JP3504965B2 - 透明導電膜付基板及びその製造方法 - Google Patents

透明導電膜付基板及びその製造方法

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JP3504965B2
JP3504965B2 JP35129493A JP35129493A JP3504965B2 JP 3504965 B2 JP3504965 B2 JP 3504965B2 JP 35129493 A JP35129493 A JP 35129493A JP 35129493 A JP35129493 A JP 35129493A JP 3504965 B2 JP3504965 B2 JP 3504965B2
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film
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信康 柴
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    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
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    • H05K1/02Details
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H05K1/09Use of materials for the conductive, e.g. metallic pattern

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  • Structure Of Printed Boards (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)
  • Manufacturing Of Electric Cables (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ペン入力装置、液晶デ
ィスプレイ、プラズマディスプレイ等に使用される透明
導電膜付基板とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の透明導電膜付基板は、ガラス等
の透明な透光性基板の上にSiO2 等の透明なコーティ
ング膜を施し、その上に物理的堆積法(PVD)または
化学的堆積法(CVD)等の手段で酸化錫または酸化イ
ンジウム錫(ITO)等の透明導電膜を形成することで
製造されていた。この透明導電膜付基板において、光の
透過率が高い程明るくて見やすい表示装置や入力装置が
得られる。この光の透過率は、基板上に形成された透明
導電膜の膜厚に依存し、膜厚が薄い程透過率が高くな
る。しかし、一方において、透明導電膜の膜厚を薄くす
ると、そのシート抵抗が高くなるため、シート抵抗を所
要の値に抑えるためには、或る程度の膜厚の透明導電膜
が必要である。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】前述のように、透
明導電膜付基板の光の透過率は、基板上に形成された透
明導電膜の膜厚に依存し、膜厚が薄い程透過率が高くな
る。しかし、透明導電膜の膜厚を薄くすると、そのシー
ト抵抗が高くなる。従って、透明導電膜のシート抵抗を
所要の値以下に抑えるためには、透明導電膜は或る程度
の膜厚が必要であり、透明導電膜の膜厚を薄くすること
で、高い透過率を得ることには自ずと限度があった。本
発明は、このような従来の課題に鑑み、透明導電膜の膜
厚を薄くする手段によらず、透明導電膜付基板の透過率
の向上を図ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、前記の目的を
達成するための本発明による透明導電膜付基板は、透光
性基板上に複数層の透光性膜を形成し、少なくとも最も
表面側の透光性膜が透明導電膜であるものにおいて、表
面側の透光性膜より基板側の透光性膜の屈折率が低いこ
とを特徴とするものである。そしてこのような透明導電
膜の屈折率に違いを得るため、透明導電膜がその表面側
より基板側の層の結晶が微細化されているものである。
【0005】このような場合として、例えば、透明導電
膜がその厚み方向に屈折率が異なっており、その表面側
