JP3507060B2 - 近赤外蛍光造影剤及び蛍光イメージング - Google Patents

近赤外蛍光造影剤及び蛍光イメージング

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は近赤外蛍光造影 (contrast)剤及
び当該造影剤を用いた蛍光イメージングに関するもので
ある。
【0002】
【背景技術】疾病を治療する際に、疾病の初期の段階に
おいてその疾病により生体内に引き起こされる形態学的
及び機能的変化を検出することがきわめて重大である。
特に癌を治療する場合、腫瘍の場所と大きさが効果的な
治療計画を立てる上で重要な決定因子となる。この目的
のために既に知られている方法としては穿刺等による生
検、及びX線イメージング、MRI、超音波イメージン
グ等のようなイメージング診断が挙げられる。生検は決
定的診断に有効ではあるが、同時に被験者に大きな負担
を強い、また病変の時間経過変化を追跡するには適して
いない。X線イメージング及びMRIは必然的に被験者
を放射線及び電磁波にさらすものである。さらに、上記
のような通常のイメージング診断は測定及び診断に複雑
な操作と長い時間を必要とする。この目的に使用される
装置の大きさも操作にこれらの方法を用いることを困難
にしている。
【0003】イメージング診断の1つが蛍光イメージン
グである(Lipspn R. L. et al., J. Natl. Cancer Ins
t., 26, 1-11 (1961))。この方法は造影剤として特定
の波長を有する励起光の照射により蛍光を放射する物質
を用いる。たとえば、身体に外側から励起光を照射し、
体内の蛍光造影剤から放射される蛍光が検出される。こ
のような蛍光造影剤は、例えば、腫瘍中に蓄積するポル
フィリン化合物であり、ヘマトポルフィルンのように光
力学的療法 (PDT) に用いられる。他の例としてはフォ
トフリン及びベンゾポルフィルンが挙げられる(Lipspn
R. L. et al.,上記; Meng T. S. et al., SPIE, 164
1, 90-98 (1992);WO84/04665等を参照のこと)。これ
らの化合物は元来PDTに用いられており、光毒性を有す
るが、それこそがPDTの要求する性能である。従って、
これらは診断薬としては望ましくない。
【0004】一方、フルオレセイン、フルオレサミン及
びリボフラビンのような既知の蛍光色素を用いた網膜循
環微小血管造影法が知られている(米国特許第4945239
号)。これらの蛍光色素は400-600 nmの可視光領域に蛍
光を放射する。この領域では生体組織を通しての光透過
は非常に低いため、身体の奥の部分の病変の検出はほと
んど不可能である。
【0005】さらに、肝臓機能や心拍出量を測定するた
めに使用されるインドシアニングリーン(以下 ICG と
略す)を含むシアニン化合物の蛍光造影剤としての利用
が報告されている(Haglund M. M. et al., Neurosurge
ry, 35, 930 (1994)、Li, X.et al., SPIE, 2389, 789-
797 (1995))。シアニン化合物は近赤外光領域 (700-13
00 nm)に吸収を示す。
【0006】近赤外光は生体組織を通して高い透過性を
示し、約 10 cmの頭蓋を透過することができる。そのた
め、臨床医学の分野でますます注目を集めつつある。例
えば、媒体の光学透過を用いる光学CT法が新しい科学技
術として臨床分野で注目されている。これは近赤外光が
生体を透過でき、生体内の酸素濃度及びその循環をモニ
ターするのに使用できることによる。
【0007】シアニン化合物は近赤外領域で蛍光を放射
する。この領域の蛍光は生体組織を透過することがで
き、蛍光造影剤としての可能性を有する。種々のシアニ
ン化合物が近年開発され、蛍光造影剤として試されてい
る (WO96/17628、WP97/13490等)。しかしながら、正常
な組織を患部組織と識別する能力(イメージング標的部
位に対する選択性)とともに、十分な水溶性と生体に対
する十分な安全性を有する造影剤は存在しない。
【0008】
【発明の開示】従って、本発明の目的は蛍光造影剤を提
供することにある。本発明の造影剤は毒性が低く優れた
水溶性を有する。さらに、それは生体組織中を透過でき
る近赤外領域蛍光を放射し、腫瘍及び/又は血管の特定
のイメージングを可能にする。本発明の別の目的は当該
近赤外蛍光造影剤を用いた蛍光イメージング法を提供す
ることである。本発明はシアニン色素化合物に3個以上
のスルホン酸基を導入することにより高い水溶性を有す
る蛍光造影剤が提供されるという知見に基づくものであ
る。また、この造影剤を用いて蛍光イメージング法を確
立することができることも見出された。。
【0009】 すなわち、本発明は以下を提供するもの
である。 (1)分子中に3個以上のスルホン酸基を有し、式
[I]で表される化合物:
【化学式2】 {式中、R1及びR2は同一又は異なって、それぞれ置換又
は非置換のアルキル基であり;Z1及びZ2はそれぞれ置換
又は非置換の縮合ベンゾ環又は縮合ナフト環を形成する
のに必要な非金属原子であり;rは0、1又は2であ
り;L1-L7は同一又は異なって、それぞれ置換又は非置
換のメチン基であるが、但しrが2の場合に2つずつ存
在するL6及びL7は同一又は異なっており;X及びYは同一
又は異なって、それぞれ以下の式で表される基である:
【化学式3】 (式中、R3及びR4は同一又は異なって、それぞれ置換又
は非置換のアルキル基である)}又はその医薬上許容さ
れる塩を含む近赤外蛍光造影剤。 (2)分子中にカルボン酸基を含まない上記(1)の近
赤外蛍光造影剤。 (3)式[I]中、rが1である上記(1)又は(2)
の近赤外蛍光造影剤。 (4)分子中に4個以上のスルホン酸基を含む上記
(1)から(3)のいずれかの近赤外蛍光造影剤。 (5)分子中に10個以下のスルホン酸基を含む上記
(1)から(4)のいずれかの近赤外蛍光造影剤。 (6)分子中に8個以下のスルホン酸基を含む上記
(1)から(4)のいずれかの近赤外蛍光造影剤。 (7)医薬上許容される塩がナトリウム塩である上記
(1)から(6)のいずれかの近赤外蛍光造影剤。 (8)腫瘍イメージング及び/又は血管造影のための上
記(1)から(7)のいずれかの近赤外蛍光造影剤。 (9)分子中に3個以上のスルホン酸基を有する式[I
I]の化合物のナトリウム塩:
【化学式4】 (式中、R1、R2、L1-L7、X及びYは上記の定義と同義で
あり、R5からR16は同一又は異なって、それぞれ水素原
子、スルホン酸基、カルボキシル基、水酸基、アルキル
(スルホアルキル)アミノ基、ビス(スルホアルキル)
アミノ基、スルホアルコキシ基、(スルホアルキル)ス
ルホニル基又は(スルホアルキル)アミノスルホニル基
である)但し、以下の化合物を除く。
【化学式5】
【化学式6】 (10)式[II]中において、R1及びR2がそれぞれスル
ホン酸基で置換された1から5個の炭素原子を有する低
級アルキル基であり、X及びYが同一又は異なって、それ
ぞれ以下の式:
【化学式7】 (式中、R17及びR18は1から5個の炭素原子を有する非
置換の低級アルキル基である)で表される基である上記
(9)のナトリウム塩。 (11)以下の式で表される、上記(10)のナトリウ
ム塩:
【化学式8】 (12)分子中に3個以上のスルホン酸基を有する式
[III-1]の化合物のナトリウム塩:
【化学式9】 (式中、L1-L7は上記の定義と同義であり;R19及びR20
は1から5個の炭素原子を有する低級アルキル基であっ
てスルホン酸基で置換されており;R21-R28は同一又は
異なって、それぞれ水素原子、スルホン酸基、カルボキ
シル基、水酸基、アルキル(スルホアルキル)アミノ
基、ビス(スルホアルキル)アミノ基、スルホアルコキ
シ基、(スルホアルキル)スルホニル基又は(スルホア
ルキル)アミノスルホニル基であり;X'及びY'は同一又
は異なって、それぞれ以下の式:
【化学式10】 (式中、R17及びR18は上記の定義と同義である)で表さ
れる基である)但し、以下の式で表される化合物を除
く:
【化学式11】
【化学式12】 (13)式[III-1]中において、L4が1から4個の炭
素原子を有するアルキル基で置換されたメチン基である
上記(12)のナトリウム塩。 (14)分子中に3個以上のスルホン酸基を有する式
