので、前ゴーストにも対応す
ることができるという利点もある。
【0047】図5は本発明に係るOFDM送信装置の一
実施例を示すブロック図である。
【0048】入力端子1を介して入力された2ビットの
情報データはS/P変換回路2に与えられる。S/P変
換回路2はシリアルデータをパラレルデータに変換して
シンボルマッピング回路3に与える。シンボルマッピン
グ回路3は、例えばPSK変調又はQAM変調等によっ
て、情報データを情報シンボルデータ(Iデータ,Qデ
ータ)に変換する。シンボルマッピング回路3からの情
報シンボルデータはマルチプレクス回路4に与えられ
る。
【0049】マルチプレクス回路4にはROM5,6,
7の出力も与えられるようになっている。ROM5,
6,7には夫々0シンボルデータ、基準データA及び基
準データBが格納されている。なお、基準データA,B
はこれらの基準データA,Bに基づいて作成されたOF
DMシンボル(基準シンボルA,B)の波形が連続する
ように、値が設定されている。マルチプレクス回路4は
シンボルマッピング回路3の出力及びROM5乃至7の
出力を伝送フレームの各時間スロットに対応して選択し
てインターリーブ回路8に出力する。インターリーブ回
路8は、入力されたデータをインターリーブさせてIF
FT回路9に出力する。
【0050】IFFT回路9は入力されたN個のデータ
を用いてIFFT処理することにより、OFDM被変調
波(OFDMシンボル)を作成してガード期間付加回路
10に出力する。
【0051】ガード期間付加回路10はマルチパスの影響
を低減するために、OFDM被変調波にガード期間を付
加し、I軸,Q軸の信号を夫々D/A変換器11,12に出
力する。D/A変換器11,12は入力されたディジタル信
号をアナログ信号に変換してローパスフィルタ(以下、
LPFという)13,14に出力する。LPF13,14は夫々
入力信号出力の高調波成分を除去して直交変調回路15の
乗算器18,19に出力する。
【0052】直交変調回路15は、局部発振器16、移相器
17、乗算器18、19及び加算器20によって構成されてい
る。局部発振器16は所定周波数のキャリアを発生して移
相器17に出力すると共に、乗算器18に同相軸キャリアと
して出力する。移相器17は局部発振器16の発振出力を9
0度移相させて直交軸キャリアを作成して乗算器19に出
力する。乗算器18はLPF13の出力と同相軸キャリアと
の乗算によって同相軸変調出力を得て加算器20に出力す
る。乗算器19はLPF14の出力と直交軸キャリアとの乗
算によって直交軸変調出力を得て加算器20に出力する。
加算器20は乗算器18,19の出力を加算して、直交変調出
力を周波数変換回路21に出力する。
【0053】周波数変換回路21はバンドパスフィルタ
(以下、BPFという)22、増幅器23、乗算器24、局部
発振器25及びBPF26によって構成されている。直交変
調出力はBPF22に与えられ、BPF22は直交変調出力
を帯域制限して増幅器23を介して乗算器24に与える。局
部発振器22は中間周波数帯に周波数変換するための所定
周波数の局部発振出力を乗算器24に与える。乗算器24は
増幅器23の出力と局部発振出力との乗算によってOFD
M被変調波の直交変調出力を高周波数帯に変換してBP
F26に出力する。BPF26は乗算器24の出力を帯域制限
してRF信号として出力する。
【0054】なお、入力端子27を介してタイミング回路
28にクロックが供給されるようになっている。タイミン
グ回路28は、入力されたクロックに基づいて、所定周波
数のクロックを発生すると共に、各種タイミング信号を
発生して各回路に供給する。
【0055】次に、このように構成された実施例の動作
について説明する。
【0056】入力端子1を介して入力された情報データ
はS/P変換器2によってパラレルデータに変換された
後、シンボルマッピング回路3によってIデータ及びQ
データから成る情報シンボルデータに変換される。シン
ボルマッピング回路3からの情報シンボルデータはマル
チプレクス回路4に供給される。マルチプレクス回路4
にはROM5,6,7から夫々0シンボルデータ、基準
データA及び基準データBも入力されており、マルチプ
レクス回路4は、図1の伝送フレームの各時間スロット
に対応させて情報シンボルデータ、0シンボルデータ及
び基準データA,Bを切換えてインターリーブ回路8に
与える。インターリーブ回路8は入力されたデータをイ
ンターリーブした後IFFT回路9に出力する。
【0057】なお、入力端子27にはクロックが入力され
ており、タイミング回路28はこのクロックに基づいて所
定周波数のクロック及び各種タイミング信号を発生して
各回路に供給している。
【0058】IFFT回路9は、入力されたN個のシン
ボルを用いてIFFT演算を行う。これにより、N個の
シンボルに対するOFDM変調が行われて、OFDM被
変調波の実部Re及び虚部Imがガード期間付加回路10
に出力される。
【0059】マルチプレクス回路4がROM5を選択す
ることにより、IFFT回路9からはヌルシンボルが出
力される。また、マルチプレクス回路4がROM6,7
を選択することにより、夫々基準シンボルA,BがIF
FT回路9から出力される。同様に、マルチプレクス回
路4がシンボルマッピング回路3の出力を選択すること
により、情報シンボルが得られる。マルチプレクス回路
4が図1の伝送フレームの時間スロットに対応して選択
を行うことにより、IFFT回路9からは図1に示す伝
送フレームが出力される。
【0060】ガード期間付加回路10は入力されたOFD
M被変調波の実部Re及び虚部Imに夫々マルチパスの
影響を低減するためのガード期間を付加して、D/A変
換器11,12に出力する。基準データA,Bは、サブキャ
リア周波数及びガード期間の長さに基づいて設定されて
おり、基準シンボルAのガード期間及び有効シンボル期
間の波形に連続して基準シンボルBのガード期間及び
シンボル期間の波形が続く。
【0061】D/A変換器11,12は入力された信号をア
ナログ信号に変換して夫々LPF13,14に与え、LPF
13,14はOFDMシンボルを帯域制限して夫々直交変調
回路15の乗算器18、19に出力する。局部発振器16は所定
周波数のキャリアを発生しており、移相器17はこのキャ
リアを90度移相させる。局部発振器16からの発振出力
は同相軸キャリアとして乗算器18に供給され、乗算器18
は同相軸キャリアとLPF13の出力との乗算によって同
相軸変調出力を得て加算器20に出力する。乗算器19は移
相器17からの直交軸キャリアとLPF14の出力との乗算
によって直交軸変調出力を得て加算器20に出力する。乗
算器18、19の出力は加算器20によって加算されて直交変
調出力が得られる。
【0062】直交変調回路15の直交変調出力は、周波数
変換回路21のBPF22によって帯域制限された後、増幅
器23によって増幅されて乗算器24に与えられる。乗算器
24には局部発振器25から局部発振出力が与えられてお
り、乗算器24は直交変調出力を高周波数(RF)帯の信
号に周波数変換する。乗算器24の出力はBPF26によっ
て帯域制限されてRF信号として出力される。
【0063】このように、本実施例においては、伝送フ
レームを構成する場合に、2番目の時間スロットで基準
シンボルAを伝送し、次いで3番目の時間スロットで基
準シンボルBを伝送するようにしている。基準シンボル
A,Bの各サブキャリアを変調する基準データA,B
は、各サブキャリア周波数及びガード期間付加回路10に
よるガード期間の長さに基づいて設定されており、基準
シンボルA,Bは各サブキャリア毎に波形が連続する。
【0064】図6は本発明に係るOFDM受信装置の一
実施例を示すブロック図である。
【0065】入力端子31にはN本のサブキャリアを有す
るOFDM被変調波(OFDMシンボル)が伝送フレー
ム単位で入力される。伝送フレームの先頭の時間スロッ
トではヌルシンボルが伝送され、2番目の時間スロット
では基準シンボルAが伝送され、3番目の時間スロット
では基準シンボルBが伝送される。4乃至M番目の時間
スロットにおいて情報シンボルが伝送されるようになっ
ている。また、基準シンボルA,Bは連続した波形とな
っている。これらのOFDMシンボルは、所定のキャリ
ア周波数で直交変調された後にRF帯に周波数変換され
て入力されるようになっている。
【0066】このRF帯のOFDMシンボルはBPF32
に供給される。BPF32は帯域外の雑音を除去して増幅
器33に出力する。増幅器33はBPF32の出力を増幅して
乗算器34に出力する。局部発振器35はRF帯の信号を周
波数変換するための局部発振出力を乗算器34に出力す
る。乗算器34は増幅器33の出力と局部発振出力との乗算
によってOFDM被変調波を所定の周波数に周波数変換
してBPF36に出力する。BPF36はOFDMシンボル
の高調波成分を除去して利得可変増幅器37に出力する。
【0067】利得可変増幅器37は後述するエンベロープ
検出回路50に制御されて、BPF36の出力を一定振幅に
変換して直交検波回路38に出力する。直交検波回路38は
乗算器39,40、局部発振器41及び移相器42によって構成
されている。局部発振器41は後述するキャリア再生回路
43に制御されて、所定周波数の再生キャリアを発生して
乗算器39及び移相器42に出力するようになっている。局
部発振器41の出力は同相軸キャリアとして乗算器39に供
給される。移相器42は局部発振出力を90度移相して直
交軸キャリアを再生して乗算器40に与える。乗算器39は
可変利得増幅器37の出力に同相軸キャリアを乗算して同
相軸検波出力を得、乗算器40は可変利得増幅器37の出力
に直交軸キャリアを乗算して直交軸検波出力を得る。乗
算器39,40の出力は夫々LPF44,45に与えられる。
【0068】LPF44,45は夫々乗算器39,40の直交検
波出力であるベースバンドのOFDM被変調波の実部R
e及び虚部Imの帯域を制限してA/D変換器46,47に
出力する。A/D変換器46,47は夫々LPF44,45の出
力をディジタル信号に変換してガード期間除去回路48に
出力する。ガード期間除去回路48はガード期間の信号を
除去してFFT回路49に出力する。FFT回路49は、ガ
ード期間除去回路48からのOFDM被変調波をFFT処
理することによりOFDM復調を行って、N本のサブキ
ャリアから0シンボルデータ、基準データA,B及び情
報シンボルデータのI,Qデータを得る。FFT回路49
からのIデータ及びQデータは等化回路55に出力される
と共に、キャリア再生回路43にも出力される。
【0069】キャリア再生回路43は復調されたIデータ
及びQデータが与えられ、キャリアを再生して直交検波
回路38の局部発振器41に出力する。これにより、局部発
振器41の発振出力に基づいてキャリア同期が得られるよ
うになっている。また、A/D変換器46,47の出力は、
同期再生回路51にも入力される。同期再生回路51はA/
D変換器46,47の出力からヌルシンボルを検出すること
によりフレーム同期及びシンボル同期のための信号を再
生してタイミング回路52に出力する。タイミング回路52
は入力された信号に基づいて、所定周波数のクロック及
び各回路へのタイミング信号を発生するようになってい
る。また、A/D変換器46,47の出力はエンベロープ検
出回路50にも与えられる。エンベロープ検出回路50はA
/D変換器46,47の出力のエンベロープを検出して可変
利得増幅器37の利得を調整して一定振幅が得られるよう
にしている。
【0070】等化回路55は基準データ検出回路56、誤差
検出回路57、ROM58、複素乗算器59、メモリ60及び平
均回路61によって構成されている。FFT回路49の復調
出力は基準データ検出回路56に入力される。基準データ
検出回路56は復調シンボルから基準データBを検出して
誤差検出回路57に出力する。誤差検出回路57にはROM
58に格納されているデータも与えられる。ROM58には
送信側の基準データBと同一データが格納されており、
誤差検出回路57はマルチパス及び雑音によって発生した
各サブキャリアの振幅及び位相のずれによる復調基準デ
ータBの振幅及び位相誤差を検出して平均回路61に出力
する。平均回路61は数フレームに亘って誤差検出回路57
の出力を平均化することにより、雑音による誤差分を除
去してS/Nを改善し、マルチパスによる誤差を誤差信
号としてメモリ60に出力する。メモリ60は誤差信号を各
サブキャリア毎に記憶し、記憶した誤差信号を複素乗算
器59に出力する。複素乗算器59はFFT回路49からの復
調シンボルとメモリ60からの誤差信号とを複素乗算する
ことにより、マルチパスによる誤差を補正してデインタ
ーリーブ回路62に出力する。
【0071】デインターリーブ回路62は等化された復調
シンボルをデインターリーブしてデマルチプレクス回路
63に出力する。デマルチプレクス回路63は入力された復
調シンボルをデマルチプレクスして、情報シンボルデー
タをシンボルデマッピング回路64に出力する。シンボル
デマッピング回路64は情報シンボルデータを復調して情
報データをP/S変換器65に出力し、P/S変換器65は
入力されたパラレルデータを2ビットのシリアルデータ
に変換して出力するようになっている。
【0072】次に、このように構成された実施例の動作
について説明する。
【0073】入力端子31を介して入力されたRF信号は
BPF32によって帯域外の雑音が除去され、増幅器33に
よって増幅された後乗算器34に供給される。乗算器34は
局部発振器35からの局部発振出力との乗算によって、R
F帯の信号を所定周波数に周波数変換してBPF36に出
力する。乗算器34の出力はBPF36によって高調波成分
が除去された後、可変利得増幅器37によって一定振幅に
