JP3511140B2 - 植物組織培養培地及びそれを用いた培養方法 - Google Patents

植物組織培養培地及びそれを用いた培養方法

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JP3511140B2
JP3511140B2 JP50267198A JP50267198A JP3511140B2 JP 3511140 B2 JP3511140 B2 JP 3511140B2 JP 50267198 A JP50267198 A JP 50267198A JP 50267198 A JP50267198 A JP 50267198A JP 3511140 B2 JP3511140 B2 JP 3511140B2
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修 長谷川
文彦 田所
宣光 高橋
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、植物組織培養の増殖から順化、成苗まで連
続して使用できる新規な増殖順化用植物組織培養培地及
びその製造方法、更にはこの培地を、少なくとも一部が
ガス透過性を有する多孔膜で閉止された光透過性容器内
で使用する培養方法に関するものである。
背景技術 高等植物の細胞培養や生長点培養においては、初代培
養、継代培養を行い、早生分枝法、プロトコーム様体
法、苗条原基法などにより小植物や多芽体を形成させ、
次に苗化培養を行う。この苗化培養段階では、早生分
枝、プロトコーム様体、苗条原基などから茎葉体を生長
させ、次いで不定根を分化させる。この苗化培養におい
ては、培地(支持体)が植物の生長、発根にとって重要
な要素である。
このような植物培養においては、培地材として寒天が
最も一般的に使われている。しかし、寒天を用いた場合
は培地内に空気が入らない為発根が悪く、又、特殊な発
根用寒天培地で発根を良くしても、出てきた根が水中根
状を示し有効に働かず、直接栽培用土に移植すると地上
部が枯れてしまう問題点がある。
このため、寒天から出した後パーライトやバーミュキ
ュライト等の培地で順化させた後、露地あるいは温室内
の土壌に移植する方法がとられているが、順化過程には
通常1〜3ケ月の長期間を要し、又、順化期間中に活着
が悪く培養苗が枯死したり苗質が水浸状のまま正常な形
にならないこともあり、手間や歩留まりの点で問題点が
多かった。
一方、寒天のかわりにロックウールやパーライト、バ
ーミキュライトを培地として使用することもある。しか
し、ロックウールの場合は、栽培用土に移植する際ロッ
クウール自体が分解せず残ってしまい、又、ロックウー
ルを根から分離しようとすると、根を傷めてしまい、活
着率が低下し、更に、培地支持体としては固すぎるた
め、根が伸長せず問題が残る。また、パーライトやバー
ミキュライトの場合は粒状であるため植物体の固定が悪
く、更に培養植物体との密着性が悪く生育にバラツキが
おこり、又、植物体をこれらの支持体に植える際にピン
セットの先にパーライトやバーミキュライトの粒子がつ
き操作性が悪く実用的に難がある。
一方、これらを培養する容器としても、ガラス製、ポ
リカーボネート製等の容器が一般的に使われているが、
これらの容器ではガスの透過性が悪く、植物体が徒長し
たり、根の生長も悪く、直接外に出すことが不可能であ
った。従って、増殖発根段階、順化段階と、別々に2段
階の培養が必要となっていた。
上記の様に従来技術では植物組織培養により成苗を得
ようとする場合、培養体からの発根が悪く初期生育も悪
く、活着率の低さにより歩留まりの点で問題があり、ま
た、これまで増殖発根段階、順化段階と、別々に2段階
の培養が必要で手間がかかり労力的に問題が多かった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであ
る。
すなわち本発明の目的は、組織培養植物の増殖から順
化を効率的に行い成苗を得るために使用する培地資材と
その製造方法、更にはこの培地を用いることを特徴とす
る培養方法に関するものである。
本発明の特徴は、平均粒径0.1mm〜10mmのバーミキュ
ライトと平均繊維長が0.01〜5mmのセルロース繊維を含
むことを特徴とする植物組織培養培地にあり、さらには
少なくとも一部がガス透過性を有する多孔膜で閉止され
た光透過性容器内で本植物組織培養培地を使用する培養
方法にある。中でも多孔膜のガス透過性(通気度:JIS−
P8117)が1〜50sec/100mlの多孔膜を用いた容器内で培
養することが好ましい。
特定のバーミキュライトとセルロース繊維からなる混
合物を成型した培地を用いることにより、操作性が良好
