JP3513908B2 - 大型流動層の散気構造 - Google Patents
大型流動層の散気構造Info
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Description
に係わり、更に詳しくは、流動用ガスと燃料を下方から
供給しかつ燃焼後の灰を含むベッド材を下方に排出する
大型流動層の散気構造に関する。
層ボイラ(Pressurised Fluidized Bed Combuster)は、
ガスタービンと組み合わせたコンバインドサイクルによ
り40%以上の熱効率を有し、炉内脱硫率が高く、NO
x の発生量が少ない、等の特徴を有することから、従来
の微粉焚ボイラに代わる新型ボイラとして現在開発が進
められている。
示すように、ボイラ本体1、サイクロン2、ベッド材貯
蔵容器3、等が圧力容器4内に格納された構成のもので
あり、外部から供給された石炭Cをボイラ本体1内で燃
焼させ、その排ガスはサイクロン2に送られ、サイクロ
ン2で灰が除去された排ガスが外部のガスタービン(図
示せず)に供給され仕事(例えば発電機の駆動)をする
ようになっている。
のベッド材が下方から供給される空気Aにより流動した
流動層Bが形成されており、この流動層B内には、水蒸
気を発生させるための蒸発器5、過熱器6、及び再熱器
7が挿入されている。流動層B内で石炭の燃焼により発
生した熱により、蒸発器5内で水が蒸発して水蒸気とな
り、過熱器6内で水蒸気が更に加熱されて過熱蒸気とな
り、この過熱蒸気は外部に設けられた蒸気タービン(図
示せず)で膨張し仕事をする。更に、蒸気タービンで温
度が下がった蒸気は、再熱器7で再度加熱されて過熱蒸
気となり、外部の蒸気タービンで再び仕事をするように
なっている。
造図である。従来の加圧流動層ボイラにおける散気構造
では、ボイラ本体1の下部に互いに隙間を開けて水平に
配置された散気ダクト8と、散気ダクトの上方にほぼ水
平に配置された燃料ダクト9と、散気ダクトの下方に設
けられた灰シュート10と、を備え、散気ダクト8の上
面からノズル8aを介して流動用空気を流動層B内に供
給し、かつ燃料ダクト9により空気輸送等により石炭C
を流動層B内に供給して、流動層内で石炭を燃焼させ、
燃焼後の灰を含むベッド材bを散気ダクト8の隙間から
灰シュート10内に下降させ、外部に排出するようにな
っていた。また、特に起動時には、バーナ等により高温
ガスを散気ダクト8を介して流動層B内に供給し、流動
層を昇温できるようになっていた。
散気構造を大型流動層に適用すると、起動時の高温ガス
により散気ダクト8が大きく変形し、流動層を均一に加
熱できず、ベッド材のシンタリング(焼結)により大き
な固まりを発生させやすい問題点があった。また、この
変形部に焼結した固まりが詰まり、通常運転時にも均一
な流動層を形成できなくなる問題を併発するおそれがあ
った。更に、流動層の寸法が大きいため、燃料ダクト9
による燃料(石炭)の供給が不均一になる問題点があっ
た。また、これを避けるために燃料ダクト9を下方から
垂直(鉛直)に配置すると、燃料ダクト9との干渉を回
避するため散気ダクト8の構造が複雑になり、均一な流
動層を形成しにくい問題点があった。
創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、大
型流動層において、起動時及び通常運転時に流動層をよ
り均一に加熱及び流動化することができ、燃料を流動層
全面により均一に供給することができ、かつ燃焼後の灰
を含むベッド材を流動層の下面から外部に排出すること
ができる、大型流動層の散気構造を提供することにあ
る。
の下部に設けられ、水平な上面を有し内部が空洞のウイ
ンドボックスと、該ウインドボックスを上下方向に貫通
するように配置され上部に開口部を有する複数の灰シュ
ートと、前記ウインドボックスを灰シュートと異なる位
置で上下方向に貫通した燃料ダクトと、前記灰シュート
の開口部に水平に延びて配置された複数の散気ダクト
と、を備え、前記散気ダクトは、一端がウインドボック
スの内部と連通し他端が閉じており、前記ウインドボッ
クスの上面及び散気ダクトの上面には複数の流動用ノズ
ルが設けられ、ウインドボックス内には流動用ガスが供
給される、ことを特徴とする大型流動層の散気構造が提
供される。
インドボックスの上面、ウインドボックス、散気ダクト
及び灰シュートの仕切面は、水冷壁で構成される。
