JP3510647B2 - 吸引器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、粉末状薬剤を繰返し吸
入するための吸入器に関する。

【０００２】

【従来の技術】粉末状薬剤を繰返し吸入するための吸引
器具は公知である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】これら器具の欠点は、
その機械的構造が複雑であり、その通路系統に侵入する
湿気のため、塊を形成し易いことである。本発明はこう
した問題点に対する解決手段を提供することを目的とす
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、請求項１の特
徴を備える吸入器により上記目的を達成するものであ
る。すなわち、本発明の吸入器は、粉末状薬剤を繰り返
し吸入するための吸入器において、ａ）回転可能なキャ
ップ（４）と、蓋（１７）と、中間床（２１）と、底板
（１４）とを備えるハウジング（１３）内に、投与チャ
ンバ（２２）を有する投与量調節ホィールが、前記中間
床（２１）と、前記底板（１４）上に支持されたフレー
ム（２０）との間に配置され、ｂ）ばね（１２）により
前記蓋（１７）上に支持された回転可能なキャップ
（４）が、前記蓋（１７）と、前記中間床（２１）と、
前記フレーム（２０）とを貫通して前記ハウジング（１
３）内に突出する、縦方向に配置された筒状体（７）を
有し、前記筒状体（７）は前記投与量調節ホィール
（１）の駆動軸を構成し、ｃ）前記ハウジング（１３）
には供給チャンバ（２）が設けられ、前記チャンバ
（２）の底部分を構成する中間床（２１）は開口（２
３）を有し、前記開口（２３）の断面は前記投与チャン
バ（２２）の断面に対応し、ｄ）前記底板（１４）に半
径方向に配置されたマウスピース（９）が設けられ、前
記マウスピース（９）は弁（８）を有する吹出し通路
（６）を備え、前記吹出し通路（６）は前記底板（１
４）に固定された管状ピストン（１６）内に開口し、前
記管状ピストンが前記円筒体（７）内に伸長し、前記開
口部（２４）を介して吹出し通路（１６）を前記円筒体
（７）の内側スペースに接続し、ｅ）前記フレーム（２
０）は前記マウスピース（９）の開口部（２５）を介し
て前記投与チャンバ（２２）を前記吹出し通路（６）に
接続する縦穴（５）を備えることを特徴とする吸入器で
ある。

【０００５】

【作用】かかる構成の吸入器によれば次のような作用を
得ることができる。

【０００６】吹出し通路内における薬剤の渦巻きは、半
径方向に伸長する穿孔穴をマウスピースに設け、吹出し
通路内に噴霧装置を設けることにより、更に促進するこ
とが出来る。薬剤の供給は、供給チャンバに形成した観
察窓を通じて確認することが出来る。

【０００７】実際的な操作性を具備すると共に、この吸
入器は最適な投与量を正確に供給することを許容する。
その投与量の調節には、投与量調節ホィールを交換をす
るだけで必要な投与量に調節することが出来る。また、
この吸入器は保守を必要とせず、容易に掃除することが
出来る。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。ハウジング１３は中間床２１を備え、蓋１７及
び底板１４により閉じられる。回転可能なキャップ４が
ばね１２を介して該蓋１７の上に支持され、該キャップ
４の縁端はハウジング壁の上縁端を包み込む。回転可能
なキャップ４は、蓋１７、中間床２１及びフレーム２０
を通ってハウジング１３内に突出する、軸方向に配置し
た筒状体７を有する。これと同時に、該筒状体７は筒状
体１７に対して同心状に且つ中間床２１とフレーム２０
との間でハウジング１３内に配置される投与チャンバ２
２を有する投与量調節ホィール１の駆動縦穴である。

【０００９】ハウジング１３は、その一部をカートリッ
ジ内に収容することの出来る薬剤に対する供給チャンバ
２を有する。該供給チャンバには、観察窓３が設けら
れ、又、該供給チャンバは、投与チャンバ２２の断面に
等しい断面の開口部２３を有する。底板１４には、半径
方向に伸長するマウスピース９が設けられており、該マ
ウスピースは、弁８を有する吹出し通路６を備えてい
る。該吹出し通路６は、一端がキャップ１５で閉じるこ
とが出来、又、その他端は開放し、底板１４から開始し
て筒状体７内まで伸長する管状ピストン１６内に達す
る。吹出し通路６は、開口部２４及び弁８を介して筒状
体７の内側スペースに流動可能に接続される。

【００１０】フレーム２０は、投与チャンバ２２をマウ
スピース９の対応する開口部２５を介して吹出し通路６
に接続する縦穴５を有する。該マウスピース９には、半
径方向に伸長し且つ吹出し通路６に開口する穿孔穴１０
を形成することが出来る。該吹出し通路６は、噴霧装置
（ふるい板）１１を備えることが出来る。薬剤は、開口
部２３を通って供給チャンバ２から投与量調節ホィール
１の投与チャンバ２２内に落下する。

【００１１】回転可能なキャップ４を回転させることに
より、定量の粉末が排出縦穴５に送られ、開口部２５を
通じて吹出し通路６内に落下する。回転可能なキャップ
４を限界停止点まで押すことで制御が行われ、その結
果、筒状体７内に存在する空気が所定の圧力に圧縮され
る。所定の圧力に達したならば、弁８が開放し、圧縮空
気を放出させる。この空気は、吹出し通路６内まで押し
出され、この通路６内にある粉末は、空気流によって渦
巻きを生じ、マウスピース９の方向に吹き出される。マ
ウスピース９には、横方向の穿孔１０が形成されてお
り、該穿孔１０は、患者による吸入間に、吹出し通路内
に吐出効果を生じさせる。微粉末に生じるような粉末の
塊は、空気流によりシーブ板１１に吹き飛ばされ、これ
は、吐出作用によって増強され、このふるい板にて粉末
は細粉化されて微粉末となる。

