JP3509836B2 - プリントコイル形トランス - Google Patents

プリントコイル形トランス

Info

Publication number
JP3509836B2
JP3509836B2 JP28829796A JP28829796A JP3509836B2 JP 3509836 B2 JP3509836 B2 JP 3509836B2 JP 28829796 A JP28829796 A JP 28829796A JP 28829796 A JP28829796 A JP 28829796A JP 3509836 B2 JP3509836 B2 JP 3509836B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
input
output
excitation
secondary side
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP28829796A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10135041A (ja
Inventor
清春 稲生
優一 鈴木
聖二 藤田
修一 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokogawa Electric Corp
Original Assignee
Yokogawa Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokogawa Electric Corp filed Critical Yokogawa Electric Corp
Priority to JP28829796A priority Critical patent/JP3509836B2/ja
Publication of JPH10135041A publication Critical patent/JPH10135041A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3509836B2 publication Critical patent/JP3509836B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、信号を絶縁して入
力する回路等に用いられるプリントコイル形トランスに
掛り、特に入力、出力、励振の3つのコイルを有すると
共に、コモンモードノイズに対する出力のオーバーシュ
ートを小さく抑える改良に関する。
【0002】
【従来の技術】入力、出力の2つのコイルを有するプリ
ントコイル形トランスは、本出願人の提案にかかる特開
平6−215951公報に開示されているように、スイ
ッチング電源用に使用されている。このような2種コイ
ルの積層トランスでコモンモードノイズを抑制する場
合、経験的に一次側コイルと二次側コイルの対向面に接
地側コイルを割当て、一次側コイルと二次側コイル間の
等価容量の影響を低減する構造としていた。
【0003】他方、信号入力回路においては入力、出力
の2つのコイルに加えて、励振コイルを構成要素とする
ものがあり、このような用途に用いられるプリントコイ
ル形トランスは3コイル型になっている。図9はこのよ
うな従来装置の断面図、図10は各層の配線パターン図
で、(A)は一次側プリントコイルPT1−1の直視
図、(B)は一次側プリントコイルPT1−2の透視
図、(C)は二次側励振コイルPT2−1の直視図、
(D)は二次側励振コイルPT2−2の透視図、(E)
は二次側出力コイルPT3−1の直視図、(F)は二次
側出力コイルPT3−2の透視図である。
【0004】図において、一次側入力コイル10は、ベ
ース板11の両面にパターンが形成されていると共に、
両側のパターンを接続するスルーホール12が設けられ
ている。二次側励振コイル20はベース板21の両面に
パターンが形成されていると共に、両側のパターンを接
続するスルーホール22が設けられている。二次側出力
コイル30はベース板31の両面にパターンが形成され
ていると共に、両側のパターンを接続するスルーホール
32が設けられている。ここでは、巻数は一次側入力コ
イル10が6T、二次側励振コイル20が6T、二次側
励振コイル20が6Tと、同一に定められているが、信
号入力回路の仕様に応じて各コイル毎に巻き数を個別に
定めることができる。
【0005】一次側入力コイル10の表側パターンPT
1−1は巻数3Tで、始端13aと中継端13bとの間
にループ状のパターンが設けられている。一次側入力コ
イル10の裏側パターンPT1−2も巻数3Tで、中継
端14aと終端14bとの間に渦状のパターンが設けら
れていると共に、中間点14cが説明の便宜のためこの
渦状パターンに設けられている。
【0006】二次側励振コイル20の表側パターンPT
2−1は巻数3Tで、裏側パターンPT1−2と対向し
ており、中継端23aと接地された終端23bとの間に
渦状のパターンが設けられていると共に、中間点23c
が説明の便宜のためこの渦状パターンに設けられてい
る。二次側励振コイル20の裏側パターンPT2−2も