[III-2]の化合物のナトリウム塩:
【化学式13】 (式中、R19-R28、X'及びY'は上記の定義と同義であ
り;Z3は5又は6員環を形成するのに必要な非金属原子
基でありAは水素原子又は一価の基である)である上記
(12)のナトリウム塩。(15)以下の式:
【化学式14】 で表される上記(14)のナトリウム塩。 (16)以下の式:
【化学式15】 で表される上記(12)のナトリウム塩。 (17)分子中に4個以上のスルホン酸基を含む上記
(9)、(10)、(12)、(13)及び(14)の
いずれかのナトリウム塩。 (18)分子中に10個以下のスルホン酸基を含む上記
(9)、(10)、(12)、(13)、(14)及び
(17)のいずれかのナトリウム塩。 (19)分子中に8個以下のスルホン酸基を含む上記
(9)、(10)、(12)、(13)、(14)及び
(17)のいずれかのナトリウム塩。 (20)上記(9)から(19)のいずれかのナトリウ
ム塩を含む近赤外蛍光造影剤。 (21)腫瘍イメージング及び/又は血管造影のための
上記(20)の近赤外蛍光造影剤。 (22)上記(1)の近赤外蛍光造影剤を生体内に導入
する工程、生体に励起光を照射する工程、及び上記造影
剤からの近赤外蛍光を検出する工程を含む蛍光イメージ
ング法。 (23)以下の式の化合物から成る群から選択される少
なくとも1個である上記(9)のナトリウム塩:
【化学式16】
【化学式17】
【化学式18】 (24)以下の式の化合物から成る群から選択される少
なくとも1個である上記(12)のナトリウム塩:
【化学式19】
【化学式20】
【化学式21】
【化学式22】
【化学式23】
【化学式24】
【化学式25】
【化学式26】 (25)以下の式の化合物から成る群から選択される少
なくとも1個の化合物を含む上記(1)の近赤外蛍光造
影剤:
【化学式27】
【化学式28】
【化学式29】
【化学式30】
【化学式31】
【化学式32】
【化学式33】
【化学式34】
【化学式35】
【化学式36】
【化学式37】
【化学式38】
【化学式39】
【化学式40】 (26)一価の基Aが置換又は非置換のアルキル基、置
換又は非置換のアリール基、置換又は非置換のアラルキ
ル基、低級アルコキシ基、置換されていてもよい置換ア
ミノ基、アルキルカルボニルオキシ基、置換又は非置換
のアルキルチオ基、置換又は非置換のアリールチオ基、
シアノ基、ニトロ基又は水素原子である、上記(14)
のナトリウム塩。
【0010】
【発明を実施するための最良の形態】本明細書中で使用
する用語を以下に定義する。本発明の近赤外蛍光造影剤
とは近赤外領域に蛍光を放射する造影剤を意味する。本
発明でスルホン酸基とは、当該スルホン酸基が内部塩を
形成するのに用いられる場合にはスルホン酸塩 (-SO3 -)
を意味することもある。本発明で好ましいX及びYは以下
の式で示される:
【化41】 (式中、R3及びR4は同一又は異なって、それぞれ置換又
は非置換のアルキル基である)。
【0011】R1、R2、R3及びR4における「置換又は非置
換のアルキル基」のアルキル基は好ましくは、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペ
ンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペ
ンチル基、2-メチルプロピル基、1,1-ジメチルプロピル
基等のような1から5個の炭素原子を有する直鎖又は分
枝の低級アルキル基である。置換基は、例えば、スルホ
ン酸基、カルボキシル基、水酸基等でもよい。置換され
たアルキル基の例としてはヒドロキシメチル基、1-ヒド
ロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシ
プロピル基、3-ヒドロキシプロピル基、4-ヒドロキシブ
チル基、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カ
ルボキシブチル基、スルホメチル基、2-スルホエチル
基、3-スルホプロピル基、4-スルホブチル基等が挙げら
れる。好ましいR1及びR2はスルホン酸基で置換された1
から5個の炭素原子を有する低級アルキル基(例えば、
2-スルホエチル基、3-スルホプロピル基、4-スルホブチ
ル基等)であり、R3及びR4は1から5個の炭素原子を有
する非置換の低級アルキル基(例えば、メチル基、エチ
ル基等)である。
【0012】R17及びR18における1から5個の炭素原子
を有する非置換の低級アルキル基は例えば上記でR1
R2、R3及びR4における「置換又は非置換のアルキル基」
のアルキル基について述べたものを挙げることができ
る。R19及びR20におけるスルホン酸基で置換された1か
ら5個の炭素原子を有する低級アルキル基のアルキル基
の例としては、上記でR1、R2、R3及びR4における「置換
又は非置換のアルキル基」のアルキル基について述べた
ものを挙げることができ、1から5個の炭素原子を有す
る置換された低級アルキル基の例としては2-スルホエチ
ル基、3-スルホプロピル基及び4-スルホブチル基が挙げ
られる。
【0013】R21-R28におけるアルキル(スルホアルキ
ル)アミノ基、ビス(スルホアルキル)アミノ基、スルホ
アルコキシ基、(スルホアルキル)スルホニル基及び(ス
ルホアルキル)アミノスルホニル基のアルキル部分は好
ましくは1から5個の炭素原子を有する直鎖又は分枝の
低級アルキル基であり、例えば上記でR1、R2、R3及びR4
における「置換又は非置換のアルキル基」のアルキル基
について述べたものを挙げることができる。
【0014】本発明で「置換又は非置換の縮合ベンゾ環
又は縮合ナフト環を形成するのに必要な非金属原子」と
は縮合ベンゾ環又は縮合ナフト環を形成するのに必要な
結合基を意味し、以下の式で表される基である:
【化42】 上記縮合ベンゾ環又は縮合ナフト環が置換基を有する場
合、当該結合基は置換基を含んでいてもよい。その特定
の例としては炭素原子、窒素原子、酸素原子、水素原
子、イオウ原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子)等が挙げられる。
【0015】Z1及びZ2における非金属原子により形成さ
れる縮合ベンゾ環及び縮合ナフト環の置換基の例として
は、スルホン酸基、カルボキシル基、水酸基、ハロゲン
原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨ
ウ素原子)、シアノ基、置換アミノ基(例えば、ジメチ
ルアミノ基、ジエチルアミノ基、エチル4-スルホブチル
アミノ基、ジ-(3-スルホプロピル)アミノ基等)及び、
上記環に直接又は二価の結合基により結合している上記
で定義したような置換又は非置換のアルキル基がある。
好ましい二価の結合基は、例えば、-O-、-NHCO-、-NHSO
2-、-NHCOO-、-NHCONH-、-COO-、-CO-、SO2-等でもよ
い。上記環に直接又は二価の結合基により結合している
置換又は非置換のアルキル基のアルキル基の例として
は、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基及びブ
チル基があり、置換基の例としては好ましくはスルホン
酸基、カルボキシル基及び水酸基がある。
【0016】L1-L7におけるメチン基の置換基の例とし
ては置換又は非置換のアルキル基(上記定義)、ハロゲ
ン原子(上記定義)、置換又は非置換のアリール基、低
級アルコキシ基等がある。「置換又は非置換のアリール
基」のアリール基の例としては、フェニル基、ナフチル
基等があるが、好ましくはフェニル基である。上記置換
基の例としてはハロゲン原子(上記定義、好ましくは塩
素原子)等が含まれる。置換されたアリール基として
は、例えば、4-クロロフェニル基が挙げられる。上記低
級アルコキシ基は好ましくは1から6個の炭素原子を有
する直鎖又は分枝アルコキシ基であり、とりわけメトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、tert-
ブトキシ基、ペンチルオキシ基等であり、好ましくはメ
トキシ基及びエトキシ基である。さらに、L1-L7におけ
るメチン基の置換基は互いに結合して3個のメチン基を
含む環を形成してもよく、この環がさらに異なるメチン
基を含む環とともに縮合環を形成してもよい。L1-L7