より基板側の層の屈折率が低くなっていることがあげら
れる。また、このような透光性膜の屈折率の違いは、透
明導電膜内だけでなく、透光性基板上により屈折率の低
いコーティング膜であるMgF2 膜を施し、この上にそ
れより屈折率の高い透明導電膜を形成することで同様に
して得ることができる。
【0006】さらに、前記の目的を達成するための本発
明による透明導電膜付基板の製造方法は、透光性基板上
に複数層の透光性膜を形成し、少なくとも最も表面側の
透光性膜が透明導電膜である透明導電膜付基板を製造す
る方法において、物理的堆積法または化学的堆積法によ
り基板上に透明導電膜を形成するに当り、基板側の透光
性膜より表面側の透光性膜をより高い温度で形成するこ
とを特徴とするものである。
【0007】
【作用】後述するように、透光性膜を複数層形成し、光
が入射する側、すなわち表面側の透光性膜の屈折率を一
定とし、それより基板側の透光性膜の屈折率を表面側の
透光性膜の屈折率より低くし、且つその屈折率を次第に
下げていくと、透過率が高くなることが分かった。従っ
て、本発明による透明導電膜付基板では、透明導電膜の
膜厚を薄くすることなく、このような表面側と基板側と
の層の屈折率の違いにより、透明導電膜付基板の透過率
を高くすることができる。
【0008】このような各層の屈折率の違いは、透明導
電膜を複数層に分け、それらの屈折率を異ならせること
によって得ることができる。また、このような透明導電
膜の屈折率の違いは、透明導電膜の結晶の状態、すなわ
ち、表面側より基板側の層の結晶をより微細化すること
で、前者の屈折率より後者の屈折率を低くすることがで
きる。さらに、前述のような透光性膜の屈折率の違い
は、透明導電膜内だけでなく、透光性基板上に通常施さ
れるSiO2 からなるコーティング膜よりさらに屈折率
の低いMgF2 からなるコーティング膜を施し、この上
に透明導電膜を形成することで同様にして得ることがで
きる。
【0009】 さらに、本発明による透明導電膜付基板
の製造では、物理的堆積法または化学的堆積法により基
板上に透明導電膜を形成するに当り、基板側の透光性膜
より表面側の透光性膜をより高い温度でエピタキシャル
成長させるため、表面側より基板側でより微細化された
透明導電膜が形成できる。このようにして形成された透
明導電膜は、表面から基板側にいくに従ってその屈折率
が次第に低くなる。
【0010】
【実施例】次に、本発明の実施例について、詳細かつ具
体的に説明する。既に述べた通り、透光性膜を複数層形
成し、光が入射する側、すなわち表面側の透光性膜の屈
折率を一定とし、それより基板側の透光性膜の屈折率を
表面側の透光性膜の屈折率より低くし、且つその屈折率
を次第に下げていくと、透過率が高くなる。例えば、図
1は、両面にSiO2 膜からなるコーティング膜2、3
を施したソーダライムガラスからなる透光性基板1の片
側にSnO2 からなる透明導電膜4を形成した例であ
る。図2は、このような透明導電膜付基板において、透
明導電膜4を第一の層4aと第二の層4bとの2層構造
とし、表面側の第二の層4bの屈折率n4bを1.9及び
2.0と各々一定にし、基板側の第一の層4aの屈折率
4aを変え、透明導電膜4から基板側に波長550nm
の光を通した場合の透過率の変化を示している。なお、
透明導電膜4の膜厚は、第一及び第二の層4a、4b共
に約7.5nmであり、透明導電膜4全体の膜厚は15
nmである。
【0011】この図から明かな通り、第一の層4bの屈
折率n4aが次第に低下するに従って、透過率が高くな
る。例えば、第二の透明導電膜4bの屈折率をn4b
1.9、基板側の第一の層4aの屈折率をn4a=1.7
とした場合は、屈折率をn4b=1.9、n4a=1.9と
した場合に比べて透過率が約0.7%高くなる。
【0012】このような結果をもとに、本発明では、透
明導電膜の表面側より基板側の層の屈折率を小さくする
ことにより、透明導電膜付基板の透過率を高くすること
ができるものである。なお、前記の例において、SiO
2 膜からなるコーティング膜2、3の屈折率は、n2
3=1.46であり、透光性基板1の屈折率は、n1
=1.51である。また、コーティング膜2、3の膜厚
は、約110nmである。
【0013】 このような透明導電膜の各層の屈折率の
違いは、透明導電膜の結晶の状態、すなわち、表面側よ
り基板側の層の結晶をより微細化することで、前者の屈
折率より後者の屈折率を低くすることができる。例えば