巻数3Tで、始端24aと中継端24bとの間に渦状の
パターンが設けられている。二次側出力コイル30は、
二次側励振コイル20と同様の表側パターンPT3−1
並びに裏側パターンPT3−2が設けられている。尚、
表側パターンPT3−1は裏側パターンPT2−2と対
向している。
【0007】中継端13bと中継端14aとの間はスル
ーホール12で電気的に接続され、中継端23aと中継
端24bとの間もスルーホール22で電気的に接続さ
れ、更に中継端33aと中継端34bとの間もスルーホ
ール32で電気的に接続されている。また、一次側入力
コイル10、二次側励振コイル20並びに二次側出力コ
イル30の中心にはコア40が設けられている。このよ
うにして、一次側入力コイル10と二次側励振コイル2
0とは、経験則に従って、接地された終端を有するパタ
ーン面を対向させている。しかし、二次側出力コイル3
0については、一次側入力コイル10の非接地面若しく
は二次側励振コイル20の非接地面が残っているだけな
ので、これら非接地面の一方と二次側出力コイル30の
接地面を対向させていた。二次側励振コイル20と二次
側出力コイル30の積層状態の同一性を考慮したためで
ある。
【0008】図11は入力、出力、励振の3種巻線を有
する信号入力回路の回路図である。図において、一次側
入力コイル10は一次巻線N1、二次側励振コイル20
は補助巻線Naux、二次側出力コイル30は二次巻線N2
として使用されている。一次巻線N1に入力される信号
は、例えばカレントトランスからの電圧信号であり、こ
の入力信号について直流成分から交流成分までの広い周
波数帯域の出力信号を得るため、補助巻線Nauxから励
振用の信号が供給されている。
【0009】入力信号Vinは、抵抗R1とコンデンサC1
のCR回路と、励振信号が入力信号側に漏れるのを防止
する一対の逆接続されたダイオードD1、D2を介して、
一次巻線N1に印加される。他方、励振源から所定周波
数のパルス信号が、抵抗R3とコンデンサC4のCR回路
を介して、補助巻線Nauxに印加される。この励振信号
は、トランスを用いて入力信号の直流成分まで伝送する
ための、変調信号として作用する。二次巻線N2に誘起
される信号は、励振信号が出力信号側に漏れるのを防止
する一対の逆接続されたダイオードD3、D4を介して、
コンデンサC2で平滑化され、更に抵抗R2とコンデンサ
3のCR回路を介して出力信号が送られる。ここで、
一次巻線N1と二次巻線N2の巻き数比は1:1であり、
出力信号は入力信号と同じ電圧になっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図12は図11の信号
入力回路にコモンモードノイズが接続された場合の説明
図である。例えば、電動機を駆動するインバータ回路の
負荷電流を検出する用途では、このインバータ回路のス
イッチング電流がコモンモードノイズとして、出力信号
に大きく重畳してくる。すると、出力信号が負荷電流信
号であるような用途では、正確な負荷電流の測定が困難
になると共に、極端な場合には出力信号にオーバーシュ
ートが発生する場合があり、信号入力回路の動作に重大
な支障を生じるという課題があった。本発明はこのよう
な課題を解決したもので、入力、出力、励振の3種コイ
ルを有する積層トランスであって、コモンモードノイズ
を低減する構造を有するプリントコイル形トランスを提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明は、入力信号が印加される一次側入力コイル(1
0)と、この一次側入力コイルに印加された入力信号に
対応する出力信号を出力する二次側出力コイル(30)
と、これら一次側入力コイルと二次側出力コイルに所定
周期の励振信号を供給する二次側励振コイル(20)と
を有するプリントコイル形トランスにおいて、前記一次
側入力コイル、二次側励振コイル、及び二次側出力コイ
ルは、配線パターンの形成された面として接地側コイル
面と非接地側コイル面の少なくとも2面を有し、前記3
種コイルの積層順序は、一次側入力コイル、二次側励振
コイル、及び二次側出力コイルの順であって、前記一次
側入力コイルの前記接地側コイル面前記二次側励振コ
イルの前記接地側コイル面とは対向すると共に、前記
次側励振コイルの前記非接地側コイル面前記二次側出
力コイルの前記非接地側コイル面は対向し、等価容量
の計算用図形における、一方の隣接する面間の等価容量
と他方の隣接する面間の等価容量とを加算した等価容量
係数が0.00となることを特徴としている。
【0012】本発明の構成によれば、3種コイルの積層
順序を一次側入力コイル、二次側励振コイル、及び二次
側出力コイルの順としているので、二次側励振コイルの
一次側入力コイル並びに二次側出力コイルとの磁気結合
が等しくなり、対称性が得られるため、入出力の直線性
や周波数特性が良好になる。更に、一次側入力コイルと
二次側出力コイルとの距離が増大してコイル間の容量が
低減され、ノイズが伝達されにくくなる。特に、一次側
入力コイルと二次側励振コイルはそれぞれ接地側コイル
面で対向すると共に、二次側励振コイルと二次側出力コ
イルはそれぞれ非接地側コイル面で対向する構造にする