で効率良く培養ができ、しかも発根と生育が良好で一回
の培養で順化不要の健苗の作出が可能となり、更にその
まま外の育苗用土に根をいためず移植でき生育させるこ
とができることを見出した。さらに、上記培地とガス透
過性を持つ容器を組み合わせ用いることにより、上記効
果が更に顕著になることを見出し、本発明の完成に至っ
た。
発明の開示 本発明は、バーミキュライトとセルロース繊維からな
る混合物を成型したものである。
素材となるバーミキュライトの種類に特に制限は無い
が、焼成バーミキュライトであれば好ましく、更に平均
粒径0.1mm〜10mmのもの、中でも1〜5mmのものが好まし
く用いられる。
また、このバーミキュライトをあらかじめ各種処理し
たものを用いても構わない。ここでいう各種処理とは、
加熱処理、冷却処理、精製処理、膨潤化処理、粉砕処
理、造粒処理、含浸処理、コーティング処理等の化学
的、物理的処理を意味する。
セルロースについては、平均繊維長が0.01〜5mmのも
の、特に0.02〜4mmのものが好ましい。セルロースの種
類に特に限定は無く、コットンリント、コットンリンタ
ー、針葉樹セルロース、広葉樹セルロース、靭皮セルロ
ース、麻セルロース、再生セルロース、バクテリアセル
ロース等、そしてこれらの混合物が用いられる。
また、これらのセルロースをあらかじめ各種処理した
ものを用いても構わない。ここでいう各種処理とは、加
熱処理、冷却処理、精製処理、非晶化処理、膨潤化処
理、重合度低下処理、誘導体化処理、架橋処理、結晶型
転換処理、溶解再生処理、粉砕処理、造粒処理、含浸処
理、コーティング処理等の化学的、物理的処理を意味す
る。
バーミキュライトとセルロース繊維の混合比として
は、成型方法にもよるが重量比で50:50〜95:5が良く、
特に65:35〜90:10が好ましい。セルロース繊維が5重量
%以下では、バーミキュライトとセルロース繊維のから
みあいが悪く成型しづらくなり好ましくなく、50重量%
を越えると成型体が固くなり植物体が挿しづらくなり培
地として好ましくない。
これらの混合物を成型する方法は任意だが、例えばバ
ーミキュライトとセルロース繊維を液体中で、好ましく
は水中で混合し、その懸濁液を型枠等に入れた後に、液
体を除去し乾燥する湿式成型法と、乾燥状態で混合物を
圧縮成型する乾式圧縮成型法の2種がある。
湿式成型の場合は、セルロースの平均繊維長として好
ましくは0.1〜4mm、中でも0.5〜3mmのものが用いられ
る。またバーミキュライトの平均粒径については0.1〜1
0mm、好ましくは0.5〜5mmのものを用いる。
セルロース繊維長が短かすぎると乾燥した際に成型体
が固くなり、培養液を添加しても成型体は固い状態で、
植物体が挿しづらくなり培地として好ましくない。又、
セルロースの繊維長が長すぎると、バーミキュライトと
セルロース繊維がからまず、均一に混合し成型すること
ができなくなる傾向があり、培地としては好ましくな
い。
バーミキュライトの粒径が細かすぎると、培養液を保
持する効果が減少し、また成型体が固くなり、植物体が
挿しにくくなるため好ましい結果が得られない。バーミ
キュライトの粒径が大きすぎると、植物体を本培地の任
意の位置に挿すことが難しく、操作性が悪くなり、好ま
しくない。
液体の除去法は、どの手法を用いてもよく、例えば自
然落下法、遠心脱水法、吸引脱水法、圧搾脱水法などが
用いられる。また、乾燥法も特に限定されるものではな
く、例えば送風乾燥機による方法や、恒温乾燥機による
方法、電磁波による方法、遠赤外線による方法、凍結乾
燥、天日乾燥などが用いられる。液体としては、水、ア
ルコール、ケトン、炭化水素、ハロゲン化炭化水素等特
に制限はないが、植物体への影響がない水が好適であ
る。
この湿式成型体に培養液等の液体を加えることによ
り、セルロース繊維、バーミキュライト、そしてこれら
が形作る構造部分に液体が保持され、本成型体は柔らか
くなり、植物体を挿すのに適した培地となる。
乾式圧縮成型の場合は、セルロースの平均繊維長とし
ては、特に0.02〜0.5mm、好ましくは0.1〜0.4mmのもの
が用いられる。またバーミキュライトの平均粒径につい
ては0.1〜10mmのものを用いる。
セルロース繊維長が短かすぎると、培養液を添加した
際に成型体が固くなり、植物体が挿しづらくなり培地と
して好ましくない。又、セルロースの繊維長が長すぎる
と、バーミキュライトとセルロース繊維がからまず、均
一な混合物が得にくくなり、成型化が難しくなる。
バーミキュライトの粒径が細かすぎると、培養液を保
持する効果が減少し、また成型体が固くなり、植物体が
挿しにくくなるため好ましい結果が得られない。バーミ
キュライトの粒径が大きすぎると、植物体を本培地の任
意の位置に挿すことが難しく、操作性が悪くなり、好ま