の上面と、灰シュートの開口部に設けられた散気ダクト
の上面とに、複数(多数)の流動用ノズルが設けられて
いるので、大型流動層に適用しても、流動層の全面から
流動用ガス(例えば、高温ガス、空気)をほぼ均一に供
給することができ、起動時及び通常運転時に流動層をほ
ぼ均一に加熱及び流動化することができる。また、燃料
ダクトは、灰シュートと異なる位置でウインドボックス
を上下方向に貫通するので、灰シュートと燃料ダクトの
両方を流動層の全面に均等に配置することができ、燃料
を流動層全面にほぼ均一に供給することができる。更
に、複数の灰シュートは、ウインドボックスを上下方向
に貫通するように配置されて構成されるダクトからな
り、その開口部に水平に延びる散気ダクトが配置されて
いるので、散気ダクトの脇から燃焼後の灰を含むベッド
材を灰シュート内に下降させ、流動層の下面から外部に
排出することができる。
ボックス、散気ダクト及び灰シュートの仕切面を、水冷
壁で構成することにより、特に起動時の高温ガスによる
散気ダクト等の熱応力及び変形を小さくでき、流動層を
ほぼ均一に加熱することができる。
して説明する。なお、各図において共通する部分には同
一の符号を付して使用する。図1は、ボイラ本体1が六
角柱の形態をなす六角形加圧流動層ボイラ(以下、六角
流動層ボイラという)の全体構成図である。この図にお
いて、六角流動層ボイラは、図5と同様に、ボイラ本体
1、サイクロン2、ベッド材貯蔵容器3、等が圧力容器
4内に格納された構成のものであり、外部から供給さた
石炭をボイラ本体1内で燃焼させ、その排ガスが排ガス
マニホールドを介してサイクロン2に送られ、サイクロ
ン2で灰が除去された排ガスは外部のガスタービン(図
示せず)に供給され仕事をするようになっている。
わりを示す斜視図であり、六角柱のボイラ本体1とその
底部、及びボイラ本体1を吊り下げる支持梁11からな
る。ボイラ本体1とその底部は明瞭化のため分離して示
している。ボイラ本体1は、3つの菱形柱1aが隣接し
た構成であり、内部には仕切りがなく、六角柱の各面は
水管壁からなり、六角柱の各隅部はヘッダで構成されて
いる。3つの菱形柱1aの上面には菱形の開口があり、
この開口から内部の層内管を取り出せるようになってい
る。
視断面図(B)であり、図4は図2のC矢視断面図であ
る。図2〜図4において、ボイラ底部は、流動層Bの下
部に設けられ水平な複数の上面12aを有し内部が空洞
のウインドボックス12と、ウインドボックス12を上
下方向に貫通するように配置され上部に開口部を有する
複数の灰シュート14と、ウインドボックス12を灰シ
ュート14と異なる位置で上下方向に貫通した燃料ダク
ト16と、灰シュート14の開口部に水平に延びて配置
された複数の散気ダクト18と、を備えている。なお、
図中、15aは入口水ドラム、15bは中間水ドラム、
15cは出口水ドラムである。
aに対応してそれぞれ2つの独立した室に構成され、そ
れぞれのウインドボックス12の内部にはダクト13を
介して、流動用ガス(高温ガス又は空気)が供給される
ようになっている。更に、ウインドボックス12の上面
12a及び散気ダクト18の上面18aには複数の流動
用ノズル20が設けられている。
示すように、下方が狭い漏斗状になっている。また、ウ
インドボックス12、その上面12a、散気ダクト18
及び灰シュート14の仕切面14aは、水冷壁で構成さ
れている。これにより、特に起動時の高温ガスによる散
気ダクト等の熱応力及び変形を小さくでき、流動層をほ
ぼ均一に加熱することができる。
燃料ダクト16は、灰シュート14と異なる位置、すな
わち灰シュート14のない位置でウインドボックス12
を上下方向に貫通している。この燃料ダクト16は、ベ
ローズ16aを備え、ウインドボックス12との間の気
密を確保し、かつ熱膨張による変形に追従できるように
なっている。かかる構成により、灰シュート14のない
位置であれば、自由に燃料ダクト16を配置し、燃料を
流動層全面にほぼ均一に供給することができる。
気ダクト18は、灰シュート14の上部に互いに間隔を
隔てて配置され、その間から燃焼後の灰を含むベッド材
bを灰シュート14内に下降させるようになっている。
この散気ダクト18は、ほぼ水平に配置され一端18b
がウインドボックスの内部と連通し他端18cは閉じて
いる。一端18bは、灰シュート14の仕切面14aに
