JP3512246B2 - 重荷重用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

重荷重用空気入りラジアルタイヤ

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JP3512246B2 JP24397894A JP24397894A JP3512246B2 JP 3512246 B2 JP3512246 B2 JP 3512246B2 JP 24397894 A JP24397894 A JP 24397894A JP 24397894 A JP24397894 A JP 24397894A JP 3512246 B2 JP3512246 B2 JP 3512246B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、トラック及びバス以
上の重車両、なかでも好適には建設車両の使途に供する
重荷重用空気入りラジアルタイヤに関し、特にベルトの
耐久性を向上させた重荷重用空気入りラジアルタイヤに
関する。
【0002】
【従来の技術】建設車両を主とし、トラックを従とする
重車両が荒れ地や破砕岩石が散乱する路面などを走行す
る際、車両に装着する重荷重用空気入りラジアルタイヤ
のベルトとして耐カットセパレーション性並びに耐カッ
ト貫通性に優れた構造を採用するのは至極当然であり、
この目的に適合するベルト構造として図8(a)、
(b)にベルト各層を線図的に図解した左半断面を示す
ように、実線であらわした非伸長性スチールコードの主
交差層とその外側に破線にてあらわした伸長性スチール
コードの保護層との併用が提案され、図示のように主交
差層の最大幅を越える幅をもつ保護層を設けることが実
用に供されている。なお各層にはカーカスに最も近い層
から順次第一層〜第六層をあらわす符号1B〜6Bを付
した。以降同様に示す。
【0003】さらにベルトが備えるべき耐久性のなか
で、上記の両耐久性の他ベルト端部の耐セパレーション
性を基本的に最重要視する必要があるのは言うまでもな
く、この耐セパレーション性を優位に保持するため、主
交差層のうち最大幅をもつ層のコードと、最大幅保護層
のコードとのタイヤ赤道面Eに対する傾斜方向を合せる
ことが提案され、やはり広く実施されている。
【0004】それというのもベルトセパレーションは主
交差層の最大幅端部に生じ勝ちであり、この端部を覆う
ように伸長性とはいえスチールコードのゴム引き布から
なる保護層をタイヤ赤道面Eを挟むコード交差層として
積層するのは両端部間における層間剪断歪の点で不利を
免れない反面、同方向コード層として積層すれば接地部
における主交差層の最大幅端部に生じる剪断歪の大幅緩
和に寄与するからである。図8に示す各層には、コード
のタイヤ赤道面Eに対する傾斜角度(度)を、その前に
コードの傾斜方向をあらわす符号R(右上がり)、符号
L(左上がり)と共に括弧内に示す。以降同様に示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した主交差層の最
大幅端部に生じる剪断歪の大幅緩和効果と、それによる
セパレーション抑制効果とを高めるため、最大幅の保護
層端部を図8(c)に示すように主交差層の最大幅層端
部に成るべく近づけるように折り曲げることが有効であ
るとされ、実際に適用されている。これは主交差層の層
数は重車両用タイヤに要求される性能及び耐久性発揮の
ため3層以上、好ましくは4層以上とすることを要し、
そのうち最大幅をもつコード層はそのなかの最外層を除
く位置、図8(a)の例ではカーカス側から数えて第二
層、図8(b)の例では第三層に配置するのが主交差層
の耐セパレーション性保持に対し有利であることから不
可避の手段である。
【0006】しかしこれまでの実地走行実績及び実験結
果によれば、上記の保護層端部の折り曲げ端部分からの
セパレーション発生が数多く見られ、その結果折角の主
交差層のセパレーション発生抑制効果を十分に活用して
いるとはいえない実情にあった。また上記折り曲げの度
合いを減少させれば主交差層のセパレーションが発生し
易くなり、結局実際上ベルト全体としての耐セパレーシ
ョン性を高度に高めることができないでいるのが現状で
ある。