おけるメチン基の置換基の結合によって形成される3個
のメチン基を含む環の例としては4,4-ジメチルシクロヘ
キセン環等がある。
【0017】L1-L7の基から成り、環を有する共役メチ
ン鎖は好ましくは式(a)の基である:
【化43】 (式中、Z3は5又は6員環を形成するのに必要な非金属
原子を表し、Aは水素原子又は一価の基である)。
【0018】「5又は6員環を形成するのに必要な非金
属原子」の例としては上記で述べたようなものがある。
式(a)及び以下で述べる式[III-2]中で、Z3における5又
は6員環の例としてはシクロペンテン環、シクロヘキセ
ン環、4,4-ジメチルシクロヘキセン環等があり、特に好
ましいのはシクロペンテン環である。
【0019】Aで表される一価の基としては、例えば、
置換又は非置換のアルキル基(上記定義)、置換又は非
置換のアリール基(上記定義)、置換又は非置換のアラ
ルキル基、低級アルコキシ基(上記定義)、任意で置換
された置換アミノ基、アルキルカルボニルオキシ基
(例:アセトキシ基)、置換又は非置換のアルキルチオ
基、置換又は非置換のアリールチオ基、シアノ基、ニト
ロ基、ハロゲン原子(上記定義)等が挙げられる。本明
細書中で用いる場合、「置換又は非置換のアラルキル
基」のアラルキル基の例としては、ベンジル基、2-フェ
ニルエチル基、1-フェニルエチル基、3-フェニルプロピ
ル基等があり、置換基はスルホン酸基、カルボキシル
基、水酸基、置換又は非置換のアルキル基(上記定
義)、アルコキシ基(上記定義)、ハロゲン原子(上記
定義)等でもよい。「任意で置換された置換アミノ基」
の置換アミノ基としては、例えば、アルキルアミノ基
(例:メチルアミノ基、エチルアミノ基等)、ジアルキ
ルアミノ基(ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基
等)、ジフェニルアミノ基、メチルフェニルアミノ基、
環状アミノ基(例えば、モルフォリノ基、イミダゾリジ
ノ基、エトキシカルボニルピペラジノ基等)等が挙げら
れる。「任意で置換された置換アミノ基」の任意の置換
に関する置換基としてはスルホン酸基、カルボキシル基
等が挙げられる。「置換又は非置換のアルキルチオ基」
のアルキルチオ基は、例えば、メチルチオ基、エチルチ
オ基等でもよい。置換基の例としてはスルホン酸基、カ
ルボキシル基等が挙げられる。「置換又は非置換のアリ
ールチオ基」のアリールチオ基の例としては、フェニル
チオ基、ナフチルチオ基等がある。置換基の例としては
スルホン酸基、カルボキシル基等が挙げられる。
【0020】Aで表される一価の基は、好ましくはフッ
素原子、塩素原子、ジアルキルアミノ基(好ましくは6
個以下の炭素原子を有し、任意で環を形成するもの)又
はモルホリノ基である。この基は、特に好ましくはスル
ホン酸基を有する。
【0021】式[I]において、rは好ましくは1である。
医薬上許容しうる塩は式[I]の化合物と非毒性の塩を形
成するものである限りはいかなるものでもよい。それら
の例としては、ナトリウム塩、カリウム塩のようなアル
カリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩等のような
アルカリ土類金属塩;アンモニウム塩、トリエチルアン
モニウム塩、トリブチルアンモニウム塩、ピリジニウム
塩等のような有機アンモニウム塩;リジン塩、アルギニ
ン塩等のようなアミノ酸塩が挙げられる。特に好ましい
のは生体内での毒性が低いナトリウム塩である。
【0022】生体内で使用されることになる蛍光造影剤
は特に水溶性であることが必要である。本発明の近赤外
蛍光造影剤は上記化合物中に3個以上のスルホン酸基を
導入することにより水溶性が顕著に改善されている。優
れた水溶性を得るには、スルホン酸基の数は4個以上で
あることが好ましい。合成を容易にするには、スルホン
酸基の数は10個以下、好ましくは8個以下である。水溶
性の改善は各化合物の分配係数の測定、例えば分配係数
をブタノール/水の二相系で測定することにより調べる
ことができる。より詳しく言えば、3個以上のスルホン
酸基の導入によりn-ブタノール/水の分配係数log Po/w
は -1.00以下となる。
【0023】スルホン酸基は式[I]のR1、R2、Z1及び/
又はZ2、並びに式[II]のR1、R2、R5、R7、R11及び/又
はR13の位置に導入するのが特に好ましい。さらに、こ
れらのスルホン酸基は上記式(a)のAの位置において共役
メチン鎖のL4にアルキレン基のような二価基を介して導
入するのが好ましい。
【0024】分子中に3個以上のスルホン酸基を有する
式[II]の化合物のナトリウム塩のうち、R1及びR2がスル
ホン酸基で置換された1から5個の炭素原子を有する低
級アルキル基であり;X及びYが同一又は異なって、それ
ぞれ以下の式
【化44】 (式中、R17及びR18は同一又は異なって、それぞれ1か
ら5個の炭素原子を有する非置換の低級アルキル基であ
る)の基である化合物のナトリウム塩が好ましく、当該
塩は分子中に3個以上のスルホン酸基を有し、特に好ま
しいものは以下の式の化合物である。
【化45】
【0025】分子中に3個以上のスルホン酸基を有する
式[I]の化合物及びその医薬上許容しうる塩のうち、好
ましいのは式[III-1]の化合物のナトリウム塩であり:
【化46】 {式中、L1-L7は上記定義と同義であり;R19及びR20
スルホン酸基で置換された1から5個の炭素原子を有す
る低級アルキル基であり;R21からR28は同一又は異なっ
て、それぞれ水素原子、スルホン酸基、カルボキシル
基、水酸基、アルキル(スルホアルキル)アミノ基、ビス
(スルホアルキル)アミノ基、スルホアルコキシ基、(ス
ルホアルキル)スルホニル基又は(スルホアルキル)アミ
ノ-スルホニル基であり;X'及びY'は同一又は異なっ
て、それぞれ以下の式
【化47】 (式中、R17及びR18は上記定義と同義である)の基であ
る}、当該塩は分子中に3個以上のスルホン酸基を有
し、特に好ましいものは以下の式の化合物である。
【化48】
【0026】分子中に3個以上のスルホン酸基を有する
式[III-1]の化合物のナトリウム塩のうち、好ましいの
は式[III-2]の化合物のナトリウム塩であり:
【化49】 (式中、R19-R28、X'及びY'は上記定義と同義であり;Z
3は5又は6員環を形成するのに必要な非金属原子であ
り;Aは水素原子又は一価の基である)、当該塩は分子
中に3個以上のスルホン酸基を有し、特に好ましいもの
は以下の式の化合物である。
【化50】
【0027】本発明の近赤外蛍光造影剤に含まれる化合
物は、式中に3個以上、好ましくは4個以上のスルホン
酸基を有するとともに、式[I]又は[II]で表される限り
いかなるものでもよい。これらの化合物は「シアニン染
料及び関連化合物」, F.M. Hamer, John Wiley and So
ns, New York, 1964; Cytometry, 10, 3-10 (1989);Cyt
ometry, 11, 418-430 (1990); Cytometry, 12, 723-730
(1990); Bioconjugate Chem. 4, 105-111 (1993), Ana
l. Biochem., 217, 197-204 (1994), Tetrahedron, 45,
4845-4866 (1989), EP-A-0591820A1, EP-A-0580145A1
等に開示されているシアニン染料化合物の公知の製造方
法によって合成することができる。あるいは、それらは
市販のシアニン染料化合物から公知の方法によって半合
成することもできる。特に、それらはジアニル化合物及
びヘテロ環化合物四級塩を反応させることによって合成
することができる。
【0028】本発明の式[I]の化合物は、例えば、以下
の方法によって合成することができる。 (i) r=0の場合、 (a) L1=L5、X=Y、R1=R2及びZ1=Z2 式[IV-1]のヘテロ環四級塩化合物(2モル)
【化51】 (式中、L1、X、Z1及びR1は上記定義と同義である)及
び式[V-1]のジアニル化合物(1モル)
【化52】 (式中、L2、L3及びL4は上記定義と同義である)を塩基
及び溶媒の存在下で反応させて式[VI-1]の化合物
【化53】 (式中、L1、L2、L3、L4、R1、Z1及びXは上記定義と同
義である)を得て、この化合物[VI-1](1モル)及び必
