JP3508532B2 - リーンNOx触媒を有する内燃機関 - Google Patents

リーンNOx触媒を有する内燃機関

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JP3508532B2
JP3508532B2 JP04840098A JP4840098A JP3508532B2 JP 3508532 B2 JP3508532 B2 JP 3508532B2 JP 04840098 A JP04840098 A JP 04840098A JP 4840098 A JP4840098 A JP 4840098A JP 3508532 B2 JP3508532 B2 JP 3508532B2
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intake
internal combustion
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nox catalyst
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リーンNOx触媒
を有する内燃機関、詳しくは、内燃機関の排気系に備え
られ排気浄化手段として機能する触媒コンバータに三元
触媒として使用し、排気系が特に酸素過剰な雰囲気状態
にあるとき、すなわちリーン状態にあるときに排気ガス
中の窒素酸化物を還元剤を用いて浄化するリーンNOx
触媒を有する内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】ガソリン直噴リーンバーンエンジンやデ
ィーゼルエンジン等、排気系における雰囲気が酸素過剰
でかつ炭化水素や一酸化炭素が少ない内燃機関で用いる
触媒であって、その還元剤に炭化水素や一酸化炭素を用
いることで排気ガスに含まれる窒素酸化物を浄化する、
いわゆるリーンNOx触媒が知られている。
【0003】例えば、特開平6−117225号公報に
記載のリーンNOx触媒は、還元剤に炭化水素を用いて
いる。この公報記載の技術によれば、炭化水素の一部を
部分酸化して活性種を生成し、この生成した活性種と窒
素酸化物との反応によって窒素酸化物を還元浄化する。
【0004】ところで還元剤としての炭化水素は、内燃
機関の燃料であるガソリンや軽油の主成分である。した
がって、この炭化水素のリーンNOx触媒への供給は、
内燃機関における通常の燃焼時に気筒内に供するガソリ
ンその他の燃料とは別に、当該燃料を余分に前記気筒内
に供給してやればよい。余分な燃料は不完全燃焼を起こ
すため、排気ガスはこれに生ガス、すなわち炭化水素を
含んだ状態で排気系に排出される。そして、前記公報で
は、前記余分な燃料の供給を、燃焼行程で通常行う燃料
噴射とは別の燃料噴射を行うことで為している。そし
て、これらの噴射のうち、前者の通常の燃料噴射を主噴
射といい、後者の別な燃料噴射を副噴射という。副噴射
は、主噴射による燃焼行程での噴射以外に同じ燃焼行程
内で時期を変えて行ったり、あるいはこれに加えて排気
行程で行ったりする噴射である。また、主噴射で用いる
燃料噴射装置も副噴射で用いる燃料噴射装置も同じ燃料
噴射装置で兼用している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この技術で
は、主噴射と副噴射とを同じ燃料噴射装置で兼ねている
ので、燃料噴射装置にかかる負担が大きい。このため、
燃料噴射装置の耐久性低下の原因ともなりかねない。
【0006】本発明は、上記実情に鑑みて発明したもの
で、リーンNOx触媒を有する内燃機関において、副噴
射を不用にしても炭化水素等の還元剤の供給を行えるよ
うにして、前記弊害を解消することを技術的課題とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明のリーンNOx触媒を有する内燃機関は、 (1)酸素が過剰な状態にある排気ガス中の窒素酸化物
を還元剤を用いて浄化するリーンNOx触媒を排気系に
有する内燃機関において、前記リーンNOx触媒による
窒素酸化物の浄化を要するときに吸気系における流通吸
気量を低下する吸気量低下手段と、この吸気量低下手段
を作動することで前記吸気系での流通量が低下した吸気
に二酸化炭素を添加するCO2添加手段と、を有するこ
とを特徴とする。
【0008】ここで、 「酸素が過剰な状態にある排気ガス中の窒素酸化物を
還元剤を用いて浄化するリーンNOx触媒を排気系に有
する内燃機関」とは、例えばガソリン直噴リーンバーン
エンジンやディーゼルエンジンをいう。これらのエンジ
ンは、シリンダ内における空気と燃料の混合比率で空気
の割合いが燃料のそれよりも非常に多い。よって、本発
明に係る内燃機関は、比較的空燃比が濃い他の内燃機関
に比べて排気中に含まれる酸素が非常に多く、反対に炭
化水素や一酸化炭素は非常に少ない。また、リーンNO
x触媒には選択還元によるものと吸蔵還元によるものと
がある。選択還元式は、窒素酸化物,炭化水素および一
酸化炭素を同時にかつ連続的に浄化する連続処理方式の
ことであり、吸蔵還元式は、触媒が窒素酸化物を一旦吸
込んで窒素酸化物で飽和状態になってから、炭化水素ま
たは/および一酸化炭素を多量に供給して一気に窒素酸
化物を浄化する間欠処理方式のことである。
【0009】「リーンNOx触媒による窒素酸化物の
浄化を要するとき」とは、窒素酸化物浄化のために必要
な特定の条件が揃ったときであり、特定の条件とは、例
えばリーンNOx触媒が活性するときである。そして、
触媒が活性するには触媒がある程度の温度にならなけれ
ばならない。よって、リーンNOx触媒による窒素酸化
物の浄化を要するときは、触媒は、これが活性するに十
分な温度領域になければその機能を発揮しない。
【0010】「CO2添加手段」は、吸気系に二酸化
炭素を加えることで吸気中の二酸化炭素の濃度を他の成
分との比較で増大するものである。ただし、内燃機関本
体の排気ポートから出た直後のガス、いわゆる出ガスに
