JP3501154B2 - プロジェクタ - Google Patents

プロジェクタ

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JP3501154B2
JP3501154B2 JP2002268189A JP2002268189A JP3501154B2 JP 3501154 B2 JP3501154 B2 JP 3501154B2 JP 2002268189 A JP2002268189 A JP 2002268189A JP 2002268189 A JP2002268189 A JP 2002268189A JP 3501154 B2 JP3501154 B2 JP 3501154B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像情報に応じて
光学像を形成する電気光学装置を備えたプロジェクタに
関する。
【0002】
【背景技術】従来より、光源と、その光源から出射され
る光束を画像情報に応じて光学像を形成する電気光学装
置と、この電気光学装置で形成された画像を拡大投写す
る投写レンズと、これら構成部品を収納する外装ケース
とを備えたプロジェクタが知られている。
【0003】このようなプロジェクタは、会議、学会、
展示会等でのマルチメディアプレゼンテーションに広く
利用され、必要に応じて持ち込まれたり、終了後に他の
場所に移して保管する場合もあるので、小型化が促進さ
れている。
【0004】また、プロジェクタによる投写画像を鮮明
にするために、光源としての光源ランプの高輝度化が促
進されている。
【0005】このような高輝度化、小型化が図られたプ
ロジェクタは、装置内部の温度が上昇し易くなるので、
熱に弱い電気光学装置を効率的に冷却する必要がある。
【0006】このため、外装ケースの下面に空気取入口
を形成し、電気光学装置の下方に、空気取入口から外部
の空気を冷却空気として導入する冷却ファンを設けて当
該電気光学装置を冷却している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のプロジェクタは、設置時の安定性を確保するた
めに重心を低くする必要があり、当該プロジェクタが設
置される机上等から外装ケースの下面までの高さ寸法を
小さくしている。従って、冷却ファンでプロジェクタの
下面から冷却空気を大量に導入しようとしても、隙間部
分から導入される空気の量には限界があり、特に、高輝
度化、小型化されたプロジェクタでは、電気光学装置の
冷却を十分に行えないという問題がある。
【0008】本発明の目的は、電気光学装置を効率的に
冷却し、光源ランプの高輝度化や装置の小型化等に対応
できる冷却構造を備えたプロジェクタを提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、画像情報に応
じて光学像を形成する電気光学装置と、この電気光学装
置を含んだ本体を覆う外装ケースとを備えたプロジェク
タであって、前記外装ケースの上面には、外部の空気を
冷却空気として取り入れるための空気取入口が形成さ
れ、前記電気光学装置の上方には前記空気取入口から前
記冷却空気を導入して当該電気光学装置を冷却するため
の冷却ファンを有し、前記電気光学装置で形成された画
像を拡大投写する投写レンズを有し、前記電気光学装置
、光変調装置と、前記光変調装置によって変調された
光を合成するプリズムと、前記投写レンズ、前記光変調
装置、前記プリズム以外の光学部品を収納するととも
に、前記光変調装置の光入射面を囲むように形成されて
いる光学部品用筐体と、を有し、前記光学部品用筐体と
前記プリズムとの間の隙間で、且つ隣接する前記光変調
装置同士の間であって、前記光学部品用筐体の前記冷却
ファンを固定するためのファン取付部と前記冷却ファン
との間には、前記冷却ファンからの冷却空気を前記光変
調装置に導く整流板が設けられており、前記整流板は、
前記ファン取付部において、前記冷却ファンを取り付け
るためのネジ及びネジ穴を利用して取り付けられてお
り、前記光変調装置に向かって延びる延出片を有し、前
記延出片の先端は、前記光変調装置の画像形成領域の前
記冷却ファン側端縁よりも下方に配置されていることを
特徴とする。
【0010】このような本発明によれば、外装ケースの
上面は、通常、上方に開放されているため、この上面に
空気取入口を設け、電気光学装置の上方に、空気取入口
から冷却空気を装置内部に導入する冷却ファンを設ける
ことで、電気光学装置に、当該電気光学装置を冷却する
のに充分な冷却空気を吹き付けることが容易に可能とな
る。これにより、電気光学装置を効率的に冷却すること
が可能となり、光源ランプの高輝度化や装置の小型化等
に対応できる冷却構造が得られる。
【0011】また、冷却ファンからの冷却空気を整流板
で光変調装置に案内することができるので、光学部品用
筐体とプリズムとの間の隙間に流れる空気の循環が効率
よく行われ、光変調装置の冷却効率がより一層向上す
る。
【0012】
【0013】 また、光学部品用筐体を外装ケースに取
り付けるだけで、別途整流板を支持する構造を装置内部
に設ける必要がないので、構造の簡素化を図ることが可
能となる。これにより、整流板の取付作業を簡単に行う
ことが可能となり、ひいては、プロジェクタの組立作業
が容易となる。
【0014】
【0015】 また、冷却ファンの直下に整流板が配置
されるので、冷却ファンから装置内部に導入される冷却
空気を誘導して、光変調装置に吹き付けることが可能と
なる。これにより、光変調装置の冷却効率がさらにより
一層向上する。
【0016】
【0017】ここで、画像形成領域は、変調装置の中央
部の、画像を形成するために用いられる領域を言う。こ
の部分には、光が集中するため特に過熱されやすい。ま
た、液晶のように熱によって変調特性が変化しやすい材
料を用いている場合は、画像形成領域の温度上昇によ
り、画像品質の劣化が生じる可能性もある。
【0018】そこで、整流板の延出片の先端を、画像形
成領域の冷却ファン側端縁よりも下方に配置すれば、冷
却空気を延出片に当てて直接画像形成領域に吹き付ける
ようにすることが可能となり、従って、このような問題
を低減することが可能となる。
【0019】さらに、電気光学装置を、赤色、緑色およ
び青色の光束を変調する3つの光変調装置から構成した