要なモル量の式[VII]の化合物 T1-Na [VII] (式中、T1は有機酸残基である)を反応させて上記式[VI-
1]の化合物のナトリウム塩を得る。
【0029】(b) L1≠L5又はX≠Y又はR1≠R2又はZ1≠Z2 上記式[IV-1]のヘテロ環四級塩化合物(1モル)及び式
[V-1]の上記ジアニル化合物(1モル)を塩基及び溶媒
の存在下で反応させて式[VIII-1]の化合物
【化54】 (式中、L1、L2、L3、L4、R1、Z1及びXは上記定義と同
義である)を得て、この化合物[VIII-1](1モル)及び
式[XI-1]のヘテロ環四級塩化合物(1モル)
【化55】 (式中、L5、Y、Z2及びR2は上記定義と同義である)を
反応させて式[X-1]の化合物
【化56】 (式中、L1、L2、L3、L4、L5、R1、R2、Z1、Z2、X及びY
は上記定義と同義である)を得て、この式[X-1]の化合
物(1モル)及び必要なモル量の式[VII]の上記化合物
を反応させて、上記式[X-1]の化合物のナトリウム塩を
得る。
【0030】(ii) r=1の場合、 (a) L1=L7、X=Y、R1=R2及びZ1=Z2 式[IV-1]のヘテロ環四塩塩化合物(2モル)
【化57】 (式中、L1、X、Z1及びR1は上記定義と同義である)及
び式[V-2]のジアニル化合物(1モル)
【化58】 (式中、L2、L3、L4、L5及びL6は上記定義と同義であ
る)を塩基及び溶媒の存在下で反応させて式[VI-2]の化
合物
【化59】 (式中、L1、L2、L3、L4、L5、L6、R1、Z1及びXは上記
定義と同義である)を得て、この化合物[VI-2](1モ
ル)及び必要なモル量の式[VII]の化合物 T1-Na [VII] (式中、T1は上記定義と同義である)を反応させて上記式
[VI-2]の化合物のナトリウム塩を得る。
【0031】(b) L1≠L7又はX≠Y又はR1≠R2又はZ1≠Z2 上記式[IV-1]のヘテロ環四級塩化合物(1モル)及び式
[V-2]の上記ジアニル化合物(1モル)を塩基及び溶媒
の存在下で反応させて式[VIII-2]の化合物
【化60】 (式中、L1、L2、L3、L4、L5、L6、R1、Z1及びXは上記
定義と同義である)を得て、この化合物[VIII-2](1モ
ル)及び式[IX-2]のヘテロ環四塩塩化合物(1モル)
【化61】 (式中、L7、Y、Z2及びR2は上記定義と同義である)を
反応させて式[X-2]の化合物
【化62】 (式中、L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、R1、R2、Z1
Z2、X及びYは上記定義と同義である)を得て、この式[X
-2]の化合物(1モル)及び必要なモル量の式[VII]の上
記化合物を反応させて、上記式[X-2]の化合物のナトリ
ウム塩を得る。
【0032】(iii) r=2の場合、 rが2の場合、式[I]においてL6及びL7が重複する。これ
を避けるために、重複するL6及びL7は説明のためにL8
びL9と呼ぶことにする。 (a) L1=L9、X=Y、R1=R2及びZ1=Z2 式[IV-1]のヘテロ環四級塩化合物(2モル)
【化63】 (式中、L1、X、Z1及びR1は上記定義と同義である)及
び式[V-3]のジアニル化合物(1モル)
【化64】 (式中、L2、L3、L4、L5、L6及びL7は上記定義と同義で
あり、L8は任意で置換されたメチン基である)を塩基及
び溶媒の存在下で反応させて式[VI-3]の化合物
【化65】 (式中、L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8、R1、Z1及び
Xは上記定義と同義である)を得て、この化合物[VI-3]
(1モル)及び必要なモル量の式[VII]の化合物 T1-Na [VII] (式中、T1は上記定義と同義である)を反応させて上記式
[VI-3]の化合物のナトリウム塩を得る。
【0033】(b) L1≠L9又はX≠Y又はR1≠R2又はZ1≠Z2 上記式[IV-1]のヘテロ環四級塩化合物(1モル)及び式
[V-3]の上記ジアニル化合物(1モル)を塩基及び溶媒
の存在下で反応させて式[VIII-3]の化合物
【化66】 (式中、L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8、R1、Z1及び
Xは上記定義と同義である)を得て、この化合物[VIII-
3](1モル)及び式[IX-3]のヘテロ環四級塩化合物(1
モル)
【化67】 (式中、Y、Z2及びR2は上記定義と同義であり、L9は任
意で置換されたメチン基である)を反応させて式[X-3]
の化合物
【化68】 (式中、L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8、L9、R1
R2、Z1、Z2、X及びYは上記定義と同義である)を得て、
この式[X-3]の化合物(1モル)及び必要なモル量の式
[VII]の上記化合物を反応させて、上記式[X-3]の化合物
のナトリウム塩を得る。
【0034】必要なモル量の式[VII]の上記化合物と
は、式[I]の化合物の目的のナトリウム塩1モルに含ま
れるナトリウム量に等しい量以上のことである。L8及び
L9における置換されたメチン基の置換基の例としては、
L1からL7における上記メチン基の置換基に関して記載し
たものがある。
【0035】上記(i)、(ii)及び(iii)の合成方法におい
て、化合物[IV-1]及び[V-1]の反応、化合物[VIII-1]及
び[XI-1]の反応、化合物[IV-1]及び[V-2]の反応、化合
物[VIII-2]及び[IX-2]の反応、化合物[IV-1]及び[V-3]
の反応、並びに化合物[VIII-3]及び[IX-3]の反応は-20
〜80℃、好ましくは-10〜40℃の温度で、好ましくは無
水酢酸のようなアシル化剤の存在下で行う。
【0036】上記(i)、(ii)及び(iii)の合成方法におい
て、化合物[IV-1]及び[VII]の反応、化合物[X-1]及び[V
II]の反応、化合物[VI-2]及び[VII]の反応、化合物[X-
2]及び[VII]の反応、化合物[VI-3]及び[VII]の反応、並
びに化合物[X-3]及び[VII]の反応は、好ましくは0〜40
℃の温度で、好ましくはアルコール又は水のような溶媒
の存在下で行う。
【0037】上記(i)、(ii)及び(iii)の合成方法におい
て、使用されるべき塩基は、例えばトリエチルアミン、
トリブチルアミン、ピリジン、ジアザビシクロウンデセ
ン、ソジウムメトキシド等でもよく;使用されるべき溶
媒は、例えばN,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロ
リドン及びN,N-ジエチルホルムアミド又はメタノールの
ようなアルコール類でもよく;有機酸残基は例えばCH3C
OO等でもよい。
【0038】上記式[I]の化合物の医薬上許容しうる種
々の塩の製造に関して、式[I]の化合物のアンモニウム
塩及びカリウム塩は、例えば、上記合成方法(i)、(ii)
及び(iii)で使用される式[VII]の化合物を、ナトリウム
原子がアンモニウム基又はカリウム原子に変えられてい
る式[VII]の化合物に置き換えることにより得ることが
でき;上記式[I]の化合物の異なる陽イオン塩は当該ア
ンモニウム塩及びカリウム塩を必要に応じてイオン交換
樹脂を用いて異なる陽イオン塩に転化することにより得
ることができる。
【0039】本発明で使用される式[II]の化合物を含む
上記式[I]の化合物の具体例を以下に示すが、本発明は
それらに限定されるものではない。
【化学式69】
【化学式70】
【化学式71】
【化学式72】
【化学式73】
【化学式74】
【化学式75】
【化学式76】
【化学式77】
【化学式78】
【化学式79】
【化学式80】
【化学式81】
【0040】本発明の近赤外蛍光造影剤に含まれるべき
上記化合物は700-1300 nm、特に約700-900 nmの近赤外
光領域に吸収及び蛍光を示し、100,000以上のモル吸光
係数を有する。
【0041】本発明の近赤外蛍光造影剤は式[I]又は式
[II]の化合物及び/又はそれらの医薬上許容しうる塩を
含み、分子中に3個以上、好ましくは4個以上のスルホ
ン酸基を有する限りは特に限定されない。この化合物又
はその塩は単独で又は組み合わせて当該造影剤に含まれ
ていてもよい。
【0042】具体的には、該造影剤は、上記化合物、又
は注射用蒸留水、生理食塩水、リンゲル液等のような溶
媒中に懸濁若しくは溶解した上記化合物を含む。必要に
応じて、担体、賦形剤等のような薬理上許容しうる添加
物を加えてもよい。これらの添加物としては、薬理上許
容しうる電解質、バッファー、洗剤のような物質及び浸
透圧を調整し安定性及び溶解性を改善するための物質
(例えば、シクロデキストリン、リポソーム等)が挙げ
られる。関連分野で一般に使用される多様な添加物が使
用できる。本発明の近赤外蛍光造影剤は医薬用の場合は
好ましくは滅菌処理を経て製造される。当該造影剤は、
注射、噴射又は塗布、血管内(静脈、動脈)、経口、腹
膜内、経皮、皮下、膀胱内又は気管支内投与によって生
体に投与することができる。好ましくは、本造影剤は血
管内に水剤、乳剤又は懸濁剤の形態で投与される。
【0043】本発明の近赤外蛍光造影剤の用量は、その
用量によって最終的に診断すべき部位の検出が可能であ
る限りは特に限定されず、使用される近赤外蛍光を放射
する化合物の種類、年齢、体重及び投与対象の標的器官
などによって適当に調整される。典型的には、用量は当
該化合物の量として0.1-100 mg/kg体重、好ましくは0.5
-20 mg/kg体重である。本発明の造影剤はヒト以外の多
様な動物に適宜使用することができる。投与の形態、経
路及び用量は対象動物の体重及び状態によって適当に決
定される。
【0044】本発明では、さらに、分子中に3個以上、
好ましくは4個以上のスルホン酸基を有する式[I]、特
に好ましくは式[II]の上記化合物が腫瘍組織中に顕著に
蓄積される傾向がある。この特性を利用することによ
り、本発明の蛍光造影剤を用いて腫瘍組織を特異的にイ
メージングすることができる。さらに、一連の当該化合
物は血管内に長くとどまることができ、血管造影剤とし
ても良好に機能することが期待される。
【0045】本発明の蛍光イメージング法は本発明の近
赤外蛍光造影剤の使用により特徴付けられる。この方法
は公知の方法に準じて実施され、励起波長及び検出すべ
き蛍光波長のようなそれぞれのパラメーターは投与され
る近赤外蛍光造影剤の種類及び投与対象により最適のイ
メージング及び評価が行えるように適宜決定される。本
発明の近赤外蛍光造影剤の測定対象への投与から本発明
の蛍光イメージング法による測定開始までにかかる時間
は使用される近赤外蛍光造影剤の種類及び投与対象によ
って異なる。例えば、腫瘍イメージングを目的として造
影剤が式[I]の化合物を含む場合、消失時間は投与後お
よそ4-120時間と考えられる。式[II]の化合物の場合、
消失時間は投与後およそ24-120時間と考えられる。消失
時間が短すぎると、蛍光が強すぎて標的部位と他の部位
を明確に分けることができない。長すぎると、当該造影
剤が身体から排泄されてしまうことがある。血管造影が
求められる場合には、式[I]又は式[II]の化合物を投与
直後又はその約30分以内に検出する。
【0046】本方法は典型的には以下の工程を含む。す
なわち、本発明の近赤外蛍光造影剤を検出標的に投与
し、検出標的を励起光源からの励起光に露光する。次い
で、近赤外蛍光造影剤から当該励起光により発生された
蛍光を蛍光検出器で検出する。励起波長は使用される近
赤外蛍光造影剤によって異なり、当該化合物が近赤外領
域に有効に蛍光を放射する範囲でさえあれば制限されな
い。好ましくは、優れた生物透過能を有する近赤外光が
使用される。
【0047】検出すべき近赤外蛍光の波長も使用される
造影剤によって異なる。一般的に言えば、600-1000 n
m、好ましくは700-850 nmの波長を有する励起光を用
い、700-1000 nm、好ましくは750-900 nmの波長領域の
近赤外蛍光を検出する。この場合、励起光の光源は、種
々のレーザー(例えば、イオンレーザー、色素レーザー
及び半導体レーザー)、ハロゲン光源、キセノン光源等
のような通常の励起光光源でよい。必要ならば、種々の
光学フィルターを使用して最適な励起波長を得ることも
できる。同様に、蛍光は種々の光学フィルターを使用し
て当該近赤外蛍光造影剤からの蛍光のみを捕らえて検出
することもできる。
【0048】検出された蛍光を蛍光情報としてデータ処
理し、記録可能な蛍光イメージを生成させるのに用い
る。蛍光イメージは標的組織を含む広い領域に照射し
て、CCDカメラで蛍光を検出し、得られた蛍光情報をイ
メージ処理することにより生成させる。或いは、光学CT
装置を使用したり、内視鏡を使用したり、眼底カメラを
使用してもよい。本発明の蛍光イメージング法は全身性
の疾患、腫瘍、血管などを生体を傷つけることなく可視
化させることができる。
【0049】本発明を実施例及び実験例によってより詳
しく説明するが、本発明はそれらに限定されるものでは
ない。以下の実施例及び実験例中の化合物番号は構造式
により説明される化合物の番号に対応している。「カリ
ウム塩」、「カルシウム塩」又は「ピリジニウム塩」を
表す記号が化合物番号の後に示されている化合物(例:
化合物(29)K塩)は、対イオンがナトリウム塩の代わり
にカリウム塩、カルシウム塩又はピリジニウム塩である
ことを除いて化合物番号で表される化合物(ナトリウム
塩)と同じ化合物を意味している。例えば、「化合物(3
1)K塩」は対イオンがナトリウムの代わりにカリウムで
あることを除いて化合物(31)と同じ化合物を意味し;
「化合物(31)Ca塩」は対イオンがナトリウムの代わりに
カルシウムであることを除いて化合物(31)と同じ化合物
を意味し;「化合物(31)ピリジニウム塩」は対イオンが
ナトリウムの代わりにピリジニウムであることを除いて
化合物(31)と同じ化合物を意味している。本発明の近赤
外蛍光造影剤に活性成分として含まれる化合物の合成方
法を実施例中で説明する。
【0050】以下の合成方法は大部分が表1に示すヘテ
ロ環四級塩化合物と表2及び3に示すジアニル化合物と
の反応からなる。
【表1】
【表2】
【表3】
【0051】
【実施例】以下の実施例では、化合物を便宜上、表1か
ら3で用いた記号(例:A1、Q1など)で表した。 実施例1:化合物(29)の合成 ヘテロ環四級塩化合物 Q1 (5 g)にメタノール (100 m
l)、N,N-ジメチルホルムアミド (25 ml)、トリエチルア
ミン (5.6 ml)、ジアニル化合物 A1 (1.83 g)及び無水
酢酸 (3 ml)を加え、この混合液を室温で4時間撹拌し
た。トリエチルアミン (2.2 ml)及び無水酢酸 (2 ml)を
加え、混合液を室温で3時間撹拌した。不溶物をろ過し
て除去し、酢酸ナトリウム (2 g)のメタノール (15 ml)
溶液を濾液に加えて室温で1時間撹拌した。生成した結
晶をろ過して回収し、少量のメタノールで洗浄した。得
られた粗結晶(3.5 g)に水(20 ml)を加えて溶解した。酢
酸ナトリウム (1 g)を加えた後、メタノール (30 ml)を
加え、1時間撹拌した。できた結晶をろ過して回収し、
少量のメタノールで洗浄して乾燥させ、3 gの化合物(2
9)を得た。得られた化合物(29)は黄色の炎色反応を示し
た。 最大吸収波長(H2O):780 nm モル吸光係数(H2O):243,000 最大蛍光放射波長(H2O):802 nm 得られた化合物(29)について赤外吸収スペクトルをフー
リエ変換赤外線分光計(VALOR-III、JASCO製)を用いて
臭化カリウムタブレット法により測定した。以下のピー
クが検出された。スペクトルは図11に示す。 IR (<max(KBr)):1414, 1086, 1037, 995, 889 cm-1
【0052】実施例2:化合物(34)の合成 ヘテロ環四級塩化合物 Q2 (2.13 g)にメタノール (20 m
l)を加え、この混合液を10℃に冷却した。ここにジアニ
ル化合物 A2 (0.75 g)、トリエチルアミン (4ml)及び無
水酢酸 (2 ml)を加え、混合液を20分間撹拌した。無水
酢酸 (2 ml)を加え、混合液を10℃で4時間撹拌した。不
溶物をろ過して除去し、酢酸ナトリウム (2 g)を少量の
メタノール に溶かした溶液を濾液に加えた。得られた
結晶をろ過して回収し、少量のメタノールで洗浄した。
得られた粗結晶に水(7 ml)を加えて溶解した。メタノー
ル (7 ml)を加えて結晶を沈殿させた。この結晶をろ過
して回収し、少量のメタノールで洗浄して乾燥させ、1.
2 gの化合物(34)を得た。得られた化合物(34)は黄色の
炎色反応を示した。 最大吸収波長(H2O):794 nm モル吸光係数(H2O):176,000 最大蛍光放射波長(H2O):812 nm
【0053】実施例3:化合物(6)の合成 ヘテロ環状第四塩化合物 Q3 (9.5 g)にメタノール (50
ml)、トリエチルアミン (7 ml)、ジアニル化合物 A3
(3.1 g)及び無水酢酸 (3.9 ml)を加え、この混合液を室
温で7時間撹拌する。不溶物をろ過して除去し、酢酸ナ
トリウム (5 g)を少量のメタノールに溶かした溶液を濾
液に加える。混合液を一晩放置する。得られた結晶をろ
過して回収し、少量のメタノールで洗浄する。この結晶
に水(30ml)を加えて溶解する。酢酸ナトリウム (2 g)を
加えた後、メタノール (30 ml)を加える。得られた結晶
をろ過して回収し、少量のメタノールで洗浄して乾燥さ
せ、化合物(6)を得る。
【0054】実施例4:化合物(45)の合成 ヘテロ環四級塩化合物 Q3 (4.8 g)にメタノール (50 m
l)、トリエチルアミン(4 ml)、ジアニル化合物 A4(1.7
g)及び無水酢酸 (2 ml)を加え、この混合液を室温で3時
間撹拌した。不溶物をろ過して除去し、酢酸ナトリウム
(4 g)を少量のメタノールに溶かした溶液を濾液に加え
た。得られた結晶をろ過して回収し、少量のメタノール
で洗浄した。結晶に水(10 ml)を加えて溶解した。次い
でメタノール (10 ml)を加えた。得られた結晶をろ過し
て回収し、少量のメタノールで洗浄して乾燥させ、メチ
ン鎖上の置換基が-SCH2CH2SO3Naの代わりに-Clであるこ
とを除いて化合物(45)と同じ化合物を1.6 g得た。上記
の工程を繰り返し、4.2 gの当該化合物を得た。それに
水 (30 ml)、トリエチルアミン (1.2 ml)及びソジウム2
-メルカプトエタンスルホネート(0.8 g)を加え、この混
合液を室温で4時間撹拌した。不溶物をろ過して除去
し、酢酸ナトリウム (2 g)を少量の水に溶かした溶液を
濾液に加えた。得られた結晶をろ過して回収し、メタノ
ール(20 ml)で洗浄し、風乾して2.3 gの化合物(45)を得
た。得られた化合物(45)は黄色の炎色反応を示した。 最大吸収波長(H2O):815 nm モル吸光係数(H2O):196,000 最大蛍光放射波長(H2O):827 nm
【0055】実施例5:化合物(2)の合成 ヘテロ環四級塩化合物 Q3 (4.7 g)にメタノール (25 m
l)、トリエチルアミン(2.8 ml)、ジアニル化合物 A5
(1.5 g)及び無水酢酸 (2.4 ml)を加え、この混合液を室
温で1時間撹拌する。そこにさらにトリエチルアミン
(3.5 ml)及び無水酢酸 (1.5 ml)を加え、この混合液を
室温で3.5時間撹拌する。不溶物をろ過して除去し、酢
酸ナトリウム (3 g)を少量のメタノールに溶かした溶液
を濾液に加える。混合液を室温で1時間撹拌する。得ら
れた結晶をろ過して回収し、少量のメタノールで洗浄す
る。この結晶に水(15 ml)を加えて溶解する。次いでメ
タノール(15 ml)を加える。得られた結晶をろ過して回
収し、少量のメタノールで洗浄して乾燥させ、化合物
(2)を得る。
【0056】実施例6:化合物(43)の合成 ヘテロ環四級塩化合物 Q3 (3.75 g)にメタノール (25 m
l)、トリエチルアミン(3.5 ml)、ジアニル化合物 A6
(1.95 g)及び無水酢酸 (2.4 ml)を加え、この混合液を
室温で1時間撹拌した。不溶物をろ過して除去し、酢酸
ナトリウム (3.9 g)を少量のメタノールに溶かした溶液
を濾液に加えた。この混合液を室温で1時間撹拌した。
得られた結晶をろ過して回収し、少量のメタノールで洗
浄した。結晶に水(10 ml)を加えて溶解した。酢酸ナト
リウム (2 g) を加え、次いでメタノール (10 ml)を加
えた。得られた結晶をろ過して回収し、少量のメタノー
ルで洗浄して乾燥させ、1.8 gの化合物(43)を得た。得
られた化合物(43)は黄色の炎色反応を示した。 最大吸収波長(H2O):773 nm モル吸光係数(H2O):204,000 最大蛍光放射波長(H2O):789 nm
【0057】実施例7:化合物(4)の合成 ヘテロ環四級塩化合物 Q3 (3.5 g)にメタノール (20 m
l)、トリエチルアミン(3.5 ml)、ジアニル化合物 A7
(1.2 g)及び無水酢酸 (1.9 ml)を加え、この混合液を室
温で10時間撹拌し、その後一晩放置する。この混合液を
50℃に加熱しながら5時間撹拌する。水 (2 ml)を加え、
不溶物をろ過して除去する。酢酸ナトリウム (5 g)を少
量の水に溶かした溶液を濾液に加える。混合液を室温で
30分間撹拌する。得られた結晶をろ過して回収し、少量
のメタノールで洗浄して乾燥させ、化合物(4)を得る。
【0058】実施例8:化合物(31)の合成 ヘテロ環四級塩化合物 Q4 (3.5 g)にメタノール (35 m
l)、トリエチルアミン(3.5 ml) 及び無水酢酸 (2 ml)を
加え、ジアニル化合物 A2 (1.8 g)を数回に分けて撹拌
しながら加えた。この混合液をさらに1時間撹拌した。
無水酢酸 (2 ml)を加え、この混合液を室温で5時間撹拌
した。不溶物をろ過して除去し、酢酸ナトリウム (4 g)
を少量のメタノールに溶かした溶液を濾液に加えた。得
られた結晶をろ過して回収し、少量のメタノールで洗浄
した。結晶に水(10 ml)を加えて溶解した。次いでメタ
ノール (10 ml)を加え、この混合液を室温で2時間撹拌
した。得られた結晶をろ過して回収し、少量のメタノー
ルで洗浄して乾燥させ、1.3 gの化合物(31)を得た。得
られた化合物(31)は黄色の炎色反応を示した。 最大吸収波長(H2O):755 nm モル吸光係数(H2O):228,000 最大蛍光放射波長(H2O):774 nm 得られた化合物(31)について赤外吸収スペクトルをフー
リエ変換赤外線分光計(VALOR-III、JASCO製)を用いて
臭化カリウムタブレット法により測定した。以下のピー
クが検出された。スペクトルは図12に示す。 IR (νmax(KBr)):1518, 1183, 1149, 1111, 995 cm-1
【0059】実施例9:化合物(41)の合成 ヘテロ環四級塩化合物 Q1 (12 g)にメタノール (120 m
l)、トリエチルアミン(13.6 ml) 、ジアニル化合物 A8
(4.4 g)及び無水酢酸 (2.4 ml)を加え、この混合液を30
分間撹拌した。無水酢酸 (2.4 ml)を加え、混合液を1.5
時間撹拌し、さらに無水酢酸 (2.4 ml)を加え、混合液
を室温で6時間撹拌した。ヘテロ環四級塩化合物 Q1 (1
g)、トリエチルアミン (3 ml) 及び無水酢酸 (3 ml)を
さらに加え、混合液を室温で2時間撹拌し、一晩放置し
た。酢酸ナトリウム (5 g)を加え、できた結晶をろ過し
て回収し、少量のメタノールで洗浄した。得られた粗結
晶に水(200 ml)を加えた。不溶物をろ過して除去し、酢
酸ナトリウム (10 g)を濾液に加えた。得られた結晶を
ろ過して回収し、少量のメタノールで洗浄した。この結
晶に水(200 ml)及びトリエチルアミン (10 ml)を加え、
酢酸ナトリウム (10 g)をメタノール(100 ml)に溶かし
た溶液を加えて結晶を得た。この工程を2回繰り返し
た。得られた結晶をろ過して回収し、少量のメタノール
で洗浄して乾燥させ、9.7 gの化合物(41)を得た。得ら
れた化合物(41)は黄色の炎色反応を示した。 最大吸収波長(H2O):811 nm モル吸光係数(H2O):230,000 最大蛍光放射波長(H2O):822 nm
【0060】実施例10:化合物(3)の合成 実施例5に従って、ヘテロ環四級塩化合物 Q3及び対応
のジアニル化合物を用いて化合物(3)を得る。
【0061】実施例11 酢酸ナトリウム (2 g)の代わりに酢酸カリウム (2 g)を
用いたことを除いて実施例1での化合物(29)の合成と同
様の方法で、対イオンがナトリウムの代わりにカリウム
であることを除いて化合物(29)と同じ化合物を得た。以
下、この化合物を化合物(29)K塩と呼ぶ。得られた化合
物(29)K塩は紫色の炎色反応を示した。 最大吸収波長(H2O):780 nm モル吸光係数(H2O):254,000 最大蛍光放射波長(H2O):800 nm
【0062】上記の他の化合物についてもこの実施例と
同様の方法で処理し、ナトリウムの代わりにカリウムを
対イオンとして有する化合物を得る。カリウムを対イオ
ンとして有するこれらの化合物は対応する化合物番号の
後ろに「K塩」と記すことにより上記化合物と区別す
る。
【0063】実施例12 実施例11と同様の方法で、化合物(6)K塩を得た。得られ
た化合物(6)K塩は紫色の炎色反応を示した。 最大吸収波長(H2O):788 nm モル吸光係数(H2O):226,000 最大蛍光放射波長(H2O):806 nm
【0064】実施例13 実施例11と同様の方法で、化合物(2)K塩を得た。得られ
た化合物(2)K塩は紫色の炎色反応を示した。 最大吸収波長(H2O):743 nm モル吸光係数(H2O):266,000 最大蛍光放射波長(H2O):762 nm
【0065】実施例14 実施例11と同様の方法で、化合物(4)K塩を得た。得られ
た化合物(4)K塩は紫色の炎色反応を示した。 最大吸収波長(H2O):753 nm モル吸光係数(H2O):212,000 最大蛍光放射波長(H2O):767 nm
【0066】実施例15 実施例11と同様の方法で、化合物(3)K塩を得た。得られ
た化合物(3)K塩は紫色の炎色反応を示した。 最大吸収波長(H2O):751 nm モル吸光係数(H2O):241,000 最大蛍光放射波長(H2O):767 nm
【0067】実施例16 化合物(6)K塩 (50 mg) を少量の水に溶解し、イオン交
換樹脂を通して化合物(6)K塩のカリウムをプロトンに転
化した。それに酢酸ナトリウムで飽和したメタノールを
加えて結晶を沈殿させた。この処理を2回繰り返した。
得られた結晶をろ過して回収し、少量のメタノールで洗
浄して乾燥させ 32 mgの化合物(6)を得た。得られた化
合物(6)は黄色の炎色反応を示した。得られた化合物(6)
について赤外吸収スペクトルをフーリエ変換赤外線分光
計(VALOR-III、JASCO製)を用いて臭化カリウムタブレ
ット法により測定した。以下のピークが検出された。ス
ペクトルを図13に示す。 IR (νmax(KBr)):1395, 1372, 1188, 1102, 1020 cm-1
【0068】実施例17:化合物(54)の合成 ヘテロ環四級塩化合物 Q4 (3.5 g)にメタノール (20 m
l)、トリエチルアミン(3.5 ml) 及び無水酢酸 (2 ml)を
加え、ジアニル化合物 A1 (1.4 g)を撹拌しながら数回
に分けて加えた。この混合液をさらに20分間撹拌した。
無水酢酸 (1 ml)を加え、混合液を室温で1.5時間撹拌し
た。不溶物をろ過して除去し、酢酸ナトリウム (4 g)を
少量のメタノールに溶かした溶液を濾液に加えた。得ら
れた結晶をろ過して回収し、少量のメタノールで洗浄し
た。この結晶を少量の水に溶解した。次いで溶液をメタ
ノール (10 ml)で希釈し、混合液を室温で1時間撹拌し
た。得られた結晶をろ過して回収し、少量のメタノール
で洗浄して乾燥させ、1.5gの化合物(54)を得た。得られ
た化合物(54)は黄色の炎色反応を示した。 最大吸収波長(H2O):743 nm モル吸光係数(H2O):244,000 最大蛍光放射波長(H2O):766 nm 得られた化合物(54)について赤外吸収スペクトルをフー
リエ変換赤外線分光計(VALOR-III、JASCO製)を用いて
臭化カリウムタブレット法により測定した。以下のピー
クが検出された。スペクトルを図14に示す。 IR (νmax(KBr)):1511, 1421, 1099, 1004, 926 cm-1
【0069】実験例1 n-ブタノール/水の分配係数 (log Po/w)を化合物(29)、
化合物(43)、化合物(45)、化合物(31)、化合物(3)K塩、
化合物(11)[NK-3261として日本感光色素研究所(株)より
入手]、化合物(6)K塩、化合物(2)K塩、化合物(4)K塩、
化合物(34)及び化合物(54)について測定した。対照化合
物として、分子中にスルホン酸基を2個だけ有するNK-19
67(日本感光色素研究所(株))及びICG(東京化成工
業)を使用した。結果を表4に示す。
【表4】
【0070】実験例2:蛍光イメージング試験(1) マウス結腸癌(結腸26癌)の腫瘍組織断片を BALB/cヌ
ードマウス(5週齢、クレアジャパン社)の左胸部の皮
下に移植した。10日後、腫瘍が直径約 8 mmに成長した
時点で上記マウスを試験に供した。蛍光励起光源として
チタンサファイアレーザーを使用した。照射の分散が10
%以内になるようにリングタイプの光ガイド(住田光学
グラス社)を用いて試験用マウスにレーザー光を均一に
照射した。照射出力はマウスの皮膚表面付近で約 40μW
/cm2 になるように調整した。蛍光は各化合物の最大励
起波長で励起させ、マウスからの蛍光放射をCCDカメラ
(C4880,浜松フォトニクス社)を用いて短波長カット
オフフィルター(IR84、IR86、IR88;富士写真フイルム
(株))を通して検出及び撮影した。カットオフフィルタ
ーは化合物の励起波長に適合するように選択した。照射
時間は各化合物の蛍光強度によって調整した。
【0071】使用した試験化合物は本発明の化合物(2
9)、化合物(31)及び化合物(6)K塩並びに対照化合物とし
て分子中にスルホン酸基を2個だけ有するNK-1967及びIC
Gである。各試験化合物を蒸留水に溶解し (0.5 mg/m
l)、マウスに尾部静脈から投与した。用量は化合物(3
1)、化合物(6)K塩、NK-1967及びICGについては 5.0 mg/