含まれる二酸化炭素を利用して、吸気系の二酸化炭素の
濃度を増大する手段、例えばEGR装置は含めない。E
GR装置は内燃機関の燃焼ガスを再利用するものである
から、EGR装置によって吸気系に再循環する排気再循
環ガスが含む二酸化炭素の濃度は、内燃機関の燃焼状態
によって可変し、よって、二酸化炭素の濃度を制御する
難かしさを伴うからである。
【0011】また、CO2添加手段は、EGR装置によ
って排気系から吸気系に循環する排気に含まれている二
酸化炭素の濃度よりも高い濃度を吸気系に加え得る手段
であることが好適である。
【0012】本発明では、リーンNOx触媒による窒素
酸化物の浄化を要するときに吸気量低下手段を作動する
ことで、吸気系における吸気流通量が低下する。そし
て、この吸気流通量が低下した状態の吸気にCO2添加
手段で二酸化炭素を添加するので、内燃機関本体内部に
向かう吸気は二酸化炭素濃度の高いものとなる。しか
も、本発明に係るCO2添加手段は、前記のように比較
的濃度の高い二酸化炭素を供給する。このため、二酸化
炭素濃度の高い吸気を内燃機関の燃焼に供すると、炭化
水素から一酸化炭素へ、また一酸化炭素から二酸化炭素
への反応がしにくくなる。これは吸気中に二酸化炭素が
多いので、すなわち極論すれば、二酸化炭素が飽和状態
にあれば二酸化炭素を生成する炭化水素と一酸化炭素の
酸化反応が進行しにくくなるので、排気ガス中に炭化水
素と一酸化炭素とが遊離状態で多量に存在するようにな
る。
【0013】したがって、本発明では、還元剤として作
用する炭化水素と一酸化炭素とが単体で多く存在する排
気ガスを排気系に設けたリーンNOx触媒に送るので、
窒素酸化物の浄化を極めて有効に行える。しかも、本発
明では、吸気量低下手段で吸気量を低下するようになっ
ているので、内燃機関の燃焼熱を一定とした状態で吸気
量を低下すれば、それだけ吸気が内燃機関から受ける熱
量が増える。よって、排気温の温度は上昇し、この温度
上昇した排気温の熱を受けてリーンNOx触媒が温度上
昇するので、リーンNOx触媒はその活性温度にも早く
達する。
【0014】また、本発明では、従来技術のように、炭
化水素の供給を副噴射で行う必要がない。このため、従
来技術で述べた副噴射に起因する弊害、すなわち、燃料
噴射装置にかかる負荷を軽減できるので、燃料噴射装置
は耐久性が低下することはない。
【0015】(2)前記(1)項において、前記CO2
添加手段は、前記内燃機関の本体とは別体の燃焼装置の
ことであって、この燃焼装置の出す燃焼ガスを前記内燃
機関の吸気系へ導入することを特徴としてもよい。
【0016】ここで、 「燃焼装置」とは、具体的には、前記内燃機関の燃焼
用燃料を燃料として使用する燃焼式ヒータ装置が好適で
あり、この燃焼式ヒータ装置は、燃焼室本体と、この燃
焼室本体に燃焼用空気を前記内燃機関の吸気系を構成す
る吸気系構造物の一つである吸気通路から供給する空気
供給路と、この空気供給路から前記燃焼室本体に供給
し、そこで燃焼する燃焼ガスを前記吸気通路に排出する
燃焼ガス排出路とを備えているものが好ましい。
【0017】また、燃焼装置は内燃機関の本体とは別体
に設けて有るが、この意味は、燃焼装置は、内燃機関本
体のシリンダでの燃焼に何等影響を受けずに独自の燃焼
を行い、その時に出る燃焼ガスを前記燃焼ガス排出路を
通じて前記吸気通路に排出できるように設定するという
意味である。この意味でもEGR装置は、燃焼装置であ
るCO2添加手段には含まれない。このような燃焼装置
は、内燃機関の気筒内における燃焼時の圧力よりも低圧
下で作動するのが好ましい。低圧とは、例えば大気圧が
挙げられる。内燃機関の高圧なシリンダ内よりも低圧な
大気圧下の方が燃料が気化し易くより理論空燃比の近く
で燃焼できるため、排出する二酸化炭素量を多くできる
からである。つまり、理論通りにきれいに燃えるので、
この燃焼装置の燃焼ガスは、二酸化炭素の割合いが高い
といえる。
【0018】(3)前記(1)項において、前記吸気量
低下手段は、前記吸気系を構成する吸気系構造物の一つ
である吸気通路を開閉しこれにより前記吸気通路を流れ
る吸気の量を調整する吸気量調整弁を有するものである
ことが望ましい。吸気量調整弁は、例えば、これを駆動
する弁体駆動部を備え、弁体駆動部を圧力制御弁で動か
すようにすればよい。弁体駆動部としては、例えば、ダ
イアフラムを有するアクチュエータが、また圧力制御弁
としてはVSV(バキューム・スイッチング・バルブ)
が挙げられる。そして、圧力制御弁は、コンピュータ、
つまりECU(エレクトロニック・コントロール・ユニ
ット)の中枢部であるCPU(セントラル・プロセッシ
ング・ユニット;中央情報処理装置)によって制御する
とよい。
【0019】(4)前記(2)項において、前記燃焼装
置は、内燃機関が所定の運転状態にある時に作動して燃
料を燃焼し、その時に出る燃焼ガスの熱で機関関連要素
を暖めるとともに、この所定の運転状態にあるときと前
記リーンNOx触媒による窒素酸化物の浄化を要すると
きとで空燃比を変えることが望ましい。
【0020】ここで、 「内燃機関が所定の運転状態にあるとき」とは、内燃
機関の寒冷時や極寒冷時における、内燃機関の運転中あ
るいは内燃機関を始動した後、ならびに内燃機関自身の
発熱量が少ないとき(例えば燃料消費が少ないとき)お
よびそれにより機関冷却水(以下「冷却水」という。)
の受熱量が少なく、冷却水温度が所定温度以下のときの
ことである。そして、寒冷時とは、外気温がほぼ−10
℃〜ほぼ15℃位の時であり、極寒冷時とは、外気温が
ほぼ−10℃よりも低い時である。冷却水の所定温度と
しては、例えば60℃を挙げられる。なお、内燃機関が
所定の運転状態にあるときと、リーンNOx触媒による
窒素酸化物の浄化を要するときとは、同じ温度または同
じ温度領域を共有する場合が考えられる。すなわち、あ
る温度または温度領域にあっては、燃焼装置もリーンN
Ox触媒も機能しているということである。
【0021】「機関関連要素」とは、冷却水や、ある
いは吸気に燃焼式ヒータの燃焼ガスを導入する内燃機関