【0007】従ってこの発明の目的は、主交差層におけ
る耐セパレーション性を高度に保持した上で、最広幅保
護層の耐セパレーション性を同時に向上させ、ベルト全
体として優れたセパレーション耐久性を発揮し得る重荷
重用空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
この発明の重荷重用空気入りラジアルタイヤは、一対の
ビード部内に埋設したビードコア相互間にわたりトロイ
ド状をなして連なる1プライのラジアルカーカスと、該
カーカスの外周に配設したベルトとを有し、該ベルトは
カーカス寄りに配置した非伸長性スチールコードの主交
差層と、その外側に配置した伸長性スチールコードの保
護層とからなり、該保護層の一層はベルトの最大幅をも
つ重荷重用空気入りラジアルタイヤにおいて、タイヤの
回転軸心を含む平面による断面にあらわれるカーカス及
びベルトにつき、上記最大幅保護層の幅端の点(a)を
通るカーカスの法線とカーカスラインとの交点を(b)
とし、保護層のタイヤ赤道面から点(a)に至るペリフ
ェリ長さの幅端寄り4/5位置の点(c)を通るカーカ
スの法線とカーカスラインとの交点を(d)としたと
き、点(a)、点(c)を結ぶ直線(l)と、点
(b)、点(d)を結ぶ直線(n)とが互いに平行な関
係を含めタイヤ赤道面側にて交角(θ)で交差して、0
°≦θ≦15°の関係を満たし、かつ主交差層及び保護
層それぞれで最大幅を有する二層のコードがタイヤ赤道
面に対し同じ傾斜方向の配列になることを特徴とする。
【0009】この発明を実施する上で、主交差層のスチ
ールコードの切断時の伸び率が0〜4%であり、保護層
のスチールコードの切断時の伸び率が4〜8%であるこ
と、そして保護層の最大幅(Wp)と主交差層の最大幅
(Wa)との比(Wp/Wa)が1.05〜1.30の
範囲内にあるのが望ましい。
【0010】この発明を図1に基づき以下に詳細に説明
する。図1はタイヤ回転軸心を含む平面による左半断面
要部を線図的に解説した説明図である。1はトレッド
部、2はトレッドゴム、3はカーカス、4はベルトであ
り、カーカス3は1プライのラジアル配列スチールコー
ドのゴム引きプライからなり、図示を省略した一対のビ
ード部内に埋設したビードコア相互間にわたりトロイド
状をなして連なるのは慣例に従う。なおカーカス3内面
のインナーライナは図示を省略した。
【0011】図1では便宜上カーカス3とそのカーカス
ライン3lとを同一線にて示した。またベルト4につて
も、図では便宜上主交差層のうち最大幅をもつコード層
4a(実線で示す)及びベルト4のうち最大幅をもつ保
護層4p(破線で示す)のみを取出して示すに止め、こ
こに主交差層は3層以上、望ましくは4層以上のコード
層積層体とし、保護層は1層以上とする。また図1に示
す保護層4pの幅Wpとコード層4aの幅Waとの比W
p/Waは1.05〜1.30の範囲内とするのが望ま
しい。
【0012】また主交差層の各層は非伸長性、望ましく
は切断時伸び率が0〜4%のスチールコードのゴム引き
布からなり、保護層は伸長性、望ましくは切断時伸び率
が4〜8%のスチールコード、いわゆるハイエロンゲー
ションスチールコードのゴム引き布からなる。ここに主
交差層は図8にて示したように隣接層相互のコードの傾
斜方向が互いに異なる向きの配列になり、このコード交
差配列と非伸長性コード適用とからここでは主交差層と
呼び、これを保護層がトレッド部1に受ける外傷から主
交差層を保護する役と、トレッド部1の接地によるトレ
ッドゴム2圧縮変形に伴い生じる主交差層端部の剪断歪
の作用緩和の役とを果たす。
【0013】図1において、カーカス3及びベルト4に
つき、最大幅保護層4pの幅端を点aで示し、点aを通
るカーカス3の法線L1 とカーカスライン3lとの交点
を点bで示す。なお点aは保護層4pの厚み中心におけ
る点とする。また同図にてタイヤ赤道面Eから幅端点a
に至る保護層4pのペリフェリ長さを5等分して、この
ペリフェリ長さの4/5の長さに相当する幅端寄りの位
置を上記同様厚み中心で点cとして示し、点cを通るカ
ーカス3の法線L2 とカーカスライン3lとの交点を点
dで示す。さらに点aと点cとを結ぶ直線をl、点bと
点dとを結ぶ直線をnでそれぞれ示す。
【0014】ここで直線lと直線nとは互いに平行であ