制御されて直交検波回路38の乗算器39,40に与えられ
る。
【0074】乗算器39は局部発振器41からの同相軸再生
キャリアとの乗算によって同相軸検波出力を得てLPF
44に出力し、乗算器40は移相器42からの直交軸再生キャ
リアとの乗算によって直交軸検波出力を得てLPF45に
出力する。こうして、直交検波回路38からベースバンド
のOFDM被変調波が得られる。
【0075】直交検波回路38からの同相検波軸出力及び
直交検波軸出力は、夫々LPF44、45によって帯域制限
された後、A/D変換器46,47によってディジタル信号
に変換される。ディジタル信号に変換されたOFDM被
変調波は、ガード期間除去回路48によってガード期間の
信号が除去されて、有効シンボル期間の信号のみがFF
T回路49に与えられる。FFT回路49はOFDM被変調
波をFFT処理することにより、N個の復調シンボルを
得る。復調シンボルは等化回路55に与えられる。
【0076】なお、A/D変換器46,47の出力は、同期
再生回路51にも入力されており、同期再生回路51によっ
てフレーム同期及びシンボル同期のための信号が再生さ
れる。同期再生回路51の出力はタイミング回路52に供給
され、タイミング回路52は所定周波数のクロック及び各
回路へのタイミング信号を生成する。また、FFT回路
49の出力はキャリア再生回路43にも与えられており、キ
ャリア再生回路43の出力に基づいて局部発振器41が局部
発振出力を出力することによりキャリア同期が得られ
る。
【0077】FFT回路49からの復調シンボルは等化回
路55の複素乗算器59及び基準データ検出回路56に与えら
れる。基準データ検出回路56によって復調シンボルのう
ちの基準データBが検出されて誤差検出回路57に供給さ
れる。一方、誤差検出回路57にはROM58に予め格納さ
れている基準データBのデータも入力される。誤差検出
回路57は復調シンボルのうちの基準データBについて、
マルチパスの影響による振幅及び位相のずれを示す誤差
信号(複素信号)を検出して平均回路61に出力する。平
均回路61によって誤差信号は数フレームに亘って平均化
され、これにより誤差信号のS/Nが改善されてメモリ
60に供給される。
【0078】メモリ60は各サブキャリア毎の誤差信号を
格納すると共に、複素乗算器59に出力する。複素乗算器
59はFFT回路49の出力と誤差信号とを複素乗算する。
これにより、復調シンボルはマルチパスによる誤差分だ
け位相が回転すると共に振幅が補正され、マルチパスの
影響を受けていない復調シンボルがデインターリーブ回
路62に出力される。
【0079】送信側において、基準シンボルA,Bは連
続した波形となっているので、基準シンボルBについて
は等価的にガード期間が長くなっており、基準データB
については略確実にマルチパスの影響を受けない復調デ
ータを得ることができる。
【0080】等化回路55からの復調シンボルは、デイン
ターリーブ回路62によってデインターリーブ処理され、
デマルチプレクス回路63によってデマルチプレクスされ
て、情報シンボルデータがシンボルデマッピング回路64
に入力される。情報シンボルデータは、シンボルデマッ
ピング回路64によって復調され、P/S変換器65によっ
て2ビットのシリアルデータに変換されて情報データと
して出力される。
【0081】このように、本実施例においては、ガード
期間が等価的に長くなった基準データBを等化回路によ
って等化しており、基準データBについては略確実な等
化を可能であることから、復調シンボルのマルチパスに
よる影響を抑制することができる。
【0082】図7は本発明の他の実施例を示すブロック
図である。本実施例は等化回路のみが図6の実施例と異
なる。図7において図6と同一の構成要素には同一符号
を付して説明を省略する。
【0083】FFT回路からの復調シンボルは複素乗算
器59に与えられると共に、基準データ検出回路70にも与
えられる。基準データ検出回路70は復調シンボルから基
準データA,Bを検出して誤差検出回路73及びパワー検
出回路71に出力する。本実施例においては、基準データ
Bを格納するROM58の外に、基準データAと同一デー
タを格納するROM74も設けられている。誤差検出回路
73にはこれらのROM58,74からの基準データA,Bが
与えられるようになっている。
【0084】パワー検出回路71は基準データ検出回路70
によって検出された基準データA,Bの全サブキャリア
のパワーを検出して合計を求める。これにより、パワー
検出回路71は、基準データA,Bが例えばインパルス雑
音により劣化していないかを検出する。パワー検出回路
71の出力は基準データ選択回路72に供給される。基準デ
ータ選択回路72は、パワーの検出結果を所定の基準値と
比較することにより、基準データA,Bのうちいずれの
基準データを用いて等化を行ったほうがよいかを判断
し、一方の基準データを選択するための選択信号を誤差
検出回路73に出力する。例えば、基準データ選択回路72
は、2つの基準データのいずれも妨害を受けていない場
合には基準データBを選択し、2つの基準データの一方
が妨害を受けている場合には妨害を受けていない基準デ
ータを選択し、2つの基準データのいずれも妨害を受け
ている場合には、いずれの基準データも選択しない。
【0085】誤差検出回路73は選択信号によって指定さ
れた基準データをROM58,74から読出し、基準データ
検出回路70からの基準データとの誤差を求めて平均回路
71に出力するようになっている。なお、基準データ選択
回路72によっていずれの基準データも選択されない場合
には、誤差検出回路73は前回の誤差検出結果を出力す
る。
【0086】次に、このように構成された実施例の動作
について説明する。
【0087】図6の実施例においては、遅延時間がガー
ド期間を越えるマルチパスが存在する場合においても基
準データを等化するために、基準データBを誤差検出に
用いている。しかし、マルチパスの遅延時間がガード期
間以内である場合には、基準データAを用いても同様の
効果を得ることができる。また、マルチパスの遅延時間
がガード期間を越えた場合に基準データAを用いても、
ある程度の等化は可能である。この理由から、本実施例
においては、基準データBが劣化を受けた場合、例え
ば、基準データBがインパルス雑音等によって妨害を受
けた場合に、基準データBに代えて基準データAを用い
て等化を行うことを可能にしたものである。
【0088】基準データ検出回路70は、復調シンボルか
ら基準データA及び基準データBを検出する。パワー検
出回路71は、基準データA,Bについて、全サブキャリ
アのパワーの合計を求める。パワー検出回路71のパワー
検出結果は、基準データ選択回路72に入力されて、所定
の基準値と比較される。
【0089】いま、基準データBのパワー検出結果が基
準値よりも大きいものとする。この場合には、基準デー
タ選択回路72からは基準データBを選択するための選択
信号が誤差検出回路73に出力され、誤差検出回路73は、
ROM58から読出したデータと基準データ検出回路70が
検出した基準データBとの誤差を求める。即ち、この場
合には、図6の実施例と同様の動作となる。
【0090】一方、基準データBのパワー検出結果が基
準値よりも小さく、基準データAのパワー検出結果が基
準値よりも大きい場合には、基準データ選択回路72は基
準データAを選択するための選択信号を出力する。これ
により、誤差検出回路73はROM74のデータを読出し
て、基準データ検出回路70が検出した基準データAとの
誤差を求める。
【0091】他の作用は図6の実施例と同様である。
【0092】このように、本実施例においては、基準デ
ータBがインパルス雑音等によって妨害を受けた場合
に、基準データAを用いて等化を行うようになってお
り、インパルス雑音等による誤差信号の誤検出によって
等化性能が劣化することを防止している。
【0093】なお、上記各実施例においては、基準シン
ボルを2シンボル連続して伝送する例を示したが、基準
シンボルを3シンボル以上連続して伝送してもよいこと
は明らかである。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、O
FDMの伝送フレーム中に2シンボル以上連続して基準
シンボルを伝送することにより、等化後の復調シンボル
の劣化及び基準シンボルが妨害を受けた場合の悪影響を
抑制することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るOFDM伝送方法の一実施例を示
す説明図。
【図2】実施例を説明するための説明図。
【図3】2つの基準シンボルを連続させる条件を説明す
るための説明図。
【図4】2つの基準シンボルを連続させる条件を説明す
るための説明図。
【図5】本発明に係るOFDM送信装置の一実施例を示
すブロック図。
【図6】本発明に係るOFDM受信装置の一実施例を示
すブロック図。
【図7】本発明の他の実施例を示すブロック図。
【図8】従来のOFDM伝送方法を説明するための説明
図。
【図9】ガード期間を説明するための説明図。
【図10】等化を説明するための説明図。
【図11】等化を説明するための説明図。
【図12】従来例の問題点を説明するための説明図。