自体のことである。本発明のリーンNOx触媒を有する
内燃機関では、内燃機関が所定の運転状態にある時に内
燃機関とは別体の燃焼装置が作動して燃料を燃焼し、そ
の燃焼時に出る燃焼ガスの熱で機関関連要素を暖めてい
るので、内燃機関が所定の運転状態にあるとき、すなわ
ち外気が例えば寒冷時以下の低温時に内燃機関を運転し
ているときにおいて、燃焼装置の燃焼ガスを吸気通路に
混入すると、吸気通路にそれまで流れていた新気は、燃
焼ガスの燃焼熱を含む燃焼ガス混入吸気となる。よっ
て、内燃機関の暖機促進ができる。また内燃機関搭載車
輌の車室内を暖める車室用ヒータと内燃機関とを冷却水
の通る冷却水通路で連結し、この冷却水通路に燃焼装置
を設定しておけば、冷却水通路を通る冷却水が熱媒体と
なって燃焼装置から受熱し、この受熱によって得た熱を
車室用ヒータから放出するようにできるので、車室用ヒ
ータのヒータ性能の向上を図るのに寄与する。また、空
燃比はこれを当該所定の運転状態にあるときとリーンN
Ox触媒による窒素酸化物の浄化を要するときとで変更
することが好適であるから、燃焼装置を暖機促進用およ
び車室用ヒータのヒータ性能向上用の加熱装置として用
いる場合は、燃焼装置の空燃比をそれに適合したものと
するのが好ましく例えばリーンにするとよい。但し、リ
ーンといっても不完全燃焼が生じない限度におけるリー
ンであることが望ましい。また、リーンNOx触媒によ
る窒素酸化物の浄化を要するときは、その空燃また、リ
ーンNOx触媒による窒素酸化物の浄化を要するとき
は、その空燃比をそれに適合したものとするのが好まし
く例えばリッチにするとよい。但し、リッチといっても
スモークが発生しない限度におけるリッチであることが
望ましい。
【0022】このようにすることで、燃焼装置をこれ一
つで加熱装置としても、またCO2添加手段としてもそ
の機能を十分に発揮できる状態で兼用できる。燃焼装置
を加熱装置として機能させるときには十分な熱量が得ら
れる範囲で空燃比をリーンとすれば燃料消費は少なくて
済み、またCO2添加手段として機能させるときには十
分なCO2が得られるような空燃比とすべき要求があ
る。つまり加熱装置として機能させるときとCO2添加
手段として機能させるときとでは要求される空燃比が異
なるのである。」上記の使い分けはあるにしろ、燃焼式
ヒータは、本来、普通の状態で使用する分には、スモー
クのほとんどない、換言すればカーボンを含まない、ま
た、二酸化炭素の濃度の濃い燃焼ガスを出す。このた
め、従来知られているEGR装置に比べ、内燃機関の摩
耗と腐食発生の心配がなく、耐久性向上も期待できる。
【0023】また、従来ではEGR装置が作動できるの
は、冷却水が[例えば60℃]以上の高温のときでなけ
ればならないが、本発明によれば冷却水が寒冷時以下の
場合であっても窒素酸化物の低減が可能となる。
【0024】加えて、二酸化炭素は、それ自体にスモー
ク抑制効果がある。これは、次の理由による。すなわ
ち、二酸化炭素の熱解離(すなわち、雰囲気温度が14
00℃において、CO2→2CO+O2)によって生成し
た酸素がすすを再燃焼し、かつ二酸化炭素が、生成した
炭素を酸化する(すなわち、CO2+C→2CO)の
で、内燃機関が高負荷のときでもスモークの抑制効果を
期待できる。
【0025】そして、燃焼式ヒータの排気熱は、内燃機
関で回収するので、内燃機関側冷却水受熱量が増えるた
め、暖機促進を図れるとともに、車室用ヒータを備えた
車輌であればそのヒータ性能も向上することができる。
【0026】また、燃焼式ヒータの燃焼ガス排出路を吸
気通路に通じるようにしておくことで、燃焼式ヒータの
燃焼ガス中の未燃成分は、内燃機関で再度燃焼し、そし
てこれが内燃機関の排気系に至ると、この排気系に設け
られるリーンNOx触媒によって浄化できる。
【0027】さらに、燃焼式ヒータの空気供給路および
燃焼ガス排出路は大気に直接開口していないので、騒音
の低減効果も期待できる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
した図面に基いて説明する。 〈装置の全体説明〉内燃機関としてのエンジン1は水冷
式であって、冷却水が循環する図示しないウォータジャ
ケットを備えたエンジン本体3と、エンジン本体3の図
示しない複数の気筒内に燃焼に必要な空気を送り込む吸
気装置5と、この吸気装置5に係る前記空気と図示しな
い燃料噴射装置による噴射燃料とからなる混合気を前記
気筒内で燃焼した後の排気ガスを大気中に放出する排気
装置7と、エンジン1を搭載する車輌の室内を暖める車
室用ヒータ9とを有する。エンジン1は、ディーゼルエ
ンジンまたはガソリン直噴リーンバーンエンジンであ
る。
【0029】吸気装置5は、気筒内に新鮮な空気を取り
入れるエアクリーナ13を吸気装置5の始端とする。そ
して、このエアクリーナ13から吸気装置5の終端であ
るエンジン本体3の図示しない吸気ポートまでの間に、
吸気系構造物であるターボチャージャ15のコンプレッ
サ15a,エンジン本体3の図示しない気筒内における
燃焼時の圧力よりも低圧である大気圧下で燃焼する燃焼
式ヒータ17,インタークーラ19,吸気系を流通する
吸気の量を低下する吸気量低下手段20およびインテー
クマニホールド21を備えている。
【0030】これらの吸気系構造物は、これらと同様の
吸気系構造物であってかつ複数の連結管を備える吸気通
路としての吸気管23に属する。吸気管23は、コンプ
レッサ15aを境に、吸気装置5に入って来る外気がコ
ンプレッサ15aによって強制的に押し込まれるため加
圧状態となる下流側連結管27と、そうでない上流側連
結管25とに大別できる。
【0031】一方の上流側連結管25は、図1におい
て、エアクリーナ13からコンプレッサ15aに向けて
まっすぐ延びる棒状の本流管29と、本流管29に対し
てバイパス状に接続する支流管としてのヒータ用枝管3
1とからなる。
【0032】本流管29のうちエアクリーナ13の下流
側近傍箇所には外気温センサ32を取付けてある。エア
クリーナ13から本流管29に入って来る外気Aは、エ
ンジン1および燃焼式ヒータ17に対する新気であっ
て、その温度を外気温センサ32で検出する。
【0033】ヒータ用枝管31は、その途中に燃焼式ヒ
ータ17を含み、また燃焼式ヒータ17の空気の流れ方
向における上流側部位と本流管29とを結ぶとともに本
流管29から燃焼式ヒータ17に新気すなわち空気を供
給する空気供給路33と、燃焼式ヒータ17の空気の流
れ方向における下流側部位と本流管29とを結びかつ燃
焼式ヒータ17から出る燃焼ガスを本流管29に出す燃
焼ガス排出路35とを有する。なお、ヒータ用枝管31
に係る空気とは、空気供給路33を通って燃焼式ヒータ
17に向かう新気a1のことだけを意味するのではな
く、燃焼式ヒータ17から排出され燃焼ガス排出路35
を通って本流管29に向かう燃焼ガスa2も意味する。
一般に燃焼式ヒータの燃焼ガスは、通常の燃焼状態では
スモークのほとんどない、換言すればカーボンを含まな
いガスであり、この実施の形態に係る燃焼式ヒータ17
も同様である。よって、燃焼式ヒータ17の燃焼ガスa
2を内燃機関の吸気として使用しても支障はない。ま
た、本流管29に戻る空気a2は、大気圧下で燃焼する
燃焼式ヒータ17の燃焼に供されて熱を持った燃焼ガス
であるから、二酸化炭素を多量に含む。
【0034】燃焼ガス排出路35のうち燃焼式ヒータ1
7寄り箇所には、燃焼ガス温度センサ36および燃焼ガ
スに含まれる二酸化炭素の濃度を検出するCO2センサ
37を取付けてある。
【0035】燃焼ガス温度センサ36で燃焼式ヒータ1
7から本流管29に入る前の燃焼式ヒータ17の燃焼ガ
スの温度を、また、CO2センサ37で燃焼ガス中の二
酸化炭素の濃度を検出する。よって、燃焼式ヒータ17
は二酸化炭素を含む燃焼ガスを燃焼ガス排出路35を介
して本流管29に導きこれにより、それまで本流管29
を流れていた吸気に二酸化炭素を添加するので、この燃
焼式ヒータ17は、燃焼装置であると同時にCO2添加
手段といえる。
【0036】また、空気供給路33および燃焼ガス排出
路35の本流管29とのそれぞれの接続箇所c1および
c2のうち、接続箇所c1は接続箇所c2よりも本流管
29の上流側に位置する。よって、エアクリーナ13か
らの外気(新気)Aは、まず接続箇所c1でヒータ用枝
管31に分岐する空気a1と、分岐せずに本流管29を
接続箇所c2に向かう空気a1’とに分かれる。接続箇
所c1で分岐した空気a1は、空気供給路33−燃焼式
ヒータ17−燃焼ガス排出路35を経由して接続箇所c
2から本流管29に空気a2となって戻る。また、この
a2と前記新気a1’とが接続箇所c2で合流し、燃焼
ガス混入空気a3となる。
【0037】本流管29に戻る空気a2は、前記のよう
に大気圧下で燃焼する燃焼式ヒータ17の燃焼に供され
て熱を持つ燃焼ガスであるから、二酸化炭素を多量に含
む。このガスa2が前記空気a1’と接続箇所c2で合
流して燃焼ガス混入空気a3となると、その結果、この
燃焼ガス混入空気a3が二酸化炭素を多量に含んだ状態
でエンジン本体3に入る吸気となる。なお、燃焼式ヒー
タ17の燃焼状態は、コンピュータ、つまりECU46
の中枢部であるCPUで制御される。そして、この制御
によって燃焼式ヒータ17の空燃比を調整すれば、二酸
化炭素の濃度を自在にできる。
【0038】下流側連結管27は、図1にあるよう、コ
ンプレッサ15aとインテークマニホールド21とを結
ぶ管であり、この実施の形態ではL字形をしている。ま
た、下流側連結管27のうち、インテークマニホールド
21寄りの箇所にはインタークーラ19を配置してあ
り、またインテークマニホールド21にはこれと一体に
なるように吸気量低下手段20を設けてある。
【0039】吸気量低下手段20は、インテークマニホ
ールド21の図示しない導入口に配置してあり、その内
部には図示しない吸気量調整弁を備えている。吸気量調
整弁は、これを駆動するアクチュエータを備え、このア
クチュエータをVSV(バキューム・スイッチング・バ
ルブ)で動かすようになっている。なお、簡略化のた
め、吸気量調整弁と同様にアクチュエータおよびVSV
も吸気量低下手段20に含まれるものとし、したがって
これらをひとまとめにして吸気量低下手段20として図
示する。なお、VSVは、ECU46のCPUで制御す
る。
【0040】一方、排気装置7は、エンジン本体3の図
示しない排気ポートを排気装置7の始端とし、そこから
排気装置7の終端であるマフラ41までの間に、排気系
構造物であるエキゾーストマニホールド38,ターボチ
ャージャ15のタービン15bおよび触媒コンバータ3
9を同じく排気系構造物である排気管42上に備えてあ
る。排気装置7を流れる空気はエンジン1の排気ガスと
して符号a4で示す。
【0041】触媒コンバータ39は、その内部にリーン
NOx触媒を三元触媒として使用しており、排気系が特
に酸素過剰な雰囲気状態、すなわちリーン状態にあると
きに排気ガス中の窒素酸化物を還元剤を用いて浄化す
る。リーンNOx触媒は選択還元式と吸蔵還元式がある
が、吸蔵還元式のリーンNOx触媒を用いることとす
る。
【0042】次に燃焼式ヒータ17の構造を図2に概略
示す。燃焼式ヒータ17は、エンジン本体3の前記ウォ
ータジャケットとつながっており、燃焼式ヒータ17
は、その内部にウォータジャケットからの冷却水を通す
冷却水通路17aを有する。この冷却水通路17aを流
れる冷却水(図2に破線矢印で示す。)は、燃焼式ヒー
タ17の内部に形成した燃焼部である燃焼室17dの周
りを巡るようにして通過し、その間に燃焼室17dから
の熱を受けて暖まる。これについては順次詳しく述べ
る。
【0043】燃焼室17dは、火炎を出す燃焼筒17b
と、燃焼筒17bを覆うことで火炎が外部に漏れないよ
うにする円筒状の隔壁17cとからなる。燃焼筒17b
を隔壁17cで覆うことで、燃焼室17dを隔壁17c
内に画成する。そして、この隔壁17cも燃焼式ヒータ
17の外壁43aで覆われ、両者間には間隔をあけてあ
る。この間隔をおくことで、外壁43aの内面と隔壁1
7cの外面との間に前記冷却水通路17aができる。
【0044】また、燃焼室17dは、前記空気供給路3
3および燃焼ガス排出路35とそれぞれ直接つながる空
気供給口17d1および排気排出口17d2を有してい
る。空気供給路33から送られて来た空気a1は、空気
供給口17d1から燃焼室17dに入るとその中を伝っ
て排気排出口17d2に至り、その後、燃焼ガス排出路
35を経由して、既述のように本流管29に空気a2と
して流れ入る。よって、燃焼室17dは、燃焼式ヒータ
17内において空気a2に燃焼によって変化する空気a
1を通す空気通路の形態になっている。
【0045】そして、燃焼式ヒータ17が燃焼した後、
燃焼ガス排出路35を経由して本流管29に戻る空気a
2は、いわば燃焼式ヒータ17が排出する排気ガスであ
るから熱を持つ。そして、この熱を持った空気a2が燃
焼式ヒータ17から燃焼ガス排出路35に出るまでの間
において、空気a2の持つ熱が、隔壁17cを通して冷
却水通路17aを流れる冷却水に伝わり、既述のように
冷却水を暖める。よって、燃焼室17dは熱交換通路で
もある。
【0046】なお、燃焼筒17bは、図示しない燃料ポ
ンプとつながっている燃料供給管17eを備え、そこか
ら前記燃料ポンプのポンプ圧を受けて燃焼用燃料を燃焼
筒17bに供給する。供給した燃焼用燃料は、燃焼式ヒ
ータ17内で気化して気化燃料になり、この気化燃料
は、図示しない着火源によって着火する。
【0047】また、空気供給路33と燃焼ガス排出路3
5とは、燃焼式ヒータ17のみに用いるものであるか
ら、これらは燃焼式ヒータ17に属する。次に、冷却水
通路17aに対する冷却水の循環について説明する。
【0048】冷却水通路17aは、エンジン本体3の前
記ウォータジャケットとつながっている冷却水導入口1
7a1と、車室用ヒータ9とつながっている冷却水排出
口17a2とを有する。
【0049】冷却水導入口17a1とエンジン本体3と
の間には水管路W1を介在してあり、冷却水排出口17
a2と車室用ヒータ9との間は水管路W2で連結してあ
る。これらの水管路W1および水管路W2を介して、燃
焼式ヒータ17はエンジン本体3の前記ウォータジャケ
ットおよび車室用ヒータ9とつながっている。また、車
室用ヒータ9とエンジン本体3も水管路W3を介してつ
ながっている。
【0050】したがって、エンジン本体3のウォータジ
ャケットの冷却水は、その流れの順序として、水管路
W1を介して冷却水導入口17a1から燃焼式ヒータ1
7に至り、そこで暖められる。この暖められた冷却水
は、燃焼式ヒータ17の冷却水排出口17a2から水管
路W2を介して車室用ヒータ9に至る。そして、冷却
水は、車室用ヒータ9で熱交換されて温度が下がった
後、水管路W3を介してウォータジャケットに戻る。な
お、前記ウォータジャケットには、冷却水温度を検出す
る水温センサ44を取り付けてある。
【0051】このように、冷却水は、水管路W1と、水
管路W2と、水管路W3を介して、エンジン本体3と、
燃焼式ヒータ17と、車室用ヒータ9との間を循環す
る。また、燃焼室本体43の内部には、この他に送風フ
ァン45を備えてある。
【0052】一方、ECU46は、吸気量低下手段2
0,外気温センサ32,燃焼ガス温度センサ36,CO
2センサ37,水温センサ44および回転数センサ59
と、ならびに送風ファン45および燃料ポンプと電気的
につながっている。そして、各センサ32,36,3
7,44および59等の各パラメータに応じて、CPU
が、リーンNOx触媒39による窒素酸化物の浄化を要
すると判断すると、燃焼式ヒータ17の燃焼状態を適宜
制御して、燃焼式ヒータ17の火炎の勢いや大きさ,温
度等を最適状態に維持する。また、CPUによる燃焼式
ヒータ17の燃焼状態の制御によって、燃焼式ヒータ1
7の排気の温度や燃焼ガスに含まれる二酸化炭素の量を
調える。すなわち燃焼式ヒータ17の空燃比を調整す
る。この調整内容については、燃焼式ヒータ17の作動
制御実行ルーチンのフローチャートの説明で詳しく述べ
る。また、「リーンNOx触媒39による窒素酸化物の
浄化を要するとき」とは、窒素酸化物浄化のために必要
な特定の条件が揃ったときであり、特定の条件とは、リ
ーンNOx触媒39が活性し、かつ、リーンNOx触媒
39は吸蔵還元式であり吸蔵したNOxを浄化する条件
(例えば所定運転時間毎)を満たしたときである。そし
て、リーンNOx触媒39が活性するには触媒自体があ
る程度の温度にならなければならない。よって、リーン
NOx触媒39による窒素酸化物の浄化を要するとき
は、リーンNOx触媒39は、これが活性するに十分な
温度領域になければその機能を発揮しない。さらに、C
PUは、各センサ32,36,37,44および59等
の各パラメータに応じて吸気量低下手段20のVSVお
よびアクチュエータを作動制御して吸気量調整弁を開閉
制御する。なお、吸気量調整弁が開閉することをこの明
細書では符号の付いている吸気量低下手段20を用い
て、便宜上、吸気量低下手段20が作動するというもの
とする。吸気量低下手段20の作動制御についても燃焼
式ヒータ17の作動制御実行ルーチンのフローチャート
で詳しく述べる。
【0053】なお、本流管29のうち、空気供給路33
および燃焼ガス排出路35の本流管29とのそれぞれの
接続箇所c1およびc2の間には、エアフロメータ70
を設けてある。この実施の形態で用いるエアフロメータ
70は、その入口側と出口側とで圧力差の少ない、例え
ばホットワイヤ式またはフィルム式のエアフロメータで
ある。
【0054】次に図3および図4を用いて燃焼式ヒータ
17の作動制御実行ルーチンについて述べる。なお、図
3および図4は、本来であれば同一の紙面にまとめて示
すべきであるが、紙面のスペースの関係で分断してあ
る。図3に示すの符号および図4に示すの符号は対
応しており、処理が図3のから図4のへ移行するこ
とを示す。
【0055】このルーチンはエンジン1を駆動する図示
しない通常のフローチャートの一部であり、以下に述べ
るS101〜S114の各ステップからなる。これらの
ステップからなるフローチャートは、ECU46のRO
Mに記憶してある。また、以下の手順における動作はす
べてECU46のCPUによるものである。なお、記号
Sを用い、例えばステップ101であればS101と省
略して示す。
【0056】エンジン1のスタート後、処理がこのルー
チンに移行すると、まずS101で燃焼式ヒータ17を
効かせる必要のある運転状態にエンジン1があるかどう
かを判定する。この判定には、水温センサ44で検出し
た冷却水温度THWが所定の温度T1以下であるかどうか
で判断する。S101で肯定判定すればS102で燃焼
式ヒータ実行フラグF1の値を「1」にセットし、S1
03に移行する。燃焼式ヒータ17を効かせる必要のあ
る運転状態とは、例えばエンジン1が寒冷時や極寒冷時
においての運転中や内燃機関の始動後、ならびに内燃機
関自身の発熱量が少ないときおよびそれにより冷却水の
受熱量が少ないときである。よって、この場合、当然冷
却水の温度THWも低く、例えば60℃位の場合を挙げら
れる。
【0057】冷却水の温度THWが60℃よりも高い場合
は、燃焼式ヒータ17を効かせる必要のない運転状態に
エンジン1がある場合であるから、S101で否定判定
する。そして、その後はS108にて燃焼式ヒータ実行
フラグF1の値を「0」にセットし、S103に移行す
る。
【0058】S103では、リーンNOx触媒39が活
性した状態に既にあるかどうかを判定する。リーンNO
x触媒39が活性しているかどうか、換言すれば触媒活
性温度に達しているかどうかは、エンジン1がスタート
した後の図示しないインジェクタの燃料噴射量を積分し
ていきその積算値が所定値に達しているかどうかで判定
する。S103で肯定判定すれば次のS104に進み、
否定判定すればS109に移行する。インジェクタの燃
料噴射量の積算は、CPUによるインジェクタへの実行
命令信号の積算に等しく、その実行命令信号の積算数が
所定数に達したらリーンNOx触媒39が活性している
と判定する。
【0059】S104では、エンジン1が所定の低回転
数で軽負荷域で運転されているかどうかを判定する。S
104で肯定判定すればS105に進み、否定判定すれ
ばS109に移行する。エンジン1が低回転数でかつ軽
負荷域で運転されているかどうかを判定するのは次の理
由による。すなわち、低回転数、軽負荷域でエンジン1
を駆動する場合、必要な噴射燃料量は元々少ない。この
ため、吸気量低下手段20を作動して吸気量を減らして
もエンジン本体3の燃焼室で燃焼するときの空燃比はリ
ッチにならず、よってスモークの発生を抑制できるから
である。これに対して高回転数、高負荷域でエンジン1
を駆動する場合、必要な噴射燃料量は元々多い。このた
め、吸気量低下手段20を作動して吸気量を減らすと空
燃比はリッチになりスモークの発生を抑制できなくなっ
てしまうからである。
【0060】S105では、リーンNOx触媒39の還
元処理をする必要条件が成立しているかどうかを判定す
る。S105で肯定判定すればS106に進み、否定判
定すればS109に移行する。リーンNOx触媒39の
還元処理をする必要条件が成立しているかどうかとは、
リーンNOx触媒に窒素酸化物が所定量吸蔵されてお
り、窒素酸化物を還元する状況にリーンNOx触媒があ
るかどうかということである。この判定をするには、エ
ンジン1のスタート後、前記インジェクタの燃料噴射量
を積分していきその積算値が所定値に達しているかどう
かで判定する。すなわちS103の判定方法と同じであ
る。
【0061】S106では還元処理実行フラグF2の値
を「1」にセットし、その後S107に移行する。ま
た、S103,S104およびS105で否定判定した
場合のS109では、還元処理実行フラグF2の値を
「0」にセットする。S103〜S105で否定判定し
た場合、その後S110に移行する。
【0062】S110では還元処理実行フラグF2が
「1」であるかどうかを判定し、肯定判定の場合はS1
11へ進み、否定判定の場合、すなわち還元処理実行フ
ラグF2が「0」である場合はS112へ進む。
【0063】S111では燃焼式ヒータ17の空燃比A
/Fがリッチになるように燃焼式ヒータ17の前記燃料
ポンプや送風ファン45の回転数を制御した状態で燃焼
式ヒータ17を作動し、このルーチンを終了する。
【0064】S112では、燃焼式ヒータ実行フラグF
1が「1」かどうかを判定する。肯定判定すればS11
3に進み、否定判定すればS114に進む。S113で
は燃焼式ヒータ17の空燃比A/Fがリーンになるよう
に燃焼式ヒータ17の前記燃料ポンプや送風ファン45
の回転数を制御した状態で燃焼式ヒータ17を作動し、
このルーチンを終了する。
【0065】S114では、エンジン1の運転状態が燃
焼式ヒータ17を作動する状態でないので、燃焼式ヒー
タ17を停止し、その後このルーチンを停止する。以上
述べたものが、本発明の実施形態に係るリーンNOx触
媒を有する内燃機関Iである。
【0066】〈実施形態の作用効果〉次にこのような構
成のリーンNOx触媒を有する内燃機関Iの作用効果に
ついて説明する。
【0067】リーンNOx触媒39による窒素酸化物の
浄化を要するときに吸気量低下手段20を作動すること
で、吸気系における吸気流通量が低下する。そして、こ
の吸気流通量が低下した状態の吸気にCO2添加手段で
ある燃焼式ヒータ17で二酸化炭素を添加するので、エ
ンジン本体3内部に向かう吸気は二酸化炭素濃度の高い
ものとなる。このため、二酸化炭素濃度の高い吸気をエ
ンジン1の燃焼に供すると、エンジン本体3の気筒内の
燃焼では、炭化水素から一酸化炭素へ、また一酸化炭素
から二酸化炭素への反応がしにくくなる。これは吸気中
に二酸化炭素が多いので、すなわち、極論して二酸化炭
素が飽和状態にあれば、二酸化炭素を生成する炭化水素
と一酸化炭素の酸化反応が進行しにくくなる。よって、
排気ガス中に炭化水素と一酸化炭素とが遊離状態で多量
に存在するようになる。
【0068】したがって、リーンNOx触媒を有する内