際、青色の光は、他の色光よりもエネルギーが大きく、
この光を変調する変調装置の画像形成領域は過熱しやす
いので、整流板を、青色の光束を変調する光変調装置の
近傍に配置しておけば、光変調装置の急激な温度上昇を
抑制することが可能となる。これにより、電気光学装置
の冷却効率をより一層高めることが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】A. 第1実施形態 以下、本発明に係る第1実施形態を図面に基づいて説明
する。
【0021】(1)装置の全体構成 図1には、本実施形態に係るプロジェクタ1の概略斜視
図が示されている。
【0022】プロジェクタ1は、光源としての光源ラン
プから出射された光束を赤(R)、緑(G)、青(B)
の三原色に分離し、これらの各色光束を、電気光学装置
を構成する液晶パネルを通して画像情報に対応させて変
調し、変調した後の各色の変調光束をプリズム(色合成
光学系)により合成して、投写レンズ6を介して投写面
上に拡大表示する形式のものである。各構成部品は筐体
としての外装ケース2の内部に収納されている。
【0023】(2)外装ケースの構造 外装ケース2は、基本的には、装置上面を覆うアッパー
ケース3と、装置底面を構成するロアーケース4と、背
面部分を覆うリアケースとから構成され、アッパーケー
ス3およびロアーケース4がマグネシウムダイキャスト
製で、リアケースが樹脂製である。
【0024】アッパーケース3の上面の略中央右側(正
面から見て右側)には、空気取入口240が設けられ、
この空気取入口240は、開口を覆う樹脂製のフィルタ
交換蓋241に設けられている。フィルタ交換蓋241
の内側には、エアフィルタ(図示略)が設けられてい
る。このフィルタ交換蓋241をアッパーケース3の上
面側から着脱することで、内部のエアフィルタを交換す
ることが可能である。
【0025】アッパーケース3およびロアーケース4の
前面には、装置内部の空気を排出する通気口としての排
気口160が形成されている。
【0026】このような外装ケース2の空気取入口24
0寄りの側面および背面には、図示しない外部電力供給
用のACイントレットや各種の入出力端子群が配置され
ている。
【0027】(3)装置の内部構造 図2ないし図4には、プロジェクタ1の内部構造が示さ
れている。
【0028】これらの図に示されるように、装置1の内
部には、投写レンズ6の一側方に間隔を開けて配置され
た光源ランプユニット8、これらの投写レンズ6および
光源ランプユニット8の間に配置された光学系を構成す
る光学ユニット10、光学ユニット10内の電気光学装
置925を駆動するドライバーボード(図示略)、装置
1全体を制御するメインボード(図示略)の他、ACイ
ンレットからの電力を変圧して光源ランプユニット8
や、ドライバーボード、メインボード、電気光学装置9
25の上方に配置された冷却ファン17、光源ランプユ
ニット8の前方に配置された排気ファン(図示略)など
に供給する電源ユニット(図示略)を備えている。な
お、この電源ユニットは、装置1内の配置スペースを勘
案して複数に分割して構成されてもよい。
【0029】光源ランプユニット8は、プロジェクタ1
の光源部分を構成するものであり、図5にも示されるよ
うに、光源ランプ181および凹面鏡182からなる光
源183と、この光源183を収納するランプハウジン
グ(図示略)とを有している。このような光源ランプユ
ニット8は、前述した冷却ファン17からの冷却空気
や、外装ケース2と投写レンズ6との間の隙間から吸引
される冷却空気で冷却される。冷却空気は、先ず、吸引
された直後に電気光学装置925等を冷却し、この後に
装置1内部の略全域を冷却するように左方側に流れ、最
終的にはその大部分が光源ランプユニット8内を通って
排気ファン(図示略)により、排気口160から排気さ
れる。従って、排気ファンの直前に光源ランプユニット
8が配置されていることにより、その内部の光源183
を大量の冷却空気で効率よく冷却することが可能であ
る。
【0030】光学ユニット10は、光源ランプユニット
8から出射された光束を、光学的に処理して画像情報に
対応した光学像を形成するユニットであり、照明光学系
923、色光分離光学系924、電気光学装置925、
および色光合成光学系としてのクロスダイクロイックプ
リズム910とを含んで構成される。電気光学装置92
5およびクロスダイクロイックプリズム910以外の光
学ユニット10の光学素子は、上下のライトガイド90
1,902の間に上下に挟まれて保持された構成となっ
ている。尚、これらの上ライトガイド901、下ライト
ガイド902は一体とされて、ロアーケース4の側に固
定ネジにより固定されている。ここで、図3は、下ライ
トガイド902から外した上ライトガイド901を反転
させてその内部を示した図である。
【0031】直方体状のクロスダイクロイックプリズム
910は、図4に示されるように、下ライトガイド90
2の上面側に固定ネジにより固定されている。また、電
気光学装置925を構成する各液晶パネル925R、9
25G、925Bは、クロスダイクロイックプリズム9
10の3側面に固定部材を介して固定されている。
【0032】さらに、図示は省略されているが、電気光
学装置925の各液晶パネル925R、925G、92
5Bを駆動・制御するためのドライバーボードが光学ユ
ニット10の上方に配置され、光学ユニット10の後方
に、プロジェクタ1全体を制御する制御回路が形成され
たメインボードが立設配置される。従って、メインボー
ドとドライバーボードとは互いに直角に配置されて電気
的に接続される。また、前述の入力端子群が設けられた
AVボードがメインボードと同様に立設配置され、この
メインボードに電気的に接続される。
【0033】投写レンズ6には、当該投写レンズ6の投
写方向に対して基端側にフランジ62が設けられてい
る。このフランジ62は、投写レンズ6の外周面から径
方向外側に突出する矩形状に形成され、下ライトガイド
902の端縁に立設されている四角板状のヘッド板64
に固定されている。これにより、投写レンズ6が、下ラ
イトガイド902に取り付けられている。
【0034】(4)光学系の構造 次に、プロジェクタ1の光学系即ち光学ユニット10の
構造について、図5に示す模式図に基づいて説明する。
【0035】上述したように、光学ユニット10は、照
明光学系923と、ダイクロイックミラー941,94
2と、反射ミラー943とを含む色光分離光学系924
と、反射ミラー971,972、入射側レンズ954、
リレーレンズ973を含むリレー光学系927と、3枚
のフィールドレンズ951,952,953と、3枚の
液晶パネル925R,925G,925Bと、クロスダ
イクロイックプリズム910と、投写レンズ6とを備え
ている。液晶パネル925R,925G,925Bの光
入射側面には、それぞれ入射側偏光板960B,960
G,960Rが配置されている。また、光出射側には、
それぞれ出射側偏光板961B,961G,961Rが
配置されている。
【0036】照明光学系923は、略平行な光束を出射
する光源183と、第1のレンズアレイ921と、第2
のレンズアレイ922と、重畳レンズ932と反射ミラ
ー931とを備えている。照明光学系923は、3枚の
液晶パネル925R,925G,925Bの画像形成領
域をほぼ均一に照明するためのインテグレータ照明光学
系である。
【0037】光源183は、放射状の光線を出射する放
射光源としての光源ランプ181と、光源ランプ181
から出射された放射光をほぼ平行な光線束として出射す
る凹面鏡182とを有している。光源ランプ181とし
ては、ハロゲンランプやメタルハライドランプ、高圧水
銀ランプが用いられることが多い。凹面鏡182として
は、放物面鏡や楕円面鏡を用いることが好ましい。
【0038】第1のレンズアレイ921は、略矩形状の
輪郭を有する小レンズ9211がM行N列のマトリクス
状に配列された構成を有している。各小レンズ9211
は、光源から入射された平行な光束を複数の(すなわち
M×N個の)部分光束に分割し、各部分光束を第2のレ
ンズアレイ922の近傍で結像させる。各小レンズ92
11の輪郭の形状は、液晶パネル925R,925G,
925Bの画像形成領域の形状とほぼ相似形をなすよう
に設定されている。例えば、液晶パネルの画像形成領域
のアスペクト比(横と縦の寸法の比率)が4:3である
ならば、各小レンズのアスペクト比も4:3に設定す
る。
【0039】第2のレンズアレイ922も、第1のレン
ズアレイ921の小レンズ9211に対応するように、
小レンズ9221がM行N列のマトリクス状に配列され
た構成を有している。第2のレンズアレイ922は、第
1のレンズアレイ921から出射された各部分光束の中
心軸(主光線)が重畳レンズ932の入射面に垂直に入
射するように揃える機能を有している。さらに、重畳レ
ンズ932は、複数の部分光束を3枚の液晶パネル92
5R,925G,925B上で重畳させる機能を有して
いる。また、フィールドレンズ951,952,953
は、液晶パネル925R,925G,925Bに照射さ
れる各部分光束をそれぞれの中心軸(主光線)に平行な
光束に変換する機能を有する。なお、第2のレンズアレ
イ922は、図5に示されるように、反射ミラー931
を挟んで第1のレンズアレイ921に対して90度傾い
て配置されている。反射ミラー931は、第1のレンズ
アレイ921から出射された光束を第2のレンズアレイ
922に導くために設けられている。照明光学系の構成
によっては、必ずしも必要としない。例えば、第1のレ
ンズアレイ921および光源が第2のレンズアレイ92
2に平行に設けられていれば必要ではない。
【0040】図5に示す光学ユニット10において、光
源183から出射された略平行な光束は、インテグレー
タ光学系を構成する第1と第2のレンズアレイ921,
922によって、複数の部分光束に分割される。第1の
レンズアレイ921の各小レンズ9211から出射され
た部分光束は、重畳レンズ932によって、液晶パネル
925R,925G,925Bの画像形成領域上で概ね
重畳される。その結果、各液晶パネル925R,925
G,925Bは、面内分布がほぼ均一な照明光によって
照明される。
【0041】色光分離光学系924は、2枚のダイクロ
イックミラー941,942と、反射ミラー943とを
備え、重畳レンズ932から出射される光を、赤、緑、
青の3色の色光に分離する機能を有している。第1のダ
イクロイックミラー941は、照明光学系923から出
射された光束の赤色光成分を反射させるとともに、青色
光成分と緑色光成分とを透過する。第1のダイクロイッ
クミラー941によって反射された赤色光は、反射ミラ
ー943で反射され、フィールドレンズ951を通って
赤色用の液晶パネル925Rに達する。このフィールド
レンズ951は、第2のレンズアレイ922から出射さ
れた各部分光束をその中心軸(主光線)に対して平行な
光束に変換する。他の液晶パネル925G,925Bの
前に設けられたフィールドレンズ952,953も同様
である。
【0042】第1のダイクロイックミラー941を透過
した青色光と緑色光のうちで、緑色光は第2のダイクロ
イックミラー942によって反射され、フィールドレン
ズ952を通って緑色用の液晶パネル925Gに達す
る。一方、青色光は、第2のダイクロイックミラー94
2を透過し、入射側レンズ954、リレーレンズ973
および反射ミラー972を備えたリレー光学系927を
通り、さらにフィールドレンズ953を通って青色光用
の液晶パネル925Bに達する。なお、青色光にリレー
光学系927が用いられているのは、青色光の光路の長
さが他の色光の光路の長さよりも長いため、光の拡散等
による光の利用効率の低下を防止するためである。すな
わち、入射側レンズ954に入射した部分光束をそのま
ま、フィールドレンズ953に伝えるためである。
【0043】液晶パネル925Rの光入出射面側には、
入射側偏光板960Rと、出射側偏光板961Rとがそ
れぞれ配置されている。入射側偏光板960Rは、入射
した光のうち特定の偏光光のみを透過する。液晶パネル
925Rは、与えられた画像情報に従って、入射側偏光
板960Rから出射された赤色光の偏光光を変調する。
出射側偏光板961Rは、液晶パネル925Rから出射
した変調光のうち、特定の偏光光のみを透過する。
【0044】液晶パネル925G,925Bの光入出射
面側にも、入射側偏光板960G,960Bと、出射側
偏光板961G,961Bとがそれぞれ配置されてい
る。なお、本実施形態の液晶パネル925R,925
G,925Bとしては、例えば、ポリシリコンTFTを
スイッチング素子として用いたものを採用できる。
【0045】クロスダイクロイックプリズム910は、
3色の色光を合成してカラー画像を形成する色光合成光
学系としての機能を有している。クロスダイクロイック
プリズム910には、赤光を反射する誘電体多層膜と、
青光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズム
の界面に沿って略X字状に形成されている。これらの誘
電体多層膜によって3つの色光が合成される。
【0046】クロスダイクロイックプリズム910によ
って構成された光は、投写レンズ6の方向に出射され
る。投写レンズ6は、この合成光を投写スクリーン等の
投写面上に投写して、カラー画像を表示する投写手段と
しての機能を有する。
【0047】(5)投写レンズの構造 投写レンズ6は、入力された光学像を拡大投写するもの
であり、図6に示されるように、所定の軸に沿って配置
された複数のレンズ61を備えている。複数のレンズ6
1は、複数の部材によって構成される筒状体69の内部
に固定されている。また、投写レンズ6の投写方向に対
して基端側近傍には、当該筒状体69の外周面から径方
向外側に向かって突出する矩形状のフランジ62が形成
されている。このフランジ62は、投写レンズ6の基端
面よりも先端側に形成されている。
【0048】複数のレンズ61のうち、投写方向に対し
て最も基端側に配置されたレンズ61Aは、図7にも示
されるように、その上端側が切り欠かれた形状となって
いる。また、レンズ61Aの形状に合わせて、筒状体6
9も上端側が切り欠かれた形状とされている。そして、
レンズ61Aの側面のうち、切り欠かれた形状とされた
部分以外の部分は、筒状体69によって覆われる。さら
に、レンズ61Aの側面のうち、切り欠かれた形状とさ
れた部分は、遮光性を有する板体67で覆われ、投写レ
ンズ6の内部への塵埃の侵入や光漏れが防止されるよう
になっている。板体67はレンズ61Aのレンズ面の外
周に沿った枠部分67Aを有し、この枠部分67Aは3
つのネジ68によって筒状体69に固定されている。な
お、上端側が切り欠かれたレンズ61Aの枚数は、投写
レンズ6に形成されるフランジ62の位置によって設定
されるようになっている。
【0049】また、前述したように、投写レンズ6は、
基端側を支持する支持体としてのヘッド板64を介して
下ライトガイド902に固定されている。このヘッド板
64は、フランジ62の輪郭よりも一回り大きい矩形状
に形成されたものである。ヘッド板64には、レンズ6
1Aの外周の形状に応じて開口部65が形成され、この
開口部65にレンズ61Aが挿入される(図4)。
【0050】ここで、本実施形態の投写レンズでは、基
端側のレンズ61Aの上端側が切り欠かれた形状となっ
ているので、通常の円形のレンズ61の場合と異なり、
開口部65の面積を少なくすることができる。従って、
ヘッド板64の高さ寸法を小さくすることができる。さ
らに、当該ヘッド板64の面積に対する開口部65の占
める面積の割合を少なくすることができるため、ヘッド
板64の薄くすることが可能となる。
【0051】なお、電気光学装置925を構成する光変
調装置としての液晶パネル925R,925G,925
Bの画像形成領域の中心Pは、図8に示されるように、
投写レンズ6の軸60の延長線と液晶パネル925R,
925G,925Bとの交点Qよりも下方に配置されて
いる。従って、液晶パネル925R,925G,925
Bからの光学像は、クロスダイクロイックプリズム91
0を通過して軸60の下方から投写レンズ6に入射され
るとともに、当該投写レンズ6を通過して当該軸60の
上方に広がるように投写されるようになっている。従っ
て、投写方向に対して最も基端側に配置されるレンズ6
1Aの上端側を切り欠いた形状としても、何ら問題な
く、画像を投写面上に拡大投写することができる。
【0052】(6)電気光学装置の冷却構造 図9には、上述したプロジェクタ1における電気光学装
置925の冷却構造が示されている。電気光学装置92
5の上方には、空気取入口240から外部の空気を冷却
空気として導入し、当該電気光学装置925を冷却する
冷却ファン17(厚さ寸法は、例えば、10〜15mm
程度)が設けられている。この冷却ファン17の上方に
ある空気取入口240は、上方に設けられているので、
導入される空気の量に限界がない。従って、冷却ファン
17によって、電気光学装置925に十分な冷却空気を
吹き付けることが容易に可能となっている。
【0053】この冷却ファン17は、前述の投写方向に
対して最も基端側に配置されるレンズ61Aを、上端側
を切欠いた形状としたので、切り欠いた分だけ電気光学
装置925に近づけて配置されている。一方、ヘッド板
64の投写レンズ6取り付け面に対してほぼ垂直に形成
された一対の垂直壁64Aには段部307が設けられて
おり、上ライトガイド901の液晶パネル925R,9
25G,925Bと対峙する面には段部308が設けら
れている。冷却ファン17は、この段部307と段部3
08とに支持され、ねじによって固定されている。段部
307および段部308の高さ位置は、電気光学装置9
25の上方に冷却ファン17を設けても、冷却ファン1
7の上端がヘッド板64の上端縁から突出しない程度と
なっている。
【0054】電気光学装置925が設置される下ライト
ガイド902は、ロアーケース4の上面に突出している
ガイド部材301上に載置されている。これにより、ロ
アーケース4の上面と下ライトガイド902の下面との
間には、例えば、約8mm程度の高さ寸法Hを有する隙
間302が形成されている。また、電気光学装置925
周辺の下ライトガイド902には、隙間302と連通す
る孔303が形成されている。このようにすることで、
冷却ファン17で導入した冷却空気が、図9の矢印で示
されるように流れ、常に新鮮な冷却空気が電気光学装置
925に吹き付けられるとともに、その後、隙間302
を通って装置1の内部を流通し、装置1内部に配置され
ている電源ユニットや光源ランプユニット8を効率よく
冷却することが可能となっている。
【0055】前述の空気取入口240は、当該空気取入
口240から装置外部への光漏れを防止するために、遮
光構造305とされている。この遮光構造305は、複
数の板状部材306が空気取入口240に跨って平行配
置されたルーバ状に構成されている。各板状部材306
は、装置1の後方側に向かって下がるように傾斜して配
置されている。このようにすることで、外部から内部が
見えにくくなる、つまり、外部に光がほとんど漏れな
い。ここで、たとえ光が外部に漏れても、その漏れ光
は、板状部材306間の隙間から装置1の前方に出射す
る、つまり、漏れ光の出射方向が規制されているので、
装置後方の観察者の目に漏れ光が入ることがないように
なっている。従って、空気取入口240は、光漏れの防
止する機能と、前述の冷却空気を導入する機能との二つ
の機能を有するように形成されている。
【0056】次に、電気光学装置925の冷却手順につ
いて説明する。
【0057】まず、冷却ファン17の回転により、空気
取入口240から冷却空気が装置1内部に強制的に取り
入れられる。取り入れられた冷却空気は、図9の矢印で
示されるように流れ、電気光学装置925に吹き付けら
れる。吹き付けられた空気は、孔303および隙間30
2を通過し、ロアーケース4に沿って流れ、装置1内部
の光源ランプユニット8や、電源ユニット等を冷却し、
排気ファンによって装置1外部に排出される。
【0058】(7)第1実施形態の効果 前述のような本実施形態によれば、以下のような効果が
ある。
【0059】すなわち、上方が開放されている外装ケー
ス2の上面に、空気取入口240を設け、電気光学装置
925の上方に、空気取入口240から冷却空気を装置
1内部に導入する冷却ファン17を設けたので、導入さ
れる空気の量に限界がなく、電気光学装置925に、当
該電気光学装置925を冷却するのに充分な冷却空気を
吹き付けることが容易にできる。これにより、電気光学
装置925を効率的に冷却することができ、光源ランプ
181の高輝度化や装置1の小型化等に対応できる冷却
構造を得ることができる。
【0060】また、投写方向に対して最も基端側に配置
されるレンズを、上端側を切欠き、略平坦面にしたレン
ズ61Aとし、上端側を切り欠いた分だけ、電気光学装
置925の上方に設けられる冷却ファン17を、当該電
気光学装置925に近づけて配置したので、電気光学装
置925に風力の大きい冷却空気を導入でき、当該電気
光学装置925の冷却を一層効率よく行うことができ
る。また、冷却ファンを電気光学装置に近づけて設けた
ので、プロジェクタ1の高さ寸法を小さくでき、当該プ
ロジェクタ1の小型化および薄型化を図ることができ
る。
【0061】さらに、空気取入口240を遮光構造30
5としたので、空気取入口240から光漏れが生じるの
を防止でき、装置1後方の観察者の画像視認性を向上さ
せることができる。また、ルーバ状の遮光構造305を
採用しているので、当該遮光構造305一つで、光漏れ
の防止と、冷却空気の導入とが行え、プロジェクタ1の
部品点数を増やすことなく、当該プロジェクタ1の小型
化を図ることができる。
【0062】B. 第2実施形態 次に、本発明に係る第2実施形態を図面に基づいて説明
する。なお、前記第1実施形態と同一もしくは相当構成
部品には同じ符号を付し、説明を省略もしくは簡略す
る。
【0063】(1)装置の内部構造 本第2実施形態は、前記第1実施形態の排気口160近
傍に排気ファン16を一つ設けていたものを、排気口1
60近傍に二つ設けたものである。
【0064】詳しくは、図10に示されるように、装置
1の内部には、凹部71を有する平面U字形状に組み合
わされた投写レンズ6および光学部品用筐体である上下
のライトガイド901、902(図2)が、当該凹部7
1を外装ケース2の前面側に面するように配置されてい
る。この凹部71には、前述の電気光学装置925を駆
動するドライバーボード等の駆動回路基板に電力を供給
する電源ユニット9が配置されている。また、上ライト
ガイド901の電源ユニット9とは反対側の一側方に
は、直方体箱状の保護カバー部材72が配置されてい
る。この保護カバー部材72の内部には、光源ランプ1
81を駆動するためのランプ駆動回路基板が配置されて
いる(図示略)。また、保護カバー部材72の上ライト
ガイド901に面する側面には、装置1後方側に、当該
保護カバー部材72内部に冷却空気を導入するための開
口72Aが形成され、装置1前方側に、前述の基板およ
び光源ランプ181を相互に接続する接続線を通すため
の引出口72Bが形成されている。
【0065】光源ランプユニット8の前方、つまり、上
ライトガイド901の端面と、排気口160との間に
は、装置ファンである排気ファン16が設けられてい
る。また、電源ユニット9の前方、つまり、電源ユニッ
ト9の端面と、排気口160との間には、電源ファン1
5が設けられている。排気ファン16は、前述の冷却フ
ァン17で取り入れられ、装置1の内部を冷却した空気
を、装置1の外部に排出するためのものであり、電源フ
ァン15は、電源ユニット9により加熱された空気を独
立して排気するための電源ユニット9専用のものであ
る。これら排気ファン16および電源ファン15は、隣
り合って配置されている。ここで、排気口160の幅寸
法は、排気ファン16の一側面から、電源ファン15の
一側面までの幅寸法よりも大きくなっている。
【0066】また、電源ユニット9の近傍には、温度検
出装置であるサーモセンサが設けられている(図示
略)。サーモセンサは、当該電源ユニット9近傍の加熱
した空気の温度を検出するサーミスタから構成されてい
る。このサーモセンサは、メインボード(図示略)に温
度検出信号を出力するようになっている。メインボード
は、サーモセンサからの信号によって、電源ファン15
に供給される電圧を制御し、当該電源ファン15の回転
数を制御するようになっている。言い換えれば、前述の
電源ファン15は、このサーモセンサで検出した温度に
よって独立制御されるようなっている。
【0067】つまり、サーモセンサによって、電源ユニ
ット9の温度が高いと検出されれば、メインボードの制
御動作によって、電源ファン15の回転数が上がり、電
源ユニット9により加熱した空気が急速に装置1外部に
排気される。逆に、サーモセンサによって、電源ユニッ
ト9の温度が低いと検出されれば、メインボードの制御
動作によって、電源ファン15の回転数が下がり、電源
ユニット9により加熱した空気が緩やかに装置1外部に
排気される。なお、検出温度が高い・低いの基準となる
基準温度は、実験等で得られた結果を基にして、適宜決
められるようになっている。
【0068】なお、本実施形態において、上記の説明箇
所以外の構成、例えば光学系の構造などは、先に説明し
た第1実施形態と同様であるため、その説明を省略す
る。
【0069】次に、このようなプロジェクタ1内部の空
気の流路を説明する。
【0070】プロジェクタ1においては、図11に矢印
で模式的に示されるように、主に、冷却空気導入流路8
1、装置排気流路85、および電源ユニット排気流路8
4が形成されている。但し、各流路81、84、85を
流通する空気は、図中の矢印に沿って厳密に流通するも
のではなく、各構成部品間の隙間をぬって概ね矢印のよ
うに吸排出されるものである。
【0071】冷却空気導入流路81は、投写レンズ6お
よび上ライトガイド901、下ライトガイドの間に配置
された冷却ファン17によって、空気取入口240から
装置1内部に吸引される冷却空気の流路である。この冷
却空気は、電気光学装置925を冷却した後、装置排気
流路85を通って排気ファン16によって装置1外部に
排出される。
【0072】装置排気流路85は、下ライトガイドの下
面および外装ケース2の内部下面の間に形成されている
第1装置排気流路82と、保護カバー部材72の内部に
形成される第2装置排気流路83とを備えている。第1
装置排気流路82は、電気光学装置925を冷却した冷
却空気の第1の流路であり、下ライトガイドおよび光源
ランプユニット8の下方を通り、排気ファン16によっ
て、排気口160から装置1外部に排出される。これに
より、下ライトガイド上方に設けられる光学ユニット1
0や光源ランプユニット8等を効率よく冷却することが
可能となっている。第2装置排気流路83は、電気光学
装置925を冷却した冷却空気の第2の流路であり、第
1装置排気流路82を通る冷却空気の一部が、開口72
Aから保護カバー部材72の内部に入り、引出口72B
から保護カバー部材72の外部にぬけ、排気ファン16
によって、排気口160から装置1外部に排出される。
【0073】電源ユニット排気流路84は、電源ユニッ
ト9により加熱した空気の流路であり、この加熱した空
気は、電源ファン15によって排気口160から装置1
外部に排出される。
【0074】(2)第2実施形態の効果 前述のような本第2実施形態によれば、前記第1実施形
態と同様の効果が得られるうえ、以下のような効果があ
る。
【0075】すなわち、外装ケース2の前面に装置1内
部の空気を外部に排出するための排気口160を設けた
ので、冷却ファン17で装置1内部に取り入れた空気
を、装置1の前方に排気することができる。これによ
り、装置1後方または側方の観察者に、排気した空気が
吹きかかることがなく、観察者が不快に感じることもな
い。
【0076】また、排気口160を外装ケース2の前面
に形成したので、排気口160からの光漏れが装置1後
方または側方の観察者に認識されることがなく、当該観
察者の画像視認性を向上させることができる。
【0077】さらに、排気口160に、排気ファン16
と、電源ユニット9専用の電源ファン15とを設けたの
で、電源ユニット9により加熱した空気を積極的に排出
することができ、電源ユニット9の温度上昇を抑制で
き、当該電源ユニット9の安定化を容易に図ることがで
きる。
【0078】また、電源ユニット9の近傍にサーモセン
サを設け、電源ファン15を、サーモセンサで検出した
温度によって独立制御するようにしたので、駆動回路基
板等に電力を供給して急激に温度が上昇するのを簡単に
防止でき、当該電源ユニット9の加熱防止を容易に図る
ことができる。
【0079】さらに、装置1内部に、冷却空気導入流路
81、第1装置排気流路82および第2装置排気流路8
3からなる装置排気流路85、および電源ユニット排気
流路84を備えたので、保護カバー部材72の内部も冷
却することができ、プロジェクタ1内部の冷却をより一
層効率的に行うことができる。
【0080】また、吸気と排気の流路が形成されている
ので、空気の循環が効率よく行われ、電気光学装置92
5の冷却効率をより一層向上できる。さらに、冷却空気
導入流路81および各排気流路84、85をこのように
形成することで、プロジェクタ1内部の構造の簡素化が
図れるうえ、冷却空気が下ライトガイドの下部を流れる
ことにより、上ライトガイド901および下ライトガイ
ド内部に配置されるレンズ、ミラー等の光学部品をも容
易に冷却することができる。
【0081】C. 第3実施形態 次に、本発明に係る第3実施形態を図面に基づいて説明
する。なお、前記第1および第2実施形態と同一または
相当構成部品には同じ符号を付し、説明を省略もしくは
簡略する。
【0082】(1)装置の内部構造 本第3実施形態は、前記第1実施形態の上ライトガイド
901とプリズム910との間の隙間に整流板91を設
けたものである。
【0083】図12に示されるように、クロスダイクロ
イックプリズム910の側面に取り付けられた光変調装
置925R、925G、925Bを囲むように形成され
ている上ライトガイド901の2つの角部には、冷却フ
ァン17をネジ止めするためのファン取付部90がそれ
ぞれ設けられている。これらファン取付部90のうち、
液晶パネル925B側のファン取付部90には、冷却フ
ァン17からの冷却空気を液晶パネル925Bに導く整
流板91が設けられている。
【0084】整流板91は、図13にも示されるよう
に、ファン取付部90に取り付けられる取付片92と、
この取付片92の端部から電気光学装置925や下ライ
トガイド902に向かって垂直に延びる延出片93とを
備えて断面L字形状に形成されている。そして、延出片
93の先端は、液晶パネル925Bの画像形成領域94
の上端縁よりも下方まで延ばされている。ここで画像形
成領域94は、液晶パネル925Bの中央部の、画像を
形成するために用いられる領域をいう。この部分には、
光が集中するため特に過熱されやすい。また、液晶のよ
うに熱によって変調特性が変化しやすい材料を用いてい
る場合は、画像形成領域の温度上昇により、画像品質の
劣化が生じる可能性もある。しかしながら、本実施形態
では、延出片93の先端は、液晶パネル925Bの画像
形成領域94の上端縁よりも下方まで延ばされているの
で、冷却ファン17からの冷却空気を、画像形成領域9
4に直接吹き付けることが可能となっており、したがっ
て、このような問題を低減できるようになっている。さ
らに、本実施形態では、整流板91を、液晶パネル92
5B側のファン取付部90に取り付けるとともに、延出
片93の表面を液晶パネル925B側に向けることで、
特に液晶パネル925Bの画像形成領域94に冷却空気
が大量に吹き付けられるようになっている。青色光はエ
ネルギーが他の色光よりも大きいため、加熱しやすい
が、本実施形態では、冷却ファン17から回転しながら
下方に流れる冷却空気は、ヘッド板64に当たり、反射
して液晶パネル925Bを冷却し、さらに、整流板91
で反射して、画像形成領域94に直接吹き付けられるの
で、青色光の画像形成領域94を効率良く冷却すること
ができる。
【0085】(2)第3実施形態の効果 前述のような本第3実施形態によれば、前記第1および
第2実施形態と同様の効果が得られるうえ、以下のよう
な効果がある。
【0086】すなわち、上ライトガイド901とプリズ
ム910との間の隙間に整流板91を設けたので、冷却
ファン17からの冷却空気を整流板91で液晶パネルに
案内することができ、上ライトガイド901とプリズム
910との間の隙間に流れる空気の循環が効率よく行わ
れ、電気光学装置925の冷却効率をより一層向上させ
ることができる。
【0087】また、整流板91を上ライトガイド901
に取り付けたので、別途整流板91を支持する構造を装
置内部に設ける必要がなく、構造の簡素化を図ることが
できる。これにより、整流板91の取付作業を簡単に行
うことができ、ひいては、プロジェクタ1の組立作業を
容易に行うことができる。
【0088】さらに、整流板91をファン取付部90と
冷却ファン17との間に取り付けたので、整流板91を
冷却ファン17と同時に上ライトガイド901に固定す
ることができる。また、冷却ファン17から装置内部に
導入される冷却空気を効率良く誘導して、液晶パネル9
25Bに吹き付けることができ、これにより、液晶パネ
ル925Bの冷却効率をより一層向上させることができ
る。
【0089】また、延出片93の先端を、画像形成領域
94の上端縁よりも下方まで延ばしたので、冷却空気を
延出片93に当てて直接画像形成領域94に吹き付ける
ことができる。この点からも、液晶パネル925Bの冷
却効率をさらにより一層向上させることができる。
【0090】さらに、整流板91を、液晶パネル925
Bの近傍に配置したので、過熱し易い液晶パネル925
Bに冷却空気を大量に吹き付けることができ、液晶パネ
ル925Rの急激な温度上昇を抑制することができる。
【0091】D. 実施形態の変形 尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではな
く、以下に示すような変形をも含むものである。
【0092】例えば、前記第1実施形態では、板状部材
306を、装置1の後方側に向かって下がるように傾斜
させて配置していたが、これに限らず、例えば、装置1
の前方側に向かって下がるように傾斜させて配置しても
よい。
【0093】また、前記第1実施形態では、遮光構造3
05は、板状部材306をルーバ状に構成したものを採
用したが、これに限らず、光漏れを防止する構造であれ
ばよく、その形状、構成は実施に当たって適宜決めれば
よい。
【0094】さらに、前記第1実施形態では、遮光構造
305を空気取入口240に設けたが、これに限らず、
例えば、空気取入口240が形成されているフィルタ交
換蓋241を覆うように遮光構造305を設けてもよい
し、フィルタ交換蓋241の内側に設けてもよく、要す
るに、冷却ファン17の上方に設けられ、空気取入口2
40からの外部への光漏れを防止するようになっていれ
ばよい。
【0095】また、前記第1実施形態では、上端側が切
り欠かれたレンズの枚数は、投写方向に対して最も基端
側に配置されたレンズ61Aの1枚であったが、これに
限らず、複数枚であってもよい。この際、上端が切り欠
かれたレンズの枚数は、装置1内部に配置される部品の
位置および部品点数や、プロジェクタ1の望まれる大き
さによって設定され、液晶パネル925R,925G,
925Bからの光学像に影響を及ぼさない程度に設定さ
れていることが望ましい。
【0096】さらに、前記第2実施形態では、空気の流
路が、冷却空気導入流路81、装置排気流路85、電源
ユニット排気流路84の3つで構成されていたが、これ
に限らず、例えば、4つの流路を形成してもよいし、5
つの流路を形成してもよく、その流路の数、構成等は、
各部品の配置に応じて適宜決めればよい。
【0097】また、前記第2実施形態では、電源ユニッ
ト9の近傍にサーモセンサを設けて電源ファン15を制
御していたが、これに限らず、例えば、タイマー等で、
一定時間おきに加熱した空気を装置1外部に排出させて
もよい。
【0098】さらに、前記第2実施形態では、排気ファ
ン16の他に、電源ユニット9により加熱された空気を
独立して排気する電源ファン15を設けたが、これに限
らず、要するに、電源ユニット9により加熱した空気を
積極的に排出することができ、電源ユニット9の温度上
昇を抑制でき、当該電源ユニット9の安定化を容易に図
ることができるようになっていればよい。
【0099】また、前記第3実施形態では、延出片93
の先端が画像形成領域94の上端縁よりも下方に配置さ
れていたが、これに限らず、例えば、延出片の形状が冷
却空気を画像形成領域94に吹き付けるように形成され
ていれば、画像形成領域94の上端縁よりも上方に配置
してもよい。
【0100】さらに、前記第3実施形態では、整流板9
1は、ファン取付部90に取り付けられていたが、これ
に限らず、例えば、上ライトガイド901に整流板を取
り付ける専用の取付部を設け、これに取り付けてもよ
い。
【0101】また、前記第3実施形態では、整流板91
は、ライトガイドに取り付けられていたが、これに限ら
ず、例えば、ヘッド板64に取り付けてもよい。
【0102】また、前記実施形態では、液晶パネル92
5Bに対してのみ整流板が設けられていたが、これに限
らず、例えば、上ライトガイド901とプリズム910
との間の隙間の冷却空気の流れを阻害しない範囲であれ
ば、液晶パネル925Rや液晶パネル925Gに対して
も設けてもよい。
【0103】また、前記実施形態では、外装ケース2の
前面に排気口160が設けられていたが、これに限ら
ず、例えば、外装ケース2の側面に設けられていてもよ
い。
【0104】前記実施形態では、電気光学装置925
は、TFT駆動の液晶パネル925R、925G、92
5Bから構成されていたが、これに限らず、他の駆動方
式から構成される光変調装置を備えたプロジェクタに本
発明を採用してもよい。
【0105】そして、前記実施形態では、電気光学装置
925は、3枚の液晶パネル925R、925G、92
5Bから構成されていたが、これに限らず、1枚、2枚
の液晶パネルから構成される光変調装置に本発明を採用
してもよい。
【0106】また、前記実施形態では、電気光学装置9
25を構成するパネルは液晶パネルであったが、液晶パ
ネル以外のものであっても良く、例えばプラズマ発光に
より画像を形成するデバイス、マイクロミラーを用いた
デバイスから構成される光変調装置を備えたプロジェク
タに本発明を採用してもよい。
【0107】さらに、前記実施形態における電気光学装
置925は、光束R、G、Bを透過して変調する形式の
ものであったが、これに限らず、入射した光を反射しつ
つ変調して出射する反射型の光変調装置を備えたプロジ
ェクタに本発明を採用してもよい。
【0108】その他、本発明の実施の際の具体的な構造
および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲で他の
構造等としてもよい。
【0109】
【発明の効果】前述のような本発明によれば、外装ケー
スの上面に、外部の空気を冷却空気として取り入れるた
めの空気取入口を形成し、電気光学装置の上方に、空気
取入口から冷却空気を導入し、当該電気光学装置を冷却
するための冷却ファンを設けることにより、当該電気光
学装置に充分な冷却空気を吹き付けることが容易にで
き、当該電気光学装置を効率的に冷却できる。また特
に、光学部品用筐体とプリズムとの間の隙間に、前記冷
却ファンからの冷却空気を光変調装置に導く整流板を設
けたことにより、光変調装置の冷却効率がより一層向上
することができる。以上により、光源ランプの高輝度化
や装置の小型化等に対応できる冷却構造を得ることがで
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るプロジェクタを示
す外観斜視図である。
【図2】前記実施形態におけるプロジェクタの内部構造
を示す斜視図である。
【図3】前記実施形態におけるプロジェクタの内部構造
を示す斜視図である。
【図4】前記実施形態におけるプロジェクタの内部構造
を示す斜視図である。
【図5】前記実施形態における光学系の構造を説明する
ための模式図である。
【図6】前記実施形態における投写レンズを示す縦断面
図である。
【図7】前記実施形態における投写レンズを示す斜視図
である。
【図8】前記実施形態における光学像を示す図である。
【図9】前記実施形態におけるプロジェクタの断面図で
ある。
【図10】本発明の第2実施形態に係るプロジェクタの
内部構造を示す斜視図である。
【図11】前記実施形態におけるプロジェクタ内部の空
気の流路を示す斜視図である。
【図12】本発明の第3実施形態に係るプロジェクタの
内部構造を示す分解斜視図である。
【図13】前記実施形態における要部を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 プロジェクタ 2 外装ケース 6 投写レンズ 8 光源 9 電源ユニット 15 電源ファン 16 装置ファンである排気ファン 17 冷却ファン 61 レンズ 61A 基端側に配置されるレンズ 71 凹部 72 保護カバー部材 81 冷却空気導入流路 84 電源ユニット排気流路 85 装置排気流路 90 ファン取付部 91 整流板 92 取付片 93 延出片 94 画像形成領域 160 排気口 240 空気取入口 305 遮光構造 306 板状部材 901、902 光学部品用筐体である上下のライトガ
イド 925 電気光学装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−311835(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 21/16 G02F 1/13 505 G03B 21/00 H05K 7/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像情報に応じて光学像を形成する電気
    光学装置と、この電気光学装置を含んだ本体を覆う外装
    ケースとを備えたプロジェクタであって、 前記外装ケースの上面には、外部の空気を冷却空気とし
    て取り入れるための空気取入口が形成され、 前記電気光学装置の上方には前記空気取入口から前記冷
    却空気を導入して当該電気光学装置を冷却するための冷
    却ファンを有し、 前記電気光学装置で形成された画像を拡大投写する投写
    レンズを有し、 前記電気光学装置は、光変調装置と、前記光変調装置に
    よって変調された光を合成するプリズムと、 前記投写レンズ、前記光変調装置、前記プリズム以外の
    光学部品を収納するとともに、前記光変調装置の光入射
    面を囲むように形成されている光学部品用筐体と、を有
    し、 前記光学部品用筐体と前記プリズムとの間の隙間で、且
    つ隣接する前記光変調装置同士の間であって、前記光学
    部品用筐体の前記冷却ファンを固定するためのファン取
    付部と前記冷却ファンとの間には、前記冷却ファンから
    の冷却空気を前記光変調装置に導く整流板が設けられて
    おり、 前記整流板は、前記ファン取付部において、前記冷却フ
    ァンを取り付けるためのネジ及びネジ穴を利用して取り
    付けられており、前記光変調装置に向かって延びる延出
    片を有し、 前記延出片の先端は、前記光変調装置の画像形成領域の
    前記冷却ファン側端縁よりも下方に配置されていること
    を特徴とするプロジェクタ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプロジェクタにおい
    て、前記電気光学装置は光を赤、緑、青に分離する色光分離
    光学系を備え、 前記変調装置は、分離された前記赤、緑、青の光にそれ
    ぞれ対応して設けられており、 前記整流板は、前記光学
    部品用筐体とは別体からなり、前記赤、緑、青の光にそ
    れぞれ対応して設けられた変調装置の内、少なくとも、
    前記青の光に対応する変調装置に対応して、独立に設け
    られていることを特徴とするプロジェクタ。
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