PVDまたはCVDにより基板上に透明導電膜を形成す
るに当り、基板側の透光性膜より表面側の透光性膜をよ
り高い温度で形成する。例えば、透明導電膜をCVDに
より形成する場合、原料ガスや原料の液滴が透光性基板
1の表面における熱化学反応により、まず結晶構造の定
まらない非晶質層が形成され、その上に微結晶層が成長
し、さらに微結晶粒が堆積するにつれてエピタキシャル
成長により結晶軸が揃いながら結晶層が形成される。こ
の結果、透明導電膜4は非晶質層/微結晶層/結晶層の
複合層により形成され、基板から表面にいくに従って屈
折率が次第に高くなる。またPVDの場合も、基板上で
成長する透明導電膜の結晶粒子は、高温で形成される上
層側でより大きくなる。
【0014】図3は、前述と同様のSiO2 膜からなる
コーティング膜2、3を有する透光性基板1の上にSn
2 膜からなる透明導電膜4を形成したものである。こ
の透明導電膜4は、非晶質層4c、微結晶層4d及び結
晶層4eを順次形成した構造となっている。このような
透明導電膜4において、非晶質層4cの屈折率は、n4c
=1.52、微結晶層4dの屈折率は、n4d=1.7
0、結晶層4eの屈折率は、n4e=1.90であり、n
4c<n4d<n4eとなる。
【0015】図4に実線で示したのは、このような透明
導電膜4を有する透明導電膜付基板に、透明導電膜側か
ら光を通した場合の透過光の波長と透過率との関係を示
すグラフである。この場合の膜厚は、非晶質層4cが約
2nm、微結晶層4dが約4nm、結晶層4eが約9n
mであり、透明導電膜4全体の膜厚は15nmである。
一方、図4に破線で示したのは、透明導電膜4全体、す
なわち膜厚15nmを結晶層(屈折率n=1.9)で形
成した場合の透過率である。この結果から明かな通り、
実線で表わした前者のものが、破線で表わした後者のも
のより、何れの波長でも高い透過率が得られている。
【0016】前記の例は、透明導電膜がSnO2 膜から
なる場合であるが、図5は透明透明導電膜4がITOか
らなる場合を示している。ここで、ITO膜からなる透
明導電膜4の場合、非晶質層4cの屈折率は、n4c
1.52、微結晶層4dの屈折率は、n4d=1.65、
結晶層4eの屈折率は、n4e=1.80となる。
【0017】図6に実線で示したのは、やはり前記図4
と同様にして、このような透明導電膜4を有する透明導
電膜付基板に、透明導電膜側から光を通した場合の透過
光の波長と透過率との関係を示すグラフである。非晶質
層4c、微結晶層4d及び結晶層4eの膜厚は、前記S
nO2 膜の場合と同じである。一方、図6に破線で示し
たのは、透明導電膜4全体を結晶層(屈折率n=1.
8)で形成した場合の透過率である。この場合も、透明
導電膜がSnO2 からなる場合と概ね同様の結果が得ら
れる。
【0018】さらに、前述の例は、透明導電膜内で屈折
率を変えたものであるが、透光性基板上に通常施される
SiO2 のコーティング膜よりさらに屈折率の低いMg
2からなるコーティング膜を施し、この上に透明導電
膜を形成することでも、より高い透過率を得ることがで
きる。
【0019】図7は、ソーダライムガラスからなる透光
性基板1の両面に、SiO2 膜からなるコーティング膜
に代えて、MgF2 からなるコーティング膜2、3を施
し、その上に、膜厚約15nmのSnO2 からなる透明
導電膜4を形成したものを示す。MgF2 からなるコー
ティング膜2、3の屈折率は、n2=n3=1.38であ
り、SnO2 からなる透明導電膜4の屈折率は、n4
1.9である。
【0020】図8に点線で示したのは、このようなMg
2 からなるコーティング膜2、3を有する透明導電膜
付基板の前記コーティング膜2、3の膜厚と波長550
nmにおける透過率との関係を示すグラフである。ま
た、同図において実線で示したのは、透明導電膜4が形
成されるのと反対側の透光性基板1の表面上にコーティ
ング膜2を設けないもの、破線で示したのは、MgF2
膜からなるコーティング膜に代えて、透光性基板1の両
面にSiO2 (屈折率1.46)からなるコーティング
膜を施し、その片側に、膜厚約15nmのSnO2 から
なる透明導電膜4を形成したもののコーティング膜2、
3の膜厚と透過率との関係を示すグラフである。
【0021】透光性基板1にSiO2 からなるコーティ
ング膜を施したものでは、透過率が92%を越えること
は無いが、MgF2 からなるコーティング膜2、3を有
する透明導電膜付基板では、これより高い透過率が得ら
れる。特に、透光性基板1の両面にMgF2 からなるコ