しくない。
圧縮成型においては、バーミキュライトとセルロース
繊維の重量混合比が50:50〜95:5、中でも80:20〜95:5が
好ましい。
圧縮強度に関しては5〜200kg/cm2が通常用いられ
る。
圧縮強度が低すぎると、成型体の強度が低くなり、圧縮
強度が高すぎると成型体が固くなり植物体が挿しづらく
なり培地として好ましくない。
また、圧縮時の温度は特に限定はされないが、通常10
℃〜200℃が用いられる。圧縮時の温度が高い方が成型
体の密度が大きくなる傾向がみられるため、所望の密度
を得る様に圧縮時の温度を設定すれば良い。
圧縮の時間についても特に限定的ではないが、通常5
秒〜10分間圧縮を行えば、使用に適した強度と植物の挿
しやすさをもった成型体が得られる。
この圧縮成型体に培養液等の液体を加えることによ
り、バーミキュライトの積層構造部分が広がり、セルロ
ース繊維、バーミキュライト、そしてこれらが形作る構
造部分に液体が保持され、本成型体はふくらみ、柔らか
くなり、植物体を挿すのに適した支持体となる。
以上、湿式による支持体の成型法と乾式による支持体
の成型法を示したが、これらの成型法に関わらず、本支
持体に培養液等の液体を加えることで植物体を挿すのに
適した柔らかさの支持体となる。
これら成型体の密度としては、0.05〜2g/cm3とするの
がよいが、湿式成型の場合には0.05〜1g/cm3、好ましく
は0.07〜0.3g/cm3乾式圧縮成型の場合には0.5〜2g/c
m3、好ましくは0.5〜1.5g/cm3になるように成型する。
これより密度を高くすると、培養液等の液体を入れた
場合にも成型体は固く、植物体が挿しづらくまた発根も
悪くなり、培地として好ましくなく、これより密度を低
くすると、保型性が保てず操作性の面で好ましくない。
また、本発明のバーミキュライトとセルロース繊維の
混合成型による培地の効果を阻害しない程度に他成分を
混合しても構わない。
ここで言う他成分とは、有機物、有機塩、有機酸、有
機アルカリ、有機高分子、無機物、無機塩、無機酸、無
機アルカリ、無機高分子、あるいはそれらの混合物など
を指し、中でもロックウール、パーライト、ピートモ
ス、木粉、おがくず、腐葉土、キチン、キトサン、寒
天、ゲランガムなどが挙げられる。
また、植物組織の褐変を防ぐために、活性炭などの吸
着剤を添加してもよく、コンタミネーションを低減させ
るために殺菌、抗菌剤を添加してもよい。
これらの支持体に、培養液を入れオートクレーブ等で
滅菌処理してから培養体を植え込み培養する。ここで培
養体とは、高等植物の細胞培養や生長点培養において
は、初代培養、継代培養を行い、早生分枝法、プロトコ
ーム様体法、苗条原基法などにより形成せられた小植物
や多芽体を指している。
培養される植物体に制限はなく、例を上げると、カト
レヤ、ファレノプシス、デンドロビウム、シンビジウ
ム、パフィオペディルム、バンダ、アスコセンダ、エピ
デンドラム、ミルトニア、オンシジウム、オドントグロ
ッサム、エピフロニチス、エビネ、ネフロレピス、ディ
ーフェンバキア、サギソウ、シュンラン、カンラン、シ
ンゴニウム、ストレプトカーパス、クレマチス、ゼラニ
ウム、ポインセチア、ロードデンドロン、グロキシニ
ア、アルストロメリア、ヘメロカリス、フリージア、ア
イリス、カーネーション、カスミソウ、スターチス、キ
ク、ガーベラ、プリムラ、セントポーリア、シクラメ
ン、ユリ、グラジオラス、ダリア、バラ、ブバルジア、
アザレア、リンドウ、スイセン、アマリリス、ヒヤシン
ス、ベコニア、ミヤコワスレ、ミルトニア、アスプレニ
ウム、ベンジャミン、スパティフィラム、ポトス、アロ
ーカシア、モンステラ、フィロデンドロン、シンダプシ
ス、カラディウム、アナナス、ネオゲリア、ドラセナ、
ヘゴ、アジアンタム、シマオオタニワタリ、シダ類、ア
ンスリウム、シバ、イチゴ、ニンニク、ワサビ、キュウ
リ、トマト、ナス、ジャガイモ、サツマイモ、サトイ
モ、ヤマイモ、ナガイモ、ニンジン、メロン、コンニャ
ク、フキ、アスパラガス、アブラナ科類、イネ、ムギ、
ワタ、バナナ、パイナップル、オイルパーム、リンゴ、
ナシ、カキ、ブドウ、モモ、ウメ、カンキツ類、チャ、
ラプスベリー、ブルーベリー、アーモンド、チェリー、
センキュウ、カラスビシャク、アカヤジオウ、オケラ、
ベラドンナ、トリカブト、ハシリドコロ、トコン、セン
ブリ、ダイオウ、サクラ、コウゾ、シダレカンバ、ユー
カリ、ゴム、キリ、ポプラ、ヤマナラシ、ビャクダン、
チーク、ニレ、シラカバ、クワ、クヌギ、ヒバ、スギ、
ヒノキ、トウヒ、モミ、マツ、イチイ、セコイヤ、ラワ
ン、ワタバガキ、グメリナ、マホガニーなどのあらゆる
草本類、花卉類、木本類等の植物に適用することができ
る。
ランにおいては、余分なPLB生成が抑制されたり、根
どうしの癒着が無くなり、植物どうしを分けるときに根
を切ることなくほぐせる等の利点がある。木本類におい
ては無糖でも生育し、直接支持体ごと土に植えることが
でき、また活着も良い等の特長がある。野菜類や花卉類
においては毛状根を持つ健苗が育成できる等の特長があ
る。薬用植物においては、薬用成分の含有量が高くなる
等の特長がある。
培養液としては、特に制限はなく通常のMS培養液、ホ
ワイト培養液、ヘラー培養液、ヴィシン&ヴェント培養
液、ハイポネックス培養液、ウッディ・プラント培養液
等のあらゆる培養液が用いられる。さらに、植物の種類
に合わせ培養液濃度をうすめたり、燐酸や鉄等のある種
の成分を添加したり、糖濃度を変化させたり、バナナジ
ュースを添加したり、各種植物ホルモンを加えたり、抗
生物質や抗菌剤を加えたり等、必要に応じ修正を行って
も構わない。
培養液の使用量に関しては、適用する植物の種類に応
じて異なり一義的に決定することは困難であるが、培地
10g当たり20ml〜65mlが適当である。培養液量が多すぎ
ると空気相が少なく過湿になり、発根が悪く植物体が水
浸状となり生育にとって不適である。培養液量が少なす
ぎると十分に栄養分が植物体に吸収されず、生育不良と
なる。
培養する容器に関しては特に制限されるものではない
が、少なくとも一部がガス透過性を有する多孔膜で閉止
された光透過容器内で培養すると特に有効となる。図1
〜5にそのような容器の1例を示す。
容器本体の形も特に制限はなく、容器本体と蓋からな
る形が一般的である。材質としても特に制限はなく例え
ば、ガラス、ポリスチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビ
ニル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレ
ンあるいはそれらの組み合わせなどがあげられるが、好
ましくは耐久性、耐熱性、光透過性等に優れたポリカー
ボネートが良い。
大きさとしても特に制限はないが、手に持ちやすい程
度がよい。この容器本体または蓋の一部に通気口を設
け、ガス透過性を有する多孔膜を密着させ使用すると良
い。密着のさせ方としても特に制限はなく、多孔膜に粘
着剤を付け貼り付ける方法、多孔膜の上からキャップを
はめ保持する方法等あるが、キャップをはめ保持する方
が多孔膜の取り替えが簡易で好ましい。通気口の面積と
しては特に制限はないが0.2〜4cm2が使用上好ましい。
多孔膜はガス透過性(通気度:JIS−P8117)が1〜50s
ec/100ml、好ましくは1〜10sec/100mlであり、更には
1〜5sec/100mlのものが好ましい。通気度が低すぎると
ガス透過が不足し生育、発根が比較的悪くガス透過の効
果が出なく、通気度が高いと水蒸気の散逸が大きく乾燥
し培養が難しくなる。更に通気量を上げるため通気度の
低い多孔膜でその面積を増やすことも考えられるが、そ
の場合、容器内への光の透過性が悪くなり植物体の生育
に悪影響が出たり、膜の部分が破れやすくなるなどの強
度的な面での問題も生じやすくなるため好ましくない。
従って上記ガス透過性を有する多孔膜の使用が実用上好
適である。
また、ガス透過膜の平均孔径については、0.1〜10μ
mであることが好ましく、さらには0.2〜1μmが好適
である。平均孔径が10μmを越えると、雑菌等の混入が
懸念され好ましくない。また、厚みは取り扱い上50〜50
0μmの範囲が好ましい。この多孔膜の素材としては滅
菌処理条件に耐えうるものであれば良く、例えば、ポリ
スチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレ
ン、ナイロン、セルロース、フッ素樹脂、ポリ−4−メ
チル−1−ペンテン、などがあげられる。さらにこれら
を例えばガラス繊維等と複合化したものも可能である。
本発明の培地(支持体)を用いた場合は、一般には、
寒天で用いる培養液濃度よりうすめた方が生育にとって
良好となる。これは、液体培地であるため寒天に比べて
より有効に培養液が利用され、最適な濃度が低くてすむ
為である。
なお、培養液を加える手間を省くため、成型の際に培
養液の成分をあらかじめ培地に加えておき成型しても構
わない。
本発明の培地(支持体)を用いることで根の生長が良
く植物体として極めて良好な状態となる。従って、この
培地を用いることで順化の工程が省け、歩留まりも向上
し、直接栽培用土に移植することも可能となり手間の削
減が可能となる。
更に、使用後も土壌中で崩壊し、土壌成分の一部となる
ため、環境的な面からも本支持体はロックウール等の支
持体より優れている。
さらに、本発明の培地(支持体)を上記の培養容器と
組み合わせて培養することで、容器内水蒸気も適度に透