と、コイル間の容量が最小化されて、コモンモードノイ
ズに起因する出力のオーバーシュートを抑制することが
できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下図面を用いて、本発明を説明
する。図1は本発明の一実施例を示す各層の配線パター
ン図である。尚、図1において、前記図10と同一作用
をするものには同一符号を付して、説明を省略する。ま
た、本実施例における断面図は図9と同様である。ここ
では、3種コイルの積層順序が一次側入力コイル10、
二次側励振コイル20並びに二次側出力コイル30の順
で図10と同様であるが、二次側出力コイル30の表側
パターンPT3−1*並びに裏側パターンPT3−2*が相
違している。即ち、表側パターンPT3−1*は、裏側パ
ターンPT2−2と対向するもので、始端33a*と中
継端33b*との間に巻数3Tの渦状のパターンを有し
ている。裏側パターンPT3−2*は中継端34a*と接
地された終端34b*との間に巻数3Tの渦状のパター
ンを有している。
【0014】次に、このように構成された装置の理論的
解析を行う。図2はコイル間で伝達されるノイズの説明
図で、(A)はモデル図、(B)は側面からみた電位図
である。ここでは、コイル1に形成された表側パターン
がホット側、即ち信号電圧の印加・発生側の端子が存在
する面であり、コイル2に形成された裏側パターンがコ
ールド側、即ち接地側の端子が存在する面である。表側
パターンと裏側パターンには、コア40を通すコア穴4
2が設けられており、各コイル1,2の中心軸Zと一致
している。そして、コイル中心から最内周までの距離を
1、コイル中心から最外周までの距離をr2とする。ま
たコイル1,2間の距離をdとする。このとき、等価容
量Ceqは次式で与えられる。
【数1】
【0015】ここで、εはコイル1,2間の誘電率、r
はコイル半径、v1(r)はコイル1のの半径r方向の電位
分布、v2(r)はコイル2の半径r方向の電位分布であ
る。vは、コイル1の1ターン当たりの電圧で、例えば
一次巻線の巻数をNp、印加される電圧をEinとすると、
v=Ein/Npとなる。nは、任意のコイルの巻数であ
って、例えば一次巻線の巻数をNpに相当している。こ
のとき、コイル間のインピーダンスZは、次の関係を満
たしている。 Z=(ωCeq)-1 (2) 即ち、等価容量Ceqが大きいほどインピーダンスZが低
下して、ノイズが伝達されやすくなる。
【0016】今、コイル1の巻数がn1であるとする。
すると、コイル1のホット側パターンの半径r方向の電
位分布v11(r)と、コールド側パターンの半径r方向の
電位分布v12(r)は次式によって表される。
【数2】 ここで、n1vはコイル1のホット側端子に印加・発生
する電圧である。コイル2についても、巻数をn2とす
れば、コイル2のホット側パターンの半径r方向の電位
分布v21(r)と、コールド側パターンの半径r方向の電
位分布v22(r)は同様の式で表される。
【0017】図3は、隣接する2種コイル間で伝達され
るノイズの説明図で、(A)はコイル断面、(B)はコ
イルの配線状態を示す略図、(C)は側面からみた電位
図、(D)はコイルn12、n21間の電位差ΔV、(E)
は電位差の二乗ΔV2、(F)は等価容量を示してい
る。ベース板11の両面に形成された配線パターンは、
コイルn11とコイルn12であり、ベース板21の両面に
形成された配線パターンは、コイルn21とコイルn22
ある。ここでは、各コイルのホット側をHで表し、コー
ルド側をCで表す。ここでは”*”を用いて高電位側を
表しているが、正電位を念頭に置いているので、ホット
側Hが高電位側になっている。
【0018】コイルn12、n21間の電位差ΔVは、中心
Oで零Vとなり、周縁部rOでホット側端子印加電圧n
vとなり、半径r方向の電圧分布は直線状に変化してい
る。尚、ここでは各コイルn1、n2の巻き数は同一とす
る。計算を簡略化するため、中心Oから最内周までの距
離r1を零とし、最外周までの距離r2をrOとする。す
ると、等価容量Ceqは次の関係を充足している。 Ceq=(π/2)x(ε/d)xrO 2 (5)
【0019】図4は円板状の面内等電位面の等価容量の
説明図で、(A)はモデル図、(B)は等価容量の説明
図である。単一電位面nv,0面間で、基準となる等価
容量Ceq refを求めると、次の関係を充足している。 Ceq ref=πx(ε/d)xrO 2 (6) 即ち、Ceq refを基準等価容量とすると、(5)式の等価
容量は1/2の値である。
【0020】図5は1種コイルの場合分けの説明図で、
(A)はホット/コールドの違い、(B)はオフセット
電圧の違い、(C)は巻き始めの違いを表している。1
種コイルの2面のうち、何れをホット側にするか、高電
位側はどちらか、巻き始めを何れの面とするかの選択に
より、23=8通りが存在する。
【0021】図6は一次側、二次側の区別なしに3種コ
イルの組合せを説明する図で、(A)は3種コイルの2
面の場合分け、(B)は等価容量の計算用図形である。
3種コイルの両面には、コイルn11、n12、n21
22、n31及びn32が存在し、各コイルにおけるホット