燃機関Iでは、還元剤として作用する炭化水素と一酸化
炭素とが単体で多く存在する排気ガスを排気系に設けた
リーンNOx触媒に送るので、窒素酸化物の浄化を極め
て有効に行える。しかも、吸気量低下手段20で吸気量
を低下するようになっているので、エンジン1の燃焼熱
を一定とした状態で吸気量を低下すれば、それだけ吸気
がエンジン1から受ける熱量が増える。この結果、排気
温は上昇し、したがって、この排気温の熱を受けてリー
ンNOx触媒は温度上昇するので活性温度にも早く達す
る。
【0069】また、リーンNOx触媒を有する内燃機関
Iでは、炭化水素や一酸化炭素を還元剤として利用する
ので、従来技術のように、炭化水素の供給を副噴射で行
う必要がない。このため、従来技術の項で述べた副噴射
に起因する弊害、すなわち、燃料噴射装置にかかる負荷
を軽減できるので、燃料噴射装置は故障しにくくなる。
【0070】図5,図6および図7は、リーンNOx触
媒を有する内燃機関Iと、これまでの技術との違いを、
窒素酸化物,炭化水素および一酸化炭素の発生量の差で
比較したものである。
【0071】図5,図6および図7は、それぞれ窒素酸
化物,炭化水素および一酸化炭素の出ガスに占める割合
を示している。各図における実線は従来技術によるもの
であり、破線がリーンNOx触媒を有する内燃機関Iに
よるものである。また、各図の縦軸は、各物質の発生量
を示しており、横軸は燃料の噴射タイミングの時期をク
ランク角で示している。横軸上に示される数値がクラン
ク角であり、数値0が上死点を意味する。よって、0よ
りも図面に向かって右側に進む程、いわゆる進角であ
り、同じく左側に進む程、いわゆる遅角である。
【0072】これらの図から、窒素酸化物の浄化が極め
て有効になされていることが、グラフの傾き角が極めて
小さいことからわかる。また、図6および図7から、そ
れぞれ炭化水素および一酸化炭素が、どのクランク角で
あってもこれまでよりも多量に発生していることがわか
る。よって、これら炭化水素および一酸化炭素をリーン
NOx触媒39の還元剤として用いるにあたり、有効利
用できるといえる。
【0073】また、リーンNOx触媒を有する内燃機関
Iによれば、炭化水素と一酸化炭素とが単体で存在する
割合が多くなる。そして、炭化水素や一酸化炭素は還元
剤として利用されるので、従来技術のように、炭化水素
の供給を副噴射で行う必要がない。このため、炭化水素
や一酸化炭素の発生量をうまくコントロールできれば、
副噴射に起因した弊害、すなわち、燃料噴射装置にかか
る負荷を軽減できるので、燃料噴射装置が故障しにく
い。
【0074】また、リーンNOx触媒を有する内燃機関
Iでは、燃焼式ヒータ17から出る燃焼ガスa2を吸気
管23に混入することで、吸気系にそれまで流れていた
新気a1’は、燃焼ガスa2の燃焼熱を含んだ燃焼ガス
混入吸気a3となる。よって、燃焼式ヒータ17の燃焼
熱の利用によって暖機促進や車室用ヒータの性能向上を
図れることになる。燃焼式ヒータは、内燃機関に通常備
えられるものであるから、燃焼式ヒータ17をCO2
加手段として併用できる。
【0075】また、空燃比はこれをエンジン1が寒冷
時や極寒冷時においての運転中や内燃機関の始動後なら
びに内燃機関自身の発熱量が少ないときおよびそれによ
り冷却水の受熱量が少ないときと、リーンNOx触媒
による窒素酸化物の浄化を要するときとで変更すること
が好適であり、燃焼式ヒータ17を暖機促進用および車
室用ヒータのヒータ性能向上用の加熱装置として用いる
場合は、燃焼式ヒータ17の空燃比をリーンにするとよ
い。但し、リーンといっても不完全燃焼が生じない限度
におけるリーンであることが望ましい。
【0076】また、リーンNOx触媒による窒素酸化物
の浄化を要するときは、その空燃比をリッチにするとよ
い。但し、リッチといってもスモークが発生しない限度
におけるリッチであることが望ましい。
【0077】このようにすることで、燃焼装置一つで、
これを加熱装置としても、またCO 2添加手段としても
その機能を十分発揮し得る状態で兼用することができ
る。さらに、燃焼式ヒータ17は、本来スモークのほと
んどない、換言すれば、カーボンを含まない、また、二
酸化炭素の濃度の濃い燃焼ガスを出すので、それをエン
ジン1の気筒に吸入すれば、従来より知られているNO
x低減装置といえるEGR装置に比して、内燃機関の摩
耗と腐食発生の心配がなく耐久性向上も期待でき、低水
温からの窒素酸化物の低減が可能となる。
【0078】加えて、二酸化炭素自体にもスモーク抑制
効果がある。これは次の理由による。すなわち、二酸化
炭素の熱解離(すなわち、雰囲気温度が1400℃にお
いて、CO2→2CO+O2)により生成した酸素がすす
を再燃焼し、かつ二酸化炭素が生成した炭素を酸化する
(すなわち、CO2+C→2CO)ので、内燃機関が高
負荷のときでもスモークの抑制効果を期待できる。
【0079】そして、ディーゼルエンジンやガソリン直
噴リーンバーンエンジン等の低燃費エンジンは、燃焼燃
料が少ないので冷却水への熱損失が元来少ないものであ
る。よって、これらのエンジンでは、常温時でも暖機性
が悪化傾向にあるが、燃焼式ヒータ17を必要時作動す
ることで暖機性を大幅に向上できる。この結果、暖機時
のエミッションを大幅に改善できる。しかも、燃焼式ヒ
ータ17の排気熱は、エンジン本体3で回収するので、
内燃機関側冷却水受熱量が増えてヒータ性能を向上す
る。
【0080】また、燃焼式ヒータ17の燃焼ガス排出路
35は吸気管23に通じているので、燃焼式ヒータ17
の始動時等の燃焼ガス中の未燃成分は、エンジン本体3
の気筒内で再度燃焼し、そしてこれが内燃機関の排気系
に至ると、この排気系に設けられているリーンNOx触
媒39によって浄化できる。
【0081】さらに、燃焼式ヒータ17の空気供給路3
3および燃焼ガス排出路35は大気に直接開口していな
いので、騒音の低減効果も期待できる。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、酸
素過剰な排気ガス中の窒素酸化物を還元剤を用いて浄化