過していくので過湿が防止され、また、外部とのガス交
換も生じることから、植物の健全な生育に必要な二酸化
炭素の濃度が極端に低下するようなこともなく、上記効
果がさらに顕著となる。
図面の簡単な説明 第1図は、本発明の組立縦断面図であり、第2図は、
本発明の容器本体の斜視図であ、第3図は、本発明の蓋
の斜視図であり、第4図は、本発明のキャップの斜視図
であり、第5図は、本発明の蓋開口部の組立拡大断面図
である。
発明を実施するための最良の形態 以下実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明
はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるも
のではない。
なお、培地の操作性については、以下のA1、A2、B〜
Gで示した。
A1:培養液を入れると柔らかくなり挿しやすくなる。
A2:柔らかく挿しやすい。
B :培養液を入れても固く挿しにくい。
C :乾燥した時点で保型されず、培養液を入れてもバ
ラバラになってしまう。
D :セルロースがバーミキュライトに均一にからまず
保型性が悪い。
E :バーミキュライトが大きすぎ、植物体が任意の場
所に挿せない。
F :培養液を入れるとバラバラになってしまう。
G :固く挿しにくい。
また、植物体の発根評価については以下の5段階で示
した。
+++:発根大(極めて良好) ++ :発根普通(良好) + :発根小(悪い) ± :発根極小(更に悪い) − :発根全く無し(最も悪い) なお、これら培地の操作性、植物体の発根評価と、苗
質評価、移植後の生育評価は全て各試験(表)ごとの相
対的な評価である。
また、多孔膜の通気度の測定はB型ガーレー式デンソ
ーメーター(東洋精機製作所製、JIS B8117に準拠)で
行った。
実施例1は、湿式型植物組織培養培地の製造例であ
る。木材パルプLBKP(平均繊維長1.2mm)1重量部を50
重量部の水で解繊し、中国産焼成バーミキュライト(平
均粒径2mm)5重量部を加えて混合した。この混合懸濁
液を目開き355μmのふるい上に移して、自然に脱水さ
せながら高さを揃えるように成型し、ケーキ状の成型体
を得た。この成型体を十分脱水した後に90℃で乾燥し、
50mm×50mm×20mmの大きさにカットした。この成型品の
乾燥後の密度は0.13g/cm3であった。
実施例2は、乾式圧縮成型型植物組織培養培地の製造
例である。中国産焼成バーミキュライト(平均粒径2m
m)9重量部と粉末状のセルロース繊維(平均繊維長300
μm)1重量部を乾燥状態で混合し、この混合物を0.7g
/cm2になるように金型に入れ、圧縮強度50kg/cm2、室
温、1分間の条件でプレス成型した。この成型物を50mm
×50mmの大きさにカットした。この成型品の密度は1g/c
m3であった。
実施例3〜12に関しては、表1のように、バーミキュ
ライトの粒径とセルロース繊維長とをそれぞれ変えたも
のを実施例1、2の方法に従って製造した。
比較例1〜12に関しては、表1のように、バーミキュ
ライトの粒径とセルロース繊維長とをそれぞれ変えたも
のを実施例1、2の方法に従って製造した。
比較例13、14に関しては、本発明の培養培地の代わり
に寒天(0.8%)とロックウールをそれぞれ培地とし
た。
実施例13は、実施例1〜12の培地、比較例1〜14の培
地をそれぞれ、ガス透過性を有さないポリカーボネート
製密封容器(縦6×横6×高さ10cm)に入れ、これらに
燐酸アンモニウム及び鉄分を増やしたMS培養液(MS基本
培養液+NH4H2PO4=400mg/l+FeEDTA=33mg/1、3%サ
ッカロース)45mlを入れ密封オートクレーブし培養培地
とした。これらに、サツマイモ無菌培養苗1節(約1c
m)を挿した後、密封し25℃で1ヶ月間培養した。
苗の植えやすさの評価と培養1ヶ月後の生育調査(生
体重、草丈、発根状態、苗質)を行った。更にその後、
バーミキュライトを詰めたポットに移植し生育状況を2
週間観察した。その結果を表1に示す。
実施例12の培地は挿しやすく操作性が良好で、更にこの
培地で培養した苗は、発根状態が良好でしっかりした苗
ができ、移植後の生育も良好で優れていた。
実施例14として、実施例1、2の培地を用い、MS培養
液(MS基本培養液、3%サッカロース)45mlを入れた以
外は実施例13と同様にして密封オートクレーブし、それ
ぞれを培養培地とした。
これに、カーネーション無菌培養苗の先端節(約3cm)
を挿し20℃で1ヶ月間培養した。
培養1ヶ月後、生育調査(生体重、草丈、発根状態、
苗質)を行った。更にその後、バーミキュライトを詰め
たポットに移植し生育状況を2週間観察した。その結果
を表2に示す。
比較例15、16として、実施例14において、本発明の培