る関係を含み、それ以外の場合は両直線l、nがタイヤ
赤道面E側にて交角θで交差するものとし(交点をPで
示す)、平行の場合を含め交角θは0°≦θ≦15°の
関係を満たす必要がある(θ=0°の場合が平行を意味
するものとする)。
【0015】さらにコード層4a及び保護層4pそれぞ
れのコードはタイヤ赤道面Eに対し同じ傾斜方向の配列
になることを要する。ただしタイヤ赤道面Eに対する傾
斜角度を必ずしも両者で合せる必要はなく、両層4a、
4pにおける上記コード傾斜角度差は0〜+5°の範囲
内に収めるのが望ましい。なお主交差層を構成する各層
の上記コード傾斜角度は10〜40°が適合する。
【0016】
【作用】まず従来のベルトを構成するコード層のうち最
大幅をもつ保護層端部にセパレーションをもたらす要因
を考究した結果、以下に述べる結論に到達した。すなわ
ち上記保護層端部の歪を実際に計測したところ、タイヤ
の負荷転動時におけるトレッド部1の踏込み端及び蹴出
し端にてトレッド円周に沿う向き(周方向)の大きなピ
ークを示す剪断歪が上記端部に作用することが判明し
た。この歪作用のありさまを図2(a)に示す。
【0017】図2(a)から保護層端部には周囲ゴムと
の間で、負荷転動するトレッド部1の踏込み端から蹴出
し端に至る間に向きがプラス(又はマイナス)からマイ
ナス(又はプラス)まで変化する周方向剪断歪が作用し
ていることがわかる。これは保護層端部が踏込み端及び
蹴出し端にて周方向に大きな伸長振幅を繰返しているこ
とを意味する。
【0018】一方荷重負直下におけるベルト4には、同
様荷重直下におけるトレッド部1の模式的右半断面要部
を示す図2(b)に符号NPにて示す引張りと圧縮との
境をなす荷重直下中立線が存在し、引張り領域は荷重直
下中立線NPから図の上方(圧縮歪領域は荷重直下中立
線NPより下方)に存在する。ここに上記引張りと圧縮
とはタイヤ赤道面に沿ってベルト4に作用する力であ
る。この荷重直下中立線NPはタイヤ赤道面Eからベル
ト4端部に向うにつれ図示のように湾曲すること、そし
て荷重直下中立線NPから遠く離れる程大きな引張り歪
(圧縮歪)が作用することが判明した。このことから保
護層端部には大きな引張り歪、すなわち周囲ゴムとの間
では剪断歪が作用するということである。
【0019】そこで保護層端部位置を図2(b)の矢印
の向きに移動させて剪断歪を緩和することが該端部のセ
パレーション防止に有効ではあるものの反面、それは主
交差層の剪断歪緩和効果を損なう結果、単純な端部移動
では主交差層の耐セパレーション性が低下するため実用
に供し得ない。
【0020】これに対し、保護層端部を単に荷重直下中
立線NPに対し位置付けることを排して、最大幅保護層
端部形状とカーカス形状(カーカスライン)との相対的
位置関係を的確に設定することがこの保護層端部とそれ
が覆う主交差層端部との優れた耐セパレーション性両立
に有効であることを見出した。
【0021】すなわち先に述べたようにして点a〜点d
を設定し、点aと点cとを結ぶ直線lと、点bと点dと
を結ぶ直線nとが平行であることを含み、直線l、nが
タイヤ赤道面E側で交角θで交差して、0°≦θ≦15
°の関係を満たすように保護層4p端部形状とカーカス
ライン3lとを設定することにより、保護層4p端部と
主交差層のコード層4a端部の剪断歪を共に有効に緩和
して、両者の耐セパレーション性を同時に向上させるこ
とができるということである。
【0022】上記の剪断歪につき、建設車両用ラジアル
プライタイヤ(ORR)の36.00R51、37.0
0R57の両サイズを例にとりFEMにより厳密に計算
した結果を図3、図4に基づき以下説明する。図3、図
4は図の左にベルト4の各層を図8と同様な線図的断面
を示し、線図の左端にはそれぞれの層の全幅(mm)を
示した。各図の右側には直線l、nの交角θを横軸にと
り、保護層4p端部及び主交差層の最大幅コード層4a
端部の剪断歪それぞれを、θ=0°のときの値を100
とする指数値として縦軸にとった歪線図を示す。
【0023】図3、図4において、交角θの値が大きく
なるほど保護層4p端部がコード層4a端部より遠ざか
ることになり、交角θの値が−(マイナス)とは直線
l、nの交点がタイヤ赤道面Eとは反対のタイヤ外方側
に存在することをあらわす。また縦軸の剪断歪指数は値
