JP3514513B2 - 血管吻合具 - Google Patents
血管吻合具Info
- Publication number
- JP3514513B2 JP3514513B2 JP15604094A JP15604094A JP3514513B2 JP 3514513 B2 JP3514513 B2 JP 3514513B2 JP 15604094 A JP15604094 A JP 15604094A JP 15604094 A JP15604094 A JP 15604094A JP 3514513 B2 JP3514513 B2 JP 3514513B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- blood vessel
- molded
- molecular weight
- average molecular
- anastomosing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Materials For Medical Uses (AREA)
- Surgical Instruments (AREA)
Description
た血管の端部を互いに吻合して癒着するまで支持する血
管吻合具に関するものである。
部をそれぞれ吻合する際には、血管の端部同士を縫合糸
またはステープラーにより縫合することが行われてい
る。しかし、血管の吻合は、吻合部から血液が漏れない
ようにかつ迅速に行うことが要求されるので、合成樹
脂、金属、セラミックス等からなる一対のリングに前記
血管のそれぞれの端部を挿通して吻合する血管吻合具が
種々提案されている。
全かつ迅速に行うことができるが、生体に異物を埋入す
ると、異物反応が起きるとの問題がある。そこで、実開
昭61−118308号には、カルシウム・アパタイト
の焼結体からなる血管吻合具が記載されている。前記公
報記載の血管吻合具によれば、カルシウム・アパタイト
の優れた生体親和性により、前記異物反応を防止するこ
とができる。
着後もその部分に残存していると、癒着した部分が再生
した組織により肥厚化したときに、血管の外面が該血管
吻合具により束縛されているために、該肥厚化が血管内
面に向けて進行して該血管に梗塞を起こす虞れがある。
前記梗塞が発生すると、その上流側の血管が菲薄化し、
動脈の場合には動脈瘤を形成する虞れがある。
血管吻合具を提供することを目的とする。
吻合された血管が癒着したのち、梗塞や菲薄化を生ずる
ことのない血管吻合具を提供することにある。
れた血管が癒着するまで支持し、血管が癒着したのちに
は消滅する血管吻合具を提供することにある。
めに、本発明の血管吻合具は、一対の板状成形体のそれ
ぞれに、切断された血管の端部が挿通される貫通孔と、
該貫通孔に挿通された血管の端部を支持する結合ピン
と、他方の成形体に設けられた結合ピンが挿入されるピ
ン挿入孔とを設け、両成形体に設けられた前記結合ピン
を互いに他の成形体に設けられた前記ピン挿入孔に挿入
することにより両成形体を結合して血管の端部を吻合
し、吻合後は該血管の端部を該成形体間で癒着するまで
支持する血管吻合具において、該成形体及び該結合ピン
が生体内で分解される合成樹脂からなることを特徴とす
る。
は、ポリグリコール酸、ポリグラクチン、ポリジオキサ
ン、グリコリド−トリメチレンカーボネート共重合体等
が知られているが、吻合された血管が癒着するまではそ
の吻合された状態を確実に維持できることから、ポリ乳
酸とポリグリコール酸との共重合体であることが好まし
く、さらに吻合した血管が略癒着すると考えられる約6
週間後に分解を開始するように、ポリ乳酸とポリグリコ
ール酸とが7:3のモル比で重合してなる共重合体であ
ることが好ましい。
体を結合するために成形体より剛性が高いことが好まし
く、前記成形体よりも数平均分子量及び重量平均分子量
の大きな前記生体内で分解される合成樹脂が用いられ
る。
結合ピンがいずれも生体内で分解される合成樹脂からな
るので、異物反応を起こすことがない。また、吻合され
た血管が癒着したのちには該成形体が分解されて消滅す
るので、血管が外方に向けて解放され、該成形体により
束縛を受けることがない。
乳酸とポリグリコール酸との共重合体であることにより
吻合された血管が癒着するまではその吻合された状態が
確実に維持され、さらにポリ乳酸とポリグリコール酸と
が7:3のモル比で重合してなる共重合体とすることに
より、該合成樹脂の分解開始時期が前記血管の癒着後に
なるように制御される。
分子量及び重量平均分子量の大きな前記生体内で分解さ
れる合成樹脂を用いることにより、前記成形体よりも高
い剛性が得られる。
管吻合具についてさらに詳しく説明する。図1は本実施
例の血管吻合具の斜視図であり、図2は本実施例の血管
吻合具による血管の吻合状態を示す説明的断面図であ
り、図3は本実施例の血管吻合具を支持する鉗子の斜視
図であり、図4は本実施例の血管吻合具により図3示の