養培地の代わりに寒天(0.8%)とロックウールをそれ
ぞれ用いてカーネーションの生育試験を行った。その結
果を表2に示す。
実施例1、2の培地は挿しやすく操作性が良好で、更に
この培地で培養した苗は、発根状態が良好でしっかりし
た苗ができ、移植後の生育も良好で優れていた。
実施例15として、実施例13において、実施例1の培地
を用い、また容器本体として図1から図5に示すような
もの(底部70mm×70mm、開口部90mm×90mm、高さ120m
m、厚さ1.5mm)を射出成型法で成型し用いた。なお、容
器の蓋は、10φ(直径10mm)の通気口を有し容器本体と
密着できるもので、また、多孔膜を保持するキャップは
ポリプロピレン樹脂を用い、蓋の通気口に多孔膜を隙間
なく保持でき且つキャップの上部には通気口を設け、蓋
の通気口部に密着できるようにした。これに下記多孔膜
をそれぞれセットし培養容器とした。
a)多孔膜E01008E(日本ポール社製、厚み:200μm、
平均孔径:0.3μm、通気度:2sec/100ml、素材構成:ガ
ラス繊維メッシュ/セルロースフィルター) b)多孔膜Hydrolon(日本ポール社製、厚み:160μm、
平均孔径:1.2μm、通気度:7sec/100ml、素材構成:ナ
イロン) c)多孔膜Biodyne A(日本ポール社製、厚み:150μ
m、平均孔径:0.5μm、通気度:30sec/100ml、素材構
成:ナイロン) この培養容器を用いたサツマイモ生育試験の結果を表
3に示す。
比較例17として、a)〜c)の多孔膜の代わりにそれ
ぞれ以下の膜を使用した以外は実施例15と同様にしてサ
ツマイモ生育試験を行った。
d)多孔膜HDC II j006(日本ポール社製、厚み:200μ
m、平均孔径:0.6μm、通気度:70sec/100ml、素材構
成:ガラス繊維メッシュ/セルロースフィルター) e)ポリプロピレンフィルム(厚み:50μm、通気度:
∞sec/100ml) f)綿不織布オイコスPL2050(日清紡製、目付:50g/
m2、通気度:0.1sec/100ml) その結果を表3に示す。
比較例18として、a)の多孔膜を用い培地を寒天(0.
8%)とした以外は実施例15と同様にしてサツマイモ生
育試験を行った。また、e)のポリプロピレンフィルム
を用い培地を寒天(0.8%)とした以外は比較例17と同
様にしてサツマイモ生育試験を行った。その結果を表3
に示す。
比較例19として、a)の多孔膜を用い比較例5の培地
を用いた以外は実施例15と同様にしてサツマイモ生育試
験を行った。その結果を表3に示す。
実施例1の培地と通気度が1〜50sec/mlの多孔膜を有す
る培養容器とを組み合わせて培養した苗は、発根状態が
良好でしっかりした苗ができ、乾燥等の問題もなく、移
植後の生育も良好で優れていた。
実施例16として、実施例2の培地を用い、実施例14の
培養液を用いた以外は実施例15と同様にしてカーネーシ
ョン生育試験を行った。その結果を表4に示す。
実施例17として、MS培養液を無糖(MS基本培養液、0
%サッカロース)とした以外は実施例16と同様にしてカ
ーネーション生育試験を行った。その結果を表4に示
す。
比較例20として、比較例17の膜を用いた以外は実施例
16と同様にしてカーネーション生育試験を行った。その
結果を表4に示す。
比較例21として、比較例17の膜を用いた以外は実施例
17と同様にしてカーネーション生育試験を行った。その
結果を表4に示す。
比較例22として、実施例15のa)の多孔膜を用い培地
を寒天(0.8%)とした以外は実施例16と同様にしてカ
ーネーション生育試験を行った。また、比較例17のe)
のポリプロピレンフィルムを用い培地を寒天(0.8%)
とした以外は比較例20と同様にしてカーネーション生育
試験を行った。その結果を表4に示す。
比較例23として、実施例15のa)の多孔膜を用い培地
を寒天(0.8%)とした以外は実施例17と同様にしてカ
ーネーション生育試験を行った。また、比較例17のe)
のポリプロピレンフィルムを用い培地を寒天(0.8%)
とした以外は比較例21と同様にしてカーネーション生育
試験を行った。その結果を表4に示す。
比較例24として、実施例15のa)の多孔膜を用い培地
をロックウールとした以外は実施例16と同様にしてカー
ネーション生育試験を行った。また、比較例17のe)の
ポリプロピレンフィルムを用い培地をロックウールとし
た以外は比較例20と同様にしてカーネーション生育試験
を行った。その結果を表4に示す。
比較例25として、実施例15のa)の多孔膜を用い培地
をロックウールとした以外は実施例17と同様にしてカー
ネーション生育試験を行った。また、比較例17のe)の
ポリプロピレンフィルムを用い培地をロックウールとし