/コールドが何れの側かがHとCを用いて表示され、高
電位側は何れの側かが*を用いて表示されている。
【0022】等価容量の計算用図形では、各コイルの最
外周電位が、電位nvを基準として各面毎に1,0を用
いて表示されている。そして、隣接する面間での電位差
を説明するため、上、中、下の3欄が設けられている。
上欄はコイル中央の電位を表示するもので、周囲より高
い場合をA、低い場合をVで表している。中欄はコイル
12、n21間の電位差がコイル最外周で如何なる状態か
表示するもので、電位nvを基準として+2〜−2の範
囲の整数で表示される。下欄はコイルn12、n 21間の電
位差がコイル中央で如何なる状態か表示するもので、電
位nvを基準として+1〜−1の範囲の整数で表示され
る。そして、この隣接する面間の等価容量Ceqが、Ceq
refを基準として表示されている。コイルn22、n31
の電位差についても同様である。Ceq係数は、コイルn
12、n21間の等価容量Ceqと、コイルn22、n31間の等
価容量Ceqを加算したものである。
【0023】図7は3種コイルの組合せのうち等価容量
係数が最小となる実施例の説明図で、(A)〜(D)の
4通り存在する。(A)では、コイルn12、n21間は接
地側コイルCが対向すると共に、コイルn22、n31間は
互いに高電位側の非接地側コイルHが対向している。
(B)については、コイルn12、n21間は非接地側コイ
ルHが対向すると共に、コイルn22、n31間は互いに高
電位側の接地側コイルCが対向している。(C)につい
ては、コイルn12、n21間は互いに高電位側の接地側コ
イルCが対向すると共に、コイルn22、n31間は非接地
側コイルHが対向している。(D)については、コイル
12、n21間は互いに高電位側の非接地側コイルHが対
向すると共に、コイルn22、n31間は接地側コイルCが
対向している。以上を類型化すると、接地側コイルC同
士、若しくは非接地側コイルH同士が対向すると共に、
オフセット電位の同じ面が対向したときに、電位差が最
小となって、等価容量係数が最小となる。
【0024】図8は3種コイルの組合せの比較例の説明
図で、代表的な(A)〜(E)の5通りを例示してい
る。1種コイルの場合分けで説明した点を、単純に3種
コイルに当てはめると、83=512通りが存在することに
なる。しかし、実際に意味のある組合せを考える場合、
第2、第3コイルのオフセット電位はそれらコイルの巻
き始めに付随して決まるため、オフセット電位の場合分
けが縮退して、それらの場合はそれぞれ22=4通りと
なる。また、巻き始めは、第2、第3コイルが同じ側か
違う側か、第1のコイルと同じ側か違う側かという場合
に意味を持つ概念であるため、第1のコイルの巻き始め
の場合分けは除外されて22=4通りとなる。結局、意
味のある組合せは43=64通り存在する。
【0025】(A)では、第1〜第3コイルにおいて、
上面が高電位側の非接地側コイルH、下面が接地側コイ
ルCであり、等価容量係数は1.00になっている。(B)
では、第1〜第3コイルにおいて、上面が高電位側の接
地側コイルC、下面が非接地側コイルHであり、等価容
量係数は1.00になっている。(C)については、第1〜
第3コイルにおいて、上面が非接地側コイルH、下面が
高電位側の接地側コイルCであり、等価容量係数は1.00
になっている。(D)については、、第1〜第3コイル
において、上面が接地側コイルC、下面が高電位側の非
接地側コイルHであり、等価容量係数は1.00になってい
る。
【0026】(E)は3種コイルの組合せのうち等価容
量係数が最大となる実施例の説明図である。コイル
12、n21間は互いに高電位側の非接地側コイルHと接
地側コイルCが対向すると共に、コイルn22、n31間は
互いに非接地側コイルHが対向しているものの、一方は
低電位側、他方は高電位側となっている。このとき、等
価容量係数は3.83と、上記64通りの組合せの中で最大
値、即ち最悪の状態となる。
【0027】なお、上記実施例においては1種コイルが
2層で形成されるものを示したが、本発明はこれに限定
されるものではなく、1種コイルの積層数は3層以上で
あっても、同様に適用される。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、3
種コイルの積層順序を一次側入力コイル、二次側励振コ
イル、及び二次側出力コイルの順としているので、励振
コイルと入力コイル及び出力コイルとの磁気結合が等し
くなり、対称性が得られて、入出力信号の信号伝達が円
満に行われるという効果がある。また、一次側入力コイ
ルと二次側出力コイルとの距離が、励振コイル分だけ離
れるので、コイル間の容量が減少してノイズが伝達され
にくくなるという効果もある。さらに、一次側入力コイ
ルと二次側出力コイルとの間には絶縁層を挿入する必要
があるが、二次側励振コイルと二次側出力コイルの間に
一次側入力コイルを挿入する場合には絶縁層が2層必要
とされるのに対して、本実施例によれば絶縁層が1層で
すむ。絶縁層が少ないと、トランスが薄くてすむと共
に、製造コストが低下するという効果がある。
【0029】更に、一次側入力コイルと二次側励振コイ