鉗子を用いて血管を吻合する方法を示す説明図である。
管吻合具1a,1bは、略円盤状の一対の成形体2の中
央部に、切断された血管3,3の端部が挿通される貫通
孔4を設け、各成形体2の貫通孔4に挿通された血管
3,3の両端部を他方の成形体2との間で支持する結合
ピン5と、他方の成形体2に設けられた結合ピン5が圧
入されるピン挿入孔6が設けられており、前記成形体2
及び結合ピン5はいずれもL−乳酸とグリコール酸とを
モル比7:3で共重合させたL−乳酸−グリコール酸共
重合体から形成されている。成形体2,2は、それぞれ
その外周面の2か所で図4示の鉗子11により挟持され
て、該鉗子11で支持して両成形体2,2を結合し、血
管3,3の端部を成形体2,2間で吻合し、癒着するま
で支持するようになっている。
ール酸共重合体は、数平均分子量4.07×104 、重
量平均分子量7.94×104 で、重量平均分子量と数
平均分子量との比(重量平均分子量/数平均分子量)が
1.95の樹脂であり、生体中に埋設されると約6週間
で分解が始まり、生体に吸収される性質を持っている。
また、前記結合ピン5を形成するL−乳酸−グリコール
酸共重合体は、前記成形体2を形成する共重合体と同一
の組成であり、生体中での挙動も同様であるが、数平均
分子量40.8×104 、重量平均分子量56.9×1
04 であり、重量平均分子量と数平均分子量との比(重
量平均分子量/数平均分子量)が1.39の樹脂であっ
て、数平均分子量及び重量平均分子量が前記成形体2を
形成する共重合体より大きくなっている。尚、前記数平
均分子量及び重量平均分子量は、いずれもポリスチレン
分子量に換算した値である。
合具1a,1bにより切断された血管3,3を吻合する
手順について説明する。
鉗子11,11により支持する。鉗子11は、ガイド1
2に沿って摺動自在に設けられたフレーム13に回動自
在に設けられ、先端の爪部材14aとバネ15により爪
部材14a方向に付勢された爪部材14bとが設けられ
ている。鉗子11は、爪部材14a及び爪部材14bの
互いに対向する面に血管吻合具1a,1bを挟持する平
面を有している。また、フレーム13はつまみ16によ
りガイド12に沿ってスクリュー17を介して摺動され
るようになっており、鉗子11はフレーム13に設けら
れたつまみ18によりスクリュー19を介して回動され
るようになっている。
当な間隔を存して離間され、爪部材14a,14aは互
いに平行になるようにされている。そして、血管吻合具
1a,1bを支持するときには、つまみ18を操作して
鉗子11,11を回動させ、図4示のように、爪部材1
4a,14aが鉗子11,11を中心に約80°の角度
をなして開くようにする。
14bの間に、血管吻合具1a,1bをその結合ピン5
が互いに他方のピン挿入孔6に挿入されるように位置合
わせして挟持させる。
の端部を血管吻合具1a,1bそれぞれの貫通孔4に挿
通し、結合ピン5を貫通させて係止する。
11,11を回動させて、爪部材14a,14aが互い
に平行になるようにして血管吻合具1a,1bを互いに
対面させ、次いでつまみ16を操作してフレーム13,
13が互いに接近するようにガイド12に沿って摺動さ
せ、相互に結合ピン5をピン挿入孔6に挿入して血管吻
合具1a,1bを結合することにより、血管3,3を吻
合する。このとき、結合ピン5は、前述のように成形体
2よりも数平均分子量及び重量平均分子量の大きな樹脂
からなるので、成形体2よりも剛性が高く、ピン挿入孔
6に挿入されたときに、両成形体2,2を確実に結合す
る。
2,2間で癒着するまで支持される。血管3は約6週間
で完全に癒着するが、成形体2は前記のように生体内で
分解する樹脂からなるので、吻合された血管3が癒着し
たのち分解を始める。従って、血管3は癒着するまでは
成形体2,2に支持され、癒着後はその束縛から解放さ
れるので、その吻合部に肥厚化した血管壁による梗塞を
生じることがなく、従って梗塞の上流側に生じる血管の
菲薄化が防止される。
家兎(雄、体重2.9〜3.8kg、平均3.23k
g)の大腿動脈(外径1.5〜2.0mm、平均1.7
6mm)の吻合を行った。施術に要した時間は、21例
の平均で13分43秒であった。また、本実施例の血管
吻合具1によれば、吻合された血管3,3が完全に癒着
する約6週間後まで前記血管吻合具1により支持されて
おり、その後徐々に血管吻合具1が分解し、前記家兎の
生体内に吸収されたことが確認された。吻合部に梗塞が
生じていないことを示す血管の開存率は21例で100
%であり、菲薄化は認められなかった。
の血管吻合具によれば、前記成形体及び結合ピンのいず
れもが生体内で分解される合成樹脂からなるので、異物
反応の発生を防止することができるとともに、吻合され
た血管の癒着後に該成形体及び結合ピンが分解されて消
滅し、該血管の梗塞や菲薄化を防止することができる。
乳酸とポリグリコール酸との共重合体であることにより
吻合された血管が癒着するまで支持することができる。