するリーンNOx触媒を排気系に有する内燃機関におい
て、リーンNOx触媒による窒素酸化物の浄化を要する
ときに吸気系における流通吸気量を低下する吸気量低下
手段と、この吸気量低下手段を作動することで前記吸気
系での流通量が低下した吸気に二酸化炭素を添加するC
2添加手段と、を有することを特徴とするので、吸気
系で二酸化炭素の濃度が増大すると、炭化水素から一酸
化炭素へ、また一酸化炭素から二酸化炭素への反応がし
にくくなる。極論すれば二酸化炭素が飽和状態にあれ
ば、二酸化炭素を構成する炭化水素と一酸化炭素の化学
反応が進行しないので、炭化水素と一酸化炭素とが遊離
状態に多量にあることになる。よって、本発明のリーン
NOx触媒を有する内燃機関では、炭化水素と一酸化炭
素とが単体で存在する割合が多くなる。このため、窒素
酸化物の浄化を極めて有効に行える。そして、炭化水素
や一酸化炭素は還元剤として利用されるので、炭化水素
の供給をこれまでの技術で用いていた副噴射による積極
的な燃料の供給によって行う必要がない。よって、炭化
水素や一酸化炭素の発生量をうまくコントロールできれ
ば、副噴射に起因した弊害、すなわち、燃料噴射装置に
かかる負荷を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るリーンNOx触媒を
有する内燃機関の実施の形態の概略構成図
【図2】本発明の実施の形態に係る燃焼式ヒータの概略
断面図
【図3】本発明の実施の形態に係る燃焼式ヒータの作動
制御実行ルーチンを構成する一部
【図4】本発明の実施の形態に係る燃焼式ヒータの作動
制御実行ルーチンを構成する別の一部
【図5】本発明の実施の形態に係る窒素酸化物の発生量
をこれまでの技術と比較して示す図
【図6】本発明の実施の形態に係る炭化水素の発生量を
これまでの技術と比較して示す図
【図7】本発明の実施の形態に係る一酸化炭素の発生量
をこれまでの技術と比較して示す図
【符号の説明】
1…エンジン(内燃機関) 3…エンジン本体(内燃機関の本体) 5…吸気装置 7…排気装置 9…車室用ヒータ 13…エアクリーナ 15…ターボチャージャ 15a…コンプレッサ 15b…ターボチャージャのタービン 17…燃焼式ヒータ(CO2添加手段,燃焼装置) 17a…燃焼式ヒータの冷却水通路 17a1…冷却水導入口 17a2…冷却水排出口 17b…燃焼筒 17c…円筒状隔壁 17d…燃焼室 17d1…空気供給口 17d2…排気排出口 17e…燃料供給管 19…インタークーラ 20…吸気量低下手段 21…インテークマニホールド 23…吸気管 25…上流側連結管 27…下流側連結管(吸気通路) 29…本流管 31…ヒータ用枝管 32…外気温センサ 33…空気供給路 35…燃焼ガス排出路 36…燃焼ガス温度センサ 37…CO2センサ 38…エキゾーストマニホールド 39…リーンNOx触媒 41…マフラ 42…排気管 43…外壁 45…送風ファン 46…ECU 59…回転数センサ 70…エアフロメータ I…実施の形態に係る燃焼式ヒータを有する内燃機関 c1…空気供給路33と本流管29との接続箇所 c2…燃焼ガス排出路35と本流管29との接続箇所 W1…水管路 W2…水管路 W3…水管路 A…エアクリーナ13から本流管29に入って来る外気 a1…接続箇所c1で外気Aから分岐して空気供給路3
3を流れる空気 a1’…本流管29を接続箇所c2に向かう空気 a2…燃焼式ヒータ17の燃焼ガス 符号なし…吸気量調整弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02D 41/04 ZAB F02D 41/04 ZAB F02M 31/06 ZAB F02N 17/06 ZABA F02N 17/06 ZAB F02M 31/06 ZABB (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01N 3/08 - 3/28 F02D 41/04 F02M 31/06 F02N 17/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素が過剰な状態にある排気ガス中の窒
    素酸化物を還元剤を用いて浄化するリーンNOx触媒を
    排気系に有する内燃機関において、 前記リーンNOx触媒による窒素酸化物の浄化を要する
    ときに吸気系における流通吸気量を低下する吸気量低下
    手段と、 この吸気量低下手段を作動することで前記吸気系での流
    通量が低下した吸気に二酸化炭素を添加するCO2添加
    手段と、 を有することを特徴とするリーンNOx触媒を有する内
    燃機関。
  2. 【請求項2】 前記CO2添加手段は、前記内燃機関の
    本体とは別体の燃焼装置のことであって、この燃焼装置
    の出す燃焼ガスを前記内燃機関の吸気系へ導入すること
    を特徴とする請求項1に記載のリーンNOx触媒を有す
    る内燃機関。
  3. 【請求項3】 前記吸気量低下手段は、前記吸気系を構
    成する吸気系構造物の一つである吸気通路を開閉し、こ
    れにより前記吸気通路を流れる吸気の量を調整する吸気
    量調整弁を有することを特徴とする請求項1に記載のリ
    ーンNOx触媒を有する内燃機関。
  4. 【請求項4】 前記燃焼装置は、内燃機関が所定の運転
    状態にあるときに作動して燃料を燃焼し、その時に出る
    燃焼ガスの熱で機関関連要素を暖めるとともに、この所
    定の運転状態にあるときと前記リーンNOx触媒による
    窒素酸化物の浄化を要するときとで空燃比を変えること
    を特徴とする請求項2に記載のリーンNOx触媒を有す
    る内燃機関。
JP04840098A 1997-12-19 1998-02-27 リーンNOx触媒を有する内燃機関 Expired - Lifetime JP3508532B2 (ja)

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