が小なるほど耐セパレーション性に有利であることを示
す。各図から明らかなように保護層4p端部の剪断歪は
交角θの値がマイナス値から0°を経て大きくなるにつ
れ減少する反面、主交差層の最大幅コード層4a端部の
剪断歪は増加する。
【0024】上記の計算結果から、まず保護層4p端部
の耐セパレーション性を向上させるには交角θが0°を
含めプラス値であること、すなわち直線l、nは少なく
とも平行であることを含め両直線l、nの交点がタイヤ
赤道面E側にあることを要し、同時に主交差層の耐セパ
レーション性を優位に保持するため交角θは15°以下
であることが必要である。
【0025】また主交差層のスチールコードの切断時の
伸び率が0〜4%であり、保護層のスチールコードの切
断時の伸び率が4〜8%であること、そして保護層の最
大幅Wpと主交差層の最大幅Waとの比Wp/Waが
1.05〜1.30の範囲内にあれば、ベルトセパレー
ションのうれいなく重荷重用空気入りラジアルタイヤと
して期待される諸性能を十分に発揮することができる。
なお保護層に用いるハイエロンゲーションスチールコー
ドには優れた耐カットセパレーション性保持のためゴム
の内部侵入性に優れる、いわゆるゴムペネトレート型ス
チールコードを適用するのが望ましい。
【0026】
【実施例】
(1)実際に建設車両に装着して実地テストに供するO
RRタイヤとして、レギュラーサイズの40.00R5
7(実施例1、従来例1)、36.00R51(実施例
2、従来例2)と、偏平サイズの45/65R45(実
施例3、従来例3)の3サイズのタイヤを準備した。ベ
ルト4の構成については左半要部断面で、40.00R
57は図5に、36.00R51は図6に、45/65
R45は図7にそれぞれ示し、ベルト4各層の全幅は層
幅として右端に示した。
【0027】直線l、nの交角θにつき、40.00R
57は実施例1を13°、従来例1を−3°、36.0
0R51は実施例2を0°(直線l、nが平行)、従来
例1を−5°、45/65R45は実施例3を2°、従
来例1を−2°とし、各図には何れも従来例の交角θを
示した。各実施例の保護層4p端部は従来例のそれから
図の矢印の向きに引き上げた部分である。
【0028】これら実施例1〜3、従来例1〜3の各タ
イヤ6本宛を供試タイヤとして実車テストを実施し、ベ
ルト端部のセパレーション耐久性を評価した。試験方法
は実施例タイヤ2本と従来例タイヤ2本とを同一車両に
装着し、トレッドゴムが完全摩耗した時点で全タイヤを
取り外し、ベルト部分を露出させる解剖を実施し、ベル
ト円周上の4か所におけるベルト端亀裂長さを測定し、
得られた値の平均値を求めた。評価は(平均亀裂長さ/
走行距離)で行い、各従来例を100とする指数表示に
てあらわした結果、実施例1は115、実施例2は10
5、実施例3では105の値を得た。値は大なるほど良
い。
【0029】(2)室内でのセパレーション耐久ドラム
試験に供するORRタイヤとして、レギュラーサイズの
18.00R25を用い、交角θが0°の実施例4、交
角θが10°の実施例5の2例のタイヤ及び交角θが−
3°の従来例4、交角θが20°の比較例1のタイヤを
準備した。これら供試タイヤにおけるベルト4の構成は
層幅を除く他は図5に従う。なお従来例4のタイヤは主
交差層端部の耐セパレーション性は十分である反面、最
大幅保護層端部の耐セパレーション性が不足してしばし
ばセパレーション故障を発生する実績をもつ。この各例
での幅比Wp/Waは1.20とした。
【0030】上記各供試タイヤのセパレーション耐久試
験は、外周速度16km/hで回転するドラムに対し最
大負荷能力の105%荷重でタイヤをドラムに押当て、
かつスリップアングル5°を付加するとともに、12時
間走行毎にスリップアングルの向きを変える条件にて実
施した。評価は所定時間走行後における保護層4p及び
主交差層最大幅のコード層4aの各端部に生じた亀裂長
さを円周上4箇所測定してその平均値を求め、これら平
均値は従来例4を100とする指数表示にてあらわし
た。値は小なるほど良い。なおこの亀裂はセパレーショ
ンの初期段階であり、よって亀裂長さの大小がセパレー
ション耐久性の良否を示すものであり、この評価結果を
表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】実施例1〜3は実際の使用状態でのベルト