【００１２】マウスピース９を有する底板１４は、脱着
可能であり、このため、必要なときにマウスピースを掃
除することが出来る。投与量が二倍になるのを防止する
ために、吸入器には、遮断装置（例えば、図示しない回
転可能なキャップを押すことにより非係合状態となる継
手）が設けられており、このため、吹出し過程が完了し
ない限り新たな投与は行われない。吹出し過程の完了
後、回転可能なキャップ４をばね１２によって再度、開
始位置に戻す。

【００１３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の吸入器に
よれば、機械的構造が簡単であり、また粉末状薬剤が塊
を形成しにくい。吹出し通路内における薬剤の渦巻き
は、半径方向に伸長する穿孔穴をマウスピースに設け、
吹出し通路内に噴霧装置を設けることにより、更に促進
することが出来る。薬剤の供給は、供給チャンバに形成
した観察窓を通じて確認することが出来る。

【００１４】また、この吸入器は実際的な操作性を具備
すると共に、最適な投与量を正確に供給することができ
る。その投与量の調節には投与量調節ホィールを交換を
するだけでよい。また、この吸入器は保守を必要とせ
ず、容易に掃除することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の吸引器の断面図である。

【符号の説明】

１ 投与量調節ホィール ２ 供給チャン
バ ３ 観察窓 ４ キャップ ５ 縦穴 ６ 吹出し通路 ７ 筒状体 ８ 弁 ９ マウスピース １０ 穿孔穴 １１ 噴霧装置（ふるい板） １２ ばね １３ ハウジング １４ 底板 １５ キャップ １６ ピストン １７ 筒状体 １８ 弁 ２０ フレーム ２１ 中間体 ２２ 投与チャンバ ２３ 開口部 ２４ 開口部 ２５ 開口部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ギュンター・ツィーゲルト ドイツ連邦共和国デー−6230 フランク フルト・アム・マイン 80，ローレライ シュトラーセ 34 (56)参考文献 特開 昭58−83970（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−227269（ＪＰ，Ａ) 特表 平６−502784（ＪＰ，Ａ) 国際公開91／006333（ＷＯ，Ａ１) 国際公開90／007351（ＷＯ，Ａ１) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A61M 13/00 A61M 15/00

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 粉末状薬剤を繰り返し吸入するための吸
   入器であって、 ハウジング（１３）、回転可能なキャップ（４）、蓋
   （１７）、筒状体（７）、中間床（２１）、投与チャン
   バ（２２）を有する投与ホイール（１）、および吹出し
   通路（６）を備え、 前記ハウジング（１３）は、前記投与チャンバ（２２）
   の断面積に対応する断面積を有する開口（２３）を床部
   分に備えた供給チャンバ（２）が設けられ、前記吹出し
   通路（６）は、開口部（２４）を介して前記筒状体
   （７）の内部空間へ該吹出し通路（６）を連結する管状
   ピストン（１６）に開口する吸入器において、 ａ）前記ハウジング（１３）は床板（１４）および該床
   板上に支持されたフレーム（２０）を有し、前記投与ホ
   イール（１）は前記投与チャンバ（２２）と共に、前記
   中間床（２１）と前記フレーム（２０）との間に配置さ
   れ、 ｂ）前記回転可能なキャップ（４）は、該キャップと前
   記蓋（１７）との間のばね（１２）により偏倚され、 ｃ）前記筒状体（７）は前記キャップ（４）の軸方向に
   配置され、かつ、前記蓋（１７）、前記中間床（２１）
   および前記フレーム（２０）を貫通して前記ハウジング
   （１３）中に延在し、前記投与ホイール（１）の駆動軸
   を形成し、 ｄ）前記中間床（２１）は前記供給チャンバ（２）の床
   部分を形成し、 ｅ）前記床板（１４）は、半径方向に配置された吹出し
   通路（６）を有するマウスピース（９）が設けられ、 ｆ）前記吹出し通路（６）には弁（８）が設けられ、 ｇ）前記管状ピストン（１６）は前記筒状体（７）中に
   延在し、前記床板（１４）に固定され、 ｈ）前記フレーム（２０）は、前記マウスピース（９）
   中の開口部（２５）を介して前記投与チャンバ（２２）
   を前記吹出し通路（６）に接続する縦穴（５）を有して
   いること、 前記回転可能なキャップ（４）は、前記蓋（１７）の方
   へ移動した時、前記筒状体（７）の中の空気を圧縮し
   て、該圧縮された空気を前記弁（８）を通じて、予め定
   められた圧力で前記吹出し通路（６）へ放出し、それに
   よって薬剤を前記吹出し通路（６）から射出すること、
   および、 前記マウスピース（９）には半径方向に伸長する穿孔
   （１０）を有し、該穿孔（１０）により吸入時に、前記
   吹出し通路（６）の射出効果を増大すること、を特徴と
   する吸入器。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の吸入器において、前記
   吹出し通路（６）内に噴露装置（１１）が配置されてい
   る、吸入器。
3. 【請求項３】 請求項１又は２に記載の吸入器におい
   て、前記供給チャンバ（２）は観察窓（３）を有する、
   吸入器。