また、前記共重合体がポリ乳酸とポリグリコール酸とが
7:3のモル比で重合してなることにより、前記血管の
癒着後に生体内で分解し、消滅するように制御すること
ができる。
分子量及び重量平均分子量が大きな生体内で分解される
樹脂からなるので、剛性が高く、前記ピン挿入孔に挿入
されたときに、前記両成形体を確実に結合することがで
きる。しかも前記結合ピンは、前記成形体と共に前記血
管の癒着後に生体内で分解し、消滅するので、該血管の
梗塞や菲薄化を防止することができる。
視図。
態を示す説明的断面図。
構成例を示す斜視図。
法を示す説明図。
通孔、5…結合ピン、6…ピン挿入孔、 11…鉗子。
Claims (4)
- 【請求項1】一対の板状成形体のそれぞれに、切断され
た血管の端部が挿通される貫通孔と、該貫通孔に挿通さ
れた血管の端部を支持する結合ピンと、他方の成形体に
設けられた結合ピンが挿入されるピン挿入孔とを設け、
両成形体に設けられた前記結合ピンを互いに他の成形体
に設けられた前記ピン挿入孔に挿入することにより両成
形体を結合して血管の端部を吻合し、吻合後は該血管の
端部を該成形体間で癒着するまで支持する血管吻合具に
おいて、 該成形体及び該結合ピンが生体内で分解される合成樹脂
からなることを特徴とする血管吻合具。 - 【請求項2】前記合成樹脂が、ポリ乳酸とポリグリコー
ル酸との共重合体であることを特徴とする請求項1記載
の血管吻合具。 - 【請求項3】前記合成樹脂が、ポリ乳酸とポリグリコー
ル酸とが7:3のモル比で重合してなる共重合体である
ことを特徴とする請求項1または請求項2項記載の血管
吻合具。 - 【請求項4】前記結合ピンが前記成形体よりも数平均分
子量及び重量平均分子量の大きな前記生体内で分解され
る合成樹脂からなることを特徴とする請求項1乃至請求
項3のいずれか1項記載の血管吻合具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15604094A JP3514513B2 (ja) | 1994-07-07 | 1994-07-07 | 血管吻合具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15604094A JP3514513B2 (ja) | 1994-07-07 | 1994-07-07 | 血管吻合具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0819597A JPH0819597A (ja) | 1996-01-23 |
JP3514513B2 true JP3514513B2 (ja) | 2004-03-31 |
Family
ID=15619009
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15604094A Expired - Lifetime JP3514513B2 (ja) | 1994-07-07 | 1994-07-07 | 血管吻合具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3514513B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101011445B1 (ko) * | 2008-04-11 | 2011-01-28 | (주)트리플씨메디칼 | 기계식 관상기관 문합장치 |
JP5546925B2 (ja) * | 2010-03-30 | 2014-07-09 | 一史 舘 | 吻合器具及び吻合構造体 |
WO2012129234A1 (en) | 2011-03-21 | 2012-09-27 | Endo Pharmaceuticals Inc. | Urethral anastomosis device and method |
WO2016114440A1 (ko) * | 2015-01-16 | 2016-07-21 | (주)메타바이오메드 | 혈관 문합장치 |
-
1994
- 1994-07-07 JP JP15604094A patent/JP3514513B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0819597A (ja) | 1996-01-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA1208094A (en) | Method and apparatus for anastomosing blood vessels | |
US6110188A (en) | Anastomosis method | |
JP6193354B2 (ja) | 複数の薬物を含む組織厚さコンペンセーター | |
Zeebregts et al. | Non-suture methods of vascular anastomosis | |