セパレーション耐久性につき従来例1〜3に比しより優
れた耐久性を有していることを実証し、これを室内で比
較評価した実施例4、5におけるベルト4の最大幅をも
つ保護層4p及び主交差層のうちの最大幅コード層4a
のセパレーション耐久性は、従来例4との対比にてコー
ド層4aの耐久性を事実上殆ど損なうことなく、保護層
4pの耐久性を顕著に向上させ得て、ベルト4全体とし
て優れた耐久性バランスを備えていることを示してい
る。これに対し保護層4pの著しい耐久性向上をみせた
比較例1は、コード層4aの著しい耐久性低下を伴いベ
ルト4としての耐久性の好適バランスに欠け実用的では
ない。
【0033】
【発明の効果】この発明によれば、主交差層の耐セパレ
ーション性を高度に保持した上で、ベルト中最大幅を有
する保護層の耐セパレーション性を十分に向上させるこ
とができ、ベルト全体として顕著に優れた耐セパレーシ
ョン性を発揮し得る長寿命な重荷重用空気入りラジアル
タイヤを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるタイヤの左半要部断面図であ
る。
【図2】ベルト端部に作用する剪断歪の説明図である。
【図3】この発明による交角θと剪断歪との関係をあら
わす線図である。
【図4】交角θと剪断歪指数との関係をあらわす線図で
ある。
【図5】この発明による一実施例タイヤの左半要部断面
図である。
【図6】この発明による他の実施例タイヤの左半要部断
面図である。
【図7】この発明による別の実施例タイヤの左半要部断
面図である。
【図8】従来のベルト構成の線図的説明図である。
【符号の説明】
1 トレッド部 2 トレッドゴム 3 カーカス 3l カーカスライン 4 ベルト 4a 主交差層の最大幅コード層 4p 最大幅の保護層 a 最大幅保護層の幅端点 L1 点aを通るカーカスの法線 b 法線L1 とカーカスラインとの交点 c 最大幅保護層半幅の4/5点 L2 点cを通るカーカスの法線 d 法線L2 とカーカスラインとの交点 l 点aと点cとを通る直線 n 点bと点dとを通る直線 θ 直線l、nの交角 Wa 主交差層のコード層最大幅 Wp 最大幅保護層幅

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のビード部内に埋設したビードコア
    相互間にわたりトロイド状をなして連なる1プライのラ
    ジアルカーカスと、該カーカスの外周に配設したベルト
    とを有し、該ベルトはカーカス寄りに配置した非伸長性
    スチールコードの主交差層と、その外側に配置した伸長
    性スチールコードの保護層とからなり、該保護層の一層
    はベルトの最大幅をもつ重荷重用空気入りラジアルタイ
    ヤにおいて、 タイヤの回転軸心を含む平面による断面にあらわれるカ
    ーカス及びベルトにつき、上記最大幅保護層の幅端の点
    (a)を通るカーカスの法線とカーカスラインとの交点
    を(b)とし、保護層のタイヤ赤道面から点(a)に至
    るペリフェリ長さの幅端寄り4/5位置の点(c)を通
    るカーカスの法線とカーカスラインとの交点を(d)と
    したとき、点(a)、点(c)を結ぶ直線(l)と、点
    (b)、点(d)を結ぶ直線(n)とが互いに平行な関
    係を含めタイヤ赤道面側にて交角(θ)で交差して、0
    °≦θ≦15°の関係を満たし、 かつ主交差層及び保護層それぞれで最大幅を有する二層
    のコードがタイヤ赤道面に対し同じ傾斜方向の配列にな
    ることを特徴とする重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
  2. 【請求項2】 主交差層のスチールコードの切断時の伸
    び率が0〜4%であり、保護層のスチールコードの切断
    時の伸び率が4〜8%である請求項1に記載したタイ
    ヤ。
  3. 【請求項3】 保護層の最大幅(Wp)と主交差層の最
    大幅(Wa)との比(Wp/Wa)が1.05〜1.3
    0の範囲内にある請求項1又は2に記載したタイヤ。
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