ーティング膜2、3を施したものでは、高い反射が得ら
れ、コーティング膜2、3の膜厚が80nm付近で透過
率が最大となる。
【0022】図9は、MgF2 からなるコーティング膜
2、3を施しその上に、SnO2 からなる透明導電膜に
代えてITOからなる透明導電膜4を形成したものを示
す。ITOからなる透明導電膜4の屈折率は、n4
1.8である。また図10は、このような透明導電膜付
基板の前記コーティング膜2、3の膜厚と波長550n
mにおける透過率との関係を、図8と同様にしてSiO
2 からなるコーティング膜を有するものと共に示したグ
ラフである。この場合も、透明導電膜がSnO2 からな
る場合と概ね同様の結果が得られる。なお、このMgF
2 からなるコーティング膜2、3を用いることと、前記
の透明導電膜4の屈折率をその厚み方向に沿って変える
こととは、併用することができることは言うまでもな
い。
【0023】次に、本発明のより具体的な実施例につい
て説明する。 (実施例1)両面にSiO2 膜からなるコーティング膜
2、3を施したソーダライムガラスからなる70mm×
70mmの透光性基板1を用意した。また、純水150
mlとエタノール15mlとに、25gのSnCl4
6H2Oと10.58gのNH4F を溶解し、透明導電
膜形成用の原料溶液を用意した。
【0024】次に、ホットプレート上で前記透光性基板
1を350℃に加熱しながら、基板の上方から前記の原
料溶液を透光性基板1の表面上にスプレーし、膜厚約
7.5nmのSnO2 からなる透明導電膜4の第一の層
4aを形成した。次に、透光性基板1の前記ホットプレ
ートによる加熱温度を500℃とし、膜厚約7.5nm
のSnO2 からなる透明導電膜4の第二の層4bを形成
した。これにより、図1に示すような透明導電膜付基板
を得た。
【0025】この透明導電膜付基板について、透明導電
膜4から基板側に波長550nmの光を通し、透過率を
測定したところ、92.0%であった。この場合の前記
透明導電膜4の第一の層4a屈折率は1.70、第二の
層の屈折率は1.90と推定される。
【0026】また、前記透明導電膜4の第一の層4aを
形成する透光性基板1の加熱温度を400℃と450℃
に各々変えて透明導電膜付基板を作った。この透明導電
膜付基板についても同様にして波長550nmの光の透
過率を測定したところ、91.6%と91.3%であっ
た。この場合の前記透明導電膜4の第一の層4a屈折率
は、各々1.82、1.89と推定される。これらの結
果を図1にプロットすると、丸印の通りである。
【0027】(比較例1)前記実施例1において、透光
性基板1の前記ホットプレートによる加熱温度を500
℃とし、膜厚約15nmのSnO2 からなる透明導電膜
4を形成したこと以外は、同実施例と同様にして透明導
電膜付基板を作った。このようにして得られた透明導電
膜付基板について、前述と同様にして、波長550nm
の光の透過率を測定したところ、91.25%であっ
た。この場合の前記透明導電膜の屈折率は1.90と推
定される。この結果を図1にプロットすると、・印の通
りである。
【0028】(実施例2) 前記実施例1において、次のように温度条件を変えて、
SnO2 からなる透明導電膜4を形成したこと以外は、
同実施例と同様にして、図3に示すような透明導電膜付
基板を作った。すなわち、まずホットプレート上で前記
透光性基板1を300℃に加熱しながら、基板の上方か
ら前記の原料溶液を透光性基板1上にスプレーし、膜厚
約2nmのSnO2 からなる透明導電膜4の第一の層4
cを形成した。次に、透光性基板1の前記ホットプレー
トによる加熱温度を350℃とし、膜厚約4nmのSn
2 からなる透明導電膜4の第二の層4dを形成した。
さらに、透光性基板1の前記ホットプレートによる加熱
温度を500℃とし、膜厚約9nmのSnO2 からなる
透明導電膜4の第三の層4eを形成した。これにより、
図3に示すような透明導電膜付基板を得た。この透明導
電膜付基板について、透明導電膜4から基板側に波長の
異なる光を通し、透過光の波長と透過率との関係を測定
したところ、図4に実線で示す通りであった。
【0029】(比較例2)SnO2 の結晶粉末の焼結タ
ーゲットを用い、これを前記実施例2において使用した
のと同様のコーティング膜2、3を有する透光性基板の
片面にスパッタリングし、厚さ約15nmのSnO2
らなる透明導電膜を形成した。このようにして得られた
透明導電膜付基板について、透明導電膜4から基板側に
波長の異なる光を通し、透過光の波長と透過率との関係
を測定したところ、図4に破線で示す通りであった。
【0030】(実施例3)前記実施例2において、純水
150mlとエタノール15mlとに、27gのInC
4・4H2Oと3gのSnCl4・4H2Oとを溶解した
透明導電膜形成用の原料溶液を用い、SnO2 からなる
透明導電膜に代えてITOからなる透明導電膜4を形成
したこと以外は、同実施例と同様にして、図5に示すよ
うな透明導電膜付基板を作った。この透明導電膜付基板
について、透明導電膜4から基板側に波長の異なる光を
通し、透過光の波長と透過率との関係を測定したとこ
ろ、図6に実線で示す通りであった。
【0031】(比較例3)ITOのターゲットを用い、
これを前記実施例3において使用したのと同様のコーテ
ィング膜2、3を有する透光性基板の片面に電子ビーム
蒸着し、厚さ約15nmのSnO2 からなる透明導電膜
を形成した。このようにして得られた透明導電膜付基板
について、透明導電膜4から基板側に波長の異なる光を
通し、透過光の波長と透過率との関係を測定したとこ
ろ、図6に破線で示す通りであった。
【0032】(実施例4)片面にMgF2 を真空蒸着し
てコーティング膜を施したソーダライムガラスからなる
70mm×70mmの透光性基板1を用意した。また、
純水150mlとエタノール15mlとに、25gのS
nCl4・6H2Oと10.58gのNH4F を溶解し、
透明導電膜形成用の原料溶液を用意した。
【0033】次に、ホットプレート上で前記透光性基板
1を500℃に加熱しながら、基板の上方から前記の原
料溶液を、透光性基板1のコーティング膜を施した側の
表面上にスプレーし、膜厚約15nmのSnO2 からな
る透明導電膜4を形成した。これにより透明導電膜付基
板を得た。このような透明導電膜付基板であって、前記
MgF2 からなるコーティング膜の膜厚の異なるものに
ついて、透明導電膜4から基板側に波長550nmの光
を通し、その透過率を測定し、MgF2 からなるコーテ
ィング膜の膜厚と透過率との関係を調べたところ、図8
に実線で示す通りであった。
【0034】(実施例5)前記実施例4において、両面
にMgF2 を真空蒸着してコーティング膜を施したソー
ダライムガラスからなる70mm×70mmの透光性基
板1を用いたこと以外は、同実施例と同様にして、透光
性基板1の片面に膜厚約15nmのSnO2 からなる透
明導電膜4を形成し、これにより図7に示すような透明
導電膜付基板を作った。このような透明導電膜付基板に
ついて、同様にしてMgF2 からなるコーティング膜の
膜厚と透過率との関係を調べたところ、図8に点線で示
す通りであった。
【0035】(比較例4)前記実施例5において、Mg
2 からなるコーティング膜に代えて、両面にSiO2
をディップしてコーティング膜を施したソーダライムガ
ラスからなる70mm×70mmの透光性基板1を用い
たこと以外は、同実施例と同様にして、透光性基板1の
片面に膜厚約15nmのSnO2 からなる透明導電膜4
を形成し、透明導電膜付基板を作った。このような透明
導電膜付基板について、同様にしてSiO2 からなるコ
ーティング膜の膜厚と透過率との関係を調べたところ、
図8に破線で示す通りであった。
【0036】(実施例6)前記実施例4において、純水
150mlとエタノール15mlとに、27gのInC
4・4H2Oと3gのSnCl4・4H2Oとを溶解した
透明導電膜形成用の原料溶液を用い、SnO2 からなる
透明導電膜に代えてITOからなる透明導電膜4を形成
したこと以外は、同実施例と同様にして、透明導電膜付
基板を作った。
【0037】このような透明導電膜付基板であって、前
記MgF2 からなるコーティング膜の膜厚の異なるもの
について、透明導電膜4から基板側に波長550nmの
光を通し、透過率を測定し、MgF2 からなるコーティ
ング膜の膜厚と透過率との関係を調べたところ、図10
に実線で示す通りであった。
【0038】(実施例7)前記実施例6において、両面
にMgF2 を真空蒸着してコーティング膜を施したソー
ダライムガラスからなる70mm×70mmの透光性基
板1を用いたこと以外は、同実施例と同様にして、透光
性基板1の片面に膜厚約15nmのITOからなる透明
導電膜4を形成し、これにより図9に示すような透明導
電膜付基板を作った。このような透明導電膜付基板につ
いて、同様にしてMgF2 からなるコーティング膜の膜
厚と透過率との関係を調べたところ、図10に点線で示
す通りであった。
【0039】(比較例5)前記実施例7において、Mg
2 からなるコーティング膜に代えて、両面にSiO2
をディップしてコーティング膜を施したソーダライムガ
ラスからなる70mm×70mmの透光性基板1を用い
たこと以外は、同実施例と同様にして、透光性基板1の
片面に膜厚約15nmのITOからなる透明導電膜4を
形成し、透明導電膜付基板を作った。このような透明導
電膜付基板について、同様にしてSiO2 からなるコー
ティング膜の膜厚と透過率との関係を調べたところ、図
10に破線で示す通りであった。
【0040】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、透
明導電膜の膜厚を薄くすることなく、その表面側と基板
側との層の屈折率の違いにより、透明導電膜付基板の透
過率を高くすることができる。従って、所要の値以下の
シート抵抗を有しながら、透過率の高い透明導電膜付基
板が得られ、電気的特性、光学的特性を共に満足するも
のが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による透明導電膜付基板の層構
造を示す概念断面図である。
【図2】同実施例による透明導電膜付基板の透明導電膜
の第一の層の屈折率と透過率との関係を示すグラフであ
る。
【図3】本発明の他の実施例による透明導電膜付基板の
層構造を示す概念断面図である。
【図4】同実施例による透明導電膜付基板の透過光の波
長と透過率との関係を示すグラフである。
【図5】本発明の他の実施例による透明導電膜付基板の
層構造を示す概念断面図である。
【図6】同実施例による透明導電膜付基板の透過光の波
長と透過率との関係を示すグラフである。
【図7】本発明の他の実施例による透明導電膜付基板の
層構造を示す概念断面図である。
【図8】同実施例による透明導電膜付基板のコーティン
グ膜の膜厚と透過率との関係を示すグラフである。
【図9】本発明の他の実施例による透明導電膜付基板の
層構造を示す概念断面図である。
【図10】同実施例による透明導電膜付基板のコーティ
ング膜の膜厚と透過率との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 透光性基板 2 コーティング膜 3 コーティング膜 4 透明導電膜 4a 透明導電膜の第一の層 4b 透明導電膜の第二の層 4c 透明導電膜の非晶質層 4d 透明導電膜の微結晶層 4e 透明導電膜の結晶層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−209733(JP,A) 特開 平2−297871(JP,A) 特開 平3−168641(JP,A) 特開 平2−94210(JP,A) 実開 昭63−200363(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 5/14 H01B 13/00 H05K 1/02 H05K 1/03

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性基板上に複数層の透光性膜を形成
    し、少なくとも最も表面側の透光性膜が透明導電膜であ
    る透明導電膜付基板において、透明導電膜がその表面側
    より基板側の層の結晶が微細化されていることにより、
    表面側の透光性膜より基板側の透光性膜の屈折率が低い
    ことを特徴とする透明導電膜付基板。
  2. 【請求項2】 前記請求項1において、透明導電膜がそ
    の厚み方向に屈折率が異なっており、その表面側より基
    板側の層の屈折率が低くなっていることを特徴とする透
    明導電膜付基板。
  3. 【請求項3】 前記請求項1または2において、透光性
    基板上にMgF2の透明なコーティング膜が施され、こ
    の上に透明導電膜が形成されていることを特徴とする透
    明導電膜付基板。
  4. 【請求項4】 透光性基板上に複数層の透光性膜を形成
    し、少なくとも最も表面側の透光性膜が透明導電膜であ
    る透明導電膜付基板を製造する方法において、物理的堆
    積法または化学的堆積法により基板上に透明導電膜を形
    成するに当り、基板側の透光性膜より表面側の透光性膜
    をより高い温度でエピタキシャル成長させることを特徴
    とする透明導電膜付基板の製造方法。
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