EP0639350B1 (en) | Means for applying a laparoscopic absorbable anastomotic fastener | |
RU2640005C2 (ru) | Компенсатор толщины ткани, содержащий по меньшей мере одно лекарственное средство | |
US8034064B2 (en) | Methods for forming an anastomosis opening in a side of a blood vessel | |
US6248117B1 (en) | Anastomosis apparatus for use in intraluminally directed vascular anastomosis | |
JP2010536526A (ja) | 吸収性血管吻合装置{Absorbablevascularanastomoticsystem} | |
EP1322234A2 (en) | Resorbable anastomosis stents and plugs | |
JP3503045B2 (ja) | 形状記憶生体内分解吸収性材料 | |
JP2005505322A (ja) | 吻合を完全なものにするための複合ステープル | |
JPS63203149A (ja) | 外科用ステープルおよび哺乳動物組織の外科用ステープリング方法 | |
Allen et al. | Australian multicentre evaluation of a new polyurethane vascular access graft | |
Padubidri et al. | Fibrin glue-assisted end-to-side anastomosis of rat femoral vessels: comparison with conventional suture method | |
JPH06114067A (ja) | 医療縫合糸の結束用ボタン | |
JP3514513B2 (ja) | 血管吻合具 | |
JP6266590B2 (ja) | チャネルを備える組織厚さコンペンセーター | |
CN114191020A (zh) | 使用具有临时保持构件的磁性装置的吻合形成 | |
EP1061859A2 (en) | Anastomosis device and method | |
US20050165428A1 (en) | Absorable surgical structure | |
Heitzer et al. | Evaluation of the long‐term results of vascular anastomosis using polyurethane adhesive and shape‐memory stent in the rat carotid artery model | |
Harjola et al. | Polydioxanone in cardiovascular surgery | |
Merrell et al. | Initial evaluation of absorbable polydioxanone suture for peripheral vascular surgery | |
Kolvenbach et al. | Evaluation of an aortic stapler for an open aortic anastomosis |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040113 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090123 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090123 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100123 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110123 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110123 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120123 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130123 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140123 Year of fee payment: 10 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |