JP3504889B2 - アイスコンデンサ及びこれに用いられる昇華防止冷却体 - Google Patents

アイスコンデンサ及びこれに用いられる昇華防止冷却体

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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、氷を熱吸収体とし
て利用する凝縮設備、いわゆるアイスコンデンサに関
し、特にそこで使用される氷の昇華減損を防止する昇華
防止冷却体に関する。
【0002】
【従来の技術】異常時に原子炉格納容器に高温水蒸気が
充満することが想定されるある種の原子炉においては、
氷は融解する際に大量の熱を吸収することから、該氷に
よりかかる高温水蒸気を冷却し凝縮するためのアイスコ
ンデンサが設置されている。該アイスコンデンサにおい
ては、従来は、少なくとも側面が多孔の容器即ちアイス
バスケットに破砕氷などの氷粒(以下、フレークアイス
という)を入れ、蒸気との大きな接触面積を確保するよ
うにしている。そして、万一、原子炉冷却材循環系の配
管から漏出した高温高圧の冷却水が格納容器内で蒸発し
て高温水蒸気になっても、そのアイスコンデンサのフレ
ークアイスに接触させられて凝縮され、格納容器内圧力
が低く保持されて関連設備の安全性が確保される。
【0003】そして、上記のような異常事態が何時生じ
ても発生した水蒸気がアイスコンデンサに流入して内部
のフレークアイスに接触するように、また、格納容器内
空気が常に清浄に保持されるように、格納容器内蒸気が
常時循環されるようになっていて、アイスコンデンサの
フレークアイスが循環空気に曝露されている。
【0004】上記のように循環空気に常時接触する状態
では、フレークアイスが融解せずに水蒸気に変わる昇華
という現象が生じ、前述のアイスコンデンサに充填され
ているフレークアイスの量が平常時に減少するという事
態が生ずる。異常時の最大凝縮量はその時に蓄えられて
いたフレークアイスの量に依存するから、蓄えられてい
るフレークアイスの量が昇華により減少すると、計画し
た凝縮能力が得られないことになる。このためアイスコ
ンデンサの凝縮能力を常に所定値に維持するには、昇華
を防止してフレークアイスの蓄え量を所定値に保持する
必要がある。従来は前記のようなフレークアイスの昇華
防止を行なうためアイスコンデンサ室内を流れる循環空
気量を入口通路のドアの開閉度調節により調整すること
としていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】空気の循環は前記のよ
うな目的を達成するために行なうので、フレークアイス
の昇華防止のためのみに循環を停止することもできない
事情にあることから、従来は、前述のようにアイスコン
デンサ室内を流れる循環空気量を調整する方法で昇華防
止を図っていた。しかしながら、循環空気量の増減する
方法では、フレークアイスの昇華を大幅に防止できるよ
うな顕著な効果も得られず、適宜減少氷量に見合うフレ
ークアイスを補充して充填フレークアイスの総量即ちア
イスコンデンサの能力を常時維持するようにしていた。
このためフレークアイスの補充作業に多くの時間、作業
人員を要するとともに昇華減少量を見込んだ量のフレー
クアイスを用意しなければならないという問題があっ
た。
【0006】本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、ア
イスコンデンサにおいて充填されている氷の昇華減少を
実質的に防止することができる昇華防止冷却体及びこの
昇華防止冷却体を用いるアイスコンデンサを提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するため、請求項1記載の発明として、異常時に水蒸
気が噴出充満する格納容器に設置されるアイスコンデン
サに使用し、前記水蒸気を凝縮するブロックアイスから
なることを特徴とする昇華防止冷却体において、前記ブ
ロックアイスは、かき氷状、砕氷状もしくはペレット状
の氷粒もしくはフレークアイスを圧縮圧力で成型して塊
状に形成され、硼砂を含んで凍結点が−5℃〜−10℃
に設定された本体部を具えたブロックアイスであって、
前記本体部は、その軸心方向に沿って半径方向の外方に
延びて外周面で開口するスリットを有することを特徴と
する昇華防止冷却体を提案する。
【0008】そして、前記ブロックアイスは、成型筒の
中にかき氷状、砕氷状もしくはペレット状の氷粒もしく
はフレークアイスを注入した後、油圧プレス31によっ
て約30〜40Kg/cm の圧縮圧力で成型され、直
径300mm、高さ300〜500mmの円柱形状とし
てなるのが好ましい。
【0009】 また前記ブロックアイス本体部の少なく