た以外は比較例21と同様にしてカーネーション生育試験
を行った。その結果を表4に示す。
実施例2の培地と通気度が1〜50sec/mlの多孔膜を有す
る培養容器とを組み合わせて培養した苗は、有糖培養液
を使用した系だけでなく無糖培養液を使用した系におい
ても初根状態が良好でしっかりした苗ができ、乾燥等の
問題もなく、移植後の生育も良好で優れていた。
実施例18として、実施例1の培地を用い、培養液を1/
2MS培養液(1/2MS基本培養液、3%サッカロース)とし
た以外は実施例16と同様にして、ワサビ無菌培養苗1節
(約2cm)を挿し17℃で6週間培養して生育調査を行っ
た。その後、培養培地を洗い流さずにそのまま、バーミ
キュライトを詰めたポットに移植し、生育状況を7週間
観察した。その結果を表5に示す。
実施例19として、1/2MS培養液を無糖(1/2MS基本培養
液、0%サッカロース)とした以外は実施例18と同様に
してワサビ生育試験を行った。その結果を表5に示す。
比較例26として、比較例17の膜を用いた以外は実施例
18と同様にしてワサビ生育試験を行った。その結果を表
5に示す。
比較例27として、比較例17の膜を用いた以外は実施例
19と同様にしてワサビ生育試験を行った。その結果を表
5に示す。
比較例28として、実施例15のa)の多孔膜を用い培地
をゲルライト(0.2%)とした以外は実施例18と同様に
してワサビ生育試験を行った。また、比較例17のe)の
ポリプロピレンフィルムを用い培地をゲルライト(0.2
%)とした以外は比較例26と同様にしてワサビ生育試験
を行った。その結果を表5に示す。
比較例29として、実施例15のa)の多孔膜を用い培地
をゲルライト(0.2%)とした以外は実施例19と同様に
してワサビ生育試験を行った。また、比較例17のe)の
ポリプロピレンフィルムを用い培地をゲルライト(0.2
%)とした以外は比較例27と同様にしてワサビ生育試験
行った。その結果を表5に示す 実施例1の培地と通気度が1〜50sec/mlの多孔膜を有す
る培養容器とを組み合わせて培養した苗は、有糖培養液
を使用した系だけでなく無糖培養液を使用した系におい
ても発根状態が良好でしっかりした苗ができ、乾燥等の
問題もなく、移植後の生育も良好で優れていた。
実施例20として、実施例15のa)の多孔膜を用い培養
液を1/2ウッディ・プラント培養液(1/2ウッディ・プラ
ント基本培養液、2%サッカロース、IBA=0.7mg/l、NA
A=0.06mg/l)とした以外は実施例1と同様にして、ク
ヌギ無菌培養苗1節(約1.5cm)を挿し25℃で2ヶ月間
培養して生育調査を行った。その結果を表6に示す。
実施例21として、1/2ウッディ・プラント培養液を無
糖(1/2ウッディ・プラント基本培養液、0%サッカロ
ース、IBA=0.7mg/l、NAA=0.06mg/l)とした以外は実
施例20と同様にしてクヌギ生育試験を行った。その結果
を表6に示す。
比較例30として、比較例17のe)ポリプロピレンフィ
ルムを用いた以外は実施例20と同様にしてクヌギ生育試
験を行った。その結果を表6に示す。
比較例31として、比較例17のe)ポリプロピレンフィ
ルムを用いた以外は実施例21と同様にしてクヌギ生育試
験を行った。その結果を表6に示す。
比較例32として、培地を寒天(0.8%)とした以外は
実施例20と同様にしてクヌギ生育試験を行った。その結
果を表6に示す。
比較例33として、培地を寒天(0.8%)とした以外は
実施例21と同様にしてクヌギ生育試験を行った。その結
果を表6に示す。
比較例34として、培地を寒天(0.8%)とした以外は
比較例30と同様にしてクヌギ生育試験を行った。その結
果を表6に示す。
比較例35として、培地を寒天(0.8%)とした以外は
比較例31と同様にしてクヌギ生育試験を行った。その結
果を表6に示す。
実施例1の培地と通気度が1〜50sec/mlの多孔膜を有す
る培養容器とを組み合わせて培養した苗は、有糖培養液
を使用した系だけでなく無糖培養液を使用した系におい
ても発根状態が良好でしっかりした苗ができ、乾燥等の
問題もなかった。
実施例22として、培養液を有糖ハイポネックス培養液
(ハイポネックス培養液、2%サッカロース)とした以
外は実施例20と同様にして、シンビジウムのプロトコム
様体(PLB)2個を着床し25℃、14時間日長で3ヵ月間
培養し、培養3ヵ月後の生育調査(草丈、発根状態、苗
質)を行った。その結果を表7に示す。
比較例36として、比較例17のe)のポリプロピレンフ
ィルムを用いた以外は実施例22と同様にしてシンビジウ
ム生育試験を行った。その結果を表7に示す。
比較例37として、培地を寒天(0.8%)とした以外は
実施例22と同様にしてシンビジウム生育試験を行った。