溶接等で接合され、他端18cはウインドボックス12
に接続している。かかる構成により、起動時に高温ガス
を散気ダクト18を介して流動層Bに供給しても、散気
ダクト18の変形が少なく、ほぼ均一な流動を行うこと
ができる。
ウインドボックス12の上面12aと、灰シュート14
の上部に設けられた散気ダクト18の上面18aとに、
複数(多数)の流動用ノズル20が設けられているの
で、大型流動層に適用しても、流動層の全面から流動用
ガス(例えば、高温ガス、空気)をほぼ均一に供給する
ことができ、起動時及び通常運転時に流動層をほぼ均一
に加熱及び流動化することができる。また、燃料ダクト
16は、灰シュート14と異なる位置でウインドボック
ス12を上下方向に貫通するので、灰シュート14と燃
料ダクト16の両方を流動層の全面に均等に配置するこ
とができ、燃料を流動層全面にほぼ均一に供給すること
ができる。更に、複数の灰シュート14は、ウインドボ
ックス12を上下方向に貫通するように配置されたダク
トからなり、その開口部に水平に延びる散気ダクト18
が配置されているので、散気ダクト18の脇から燃焼後
の灰を含むベッド材を灰シュート内に下降させ、流動層
の下面から外部に排出することができる。
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で自由に変更できる
ことは勿論である。
散気構造は、大型流動層において、起動時及び通常運転
時に流動層をより均一に加熱及び流動化することがで
き、燃料を流動層全面により均一に供給することがで
き、かつ燃焼後の灰を含むベッド材を流動層の下面から
外部に排出することができる、等の優れた効果を有す
る。
視図である。
(B)である。
Claims (2)
- 【請求項1】 流動層の下部に設けられ、水平な上面
を有し内部が空洞のウインドボックスと、 該ウインドボックスを上下方向に貫通するように配置さ
れ上部に開口部を有する複数の灰シュートと、前記 ウインドボックスを灰シュートと異なる位置で上下
方向に貫通した燃料ダクトと、前記 灰シュートの開口部に水平に延びて配置された複数
の散気ダクトと、を備え、前記散気ダクトは、一端がウインドボックスの内部と連
通し他端が閉じており、 前記ウインドボックスの上面及び散気ダクトの上面には
複数の流動用ノズルが設けられ、ウインドボックス内に
は流動用ガスが供給される、ことを特徴とする大型流動
層の散気構造。 - 【請求項2】 前記ウインドボックスの上面、ウイン
ドボックス及び灰シュートの仕切面は、水冷壁で構成さ
れる、ことを特徴とする請求項1に記載の大型流動層の
散気構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11320794A JP3513908B2 (ja) | 1994-05-27 | 1994-05-27 | 大型流動層の散気構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11320794A JP3513908B2 (ja) | 1994-05-27 | 1994-05-27 | 大型流動層の散気構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07318001A JPH07318001A (ja) | 1995-12-08 |
JP3513908B2 true JP3513908B2 (ja) | 2004-03-31 |
Family
ID=14606277
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11320794A Expired - Fee Related JP3513908B2 (ja) | 1994-05-27 | 1994-05-27 | 大型流動層の散気構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3513908B2 (ja) |
-
1994
- 1994-05-27 JP JP11320794A patent/JP3513908B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH07318001A (ja) | 1995-12-08 |
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