【符号の説明】
A,B…基準シンボル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−196924(JP,A) 特表 平6−504178(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04J 11/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のサブキャリアを用いた直交周波数
    分割多重変調によって作成される伝送路特性補正用の基
    準シンボルを1伝送フレーム中で2基準シンボル以上連
    続させると共に、前記1伝送フレーム中の隣接する基準
    シンボル間で波形連続させることを特徴とするOFD
    M伝送方法。
  2. 【請求項2】 複数のサブキャリアを用いた直交周波数
    分割多重変調によって作成される伝送路特性補正用の基
    準シンボルを1伝送フレーム中で2基準シンボル以上連
    続させるもので、前記基準シンボルは、ガード期間と有
    効シンボル期間とを有し、各サブキャリア周波数と有効
    シンボル期間及びガード期間の長さとに基づいて各サブ
    キャリアの位相及び振幅を設定することにより前記1伝
    送フレーム中の隣接する基準シンボル間で波形を連続さ
    せることを特徴とするOFDM伝送方法。
  3. 【請求項3】 複数のサブキャリアを用いた直交周波数
    分割多重変調によって作成される伝送路特性補正用の基
    準シンボルを、隣接するシンボル間で波形を連続させな
    がら、1伝送フレーム中で2基準シンボル以上連続させ
    て伝送する手順と、 伝送された1伝送フレームのうち最後に伝送された基準
    シンボルを用いて等化を行う等化手順とを具備したこと
    を特徴とするOFDM伝送方法。
  4. 【請求項4】 前記等化手順に代えて、伝送された1伝
    送フレームのうち最も劣化が小さい基準シンボルを用い
    て等化を行う等化手順を用いることを特徴とする請求項
    に記載のOFDM伝送方法。
  5. 【請求項5】 2以上の基準データ及び情報シンボルデ
    ータが入力され、前記基準データを連続させて伝送フレ
    ームを構成するようにデータ配列を行う配列手段と、 この配列手段からのデータによって複数のサブキャリア
    を直交周波数分割多重変調することにより、連続した基
    準シンボルと情報シンボルとによって構成される伝送フ
    レームを作成する変調手段とを具備し、 前記2以上の基準データは、前記連続した基準シンボル
    の波形が連続するように設定されていることを特徴とす
    OFDM送信装置。
  6. 【請求項6】 2以上の基準データ及び情報シンボルデ
    ータが入力され、前記基準データを連続させて伝送フレ
    ームを構成するようにデータ配列を行う配列手段と、 この配列手段からのデータによって複数のサブキャリア
    を直交周波数分割多重変調することにより、連続した基
    準シンボルと情報シンボルとによって構成される伝送フ
    レームを作成する変調手段と、 この変調手段の変調出力にガード期間を付加して各基準
    シンボルを有効シンボル期間とガード期間とによって構
    成するガード期間付加手段と、 前記基準シンボルの各サブキャリア周波数、前記有効シ
    ンボル期間及びガード期間に基づいて前記各基準データ
    を設定することにより、前記連続した基準シンボルの波
    形を連続させる入力手段とを具備したことを特徴とする
    OFDM送信装置。
  7. 【請求項7】 2以上の基準データ及び情報シンボルデ
    ータに対する複数のサブキャリアを用いた直交周波数分
    割多重変調によって、情報シンボルと1伝送フレーム中
    に2以上連続した基準シンボルとを有する伝送フレーム
    が作成されて伝送され、この伝送フレームを直交周波数
    分割多重復調して前記情報シンボルデータ及び基準デー
    タを得る復調手段と、 前記復調手段の復調出力のうち最も劣化が小さい基準シ
    ンボルに対する復調出力を用いて前記各サブキャリアの
    振幅及び位相ずれを検出する検出手段と、 この検出手段の検出結果に基づいて前記情報シンボルデ
    ータの振幅及び位相ずれを補正する補正手段とを具備し
    たことを特徴とするOFDM受信装置。
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