ルはそれぞれ接地側コイル面で対向すると共に、二次側
励振コイルと二次側出力コイルはそれぞれ非接地側コイ
ル面で対向する構造としているので、等価容量が少なく
なり、コモンモードノイズに起因する出力のオーバーシ
ュートが抑制されるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す各層の配線パターン図
である。
【図2】コイル間で伝達されるノイズの説明図である。
【図3】隣接する2種コイル間で伝達されるノイズの説
明図である。
【図4】円板状の面内等電位面の等価容量の説明図であ
る。
【図5】1種コイルの場合分けの説明図である。
【図6】一次側、二次側の区別なしに3種コイルの組合
せを説明する図である。
【図7】3種コイルの組合せのうち等価容量係数が最小
となる実施例の説明図である。
【図8】3種コイルの組合せの比較例の説明図である。
【図9】従来の3コイル型積層トランスの断面図であ
る。
【図10】各層の配線パターン図である。
【図11】入力、出力、励振の3種巻線を有する信号入
力回路の回路図である。
【図12】図11の信号入力回路にコモンモードノイズ
源が接続された場合の説明図である。
【符号の説明】
10 一次側入力コイル 20 二次側励振コイル 30 二次側出力コイル 40 コア 50 コモンモードノイズ源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−159951(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 17/00 - 27/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力信号が印加される一次側入力コイル
    (10)と、この一次側入力コイルに印加された入力信
    号に対応する出力信号を出力する二次側出力コイル(3
    0)と、これら一次側入力コイルと二次側出力コイルに
    所定周期の励振信号を供給する二次側励振コイル(2
    0)とを有するプリントコイル形トランスにおいて、 前記一次側入力コイル、二次側励振コイル、及び二次側
    出力コイルは、配線パターンの形成された面として接地
    側コイル面と非接地側コイル面の少なくとも2面を有
    し、 前記3種コイルの積層順序は、一次側入力コイル、二次
    側励振コイル、及び二次側出力コイルの順であって、前記 一次側入力コイルの前記接地側コイル面前記二次
    側励振コイルの前記接地側コイル面とは対向すると共
    に、前記二次側励振コイルの前記非接地側コイル面
    二次側出力コイルの前記非接地側コイル面は対向
    し、 等価容量の計算用図形における、一方の隣接する面間の
    等価容量と他方の隣接する面間の 等価容量とを加算した等価容量係数が0.00となる
    とを特徴とするプリントコイル形トランス。
  2. 【請求項2】入力信号が印加される一次側入力コイル
    (10)と、この一次側入力コイルに印加された入力信
    号に対応する出力信号を出力する二次側出力コイル(3
    0)と、これら一次側入力コイルと二次側出力コイルに
    所定周期の励振信号を供給する二次側励振コイル(2
    0)とを有するプリントコイル形トランスにおいて、 前記一次側入力コイル、二次側励振コイル、及び二次側
    出力コイルは、配線パターンの形成された面として接地
    側コイル面と非接地側コイル面の少なくとも2面を有
    し、 前記3種コイルの積層順序は、一次側入力コイル、二次
    側励振コイル、及び二次側出力コイルの順であって、前記 一次側入力コイルの前記非接地側コイル面前記
    次側励振コイルの前記非接地側コイル面とは対向すると
    共に、前記二次側励振コイルの前記接地側コイル面
    二次側出力コイルの前記接地側コイル面とは対向し、 等価容量の計算用図形における、一方の隣接する面間の
    等価容量と他方の隣接する面間の等価容量とを加算した
    等価容量係数が0.00となる ことを特徴とするプリン
    トコイル形トランス。
JP28829796A 1996-10-30 1996-10-30 プリントコイル形トランス Expired - Lifetime JP3509836B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28829796A JP3509836B2 (ja) 1996-10-30 1996-10-30 プリントコイル形トランス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28829796A JP3509836B2 (ja) 1996-10-30 1996-10-30 プリントコイル形トランス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10135041A JPH10135041A (ja) 1998-05-22
JP3509836B2 true JP3509836B2 (ja) 2004-03-22