とも上下面に、水蒸気透過抑制機能を有する例えばホウ
素含有の水溶性高分子フィルムが溶着されて、例えば前
記ブロックアイスを上下に複数個積層する場合に、各ブ
ロックアイス間の層部に水蒸気透過抑制機能を有する水
溶性高分子フィルムが貼着されてなるのがよい。
【0010】 又、より好ましくは前記ブロックアイス
の外周面、上下面の全領域で水溶性高分子フィルムが溶
着により貼着されてなる。
【0011】かかる発明によれば、昇華防止冷却体を、
従来用いていた細径のフレークアイスに較べて大径で塊
状、特に略円柱状に形成されたブロックアイスにて構成
し、該ブロックアイス本体に水溶性高分子フィルムを貼
着しているので、該水溶性高分子フィルムの被膜層によ
って空気とブロックアイスとの直接接触が回避され、ブ
ロックアイスの昇華が阻止される。
【0012】また、異常時に多量の水蒸気を含む循環空
気が入ると、該水蒸気によって前記水蒸気透過抑制機能
を有する例えばホウ素含有の水溶性高分子フィルムが融
解した後、所用の凝縮作用がなされる。
【0013】また、好ましくは、前記略円柱状本体部
は、その軸心方向に沿って半径方向の外方に延びて外周
面で開口する短冊状のスリットを有し、前記水溶性高分
子フィルムは、該スリットに押し込まれて溶着されてな
る。このように構成すれば、ブロックアイスをアイスバ
スケットに収納する際に、該スリットを利用して容易に
かつ確実に収納できる。
【0014】そして本発明は、更に、異常時に水蒸気が
噴出充満する格納容器に設置され、前記水蒸気を凝縮す
る複数のブロックアイスを収容する格子状の支持構造を
有するアイスコンデンサであって、前記支持構造に支持
されてなる昇華防止冷却体のブロックアイスが、かき氷
状、砕氷状もしくはペレット状の氷粒もしくはフレーク
アイスを圧縮圧力で成型して形成され、硼砂を含んで凍
結点が−5℃〜−10℃に設定された本体部を具え、該
本体部は、直径300mm、高さ300〜500mmの
円柱形状とするとともに、その軸心方向に沿って半径方
向の外方に延びて外周面で開口するスリットを有するブ
ロックアイスであることを特徴とする。
【0015】又、前記本体部の表面に付着されてなる水
溶性高分子フィルムは、例えば硼砂入りポリビニルアル
コールから形成される。かかる発明によれば、硼砂入り
ポリビニルアルコールは異常時の中性子吸収能とともに
水分子吸収能が高く、より高い昇華抑制効果が得られ
る。
【0016】然るに、硼砂を含むブロックアイス本体に
おいては、炉内からの中性子の吸収は良好になし得る
が、これの凍結点が−5℃〜−10℃と低い。このため
前記アイスコンデンサ近傍における作業時の環境温度−
3℃近傍においては、前記ブロックアイス本体の表層は
溶触しており、該ブロックアイス本体の外側に貼着され
る水溶性高分子フィルムが湿潤して膨張剥離を起こし易
い。
【0017】そこで本発明は、前記ブロックアイスは、
硼砂を含む成型体からなる凍結点が−5℃〜−10℃に
設定された本体部と、該本体部よりも凍結点が高くアイ
スコンデンサの作業環境である−3℃前後の温度域で溶
融するブロックアイスの表層部を具えて構成されて好ま
しくは前記表層が水の凍結層であるのがよい。そして好
ましくは支持格子のアイスバスケットに収容するブロッ
クアイスは、硼砂を含む成型体からなる本体部と、該本
体の外周に、前記ブロックアイス本体よりも凍結点が高
い表層を介して貼着された水溶性高分子フィルムとによ
り構成されてなるのがよい。
【0018】かかる発明によれば、ブロックアイス内を
循環空気が通過する際に硼砂を含む本体を備えたブロッ
クアイスにて中性子が吸収され、外部への放出が阻止さ
れる。そして、該硼砂を含むブロックアイス本体は凍結
点が−5℃〜−10℃と低く、また、該ブロックアイス
が配設されたアイスコンデンサ周りの作業環境が−3℃
程度の温度域であることから、該アイスコンデンサ周り
の作業時に前記ブロックアイス本体の表面が溶解してこ
れの外側にある水溶性高分子フィルムが湿潤状態にな
り、該フィルムの膨張、剥離の発生をみる恐れがある。
【0019】然るに本発明においては、該ブロックアイ
ス本体の外周に水の凍結層等からなる高凍結点の表層部
が位置しているので、前記のようなブロックアイス本体
の外周面部の溶解により該接合用物質の外側にある水溶
性高分子フィルムが湿潤して膨張、剥離を起こすという
不具合の発生が回避される。
【0020】そして本発明は、好ましくは異常時に水蒸
気が噴出充満する格納容器に設置されるアイスコンデン
サにおいて、前記水蒸気を凝縮するために用いられる塊
状のブロックアイスを製造するにあたり、該ブロックア
イスの本体を、かき氷状、砕氷状もしくはペレット状の
氷粒もしくはフレークアイスを圧縮圧力で円柱、円筒、
偏平円柱、偏平円筒、及びこれらの正円、長円、楕円、
半円の形状に成型し、次いで該ブロックアイス本体の外
周にPVA等の水溶性高分子剤からなる糊状体を塗布
し、該糊状体を介して水溶性高分子フィルムを貼着す
【0021】かかる実施例によれば、前記硼砂を含むブ
ロックアイス本体にあっては、凍結点が−5℃〜−10
℃と低く、前記ブロックアイスが設けられたアイスコン
デンサの作業環境である−3℃前後の温度域では、ブロ
ックアイスの表層部が溶融して水溶性高分子フィルムの
貼着部が湿潤し、該フイルムが確実に貼着し難くなる
が、該硼砂入りブロックアイスの外周の表層部上に前記
水溶性高分子フィルムを貼着するので、該フィルムは膨
張あるいは剥離することなく確実に貼着される。
【0022】そして好ましくは、前記糊状体の塗布と前
記水溶性高分子フィルムの貼着との間に、前記糊状体を
加温する工程を加える。
【0023】すなわち、ブロックアイス本体の表面にP
VAの糊状体を塗布した後、時間をおくと該糊状体が凍
結、固化してしまい、水溶性高分子フィルムが貼着不良
を起こし易くなるが、本実施例のように、該PVA糊状
体を加温すれば、該糊状体が再び溶解することとなり、
前記水溶性高分子フィルムが容易に貼着でき、従って水
溶性ポリビニルアルコールの糊状体の塗布から水溶性高
分子フィルムの貼着の工程に前記のような時間をおくこ
とができて余裕ができる。
【0024】また本実施例は、異常時に水蒸気が噴出充
満する格納容器に設置されるアイスコンデンサにおい
て、前記水蒸気を凝縮するために用いられる塊状のブロ
ックアイスを製造するにあたり、該ブロックアイスの本
体を、かき氷状、砕氷状もしくはペレット状の氷粒もし
くはフレークアイスを圧縮圧力で円柱、円筒、偏平円
柱、偏平円筒、及びこれらの正円、長円、楕円、半円の
形状に成型し、次いで、該ブロックアイス本体の上下端
部外周に前記糊状体を塗布し、該糊状体に水蒸気透過抑
制機能を有するホウ素含有の水溶性高分子フィルムをヒ
ートシールを施して貼着するのがよい。
【0025】本発明にかかる昇華防止冷却体において
は、ブロックアイス本体と水溶性高分子フィルムとの間
に若干の空隙が形成される方が全面溶着の場合よりも昇
華の抑制効果があることが発明者らの実験によって明ら
かになっているが、かかる発明によれば、PVA糊状体
をブロックアイス本体の上下端部(上下両面)に塗布
し、該部に前記フィルムを貼着するので、前記のような
空隙が形成されて、高い昇華抑制効果が得られる。ま
た、上記貼着部にヒートシールを施して前記フィルムの
貼着を行なっているので、該フィルムは確実に貼着され
る。
【0026】また本発明の他の実施例は、前記PVAの
糊状体に代えて、ブロックアイス本体に水の凍結表層を
形成する。即ち、ブロックアイスの本体を、かき氷状、
砕氷状もしくはペレット状の氷粒もしくはフレークアイ
スを圧縮圧力で円柱、円筒、偏平円柱、偏平円筒、及び
これらの正円、長円、楕円、半円の形状に成型し、次い
でブロックアイス本体の外周に水を吹き付けた後、該水
の凍結時に生じる接着力を利用して水蒸気透過抑制機能
を有するホウ素含有の水溶性高分子フィルムを貼着して
もよい。
【0027】さらに本実施例においては、前記水を吹き
付けてから一旦凍結させ、次いで前記水溶性高分子フィ
ルムを貼着するのがよい。
【0028】かかる実施例によれば、前記のように凍結
点が−5℃〜−10℃の硼砂含有ブロックアイス本体の
外周に水を吹き付けることにより、−3℃近傍の温度域
である前記作業環境においては該水が凍結してブロック
アイス本体の外周に氷の薄膜(表層)を形成する。これに
より、前記作業環境においてブロックアイス本体表面の
溶解があっても、前記氷の凍結層によって外側に貼着さ
れる水溶性フィルムの湿潤が回避され、これによる該フ
ィルムの膨張、剥離の発生が防止される。
【0029】本実施例においては、ブロックアイス本体
外周に吹き付けた水を一旦凍結させ、該凍結層を水溶性
高分子フィルム貼着時に加温し溶解させるので、水の吹
き付けからフィルムの貼着までの間に工程の余裕ができ
る。
【0030】そして前記ブロックアイスの本体を、かき
氷状、砕氷状もしくはペレット状の氷粒もしくはフレー
クアイスを圧縮圧力で円柱、円筒、偏平円柱、偏平円
筒、及びこれらの正円、長円、楕円、半円の形状に成型
し、次いで、該ブロックアイス本体の外周の適所に水を
吹き付けて凍結層を形成した後、上下端部外周にヒート
シールを施して前記凍結層を融着しながら前記フィルム
を貼着するのがよい。
【0031】かかる実施例によれば、ブロックアイス本
体の外周に部分的に水溶性高分子フィルムを水の凍結層
を介し、ヒートシールを施して貼着することにより、よ
り高い昇華防止効果とヒートシールによるフィルムの確
実な貼着効果が得られる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態を例示的に説明する。ただし、この実施の形態
に記載されている構造部品の寸法、材質、形状、相対位
置などは特に特定的な記載がない限りは、この発明の範
囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に
過ぎない。
【0033】図1は本発明が適用される原子炉用アイス
コンデンサの構造を示す部分切断図、図2は該アイスコ
ンデンサ下部の部分正面図である。
【0034】先ず、図1〜図2により、アイスコンデン
サの構成について説明すると、このアイスコンデンサ1
0は、円筒状の外部遮蔽1に囲まれた原子炉格納容器3
の内面に近接して設置される。原子炉格納容器3に近い
C/Vウォールダクトパネル5と、格納容器3内部にあ
る原子炉一次冷却材循環系の蒸気発生器7に近いC/W
ウォールダクトパネル9との間に、アイスコンデンサ1
0の支持格子11が立設され、この中に多数のアイスバ
スケット13が並んで設けられている。
【0035】前記アイスコンデンサ10のアイスバスケ
ット13は、空気、水蒸気等の内外流通を許容すべく多
孔の材料からなる容器で、これに従来は3〜5mm角の
形状の破砕氷ないしかき氷状のフレークアイスが充填さ
れていたものである。前記支持格子11は下部支持構造
物15により下方から支持され、また、C/Wウォール
ダクトパネル9及び下部構造物15に並んで立設された
クレーンウォール17に支持されたブリッジクレーン1
9が、支持格子11及びアイスバスケット13の上方に
設けられ、これらの取扱いの便に供される。
【0036】また、前記支持格子11及びアイスバスケ
ット13の上方には中間デッキドア21が設けられ、空
気冷却ユニット23がアイスコンデンサ室内の空気を冷
却するようになっている。更にその上方には、上部デッ
キドア25が設けられている。
【0037】かかるアイスコンデンサ10には、図2に
示すように、下部にある入口ドア27(開閉度が調節可
能にされている)から原子炉格納容器3の内部空気が流
入するようになっている。また、該入口ドア27は鋼板
コンクリートからなるクレーンウォール17の下方に引
込んだ形態で位置していて、更に該入口ドア27の内側
にショックアブソーバ29が設けられ、開閉度が調節可
能にされた入口ドア27から流入する内部空気の衝撃を
緩和するようになっている。
【0038】前記のように構成されたアイスコンデンサ
10の多数のアイスバスケット13の中に本発明にかか
るブロックアイス32がそれぞれ収納される。図3は本
発明の第1実施形態にかかるブロックアイスを成型する
ための成型装置の概観斜視図、図4はブロックアイスの
外観斜視図である。
【0039】図3及び図4において32は円柱状に形成
されたブロックアイスである。該ブロックアイス32
は、図3に示されるような周知の油圧プレス31によっ
て成型される。即ち図3において、該ブロックアイス3
2を成型するにあたっては、成型筒30の中にかき氷
状、砕氷状もしくはペレット状の氷粒もしくはフレーク
アイスを注入し、表面をならした後(あるいはならさず
に)、油圧プレス31によって約30〜40Kg/cm
の圧縮圧力で成型する。成型筒30は、中心に向かっ
て延びる短冊状の突片30aを有するため、成型された
ブロックアイス32には、図4に示すように、そのほぼ
中心から外周面まで延びる短冊状のスリット32aが形
成される。
【0040】前記ブロックアイス32のこのスリット3
2aは、アイスバスケット13にブロックアイス32を
収容した場合の便宜を図るために形成されているので、
アイスバスケット13の構造もしくは形状に合わせて適
宜変更することができる。同様に、ブロックアイス自体
の形状も適宜変更しうる。また、前記アイスコンデンサ
10の支持格子11自体の構造によっては、アイスバス
ケット13を用いずに、ブロックアイス32を直接支持
格子11に載置してもよいし、1つのアイスバスケット
13に複数のブロックアイス32を収容してもよい。
【0041】上記のようにして成型されるブロックアイ
ス32は、図4に示すように、一面側にスリット32a
を有する円柱状に形成される(大きさは図4に示した寸
法程度が好適)そして、該ブロックアイス32は、その
本体32bが中性子の吸収を促進するため硼砂(Na
47・10HO)を含有する凍結体にて構成され
る。該ブロックアイス本体32bの外周に水溶性高分子
ポリビニルアルコール(以下PVAと略称する)を貼着
して、該ブロックアイス本体32bの昇華を阻止あるい
は抑制している。
【0042】前記ブロックアイス32は、ブロックアイ
ス成型用の油圧プレス31により約30kg/cm
圧縮圧力で成型され、図4に示されるように直径300
mm、高さ300〜500mm(好ましくは400mm
程度)の円柱形状とするのが好適な1例である。
【0043】前記PVAからなるフィルムはブロックア
イス本体32bの外面にドライヤによる加熱処理によっ
て前面溶着あるいは部分溶着により貼着する。図5は前
記ブロックアイス本体32bにPVAからなるフィルム
33が貼着された形態例を示す。
【0044】図5(a)はPVAからなるフィルム(以
下フィルムと略称)33の貼着が無いものである。図5
(b)は、前記フィルム33を黒点群33aにて示すよ
うに、ブロックアイス本体32bの上下両面と外周面及
びスリット32aに沿った軸方向縁にて溶着したもの、
(c)は上記(b)に加えて本体32bの外周面の軸方
向でも溶着したもの(33bにて示す)、(d)はブロ
ックアイス本体32bの外周面全域を溶着(33cにて
示す)したもの、(e)は前記(d)に加えてスリット
32aにもフィルム33を押し込み、この部分でも溶着
(33d)したもの、をそれぞれ示す。
【0045】前記PVAからなるフィルム33の仕様と
しては、PVA重合度=1700、鹸化度=88モル
%、0.8重量%硼砂添加品で、厚みが15μm程度が
好適である。ここで、前記PVAは重合度と鹸化度の調
整で水溶性グレードのものを選定すると同時に、水蒸気
透過の抑制と異常時水分子吸収能の高いホウ素含有の硼
砂入りPVAを使用し、特に氷昇華抑制の面での効果が
大きい。
【0046】以上のようにして成型、処理したブロック
アイス32を前記アイスコンデンサ10の支持格子11
の中に、アイスバスケット13に収納した状態(あるい
はそのままで)で配置する。このようにアイスコンデン
サ10を構成すれば、通常の状態では、該アイスコンデ
ンサ10の中を流れる循環空気が該ブロックアイス32
に触れても、空気とブロックアイス本体32bとの直接
接触は水溶性高分子フィルム33により阻止されること
となってブロックアイス本体32bの昇華が抑制され
る。これに対し異常時に大量の水蒸気を含む循環空気が
ブロックアイス32に触れると、該水蒸気により水溶性
高分子フィルム33が溶解した後、所要の凝縮作用が行
なわれる。
【0047】[実験例] 図6には、ブロックアイス本体32bの外面にPVAフ
ィルム33を図5(a)〜(e)に示すような溶着態様
(但し(a)は前記PVAフィルムを溶着せず)で貼着
してなるブロックアイス32を−15℃(一定温度)の
冷凍庫内に搬入し、下記(1)式に定義する氷昇華率の
径時変化を計測した実験結果を示す。氷昇華率=(氷の
初期重量−氷の昇華後重量)/氷の初期重量 …(1)
【0048】図6に明らかなように、本発明にかかるブ
ロックアイス32は、従来のフレークアイスに較べて氷
昇華率が少なく、殊に前記ブロックアイス本体32bの
外面に前記PVAフィルム33を貼着したものは、何れ
も前記氷昇華率が小さく、ブロックアイス32からの昇
華を大幅に抑制することが確認できる。特に、前記PV
Aフィルム33を貼着したもののうち、全面溶着でな
く、ブロックアイス本体32bとPVAフィルム33と
の間に若干空隙が形成される部分溶着の方が前記昇華の
抑制効果が大きい。
【0049】次に本発明の第2実施形態にかかるブロッ
クアイス及びその製造方法について説明する。
【0050】この実施形態にかかるブロックアイスは、
図7に示すように、前記第1実施形態と同様な硼砂を含
有する円柱状のスリット32a付きブロックアイス本体
32bの外面に、PVAからなる糊即ちPVA糊34あ
るいは水の凍結膜40(表層)を介して第1実施形態と
同様なPVAフィルム33を貼着して構成される。前記
PVA糊34は、原液の粘度500cst(10℃にお
いて)、原液と水との配合比は原液:水=1:2〜1:
4程度が好適である。
【0051】かかる第2実施形態によるブロックアイス
32が組込まれたアイスコンデンサ10においては、該
ブロックアイス32内を循環空気が通過する際に硼砂を
含有するブロックアイス本体32bに中性子が吸収さ
れ、外部への放出が阻止される。
【0052】そして硼砂を含むブロックアイス本体32
bは凍結点が−5℃〜−10℃と低く、また該ブロック
アイス32が収納されたアイスコンデンサ10周りの作
業環境は−3℃程度の温度域であることから、該アイス
コンデンサ周りの作業時凍結点の低い該ブロックアイス
本体32bの表面が溶解して、これの外側にあるPVA
フィルム33が湿潤状態になろうとする。
【0053】しかしながら、この実施形態においては、
その第1例としてはブロックアイス本体32bの外周に
PVA糊34を塗布して前記PVAフィルム33を溶着
し、また第2例としては、ブロックアイス本体32bの
外面に、該本体32bよりも凍結点の高い水を吹き付け
て前記作業環境温度域(−3℃程度)で凍結させて氷膜
40を形成し、該氷膜40を介してPVAフィルム33
を貼着しているので、これらPVA糊34及び氷膜40
の形成により、前記ブロックアイス本体32bの表面の
溶解によるPVAフィルム33の湿潤及びこれによるP
VAフィルム33の膨張、剥離の発生が阻止される。
【0054】次に図8〜図13により、かかる第2実施
形態によるブロックアイス32の製造方法について説明
する。
【0055】図8は該ブロックアイスの製造方法の第1
例を示す。図8において、(A)に示された硼砂を含有
するブロックアイス本体32bの外周に、(B)に示す
ように塗布具36によりPVA糊の溶液(20〜100
%)34を塗布しながら、(C)に示すようにPVAフ
ィルム33を貼着する。この場合、PVA糊34を塗布
後、これが凍結しないうちにPVAフィルム33を貼着
することを要する。
【0056】この場合は硼砂入りブロックアイス本体3
2bの外周にPVA糊34を塗布し、その上にPVAフ
ィルム33を貼着するので、前記ブロックアイス本体3
2b表面に溶解があっても、PVA糊34によって外側
のPVAフィルム33の湿潤、及びこれに伴う膨張、剥
離が回避される。
【0057】図9は前記ブロックアイスの製造方法の第
2例を示す。この例においては前記第1例と同様にブロ
ックアイス本体32bの外周にPVA糊34を塗布し
(図9(A))、その後一定期をおいて該PVA糊34
の塗布層を凍結させる。そして、同図(B)に示すよう
に温風機37等の加温手段によりPVA糊34の塗布層
を昇温させてこれを溶解せしめて、前記第1例と同様に
PVAフィルム33を貼着する。
【0058】前記のように、第1例においては、ブロッ
クアイス本体32bの表面にPVA糊34を塗布した
後、直ちにPVAフィルム33を貼着しないと、該PV
A糊34が凍結してしまいPVAフィルム33が貼着不
良を起こし易いが、この例のようにPVAフィルム33
の貼着前にPVA糊34を加温して溶解させればPVA
フィルム33は容易に且つ確実に貼着される。従って、
PVA糊34の塗布後に時間をおいてPVAフィルム3
3を貼着することができ、工程に余裕ができる。
【0059】図10は前記ブロックアイスの製造方法の
第3例を示す。この例においては、図10(A)に示す
ように、ブロックアイス本体32bの上端部及び下端部
の外周にPVA糊34を塗布し、同図(B)に示すよう
にPVAフィルム33で該ブロックアイス本体32bの
外周面全体を包み、前記上下端部のPVA糊34塗布部
にヒートシール38を施して該PVAフィルム33を貼
着する。
【0060】前記のように、ブロックアイス本体32b
とPVAフィルム33との間に若干の空隙がある方が全
面溶着の場合よりも昇華の抑制効果があるが、この例に
よればPVA糊34をブロックアイス本体32bの上下
端部のみ塗布し、他の部分ではPVAフィルム33との
間に空隙が形成されているので、前記のような昇華の抑
制効果を有し、またヒートシール38によってPVAフ
ィルム33をブロックアイス本体32bに貼着するの
で、貼着面積が小さくても確実に貼着がなされる。
【0061】図11は前記ブロックアイスの製造方法の
第4例を示す。この例においては、図11(A)に示す
ブロックアイス本体32bの外周に、同図(B)に示す
ように水スプレー器39によって水(要すれば純水)を
一様に吹き付ける。水は硼砂入りのブロックアイス本体
32bよりも凍結点が高いので、−3℃程度の作業環境
においてブロックアイス本体32bの表面が溶解状態で
あっても、該水は0℃近傍で直ちに凍結して氷膜40を
形成する。そして上記によって氷膜40が形成された直
後にPVAフィルム33を貼着する。
【0062】この例においては、ブロックアイス32の
凍結点−5℃〜−10℃よりも高い凍結点の水をブロッ
クアイス本体32bの外周に吹き付けることにより、前
記ブロックアイス32bの外表面が溶解状態になる−3
℃近傍の作業環境において水の吹き付けと同時にブロッ
クアイス本体32bの表面に氷の薄膜40が形成される
ので、その直後にPVAフィルム33を貼着することに
より、これの湿潤が回避できる。
【0063】図12はブロックアイスの製造方法の第5
例を示す。この例においては、前記第4例におけるブロ
ックアイス本体32bの表面への水スプレー器39によ
る吹き付け(図12の(A))の後、該水を完全に凍結
(凍結)させて氷膜40を形成した後、同図(B)に示
すように、凍結した氷膜40の表面を温風機37等の加
温手段によって昇温させて氷膜40を溶解させながらP
VAフィルム33を貼着する。
【0064】この例においては、図9に示す第2例と同
様に、水をブロックアイス本体32bの表面へ吹き付け
て凍結層を形成した後、とPVAフィルム33の貼着と
の間に時間をおくことができるので、作業環境に余裕が
できる。
【0065】図13はブロックアイスの製造方法の第6
例を示す。この例においては、図13(A)のように、
−3℃程度の作業環境下にてブロックアイス本体32b
の外周全体あるいは上面及び下面に水スプレー器39に
よる水の吹き付けを行なって氷膜40を形成し、次い
で、同図(B)のようにPVAフィルム33で該ブロッ
クアイス本体32bの外周面全体を包み、上、下端部に
ヒートシール38を施してPVAフィルム33を貼着す
る。
【0066】この場合は、図10に示す第3例と同様に
ブロックアイス本体32bの適所をヒートシール38に
よりPVAフィルム33に貼着することによりブロック
アイス本体32bとPVAフィルム33との間に空隙の
形成が可能となり、昇華防止効果が向上するとともに、
ヒートシール38を施しての貼着であるので、部分貼着
であっても確実に貼着できる。
【0067】図14は前記ブロックアイス32を上下に
複数個積層する場合を示す。この場合は、該ブロックア
イス32の外周には前記第1例〜第6例のような方法に
よってPVAフィルム33を貼着する。この場合、前記
上下両面の層部41にPVAフィルム33を貼着する
と、層部41の上下間において断熱効果をなし、ブロッ
クアイス32表面の溶解が回避される。
【0068】図15は前記ブロックアイス32にPVA
フィルム33を自動的に貼付するようにした自動貼付装
置の1例を示す。図15において、58はPVA糊が収
容されたPVAタンク、58aは該タンク58にPVA
糊を注入するためのPVA糊注入孔、59はPVA糊供
給用のポンプである。54は架台で、該架台54には前
記ブロックアイス32載置用のターンテーブル57aが
取付けられている。57は該ターンテーブル57aを回
転駆動するためのターンテーブル駆動部である。
【0069】53はPVA糊貼付機構部、51はフィル
ム押付機構部、52はフィルム切断用押付部、55はP
VA糊受け皿、59は前記PVA糊タンク58と前記P
VA糊貼付機構部53とを接続する配管、56はPVA
フィルム33緊張用のテンションローラである。
【0070】かかる自動貼付装置において、架台54に
回転自在に取付けられたターンテーブル57a上にはブ
ロックアイス32が載置され、該ブロックアイス32は
該ターンテーブル57aをターンテーブル駆動部57に
より回転駆動されることにより、一定速度で回転せしめ
られている。一方、貼着用のPVAフィルム33は、テ
ンションローラ56によって緊張されながら、フィルム
押付機構部51に送られ、またPVA糊はPVA糊タン
ク58からポンプ59により配管60を通ってPVA糊
貼付機構部53に送られている。
【0071】そして、上記ターンテーブル57a上のブ
ロックアイス32を所定速度で回転させつつ、PVA糊
タンク58から配管60を通してPVA糊貼付機構部5
3にてPVA糊をブロックアイス32の外周に塗布す
る。次いでPVAフィルム33を、テンションローラ5
6を介してフィルム押付機構部51に送り、ここでPV
A糊が塗布されているブロックアイス32の外周面に、
該PVAフィルム33をフィルム押付機構51によって
押付け、貼着する。そして、貼着後のPVAフィルム3
3の端部はフィルム切断用押付部52によって、所定の
貼着長さになるように切断される。
【0072】
【発明の効果】以上記載のごとく、本発明によればアイ
スコンデンサにおいて充填されている氷の昇華減少を実
質的に防止することができる昇華防止冷却体及びこの昇
華防止冷却体を用いるアイスコンデンサを提供でき、ブ
ロックアイスの取扱性及び品質を高く保持しつつブロッ
クアイスの昇華を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用される原紙炉用アイスコンデン
サの構造を示す部分断面図である。
【図2】 上記アイスコンデンサ下部の部分正面図であ
る。
【図3】 ブロックアイス成型装置の外観図である。
【図4】 本発明の第1実施形態にかかるブロックアイ
スの外観図である。
【図5】 上記第1実施形態におけるブロックアイスの
PVAフィルムの貼着例を示す外観図である。
【図6】 上記第1実施形態におけるブロックアイスの
昇華実験結果を示す線図である。
【図7】 本発明の第2実施形態にかかるブロックアイ
スの外観図である。
【図8】 上記第2実施形態にかかるブロックアイスの
製造方法の第1例を示す説明図である。
【図9】 上記製造方法の第2例を示す説明図である。
【図10】 上記製造方法の第3例を示す説明図であ
る。
【図11】 上記製造方法の第4例を示す説明図であ
る。
【図12】 上記製造方法の第5例を示す説明図であ
る。
【図13】 上記製造方法の第6例を示す説明図であ
る。
【図14】 上記第2実施形態におけるブロックアイス
の他の例を示す外観図である。
【図15】 上記実施形態に係るPVAフィルムの自動
貼付装置の1例を示す構成図である。
【符号の説明】
10 アイスコンデンサ 11 支持格子 13 アイスバスケット 30 油圧プレス 32 ブロックアイス 32a スリット 32b ブロックアイス本体 33 PVAフィルム 34 PVA糊 36 塗布具 37 温風機 38 ヒートシール 39 水スプレー器 40 氷膜 51 フィルム押付機構部 52 フィルム切断用押付部 53 PVA糊貼付機構部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西谷 順一 神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 吉川 孝三 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 峯元 雅樹 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (56)参考文献 特開 平10−39073(JP,A) 特開 昭62−187285(JP,A) 特開 平10−167351(JP,A) 特開 平10−29670(JP,A) 実開 昭64−12148(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 15/18 G21C 9/004

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異常時に水蒸気が噴出充満する格納容器
    に設置されるアイスコンデンサに使用し、前記水蒸気を
    凝縮するブロックアイスからなることを特徴とする昇華
    防止冷却体において、 前記ブロックアイスは、かき氷状、砕氷状もしくはペレ
    ット状の氷粒もしくはフレークアイスを圧縮圧力で成型
    して塊状に形成され、硼砂を含んで凍結点が−5℃〜−
    10℃に設定された本体部を具えたブロックアイスであ
    って、前記本体部は、その軸心方向に沿って半径方向の
    外方に延びて外周面で開口するスリットを有することを
    特徴とする昇華防止冷却体。
  2. 【請求項2】 前記ブロックアイスは、成型筒の中にか
    き氷状、砕氷状もしくはペレット状の氷粒もしくはフレ
    ークアイスを注入した後、油圧プレス31によって約3
    0〜40Kg/cmの圧縮圧力で成型され、直径30
    0mm、高さ300〜500mmの円柱形状としてなる
    請求項1記載の昇華防止冷却体。
  3. 【請求項3】 前記ブロックアイスは、前記本体部の少
    なくとも上下面に、水蒸気透過抑制機能を有する水溶性
    高分子フィルムが溶着されてなる請求項1記載の昇華防
    止冷却体。
  4. 【請求項4】 前記ブロックアイスの外周面、上下面の
    全領域で水蒸気透過抑制機能を有する水溶性高分子フィ
    ルムが溶着されてなる請求項1記載の昇華防止冷却体。
  5. 【請求項5】 前記ブロックアイスが、硼砂を含んで圧
    縮圧力で成型され成型体でその凍結点が−5℃〜−1
    0℃に設定された本体部と、該本体部よりも凍結点が高
    く−3℃近傍の温度域で溶融する表層を具えて構成され
    てなる請求項1記載の昇華防止冷却体。
  6. 【請求項6】 前記表層が水膜である請求項5記載の昇
    華防止冷却体。
  7. 【請求項7】 前記ブロックアイスを上下に複数個積層
    する場合に、各ブロックアイス間の層部に水蒸気透過抑
    制機能を有する水溶性高分子フィルムが貼着されてなる
    請求項5記載の昇華防止冷却体。
  8. 【請求項8】 前記ブロックアイスの外周及び上下面の
    全領域で前記表層を介して水蒸気透過抑制機能を有する
    水溶性高分子フィルムが貼着されてなる請求項5記載の
    昇華防止冷却体。
  9. 【請求項9】 異常時に水蒸気が噴出充満する格納容器
    に設置され、前記水蒸気を凝縮する複数のブロックアイ
    スを収容する格子状の支持構造を有するアイスコンデン
    サであって、前記ブロックアイスが、かき氷状、砕氷状
    もしくはペレット状の氷粒もしくはフレークアイスを圧
    縮圧力で成型して形成され、硼砂を含んで凍結点が−5
    ℃〜−10℃に設定された本体部を具え、該本体部は、
    直径300mm、高さ300〜500mmの円柱形状と
    するとともに、その軸心方向に沿って半径方向の外方に
    延びて外周面で開口するスリットを有するブロックアイ
    スであることを特徴とするアイスコンデンサ。
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