その結果を表7に示す。
比較例38として、培地を寒天(0.8%)とした以外は
比較例36と同様にしてシンビジウム生育試験を行った。
その結果を表7に示す。
実施例1の培地と通気度が1〜50sec/mlの多孔膜を有す
る培養容器とを組み合わせて培養した苗は、発根状態が
良好でしっかりした苗ができ、乾燥等の問題もなかっ
た。
寒天の場合は培地の乾燥と共に根が容器に張り付いて
しまったが、実施例1の培地では根が容器へ張り付くこ
とがなく、植物を容易に取り出すことができた。また、
寒天ではプロトコム様体(PLB)の生成が見られたが、
実施例1の培地ではそれがなかった。さらには、寒天で
は根と寒天を分離するのに手間がかかるだけでなく、植
物体同士の根が癒着してほぐれなくなってしまったが、
実施例1の培地ではそれがなく、長い根も途中で切れず
に容易にほぐすことができた。移植後の生育も実施例1
の培地は良好で優れていた。
産業上の利用可能性 実施例からも明らかなように、本発明の支持体は挿し
やすく操作性が良好で効率良く培養ができる。しかも従
来の寒天やロックウールを用いた場合に比べ発根と生育
が良好で、活着率や歩留まりも良好なことから、一回の
培養で順化不要の健苗の作出が可能となり、更にそのま
ま外の育苗用土に根をいためず移植でき生育させること
ができる。また、本支持体を用いると無糖での培養も可
能になるため、滅菌操作も簡略化でき、コンタミネーシ
ョンの問題も低減されるため有利である。さらに、上記
支持体と通気度1〜50sec/mlのガス透過性を持つ光透過
性容器を組み合わせ用いることにより、上記効果が更に
顕著になるため従来法に比べ極めて有利である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 宣光 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−242522(JP,A) 特開 昭63−287478(JP,A) 特開 昭63−44816(JP,A) 特開 平6−153728(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01H 4/00 A01G 1/00 C12N 5/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒径0.1mm〜10mmのバーミキュライト
    と平均繊維長が0.01〜5mmのセルロース繊維を含むこと
    を特徴とする植物組織培養培地。
  2. 【請求項2】バーミキュライトとセルロース繊維の重量
    混合比が50:50〜95:5であることを特徴とする請求項1
    に記載の植物組織培養培地。
  3. 【請求項3】密度が0.01〜2g/cm3である請求項1に記載
    の植物組織培養培地。
  4. 【請求項4】平均粒径0.1mm〜10mmのバーミキュライト
    と平均繊維長が0.01〜5mmのセルロース繊維とを液体中
    で分散混合し、成型、乾燥することを特徴とする植物組
    織培養培地の製造方法。
  5. 【請求項5】平均粒径0.1mm〜10mmのバーミキュライト
    と平均繊維長が0.01〜5mmのセルロース繊維とを乾燥状
    態で混合し、5kg/cm2〜200kg/cm2の圧縮強度で圧縮成型
    することを特徴とする植物組織培養培地の製造方法。
  6. 【請求項6】開放端部が通気度1〜50sec/100mlのガス
    透過性を有する多孔膜で閉止された光透過性容器内で請
    求項1〜5記載の培地を用いることを特徴とする植物組
    織培養方法。
JP50267198A 1996-06-19 1997-06-18 植物組織培養培地及びそれを用いた培養方法 Expired - Fee Related JP3511140B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116267579A (zh) * 2023-05-25 2023-06-23 海南伯特生态休闲农业科技有限公司 一种创制抗寒抗高温凤梨新种质的育种方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116267579A (zh) * 2023-05-25 2023-06-23 海南伯特生态休闲农业科技有限公司 一种创制抗寒抗高温凤梨新种质的育种方法
CN116267579B (zh) * 2023-05-25 2023-10-10 海南伯特生态休闲农业科技有限公司 一种培育抗寒抗高温凤梨种质的育种方法

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