Family

ID=17728346

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28829796A Expired - Lifetime JP3509836B2 (ja) 1996-10-30 1996-10-30 プリントコイル形トランス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3509836B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007266140A (ja) * 2006-03-27 2007-10-11 Aw Japan:Kk フラット構造のラインフィルタ
JP5034613B2 (ja) * 2007-03-30 2012-09-26 Tdk株式会社 Dc/dcコンバータ
JP2008252121A (ja) * 2008-06-09 2008-10-16 Tdk Corp コモンモードチョークコイル

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10135041A (ja) 1998-05-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4455545A (en) High frequency output inductor for inverter power supply
US6281779B1 (en) Coil device and switching power supply apparatus using the same
US6847284B2 (en) Planar coil and planar transformer
US11398344B2 (en) Transformer
US5835367A (en) Distributed plannar-type high voltage transformer
JPH11265831A (ja) シートトランス
JPH09129447A (ja) 積層型インダクタ
US5631815A (en) High voltage power supply
JP3509836B2 (ja) プリントコイル形トランス
JP3057203B2 (ja) プリントコイル形トランス
JPH0374172A (ja) 電圧発生器
JPH06215951A (ja) プリントコイル形トランス
Gogo et al. Effect of Coil Parameters on the Electromagnetic Halbach Array Wireless Power Transfer System
JPH11243019A (ja) 変圧器
US20220115173A1 (en) A common mode choke
JP2970303B2 (ja) プリントコイル形トランス
JP3201383B2 (ja) 共振型電源用トランス
JPH08191014A (ja) 薄膜型表皮効果素子
US4841201A (en) Display device including flyback transformer constructed to control leakage currents
US20080030283A1 (en) Circuit, Manufacturing Method And Inverter circuit For Discharge Tube
JP3218585B2 (ja) プリントコイル形トランス
Chaidee et al. Investigation and design of multi-transmitter coil inductive power transfer system to increase misalignment tolerance
JP4365913B2 (ja) スイッチング電源用のシートトランス
US5508673A (en) High frequency transformer apparatus
JP3159459B2 (ja) 電気機器における感電を防止するラインフィルター

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20031210

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20031223

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080109

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090109

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100109

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100109

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110109

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110109

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20170109

Year of fee payment: 13

EXPY Cancellation because of completion of term