kg、化合物(29)では0.5 mg/kgであった。化合物投与の2
4時間後にマウスをジエチルエーテルで麻酔し、マウス
全身の蛍光イメージを撮影した。結果を図1から5に示
す。
【0072】ベンゾトリカルボシアニン構造及び6個の
スルホン酸基を有する化合物(29)は、共にトリカルボシ
アニン構造及び4個のスルホン酸基を有する化合物(6)K
塩及び化合物(31)と同様に、2個のスルホン酸基を有す
る対照化合物(ベンゾトリカルボシアニン構造を有する
NK-1967及びトリカルボシアニン構造を有するICG)に比
べて、明らかにより鮮明なイメージを生成させた。特
に、化合物(29)は低用量でも腫瘍を鮮明に描写でき、顕
著な効果を有していた。
【0073】実験例3:蛍光イメージング試験(2) ヌードマウスを試験に用いた。本発明の化合物(29)及び
対照化合物ICGをセボフルラン連続吸入麻酔下でそれぞ
れ5.0 mg/kgの用量で尾部静脈から静注投与した。同時
に、蛍光イメージの断続撮影を開始した。蛍光イメージ
の撮影では、励起レーザービームへの露光及びフィルタ
ーを通した蛍光の抽出を行い、露光時間は1秒とした。
化合物投与の20秒後には、血管が適当にイメージ化され
た。投与の5分後まで蛍光イメージを撮影した。図6か
ら9に投与の20秒後及び5分後のマウス全身の蛍光イメ
ージを示す。ICGは5分間では血管をコントラストにより
示すことはなかったが、化合物(29)はICGよりも長時
間、血管をイメージ化することができた。
【0074】実験例4:血管中の滞留 実験例2と同様の方法で、腫瘍組織断片を CDF1マウス
(メス、5週齢、日本SLC社)に移植し、約2週間後、腫
瘍が直径約 1 cmに成長した時点で、マウスを試験に供
した。試験化合物は、ベンゾトリカルボシアニン構造及
び6個のスルホン酸基を有する化合物(29) K塩及び化合
物(41) K塩;トリカルボシアニン構造及び4-5個のスル
ホン酸基を有する化合物(6)K塩、化合物(4)K塩、化合物
(45)K塩、化合物(31)、化合物(31)K塩、化合物(3)K塩、
化合物(2)K塩、化合物(43)K塩及び化合物(11);並びに
対照化合物ICG及びNK-1967である。各試験化合物は蒸留
水に溶解して(0.5 mg/ml)用いた。得られた各化合物溶
液をマウスの尾部静脈から投与した (5.0mg/kg)。化合
物投与の0.5、1、4及び24時間後にマウスから血液を採
取し、遠心分離して血漿を得た。上記血漿の蛍光強度を
分光蛍光計 (RF 5300 PC、島津コーポレーション)によ
り測定した。各化合物の検量線を描き血漿中の化合物濃
度を計算した。結果を図10に示す。本発明の化合物は長
時間血漿内に残留していた。
【0075】実験例5:急性毒性 スルホン酸基の導入による毒性の低下及びナトリウム塩
への転化による毒性の低下を試験した。試験化合物は表
5に示したものである。各試験化合物を蒸留水に溶解し
て化合物溶液を調製した。この溶液を覚醒しているマウ
スに尾部静脈から静注した。投与後3日間マウスを観察
し、急性毒性 [LD50 (mg/kg体重)]を評価した。結果を
表5に示す。
【表5】 分子中のスルホン酸基の数の増加又はナトリウム塩への
転化は急性毒性を著しく低下させた。
【0076】本発明の近赤外蛍光造影剤は励起光によっ
て励起され近赤外蛍光を放射する。この赤外蛍光は生物
組織の透過に優れている。従って、生体の深い部分の病
変の検出が可能となった。さらに、本発明の造影剤は水
溶性及び低毒性の点で優れているため、安全に使用する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 化合物の投与24時間後の蛍光イメージング
を示す写真である。A:ICG (5 mg/kg)が投与された。
【図2】 化合物の投与24時間後の蛍光イメージング
を示す写真である。B:NK-1967 (5 mg/kg)が投与され
た。
【図3】 化合物の投与24時間後の蛍光イメージング
を示す写真である。C:化合物 (29) (0.5 mg/kg)が投与
された。
【図4】 化合物の投与24時間後の蛍光イメージング
を示す写真である。D:化合物 (6)カリウム塩 (5 mg/kg)
が投与された。
【図5】 化合物の投与24時間後の蛍光イメージング
を示す写真である。E:化合物 (31) (5 mg/kg)が投与さ
れた。
【図6】 化合物 (5 mg/kg) の投与20秒後及び5分後
の蛍光イメージングを示す写真である。A:ICG (20秒後)
が投与された。
【図7】 化合物 (5 mg/kg) の投与20秒後及び5分後
の蛍光イメージングを示す写真である。B: ICG (5分
後)が投与された。
【図8】 化合物 (5 mg/kg) の投与20秒後及び5分後
の蛍光イメージングを示す写真である。C:化合物 (29)
(20秒後)が投与された。
【図9】 化合物 (5 mg/kg) の投与20秒後及び5分後
の蛍光イメージングを示す写真である。D: 化合物 (29)
(5分後)が投与された。
【図10】 化合物の投与0.5、1、4及び24時間後の
血漿中化合物濃度を示すグラフである。縦軸は各時点に
おける血漿中の化合物の濃度 (μg/ml)を示す。
【図11】 化合物(29)の赤外吸収スペクトルを示すチ
ャートである。
【図12】 化合物(31)の赤外吸収スペクトルを示すチ
ャートである。
【図13】 化合物(6)の赤外吸収スペクトルを示すチ
ャートである。
【図14】 化合物(54)の赤外吸収スペクトルを示すチ
ャートである。
フロントページの続き (72)発明者 江口 博明 兵庫県川西市清和台西2丁目1−72 (72)発明者 奥村 正文 滋賀県大津市千野一丁目4−21 (72)発明者 稲垣 由夫 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写 真フイルム株式会社内 (72)発明者 原田 徹 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写 真フイルム株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−75342(JP,A) 特開 平4−194927(JP,A) 特開 昭63−195656(JP,A) 特表2002−526458(JP,A) 国際公開97/013490(WO,A1) 国際公開96/017628(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 209/14 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の式: 【化1】 で表されるナトリウム塩を含む近赤外蛍光造影剤。
  2. 【請求項2】 腫瘍イメージングのための請求項1に記
    載の近赤外蛍光造影剤。
  3. 【請求項3】 血管造影のための請求項1に記載の近赤
    外蛍光造影剤。
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